JPH09160603A - 速度形pid調節装置 - Google Patents

速度形pid調節装置

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JPH09160603A
JPH09160603A JP32170795A JP32170795A JPH09160603A JP H09160603 A JPH09160603 A JP H09160603A JP 32170795 A JP32170795 A JP 32170795A JP 32170795 A JP32170795 A JP 32170795A JP H09160603 A JPH09160603 A JP H09160603A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御系の応答特性を改善することにある。 【解決手段】 速度形PID調節演算手段を用いて制御
対象21を制御する調節装置において、制御量と目標値
との偏差に基づき速度形P+D調節演算および速度形I
調節演算を実行する調節演算手段23,24と、これら
両演算手段の加算出力である速度形調節信号を位置形調
節信号に変換する信号変換手段26と、この変換された
位置形調節信号を第1上・下限制限値で制限する第1の
上下限制限手段27aと、この第1上・下限制限値より
も低レベルの第2上・下限制限値で制限する第2上下限
制限手段28と、位置形調節信号が第1上・下限制限値
を越えた制限逸脱信号を出力する制限逸脱信号出力手段
29と、この制限逸脱信号と速度形I調節演算手段の出
力が同符号のとき、積分動作を停止する積分動作制御手
段30とを設けた速度形PID調節装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種産業の制御シ
ステムなどに利用される速度形PID調節装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】PID(P:比例,I:積分,D:微
分)調節装置は、プロセス制御の歴史が始まって以来、
あらゆる産業分野で広く利用されており、いまや各種産
業分野の制御システムにはPID調節装置無しには成り
立たなくなっている。
【0003】ところで、連続時間系におけるPID制御
の基本式は、 C(s)=KP [1+{1/(TI ・s)} +{TD ・s/(1+ηTD ・s)}] ……(1) で表せる。但し、KP :比例ゲイン、TI :積分時間、
D :微分時間、s:ラプラス演算子、η:微分係数
(1/η:微分ゲイン)である。
【0004】そこで、以上のようなPID制御の基本式
をディジタル速度形PID演算式に変換すると、下記式
のようになる。 △MVn =KP {(en −en-1 )+(△t/TI )・en +△dn } …… (2) ここで、 △dn =dn-1 +[{TD /(△t+ηTD )}・(en −en-1 )] −{△t/(△t+ηTD )}・dn-1 …… (3) であり、また、 MVn =MVn-1 +△MVn …… (4) で表すことができる。
【0005】但し、上式においてMVn :調節信号の現
在値、△MVn :調節信号の変化分、MVn-1 :調節信
号の前回値、en :偏差の現在値、en-1 :偏差の前回
値、△t:制御周期、△dn :速度形微分調節演算出
力、dn-1 :微分調節演算出力の前回値である。
【0006】そして、後の説明のために、前記(2)式
〜前記(4)式から次のような式を定義することができ
る。 速度形(P+D)調節演算信号△(P+D)n =KP {(en −en-1 )+△dn } …… (5) 速度形I(積分)調節演算信号△In =KP (△t/TI )・en …… (6) 次に、前記(2)式〜前記(4)式を用いた構成された
従来の速度形PID調節装置について図5を参照して説
明する。
【0007】すなわち、この調節装置においては、偏差
演算手段1にて目標値SVn と制御対象2の制御量PV
n とから偏差en (=SVn −PVn )を求めた後、こ
の偏差en を速度形(P+D)調節演算手段3および速
度形I調節演算手段4に導入し、次式のような調節演算
出力を取り出す。つまり、 △(P+D)n =KP {(en −en-1 )+△dn } …… (7) なるPD調節演算出力△(P+D)n を求め、一方、速
度形I調節演算手段4は、偏差en に基づいてI調節演
算を実行し、 △In =KP (△t/TI )・en …… (8) なるI調節演算出力△In を求める。
【0008】そして、速度形(P+D)調節演算手段3
の出力であるPD調節演算出力△(P+D)n はそのま
ま加算手段5に導き、一方、速度形I調節演算手段4の
出力であるI調節演算出力△In はスイッチ手段10a
による積分処理を介して加算手段5に導き、ここで両出
力を用いて、 速度形PID調節信号△MVn =△(P+D)n +処理後の△In …… (9) なる加算合成を実行し、速度形−位置形信号変換手段6
