JPH09160557A - 電子鍵盤楽器 - Google Patents

電子鍵盤楽器

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JPH09160557A
JPH09160557A JP7319126A JP31912695A JPH09160557A JP H09160557 A JPH09160557 A JP H09160557A JP 7319126 A JP7319126 A JP 7319126A JP 31912695 A JP31912695 A JP 31912695A JP H09160557 A JPH09160557 A JP H09160557A
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Takashi Suzuki
隆 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鍵盤の分割された各鍵域における実際の押鍵
状態に応じて常に最適位置に分割点を更新できるように
する。 【解決手段】 鍵盤10の各鍵を複数の鍵域に分割し
て、その各鍵域ごとに異なる楽音発音特性(音色や自動
機能など)を制御する楽音発生特性制御手段2を有する
電子鍵盤楽器において、鍵盤10の押鍵に応じて、各鍵
域ごとに音高上の特徴的な押鍵(最低音,最高音など)
のキーコードKCを着目ノートとして着目ノート更新記
憶手段3によって更新記憶する。いずれかの鍵域の着目
ノートが更新されたとき、鍵域分割点更新手段4が、そ
の鍵域と隣接する鍵域とにおいてそれぞれ記憶されてい
る各着目ノートNL,NUに基づき、その間の鍵数が偶
数の時はその中央を新たな鍵域分割点SPとし、奇数の
時はその中央に相当する鍵が着目ノートを更新した鍵域
に属すように鍵域分割点SPを更新する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は、音高を指定する
多数の鍵を有する鍵盤を備えた電子鍵盤楽器に関し、特
にその鍵盤の各鍵を複数の鍵域に分割して、その各鍵域
ごとに異なる楽音発音特性を制御できる電子鍵盤楽器に
関する。
【0002】
【従来の技術】電子オルガンや電子ピアノ,ミュージッ
ク・シンセサイザ(電子キーボード)などの電子鍵盤楽
器において、従来からその鍵盤を予め定められた位置
(全鍵域の中央など)で分割して、その各鍵域ごとに異
なる音色や自動機能(メロディー演奏と自動伴奏のコー
ド指定など)等の異なる楽音発音特性を制御することが
実施されている。
【0003】たとえば、鍵盤を中央より低音側の下鍵域
と高音側の上鍵域とに分割して、左手で演奏する下鍵域
は伴奏を、右手で演奏する上鍵域はメロディー演奏をそ
れぞれ担当するようにして、それぞれ異なる音色で演奏
するような鍵域分割(キースプリット)が行なわれてい
る。
【0004】しかし、この鍵盤の分割点が固定である
と、多彩な演奏に対応できないので、その分割点を任意
に設定できるようにしたものもある。さらに、特開平5
−27762号公報に見られるように、鍵盤の分割され
た各鍵域内での実際の押鍵状態に応じて、分割位置(分
割点)を自動的に変更できるようにすることも提案され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に見られる鍵域分割位置の自動変更は、各鍵域におい
て最後に操作された鍵の位置を記憶しておき、その記憶
位置と新たに他の鍵域で操作された鍵の位置との中間に
分割位置を変更するようにしている。そのため、鍵域分
割点に近い押鍵の後に鍵域分割点から遠い押鍵をした場
合にも、鍵域分割点が移動してしまい、最初に押鍵して
いた鍵付近が他の鍵域に設定されてしまう恐れがある。
しかも、もの分割点の移動が演奏者に判りにくいという
問題があった。
【0006】また、一方の鍵域の最後の押鍵位置と他方
の鍵域の新たな押鍵位置を加算して、その1/2の点
