JPH09160103A - ストロボ画像の色調整装置 - Google Patents

ストロボ画像の色調整装置

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Publication number
JPH09160103A
JPH09160103A JP7320564A JP32056495A JPH09160103A JP H09160103 A JPH09160103 A JP H09160103A JP 7320564 A JP7320564 A JP 7320564A JP 32056495 A JP32056495 A JP 32056495A JP H09160103 A JPH09160103 A JP H09160103A
Authority
JP
Japan
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image
color
color temperature
strobe
light
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Withdrawn
Application number
JP7320564A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Ebihara
利行 海老原
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP7320564A priority Critical patent/JPH09160103A/ja
Publication of JPH09160103A publication Critical patent/JPH09160103A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来のストロボ装置は、複数のフィルタから1
つを選択して、色バランスの補正を行っており、小型軽
量化による制限によりフィルタの種類数が制限され、フ
ィルタとフィルタ間の中間の値であった場合には、必ず
しも適正な補正が実現できなかった。 【解決手段】本発明は、色温度が5000Kより低い第
1のストロボ及び、色温度が5000Kより高い第2ス
トロボを連続発光させて同一被写体を異なる色温度のス
トロボ光で撮影した2画像が得て、これらの画像から、
色温度検出部により環境光が照射されている背景の領域
とストロボ光が照射された領域の色温度を検出し、合成
比率決定部によって撮影時の環境光の色温度に応じた前
記2つの画像の合成比率が決定され、決定された合成比
率に基づき、画像合成部で環境光の色温度に一致した色
温度のストロボ光を当てた1つの画像に合成するストロ
ボ画像の色調整装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環境光とストロボ
光を組み合わせた照明下で撮影された画像の色を変換す
ることによって、より自然な撮影画像を得るストロボ画
像の色調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、夜間や太陽光による自然光だけ
では光量が不足する場合や、逆光等で被写体が暗くなる
場合などの撮影には、種々の補助光源が用いられてい
る。それらの中で代表的なものにストロボ装置がある。
【0003】このストロボ装置においては、例えば、特
開平4−284432号公報に開示されているような、
ストロボ発光部からの照射光をそれぞれ異なる色温度に
変換する複数のフィルタを備え、この複数のフィルタを
被写体の色温度に応じて選択するように構成して、スト
ロボ光とその到達範囲外の環境光との色温度差を少なく
していたものがある。これによりストロボ光の到達範囲
内の被写体とストロボ光の到達範囲外の背景物との色バ
ランスのよい画像を得ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した公報に記載さ
れるような従来のストロボ装置は、複数のフィルタから
1つを選択して、色バランスの補正を行っているため、
そのフィルタの種類数により、補正の善し悪しが決定さ
れる。理想的には無段階に補正できるフィルタがよい。
【0005】しかし、実際にカメラに搭載する場合に
は、フィルタ数は制限されることになる。つまり、カメ
ラは携帯し、手で取り扱うため、小型軽量化が要求さ
れ、フィルタにおいても大きさ及び枚数が制限されるこ
ととなる。
【0006】従って、撮影直前に検出された背景の色温
度が補正を行うためのフィルタとフィルタ間の中間の値
であった場合には、必ずしも適正な補正を行っていると
は、限らない。
【0007】また、フィルタを交換するためのフィルタ
駆動部も必要となる。このような構成においては、撮影
を行う直前に色温度を検出し、その値に基づいて、補正
を行うフィルタを選択し設定している。これらの一連の
動作にかかる時間は、シャッタチャンスにも影響を与え
るため、いかに強力なモータにより迅速に切り替えるか
が重要な問題となる。現在の技術では、強力なモータほ
ど大型化、大重量化、多消費化しやすくなる傾向があ
る。そこで本発明は、色温度補正を無段階に行い、シャ
ッター操作に対する応答性の優れたストロボ画像の色調
整装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1に、環境光とストロボ光を組み合わせた照明下
で撮影された画像の色を変換することによってより自然
な撮影画像を得るストロボ画像の色調整装置において、
色温度が5000Kより低い第1のストロボ光を発生す
