JPH09164225A - ゴルフクラブセット - Google Patents

ゴルフクラブセット

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JPH09164225A
JPH09164225A JP7347424A JP34742495A JPH09164225A JP H09164225 A JPH09164225 A JP H09164225A JP 7347424 A JP7347424 A JP 7347424A JP 34742495 A JP34742495 A JP 34742495A JP H09164225 A JPH09164225 A JP H09164225A
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shaft
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golf club
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Toshiyuki Nagasaki
俊幸 長崎
Takeshi Naruo
丈司 鳴尾
Takeshi Saito
毅 斉藤
Hironori Ashida
蘆田  浩規
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ヘッドのシャフト軸回りの慣性モ
ーメントとシャフト軸回りの捻じれ振動数を調節するこ
とにより、ヘッドの返りという現象をセット全体で調和
せしめて、プレーヤーが所定のスイングで打球したボー
ルが予め設定した飛球の球跡(弾道)を描いて飛翔し、
希望する位置に到達するように設計されたゴルフクラブ
セットを提供しようとするものである。 【構成】 ヘッドのロフトが漸増するに従いシャフトの
長さが漸減するように形成した複数本のクラブからなる
ゴルフクラブセットにおいて、セットを構成するすべて
のクラブのヘッドのシャフト軸回りの慣性モーメントと
クラブのシャフト軸回りのねじれ振動数を一定にする
か、又は、セットを構成するすべてのクラブのヘッドの
シャフト軸回りの慣性モーメントが一定であり、かつ、
番手が小さいほどクラブのシャフト軸回りのねじれ振動
数を大きく形成した構成から成るゴルフクラブセット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
【0002】ヘッドのロフトが漸増するに従いシャフト
の長さが漸減するように形成した複数本のクラブからな
るゴルフクラブセットの、ヘッドのシャフト軸回りの慣
性モーメントと、クラブのシャフト軸回りの捩じれ振動
数に関する発明である。
【従来の技術】ゴルフクラブに関しては、ゴルフ規則に
形状や構造や材質等が定められており、その性能につい
ても本質的に伝統及び習慣に反するものは使用できな
い。クラブは、ヘッドのロフトが漸増するい従いシャフ
トの長さが漸減するように形成しシャフトの長さにより
区分され、シャフトの長い方から小さい数字が番手とし
て付けられている。
【0003】ウッドクラブにおける一般的なセットの内
容は、ドライバーと称される1番からクリークと称され
る5番までを基本のセットとし、これをウッドセットと
称して提供されている。これに対して、アイアンクラブ
における一般的なセットの内容は、ロングアイアンとミ
ドルアイアンとショートアイアンと特殊アイアンである
ウエッジに分けられ、クラブはシャフトの長い方から小
さい数字が番手として付けられており、ロングアイアン
には1番,2番,3番(以下1I,2I,3Iという)
があり、ミドルアイアンには4番,5番,6番(以下4
I,5I,6Iという)があり、ショートアイアンには
7番,8番,9番(以下7I,8I,9Iという)があ
り、ウエッジにはサンドウエッジやピッチングウエッジ
があり、これをアイアンセットと称し提供されている。
【0004】ウッドクラブは、打球の飛距離が優れしか
も打球方向の良好なものが要求されており、アイアンク
ラブにおいては、多様な打球位置にあるボールを打球し
てプレーヤーの意図するところに如何に接近してボール
を止めることが出来るクラブであるかが要求され、プレ
ーヤーが所定のスイングで打球したボールが予め設定し
た球跡(弾道)を描いて飛翔し、希望する位置に到達す