(中点)を新たな分割点とするので、両鍵域における上
記押鍵位置間の鍵数が奇数であった場合に、新たな分割
点が不確定になってしまうという問題もある。さらに、
一方の鍵域でのみ押鍵され、他の鍵域では押鍵されてい
ない状態では、鍵域分割点の近くまで押鍵されても分割
点は移動せず、押鍵中の鍵域として分割点を越えた位置
の押鍵をすることができないという問題もある。
【0007】この発明は、このような従来の鍵盤電子楽
器の鍵域分割における種々の問題点を解決するためにな
されたものであり、鍵盤の分割された各鍵域における実
際の押鍵状態に応じて常に最適位置に分割点を更新でき
るようにすることを目的とする。さらに、隣接する鍵域
間の新たに分割すべき鍵数が奇数になった場合や、隣接
する一方の鍵域でのみ押鍵されている場合にも、最適位
置に分割点を更新できるようにすることも目的とする。
さらに、演奏状態に応じて更新される鍵域分割点を演奏
者が視覚的に認識できるようにすることも目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、音高を指定する多数の鍵を有する鍵盤を
備え、該鍵盤の各鍵を複数の鍵域に分割して、その各鍵
域ごとに異なる楽音発音特性を制御する電子鍵盤楽器に
おいて、鍵盤の押鍵に応じて、各鍵域ごとに音高上の特
徴的な押鍵を着目ノートとして更新記憶する着目ノート
更新記憶手段と、いずれかの鍵域の着目ノートが更新さ
れたとき、該鍵域と隣接する鍵域とにおいてそれぞれ記
憶されている着目ノートに基づき、その各着目ノート間
の鍵数が偶数の時はその中央を新たな鍵域分割点とし、
奇数の時は前記中央に相当する鍵が上記着目ノートを更
新した鍵域に属すように鍵域分割点を更新する鍵域分割
点更新手段とを設けたものである。
【0009】また、上記鍵域分割点更新手段が、いずれ
かの鍵域の着目ノートが更新されたとき、該鍵域と隣接
する鍵域に着目ノートが記憶されていないときには、更
新された着目ノートから上記隣接する鍵域側へ所定音数
離れた鍵までを該鍵域(着目ノートが更新された鍵域)
とするように鍵域分割点を更新する手段を有するとよ
い。
【0010】さらに、上記着目ノート記憶手段が、各鍵
域において同時に押鍵状態あるいは発音状態にあるノー
ト中で隣接する鍵域に最も近い音高のノートを着目ノー
トとして更新記憶する手段であるのが好ましい。そし
て、上記電子鍵盤楽器において、鍵盤に表示素子群を配
設し、そのいずれかの表示素子の点灯によって鍵域分割
点を表示するようにすれば、演奏者は更新された鍵域分
割点を視覚的に認識できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて具体的に説明する。図1は、この発明を適
用した電子鍵盤楽器の一例の外観を示す平面図である。
これは、ミユージック・シンセサイザのような電子鍵盤
楽器であり、本体1の上部手前側に、音高を指定する多
数の白鍵WK及び黒鍵BKを列設した鍵盤10を備えて
おり、その鍵域分割点となり得る鍵間の後端に近接し
て、点灯により分割点を表示する発光タイオード(LE
D)を多数列設した表示素子群を設けている。
【0012】また、本体1のパネル面1aには、電源ス
イッチ12,多数のキーからなるパネルスイッチ群1
3,その設定内容等を表示する液晶表示器14,4個の
モードセレクトキーからなるモードセレクトスイッチ群
15,一対の増(+1)減(−1)キーからなる増減ス
イッチ16,音量ボリューム17を備え、鍵盤10の左
側に、ピッチベンド効果を設定するためのピッチベンド
ホイール18と、変調効果を設定するためのモジュレー
ションホイール19を備えている。
【0013】図3は、この電子鍵盤楽器の内部構成を示
すブロック図であり、中央処理装置(CPU)20,プ
ログラムメモリ(ROM)21,ワーキングメモリ(R
AM)22及びデータメモリ(RAM)23と、これら
を接続するバスライン24とによって構成されるマイク