に供給する。
【0009】この信号変換手段6では、 MVn =MVn-1 +△MVn ……(10) なる演算を実行し、速度形PID調節演算出力である速
度形PID調節信号△MVn を位置形PID調節信号M
n に変換する。この位置形PID調節信号MVn は、
上下限制限手段7および変化率制限手段8を経て最終的
な調節信号MVn′となり、操作端(図示せず)を介し
て制御対象2に印加する。
【0010】このとき、信号変換手段6の出力,つまり
上下限制限手段7の入力側と変化率制限手段8の出力側
との間に減算機能をもつ制限逸脱信号出力手段9を設
け、ここで、位置形PID調節信号MVn の前回値MV
n-1 と最終的な調節信号MVn′の前回値MVn-1 ′と
を用いて、下記する(11)式に従って制限逸脱信号△
n-1 を求めた後、積分動作制御手段10を構成する乗
算手段10bに送出する。
【0011】 △Ln-1 =MVn-1 −MVn-1 ′ ……(11) この乗算手段10bにおいては、制限逸脱信号出力手段
9の出力△Ln-1 と速度形I調節演算出力△In とを乗
算し、 δn =△Ln-1 ・△In ……(12) なる乗算結果を求めた後、これを符号判別手段10cに
導入する。この符号判別手段10cは、乗算手段10b
による乗算結果δn の符号が正符号の場合にはスイッチ
手段10aをオフ状態に設定し、積分動作を停止する。
【0012】ここで、積分動作を制御する理由について
説明する。今、前記(12)式に基づくδn が正の意味
を考えると、δn =△Ln-1 ・△In >0から、位置形
PID調節信号が制限に引かかっており、かつ、速度形
I調節演算出力△In があり、さらに速度形I調節演算
出力△In が上下限制限値のオーバーを拡大する方向に
あるため、かかる条件の時には積分動作を停止する。こ
のように従来の速度形PID調節装置においては、位置
形PID調節信号が上下限制限値を越えたときに積分動
作を停止し、いわゆるリセット・ワインドアップ(過積
分)を防止する一方、偏差が反転してリセット・ワイン
ドアップが解消する方向にあるとき直ちに調節信号が制
限値を離脱するようになっている。
【0013】そこで、バッチプロセスに図5に示す速度
形PID調節装置を適用した構成について図6で示し、
かつ、このバッチプロセスにおける目標値SV,制御量
PV,調節信号(操作量)MVの挙動について図7を用
いて説明する。
【0014】このバッチプロセスは、熱交換機11を設
置する加熱槽12内に原料を定量投入する一方、外部か
ら蒸気をオン・オフ弁13および調節弁14を介して熱
交換機11に供給して原料を加熱した後、加熱槽12か
ら加熱された原料を次工程に送り出すといった一連の原
料加熱処理を繰り返す。このとき、加熱槽12の原料温
度を温度検出器15で検知し、これを制御量PVとして
温度コントローラ16に導き、制御量PVが目標値SV
と一致するように調節演算を行い、得られた調節演算出
力である調節信号を調節弁14に印加し、蒸気流量を制
御する。
【0015】ここで、バッチプロセスは、1つのバッチ
が完了すると、次のバッチが開始するまでの間,オン・
オフ弁13を閉とし、蒸気を遮断する役目をもってい
る。そこで、A点においてバッチが完了すると、オン・
オフ弁13が閉じて蒸気が遮断すると、図7(a)に示
すように加熱槽12の原料温度PVが低下するので、こ
れに伴って調節信号MVは同図(b)の実線で示すよう
に増加し、上限制限値Hに達して制限されたままの状態
で進行する。
【0016】次に、B時点において次工程がスタート
し、オン・オフ弁13が開になると、調節信号MVは図
示×××の(イ)で示すように上限制限値Hから直ちに
離脱することから、図示×××の(ロ)で示すように原
料温度PVの応答特性がどうしても遅れる問題がある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】従って、以上のような
速度形PID調節装置は、予め上下限制限値を設定し、
速度形PID調節演算手段の出力である速度形PID調
節信号から信号変換によって得られる位置形PID調節
信号が前記上下限制限値を越えたとき、速度形I調節演
算出力を停止してリセット・ワインドアップの発生を防
止しているが、その結果、目標値と制御対象の制御量の
偏差が逆転したとき、上下限制限値から直ちに離脱し、
制御量PVの応答特性がどうしても遅れ、例えば図6の
ようなバッチプロセスの場合には加熱処理時間が長くな
ってしまうといった問題がある。
【0018】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、リセット・ワインドアップを積極的に利用し、制御
対象を含む制御系の応答特性を改善する速度形PID調
節装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に対応する発明は、速度形PID調節演算
手段の出力側に、リセット・ワインドアップを阻止する
第1上・下限制限値をもつ第1の上・下限制限手段およ
