JPH09162053A - 溶接トランスの設計方法 - Google Patents
溶接トランスの設計方法Info
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- JPH09162053A JPH09162053A JP7321819A JP32181995A JPH09162053A JP H09162053 A JPH09162053 A JP H09162053A JP 7321819 A JP7321819 A JP 7321819A JP 32181995 A JP32181995 A JP 32181995A JP H09162053 A JPH09162053 A JP H09162053A
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Abstract
に基づいて1次巻線の断面積を簡易に求める。 【解決手段】次式により1次巻線の断面積sを求める。 s=(1+λS +λE )ριk1 I1 2 /P1 =(1+λS +λE )ριk1 (I2 /a)2 /P1 ここで、λS :表皮効果係数(図25による。)、
λE :漂遊損失係数(図25による。)、ρ:1次巻線
の体積固有抵抗率[Ωm]、ι:1次巻線の長さ
[m]、k1 =1+α(T1 −20)、α:1次巻線の
抵抗温度係数、T1 :1次巻線の許容温度上昇(絶縁種
別により決まる。)、I1 :1次電流、I2 :2次電
流、a:1/巻数比(2次巻数が1ターンであるとき、
1次巻数になる。)、P 1 :1次巻線の許容発熱量
[W]である。
Description
用鋼板として採用されるZnめっき鋼板等の大電流溶接
用のインバータ式直流抵抗溶接装置に適用して好適な溶
接トランスの設計方法に関する。
は、スポット溶接ロボットが採用されている。この溶接
ロボットの先端ツールは、2次側に整流器を組み込んだ
溶接トランスと溶接ガンとを一体化した、いわゆるガン
トランスを用いている。
に溶接トランスをインバータにより高周波駆動するよう
にしている。
とから、たとえば、実開平4−5629号公報に示すよ
うに2次巻線の巻数は極限まで少ない1ターンとして導
体の断面積を大きくとり、かつその導体内に放熱用の冷
却水を通すようにしている。この2次巻線に沿わせて1
次巻線を並設し、1次巻線で発生する熱を2次巻線用導
体で放熱するようにしている。
体(銅線)の電流密度で出力電流を割ることにより比較
的容易に導体の断面積を決定することができる。
導体は、この巻線で発生する熱を2次巻線用導体で放熱
する構成とすることから、従来は、一意に決めることが
できず、所定の電流密度で溶接トランスを設計し、実際
に溶接トランスを製作して、実機により温度上昇値が仕
様値内に入るかどうかを確認する、いわゆるトライアン
ドエラー(試行錯誤)的に溶接トランスを設計してい
た。
してから実機で確認するためには2〜3カ月程度の期間
が必要とされ、かつ数回の設計実機確認が必要であった
ことから、結果として所望の製品レベルの溶接トランス
を得るまでに1年程度の年月が必要となっていた。
されたものであって、所望の溶接条件に基づいて1次巻
線の設計定数を簡易に求めることを可能とする溶接トラ
ンスの設計方法を提供することを目的とする。
所望周波数の高周波パルスに変換するインバータの出力
が1次巻線に供給され、2次巻線の出力が整流されてワ
ークに直流を供給するように構成されたインバータ式直
流抵抗溶接装置の溶接トランスの設計方法において、前
記1次巻線の設計定数を求める場合、前記所望周波数が
所定の周波数までは、前記1次巻線の表皮効果係数を考
慮して求めることを特徴とする。
周波数までの場合に、1次巻線の設計定数を求めるとき
には、表皮効果係数を考慮すればよいということが分か
るので、設計の指針が明らかで、容易に設計定数を求め
ることができる。
超えるとき、1次巻線の設計定数を求める際には、表皮