る第1のストロボ手段と、色温度が5000Kより高い
第2のストロボ光を発生する第2のストロボ手段と、同
一被写体に前記第1のストロボ光と前記第2のストロボ
光を連続して照射して撮影し、時間的に連続する2つの
画像データを得る撮像手段と、前記画像データから被写
体に照射している環境光の色温度を検出する色温度検出
手段と、前記色温度検出手段により検出された環境光の
色温度に応じて前記撮像手段の出力する時間的に連続な
2つの画像データの合成比率を求める合成比率決定手段
と、前記撮像手段の出力する2つの画像データを前記合
成比率決定手段が出力した合成比率で合成する画像合成
手段とで構成されるストロボ画像の色調整装置を提供す
る。
【0009】さらに、第2に、被写体を照明するストロ
ボ手段と、同一の被写体に対してストロボ光を照射した
画像と照射しない画像とを撮影する撮影手段と、前記ス
トロボ光を照射して撮影した画像データから輝度成分の
みを取り出す輝度成分分離手段と、前記ストロボ光を未
照射で撮影した画像データから色成分のみを取り出す色
成分分離手段と、前記ストロボ光を未照射で撮影した画
像データの色成分と前記ストロボ光の照射して撮影した
画像データの輝度成分を合成して、1つの画像を生成す
る画像合成手段とで構成されるストロボ画像の色調整装
置を提供する。
【0010】以上のように構成のストロボ画像の色調整
装置により、第1のストロボ及び第2ストロボと撮像手
段の連携動作により同一被写体を異なる色温度のストロ
ボ光で撮影した2画像が得られる。画像合成手段によっ
て前記2つの色温度の間の任意の色温度のストロボ光を
当てた画像を合成する。このとき、色温度検出手段およ
び合成比率決定手段の働きによって撮影時の環境光の色
温度に応じた画像の合成比率が画像合成手段に指示さ
れ、画像合成手段は環境光の色温度に一致した色温度の
ストロボ光が照射された1つの画像が生成される。
【0011】さらに、被写体を環境光のみで照明した場
合の色信号と、ストロボ光を照射した場合の輝度信号と
を合成しているため、ストロボ光は明るさを向上させる
ことのみに寄与され、ストロボ光で照射された被写体の
色調が、未照射の部分の色調とが自然な1つの画像が生
成される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について詳細に説明する。まず、図1には、本発
明によるストロボ画像の色調整装置の第1の実施形態と
してのカメラに搭載した色調整装置の概略的な構成を示
し説明する。
【0013】ここで、本実施形態における「環境光」
は、被写体を照らす光のうち、ストロボ光等の撮影時に
瞬間的に補助的に被写体に照射する光を除いたものであ
り、比較的一定に被写体を照射する太陽光や室内の照明
による光を意味するものとする。
【0014】この色調整装置は、大きくはカメラ部1と
処理部2からなり、一体化されても別体でもよい。前記
カメラ部1は、色温度の低いアンバー系の発光を行うス
トロボ3と、色温度の高いブルー系の発光を行うストロ
ボ4と、被写体像を結像する光学系5と、受光面に結像
された被写体像を光電変換し画像データを生成するCC
D撮像素子6と、前記CCD撮像素子6からの画像デー
タを記憶する画像メモリ7,8と、これらの部位の動作
を制御するマイクロプロセッサ等からなる制御部9とに
より構成される。前記ストロボ3は、一般的なキセノン
管を用いたデイライト型のストロボの発光面をアンバー
系の色温度変換フィルタで覆うことによって構成され
る。また前記ストロボ4は、同様に、ストロボの発光面
をブルー系の色温度変換フィルタで覆うことによって構
成される。
【0015】前記処理部2は、撮影時の環境光の色温度
に対応する指標値を出力する色温度検出部10と、前記
指標値に基づき、画像メモリ7,8に記憶されたそれぞ
れの画像データの合成比率を決定する合成比率決定部1
1と、前記合成比率決定部11によって求められた合成
比率に従い、画像メモリ7,8にそれぞれ記憶された画
像データを重み付き加算によって合成する画像合成部1
2と、合成された画像を記録する出力画像メモリ13と
で構成される。
【0016】このように構成された色調整装置におい
て、画像を取り込む動作について説明する。環境光14
が照射されている被写体15を撮影する例において、ま
ず、図示しないシャッターボタンを押下すると、図示し
ないオートフォーカス等の撮影環境を自動的に調整する
機構が動作して、ストロボを使用するように設定された
場合に若しくは、マニュアルでストロボが使用されるよ
うに設定している場合に、アンバー系ストロボ光16を
発光するストロボ3およびブルー系ストロボ光17を発
光するストロボ4から、それぞれ発せられたストロボ光
16,17は、前記環境光14と共に、被写体15に照
射される。
【0017】そして、被写体で反射されたアンバー系光
18aとブルー系光18bは、光学系5によりCCD撮
像素子6の受光面に順次、結像する。光電変換されCC
D撮像素子8から出力された各画像データは、画像メモ
リ7,8にそれぞれ記憶される。
【0018】次に、前記画像メモリ7,8にそれぞれ記
憶された画像データは、読み出されて、色温度検出部1
0及び画像合成部12に入力される。ここで、この色温
度検出部10は、環境光14の色温度に対応する指標値
を出力し、合成比率決定部11は、前記色温度検出部1
0が出力する指標値に基づき、画像メモリ7,8に記憶
された各画像データの合成比率を決定する。そして、画
像合成部12は、合成比率決定部11によって求められ
た合成比率に従い、各画像データを重み付き加算によっ
て合成し、出力画像メモリ13に記憶させる。本実施形
態において、前記画像メモリ7,8は、別々のメモリ素
