JPH09159784A - 原子炉制御盤と原子炉炉心状態表示方法及びその装置並びに原子炉炉心シミュレータ - Google Patents

原子炉制御盤と原子炉炉心状態表示方法及びその装置並びに原子炉炉心シミュレータ

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JPH09159784A
JPH09159784A JP31556395A JP31556395A JPH09159784A JP H09159784 A JPH09159784 A JP H09159784A JP 31556395 A JP31556395 A JP 31556395A JP 31556395 A JP31556395 A JP 31556395A JP H09159784 A JPH09159784 A JP H09159784A
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JP
Japan
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control rod
core
core state
reactor
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Application number
JP31556395A
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English (en)
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Hiroki Sano
広樹 佐野
Setsuo Arita
節男 有田
Kenji Tominaga
堅治 冨永
Kazuhiko Ishii
一彦 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御棒操作と炉心状態との間にどのような関
係があるかを即座に判断できる画面情報を提供する。 【解決手段】 原子炉炉心状態表示装置に関連性判断手
段62と表示制御手段63とを設ける。関連性判断手段62は
各中性子検出器4の位置と制御棒2の位置、現在の炉心状
態と現在駆動中の制御棒2の位置及び操作について、そ
れらの間に定義されたテ−ブルを参照して関連性の大小
を判断する。表示制御手段63は、この関連性の大きさに
応じて、炉心状態,炉心挙動,制御棒位置情報,制御棒
操作情報等の表示物理量を選択して表示すると共に、表
示制御手段63は、前記関連性の大きな情報を同一画面に
同時に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉起動時や運
転時に、炉心状態や炉心挙動を表す情報を監視画面に三
次元的に表示し、制御棒の自動もしくは手動での操作を
支援するのに好適な原子炉制御盤と原子炉炉心状態表示
方法及びその装置並びに原子炉炉心シミュレータに関す
る。
【0002】
【従来の技術】原子炉の起動時や運転時には、原子炉の
反応度を調整するために、原子炉炉心内に挿入された制
御棒を操作する必要がある。その際、原子炉炉心内に設
置された中性子検出器の指示値をもとに、原子炉の炉心
状態及びその変化である炉心挙動(以下、特に区別する
必要が無い限り、炉心状態,炉心挙動を両方とも単に
「炉心状態」という。)を監視して、安全な制御棒操作
を行っている。
【0003】従来、このような制御棒操作は、運転員が
原子炉の炉心状態を監視しながら原子炉制御操作盤を手
動で操作することで行っている。しかし、特開昭50−
146796号公報や、日本原子力学会誌Vol.34 p161
「沸騰水型原子力発電プラント起動時の制御棒操作自動
化方式」に記載されているように、近年、運転員の負担
を軽減するため、制御棒操作をある程度自動的に行う装
置が提案されている。
【0004】制御棒操作を自動で行うか手動で行うかの
いずれの操作方法を採るにせよ、運転員が運転の善し悪
しを最終的に確認したり、運転員の心理的な負担を軽減
させるため、炉心状態を監視するための情報や、制御棒
の操作情報を、CRT画面やアナログ計に表示するよう
にしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した炉心状態の監