効果係数に加えて漂遊損失係数を考慮すればよいという
ことが分かるので、同様に設計の指針が明らかとなり、
容易に設計定数を求めることができる。
面積であり、所定の周波数は、1kHz程度である。
ついて図面を参照して説明する。
容易化のために、次の順番で説明する。
軽量化の考え方) 3.溶接トランスの構造と特徴 4.制御装置の構成と特徴 5.高周波化に伴う課題 6.実験方法と実験結果 7.考察 1.直流スポット溶接回路の考え方 ここでは、直流スポット溶接回路の「1.1電気的等価
回路」と「1.2熱的等価回路」について説明する。
いる。
12により、PWM制御の方形波高周波交流出力V
1 [V]に変換される。この交流出力V1 が、入力電圧
V1 、入力電流I1 [A]として、相互インダクタンス
がM[H]である溶接トランス13を構成するターン数
(巻数)N1 の1次巻線13Aに供給される。1次巻線
13Aの自己インダクタンスはL1 [H]であり、巻線
抵抗はr1 (このr1 には、1次側の配線抵抗も含
む。)[Ω]である。
内部抵抗r2 の整流器14、15を通じて共通接続され
ている。この共通接続点と2次巻線13Bの中間タップ
との間に溶接ガンアームが配設されている。この図1例
では、その溶接ガンアームの短絡状態における分布抵抗
と図示しないワークの抵抗とを併せて抵抗rW とし、分
布インダクタンスをLW としている。直流出力(平均出
力電圧)V2 は、共通接続点と中間タップの間に発生す
る。
f)と表せば、図1に示した直流スポット溶接回路にお
いて、次の(1)式および(2)式が成立する。
の両辺にjωaMI1 を加え、(2)式の両辺にjωM
I2 /aを加えてそれらの式を変形するとそれぞれ
(3)式および(4)式が得られる。
す直流スポット溶接回路の電気的等価回路図である。
を理想変圧器と考えた場合の2次側に発生する電圧を表
している。g0 、b0 は、鉄損に係る励磁電流I0 の通
る並列回路における励磁コンダクタンスと励磁サセプタ
ンスであるが、一般的にI1′≫I0 であるため無視で
きる。
得られる。この図3に示す電気的等価回路から2次負荷
rW (抵抗分)、LW (分布インダクタンス分)を考慮
して次の(5)式および(6)式が得られる。
が方形波電源(方形波電圧)のハイレベルであると考え
た場合に、図4に示す直流電源V1 に置換した等価回路
が得られる。
4、15があり、センタタップ構造をとっているため、
1次側と2次側では方形波電圧を印加した時(オン時)
と印加しない時(オフ時)の電流波形が異なる。方形波
電圧をオフした時に、2次側には、2次側のインダクタ
ンスLW により電流が流れることが大きな違いである。
の出力応答を考える場合、図5、図6に示すように2次
側のみを考える。図5は、トランス2次側出力電圧E2
を接続したと考えた場合(1次側に直流電源V1 を接続
した状態)であり、図6は、トランス2次側出力電圧E
2 がオフしたと考えた場合(1次側の直流電源V1 を外
した状態)であり、これらのステップ応答の重ね合わせ
で出力応答を表現できる。
フ時の2次電流I2 の時間的変化は、(6)式を時間t
で微分した(7)式、(8)式で得られる。
構成を示している。なお、この断面構成は、後に説明す
る図10のA−A線模式的断面図である。図7におい
て、冷却水が通流する通路21が形成された導体板で形
成されたそれぞれ1ターンの各2次巻線13Bに対して
平角線の1次巻線13Aが巻回された各巻線組立体の回
りに積層コア22が配設されている。
3Bの温度をT2 、1次巻線13Aの温度をT1 、積層
コア22の温度をTc、外気周囲温度をTaとし、冷却
水と2次巻線13B間の熱抵抗をRthζ、2次巻線13
Bと1次巻線13A間の熱抵抗をRth1 、1次巻線13
Aと積層コア22間の熱抵抗をRthc、積層コア22と
外気間の熱抵抗をRthηとした場合、直流スポット溶接
回路の熱的等価回路は図8に示すように表される。な
お、各温度の単位は[℃]、熱抵抗の単位は[℃/W]