るように設計されたものをゴルフクラブセット(以下セ
ットという)と称し一般に提供されている。
【0005】ところが、一般にセットの内番手の小さい
クラブは番手の大きいクラブに比較してスイングが難し
いといわれている。その理由は、クラブが長く、ヘッド
のロフト角が小さいため、インパクト時のフェースの状
態を正常に保つことがシャフトの短いクラブに比較して
難しく、正確なミートが困難であることが第一の要因で
ある。又、この他に特に番手の小さいクラブについては
ゴルファー間で「ヘッドが返りやすいクラブ」とか「ヘ
ッドが返りにくいクラブ」というように表現されるもの
があり、これは、シャフトの弾性や剛性等に関係するも
のであることが知られている。
【0006】そこで、従来のヘッドについて調べると、
一般的なヘッドでは、番手が小さいほど重量が軽く、か
つ、シャフト軸から重心までの距離が小さくなるため、
ヘッドのシャフト軸回りの慣性モーメントも小さくな
る。それ故に、一般ゴルファーのスイングのインパクト
前において、番手の小さいクラブでは、ヘッドが返りき
らず、打球はおおむね右方向に飛ぶ球跡を描いて飛翔す
る(これをスライスボールと称している。)ことが多
く、セット間でのヘッドの返りは一定ではなかった。
【0007】その原因はシャフトの製造方法にもある。
シャフトは番手の一番小さいクラブに合わせて長尺に製
造し、この長いシャフトを番手の大きいクラブに適合す
るようにヘッド側やグリップ側を切断して使用していた
ため、セット全体を見ると、必然的に番手の大きいクラ
ブ即ちシャフトの短いクラブは捩じれ剛性が大きくな
り、番手の小さいクラブ即ちシャフトの長いクラブは捩
じれ剛性が小さくなり、番手の小さいクラブほど捩じれ
やすくなる。それ故に、打球時にヘッドが開き気味とな
り、「ヘッドが返りにくくなる」という現象が生じてい
た。
【0008】そこで、ヘッドの返りという現象につい
て、従来のクラブのセットの内、9I,6I,3Iのク
ラブを用い、ヘッドスピード 35〜40m/s のス
インガータイプの右利きのアベレージゴルファーによ
り、図1に示す方法によりインパクト時のヘッドの開き
量を実験により測定すると、番手の小さいクラブほど番
手の大きいクラブに比較して捩じれ剛性が小さいため、
番手の小さいクラブほど番手の大きいクラブに比較して
ヘッドの返りが鈍り、おおむねヘッドはインパクト時に
スイング軌道に対して右方向に開いた状態となり、打球
はおおむね右方向に飛ぶ球跡を描いて飛翔する。
【0009】この、ダウンスイング中のグリップに対す
るシャフトの捩じれ角度の時間推移を図3に示すと、従
来のクラブにおいては、ダウンスイング中のコックの解
放までシャフトはほとんど捩じれず、コックの解放開始
より一旦スイングの軌道に対し右方向に向き、その後、
ヘッドはインパクト前におおむねスイング軌道方向に向
こうとしていることが分かる。
【0010】インパクト直前の従来のクラブのグリップ
に対するヘッド部の捩じれ角度を図1に示す方法により
測定すると、3Iは2.0度開いた状態、6Iは1.0
度開いた状態、9Iは1.7度開いた状態、となった。
そこで、このクラブのシャフトのみの捩じれ角度及び捩
じれ剛性を測定するために図6に示す方法によりシャフ
トの先端から840mm部位を固定し、先端から50m
m部位に1ft・lbの捩じりモーメントを与えた。こ
の時、3Iは3.06度,6Iは2.88度,9Iは
2.70度となりシャフトの長いクラブほど捩じれ剛性
が低いことが判明した。
【0011】ダウンスイング中のクラブのヘッド部の捩
じれ角度等は、次の数式1を用いて解析可能であり、前
記の実験の結果と併せて考察することができる。
【数式1】
【0012】数式1に用いた記号の内容は次の通りであ
る。
【0013】G:シャフトの横弾性係数、I:シャフト
の断面二次極モーメント、1:クラブ長さ、ωn :ゴル
フクラブの捩じれ振動数、J:ヘッドの軸回りの慣性モ
ーメント、κ:シャフトの捩じればね定数、T:ゴルフ
ァーがダウンスイング中に腰・肩・腕・手首よりグリッ
プ部に加えるトルクの強さ、ω:ゴルファーがダウンス
イング中に腰・肩・腕・手首よりグリップ部を軸回りに
回転させる回転速度、t:ダウンスイング中の時刻、T
sinωt:ゴルファーがグリップ部に加えるトルク、
θ:クラブのヘッド部の捩じれ角度、GI:シャフトの