視情報や制御棒操作情報を表示する従来の表示手段は、
それぞれの情報を別個に独立して表示するようになって
いたため、運転員が運転の善し悪しを判断したり、次に
どのような制御棒操作を行うかの判断をするには、それ
ぞれ別個独立に表示されている監視情報,制御棒操作情
報を自身の頭の中で統合し両者間の関連性を抽出すると
いう作業が必要である。すなわち、従来の原子炉制御盤
は、炉心状態の監視情報,制御棒操作情報などの各種情
報の表示を如何に行えば運転員の負担をより一層軽減で
き、また、的確且つ迅速な判断を可能ならしめるかとい
う点について配慮が行き届いていない。制御棒を1本づ
つ時間をかけて操作する従来からの運転方法を採用して
いる限り、監視情報,操作情報を別個に表示していても
問題はないが、複数の制御棒を同時に操作するという運
転方法を採用するとき、表示の問題を解決しないと、運
転員の負担が増大してしまうという問題がある。
【0006】本発明の目的は、炉心状態の監視情報と制
御棒操作情報の表示を工夫することで、炉心状態と制御
棒操作情報の関連性を即座に判断できるようにし、運転
員の物理的,心理的負担を軽減し、より一層余裕のある
原子炉運転を可能とする原子炉制御盤と原子炉炉心状態
表示方法及びその装置並びに原子炉炉心シミュレータを
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、原子炉の炉
心内に挿入・引抜される複数の制御棒を駆動制御する制
御棒駆動装置に制御指令を出力すると共に、該炉心内に
設置された複数の中性子検出器の検出値を取り込み各中
性子検出器設置位置および各検出値に基づく炉心状態監
視情報を表示する原子炉制御盤において、複数の制御棒
を同時に操作したときの操作対象制御棒のうち各中性子
検出器毎にその検出値に関連性大で影響を与える制御棒
を制御棒操作情報の中から選択し、各中性子検出器の検
出値に基づく炉心状態監視情報を前記選択した制御棒の
炉心内での位置に対応付けて表示することで、達成され
る。
【0008】近年、起動時間を短縮するため、制御棒を
数本ずつのギャンググループに分け、各グループ内の制
御棒を同時に操作するギャング引き抜き操作が提案され
ている。このギャング引き抜き操作により、原子炉を起
動,運転,停止する場合には、一度に投入される反応度
が大きい。また、局所的な炉心挙動が、複数の中性子検
出器で同時に検出されるようになるため、制御棒動作の
異常による炉心挙動との区別がつきにくい。そこで、本
発明では、炉心監視情報と各制御棒の操作情報とを関連
付けて表示するため、各制御棒操作と炉心状態の間の関
係を即座に判断でき、次の対応を容易かつ的確に行うこ
とが可能となり、運転員の物理的,心理的負担が軽減さ
れ、より一層余裕のある原子炉制御を行うことができ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して説明する。図1は、本発明の一実施例に係る原
子炉制御盤の構成図である。原子炉制御盤5は、原子炉
炉心1内に挿入・引抜される制御棒2を駆動する制御棒
駆動装置3と、原子炉炉心1内に設置される中性子検出
器4とに接続されている。この原子炉制御盤5は、炉心
状態管理部51と、機器操作・状態管理部52と、炉心
状態表示装置6とからなる。炉心状態表示装置6は、関
連炉心状態・機器操作表示部61と、関連性判断手段6
2と、表示制御手段63とからなる。関連性判断手段6
2は、関連性判断部62aと、重み情報格納テーブル6
2bとを備え、表示制御手段63は、表示方法選択部6
3aと、表示方法格納テーブル63bとを備える。以
下、各部の動作について詳細に説明する。
【0010】原子炉の起動運転時には、原子炉の反応度
を制御するため、原子炉制御盤5から手動または自動の
制御棒操作信号が制御棒駆動装置3に送られる。制御棒
駆動装置3が原子炉炉心1内の制御棒2を駆動すると、
原子炉炉心1内の核反応が制御棒2の操作によって進
み、中性子検出器4は、中性子束の大きさに応じた中性
子カウント数や、中性子束の変化に応じた炉周期を検出
する。
【0011】炉心状態管理部51には、中性子検出器4
からの中性子カウント数や炉周期といった炉心状態デー
タが格納され、さらに、中性子検出器4の配置位置に関
する情報も取り込まれている。機器操作・状態管理部5