である。
T2 と積層コア温度Tcとは、関係T1 ≫Tc、T1 ≫
T2 が成立し、また、各熱抵抗Rthζ、Rth1 、R
thc、R thη間には、関係Rthc≫Rth1 ≫Rthζと関
係Rthc≫Rthηがあることから、2次巻線温度T2 と
積層コア温度Tcとを無視することが可能で開放状態と
考えることができ、かつ熱抵抗Rthζ、Rthc、Rthη
も無視することが可能で短絡状態と考えることができ
る。
次巻線13Aについての図9に示す簡単な熱的等価回路
で表すことができる。
分かる。(9)式において、P1 は1次巻線13Aの発
熱量、言い換えれば、熱損失であって、電圧V1 の波形
と電流I1 との波形とから測定計算可能な量であって、
単位は[W]である。
である。
さ) μ0 :真空の透磁率(4π×10-7[H/m]) μ :比透磁率(銅は1.0) σ :電気伝導率(58.0×106 [Ω・m]-1) 近接効果係数λP は導体同士に流れている電流による磁
界、もしくは外部から印加された磁界による電流のかた
よりに関係する係数である。
発生する渦電流損失に関係する係数で、その量はω2 に
比例する。
次の(10)式で表されることが理解される。
軽量化の考え方) 溶接トランス13は使用率は低いが、出力は高いので、
溶接トランス13を駆動するインバータ12としては、
プッシュプル型を用いる。このプッシュプル型のインバ
ータでは、次の(11)、(12)式で表される関係が
成立する。
層コア)22の実効断面積Aeは、次の(13)式で表
される。
の断面積を小さく(巻心を細く)することができ、溶接
トランス13の小型軽量化が期待できることがわかる。 3.溶接トランスの構造と特徴 実際に製作した整流器付溶接トランス31の一部省略構
造を図10に示す。
基本的には、例えば、実開平4−5629号公報に開示
された整流器付変圧器等と同等の構成であって、出力用
端子板32に対して、ダイオードスタックと呼ぶ締付構
造により加圧接合されたディスク型エピタキシャルダイ
オードである整流器14、15のカソード側を向けて並
置して直接マウントしている。整流器14、15のアノ
ード側は、相互に絶縁されている接続板33、35に接
続されている。
タップ板34に対してそれぞれU字状を呈する1ターン
の2次巻線13B′、13B″が平行に配置された構成
とされている。
して2次巻線13B′の端部(例えば、巻始め端部)が
接続され、2次巻線13B′の中間タップ側は、中間タ
ップ板34の図示しない端部に接続され、その中間タッ
プ板34を介して2次巻線13B″の中間タップ側に接
続され、2次巻線13B″の端部(したがって、巻終り
端部)が、接続板35に接続される。
締付板36に挟持された状態でボルトにより締付固定さ
れる。
には、平角線を用いた各20ターンの1次巻線13Aを
4つ配置している。積層コア22は、方向性珪素鋼帯の
積層カットコアを2組使用している。1次巻線13Aは
ケース37で覆われ、ケース37内の空間にはガラスエ
ポキシ樹脂を充填して各部品を固着している。
1は、短時間ではあるが非常に大きな電流を出力するた
め、使用率が制限されている。2次巻線13B′、13
B″は極限まで巻数を減らした各1ターンにし、2次巻
線13Bの導体断面積を大きくとるとともに、放熱用の
冷却水を通している。 4.制御装置の構成と特徴 図11は、整流器付溶接トランス31を駆動するために
実際に製作した制御装置41のシステム構成を示してい
る。高出力安定性を確保するために、インバータ部50
は、プッシュプル型のフルブリッジ接続のインバータ1
2を用いている。インバータ12を構成するスイッチン
グ素子としては、10kHz程度までの動作が可能なI
GBTを用いた。
出力電流をフィードバックし、A/D変換器54、PW
M(パルス幅変調)制御回路53、CPU52等を有す
る制御部51においてPID制御を行うようにした。な
お、インバータ部50には、3相の交流ACがコンバー
タ部55により直流DC化されて供給されるように構成