びこの第1の上・下限制限手段の前記第1上・下限制限
値よりも低レベルのリセット・ワインドアップを許容す
る第2上・下限制限値をもつ第2の上・下限制限手段を
設け、前記速度形PID調節演算手段の出力による前記
第1の上・下限制限手段の第1上・下限制限値の逸脱有
無信号を用いて前記速度形PID調節演算手段のうちの
速度形I調節演算手段による積分動作を制御し、この制
御による積分動作の停止時および前記リセット・ワイン
ドアップの解消時に前記第2上・下限制限値で制限され
る位置形調節信号を保持することにより、制御対象を含
む制御系の応答特性を上げる速度形PID調節装置であ
る。
【0020】この請求項1に対応する発明は、以上のよ
うな手段を講じたことにより、位置形調節信号が第2上
・下限制限値よりも高レベルの第1上・下限制限値を越
えたときに積分動作を停止するが、位置形PID調節信
号が2上・下限制限値に保持し、かつ、目標値と制御対
象の制御量との偏差の反転時であるリセット・ワインド
アップの解消時にも同様に位置形PID調節信号が2上
・下限制限値に保持するので、制御対象を含む制御系の
応答特性を改善できる。
【0021】次に、請求項2に対応する発明は、速度形
PID調節演算手段の調節演算出力を用いて、逆動作特
性の操作端を調節し、制御対象を制御する速度形PID
調節装置において、前記制御対象の制御量とこの制御量
の目標値との偏差を用いて、速度形P+D調節演算およ
び速度形I調節演算を実行する速度形P+D調節演算手
段および速度形I調節演算手段と、これら両調節演算手
段の出力を加算合成して得られる速度形PID調節信号
を位置形PID調節信号に変換する信号変換手段と、こ
の信号変換手段によって得られる位置形PID調節信号
を第1上・下限制限値で制限する第1の上下限制限手段
と、この第1の上下限制限手段の出力を、当該第1上・
下限制限値とほぼ等しいか、それよりも低レベルの第2
上・下限制限値で制限する第2の上下限制限手段と、前
記位置形PID調節信号が前記第1上・下限制限値を越
えたか否かを判断し、越えているときに制限逸脱信号を
出力する制限逸脱信号出力手段と、この制限逸脱信号出
力手段の制限逸脱信号と前記速度形I調節演算手段の出
力との符号が同符号のとき、当該速度形I調節演算手段
の出力を停止する積分動作制御手段とを設けた速度形P
ID制御装置である。
【0022】この請求項2に対応する発明は、以上のよ
うな手段を講じたことにより、第2の上下限制限手段の
第2上下限制限値と第1の上下限制限手段の第1上下限
制限値との間にリセット・ワインドアップを許容する過
積分幅を設け、位置形PID調節信号が前記第2上・下
限制限値を越えて過積分となり、さらに第1上下限制限
値を越えたとき、制限逸脱信号出力手段から制限逸脱信
号を積分動作制御手段に送出する。ここで、積分動作制
御手段では、制限逸脱信号と前記速度形I調節演算出力
との符号が同符号であれば、積分動作によって位置形P
ID調節信号が益々拡大する方向にあると判断して積分
動作を停止する。この積分動作の停止時、位置形PID
調節信号は第2上下限制限値を保持しつつ制御対象を制
御する。
【0023】しかる後、前記制御対象の制御量とこの制
御量の目標値との偏差が反転したとき、位置形PID調
節信号の過積分に相当する分が第2上・下限制限値まで
低下するまで、位置形PID調節信号は第2上下限制限
値を保持しつつ制御対象を制御するので、その分だけ制
御量が迅速に立つ上がり、応答特性を速めることができ
る。
【0024】次に、請求項3に対応する発明は、速度形
PID調節演算手段の調節演算出力を用いて、逆動作特
性の操作端を調節し、制御対象を制御する速度形PID
調節装置において、前記制御対象の制御量とこの制御量
の目標値との偏差を用いて、速度形P+D調節演算およ
び速度形I調節演算を実行する速度形P+D調節演算手
段および速度形I調節演算手段と、これら両調節演算手
段の出力を加算合成して得られる速度形PID調節信号
を位置形PID調節信号に変換する信号変換手段と、こ
の信号変換手段によって得られる位置形PID調節信号
を第1上・下限制限値で制限する第1の上下限制限手段
と、この第1の上下限制限手段の出力を、当該第1上・
下限制限値とほぼ等しいか、それよりも低レベルの第2
上・下限制限値で制限する第2の上下限制限手段と、前
記位置形PID調節信号が前記第1上・下限制限値を越
えたか否かの信号を出力する制限逸脱信号演算手段と、
この制限逸脱信号演算手段の出力と前記速度形I調節演
算手段の出力とが異符号またはゼロのとき、或いは何れ
かがゼロのとき、前記速度形I調節演算手段による積分
動作を実行する積分動作制御手段とを設けた速度形PI
D調節装置である。
【0025】この請求項3に対応する発明は、位置形P
ID調節信号が第1上下限制限値をどれだけ超過してい
るかを示す制限超過量と速度形I調節信号との関係をみ
ながら、これら両者が異符号またはゼロのとき、或いは
何れかがゼロのとき、前記速度形I調節演算手段による
積分動作を実行するもので、逆に当該速度形I調節演算