子としたが、1つのメモリを用いて、異なるアドレスに
それぞれ記憶させてもよい。
【0019】次に図2を参照して、本実施形態における
色温度検出部10が行う環境光14の色温度の推定方法
について説明する。図2において、画像Aは画像メモリ
7に記憶されているものであり、画像Bは画像メモリ8
に記憶されているものを表している。画像Aの領域aお
よび画像Bの領域bのようにストロボ光のよく当ってい
る被写体部分では、ストロボ光の色を反映しており、画
像Aの領域aでは赤みを帯びて、また画像Bの領域bで
は青味を帯びている。
【0020】一方、画像Aの残りの領域a’および画像
Bの領域b’のような背景となる遠景の領域は、ストロ
ボ光の影響をほとんど受けない。そのため両画像領域
a’,b’の画像信号値は、ほぼ一致する。
【0021】すなわち、両画像A,Bにおいて、画像信
号値がほぼ一致する部分(画像領域a’,b’)は、主
に環境光のみで照明されている。また、様々な色の被写
体が画面内に含まれている場合、画像の平均色がその画
像の撮影された環境の色温度を反映することが知られて
いる。従って、両画像の画像信号値がほぼ一致する画素
について平均の色を求めることによって、環境光の色温
度を推定することが可能となる。
【0022】前述した色温度検出部10は、例えば、比
較演算器や色信号の平均値を計算するための演算器など
で構成され、以下のように作用する。この色温度検出部
10は、比較を用いて、画像メモリ7,8にそれぞれ記
憶された画像データのうち、両者の色がほぼ一致する領
域を検出し、その領域の色の平均値を求めることによっ
て、撮影時の環境光の色温度を推定する。色温度の推定
に用いる画素を選ぶために、画像メモリ7,8に記憶さ
れた画像信号の一致度Sを用いる。ここで画像メモリ
7,8は、同一の画面サイズであり、1画素ごとに1対
1で対応しているものとする。各画素のRGB信号はそ
れぞれ1バイトのデジタル値で保持されている。ある画
素位置に対応する画像メモリ7のRGB信号値を(R
a,Ga,Ba)、同じ画素位置に対する画像メモリ8
のRGB信号値を(Rb,Gb,Bb)とした場合、次
式によってこの画素位置における色の一致度Sを算出す
る。
【0023】S=(Ra−Rb)2 +(Ra−Rb)2
+(Ra−Rb)2 前式のように一致度Sは、RGB色空間における距離の
2乗となる。また、この一致度Sから、この画素位置が
ストロボ光の影響を受けているか否かを判定するための
閾値として、閾値Sxを予め設定しておく。この閾値S
xはストロボ光の影響が少ない部分を抽出できるように
予め実験によって決定する。
【0024】そして閾値Sxと一致度Sを比較し、一致
度Sの方が小さい場合には、その画素はストロボ光の影
響が少ない画素だと判断する。前記画像メモリ7,8の
いずれかについて、S<Sxである画素の平均の色を求
める。これらの画素については、色信号の値がほぼ等し
いので、いずれの画像を用いても良い。
【0025】この平均の色を(Rh,Gh,Bh)とす
る。すなわち、 Rh=(S<Sxとなる画素のR信号の合計)/(S<
Sxとなる画素の数) Gh=(S<Sxとなる画素のG信号の合計)/(S<
Sxとなる画素の数) Bh=(S<Sxとなる画素のB信号の合計)/(S<
Sxとなる画素の数) 次に次式により明るさの違いを無視し、色味のみを表す
指標Cを計算する。
【0026】C=Rh/(Rh+Gh+Bh) この指標Cは、色度座標Yxyのxと相関が高い値であ
る。黒体放射軌跡上の任意の光の色温度と色度値xとは
1対1に対応するので、この指標Cを環境光14の色温
度を表す指標として使うことができる。
【0027】合成比率決定部11は、画像メモリ7,8
にそれぞれ保持されている2枚の画像データから環境光
の色温度に一致したストロボ光による画像を合成するた
めの合成比率α,βを、前述した環境光の色温度を表わ
す指標Cに対応させて求める。一般的な撮影条件の環境
光は、ほぼ色温度2000Kから9000Kの範囲であ
る。CIE1931色度図上で、黒体放射軌跡の色温度
2000Kから9000Kに対応する部分は概略直線と
みなすことができる。
【0028】色度図上で2つの色を表わす点を結んだ直
線上の色は、前記2つの色の光で合成できることが周知
である。従って、色温度2000Kの光と9000Kの
光によって、その間の任意の色温度の光を合成すること
ができる。
【0029】そして光の色XYZとCCDの出力する画
像信号RGBの間にも概略線形関係が成り立つので、R
GB信号においても同様な合成が可能である。さらに厳
密に合成したい場合は、RGB信号の表わすRGB色空
間をXYZ色空間と線形の関係にある任意の色空間に変
換したものをRGB色空間の代わりに用いても良い。
【0030】本実施形態においては、色温度の低いスト
ロボ光16及び、色温度の高いストロボ光17で照明し
て撮影した画像を合成することによって、その間の色温
度のストロボ光で照明した画像に近い画像を合成してい
る。
【0031】その際、合成の比率を環境光の色温度に応
じて制御することによって任意の色温度に対応してい
る。次に、合成比率決定部11が出力する合成比率の求
め方について説明する。
【0032】通常、合成比率は色温度によって異なるた
め、色温度kK(kケルビン)について合成比率をもと
めることとする。このときの画像合成における画像メモ
リ7に記憶されている画像Aの合成比率をαk 、画像メ
モリ8に記憶されている画像Bの合成比率をβk とす
る。すなわち、画像Aおよび画像Bをそれぞれα倍、β
倍して加算して合成画像を得る。色温度kの環境光下で
全面が中間的濃度の灰色であるテストチャートを照ら
