JPH09163875A - 着脱自在支柱付き網状体 - Google Patents

着脱自在支柱付き網状体

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JPH09163875A
JPH09163875A JP34731195A JP34731195A JPH09163875A JP H09163875 A JPH09163875 A JP H09163875A JP 34731195 A JP34731195 A JP 34731195A JP 34731195 A JP34731195 A JP 34731195A JP H09163875 A JPH09163875 A JP H09163875A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主として農作物や園芸等の日除け、風除け、
防砂、雪囲い、霜除け等のために用いられる網状体に関
し、構造強度が増強され、且つその取り扱い上等からも
便利になる新規な構造の着脱自在支柱付き網状体を提供
する。 【解決手段】 一枚状で立体構造の網体にすると共に、
その一部所定小巾部分だけは、縦方向に連続させた筒状
であって上端を閉鎖してなる袋部3と成し、これら袋部
3を網体の横方向に等間隔且つ平行に配設したものとし
て袋部付き増強網体1とする一方、該袋部付き増強網体
1には、これら袋部3,3,……に直交状または斜め交
叉状となる如くした複数本の補強紐2,2,……が、適
宜間隔で平行に一体化された上、増強網体1の横方向両
端縁部に夫々取着する鳩目帯4によって、増強網体1の
両端縁部共々、上記補強紐2,2,……の両端部も増強
網体1に一体化すると共に、上記袋部3,3,……に支
柱5,5,……が挿入されてなるものとした着脱自在支
柱付き網状体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】この発明は、主として農作物や園芸等の
日除け、風除け、防砂、雪囲い、霜除け等のために用い
られる網状体に関わるものであり、網状体の構造強度上
に有利になるように増強されると共に、網状体の張設作
業上や資材としての保管・搬送等の取扱上からも便利に
なる新規な構造を採用した着脱自在支柱付き網状体を提
供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】我が国は、四方を海に囲まれ、内陸部に
は南北に延びる3000〜2000m級の山々が連なる
独特の地形を有していて、四季の移り変わりによる変化
だけではなく、地域差や時間差等の要因でも気象条件が
大きく変わってしまう気候風土から成り立っている。こ
うした独特の自然環境下で農作物を育てるには、夏であ
れば強い日光を防ぐ日除けを必要とし、秋には台風対策
としての防風施設を準備しなければならず、また、冬お
よび春初旬には風雪や霜を防ぐための対策を施さなけれ
ばならない等、自然に対する様々な対応が必要となり、
時節に応じた適切な対策を怠ってしまうと、作物の品質
や収穫量に重大な影響を生じさせることとなる。
【0003】自然環境からの影響を和らげる農業資材と
して、多くの農家が繁用しているものの一つに各種構造
・規格の網状体がある。それらは、織り目の粗い薄地綿
布や麻布に濃いのりで仕上げをした寒冷紗であったり、
様々な構造に編成した合成樹脂製の網等に代表され、日
除けや防風、雪囲い、霜除け、あるいは防砂、防塩等と
いった主として気象条件に対応するための網状体から、
防虫や防鳥、果てはカモシカや猿等獣の侵入を阻止ため
の防御柵等としての目的で主に使用される防御網状体ま
で広範囲に及ぶ利用がなされている。また、これら農業
資材用の網状体は、作物保護という本来の用途の他に
も、例えば、脱穀後の籾殻の飛散防止や籾殻搬送容器等
としても利用され、更には、住宅の庭先や道路等を風雪
から保護する防風雪網状体、そして、工事現場等の安全
網状体等としての活用もなされることから、その用途
は、必ずしも農業だけに止まるものではない。
【0004】こうした目的、用途で採用される従来から
の網状体31は、図6の使用状態を示す斜視図の事例か
らも解るように、鉄パイプ等の支柱32,32に対して
縛り紐33,33,……によって要所要所を括り付けら
れると共に、支柱32,32,……の先端部辺りに設け