ロコンピュータを備えている。ワーキングメモリ22と
データメモリ23は、同じRAMを兼用してもよい。
【0014】そして、音源を含む楽音形成回路25と、
図2にも示した鍵盤10,液晶表示記(LCD)14,
及びパネル面1aに設けられたパネルスイッチ群13等
のパネル操作子26をバスライン24に接続し、楽音形
成回路25にアンプ及びスピーカ等からなるサウンドシ
ステム27を接続している。
【0015】図1は、この電子鍵盤楽器におけるこの発
明による鍵域分割に係る部分のみを示す機能ブロック図
である。この図によって、この実施形態による鍵域分割
機能の概略を説明する。鍵盤10は、押された鍵の音高
(音階のオクターブとC,C♯,D,D♯等の音名:ノ
ート)を示すキーコードKCを、楽音発生特性制御手段
2及び着目ノート更新記憶手段3に出力する。
【0016】楽音発生特性制御手段2は、そのキーコー
ドKCが、鍵盤10の分割点SPによって分割された各
鍵域のうちのいずれの鍵域の押鍵によるものかを判別し
て、2分割の場合を例に説明すると、それが低音側の下
鍵域(LK)であれば、そのキーコードKCによって指
定される伴奏音(音色指定も含む)のデータADを、高
音側の上鍵域(UK)であれば、そのキーコードKCに
相当するノートのメロディー音(音色指定も含む)のデ
ータMDを楽音形成回路25へ出力し、その各データに
応じた楽音信号を楽音形成回路25によって形成させ
る。その楽音信号が、図3に示したサウンドシステム2
7によって、伴奏音あるいはメロディー音の楽音として
発音される。
【0017】鍵盤10の鍵域分割は、鍵域分割点更新手
段4によって出力される鍵域分割点(以下単に「分割
点」という)SPの情報により、その分割点SPを境に
して低音側の下鍵域(LK)と高音側の上鍵域(UK)
とに分割される。そして、鍵群の後端に近接して列設さ
れた表示素子群11のうち、その分割点SPに対応する
LEDを点灯させて、その分割点を表示する。この分割
点SPの情報は、楽音発生特性制御手段2及び着目ノー
ト更新記憶手段3にも入力される。
【0018】鍵域分割点更新手段4は、鍵盤10がいず
れの鍵域の押鍵もなされていない状態では、予め設定さ
れた位置(例えば全鍵域の中央)を分割点SPとして出
力し、その後少なくとも一方の鍵域で押鍵があると、後
述するようにしてその分割点SPを更新する。なお、こ
の初期の分割点SPを、図2に示した増減スイッチ16
の操作によって、−1キーにより下鍵域側へ、+1キー
により上鍵域側へ、それぞれ1回押すごとに1鍵分(半
音)ずつ移動させることができる。
【0019】着目ノート更新記憶手段3は、鍵盤10の
押鍵に応じてそのキーコードKCを入力し、各鍵域ごと
に音高上の特徴的な押鍵を着目ノートとして更新記憶す
る。例えば、各鍵域において同時に押鍵状態あるいは発
音状態にあるノート中で隣接する鍵域に最も近い音高の
ノートを着目ノートとして更新記憶する。そして、その
記憶している各鍵域ごとの着目ノート、すなわち2分割
の場合は下鍵域の着目ノートNLと上鍵域の着目ノート
NUを、鍵域分割点更新手段4へ出力する。
【0020】鍵域分割点更新手段4は、着目ノート更新
記憶手段3によっていずれかの鍵域の着目ノートが更新
されたとき、その鍵域と隣接する鍵域とにおいてそれぞ
れ記憶されている着目ノート、この例では着目ノートN
LとNUに基づき、その各着目ノートNLとNU間の鍵
数が偶数の時はその中央を新たな鍵域分割点SPとし、
奇数の時はその中央に相当する鍵が着目ノートを更新し
た鍵域に属すように鍵域分割点SPを更新する。
【0021】また、いずれかの鍵域の着目ノートが更新
されたとき、その鍵域と隣接する他の鍵域に着目ノート
が記憶されていないとき、すなわち一方の鍵域でのみ押
鍵されているときには、更新された着目ノートからその
隣接する鍵域側へ所定音数離れた鍵までを着目ノートが
更新された方の鍵域とするように鍵域分割点SPを更新
する。この所定音数は、予め図2に示したモードセレク
