JPH09161268A - 磁気記録媒体の製造装置 - Google Patents

磁気記録媒体の製造装置

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JPH09161268A
JPH09161268A JP7315136A JP31513695A JPH09161268A JP H09161268 A JPH09161268 A JP H09161268A JP 7315136 A JP7315136 A JP 7315136A JP 31513695 A JP31513695 A JP 31513695A JP H09161268 A JPH09161268 A JP H09161268A
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JP
Japan
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magnetic
recording medium
magnetic recording
filter
magnetic paint
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Pending
Application number
JP7315136A
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English (en)
Inventor
Yuichi Masuzawa
雄一 増澤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドロップアウトの発生を極力逓減させること
ができる磁気記録媒体の製造装置を得ること 【解決手段】 本発明の磁気記録媒体の製造装置1A
は、磁気塗料供給タンク2から磁気塗料塗布装置7まで
の配管長(Pa+Pc+Pd)を40m以内、濾過装置
8から磁気塗料塗布装置7までの配管長(Pd)を10
m以内とする配管で構成し、そして濾過装置8に装着さ
れるフィルタとして、その平均口径を1.0μm以上
5.0μm以下のものを用いて、前記課題を解決してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体の製
造方法、特にドロップアウトの発生を逓減できる磁気記
録媒体の製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録技術分野においては、磁
気記録機器の小型化に伴って高密度記録化が鋭意進めら
れており、磁気記録媒体の薄膜化やその磁気記録層の平
滑化を一層強く要求されるようになっている。そして記
録しようとする信号も、短波長化されているために、も
し磁気記録媒体の表面に異物による微細な突起が生じて
いたり、また、磁気記録媒体の表面にダストが付着して
いたりすると、それらが原因でドロップアウトが発生
し、記録された信号を良好に再生することができない。
【0003】磁気記録媒体の表面に前記のような微細な
突起が生じる原因は、磁性材料などが均一に混練され
ず、一部が塊となり、またその他の異物(以下、両者を
併せて「異物」と記す)が混入していて、そのような異
物の混入している磁気塗料を被磁性ベースの表面に塗布
し、乾燥した場合に生ずるものと考えられる。
【0004】この磁気塗料中に混入した異物をどのよう
にして取り除くかという問題に対して、従来の磁気記録
媒体の製造においては、図2に示した磁気記録媒体の製
造装置(以下、単に「製造装置」と記す)1が用いて、
磁気塗料内に混入した異物を除去するようにしている。
【0005】即ち、この磁気記録媒体の製造装置1は磁
気塗料供給タンク2とこの磁気塗料供給タンク2の出口
側に循環経路(矢示X)を形成する配管Paの一部分を
介して接続されている供給ポンプ3と、やはり配管Pa
の一部分を介して前記供給ポンプ3の出力側に接続され
た平均口径1.0μmのフィルタを備えた濾過装置4
と、循環経路を構成する配管Pbの中間路に接続された
平均口径5.0μmのフィルタを備えた濾過装置5と、
これら濾過装置4及び5の中間点から分岐された配管P
cに接続されている供給ポンプ6と、この供給ポンプ6
の出力側に接続されている前記配管Pbの他端に接続さ
れた磁気塗料塗布装置7とから構成されている。
【0006】このような磁気記録媒体の製造装置1を用
いて、磁気記録媒体を製造する場合には、磁気塗料供給
タンク2に収蔵されている磁気塗料Mを供給ポンプ3及
び6を作動させ、磁気塗料Mを循環経路Xの濾過装置4
及び5を介して磁気塗料供給タンク2へ循環させると同
時に、その一部の所定量の磁気塗料Mを供給ポンプ6で
磁気塗料塗布装置7へ供給させ、別途非磁性ベース供給
装置により磁気塗料塗布装置7に供給されてきている非
磁性ベース(不図示)の表面に、濾過装置4及び5で異
物を濾過した磁気塗料Mを塗布するようにしている。な
お、前記濾過装置4及び5に装着するフィルタとして
は、その平均口径が小口径のものが用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが前記のよう
に、現在の極めて厳しい要求に対しては、前記のような
小口径のフィルタを備えた濾過装置4及び5を循環経路
Xに配設させただけでは不十分であり、また、濾過装置
4後から磁気塗料塗布装置7までの配管経路Pa及びP
cで一旦異物が混入したり、磁気塗料が再凝縮するなど
すると、これらを取り除くことができないという問題が
課題として残っている。
【0008】従って、本発明は、このような問題点を除
去することを課題とするものであって、ドロップアウト
の発生を極力逓減させることができる磁気記録媒体の製
造装置を得ることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】それ故、本発明の磁気記
録媒体の製造装置は、磁気塗料供給タンクから磁気塗料
塗布装置までを40m以内の配管長で構成し、そしてそ
の磁気塗料塗布装置の手前10m以内の箇所に濾過装置
を設け、その濾過装置に平均口径が1.0μm以上5.