た鉤32a,32aに、網状体31上端の補強紐や縛り
紐33,33,……を引っ掛ける等して、その吊下状態
が確実になるようにするものであったから、網状体を張
設するには、略所定間隔置きとなるようにした支柱3
2,32,……の打ち込み、立設作業を必要とする上、
何よりも、それら支柱32,32,……に添わせた状態
の網状体を、手間隙掛けて縛り紐33,33,……で括
っていかなければならないという極めて繁雑な作業を必
要とする上、暴風雨時のように風が強い最中での紐によ
る設置作業には大変な困難を伴うこととなっていた。
【0005】しかも、これら従来からの網状体31は、
通常、一重の網構造から構成されていて、編成に採用し
た糸の太さに係わらず立体観がないため、特に軽量化や
経済性の問題から細手の糸を採用した網状体の場合に
は、遮蔽効果が十分発揮されないばかりではなく、丈夫
さの面からも支障を来してしまうものとなっていたか
ら、耐久性に欠けて長期の使用ができず、所期の目的達
成のための管理が極めて繁雑にならざるを得ないもので
あった。こうした事情から、立体観を出したり強度を高
める手段として、従前までは、複数枚の網状体を表裏に
重ねて使用することも実施されてきたが、これらの手段
は、更に作業性を繁雑化してしまうという致命的な弊害
を生じさせるものであって、必ずしも有効な手段となっ
ていなかった。
【0006】本願発明者は、このような現状に鑑み、そ
れら従前までの網状体が有していた様々な欠点を解消可
能とする新たな構造の網状体の開発に着手し、耐久性を
強化するために必要となる網の構造や、竹の棒や鉄パイ
プ等への取付け性、更には経済性の問題等を解決できる
網体を追及し、数多くの実験を試み、試作と検討を繰り
返してきた結果、遂にそれらの課題が解決可能であっ
て、気象条件への対応性はもとよりのこと、防御網状体
としてや農業資材以外の用途にも採用できる、全く新規
な構造からなる着脱自在支柱付き網状体の開発に成功し
たものであり、以下に、その構成を、図面に示すこの発
明を代表する幾つかの実施例と共に、逐次説示していく
こととする。
【0007】
【発明の構成】図面に示すこの発明を代表する実施例か
らも明確に理解されるように、この発明の着脱自在支柱
付き網状体は、基本的に以下のような構成から成り立っ
ている。即ち、一枚状で立体構造に形成された網体の一
部所定小巾部分だけを、縦方向に連続させた筒状であっ
て上端を閉鎖してなる袋部と成し、これら袋部を、網体
の横方向に等間隔且つ平行に配設したものとして袋部付
き増強網体とする一方、該袋部付き増強網体には、これ
ら袋部に直交状または斜め交叉状となる如くした複数本
の補強紐が、適宜間隔で平行に一体化された上、増強網
体の横方向両端縁部に夫々取着する鳩目帯によって、増
強網体の両端縁部共々、上記補強紐の両端部も増強網体
1に一体化すると共に、少なくとも増強網体の高さ寸法
に相当する長さに形成した支柱が、上記袋部に予め挿入
されてなるものとしたことを特徴とする着脱自在支柱付
き網状体である。
【0008】また、この基本的な構成は、縦筋部または
横筋部、あるいはそれらに相当する網体主要筋部だけを
共有状に編み込むか、互いに結着または溶着する等して
一体化し、該一体化された部分の間が複層状となるよう
にした編み方あるいは合わせ方で一枚状で立体構造の網
体にすると共に、その一部所定小巾部分だけは、縦筋部
または横筋部、あるいはそれらに相当する網体主要筋部
の一体化をせずに表裏に分離させたままで、縦方向に連
続させた筒状であって上端を閉鎖してなる袋部と成し、
これら袋部を網体の横方向に等間隔且つ平行に配設した
ものとして袋部付き増強網体とする一方、該袋部付き増
強網体には、これら袋部に直交状または斜め交叉状とな
る如くした複数本の補強紐が、適宜間隔で平行に一体化
された上、増強網体の横方向両端縁部に夫々取着する鳩
目帯によって、増強網体の両端縁部共々、上記補強紐の
両端部も増強網体に一体化すると共に、上記袋部の全
て、もしくは所要箇所毎の袋部に、増強網体の張設に必
要となる構造強度を有し、少なくとも増強網体の高さ寸
法に相当する長さに形成した支柱が、予め下端開口部か
ら着脱自在に挿入されてなるものとした着脱自在支柱付
き網状体としても示すことが可能である。。
【0009】更にまた、より具体的な記載表現で、この