トスイッチ群15によって分割点音数設定モードを選択
し、パネルスイッチ群13の操作によって任意に設定す
ることができる。
【0022】上述した楽音発生特性制御手段2,着目ノ
ート更新記憶手段3,及び鍵域分割点更新手段4は、図
3に示したCPU20及び各メモリ21,22,23と
バスライン24からなるマイクロコンピュータによる処
理機能によって実現される。その、マイクロコンピュー
タによる処理例(鍵域2分割の場合の例)を図4乃至図
6のフローチャートを参照して説明する。
【0023】図4はメインルーチンのフローであり、ス
タートするとまず初期設定を行なう。この初期設定で
は、図3に示した楽音形成回路25の初期化、キーコー
ド記憶用,分割点記憶用,各鍵域の着目ノート記憶用,
所定音数記憶用などを含む各種レジスタ(データメモリ
23内に割り当てられている)のクリア、および一般の
電子楽器と同様な各種初期化動作を行なう。
【0024】ついで、鍵盤10の鍵走査処理を行ない、
鍵イベント(いずれかの鍵の状態変化:キースイッチの
ON/OFF)の有無を監視する。そして、鍵イベント
があると、押鍵(キースイッチのON)か否かを判別
し、押鍵であれば押鍵処理のサブルーチンを、押鍵でな
ければ離鍵処理のサブルーチンをそれそれ実行するが、
その詳細は後述する。
【0025】鍵イベントがなければ、パネル走査処理、
すなわち図2に示したパネル面1a上のパネルスイッチ
群13を含むパネル操作子26(図3)の各スイッチの
状態を順次走査する。そして、パネルイベント(いずれ
かのスイッチのON/OFF)があればパネル処理を実
行する。このパネル処理では、各パネルスイッチの利用
による鍵域分割モードの設定、初期の鍵域分割点の変更
(変更がない場合は全鍵域の中央に分割点を設定し、分
割鍵域モードが設定されると表示素子群11の中央のL
EDを点灯する)、各鍵域の音色あるいは自動機能の設
定、片側の鍵域の着目ノートが未設定であった時に、更
新された着目ノートから何音分だけ分割点を離すかを決
める所定音数の設定などを行なう。
【0026】そのパネル処理後あるいはパネルイベント
がない場合は、その他の処理を行なう。通常の電子楽器
に設けられる各種リアルタイム操作子(図2に示したピ
ッチベンドホイール18,モジュレーションホイール1
9など)の処理や、押鍵処理によってキーコードKCの
鍵域に応じて割り当てられた伴奏音データADあるいは
メロディー音データMDの楽音形成回路25への転送処
理などを行なう。その後、鍵走査処理へ戻り、初期設定
を除く上述の各処理を繰り返し実行する。
【0027】次に、押鍵処理のサブルーチンの詳細を図
5によって説明する。まず、押鍵により発生したキーコ
ードKCの属する鍵域の割り当てモードに応じて割り当
て処理を行なう。すなわち、そのキーコードKCの鍵域
に対して設定されている音色及び/又は機能の情報を付
加したノートデータ、前述の例では伴奏音データAD又
はメロディー音データMDを割り当てる。
【0028】ついで、キーコードKCの属する鍵域に着
目コードがある(レジスタに着目コードが記憶されてい
る)か否かを判断し、着目コードがなければ、今回の押
鍵がその鍵域で初めての押鍵であるから、そのキーコー
ドKCをその属する鍵域の着目ノートとしてレジスタに
記憶する。
【0029】既に着目コードが記憶されていれば、その
キーコードKCの属する鍵域がいずれの鍵域かを判別
し、下鍵域であれば、そのキーコードKCの音高が記憶
されている着目ノートよりも高いか否かを判断し、高く
なければ何もせずに図4のメインルーチンへリターンす
る。高ければそのキーコードKCの属する鍵域の着目ノ
ートを更新する。すなわち、着目コードレジスタの記憶
をその新たなキーコードに書き替える。
【0030】そのキーコードKCの属する鍵域が上鍵域
であれば、そのキーコードKCの音高が記憶されている
着目ノートよりも低いか否かを判断し、低くなければ何
もせずに図4のメインルーチンへリターンする。低けれ