0μm以下のフィルタを装着して塗布しようとする磁気
塗料を濾過するようにし、その濾過された磁気塗料を非
磁性ベースの表面に塗布する構成を採って、前記課題を
解決した。
【0010】従って、本発明の磁気記録媒体の製造装置
によれば、塗布しようとする磁気塗料からドロップアウ
トの原因となる異物を殆ど除去することができ、製造さ
れてきた磁気記録媒体の表面から突出する前記微細な突
起物を大幅に逓減させることができる。
【0011】
【実施例】次に、図1を用いて、本発明の磁気記録媒体
の製造装置を説明する。図1は本発明の実施例である磁
気記録媒体の製造装置の概念図である。なお、従来技術
の磁気記録媒体の製造装置1と同一の構成部分には同一
の符号を付して説明する。
【0012】符号1Aは全体として本発明の実施例であ
る磁気記録媒体の製造装置を指す。この磁気記録媒体の
製造装置1Aは、従来技術の磁気記録媒体の製造装置1
とほぼ同様の構成要素から構成されており、磁気塗料供
給タンク2と、この磁気塗料供給タンク2の出口側に循
環経路(矢示X)を形成する配管Paの一部分を介して
接続されている供給ポンプ3と、やはり配管Paの一部
分を介して前記供給ポンプ3の出力側に接続された平均
口径1.0μmのフィルタを備えた濾過装置4と、循環
経路を構成する配管Pbの中間路に接続された平均口径
5.0μmのフィルタを備えた濾過装置5と、これら濾
過装置4及び5の中間点から分岐された配管Pcに接続
されている供給ポンプ6と、この供給ポンプ6の出力側
に接続されている前記配管Pcの他端に接続された本発
明の一つの構成要素である濾過装置8と、この濾過装置
8の出力側に配管されている配管Pdを介して接続され
た磁気塗料塗布装置7とから構成されている。
【0013】そして、本発明の磁気記録媒体の製造装置
1Aにおいては、〔表1〕及び〔表2〕に示した実験デ
ータの実施例1〜5のように、磁気塗料供給タンク2か
ら磁気塗料塗布装置7までの配管長(Pa+Pc+P
d)を40m以内とすることで異物が混入する絶対量を
抑え、磁気塗料塗布装置7の手前10m以内の所に濾過
装置8を配設する、即ち、配管Pdの長さを10m以内
とすることにより微細な異物や凝集物を除去するように
した。
【0014】そして濾過装置8に装着されるフィルタと
して、その平均口径を1.0μm以上5.0μm以下の
ものを用いる。このような平均口径のフィルタを用いる
ことにより、以下に例示する粘度6,000±1,00
0cps程度の磁気塗料Mを供給しても、このフィルタ
の入口圧力の上昇も抑えることができ、製造工程上、何
ら問題も無かった。前記フィルタとしては、日本濾器社
製のXシリーズ、Pシリーズ、日本ポール社製のFシリ
ーズ、また、公知の他のこの種のフィルタなどを用いる
ことができる。
【0015】前記磁気塗料供給タンク2から磁気塗料塗
布装置7に供給する磁気塗料Mとしては、次のような組
成の磁気塗料を一例として用いることができる。 〔磁性層用塗料組成〕 磁性粉末:メタル磁性粉 (比表面積BET値=54.0m2 /g) 100重量部 バインダ:ポリエステルポリウレタン 20重量部 (日本ポリウレタン社製、商品名N−2304) 塩酢ビ系共重合体 10重量部 (ユニオンカーバイト社製、商品名VAGH) 添加物 :α−Al2 3 (住友化学社製、商品名AKP−30)10重量部 滑剤 :ブチルステアレート 2重量部 溶剤 :メチルエチルケトン 70重量部 メチルイソブチルケトン 70重量部 トルエン 70重量部
【0016】次に、バックコート層用塗料であるが、下
記の組成の原材料をサンドミルを用いて分散し、1.5
μmの平均口径のフィルタで濾過し、バックコート層用
塗料を調整した。 〔バックコート層用塗料組成〕 非磁性粉末:カーボンブラック 100重量部 (コロンビアンカーボン社製商品名RAVEN−1255) バインダー:ポリエステルポリウレタン 20重量部 (東洋紡績社製、商品名UR−8300) フェノキシ樹脂(東都化成社製、商品名YP−50)30重量部 溶剤 :メチルエチルケトン 220重量部 メチルイソブチルケトン 220重量部 シクロヘキサノン 220重量部