し、図1のカメラ部1で撮影してRGB信号値を得る。
このRGB信号値を(Rk,Gk,Bk)とする。
【0033】次に、図1に示したストロボ3,4で、そ
れぞれ同様に前記灰色テストチャートを照明して灰色画
像を得る。ストロボ3,4と灰色のテストチャートとの
距離は、実際にカメラでストロボ撮影をするときのカメ
ラと主要被写体との撮影距離とするのが望ましい。
【0034】前記ストロボ光16を照射した時の灰色画
像のRGB信号値を(Ra,Ga,Ba)とし、ストロ
ボ光17を照射した時の灰色画像のRGB信号値を(R
b,Gb,Bb)とした場合、この2枚の画像をそれぞ
れα,β倍して加算することによって得られる画像信号
(Rc,Gc,Bc)は、 Rc=αRa+βRb Gc=αGa+βGb Bc=αBa+βBb と表すことができる。この合成によってできる色を色温
度kの照明で撮影した時の色に一致させるため、最小2
乗法により、 (Rc−Rk)2 +(Gc−Gk)2 +(Bc−Bk)2 すなわち、 (αRa+βRb−Rk)2+(αGa+βGb−G
k)2 +(αBa+βBb−Bk)2 が最小になるようなα,βを求める。最後に次式によっ
てαとβの和が1になるように正規化して、合成比率α
k ,βk とする。
【0035】αk =α/(α+β) βk =β/(α+β) 前記合成比率決定部11が約2000Kから約9000
Kまでの任意の温度について合成比率α,βを求めて出
力できるようにするには、いくつかの代表的色温度につ
いて合成比率α,βを実験によって求めておき、それ以
外の色温度について、代表的色温度におけるデータから
直線補間などによって求めればよい。
【0036】このように合成比率決定部11に入力され
る値は、色温度そのものではなく色温度を表わす指標C
である。従って、合成比率決定部11には、指標Cと実
験で求めた画像メモリ7,8に保持されている2枚の画
像データの適切な合成比率α,βとの関係を図3に示す
ような対応表にして記憶しておく。
【0037】また、対応表にない中間的な色温度につい
ては、対応表にある色温度から直線補間などによって求
めればよい。この画像合成部12は、図2に示すよう
に、画像メモリ7から読み出した画像Aの画像信号のα
倍と、画像メモリ8から読み出した画像信号のβ倍とを
画素毎に足し合わせて、ストロボ照射部の色温度が環境
光の色温度に一致した画像Cを出力する。
【0038】例えば、合成比率がα,β、座標(X,
Y)について画像メモリ7の画像信号が(Ra,Ga,
Ba)、画像メモリ8の画像信号が(Rb,Gb,B
b)であるとき、出力値(Rc,Gc,Bc)は次のよ
うになる。
【0039】Rc=αRa+βRb Gc=αGa+βGb Bc=αBa+βBb 以上説明したように本発明によれば、色温度の異なる2
つのストロボ光を照射して、2枚の画像を撮影し、後工
程において前記2枚の画像を合成することによってスト
ロボ光の色温度を環境光の色温度に合わせることができ
るため、シャッタ操作に対する応答性に優れた方法で、
照明光の色の自然な画像が得られる。
【0040】なお、この実施形態の各構成は、当然、各
種の変形、変更が可能である。例えば、ストロボ7,8
は、ストロボでなくとも任意の照明器機でもよく、色温
度検出部10は、分光感度の異なる複数のフォトダイオ
ード等の光電変換素子で構成してもよく、CCD撮像素
子6は、撮像管やCMD撮像素子などでもよく、合成比
率決定部11で用いた図3に示した対応表は合成比率
α,βを指標cの関数として表した変換式でもよく、画
像メモリ7,8は別個のメモリ素子としたが、1つのメ
モリ素子を用いて、異なるアドレスにそれぞれ記憶させ
てもよい。
【0041】次に図4には、第2の実施形態としてのス
トロボ画像の色調整装置の構成を示し説明する。ここ
で、前述した第1の実施形態と同等の部材には、同じ符
号を付して、その詳細な説明は省略し、特徴部分のみを
説明する。
【0042】この実施形態において、大きくはカメラ部
1と処理部20からなり、一体化されても別体でもよ
い。カメラ部1は前述した第1の実施形態と同等であ
り、処理部20の構成が異なってる。
【0043】この処理部20の構成は、前記カメラ部1
の画像メモリ7,8に記憶された画像データのうち、両
者の色がほぼ一致する領域を検出し、その領域の色の平
均値を求めることによって、環境光14の色温度に対応
する指標値を出力する色温度検出部21と、前記画像メ
モリ7,8から読み出された画像データを色成分と輝度
成分に分離する成分分離部22,23と、前記色温度検
出部21が出力した指標値に基づき、成分分離部22,
23が出力する各画像データの色成分の合成比率を決定
する合成比率決定部24と、成分分離部22,23が出
力する各画像データの色成分を合成比率決定部24によ
って求められた合成比率に従って合成する色成分合成部
25と、前記成分分離部22が出力する輝度成分と前記
色成分合成部23が出力する色成分とを合成する成分合
成部26と、合成された画像データを記憶する出力画像
メモリ13とで構成される。
【0044】このように構成された色調整装置におい
て、画像を取り込む動作について説明する。前述した第
1の実施形態と同様に環境光14が照射されている被写
体15を撮影する例において、まず、図示しないシャッ
ターボタンを押下し、ストロボ3,4が連動するように
発光し、アンバー系ストロボ光16及びブルー系ストロ
ボ光17が前記環境光14と共に、被写体15に照射さ
れる。
【0045】そして、被写体で反射されたそれぞれのア
ンバー系光18a,ブルー系光18bは、光学系5によ
りCCD撮像素子6の受光面に順次、結像する。光電変
換されCCD撮像素子8から出力された各画像データ