発明の着脱自在支柱付き網状体の基本的な構成を示す
と、次のようにもなる。縦筋部または横筋部、あるいは
それらに相当する網体主要筋部だけを共有状に編み込
み、その共有状とした部分の間は複層状とした編み方で
一枚状で立体構造の網体にすると共に、横方向所定間隔
置き毎に所定小巾部分だけを、縦筋部または横筋部、あ
るいはそれらに相当する網体主要筋部の一体化をせずに
表裏に分離した二重構造の袋編みにされた上、その上端
を閉鎖して袋部に形成してなる袋部付き増強網体と成す
一方、該袋部付き増強網体には、これら袋部に直交状ま
たは斜め交叉状となる如くした複数本の補強紐が適宜間
隔で平行に織り込まれると共に、増強網体の横方向両端
縁部に夫々取着する鳩目帯によって、網体の両端縁部共
々、上記補強紐の両端部も網体に一体化すると共に、上
記袋部の全て、もしくは所要箇所毎に、増強網体の張設
に必要となる構造強度を有し、少なくとも増強網体の高
さ寸法に相当する長さに形成した支柱が、予め着脱自在
に挿入されてなるものとした着脱自在支柱付き網状体で
ある。
【0010】網体の素材は、綿、麻等の天然繊維や合成
樹脂繊維製の糸、撚糸、紐等を編成した網体の外、予め
網目孔を形成した合成樹脂製シート等から成るものと
し、増強網体は、それら単層状の網体を少なくとも2枚
重ね合わせ状として主要重なり部分(網体としての構造
強度を負担している部分、例えば、同一太さの糸であれ
ば縦糸、横糸、あるいは斜糸の何れか、太さが異なる糸
であれば縦糸、横糸、斜糸に係わらず、何れか太い糸)
を溶着、接着するか、あるいは別途縫合する等適宜手段
で一枚状の網体に形成するようにするか、あるいは網体
の主要部をなす部分、例えば縦筋部分とか横筋部分、あ
るいは斜め筋部分の何れかだけを共通して編成するよう
にし、その他の部分は二重構造となって表裏が独立(分
離)して編成されてしまうようにしたもの等特殊な編成
方法によって網体に形成されるようにしたもの等によっ
て実現される。なお、この網体の網目形状は、菱形、正
四角形、その他耕地の各種網目形状のものに形成可能と
なる外、夏の日差し、雪や霜を避ける冬囲い等に有効な
特殊な形状、例えば一松模様状等のものに形成されても
よい。
【0011】この増強網体は、その形成過程、つまり、
少なくとも2枚の網体からか、特殊な編成方法で網体編
成時に、縦糸、横糸、あるいは斜糸の何れかがだけが全
て表裏とも一体化されて他の部分を分離した立体構造に
形成されてなる一枚状の網体に形成する段階で、横方向
所定間隔置きに、本来一体化されるべき部分も所定小巾
部分だけ一体化せずに分離させたままとし、該所定小巾
部分が縦方向に筒状となるようにすると共に、上端は閉
鎖してしまって下端だけが開口されてなる袋部に形成す
るようにし、この袋部が、横方向所定間隔置き、例え
ば、略10cmから1m程度(採用する糸の太さや網目の
大きさ、あるいは形成する網体の縦・横寸法等によって
左右されるため、必ずしもこの値に制限されるものでは
ない)の範囲の中の適宜寸法間隔毎に、所定小巾寸法、
例えば筒状となったときのサイズで略φ1〜5cm程度
(但し、後述する支柱サイズに左右されることから、必
ずしもこの値に制限されるものではない。)となるよう
な巾寸法の袋部が、連続して繰り返し形成されてなる袋
部付き増強網体に形成されていなければならない。
【0012】補強紐は、網体を形成する素材よりも十分
に耐久性に富む、糸、撚糸、あるいは紐からなり、上下
間隔が等間隔または不等間隔で平行し、且つ、水平また
は斜めに延伸するようにして上記した増強網体に一体に
取着(接着、熔着、あるいは網体編成段階に一緒に編み
込まれるようにしたものの外、網体編成後に網目に絡ま
せて一体化したものも包含)され、増強網体の横方向の
引張強度を増強する機能を果たすことになり、綿、麻等
といった天然繊維や適宜合成繊維の外、場合によっては
ステンレスワイヤーやピアノ線等といった可撓性ある金
属索条等を単独、あるいは天然繊維や合成繊維と併用し
て採用することも可能である。なお、この平行して横方
向に延伸する補強紐は、それらとは別に平行させた補強
紐と併用する(したがって、平行な補強紐群相互は、互
いに所定角度を成して交差する配置構造となる)ように
したものとすることも可能である。
【0013】支柱は、上記した増強網体の横方向所定間