捩じれ剛性、
【0014】ダウンスイング中のクラブのヘッドの回転
運動は数式1のを用いて解析可能である。図2に、ダ
ウンスイング中のクラブのヘッドの回転運動を説明する
模式図を示す。 ・ ダウンスイング中の時刻t=0 ・ クラブのヘッド部の捩じれ角度θ=0 ・dθ(0)/dt=0 とすると、ダウンスイング中
の時刻tにおけるクラブのヘッドの捩じれ角度θ(t)
は式のようになる。式により、ヘッドの返りは、ゴ
ルファーがダウンスイング中に腰・肩・腕・手首よりグ
リップ部に加えるトルクの強さTの大小に依存すること
が分かる。又、ヘッドの返りはクラブの諸特性、即ち、
ゴルフクラブの捩じれ振動数ωn、シャフトの捩じれ剛
性GI、ヘッドのシャフト軸回りの慣性モーメントJ、
シャフトの捩じればね定数κ等に依存していることも分
かる。次に、クラブの諸特性の関係について説明する。
シャフトの捩じれ剛性をGIとすると、この捩じれ剛性
をGIと、シャフトの捩じればね定数κの関係は式で
与えられる。ここで、シャフトの捩じれ剛性GIは、シ
ャフトの横弾性係数Gと、シャフトの断面二次極モーメ
ントIの積で与えられる。式により、シャフトの捩じ
れ剛性GIは、シャフトの捩じればね定数κを反映して
いることが分かる。一方、シャフトの捩じればね定数κ
とゴルフクラブの捩じれ振動数ωn の関係は、ヘッドの
軸回りの慣性モーメントJに依存し、式で与えられ
る。なお、シャフト自体のトルク(このトルクの表現
は、物理学的用語のトルクではなく本発明に属するゴル
フ品業界で言うところのシャフトの捩じり剛さを指す)
の測定方法は、図6の方法により測定可能である。
【0015】これらにより、ヘッドの、シャフト軸回り
の慣性モーメントJ、クラブの、シャフト軸回りの捩じ
れ振動数ωn のクラブの諸特性が番手間で同じであれば
ヘッドは全番手が同じように返ることが分かる。更に、
番手の小さいクラブほど、ヘッドの返りを良くするため
には、クラブの捩じれ振動数ωn を、番手が小さいクラ
ブほど大きくする必要があることが分かる。又、このた
めに、シャフトの、捩じればね定数κは、番手間で一
定、もしくは、番手が小さいクラブほど大きくする必要
があり、シャフトの、軸回りの捩じれ剛性GIは、番手
が小さいクラブほど大きくする必要があることが分か
る。
【0016】そこで、番手間のシャフトの捩じれ振動数
の変化率に関する先願として、特開昭60−25647
1号「ゴルフクラブセット」の発明が提供されている。
該発明の、特許請求の範囲には、「番手数の変化に対す
る各クラブ間のシャフトの捩じれ振動数の変化率をほぼ
一定」、又は、「シャフトの捩じれ振動数の変化率を
0」、又は、「シャフトの捩じれ振動数の変化率を0よ
りも大きい値」、又は、「シャフトの捩じれ振動数の変
化率を0よりも小さい値としたことを特徴とするゴルフ
クラブセット」と記載され、その効果として、「各番手
間のダウンスイング特性に対してインパクト時における
フェース面の向きを一定にできるように形成される」と
している。
【0017】更に、「ボールインパクトに至るダウンス
イング中のシャフトの捩じれ振動」は、「周期性を示
す」という記載を見ると、ダウンスイング中は、シャフ
トの捩じれが正弦波になっている、としているが、前記
の図1に示す方法により実験した結果、図3に示すよう
に、正弦波にはなっていない。更に、シャフトの捩じれ
挙動は、ゴルファーがグリップ部に加えた強制トルクが
支配的であり、クラブの捩じれ振動は、ゴルファーの手
によって、減衰していることが分かり、必ずしも、「各
番手間のダウンスイング特性に対してインパクト時にお
けるフェース面の向きを一定にできるように形成」して
いるとは言えない。
【0018】又、クラブのシャフトの捩じれ剛性・捩じ
れ振動数に関する先願として、特開昭56−16106
8号「ゴルフ・クラブ・シャフト」の発明が提供されて
いる。該発明の、特許請求の範囲第3項には、「各クラ
ブ又はシャフトのネジレこわさが、実質的に一定である
かあるいはセット全体を通じて長さが増加するにつれて
実質的に一様に増加することを特徴するワンセットのゴ
ルフ・クラブ又はそのシャフト」と記載され、更に、特
許請求の範囲第7項には、「各クラブ又はシャフトのネ
ジリ振動の振動数が、セット全体を通じて実質的に一定
であるワンセットのゴルフ・クラブ又はそのシャフト」