されている。
トランス31の出力電流を、スイッチング周波数が1〜
5kHzの範囲で目標値の+−1%以内に安定させるこ
とができた。 5.高周波化に伴う課題 上述の「1.直流スポット溶接回路の考え方」の項に示
したように、ドライブ周波数の高周波化に伴い、電気的
特性については、回路のインダクタンスx1 、a
2 x2 、LW 、x2 による出力電流の低下があり、熱的
特性については交流実効抵抗r1AC による発熱の増加が
起こる。
確にするために、直流抵抗R1 、R 2 、リアクタンス
x、熱抵抗Rth1 、表皮効果係数λS および漂遊損失係
数λEについてその量(値)を把握する必要がある。
らは、幾何学的要素あるいは構造的要素に対する依存性
が大きく、かつ実用的なレベルでの計算がほぼ不可能な
ため、実験で求めることが必要になってくる。 6.実験方法と実験結果 6.1実験システムの構成 図12は、実験システムの構成を示している。図12に
おいて、3相AC400Vが供給される制御装置41
(図11参照)により整流器付溶接トランス(試験用ト
ランスともいう。)31が駆動され、整流器付溶接トラ
ンス31の出力側は、所望長の溶接ケーブル61で短絡
されている。1kHz〜5kHzの周波数に対しての各
種測定を行うために、整流器付溶接トランス31として
は、この目的に対して磁気飽和の起こらない、800H
z仕様の十分なコアの実効断面積を有する溶接トランス
を用いた。また、1次巻線13Aの温度を測定するため
の、熱電対を複数個数取り付けた。
圧と出力電流との関係の測定 この測定では、電流フィードバック制御を行わない一定
パルス幅制御により、ドライブ周波数を1kHzと5k
Hzに固定し、溶接トランス13の出力側の平均出力電
圧V2 の変化に対する出力電流I2 の変化を測定した。
kHz(▲でプロットしている。)と5kHz(○でプ
ロットしている。)のいずれの周波数においても、換言
すれば、周波数とは無関係に出力電流I2 が出力電圧V
2 に比例して大きくなることが分かる。
I2 との関係の測定 この測定においても、電流フィードバック制御を行わな
い一定パルス幅制御により、ドライブ周波数を1kHz
と5kHzに固定し、整流器付溶接トランス31の入力
電流I1 の変化に対する出力電流I2 の変化を測定し
た。
力電流I2 が入力電流I1 に対して、周波数とは無関係
に比例して大きくなることが分かる。
の関係の測定 この測定では、電流フィードバック制御を行わず、ドラ
イブ周波数fの1〜5kHzの変化に対する最大出力電
流I2maxの変化を測定した。電流リミットを設定した理
由は溶接トランスの整流器の上限電流に決まるためであ
り、最大出力電流I2 と呼んでいる。
大出力電流I2maxは、周波数fの増加に反比例すること
が分かる。
り速度(立ち上がり時間)との関係の測定 既存の各種巻数比(2次巻線13Bの巻数は1ターンで
あるので、1次巻線13Aのターン数N1 に等しい値に
なる。)を有する複数の溶接トランスに対して、ドライ
ブ周波数800Hzの方形波パルス形状を有する入力電
流I1 の立ち上がり速度Vr [A/μs]の変化を測定
した。
力電流パルスの立ち上がり速度Vrは、巻数比に略反比
例することが分かる。
定 1次巻線13Aの熱抵抗Rth1 (図9参照)を求めるた
め、試験用溶接トランス13の2次巻線13Bの出力を
開放状態にし、1次巻線13Aに直流電流を流し、すな
わち、直流電力P1 を供給して、1次巻線13Aの温度
上昇ΔT1 [℃]を測定した。
抵抗Rth1 がRth1 =0.53[℃/W]であることが
分かる。
上昇の関係 1次巻線13Aの実効電流を一定にし、ドライブ周波数
fをf=1〜5kHzまで変化させたときの1次巻線1
3Aの温度上昇ΔT1 を測定した。
次巻線13Aの温度上昇ΔT1 はドライブ周波数fに比
例することが分かる。 7.考察 7.1電気的特性 図13に示した出力電圧V2 と出力電流I2 との関係、