手段による積分動作を停止したときに請求項2に対応す
る発明と同様な作用を有する。
【0026】次に、請求項4に対応する発明は、速度形
PID調節演算手段の調節演算出力を用いて、正動作特
性の操作端を調節し、制御対象を制御する速度形PID
調節装置において、前記制御対象の制御量とこの制御量
の目標値との偏差を用いて、速度形P+D調節演算およ
び速度形I調節演算を実行する速度形P+D調節演算手
段および速度形I調節演算手段と、これら両調節演算手
段の出力を加算合成して得られる速度形PID調節信号
を位置形PID調節信号に変換する信号変換手段と、こ
の信号変換手段によって得られる位置形PID調節信号
を第1上・下限制限値で制限する第1の上下限制限手段
と、この第1の上下限制限手段の出力を、当該第1上・
下限制限値と等しいか、それよりも低レベルの第2上・
下限制限値で制限する第2の上下限制限手段と、前記位
置形PID調節信号が前記第1上・下限制限値を越えた
か否かを判断し、越えているときに制限逸脱信号を出力
する制限逸脱信号出力手段と、この制限逸脱信号出力手
段の制限逸脱信号と前記速度形I調節演算手段の出力と
の符号が異符号のとき、当該速度形I調節演算手段の出
力を停止する積分動作制御手段とを設けた速度形PID
制御装置である。
【0027】この請求項4に対応する発明は、請求項2
に対応する発明では操作端が逆作動特性であるのに対
し、この請求項4では正作動特性の操作端を用いたもの
であり、請求項2に対応する発明と同様な作用を奏す
る。
【0028】さらに、請求項5に対応する発明は、速度
形PID調節演算手段の調節演算出力を用いて、正動作
特性の操作端を調節し、制御対象を制御する速度形PI
D調節装置において、前記制御対象の制御量とこの制御
量の目標値との偏差を用いて、速度形P+D調節演算お
よび速度形I調節演算を実行する速度形P+D調節演算
手段および速度形I調節演算手段と、これら両調節演算
手段の出力を加算合成して得られる速度形PID調節信
号を位置形PID調節信号に変換する信号変換手段と、
この信号変換手段によって得られる位置形PID調節信
号を第1上・下限制限値で制限する第1の上下限制限手
段と、この第1の上下限制限手段の出力を、当該第1上
・下限制限値と等しいか、それよりも低レベルの第2上
・下限制限値で制限する第2の上下限制限手段と、前記
位置形PID調節信号が前記第1上・下限制限値を越え
たか否かの信号を出力する制限逸脱信号出力手段と、こ
の制限逸脱信号出力手段の出力と前記速度形I調節演算
手段の出力とが正符号またはゼロのとき、或いは何れか
がゼロのとき、前記速度形I調節演算手段による積分動
作を実行する積分動作制御手段とを設けた速度形PID
調節装置である。
【0029】この請求項5に対応する発明は、請求項3
に対応する発明と比較し、操作端の特性が全く逆の場合
であって、それによる構成および作用を除けば、請求項
3に対応する発明と全く同様の作用を有する。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は請求項1,2に係わ
る速度形PID調節装置の一実施形態を示す構成図であ
る。
【0031】この調節装置は、目標値信号SVn と制御
対象21からの制御量PVn との偏差en (=SVn
PVn )を求める偏差演算手段22と、この偏差en
用いて速度形(P+D)調節演算を実行し、△(P+
D)n を出力する速度形(P+D)調節演算手段23
と、前記偏差en を用いて速度形I調節演算を実行し、
△In を出力する速度形I調節演算手段24と、この速
度形I調節演算手段24の出力系のスイッチ手段30a
を経由してくるI調節演算出力△In と前記速度形(P
+D)調節演算手段23の調節演算出力△(P+D)n
とを加算合成する加算手段25と、この加算手段25で
加算合成された速度形PID調節信号を位置形PID調
節信号MVn に変換する信号変換手段26と、この信号
変換手段26の位置形PID調節信号MVn をリセット
・ワインドアップを防止する第1上・下制限値H1・L
1で制限する第1の上下限制限手段27aと、この第1
の上下限制限手段27aの出力を変化率制限を施した制
限付き調節信号MVn ′として発信する変化率制限手段
27bと、前記第1の上下限制限手段27aの第1上・
下限制限値H1・L1よりも低レベルのリセット・ワイ
ンドアップを許容する第2上・下限制限値H2・L2を
もち、最終的に位置形PID調節信号を操作端(図示せ
ず)に印加する第2の上下限制限手段28とが設けられ
ている。
【0032】さらに、この調節装置においては、第1の
上下限制限手段27aの入力側と変化率制限手段27b
の出力側との間に設けられ、信号変換手段26の位置形
PID調節信号MVn の前回値MVn-1 と変化率制限手
段27bの出力信号MVn ′の前回値MVn-1 ′との
差,つまり前回の制限を越えている量を求める制限逸脱
信号出力手段29と、この制限逸脱信号出力手段29か
らの信号を用いてスイッチ手段30aをオン・オフ制御