と記載され、その手段として、シャフトを造るために、
「シャフトの外径及び壁肉の厚さをシャフトの長手方向
に沿って変化させ、シャフトの素材を選択する」旨が記
載されその実施例が開示されている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ダウンスイング中、特
に、インパクト直前のヘッドの返りに着目すると、番手
間の「シャフトの捩じれ振動数」の変化率を一定にして
も、ヘッドの種類やシャフト軸回りの慣性モーメントに
より、必ずしも、「各番手間のダウンスイング特性に対
してインパクト時におけるフェース面の向きを一定にで
きるように形成」できるとは言えない。
【0020】また、「各クラブ又はシャフトのネジレこ
わさが、実質的に一定であるかあるいはセット全体を通
じて長さが増加するにつれて実質的に一様に増加するこ
とを特徴とするワンセットのゴルフ・クラブ又はそのシ
ャフト」や、「各クラブ又はシャフトのネジリ振動の振
動数が、セット全体を通じて実質的に一定であるワンセ
ットのゴルフ・クラブ又はそのシャフト」については、
「シャフトの外径及び壁肉の厚さをシャフトの長手方向
に沿って変化させる」ことで確かに「シャフトのネジレ
こわさが、実質的に一定であるかあるいはセット全体を
通じて長さの増加につれて実質的に一様に増加」した
り、「各クラブ又はシャフトのネジリ振動の振動数が、
セット全体を通じて実質的に一定」になるが、シャフト
の曲げこわさ(曲げ剛性)や重量が変化してしまうた
め、このシャフトを装着したクラブでスイングするとフ
ィーリングが変わってしまうという問題が生じ、ヘッド
の返りという現象においては、捩じれ剛性や捩じれ振動
数との関係について解明されていない部分やヘッドのシ
ャフト軸回りの慣性モーメントとの関係について触れて
いない部分があると共に、このシャフトは「段付きのシ
ャフト」であり、繊維強化FRPシャフト(以下FRP
シャフトという)には適合しない方法である。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、ヘッドの返り
という現象をセット全体で調和した状態に形成して、プ
レーヤーが所定のスイングで打球したボールが予め設定
した飛球の球跡(弾道)を描いて飛翔し、希望する位置
に到達するように設計されたゴルフクラブセットを提供
可能とするものであり、打球時のヘッドの返り、即ち、
クラブのヘッド部の捩じれ角度を番手毎に意図的に設定
するものである。
【0022】そこで、本発明は、このヘッドの開き量に
対応させてセットの内番手の小さいクラブほど番手の大
きいクラブに比較して、ヘッドのシャフト軸回りの慣性
モーメントを一定、かつ、クラブのシャフト軸回りの捩
じれ振動数を一定、もしくは、捩じれ振動数を大きくす
ることにより、シャフトの曲げ特性をそれほど変えるこ
となく、前記の問題を解決しようとするものである。
又、本発明は、このヘッドの開き量に対応させてセット
の内番手の小さいクラブほど番手の大きいクラブに比較
して、ヘッドのシャフト軸回りの慣性モーメントを一
定、かつ、クラブのシャフト軸回りの捩じれ振動数を一
定、もしくは、捩じれ振動数を大きくするために、シャ
フトの捩じれ剛性を高くすることにより、シャフトの曲
げ特性をそれほど変えることなく、前記課題を解決しよ
うとするものである。
【0023】クラブの捩じれ振動数を一定、もしくは、
大きくする手段として、又、シャフトの捩じれ剛性を高
くする手段として本発明は、シャフトの曲げ特性や重量
をそれほど変えることない範囲において、番手の小さい
クラブほどシャフトの外径や肉厚を若干大きくさせる方
法を用いてシャフトを製造し、かつ、ヘッドのシャフト
軸回りの慣性モーメントを番手間で一定にしたものを装
着したクラブセットである。又、クラブの捩じれ振動数
を一定、もしくは、大きくする手段として、又、シャフ
トの捩じれ剛性を高くする手段として本発明は、繊維強
化FRPシャフト(以降、FRPシャフトという。)に
言及すると、 ・番手が小さいクラブほど配向角を有する繊維として、
高い弾性率を有する繊維を使用して捩じれ剛性を高くす
る。 ・番手が小さいクラブほど配向角を有する繊維層の巻き
数を多くして捩じれ剛性を高くする。 ・番手が小さいクラブほど配向角を有する繊維層の巻き
角度がシャフトの長さ方向の軸線に対して±45度に近