隔置きに形成されている袋部のすべて、あるいはその中
の幾つかを飛ばした袋部毎に、その下方から挿入され、
増強網体の上下巾一杯に差し通されことによって、増強
網体を立設状の姿勢に保持し易くすると共に、縦方向に
延びるリブの機能を果たし、前記補強紐とで増強網体内
に格子状の骨格部を構成することにより、立設状とした
増強網体の構造強度を更に強化することになるものであ
り、合成樹脂製または鉄等の金属製、あるいはそれらの
組み合わせによるものとして形成される。
【0014】そして、この支柱は、網目への掛止構造を
実現して、簡単には抜け出させてしまわないような適宜
構造、例えば、後述の実施例に示す外表面全体あるいは
要所要所に無数の突起または突条が形成されてなるもの
としたり、あるいは、部分的に竹節のような断面自体を
大きくした掛止部の形成されたもの、あるいはまた、先
端だけ、断面をかなり小さいものとして、閉鎖された部
分の網目を潜って上端に突出状となし、その突出した部
分を利用して抜け止め構造を実現するようにしたもの等
とするのが望ましい。以下、図面に示す幾つかの実施例
について夫々詳述していくことにより、この発明に包含
される着脱自在支柱付き網状体の構成を、より具体的且
つ明確に把握できるようにする。
【0015】
【実施例1】先ず、図1の増強網体の外周面に突起を有
するプラスチック被覆金属パイプからなる支柱を使用し
て立設し、防風柵とした状態を示す要部斜視図、図2の
網体の編み上げ構造を示す要部拡大斜視図の事例は、こ
の発明の最も代表的な構成から成るものである。増強網
体1は、例えば合成樹脂製の細紐が編み上げられて構成
され、編み上げ工程中において横方向に複数本の補強紐
2が等間隔をもって織り込まれると共に、縦方向には、
約3cm前後とした所定小巾の袋部3,3,……が、表裏
に分離する編み上げ構造によって形成され、夫々φ25
mm程度の支柱5を差し通すことが可能な筒状となるよう
にしてあり、増強網体1の横方向に等間隔をもって平行
に複数設けられている。
【0016】また、編み上げられた増強網体1は、その
左右両端の縁部に鳩目帯4,4を一帯に縫合し、編み構
造が解けてしまったり、切断した細紐あるいはそれを構
成する糸がほつれないようにする共に、合わせて補強紐
2の端部も同時に内部に縫合、一体化して、増強網体へ
の一体化構造が崩れてしまわないようにする一方、鳩目
帯4には、所要数の鳩目穴4a,4a,……が形成され
ており、それらを鳩目穴4a,4a,……を利用して所
定長さに形成された増強網体1,1,……相互を長く連
続させていく連結部としたり、柱材その他支持部への取
着部とするように構成されている。
【0017】この発明の着脱自在支柱付き網状体は、通
常、高さ寸法が1.8m〜2m程度で、長さ(横巾)寸
法を50m程度(これも、特段限定されるものではな
い)までの適当な長さ単位のものに形成されるものであ
って、略20cm〜40cm程度の上下間隔を置いて平
行させた複数本の補強紐2,2,……が横方向に一体に
組み合わされると共に、略45cm〜60cm程度の範
囲の適宜一定間隔で袋部3,3,……が形成されるよう
にする。
【0018】以上の如くして製造された着脱自在支柱付
き網状体の増強網体1は、その袋部3,3,……に対
し、図1に示されるように、プラスチック被覆鋼管から
なり外周面に無数の突起部分が形成された支柱5,5,
……が、予め挿入されていて簡単に袋部3,3,……か
ら抜け出してしまわないようにして組み合わされた上、
その下端は、袋部3,3,……の下端開口(即ち、増強
網体1の下端縁に等しい)より下方に30〜50cm程度
突出状としたままで丸められ、単位着脱自在支柱付き網
状体として提供されるようにするものであって、例え
ば、防風柵として採用する場合であれば、その形成箇所
において広げ、端から立設状としながら、下端に突出状
となっている支柱5,5,……脚部側を土中には突き立
てるか、あるいはコンクリート等によってその根元を固
定するようにするものである。
【0019】
【実施例2】次の実施例は、図3の使用状態を示す部分
斜視図、および、増強網体だけを分解して示す部分分解
斜視図からも理解されるように、2枚の網体を熔着手段
によって一枚状の増強網体に形成すると共に、支柱5と
して特別な形状を有しない単管パイプを採用するように
した着脱自在支柱付き網状体の事例である。増強網体2