し、速度形I調節演算手段24の出力,つまり積分動作
を制御する積分動作制御手段30とが設けられている。
【0033】この積分動作制御手段30は、制限逸脱信
号出力手段29の出力と前記速度形I調節演算手段24
の出力とを乗算する乗算手段30bと、この乗算手段3
0bの出力から符号を判別し、正符号,つまり両者が同
符号と判別したときには積分動作によって益々逸脱量が
拡大する方向にあると判断し前記スイッチ手段30aを
オフ状態に設定して積分動作を停止させる符号判別手段
30cとが設けられている。
【0034】次に、以上のように構成された装置の動作
につき、特に請求項1,2との関係で重要な部分につい
て説明する。先ず、第1の上下限制限手段27aの第1
上下限制限値H1・L1と第2の上下限制限手段28の
第2上下限制限値H2・L2は、H1>H2,L2>L
1なる関係に設定する。この第1上・下限制限値H1・
L1は、速度形I調節演算手段24の積分動作によって
位置形PID調節信号の増大化を阻止しリセット・ワイ
ンドアップを回避するための設定値であり、一方、第2
上下限制限値H2・L2は、第1上・下限制限値よりも
低レベルに設定してリセット・ワインドアップを許容す
るが、位置形PID調節信号が第2上下限制限値H2・
L2を越えたときには制御対象21を保護する観点から
当該第2上下限制限値H2・L2で制限するとともに、
リセット・ワインドアップの解消時に第2上下限制限値
H2・L2を保持出力するので、制御量の立ち上げ,ひ
いては制御系の応答特性を改善することができる。
【0035】具体的には、速度形(P+D)調節演算手
段23の調節演算出力△(P+D)n および速度形I調
節演算手段24の調節演算出力△In を加算手段25に
導入し、ここで、 △MVn =△(P+D)n +△In …… (13) なる演算によって速度形PID調節信号△MVn を求め
る。しかる後、信号変換手段26にて速度形PID調節
信号△MVn を位置形PID調節信号に変換した後、第
1の上下限制限手段27a,変化率制限手段27bおよ
び第2の上下限制限手段28を経て制御対象21に印加
する。
【0036】このとき、速度形I調節演算手段24の積
分動作によって位置形PID調節信号MVn が増加し、
第2上下限制限値H2,L2を越える、いわゆるリセッ
ト・ワインドアップの発生を許容するが、第1上・下限
制限値H1またはL1に達したときには、リセット・ワ
インドアップを防止するために、制限逸脱信号出力手段
29が位置形PID調節信号MVn の前回値MVn-1
制限出力後の位置形PID調節信号MVn ′の前回値M
n-1 ′との差から制限値を逸脱していると判断し、下
記式による制限逸脱信号△Ln-1 を積分動作制御手段3
0の乗算手段30bに送出する。
【0037】 △Ln-1 =MVn-1 −MVn-1 ′ …… (14) この乗算手段30bでは、制限逸脱信号△Ln-1 と速度
形I調節信号△In とを乗算し、正符号の場合にはスイ
ッチ手段30aをオフ状態に設定するので、速度形I調
節演算手段24の積分動作が停止し、リセット・ワイン
ドアップを回避することができる。
【0038】このとき、第1の上下限制限手段27aお
よび変化率制限手段27bから出力される位置形PID
調節信号MVn ′は第2上下限制限値H2,L2を越え
た値となっているが、当該第2上下限制限値H2,L2
で制限され、制御対象21に印加される。
【0039】その後、目標値SVn と制御量PVn との
偏差が反転すると、位置形PID調節信号MVn は第1
上・下限制限値H1またはL1から離脱し、制限逸脱信
号出力手段29による制限逸脱信号無しによってスイッ
チ手段30aがオン状態に設定され積分動作が働くが、
位置形PID調節信号MVn は、依然として第2上下限
制限値H2,L2を越えている限り、第2上下限制限値
H2,L2を保持して制御対象21に印加しているの
で、この位置形PID調節信号MVn によって制御量P
n が速かに目標値SVn に整定し、応答特性を改善で
きる。
【0040】図2は請求項1,3に係わる速度形PID
調節装置の一実施形態を示す構成図である。なお、同図
において図1と同一部分には同一符号を付してその詳し
い説明は省略する。
【0041】この調節装置は、図1とは反対に積分動作
を実行する条件を判断し、当該条件の成立時に積分動作
を実行するものであり、具体的には、制限逸脱信号出力
手段29に代えて、当該制限逸脱信号出力手段29とほ
ぼ同じ減算機能をもつ制限逸脱量演算手段41を用い、
また当該制限逸脱量演算手段41の出力側に改良を施し
た積分動作制御手段40を設けたものである。
【0042】この制限逸脱量演算手段41は、位置形P
ID調節信号が第1上下限制限値H1,L1をどの程度
超えたか、つまり制限逸脱量の他、制限逸脱量△Ln-1
=0の場合も出力する機能をもっている。一方、積分動
作制御手段40は、制限逸脱量演算手段41の出力と速
度形I調節演算手段24の出力△In とを乗算する乗算
手段40bと、この乗算手段40bの乗算出力の符号が