づくようにして捩じれ剛性を高くする。(FRPシャフ
トの横弾性係数Gと配向角を有するFRP繊維層の巻き
角度との関係は、図11に示すように巻き角度が0度か
ら増加するにつれてほぼ正弦曲線状に増加し、巻き角度
45度をピークとして次第に漸減することが知られてい
る。)等の手段を用いてシャフトを製造し、かつ、ヘッ
ドのシャフト軸回りの慣性モーメントを番手間で一定に
したものを装着したクラブセットである。
【0024】FRPシャフトの製造方法としては、例え
ば、引き揃えた炭素繊維やガラス繊維に熱硬化性樹脂を
含浸したプリプレグを芯金であるマンドレルに巻き付
け、加熱硬化後マンドレルを抜き取るシートワインディ
ング法や、同じく、引き揃えた炭素繊維やガラス繊維の
フイラメント繊維に熱硬化性樹脂を含浸し、芯金である
マンドレルに直接巻回し、加熱硬化させた後マンドレル
を抜き取るフイラメントワインディング法その他任意手
段を用いて製造することが可能である。
【0025】
【作用】本発明は、機能的には、ヘッドの開き量に対応
させてセットの内番手の小さいクラブほど番手の大きい
クラブに比較して、クラブの捩じれ振動数を一定、もし
くは、大きくする、かつ、ヘッドのシャフト軸回りの慣
性モーメントを番手間で一定にしたものを装着したクラ
ブセットであるから、ヘッドの返りという現象をセット
全体で調和した状態、もしくは、番手の小さいクラブほ
どヘッドが返りやすくした状態に形成してあり、プレー
ヤーが所定のスイングで打球したボールは予め設定した
飛球の球跡(弾道)を描いて飛翔し、希望する位置に到
達せしめる作用を奏する。
【0026】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づき説明する。図
1は、インパクト時のヘッドの返りを測定する方法に関
する説明図。図2は、ダウンスイング中のクラブのヘッ
ドの回転運動を説明する模式図。図3は、従来のクラブ
におけるダウンスイング中のグリップ部に対するヘッド
の捩じれ角度の時間推移の説明図。図4は、本発明に係
るクラブにおけるダウンスイング中のグリップ部に対す
るヘッドの捩じれ角度の時間推移の説明図。図5は、ク
ラブのシャフト軸回りの捩じれ振動数の測定方法に関す
る説明図。図6は、シャフトの「トルク」の測定方法に
関する説明図。図7は、シャフトの捩じれ剛性分布の測
定方法に関する説明図。図8は、従来のクラブの捩じれ
振動数とシャフトの「トルク」の実験値に関する説明
図。図9は、本発明に係るクラブの捩じれ振動数とシャ
フトの「トルク」の実験値に関する説明図。図10は、
本発明に係るシャフトの捩じれ剛性分布の計測値に関す
る説明図。図11は、FRPるシャフトの横弾性係数と
配向角を有するFRP繊維層の巻き角度との関係を示す
説明図。
【0027】FRPシャフトの製造方法としては、例え
ば、引き揃えた炭素繊維やガラス繊維に熱硬化性樹脂を
含浸したプリプレグを芯金であるマンドレルに巻き付
け、加熱硬化後マンドレルを抜き取るシートワインディ
ング法や、同じく、引き揃えた炭素繊維やガラス繊維の
フイラメント繊維に熱硬化性樹脂を含浸し、芯金である
マンドレルに直接巻回し、加熱硬化させた後マンドレル
を抜き取るフイラメントワインディング法その他任意手
段を用いて製造することが可能である。
【0028】以下、本発明の実施例について、最も一般
に採用されている引き揃えた炭素繊維やガラス繊維に熱
硬化性樹脂を含浸したプリプレグを用いて製造する方法
を主な例として説明する。
【0029】先ず、ヘッドのシャフト軸回りの慣性モー
メントが一定であり、かつ、番手が小さいほどクラブの
シャフト軸回りの捩じれ振動数が大きい請求項1記載の
セット、または、番手間でクラブのシャフト軸回りの捩
じれ振動数が、一定である請求項6記載のセットについ
て説明する。 ・番手にかかわらず、シャフトの曲げ特性や重量をそれ
ほど変えることのない範囲において、FRPシャフトの
外径や肉厚を若干大きくさせる方法を用いて製造したF
RPシャフトとヘッドのシャフト軸回りの慣性モーメン
トを番手間で6000g・cm2 とし、一定にしたもの
を装着したクラブセットで、図5に示す測定方法によ
り、番手間でクラブの捩じれ振動数を27.0Hzに設
定して測定し、更に、各クラブの捩じれ振動数を9Iは
27.0Hzに、6Iは27.5Hzに、3Iは28.