1は、横方向に平行する複数本の補強紐22,22,…
…が織り込まれた一重の網体23,23二枚を、図中の
表面側に斜線で示した部分の縦糸部分だけを熱溶着して
溶着部24となし、横糸部分は表裏に離反していてその
部分が二重構造で立体化してなるようなものとして一体
化される一方、袋部25,25,……となる所定小巾部
分だけは、横糸部分は勿論のこと、縦糸部分についても
溶着しないで残し、熔着部24と違う構造に形成したも
のとすることにより、袋部25,25,……が形成され
るようにしたものである。なお、増強網体21の左右両
端(図では左側要部だけを示している。)を、鳩目帯2
6,26で被覆、縫合し、該鳩目帯26で増強網体21
の両縁を整えると共に、補強紐22の端部もその中に縁
部を収めた状態で縫い付けされ、増強網体21の横方向
の強度を補強する構造としていることは、上記した実施
例1の場合と同様である。
【0020】この実施例の支柱27,27,……は、外
表面が何等突起部を有するように加工されていない極く
普通のプラスチックス製パイプを採用するようにした事
例として示すものであり、したがって、実施例1の場合
とは異なり、これら支柱27,27,……を袋部25,
25,……に事前に挿入させただけに止めてしまうと、
取り扱い中に簡単に抜け出してしまうため、電線等の結
束用に採用されているような公知の結束バンド28,2
8,……で1本の支柱5の要所要所を固定してしまった
ものとして形成するようにしている。
【0021】
【作 用】以上説明したこの発明の最も代表的な構成か
らなる着脱自在支柱付き網状体は、表裏側が互いに要所
要所で接着、熔着、あるいは縫合、編成される等して結
着され、立体的な二重構造に編み上げられてなる増強網
体1に、予め、それら増強網体1の形成段階において袋
部3,3,……、あるいは25,25,……が所定間隔
置きに形成されており、しかも、その袋部3,3,…
…、あるいは25,25,……の全て、あるいは要所要
所の袋部を選択して所定間隔置きとなるようにして支柱
5,5,……、あるいは27,27,……を差し込んで
一体化した上、適宜横長の単位長のものとなし、左右両
端に補強等の目的で縫合、一体化してある鳩目帯4ある
いは26を芯とするか、他の心材を芯として巻き取り、
丸めた状態の資材として提供され、適宜使用目的に応じ
た箇所まで、そのまま輸送、搬入した上、その設置位置
に合わせて広げ、目的、用途に応じ、それが、例えば、
実施例に示した事例でいえば、防風柵として使用するこ
とを前提としたものでは、支柱5,5,……、あるい
は、27,27,……の下端脚部側を、増強網体1より
も下方に所定長突出状となるように形成したものとして
おき、それら突出した支柱5,5,……、あるいは、2
7,27,……部分を適宜手段で固定することにより、
増強網体1を所定範囲に渡って立設状に設置するように
する。
【0022】また、図5の斜視図が示しているような雪
囲い用として使用する場合であれば、特に支柱5,5,
……、あるいは、27,27,……の下端部分を袋部
3,3,……、あるいは25,25,……下端開口から
それ程大きく突出させたものとして形成しておく必要は
なく、植込みその他、雪囲いすべき対象物の周りに沿う
如くしてこの発明の着脱自在支柱付き網状体を大きく巡
らし、少なくとも一回りさせてから上端側を、図のよう
に窄めてしまえば、簡単に雪囲いをなし得てしまう。勿
論、このような事例に採用する着脱自在支柱付き網状体
としては、増強網体の縦・横寸法は、その目的に最適な
長さのものに予め設定されたものとして提供されるべき
である。その他、特に目的、用途について図示して示し
てはいないが、記述してあるとおり、農作物の日除け、
動物避け、防塩、防砂等といった農業用資材としての
外、工事現場等の防御柵や防御シート、境界用の単なる
仕切り資材、その他各種用途への採用が可能であること
はいうまでもない。
【0023】
【効 果】以上のとおり、この発明の着脱自在支柱付き
網状体は、先ず何よりも、従前までの寒冷紗では一重の
網構造からなり、耐久性に難があったのに対し、編み上
げ構造が少なくとも二重の立体構造を成す増強網体から
なるものとした上、横方向に平行な複数の補強紐を織り
込み、該補強紐の端部共々、増強網体左右両端部を鳩目
帯で縫合、強化した構造のものとなす一方、増強網体編