は、それぞれ画像メモリ7,8に記憶される。
【0046】前記画像メモリ7,8に記憶された画像デ
ータは、それぞれ成分分離部22,23によって色成分
と輝度成分に分離される。一方、各画像メモリ7,8に
記憶された画像データは、色温度検出部21により読み
出され、画像メモリ7,8に記憶された画像データのう
ち、両者の色がほぼ一致する領域を検出し、その領域の
色の平均値を求めることによって、環境光14の色温度
に対応する指標値を出力する。
【0047】次に合成比率決定部24は、色温度検出部
21からの指標値に基づき、成分分離部22,23が出
力する画像データの色成分の合成比率を決定する。そし
て色成分合成部25は、成分分離部22,23が出力す
る画像データの色成分を合成比率決定部24で求められ
た合成比率に従って合成する。
【0048】さらに前記成分合成部26は、成分分離部
22が出力する輝度成分と色成分合成部25が出力する
色成分とを合成し、合成された画像データが出力画像メ
モリ13に記憶される。
【0049】この第2の実施形態が前述した第1の実施
形態と異なるのは、画像メモリ7,8にそれぞれ記憶さ
れた画像データが輝度成分と色成分に分解されて、色成
分のみがストロボ光の色温度を調整するように合成され
た後、再び輝度信号と合成されて出力画像となるところ
である。
【0050】以下に、成分分離について詳細に説明す
る。色温度の低いアンバー系ストロボ光16を照射して
撮影された画像は、画像メモリ7に記憶され、色温度の
高いブルー系ストロボ光17を照射して撮影された画像
は画像メモリ8に記憶されている。各画像メモリ7,8
に記憶された画像は、色温度検出部21に参照されて環
境光14の色温度が推定される一方、成分分離部22,
23に読み出される。
【0051】前記画像メモリ7からの画像データは、成
分分離部22により輝度成分と色成分に分離され、画像
メモリ8からの画像データは、成分分離部23により、
色成分のみが抽出される。輝度成分及び色成分として
は、Yxy色空間のY及びx,y等を用いることができ
る。そして、色成分合成25は、成分分離部22,23
が出力する各画像データの色成分を合成比率決定部24
によって求められた合成比率に従って合成する。
【0052】この合成の方法としては、第1の実施形態
で2画像を合成したと同様に、2つの色成分信号を対応
する画素位置ごとに重み付き加算を行う。成分合成部2
6は、成分分離部22が出力する輝度成分と色成分合成
部25が出力する色成分とを合成し、合成された画像デ
ータを出力画像メモリ13に書き込む。出力画像メモリ
13に合成された画像データを書き込む際に、必要に応
じてRGB信号などに変換する。
【0053】通常、画像の解像度に対する人間の眼の知
覚特性は、明るさに対しては鋭く、色に対しては鈍いこ
とが知られている。本実施形態によれば、画像の輝度成
分は2枚の画像のうちの一方のみのものを用いるため、
合成による輝度成分の解像度の劣化が発生しない。従っ
て、見た目に解像度の劣化の少ない合成画像を得ること
ができる。
【0054】なお、本実施形態の各構成は、当然、各種
の変形、変更が可能である。例えば、輝度成分および色
成分としてはCIELABのL* およびa* ,b* など
種々の表色系の輝度成分と色成分を用いることもでき
る。
【0055】次に図5には、第3の実施形態としてのス
トロボ画像の色調整装置の構成を示し、説明する。ここ
で、第1の実施形態と同等の部位には同じ参照符号を付
してその説明を省略する。
【0056】この第3の実施形態において、大きくはカ
メラ部1と処理部30からなり、一体化されても別体で
もよい。前記カメラ部1は、環境光14とともに被写体
15を照明する一般的なキセノン管を用いたデイライト
型のストロボ31を有し、被写体像を結像する光学系5
と、受光面に結像された被写体像を光電変換し画像デー
タを生成するCCD撮像素子6と、前記CCD撮像素子
6から出力された画像データを記憶する画像メモリ7,
8と、これらの部位の動作を制御するマイクロプロセッ
サ等からなる制御部9とにより構成される。
【0057】そして処理部30は、画像メモリ7から読
み出された画像データから輝度成分のみを抽出する輝度
成分分離部33と、画像メモリ8から読み出された画像
データから色成分のみを抽出する色成分分離部34と、
前記輝度成分分離部33が出力する輝度成分と前記色成
分分離部34が出力する色成分とを合成する画像合成部
35と、合成された画像を記録する出力画像メモリ13
とで構成される。
【0058】このように構成された色調整装置におい
て、画像を取り込む動作について説明する。まず、制御
部9の制御により、ストロボ31を発光させて、ストロ
ボ光32と環境光14で照射された被写体15を撮影
し、画像データとして画像メモリ7に記憶させる。次
に、ストロボ31を発光させずに被写体15を撮影し、
画像メモリ8に画像データとして記憶する。
【0059】次に、画像メモリ7から読み出された画像
データは、輝度成分分離部33で輝度成分のみが抽出さ
れる。一方、画像メモリ8から読み出された画像データ
は、色成分分離部34で色成分のみが抽出される。
【0060】そして前記画像合成部35では、輝度成分
分離部33からの輝度成分と色成分分離部34からの色
成分とを合成し、出力画像メモリ13に記憶させる。前
記画像メモリ7,8は、RGBの3原色の強度を表すR
GB表色系の信号値として画像データを記憶している。
前記輝度成分分離部33及び、色成分分離部34は、こ
のRGB信号を所定の変換表または変換色によって、C
IELAB表色系に変換し、輝度成分分離部33は明る
さ成分L* を、色成分分離部34は色成分a* ,b* を
出力する。