0Hzに設定して測定した。
【0030】次に、番手が小さいほどFRPシャフトの
捩じれ剛性が増加するように形成したFRPシャフトを
装着したクラブで、番手が小さいほどクラブのシャフト
軸回りの捩じれ振動数が大きい請求項2記載のセット、
または ・番手にかかわらず、シャフトの曲げ特性や重量をそれ
ほど変えることのない範囲において、FRPシャフトの
強化繊維の弾性率や配向角度等を変える方法を用いて製
造したシャフトと、ヘッドのシャフト軸回りの慣性モー
メントを番手間で6000g・cm2 とし、一定にした
ものを装着したセットで、図5に示す測定方法により、
番手間で、クラブの捩じれ振動数を27.0Hzに設定
して測定し、更に、各クラブの捩じれ振動数を9Iは2
7.0Hzに、6Iは27.5Hzに、3Iは28.0
Hzに設定して測定した。
【0031】次に、請求項3または請求項8に記載され
た番手が小さいクラブほど配向角を有する繊維層とし
て、高い弾性率を有する繊維を強化材として使用したF
RPシャフトセットについて説明する。 ・番手が小さいクラブほど、図9に示すように高い弾性
率を有する炭素繊維を強化繊維として、9Iには、弾性
率33.0×103 kgf/mm2 を有する炭素繊維を
強化繊維として、配向角+45°にしたプリプレグ材2
枚、及び、配向角−45°にしたプリプレグ材を2枚巻
回しFRPシャフトを形成した。この時のシャフトの
「トルク」は2.70°/ft・lbであった。6Iに
は、弾性率40.0×103 kgf/mm2 を有する炭
素繊維を強化繊維として、配向角+45°にしたプリプ
レグ材2枚、及び、配向角−45°にしたプリプレグ材
2枚を巻回しFRPシャフトを形成した。この時のシャ
フトの「トルク」は2.65度・ft・lbであった。
3Iには、弾性率46.0×103 kgf/mm2 を有
する炭素繊維を強化繊維とし、配向角+45°にしたプ
リプレグ材2枚、及び、配向角−45°にしたプリプレ
グ材2枚を巻回したFRPシャフトを形成した。この時
のシャフトの「トルク」は、2.65°/ft・lbに
設定した。また、図7に示す測定方法により図10に示
すように、シャフトの捩じれ剛性分布は、9Iより6I
が、6Iより3Iが大きくなるように設定した。
【0032】次に、請求項4または9記載の番手が小さ
いクラブほど配向角を有する繊維層の巻き数を多くした
繊維を強化材として使用したFRPシャフトを装着した
セットについて説明する。9Iには、弾性率33.0×
103 kgf/mm2 を有する炭素繊維を強化繊維とし
て、配向角+45°にしたプリプレグ材2枚、及び、配
向角−45°にしたプリプレグ材2枚を巻回した。6I
には、弾性率33.0×103 kgf/mm2 を有する
炭素繊維を強化繊維とし、配向角+45°にしたプリプ
レグ材3枚、及び、配向角−45°にした合成樹脂プリ
プレグ材3枚を巻回した。3Iには、弾性率33.0×
103 kgf/mm2 を有する炭素繊維を強化繊維と
し、配向角+45°にしたプリプレグ材4枚、及び、配
向角−45°にしたプリプレグ材4枚を巻回した。
【0033】次に、請求項5または10記載の番手が小
さいクラブほど配向角を有する繊維層の巻き角度が±4
5度に近づくようにして捩じれ剛性を高くした繊維を強
化材として使用したFRPシャフトを装着したセットに
ついて説明する。9Iには、弾性率46.0×103
gf/mm2 を有する炭素繊維を強化繊維として、配向
角+35°にしたプリプレグ材2枚、及び、配向角−3
5°にしたプリプレグ材2枚を巻回した。6Iには、弾
性率46.0×103 kgf/mm2 を有する炭素繊維
を強化繊維とし、配向角+40°にしたプリプレグ材2
枚、及び、配向角−40°にしたプリプレグ材2枚を巻
回した。3Iには、弾性率46.0×103 kgf/m
2 を有する炭素繊維を強化繊維とし、配向角+45°
にしたプリプレグ材2枚、及び、配向角−45°にした
プリプレグ材2枚を巻回した。
【0034】前記に用いたプリプレグ材の強化繊維とし
ては炭素繊維を用いたが、ガラス繊維や金属繊維を単体
で用いたり組み合わせて用いる等は任意に実施可能であ
る。プリプレグに用いるマトリックス樹脂についても、
エポキシ樹脂やポリエステル樹脂等からなる熱硬化性樹
脂が一般的であるが、熱可塑性を有するポリアミド樹脂
(ナイロン)やポリカーボネイト樹脂その他これらと同
効質の合成樹脂を任意に使用可能である。
【0035】
【発明の効果】このように、セット内において番手が小
さくなるほど、即ち、ショートアイアン,ミドルアイア
ン,ロングアイアンと移行するに従い、ヘッドの捩じれ
剛性を高くしたから、前記構成によるセットの内、9
I,6I,3Iのクラブを用い、ヘッドスピード 35
〜40m/s のスインガータイプのアベレージゴルフ
ァーにより図1に示す方法により測定すると、図4の、
本発明に係るクラブにおけるダウンスイング中のグリッ
プに対するシャフトの捩じれ角度の時間推移がを示すよ
うに、インパクト直前の本発明のゴルフクラブセットの
グリップに対するヘッド部の捩じれ角度は、9Iの1.