成段階で一体的に形成された袋部の全て、あるいは要所
要所には、提供前に、用途に応じた最適な支柱が差し込
まれてなる構造のものとなっていることから、保管、搬
送等の取り扱いが極めてし易いものとなるという利点を
有しているだけではなく、目的、用途に応じた立設、設
置も非常にやり易くなるという、作業性の面で、従前ま
でのものに無かった利便性を有したものとなる。
【0024】また、その網体の構造上からも、従前まで
のこの種網状体に比較して格段に秀れた高い耐久強度を
確保することができる上、特に、補強紐と袋部との交叉
構造で網体全体の強度が強化された増強網体となるもの
であり、縦・横方向共に、風等によって引き起こされる
引き延ばし力に対する耐久性を著しく増大させることが
でき、長期間に渡って確実に所期の目的の達成が可能と
なり、通常の維持管理の面で極めて有利なものとするこ
とができる。また、支柱の増強網体への組み込みも、予
め編成時に設けた袋部の下端開口から単に差し込むだけ
で製造でき、しかも、外周面に無数の突起を設けた構造
の支柱採用すれば、網目および補強紐にそれら突起が掛
止して、通常の引き抜き力では容易に外すことができな
い強固な一体化が可能となり、作業段階での離脱は勿論
のこと、立設、設置後においても極めて安定した網状体
構造物となって、更に維持管理のし易いものとすること
ができる。
【0025】一方、増強網体立体的に編み込まれ、互い
に結着または溶着されてなる複層構造となっていて、従
前の寒冷紗等に代表されるこの種網状体に比較し、風雪
や太陽光等に対する遮蔽効果が遥かに秀れた構造を有し
ているため、従前までのように、同じ網状体を何層にも
重ねて張設する手間が一切不要となり、それだけ経済的
且つ効率的な網状体構造物の実現化が可能になるという
秀れた特徴をも兼備したものとなっている。
【0026】特に、実施例1として示したこの発明を代
表する実施例のものでは、上記した特徴を遍く発揮でき
る上、製造も容易で比較的安価な提供が保証されるもの
となり、また、支柱5として、園芸用に多用される従前
からの異形パイプを採用したものでは、経済効果が更に
著しく、しかも、それらの無数の突起で十分抜け止め防
止効果を十分発揮し得ることから、作業上および維持管
理上に何等の支障を来すことのない安価な資材の提供が
可能となって、特に、農業用資材としての採用が極めて
し易くなり、農家経営の安定化に大いに役立つものとな
るであろうことが予想されると共に、実施例2のもので
は、支柱27の組込み工程に多少の難点を有してはいる
ものの、どのような素材からなる支柱でも採用が可能と
なって、目的、用途に応じた網状体の製造が自在になる
という利点を有する外、支柱位置の変更が実施例1の場
合よりも遥かに容易となって、必要とする構造強度のネ
ツト構造物の実現化がそれだけし易くなるという特徴を
奏するものとすることができる。
【0027】叙上の如く、この発明の従前の着脱自在支
柱付き網状体は、製造が比較的容易であって、しかも保
管、管理面で極めて都合の良いものとすることができる
上、立設、設置等の作業性の面では、従前までのもので
は到底実現し得ない効率性を発揮でき、しかも、立設、
設置後における安定性についても遥かに従前までのこの
種のものを凌ぐものとなることから、農業資材としての
利用価値は極めて高く、農家収入を上げるために大いに
貢献するものとなることが予想される外、農業の分野以
外にも幅広い応用が可能になるものとなっている。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明の寒冷紗の技術的思想を具現化した幾
つかの代表的な実施例と、それに比較するための従来例
とを示すものである。
【図 1】この発明の着脱自在支柱付き網状体の代表例
を示す要部斜視図である。
【図 2】同上要部拡大斜視図である。
【図 3】他の実施例によるものの要部斜視図である。
【図 4】同上要部分解斜視図である。
【図 5】使用する例を示す斜視図である。
【図 6】従前からの網状体の設置状態を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 増強網体 2 補強紐 3 袋部 4 鳩目帯 4a 鳩目穴 5 支 柱 21 増強網体 22 補強紐 23 一重の網体 24 溶着部 25 袋 部 26 鳩目帯 27 支 柱 28 結束バンド 31 網状体 32 鉄パイプ等の支柱 32a 鉤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一枚状で立体構造に形成された網体の一