ばそのキーコードKCの属する鍵域の着目ノートを更新
する。そして、これらによりキーコードKCの属する鍵
域の着目ノートを新たに記憶したか更新した場合には、
つぎに隣接する鍵域の着目ノートが設定されているか否
かを判断する。
【0031】その判断により、隣接する鍵域の着目ノー
トが設定されていない場合には、分割点SPを今回入力
したキーコードKCの属する鍵域の着目ノートから隣接
する鍵域側へ予め設定された所定音数離れた位置に設定
し、その所定音数離れた鍵までを今回入力したキーコー
ドKCの属する鍵域とする。
【0032】隣接する鍵域の着目ノートが設定されてい
る場合には、両着目ノート(下鍵域の着目ノートNLと
上鍵域の着目ノートNU)間に偶数個の音高(鍵)が存
在するか否かを判断し、YESであれば両着目ノートの
中央で鍵域分割されるように分割点SPを設定する。N
Oの場合(奇数個存在する場合)には、両着目ノートの
中央の鍵が今回入力したキーコードKCの属する鍵域、
すなわち着目ノートを更新した鍵域に属すように分割点
SPを設定する。
【0033】これらによって、分割点SPが更新される
と、表示素子群11中のその新たな分割点SPに対応す
る位置のLEDを点灯させ、図4のメインルーチンへリ
ターンする。
【0034】次に、離鍵処理のサブルーチンの詳細を図
6によって説明する。まず、離鍵されたキーコードKC
に対応する押鍵情報を消音処理する。そして、そのキー
コードKCの属する鍵域で他に押鍵中の鍵があるか否か
を判断して、あればその離鍵されたキーコードKCがそ
の鍵域で記憶されている着目ノートと同じであるかどう
かを判断し、同じでなければそのままメインルーチンへ
リターンするが、同じであればそのキーコードが属する
鍵域の着目ノートを更新する。
【0035】この着目ノートの更新は、その離鍵された
キーコードが属する鍵域が下鍵域の場合には、その鍵域
で押鍵中の鍵のうち音高が一番高い鍵のノートに更新
し、上鍵域の場合には、その鍵域で押鍵中の鍵のうち音
高が一番低い鍵のノートに更新する。離鍵されたキーコ
ードが属する鍵域で押鍵中の鍵がない場合には、その鍵
域の着目ノートをクリアする。
【0036】このようにして、離鍵されたキーコードが
属する鍵域の着目ノートを更新あるいはクリアした場合
には、分割点SPを変更せずに、それまでの鍵域分割状
態を保持し、その分割点に対応する位置のLEDを点灯
させた状態でメインルーチンへリターンするか、あるい
は破線で示すように分割点SPの更新処理を行なって、
新たな分割点SPに対応する位置のLEDを点灯させて
メインルーチンへリターンするようにしてもよい。
【0037】次に、図7によって実際の鍵域2分割の分
割点更新例を説明する。なお、この図7では、鍵盤10
の下鍵域LKと上鍵域UKとで鍵長手方向の位置を少し
ずらして、各鍵域を判り易く示している。また、表示素
子群11の各LED中の分割点SPの位置にあって点灯
するLEDのみを示している。(A)は電源を入れた直
後の初期状態で、この場合は全鍵域の中央を分割点SP
として、その位置のLEDが点灯し、それより低音側を
指導伴奏のコード指定用の下鍵域LKに、高音側をメロ
ディー演奏用の上鍵域に設定している。
【0038】(B)は(A)の状態から分割点(スプリ
ットポイント)SPより1オクターブ下の鍵を押鍵した
ときの状態を示し、その押鍵した鍵の音高を示すノート
(キーコードに対応する)が下鍵域LKの着目ノートと
して記憶され、そのノート(下1オクターブのC)から
上鍵域UK側へ所定音数(この例では10半音)離れた
ノート(A♯)の鍵までを下鍵域LKとするように、分
割点SPを更新するする。すなわち、LEDが点灯する
分割点SPが半音分(1件分)だけ左方へ移動する。
【0039】(C)は(B)の状態から下鍵域LKの着
目ノートとの間の鍵数が奇数個になるように上鍵域UK
の鍵を押鍵した状態を示し、その押鍵によるノートが上
鍵域UKの着目ノートとして記憶され、両鍵域の着目ノ