7度開いた状態に対して、6Iは0.5度開いた状態、
3Iは略ゼロ(スクウェア)の状態となり、ロングアイ
アンほどヘッドの開き具合が修正されることが判明し、
アベレージゴルファーに生じやすいロングアイアンのス
ライスボールの発生が減少する効果を奏する。この実験
に用いたクラブのシャフト単体における捩じれ剛性を図
6に示す方法により測定すると、単位捩じれモーメント
当たりのシャフトの捩じれ角度は、9Iが2.70度、
6Iが2.65度、3Iが2.60度の値を示した。ま
た、図7に示す方法によりシャフト単体の捩じれ剛性分
布を測定すると、9Iより6Iが、6Iより3Iが大き
な値を示した。更にヘッドのシャフト軸回りの慣性モー
メントが6000g・cm2 であるヘッドを装着したク
ラブについて、クラブのシャフト軸回りの捩じれ振動数
を図5に示す方法により、測定すると、すべて27.0
Hzを示した。このように、設定したクラブにおいて、
各クラブにおいて、各クラブのヘッドの返りはセット全
体で調和した状態に形成されたため、プレーヤーが所定
のスイングで打球したボールはあらかじめ設定した飛球
の球跡(弾道)を描いて飛翔し、希望する位置に到達せ
しめることが可能となる。
【0036】又、製造上は、 ・番手が小さいクラブほど配向角を有する繊維として、
高い弾性率を有する繊維を使用して捩じれ剛性を高くし
たFRPシャフトを装着したものは、製造工程におい
て、芯金であるマンドレル等は従来から設備されている
ものを使用することが出来るから特別な設備を必要とし
ない製造上の利点を有する。 ・番手が小さいクラブほど配向角を有する繊維層の巻き
数を多くして捩じれ剛性を高くしたFRPシャフトを装
着したものは、配向角を有する繊維層の巻き数に対応し
て、シャフト軸線に対して配向角が0度の繊維層の巻き
数を減らし、その分、この繊維層には、高い弾性率を有
する繊維を使用するなどの工夫のみで、芯金であるマン
ドレル等は従来から設備されているもののみを使用する
ことができるから特別な設備を必要としない製造上の利
点を有する。 ・番手が小さいクラブほど配向角を有する繊維層の巻き
角度が±45度に近づくようにして捩じれ剛性を高くし
たFRPシャフトを装着したものは、巻き角度が±45
度のものが最も捩じれ剛性が高くなるから、これを一番
番手の小さいクラブに用い以下番手が大きくなるに従っ
て、巻回角度を調整するのみでシャフトの捩じれ剛性を
変化させることが可能となり、特別な設備を必要としな
い製造上の利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、インパクト時のヘッドの返りを測定す
る方法に関する説明図。
【図2】図2は、ダウンスイング中のクラブのヘッドの
回転運動を説明する模式図。
【図3】図3は、従来のクラブにおけるダウンスイング
中のグリップ部に対するシャフトの捩じれ角度の時間推
移の説明図。
【図4】図4は、本発明に係るクラブにおけるダウンス
イング中のグリップ部に対するシャフトの捩じれ角度の
時間推移の説明図。
【図5】図5は、クラブのシャフト軸回りの捩じれ振動
数の測定方法に関する説明図。
【図6】図6は、シャフトの「トルク」の測定方法に関
する説明図。
【図7】図7は、シャフトの捩じれ剛性分布の測定方法
に関する説明図。
【図8】図8は、従来のクラブの捩じれ振動数とシャフ
トの「トルク」の実験値に関する説明図。
【図9】図9は、本発明に係るクラブの捩じれ振動数と
シャフトの「トルク」の実験値に関する説明図。
【図10】図10は、本発明に係るシャフトの捩じれ剛
性分布の計測値に関する説明図。
【図11】図11は、FRPシャフトの横弾性係数と配
向角を有するFRP繊維層の巻き角度との関係を示す説
明図。
【符号の説明】
G: シャフトの横弾性係数 I: シャフトの断面二次極モーメント 1: ゴルフクラブの長さ ωn : ゴルフクラブの捩じれ振動数 J: ヘッドのシャフトの軸回りの慣性モーメント κ: シャフトの捩じればね定数 T: ゴルファーがダウンスイング中に腰・肩・腕・手
首よりグリップ部に加えるトルクの強さ ω: ゴルファーがダウンスイング中に腰・肩・腕・手
首よりグリップ部を軸回りに回転させる回転速度 t: ダウンスイング中の時刻 Tsinωt: ゴルファーがグリップ部に加えるトル
ク θ: クラブのヘッド部の捩じれ角度 GI: シャフトの捩じれ剛性 T’: シャフトに与える捩じりモーメント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蘆田 浩規 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目12番35 号 美津濃株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘッドのロフトが漸増するに従いシャフ
    トの長さが漸減するように形成した複数本のクラブから
    なるゴルフクラブセットにおいて、 セットを構成するすべてのクラブの、ヘッドのシャフト
    軸回りの慣性モーメントが一定であり、かつ、番手が小