    部所定小巾部分だけを、縦方向に連続させた筒状であっ
    て上端を閉鎖してなる袋部と成し、これら袋部を、網体
    の横方向に等間隔且つ平行に配設したものとして袋部付
    き増強網体とする一方、該袋部付き増強網体には、これ
    ら袋部に直交状または斜め交叉状となる如くした複数本
    の補強紐が、適宜間隔で平行に一体化された上、増強網
    体の横方向両端縁部に夫々取着する鳩目帯によって、増
    強網体の両端縁部共々、上記補強紐の両端部も増強網体
    1に一体化すると共に、少なくとも増強網体の高さ寸法
    に相当する長さに形成した支柱が、上記袋部に予め挿入
    されてなるものとしたことを特徴とする着脱自在支柱付
    き網状体。
  2. 【請求項2】 縦筋部または横筋部、あるいはそれらに
    相当する網体主要筋部だけを共有状に編み込むか、互い
    に結着または溶着する等して一体化し、該一体化された
    部分の間が複層状となるようにした編み方あるいは合わ
    せ方で一枚状で立体構造の網体にすると共に、その一部
    所定小巾部分だけは、縦筋部または横筋部、あるいはそ
    れらに相当する網体主要筋部の一体化をせずに表裏に分
    離させたままで、縦方向に連続させた筒状であって上端
    を閉鎖してなる袋部と成し、これら袋部を網体の横方向
    に等間隔且つ平行に配設したものとして袋部付き増強網
    体とする一方、該袋部付き増強網体には、これら袋部に
    直交状または斜め交叉状となる如くした複数本の補強紐
    が、適宜間隔で平行に一体化された上、増強網体の横方
    向両端縁部に夫々取着する鳩目帯によって、増強網体の
    両端縁部共々、上記補強紐の両端部も増強網体に一体化
    すると共に、上記袋部の全て、もしくは所要箇所毎の袋
    部に、増強網体の張設に必要となる構造強度を有し、少
    なくとも増強網体の高さ寸法に相当する長さに形成した
    支柱が、予め下端開口部から着脱自在に挿入されてなる
    ものとした着脱自在支柱付き網状体。
  3. 【請求項3】 縦筋部または横筋部、あるいはそれらに
    相当する網体主要筋部だけを共有状に編み込み、その共
    有状とした部分の間は複層状とした編み方で一枚状で立
    体構造の網体にすると共に、横方向所定間隔置き毎に所
    定小巾部分だけを、縦筋部または横筋部、あるいはそれ
    らに相当する網体主要筋部の一体化をせずに表裏に分離
    した二重構造の袋編みにされた上、その上端を閉鎖して
    袋部に形成してなる袋部付き増強網体と成す一方、該袋
    部付き増強網体には、これら袋部に直交状または斜め交
    叉状となる如くした複数本の補強紐が適宜間隔で平行に
    織り込まれると共に、増強網体の横方向両端縁部に夫々
    取着する鳩目帯によって、網体の両端縁部共々、上記補
    強紐の両端部も網体に一体化すると共に、上記袋部の全
    て、もしくは所要箇所毎に、増強網体の張設に必要とな
    る構造強度を有し、少なくとも増強網体の高さ寸法に相
    当する長さに形成した支柱が、予め着脱自在に挿入され
    てなるものとした着脱自在支柱付き網状体。
  4. 【請求項4】 支柱が、その外周面に多数の突起を有
    し、袋部表裏の網目に、それら突起が掛止状となって抜
    け落ち防止構造を実現し得るものに形成されてなる請求
    項1または2何れか記載の着脱自在支柱付き網状体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011223989A (ja) * 2010-03-31 2011-11-10 Koizumi Jute Mills Ltd 被覆装置
JP5023386B1 (ja) * 2011-08-22 2012-09-12 雅枝 毛利 食材の水切りスタンド

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