ート間の中央の鍵(下1オクターブのF♯)が、着目ノ
ートを新たに記憶した上鍵域UKに属すように分割点S
Pを更新する。
【0040】(D)は(B)の状態から下鍵域LKの着
目ノートとの間の鍵数が偶数個になるように上鍵域UK
の鍵を押鍵した状態を示し、その押鍵によるノートが上
鍵域UKの着目ノートとして記憶され、両鍵域の着目ノ
ート間の中央(下1オクターブのG♯とAとの間)を新
たな分割点SPとする。
【0041】なお、上述した実施形態においては、分割
した各鍵域によって音色と機能の両方の楽音発音特性を
異ならせたが、いずれか一方のみを異ならせるようにし
てもよい。また、鍵域の分割は2分割に限らず、3分割
以上にしてもよい。その場合は、両端の鍵域を除き、中
間の鍵域においては、同時に押鍵されている鍵による最
高音と最低音の両方を着目ノートとして更新記憶する。
【0042】各鍵域で同時に押鍵状態あるいは発音状態
にあるノート中で 隣接する鍵域に最も近い音高のノー
トを着目ノートとして更新記憶するようにしたが、それ
に代えてイニシャルタッチが最も大きい鍵などの、別の
基準で着目ノートを選択することも可能である。離鍵に
よって着目ノートを更新するように処理したが、発音の
終了まで着目ノートを保存するようにしてもよい。
【0043】この発明を、ダンパペダルやソステヌート
ペダルなど、鍵を離しても押鍵中であるかのように処理
する機能を持った電子鍵盤楽器に適用する場合には、そ
の仮の押鍵状態の解除を待って、着目ノートの更新を行
なうようにするとよい。鍵域分割点の更新を毎回行なう
のではなく、計算により現在の分割点から所定の音数
(鍵数)だけ離れることが判った時点で、はじめて更新
するようにしてもよい。それにより、一時的な離鍵にお
いても、曲の進行に応じた鍵域の分割状態が保持され
る。
【0044】また、着目ノートを所定条件のもの(例え
ば最高音と最低音)にする場合、押鍵では着目ノートの
更新を即座に行ない、離鍵に際しては所定時間保持する
ようにしてもよい。このようにしても、曲の進行に応じ
た鍵域の分割状態が保持される。
【0045】両鍵域の着目ノート間の鍵数あるいは音数
が奇数のときの鍵域分割を行なう場合に、中央の鍵が最
後に着目ノートが更新された鍵域に属すようにしたの
は、音楽の進行から考えて、音域の拡大を続けている声
部の方が、更に音域を拡大する可能性が高いからであ
る。しかし、これに代えて、中央の鍵が最後に押鍵があ
った鍵域に属すようにしてもよい。
【0046】さらに、着目ノート間を等分に鍵域分割す
るようにしたが、1:2などの所定の割合で分割するよ
うにしてもよい。その際には最後に押鍵のあった鍵が広
い方の鍵域に属すようにする。この場合も、整数で分割
しきれない鍵がでた場合は、前述の方法により、分割点
の鍵がいずれかの鍵域に属すようにする。
【0047】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば、電子鍵盤楽器における鍵域分割で、各鍵域ごとに
押鍵による音高上の特徴的な押鍵(最低音,最高音な
ど)を着目ノートとして更新記憶し、その隣接する各鍵
域の着目ノートに基づいて鍵域分割点を更新するように
したので、常に実際の演奏状態に適した鍵域分割を行な
うことができる。
【0048】また、分割すべき鍵数が奇数であった場合
でも、中央の鍵を着目ノートを更新した鍵域に割り振る
ようにしたので、両鍵域の押鍵位置が近づいたときに
も、最適な鍵域分割を行なうことができる。さらに、隣
接する鍵域の一方のみが押鍵されている状態でも、その
押鍵位置に応じて最適な鍵域分割を行なえるように分割
点を更新することができる。そして、鍵域分割点を鍵盤
に配設した表示素子群のいずれかの素子の点灯により、
視覚的に明瞭に視認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1及び図2に示す電子鍵盤楽器による鍵域分
割に係わる構成を示す機能ブロック図である。