【0061】前記画像合成部35は、輝度成分分離部3
3から出力されたストロボ光を照射して撮影した画像デ
ータの明るさ成分L* と、色成分分離部34から出力さ
れたストロボ光を照射せずに撮影した画像データの色成
分a* ,b* とから出力画像を合成する。
【0062】そして合成されたCIELAB表色系によ
る色信号は、必要に応じて変換表または変換式によって
RGB表色系の画像データに変換する。本実施形態によ
れば、被写体を環境光のみで照明した場合の色信号と、
ストロボ光を照射した場合の輝度信号とを合成している
ため、ストロボ光は明るさを向上させることのみに寄与
する。従って、ストロボ光で照射された被写体の色調
が、照射されていない部分の色調と異なって不自然な画
像になるという不具合が発生しない。
【0063】なお、この実施形態の各構成は、当然、各
種の変形、変更が可能である。ストロボ31は任意の照
明部でもよく、CCD撮像素子6は撮像管やCMD撮像
素子などでもよく、画像メモリ7,8は、別体であって
も1つのメモリ素子の異なるアドレスにそれぞれ記憶さ
せてもよい。
【0064】次に図6には、第4の実施形態としてのス
トロボ画像の色調整装置の概略的な構成を示し説明す
る。この色調整装置の構成は、環境光14の色温度を検
出する色温度検出部41と、一般的なキセノン管を用い
たデイライト型のストロボ44と、前記ストロボ44か
ら発生するストロボ光の温度変換するための色温度変換
フィルタ43と、前記色温度検出部41により検出され
た色温度情報に応じて色温度変換フィルタ43の位置を
移動制御するフィルタ位置制御部42とで構成される。
【0065】このような構成の色調整装置による色調整
の動作について説明する。まず、色温度検出部41によ
り環境光14の色温度を色温度情報として検出する。そ
して検出された色温度情報は、フィルタ位置制御部42
に入力され、その色温度情報に応じて色温度変換フィル
タ43の位置を移動させる。位置の設定が完了した後、
ストロボ44が発光し、ストロボ光が色温度変換フィル
タ43を透過して被写体15に照射される。この色温度
検出部41は、例えば、分光感度の異なる複数の光電変
換素子から構成され、これによって環境光14の色温度
が測定される。
【0066】前記色温度変換フィルタ43の2つのパタ
ーンの例を図7に示し説明する。図7(a)は、低色温
度(アンバー系)から高色温度(ブルー系)へと無段階
に徐々に変化するものであり、図7(b)は、ある程度
の幅を持ち、徐々に変化しているものである。
【0067】図8には、第4の実施形態の色調整装置を
電子スチルカメラに搭載した場合の構成例を示す図であ
る。電子スチルカメラ46は、前面(被写体に向く面)
に設けられたストロボ44と、色温度変換フィルタ43
と、撮像用のレンズ47と、色温度検出部41と、シャ
ッタボタン(撮影開始用ボタン)48とが設けられてい
る。
【0068】この電子スチルカメラ46において、図7
(b)に示す色温度変換フィルタ43bを用いた場合に
は、ストロボ44から発せられた光が透過するように、
その発光面を覆うような位置に設置されている。この色
温度変換フィルタ43bは、ストロボ44の発光面に対
して、細長い形をしており、透過光の色温度が一定であ
る線の向きをストロボ44の発光面の長手方向に合わせ
て設置することによって、単一の色温度の光が得られる
ようにする。
【0069】また色温度変換フィルタ43はフィルタ位
置制御部42の制御によって、常に環境光の色温度に等
しい色温度の光を透過させるように、前記発光面に対し
て上下移動させる。前記フィルタ位置制御部42は、予
め色温度検出部41から出力される色温度情報に対する
適正な色温度変換フィルタ42の位置の情報を、変換表
または変換式として記憶しておき、色温度検出部41か
ら色温度情報に応じて色温度変換フィルタ43の位置制
御を行う。
【0070】また、色温度変換フィルタ43が図7
(a)に示す色温度変換フィルタ43aのような無段階
の場合には、図8(b)に示すように2枚のフィルタを
逆向きに並べて、ストロボの発光面に対して、同じ色温
度になるように配慮する必要がある。
【0071】なお、前述した実施形態の各構成は、当
然、各種の変形、変更が可能である。例えば、色温度変
換フィルタ43は円盤状にして円周方向に色温度が滑ら
かに変化するように構成することもでき、ストロボ44
は、ストロボを用いなくとも任意の照明部でもよく、C
CD撮像素子の代わりに撮像管やCMD撮像素子などを
用いてもよい。
【0072】以上説明したように、本発明によるストロ
ボ画像の色調整装置は、フィルタの枚数による色バラン
スの補正の制限がなく、撮影した後に、無段階に色温度
補正を行うことができ、またフィルタはストロボに固定
されており、駆動系を必要とせず、小型化が容易に実現
できる。
【0073】また、本実施形態において、ストロボ3の
色温度を5000Kより低く、またストロボ4の色温度
を5000Kより高くしているが、ここで基準としてい
る色温度5000Kとは、印刷業界で色の品質管理のた
めなどに用いられる常用光源のひとつであるD50光源
の色温度であり、昼光の色温度に近い。実際にはストロ
ボ3及びストロボ4の色温度としてはそれぞれ5000
Kから数千K離れた色温度を用いるので、基準としてい
る色温度が正確に5000Kである必要はなく、D65
光源の色温度である6500Kなどでもよい。
【0074】さらに、特殊な撮影で色温度がある範囲に
限定されるような撮影の場合に、つまり環境光の下の被
写体の色温度が限定される場合には、その環境光の色温
度を越えるストロボ光とその色温度に達しないストロボ
光の2種類を発光すれば、ストロボ光の色温度は500