異符号か、または両者がゼロか、或いは何れかがゼロの
場合を判別し、スイッチ手段40aをオン状態に設定
し、積分動作を実行させる符号判別手段40cとが設け
られている。
【0043】次に、図2に示す調節装置の動作について
説明する。この調節装置においては、制限逸脱量演算手
段41が位置形PID調節信号MVn の前回値MVn-1
と上下限制限手段27a,変化率制限手段27bを通っ
て出力される位置形PID調節信号MVn ′の前回値M
n-1 ′とを用いて、 △Ln-1 =MVn-1 −MVn-1 ′ …… (15) なる演算を行って制限逸脱量△Ln-1 を求めて乗算手段
40bに導入する。この乗算手段40bは、制限逸脱量
演算手段41の制限逸脱量△Ln-1 と速度形I調節演算
手段24の出力△In とを取り込んで乗算し、 δn =△Ln-1 ・△In …… (16) なる演算を行った後、符号判別手段40cに導入する。
この符号判別手段40cでは、δn ≦0のとき、つまり 1.制限逸脱量△Ln-1 と速度形I調節演算手段24の
出力△In とが異符号のとき(積分動作が制限逸脱量を
解消する方向のとき)、 2.△Ln-1 と△In とがゼロのとき、または△L
n-1 ,△In の何れかがゼロのとき(制限逸脱量△L
n-1 =0の場合は調節信号が制限を超えていないことを
示すとき)には、スイッチ手段40aをオン状態に設定
し、積分動作を実行する。
【0044】この装置においては、積分動作が制限逸脱
量を解消する方向のとき、または位置形PID調節信号
が制限を超えていないとき、スイッチ手段40aをオン
状態に設定して積分動作を実行するものであって、積分
動作が制限逸脱量を解消する方向にないとき、つまり位
置形PID調節信号が第1上下限制限値を逸脱し、か
つ、速度形I調節演算手段24の出力△In によって逸
脱を拡大する方向の場合には、図1と同様にスイッチ手
段40aをオフ状態に設定して積分動作を停止し、か
つ、第2の上下限制限手段28の第2上・下限制限値を
利用して位置形PID調節信号を制限し、積分動作が制
限逸脱量を解消する方向のとき、制御量PVn の応答特
性を上げるものである。
【0045】次に、図3は請求項1,4に係わる速度形
PID調節装置の一実施形態を示す構成図である。同図
において図1と同一部分には同一符号を付して、その詳
しい説明は省略する。
【0046】図1は制御対象21の操作端が逆作動特性
であったのに対し、図3は制御対象21の操作端が正作
動特性の場合である。この場合には操作端の逆作動特性
に合わせて、積分動作制御手段50としては、制限逸脱
信号出力手段29の出力△Ln-1 と速度形PID調節演
算手段24の出力△In とを乗算する乗算手段50b
と、この乗算手段50bの出力δn の符号が図1と反対
に負符号のとき、スイッチ手段50bをオフ状態に設定
し、積分動作を停止するものであり、その他の構成およ
び動作は図1と同じである。
【0047】さらに、図4は請求項1,5に係わる速度
形PID調節装置の一実施形態を示す構成図である。同
図において図2と同一部分には同一符号を付して、その
詳しい説明は省略する。
【0048】図2は制御対象21の操作端が逆作動特性
であったのに対し、図4は制御対象21の操作端が正作
動特性の場合である。この場合には操作端の逆作動特性
に合わせて、積分動作制御手段60としては、制限逸脱
量演算手段41の出力△Ln-1 と速度形PID調節演算
手段24の出力△In とを乗算する乗算手段60bと、
この乗算手段60bの出力δn の符号が図2と反対に正
符号またはゼロとき、スイッチ手段60aをオン状態に
設定し、積分動作を実行するものであり、その他の構成
および動作は図1と同じである。
【0049】次に、図6に示すバッチプロセスにおける
温度コントローラ26に、例えば図1に示す速度形PI
D調節装置を適用した場合の制御量PV,調節信号(操
作量)MVの挙動について図7を参照して説明する。
【0050】図7のA点でバッチが完了すると、オン・
オフ弁13で蒸気を遮断し、加熱槽12内の原料を次工
程に送出すると、図7(a)に示すように加熱槽12の
原料温度は低下し、これに伴って図示実線に示すように
位置形PID調節信号MVが増加して第2上限制限値H
2に達すると、当該第2上限制限値H2で制限されたま
ま進行する。このとき、第2の上下限制限手段28は、
リセット・ワインドアップを許容しているので、位置形
PID調節信号MVn ,MVn ′は第2上限制限値H2
を越え、さらに第1上限制限値H1に向かって増加する
リセット・ワインドアップ分となり、ついには第1上限
制限値H1を越えると、スイッチ手段30aをオフ状態
に設定して積分動作を停止する。
【0051】次に、B点において次工程がスタートし、
オン・オフ弁13が開となると、調節信号MVは第2上
限制限値H2となっているので、これに応じて迅速に蒸
気が加熱槽12の熱交換機11に供給される。その結
果、制御量PVが従来装置よりも立ち上り特性が速くな
り、一方、調節信号MVは図7(b)に示すようにリセ