図14に示した入力電流I1 と出力電流I2 との関係
は、それぞれ、理想的な直線的関係にあるので、実験用
の溶接トランス13の結合率は問題なく、かつ「1.1
電気的等価回路」で等価回路を簡略化した過程も正しい
ことが分かる。
流I2maxがドライブ周波数fに依存して小さくなる理由
を、図19を参照して説明する。方形波パルス状の1次
電流I1 がゼロ値から点線で表した矢印方向に流れてか
ら点線で表した矢印方向の2次電流I2 が流れ始めるま
での時間(立ち上がり時間)が、換言すれば、2次側電
流I2 と1次側電流I1 とが関係a×I1 =I2 (aは
巻数比の逆数)を満足するまでの時間が、ドライブ周波
数fが変化しても一定であるから、ドライブ周波数fが
高周波になるほど2次出力電圧V2 の平均値が低下する
ためであると考えられるからである。
16に示したように、巻数比(1/a)に依存してい
る。この立ち上がり速度Vr を求める場合には、図4の
回路において、2次負荷rW 、LW が接続される前の状
態であって短絡状態と考え、図20の等価回路を考えれ
ばよい。この遷移時の1次電流I1 をI1 =I1on とし
たとき、電流の時間変化は漏れ磁束が巻数に比例するこ
とを考慮すれば、次の(14)式で表すことができる。
のターン数N1 について立ち上がり速度Vr を計算す
る。図21において、実測値を●で示し、計算値を□で
示す。実測値●と計算値□とがよく一致していることが
分かる。
と最大出力電流I2maxとの関係を計算した結果を図22
に示す。実測値●と計算値□とは、同図中、3kHz以
上でよく一致していることが分かる。図22中、2kH
z以下の周波数において一致していないのは、上述した
ように、実験の際に電流リミッタをかけているからであ
る。
ライブ周波数に依存して大きくなる理由は、図23Aの
1次巻線13Aの導体の模式的断面構造図に示すよう
に、電流密度(電磁波の振幅であって、図中、黒に近い
程密度が大きい。)が導体の内側方向に対して減少して
実効断面積が少なくなるためであり、結果として実効抵
抗が大きくなるからである。
は、図23A、図23Bに示すような電流密度のモデル
を考慮して、表皮効果係数λS を(15)式で表す。
が、δは表皮深度である。
ことから次式で表す。
線13aの温度上昇の関係を、ドライブ周波数fと交流
実効抵抗r1AC との関係に変換した結果を実測値●と
し、(15)式を用いて算出した計算結果を計算値□と
して図24に示す。実測値●と計算値□とがよく一致し
ていることが分かる。
皮効果係数λS と漂遊損失係数λEの値をそれぞれ図2
5に示す。この図25から、整流器付溶接トランス31
を高周波で駆動する場合、ドライブ周波数が略1kHz
以下(50Hz〜1kHz)である場合には、表皮効果
係数λS だけを考えればよいが、略1kHzを超える場
合には、漂遊損失係数λE を併せて考慮する必要があ
る。なお、この実施の形態において、適用可能な周波数
の下限値は商用周波(50〜60Hz)であり、上限値
は5kHzを超える値にも適用できる。
直流溶接スポット回路を等価回路と数式で表し、周波数
に関係する回路定数を明らかにした。回路に方形波の高
周波電源を印加した場合に、電気的特性については1次
回路と2次回路の結合時に現れる1次側の漏れインダク
タンスによる出力電圧の低下が発生し、熱的特性につい
ては1次巻線の交流実効抵抗に基づく発熱作用が発生す
ることを実験的に明らかにした。
E を調整して理論値(計算値)を実測値に一致させるこ
とが可能となり、前記回路定数の量を明らかにすること
ができる。
際に、いわゆるトライアンドエラーによる試作を繰り返
し行う必要がなくなり、仕様に対して最も小型軽量とな
るように各設計定数を実用的な最適値として求めること
ができる。
より1次巻線13Aの断面積sを求める。
る。) I1 :1次電流、 I2 :2次電流 a:1/巻数比(2次巻数が1ターンであるとき、1次
巻数になる。) P1 :1次巻線の許容発熱量[W] である。