【0017】このようにして調整された磁性層用塗料に
対して滑剤(ミリスチン酸)を1重量部、及び硬化剤
(コロネートL)を10重量部を添加した後、対応する
各実施例に示す条件下(表1参照)にて、厚さ9μmの
幅広のポリエチレンテレフタレート製のフィルム状ベー
スの表面に、厚さ1.7μmとなるように、前記磁気塗
料供給タンク2から供給ポンプ3、6を作動させて前記
磁気塗料塗布装置7にて塗布し、合わせて前記フィルム
状ベースの裏面に、硬化剤(コロネートL)を10重量
部を添加した前記バックコート層用塗料を0.8μmの
厚さとなるように塗布した。この磁気塗料とバックコー
ト層用塗料とが塗布されたフィルム状ベースをカレンダ
ー処理、硬化処理を行い、更に8mm幅に裁断した。
【0018】以上のようにして製造された各サンプルテ
ープについて、〔表1〕に記した各実施例1〜5の各条
件におけるドロップアウトを測定し、この結果を〔表
1〕中に併せて記した。なお、ドロップアウトの測定は
ソニー株式会社製の8mmVTRデッキEV−S200
0を用い、−16dB/10μsの条件下で20分間測
定し、その平均値を採った。ここではドロップアウトが
20個以下の磁気記録媒体であれば合格とした。
【0019】また、磁気塗料供給時の濾過装置8に装着
されたフィルタ入力圧力も〔表1〕中に併せて記した。
フィルタ入力圧力は5kgf/cm2 以下であればよ
い。
【0020】なお、比較用として、〔表2〕に示したよ
うな比較例1〜5についても、前記と同様に濾過装置8
に装着されたフィルタ入力圧力とドロップアウトをそれ
ぞれ調べた。この結果を〔表2〕中に併せて記した。
【0021】〔表1〕及び〔表2〕から、実施例1〜5
のように、磁気塗料供給タンク2から磁気塗料塗布装置
7までの配管長を40m以内、濾過装置8から磁気塗料
塗布装置7までの配管長を10m以内とし、そして濾過
装置8に装着されるフィルタの平均口径を1.0μm以
上5.0μm以下とすることにより、そのフィルタ入口
圧力の上昇も抑えることができ、製造工程上の問題もな
いと共に、ドロップアウトの少ない良好な磁気記録媒体
を得ることができた。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の磁気記
録媒体の製造装置によれば、配管長並びにフィルタの平
均口径を規定したことにより、磁気塗料塗布装置に供給
される磁気塗料中に混入しようとする異物を最小限に抑
えることができ、また濾過装置8で確実に除去すること
ができる。従って、ドロップアウトを著しく逓減できた
高品質の磁気記録媒体を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例である磁気記録媒体の製造装
置の概念図である。
【図2】 従来技術の磁気記録媒体の製造装置の概念図
である。
【符号の説明】
1A 本発明の実施例である磁気記録媒体の製造装置 2 磁気塗料供給タンク 4 濾過装置 5 濾過装置 7 磁気塗料塗布装置 8 濾過装置 Pa 配管 Pb 配管 Pc 配管 Pd 配管

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気塗料供給タンクから磁気塗料塗布装
    置までを40m以内の配管長で構成し、そして該磁気塗
    料塗布装置の手前10m以内の箇所に濾過装置を設け、
    該濾過装置には平均口径が1.0μm以上5.0μm以
    下のフィルタを装着して塗布しようとする磁気塗料を濾
    過し、該濾過された磁気塗料を非磁性ベースの表面に塗
    布できるように構成したことを特徴とする磁気記録媒体
    の製造装置。
JP7315136A 1995-12-04 1995-12-04 磁気記録媒体の製造装置 Pending JPH09161268A (ja)

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