【図2】この発明を実施した電子鍵盤楽器の一例の外観
を示す平面図である。
【図3】図2に示した電子鍵盤楽器の内部構成を示すブ
ロック図である。
【図4】図3に示したCPU20を含むマイクロコンピ
ュータによる処理のメインルーチンのフロー図である。
【図5】図4における押鍵処理のサブルーチンの詳細を
示すフロー図である。
【図6】図4における離鍵処理のサブルーチンの詳細を
示すフロー図である。
【図7】この発明の実施形態による実際の鍵域分割の各
種の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1:電子鍵盤楽器の本体、2:楽音発生特性制御手段、
3:着目ノート更新記憶手段、4:鍵域分割点更新手
段、10:鍵盤、11:表示素子群、13:パネルスイ
ッチ群、20:CPU、21:プログラムメモリ、2
2:ワーキングメモリ、23:データメモリ、24:バ
スライン、25:楽音形成回路、26:パネル操作子、
27:サウンドシステム、

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音高を指定する多数の鍵を有する鍵盤を
    備え、該鍵盤の各鍵を複数の鍵域に分割して、その各鍵
    域ごとに異なる楽音発音特性を制御する電子鍵盤楽器に
    おいて、 前記鍵盤の押鍵に応じて、各鍵域ごとに音高上の特徴的
    な押鍵を着目ノートとして更新記憶する着目ノート更新
    記憶手段と、 いずれかの鍵域の前記着目ノートが更新されたとき、該
    鍵域と隣接する鍵域とにおいてそれぞれ記憶されている
    着目ノートに基づき、その各着目ノート間の鍵数が偶数
    の時はその中央を新たな鍵域分割点とし、奇数の時は前
    記中央に相当する鍵が前記着目ノートを更新した鍵域に
    属すように鍵域分割点を更新する鍵域分割点更新手段と
    を設けたことを特徴とする電子鍵盤楽器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電子鍵盤楽器において、
    前記鍵域分割点更新手段が、いずれかの鍵域の前記着目
    ノートが更新されたとき、該鍵域と隣接する鍵域に前記
    着目ノートが記憶されていないときには、前記更新され
    た着目ノートから前記隣接する鍵域側へ所定音数離れた
    鍵までを該鍵域とするように鍵域分割点を更新する手段
    を有することを特徴とする電子鍵盤楽器。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の電子鍵盤楽器にお
    いて、着目ノート記憶手段が、各鍵域において同時に押
    鍵状態あるいは発音状態にあるノート中で隣接する鍵域
    に最も近い音高のノートを着目ノートとして更新記憶す
    る手段であることを特徴とする電子鍵盤楽器。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の
    電子鍵盤楽器において、前記鍵盤に鍵域分割点を点灯に
    より表示する表示素子群を配設したことを特徴とする電
    子鍵盤楽器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009192642A (ja) * 2008-02-13 2009-08-27 Casio Comput Co Ltd 演奏制御装置及び演奏制御処理のプログラム
JP2009229985A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Yamaha Corp 電子鍵盤楽器
JP2010217802A (ja) * 2009-03-19 2010-09-30 Casio Computer Co Ltd 電子楽器、及びプログラム

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