ずこの発明の要旨を逸脱することなく種々の構成を採り
得ることはもちろんである。
の周波数、例えば、1kHzまでの場合に、1次巻線の
設計定数を求めるときには、表皮効果係数を考慮すれば
よいということが分かるので、設計の指針が明らかで、
容易に設計定数を求めることができるという効果が達成
される。
例えば、1kHzを超えるとき、1次巻線の設計定数を
求める際には、表皮効果係数に加えて漂遊損失係数を考
慮すればよいということが分かるので、同様に設計の指
針が明らかとなり、容易に設計定数を求めることができ
るという効果が達成される。
路図である。
等価回路図である。
ル)を加えた場合の等価回路図である。
ハイレベルを加えた場合の等価回路図である。
ローレベルを加えた場合の等価回路図である。
面図である。
斜視図である。
構成を示すブロック図である。
る。
る。
特性図である。
対する方形波入力の立ち上がり速度の関係を示す特性図
である。
である。
図である。
回路図である。
計算値を示す特性図である。
値と計算値を示す特性図である。
一部省略構造図であって、Aは中心に向って連続的に電
流密度が小さくなる状態を示す図、Bは電流密度の模式
図である。
示す特性図である。
損失係数の値を示す特性図である。
己インダクタンス L2 …2次巻線の自己インダクタンス M…相互インダクタンス r1 …1次巻線抵抗 r2 …2次巻線抵抗 rW …負荷抵抗 LW …負荷インダクタンス λE …漂遊損失係数 λS …表皮効果係数
Claims (3)
- 【請求項1】直流入力を所望周波数の高周波パルスに変
換するインバータの出力が1次巻線に供給され、2次巻
線の出力が整流されてワークに直流を供給するように構
成されたインバータ式直流抵抗溶接装置の溶接トランス
の設計方法において、 前記1次巻線の設計定数を求める場合、前記所望周波数
が所定の周波数までは、前記1次巻線の表皮効果係数を
考慮して求めることを特徴とする溶接トランスの設計方
法。 - 【請求項2】請求項1記載の方法において、 前記1次巻線の設計定数を求める場合、前記所望周波数
が所定の周波数を超えるとき、前記1次巻線の表皮効果
係数と前記1次巻線の漂遊損失係数とを考慮して求める
ことを特徴とする溶接トランスの設計方法。 - 【請求項3】請求項1または2記載の方法において、 前記1次巻線の設計定数は断面積であり、前記所定の周
波数は1kHzであることを特徴とする溶接トランスの
設計方法。
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---|---|---|---|
JP7321819A JP3012796B2 (ja) | 1995-12-11 | 1995-12-11 | 溶接トランスの設計方法 |
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JPH09162053A true JPH09162053A (ja) | 1997-06-20 |
JP3012796B2 JP3012796B2 (ja) | 2000-02-28 |
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JP2008130657A (ja) * | 2006-11-17 | 2008-06-05 | Obara Corp | インバータトランスの外皮冷却構造 |
JP2011004483A (ja) * | 2009-06-17 | 2011-01-06 | Fuji Electric Systems Co Ltd | 永久磁石形同期電動機の制御装置 |
CN114242433A (zh) * | 2021-12-10 | 2022-03-25 | 中国人民解放军海军工程大学 | Pwm电压激励的三相立体卷铁心变压器多目标优化设计方法 |
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