ット・ワインドアップ(RW)のために第2上限制限値
H2から開放されず、従来装置に比べて長く第2上限制
限値H2を保持する。その結果、温度,つまり制御量P
Vの立ち上がり時間が図示(ロ′)に示すように大幅に
短縮することができる。
【0052】なお、上記実施形態では、バッチプロセス
を例に上げたが、例えばリセット・ワインドアップを利
用して安全弁の不要な動作を回避し、安全弁の安定動作
を実現する場合にも同様に適用可能である。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、リ
セット・ワインドアップを阻止する第1上・下限制限値
をもつ第1の上・下限制限手段と、この第1の上・下限
制限手段の前記第1上・下限制限値よりも低レベルのリ
セット・ワインドアップを許容する第2上・下限制限値
をもつ第2の上・下限制限手段とを設け、第1の上・下
限制限手段の第1上・下限制限値に対する速度形PID
調節演算手段の出力の制限逸脱信号を用いて速度形I調
節演算手段による積分動作を停止するとともに、この積
分動作の停止時および前記リセット・ワインドアップの
解消時に第2上・下限制限値で制限される位置形調節信
号を保持出力するので、リセット・ワインドアップを積
極的に利用しつつ、制御対象を含む制御系の応答特性を
改善できる。その結果、所要とする処理を繰り返し実行
するバッチプロセスのような制御系に際し、制御量の立
ち上がり時間を大幅に短縮でき、設備効率を大幅に改善
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1,2に係わる速度形PID調節装置
の一実施形態を示す構成図。
【図2】 請求項1,3に係わる速度形PID調節装置
の一実施形態を示す構成図。
【図3】 請求項1,4に係わる速度形PID調節装置
の一実施形態を示す構成図。
【図4】 請求項1,5に係わる速度形PID調節装置
の一実施形態を示す構成図。
【図5】 従来の速度形PID調節装置の構成図。
【図6】 従来装置をバッチプロセスに適用した構成
図。
【図7】 従来装置と本発明装置とを比較する制御量お
よび調節信号の特性図。
【符号の説明】 21…制御対象、23…速度形(P+D)調節演算手
段、24…速度形I調節演算手段、26…信号変換手
段、27a…第1の上下限制限手段、27…第2の上下
限制限手段、29…制限逸脱信号出力手段、30,4
0,50,60…積分動作制御手段、30a,40a,
50a,60a…スイッチ手段、30b,40b,50
b,60b…乗算手段、30c,40c,50c,60
c…符号判別手段、41…制限逸脱量演算手段。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 速度形PID(P:比例,I:積分,
    D:微分、以下同じ)調節演算手段の出力側に、リセッ
    ト・ワインドアップを阻止する第1上・下限制限値をも
    つ第1の上下限制限手段およびこの第1の上下限制限手
    段の第1上・下限制限値よりも低レベルのリセット・ワ
    インドアップを許容する第2上・下限制限値をもつ第2
    の上下限制限手段を設け、 前記第1上下限制限手段の第1上・下限制限値に対する
    前記速度形PID調節演算手段の出力の逸脱有無信号を
    用いて前記速度形PID調節演算手段のうちの速度形I
    調節演算手段による積分動作を制御し、この制御による
    積分動作の停止時および前記リセット・ワインドアップ
    の解消時に前記第2上・下限制限値で制限される位置形
    調節信号を保持することにより、制御対象を含む制御系
    の応答特性を上げることを特徴とする速度形PID調節
    装置。
  2. 【請求項2】 速度形PID調節演算手段の調節演算出
    力を用いて、逆動作特性の操作端を調節し制御対象を制
    御する速度形PID調節装置において、 前記制御対象の制御量とこの制御量の目標値との偏差を
    用いて、速度形P+D調節演算および速度形I調節演算
    を実行する速度形P+D調節演算手段および速度形I調
    節演算手段と、 これら両調節演算手段の出力を加算合成して得られる速
    度形PID調節信号を位置形PID調節信号に変換する
    信号変換手段と、 この信号変換手段によって得られる位置形PID調節信
    号を第1上・下限制限値で制限する第1の上下限制限手
    段と、 この第1の上下限制限手段の出力を、当該第1上・下限
    制限値よりも低レベルの第2上・下限制限値で制限する
    第2上下限制限手段と、 前記位置形PID調節信号が前記第1上・下限制限値を
    越えたか否かを判断し、越えているときに制限逸脱信号
    を出力する制限逸脱信号出力手段と、 この制限逸脱信号出力手段の制限逸脱信号と前記速度形
    I調節演算手段の出力との符号が同符号のとき、当該速
    度形I調節演算手段による積分動作を停止する積分動作
    制御手段と、 を備え、前記第2上・下限制限値を越えるリセット・ワ