2には、制御棒駆動装置3からその時点での制御棒位置
データが取り込まれると同時に、制御棒2の操作方法に
関する情報が格納される。
【0012】制御棒2の操作方法に関する情報として
は、例えば、現在の制御棒操作が手動による制御である
か自動による制御であるかを示す操作状態情報、現在の
制御棒操作が起動から通常運転までのどの段階にいるか
を示す運転モード情報、現在の制御棒操作がどの制御棒
引き抜き手順位置にいるかを示すシーケンス番号および
/または複数の制御棒を同時に操作している場合にはど
のグループの制御棒を操作しているかを表わすギャング
グループ番号を示す制御棒操作手順情報、現在の制御棒
操作の引き抜き量,速度に関連した制御棒操作モード情
報などがある。
【0013】炉心状態表示装置6はまず、関連性判断手
段62の関連性判断部62aに、炉心状態管理部51と
機器操作・状態管理部52から、炉心状態データや、中
性子検出器4の位置および制御棒位置,制御棒操作方法
等の情報を取り込み、重み情報格納テーブル62bに格
納されている炉心状態と、制御棒位置毎に定義された情
報とを用いて、炉心状態毎の制御棒の関連性大小や、現
在操作中の制御棒操作に対する炉心状態変化の大小等を
出力する。
【0014】図2は、この関連性判断の処理手順を示す
フローチャートである。まず、各検出器4と各制御棒2
との位置を入力し(ステップ1)、それをもとに、各検
出器4と各制御棒2との距離を計算する(ステップ
2)。そして、各距離の大きさを比較し、各中性子検出
器4に近接する制御棒を求め、近接制御棒位置テーブル
を作成する(ステップ3)。
【0015】ステップ3で設定されたテーブルは、例え
ば、図3に示すような中性子検出器番号D1−D4(実
際には十から数百だが、本実施例では省略し、中性子検
出器数を4つとする。)と、ギャンググループGr1−
Gr4(実際には数十だが、同様に省略する。)の各グ
ループ内で各中性子検出器に最も近接する制御棒の座標
位置(XX1−YY1〜XX16−YY16)との対応
を示している。即ち、番号D1の中性子検出器に最も近
い制御棒は、グループGr1ではXX1−YY1の座標
にある制御棒であり、グループGr2ではXX5−YY
5の座標にある制御棒であることを示している。このテ
ーブルは、制御棒操作時に計算して求めてもよいが、予
めこのテーブルを計算して求めておくのが好ましい。
【0016】次のステップ4では、炉心状態データを取
り込み、現在の炉心状態あるいは炉心状態の変化の大き
さが設定値より大きいか否かを判定する(ステップ
5)。設定値よりも小さい場合には、ステップ6に進
み、図3に示す近接制御棒位置テーブルに格納されてい
る座標位置の制御棒が炉心状態と関連するものとして、
この近接制御位置テーブルを重み情報格納テーブル62
bとして用いる。
【0017】ステップ5での判定により、現在の炉心状
態あるいは炉心状態の変化の大きさが設定値より大きい
とされた場合には、現在操作中の制御棒があるか否かを
判定し(ステップ7)、無ければステップ6に進み、有
れば現在操作中の制御棒情報を取り込む(ステップ
8)。そして、後述する予め定義された炉心状態−制御
棒関連テ−ブルを用い、現在制御中の制御棒が関連する
炉心状態または炉心状態変化に関連する制御棒操作を計
算または選択する(ステップ9)。
【0018】上述した炉心状態−制御棒関連テ−ブル
は、例えば図4に示すように、予めシミュレーションに
より、中性子検出器の読みの大きさに応じてそれぞれの
制御棒がどの程度寄与するかを示す重みを格納したテー
ブルである。図4において括弧内は炉心の平均値を示
し、同一制御棒番号での3つの値(実際には数十だが省
略する。)は、制御棒の軸方向位置による変化を示して
いる。中性子検出器近傍の制御棒の先端が中性子検出器
軸方向位置を通過した時に中性子束が急変し、局所的に
短い炉周期等を生じる情報等が重み係数として埋め込ま
れている。すなわち、重み係数の大小は、各制御棒操作
と各炉心状態との関連の大小を示している。このような
テーブルは、代表的炉心状態ごとに計算され、その間の
値は内挿補間で求める。
【0019】なお、近年の方法としては、予め代表的な
シミュレーション結果を教師信号として用い、ニューラ
ルネットに炉心状態ー制御棒操作の入出力関係を学習さ
せておくことで、必要な炉心状態での関連制御棒を推定
することも可能である。