0Kとは関わりなく、本発明は十分に利用できる。
【0075】以上の実施形態について説明したが、本明
細書には以下のような発明も含まれている。 (1)環境光とストロボ光を組み合わせた照明下で撮影
された画像の色を変換することによってより自然な撮影
画像を得るストロボ画像の色調整装置において、所定の
環境光の色温度範囲より色温度が高いストロボ光とそれ
より低いストロボ光とを発生するストロボ手段と、同一
被写体に前記色温度の異なるストロボ光を連続して照射
して撮影し、時間的に連続する2つの画像データを得る
撮像手段と、前記被写体に照射している環境光の色温度
を検出する色温度検出手段と、前記色温度検出手段によ
り検出された環境光の色温度に応じて前記撮像手段の出
力する時間的に連続な2つの画像データの合成比率を求
める合成比率決定手段と、前記撮像手段の出力する2つ
の画像データを前記合成比率決定手段が出力した合成比
率で合成する画像合成手段とを具備することを特徴とす
るストロボ画像の色調整装置。
【0076】この発明に関する実施の形態には、第1の
実施の形態が対応する。このような構成により、色温度
が異なる2つのストロボと撮像手段の連携動作により同
一被写体を異なる色温度のストロボ光で撮影した2画像
が得られる。画像合成手段によって前記2つの色温度の
間の任意の色温度のストロボ光を当てた画像を合成する
ことができる。このとき、色温度検出手段および合成比
率決定手段の働きによって撮影時の環境光の色温度に応
じた画像の合成比率が画像合成手段に指示されるため、
画像合成手段は環境光の色温度に一致した色温度のスト
ロボ光を当てた画像を合成することができる。
【0077】(2)前記(1)項に記載のストロボ画像
の色調整装置において、前記ストロボ手段は、色温度が
5000Kより低い第1のストロボ光を発生する第1の
ストロボ手段と、色温度が5000Kより高い第2のス
トロボ発光を発生する第2のストロボ手段からなること
を特徴とするストロボ画像の色調整装置。
【0078】この発明に関する実施の形態には、第1の
実施の形態が対応する。このような構成により、第1の
ストロボ及び第2のストロボと撮像手段の連携動作によ
り同一被写体を異なる色温度のストロボ光で撮影した2
画像が得られる。画像合成手段によって前記2つの色温
度の間の任意の色温度のストロボ光を当てた画像を合成
することができる。
【0079】(3) 前記(1)項に記載のストロボ画
像の色調整装置において、さらに前記撮像手段の出力す
る2つの画像データをそれぞれ色成分と輝度成分とに分
ける第1,第2の成分分離手段を有し、前記画像合成手
段は、前記第1,第2の成分分離手段で分離した色成分
を色温度検出手段で検出した環境光の色温度によって決
まる比率で合成する色成分手段と、前記色成分合成手段
で合成された色成分と前記撮像手段の出力する時間的に
連続な2つの画像データのうちのいずれか一方の輝度成
分とを合成する成分合成手段とから構成されることを特
徴とするストロボ画像の色調整装置。
【0080】この発明に関する実施の形態には、第2の
実施の形態に対応する。このような構成により、同一の
被写体を極めて短い時間間隔をおいて撮影した2画像で
あっても、その2画像を合成した画像は元の画像に比べ
て解像度が劣化する。本発明では、画像信号を輝度信号
と色信号に分け、解像度に関してヒトの眼の感覚の比較
的に鈍い色成分のみを合成し、輝度信号は2枚撮影した
画像の一方のみのものを用いて劣化させないことによっ
て、見た目の解像度の劣化を抑えることができる。
【0081】(4) 被写体を照明するストロボ手段
と、同一の被写体に対してストロボ光を照射した画像と
照射しない画像とを撮影する撮影手段と、ストロボを照
射して撮影した画像データから輝度成分のみを取り出す
輝度成分分離手段と、ストロボ光を照射せずに撮影した
画像データから色成分のみを取り出す色成分分離手段
と、前記ストロボ光を照射せずに撮影した画像データの
色成分と前記ストロボ光を照射して撮影した画像データ
の輝度成分を合成して画像を生成する画像合成手段とを
具備することを特徴とするストロボ画像の色調整装置。
【0082】この発明に関する実施の形態には、第3の
実施の形態が対応する。このような構成により、被写体
を環境光のみで照明した場合の色信号と、ストロボ光を
照射した場合の輝度信号とを合成しているため、ストロ
ボ光は明るさを向上させることのみに寄与する。したが
って、ストロボ光で照射された被写体の色調が、そうで
ない部分の色調と異なって不自然な画像になるという不
具合を解消できる。
【0083】(5) ストロボ光の色温度を制御して環
境光の色温度に一致させることによってより自然な撮影
画像を得る色調整装置において、被写体を照明するスト
ロボ手段と、環境光の色温度を検出する色温度検出手段
と、前記ストロボ手段の全面に配置されストロボ光が透
過する位置に配置され透過後の光の色温度が変化する色
温度変換フィルタと、前記色温度検出手段が検出した環
境光の色温度の情報を得て常に色温度変換フィルタの位
置を前記色温度変換フィルタの透過後の光の色温度を環
境光の色温度と同じになる位置に制御するフィルタ位置
制御手段とを具備することを特徴とするストロボ画像の
色調整装置。
【0084】この発明に関する実施の形態には、第4の
実施の形態が対応する。このような構成により、色温度
検出手段によって環境光の色温度を検出し、フィルタ上
の位置によって透過光の色温度なめらかに変化している
色温度変換フィルタの位置を、画像撮影の操作に関係な
く常に適正位置に制御することによって、環境光の色温
度に一致した色温度のストロボ光を照射しても画像撮影
の操作を行ってからの時間的遅れが生じない。