    インドアップの解消時に制御対象を含む制御系の応答性
    を上げることを特徴とする速度形PID調節装置。
  3. 【請求項3】 速度形PID調節演算手段の調節演算出
    力を用いて、逆動作特性の操作端を調節し制御対象を制
    御する速度形PID調節装置において、 前記制御対象の制御量とこの制御量の目標値との偏差を
    用いて、速度形P+D調節演算および速度形I調節演算
    を実行する速度形P+D調節演算手段および速度形I調
    節演算手段と、 これら両調節演算手段の出力を加算合成して得られる速
    度形PID調節信号を位置形PID調節信号に変換する
    信号変換手段と、 この信号変換手段によって得られる位置形PID調節信
    号を第1上・下限制限値で制限する第1の上下限制限手
    段と、 この第1の上下限制限手段の出力を、当該第1上・下限
    制限値よりも低レベルの第2上・下限制限値で制限する
    第2の上下限制限手段と、 前記位置形PID調節信号が前記第1上・下限制限値を
    越えたか否かの信号を出力する制限逸脱信号演算手段
    と、 この制限逸脱信号演算手段の出力と前記速度形I調節演
    算手段の出力とが異符号またはゼロのとき、或いは何れ
    かがゼロのとき、前記速度形I調節演算手段による積分
    動作を実行する積分動作制御手段と、 を備えたことを特徴とする速度形PID調節装置。
  4. 【請求項4】 速度形PID調節演算手段の調節演算出
    力を用いて、正動作特性の操作端を調節し制御対象を制
    御する速度形PID調節装置において、 前記制御対象の制御量とこの制御量の目標値との偏差を
    用いて、速度形P+D調節演算および速度形I調節演算
    を実行する速度形P+D調節演算手段および速度形I調
    節演算手段と、 これら両調節演算手段の出力を加算合成して得られる速
    度形PID調節信号を位置形PID調節信号に変換する
    信号変換手段と、 この信号変換手段によって得られる位置形PID調節信
    号を第1上・下限制限値で制限する第1の上下限制限手
    段と、 この第1の上下限制限手段の出力を、当該第1上・下限
    制限値よりも低レベルの第2上・下限制限値で制限する
    第2の上下限制限手段と、 前記位置形PID調節信号が前記第1上・下限制限値を
    越えたか否かを判断し、越えているときに制限逸脱信号
    を出力する制限逸脱信号出力手段と、 この制限逸脱信号出力手段の制限逸脱信号と前記速度形
    I調節演算手段の出力との符号が異符号のとき、当該速
    度形I調節演算手段による積分動作を停止する積分動作
    制御手段と、 を備え、前記第2上・下限制限値を越えるリセット・ワ
    インドアップの解消時に制御対象を含む制御系の応答性
    を上げることを特徴とする速度形PID調節装置。
  5. 【請求項5】 速度形PID調節演算手段の調節演算出
    力を用いて、正動作特性の操作端を調節し制御対象を制
    御する速度形PID調節装置において、 前記制御対象の制御量とこの制御量の目標値との偏差を
    用いて、速度形P+D調節演算および速度形I調節演算
    を実行する速度形P+D調節演算手段および速度形I調
    節演算手段と、 これら両調節演算手段の出力を加算合成して得られる速
    度形PID調節信号を位置形PID調節信号に変換する
    信号変換手段と、 この信号変換手段によって得られる位置形PID調節信
    号を第1上・下限制限値で制限する第1の上下限制限手
    段と、 この第1の上下限制限手段の出力を、当該第1上・下限
    制限値よりも低レベルの第2上・下限制限値で制限する
    第2の上下限制限手段と、 前記位置形PID調節信号が前記第1上・下限制限値を
    越えたか否かの信号を出力する制限逸脱信号演算手段
    と、 この制限逸脱信号演算手段の出力と前記速度形I調節演
    算手段の出力とが正符号またはゼロのとき、或いは何れ
    かがゼロのとき、前記速度形I調節演算手段による積分
    動作を実行する積分動作制御手段と、 を備えたことを特徴とする速度形PID調節装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017076392A (ja) * 2015-10-12 2017-04-20 フィッシャー−ローズマウント システムズ,インコーポレイテッド 非周期的に更新されるコントローラにおける速度に基づく制御、プロセスを制御する方法、プロセスコントローラ
US11199824B2 (en) 2012-01-17 2021-12-14 Fisher-Rosemount Systems, Inc. Reducing controller updates in a control loop

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