    さいほどクラブのシャフト軸回りの捩じれ振動数が大き
    いことを特徴とするゴルフクラブセット。
  2. 【請求項2】 ヘッドのロフトが漸増するに従いシャフ
    トの長さが漸減するように形成した複数本のクラブから
    なるゴルフクラブセットにおいて、 セットを構成するすべてのクラブの、ヘッドのシャフト
    軸回りの慣性モーメントが一定であり、かつ、ヘッドの
    ロフトが漸減するに従いシャフトの捩じれ剛性が増すよ
    うに形成したFRPシャフトを装着したクラブで番手が
    小さいほどクラブのシャフト軸回りの捩じれ振動数が大
    きいことを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブセッ
    ト。
  3. 【請求項3】 前記ヘッドのロフトが漸減するに従いシ
    ャフトの捩じれ剛性が増すように形成したFRPシャフ
    トは、番手が小さいクラブほど配向角を有する繊維層と
    して、高い弾性率を有する繊維を強化材として使用した
    ことを特徴とする請求項2記載のゴルフクラブセット。
  4. 【請求項4】 前記ヘッドのロフトが漸減するに従いシ
    ャフトの捩じれ剛性が増すように形成したFRPシャフ
    トは、番手が小さいクラブほど配向角を有する繊維層の
    巻き数を多くした繊維を強化材として使用したことを特
    徴とする請求項2記載のゴルフクラブセット。
  5. 【請求項5】 前記ヘッドのロフトが漸減するに従いシ
    ャフトの捩じれ剛性が増すように形成したFRPシャフ
    トは、番手が小さいクラブほど配向角を有する繊維層の
    巻き角度がシャフトの長さ方向の軸線に対して±45度
    に近づくようにして捩じれ剛性を高くした繊維を強化材
    として使用したことを特徴とする請求項2記載のゴルフ
    クラブセット。
  6. 【請求項6】 ヘッドのロフトが漸増するに従いシャフ
    トの長さが漸減するように形成した複数本のクラブから
    なるゴルフクラブセットにおいて、 セットを構成するすべてのクラブの、ヘッドのシャフト
    軸回りの慣性モーメントが一定であり、かつ、セットを
    構成するクラブのシャフト軸回りの捩じれ振動数が一定
    であることを特徴とするゴルフクラブセット。
  7. 【請求項7】 ヘッドのロフトが漸増するに従いシャフ
    トの長さが漸減するように形成した複数本のクラブから
    なるゴルフクラブセットにおいて、 セットを構成するすべてのクラブの、ヘッドのシャフト
    軸回りの慣性モーメントが一定であり、かつ、ヘッドの
    ロフトが漸減するに従いシャフトの捩じれ剛性が増すよ
    うに形成したFRPシャフトを装着したクラブでセット
    を構成するクラブのシャフト軸回りの捩じれ振動数が一
    定であることを特徴とする請求項6記載のゴルフクラブ
    セット。
  8. 【請求項8】 前記ヘッドのロフトが漸減するに従いシ
    ャフトの捩じれ剛性が増すように形成したFRPシャフ
    トは、番手が小さいクラブほど配向角を有する繊維層と
    して、高い弾性率を有する繊維を強化材として使用した
    ことを特徴とする請求項7記載のゴルフクラブセット。
  9. 【請求項9】 前記ヘッドのロフトが漸減するに従いシ
    ャフトの捩じれ剛性が増すように形成したFRPシャフ
    トは、番手が小さいクラブほど配向角を有する繊維層の
    巻き数を多くした繊維を強化材として使用したことを特
    徴とする請求項7記載のゴルフクラブセット。
  10. 【請求項10】 前記ヘッドのロフトが漸減するに従い
    シャフトの捩じれ剛性が増すように形成したFRPシャ
    フトは、番手が小さいクラブほど配向角を有する繊維層
    の巻き角度がシャフトの長さ方向の軸線に対して±45
    度に近づくようにして捩じれ剛性を高くした繊維を強化
    材として使用したことを特徴とする請求項7記載のゴル
    フクラブセット。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6231454B1 (en) * 1998-03-25 2001-05-15 Aneeging Sports Co., Ltd Golf clubs and golf club sets
JP2010148702A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフクラブヘッド
CN111356413A (zh) * 2017-12-14 2020-06-30 直观外科手术操作公司 具有张力带的医疗工具
US12127809B2 (en) 2018-12-10 2024-10-29 Intuitive Surgical Operations, Inc. Medical tools having tension bands

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