【0085】(6) ストロボ光の色温度を制御して環
境光の色温度に一致させることによってより自然な撮影
画像を得る色調整装置において、被写体を照明するスト
ロボ手段と、環境光の色温度を検出する色温度検出手段
と、前記ストロボ手段の全面のストロボ光が透過する位
置に配置され、透過後の光の色温度が変化する色温度変
換フィルタと、前記色温度検出手段の出力に応じて前記
色温度変換フィルタの位置を制御するフィルタ位置制御
手段とを有し、前記色温度変換フィルタは前記色温度変
換フィルタ上の位置に応じて前記色温度変換フィルタの
透過後の光の色温度が、5000Kより低い色温度から
5000Kより高い色温度へと無段階に変化しているこ
とを特徴とするストロボ画像の色調整装置。
【0086】この発明に関する実施の形態には、第4の
実施の形態が対応する。このような構成によれば、フィ
ルタ上の位置によって透過光の色温度がなめらかに変化
している色温度変換フィルタを用いるので、環境光の色
温度に正確に一致した色温度のストロボ光を照射するこ
とができる。
【0087】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、色
温度補正を無段階に行い、シャッター操作に対する応答
性の優れたストロボ画像の色調整装置を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるストロボ画像の色調整装置の第1
の実施形態としてのカメラに搭載した色調整装置の概略
的な構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態における色温度検出部が行う環
境光の色温度の推定方法について説明するための図であ
る。
【図3】合成比率決定部に記憶される色温度指標値Cに
対する2枚の画像データの適切な合成比率α,βとの関
係を示す図である。
【図4】第2の実施形態としてのストロボ画像の色調整
装置の構成を示す図である。
【図5】第3の実施形態としてのストロボ画像の色調整
装置の構成を示す図である。
【図6】第4の実施形態としてのストロボ画像の色調整
装置の概略的な構成を示す図である。
【図7】色温度変換フィルタのパターンの例を示す図で
ある。
【図8】第4の実施形態の色調整装置を電子スチルカメ
ラに搭載した場合の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1…カメラ部、2…処理部、3,4…ストロボ、5…光
学系、6…CCD撮像素子、7,8…画像メモリ、9…
制御部、10…色温度検出部、11…合成比率決定部、
12…画像合成部、13…出力画像メモリ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環境光とストロボ光を組み合わせた照明
    下で撮影された画像の色を変換することによってより自
    然な撮影画像を得るストロボ画像の色調整装置におい
    て、 色温度が5000Kより低い第1のストロボ光を発生す
    る第1のストロボ手段と、 色温度が5000Kより高い第2のストロボ光を発生す
    る第2のストロボ手段と、 同一被写体に前記第1のストロボ光と前記第2のストロ
    ボ光を連続して照射して撮影し、時間的に連続する2つ
    の画像データを得る撮像手段と、 前記画像データから被写体に照射している環境光の色温
    度を検出する色温度検出手段と、 前記色温度検出手段により検出された環境光の色温度に
    応じて前記撮像手段の出力する時間的に連続な2つの画
    像データの合成比率を求める合成比率決定手段と、 前記撮像手段の出力する2つの画像データを前記合成比
    率決定手段が出力した合成比率で合成する画像合成手段
    と、を具備することを特徴とするストロボ画像の色調整
    装置。
  2. 【請求項2】 前記ストロボ画像の色調整装置におい
    て、 さらに前記撮像手段の出力する2つの画像データをそれ
    ぞれ色成分と輝度成分とに分ける第1,第2の成分分離
    手段を有し、 前記画像合成手段は、前記第1,第2の成分分離手段で
    分離した色成分を色温度検出手段で検出した環境光の色
    温度によって決まる比率で合成する色成分手段と、 前記色成分合成手段で合成された色成分と、前記撮像手
    段の出力する時間的に連続な2つの画像データのうちの
    いずれか一方の輝度成分とを合成する成分合成手段とか
    ら構成されることを特徴とする請求項1記載のストロボ
    画像の色調整装置。
  3. 【請求項3】 被写体を照明するストロボ手段と、 同一の被写体に対してストロボ光を照射した画像と照射
    しない画像とを撮影する撮影手段と、 前記ストロボ光を照射して撮影した画像データから輝度
    成分のみを取り出す輝度成分分離手段と、 前記ストロボ光を照射せず撮影した画像データから色成
    分のみを取り出す色成分分離手段と、 前記ストロボ光を照射せず撮影した画像データの色成分
    と前記ストロボ光を照射して撮影した画像データの輝度
    成分を合成して、1つの画像を生成する画像合成手段と
    を具備することを特徴とするストロボ画像の色調整装
    置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6654062B1 (en) 1997-11-13 2003-11-25 Casio Computer Co., Ltd. Electronic camera
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