【0020】図5は、炉心状態−制御棒関連テ−ブルを
制御棒の選択規則の形で表わしたものである。たとえ
ば、Gr1の制御棒の重みW1は、中性子検出器D1の
指示値d1がXXを越え、中性子検出器とGr1の制御
棒の距離H1がLL<H1<UUであれば、‘0.2’
と規定されている。また、中性子検出器D2の指示値d
2がXXを越え、中性子検出器とGr2の制御棒の距離
H2がLL<H2<UUであれば、自動的にGr2のみ
を選択するということなどが記述される。予めノウハウ
として熟練者が記述できるものは、このような形で持た
せることも可能である。なお、近年の方法としては、こ
のような記述をファジールールとして書くことも可能で
ある。
【0021】以上のような方法で、テーブルに格納され
た制御棒位置、現在操作中の制御棒と炉心状態の間の関
連を示す重み、あるいは規則等により、炉心状態と各制
御棒との関連性の大小が判定され、関連性の大きな制御
棒が特定される。次に、表示制御手段63の表示方法選
択部63aは、関連性判断手段62から出力された情報
を取り込み、表示方法格納テーブル63bに格納されて
いる各種の表示方法の中から表示方法を選択し、関連炉
心状態・機器操作表示部61に、炉心状態と関連する制
御棒操作を同時に表示する。
【0022】表示方法格納テーブル63bには、関連性
の大小と、中性子検出器指示値の大きさと、炉周期の大
きさとに応じて、どの表示物理量をどれだけ表示するか
や、いつどの画面にどのような色で表示するか等が、規
則の形で書かれている。表示方法選択部63aは、この
規則と、現在の炉心状態や制御棒位置とを比較すること
で、関連炉心状態・機器操作表示部61に表示する情報
を必要最小限の物に重点化する。
【0023】図6〜図9は、表示制御手段63により関
連炉心状態・機器操作表示部61に表示された具体例を
示す図である。図6は、制御棒位置情報と炉心状態情報
とを関連情報として表示した図である。特に大きな中性
子カウント数を示している中性子検出器に最も近接する
水平方向2次元の制御棒位置が図3に示す近接制御棒位
置テーブルから選択され、その位置の制御棒の高さが図
6の左図に、各制御棒位置に近接する検出器の中性子カ
ウント数を制御棒の高さに模擬して図6の右図に、それ
ぞれ三次元的に表示される。また、この3次元による制
御棒位置情報と共に、引抜方法に関する制御棒操作情報
(制御棒グループ番号がXXXである等、左図下)と、
現在の炉心状態(平均炉周期が%%%である等、右図
下)等が同時に数値表示(但し、図中の引抜モ−ドは操
作状態情報、運転モード情報、制御棒操作モード情報等
を表わしており、¥¥¥はそれぞれ、手動/自動、起動
/通常運転、連続引き抜き中/ステップ引き抜き中等の
定性情報を表わす)され、次の制御棒操作の支援情報と
なっている。
【0024】図7は、図6の水平方向2次元の制御棒位
置情報と中性子カウント数の情報表示に加え、原子炉炉
周期を同時に表示している(中央の図)。これにより、
現在制御中の制御棒が炉心状態及びその変化にどのよう
に影響するかを一目で把握することができる。この図7
では更に、中性子カウント数が大きいか否か、原子炉炉
周期が小さいか否かを、制御棒の高さ(または模擬した
高さ)位置に応じて色分け表示している。本実施例で
は、制御棒位置が低いほど赤に近い暖色で示し、中性子
カウント数が小さい程、原子炉炉周期が大きい程、制御
棒位置が高い程、青に近い寒色で示している。これによ
り、暖色に近づくほど炉心反応度が入る方向にあること
が感覚的に分かり、運転員は色分け表示を見るだけで、
炉心状態がどのようになっているかを直感的に知ること
ができる。
【0025】図8は、図7で表示されている現在制御中
の制御棒の先端が中性子検出器高さ位置の近傍を通過す
るときの炉心状態変化を示している。また、図9は、図
7のように寒暖で色分けされた炉心状態,制御棒位置を
現在制御中の制御棒の先端が中性子検出器高さ位置の近
傍を通過するときの炉心状態変化を示す図であり、更に
明暗で詳細に色分けしたものである。
【0026】図8左図は、炉心の水平断面図の例であ
り、1マスが燃料集合体4体に相当する。制御棒は対称
位置(図8左図の斜線部中心)が引き抜かれるが、各中
性子検出器(図8左図の丸印、実際の数は10程度)は
非対称に配置されており、各中性子検出器に対する影響
が異なる。原子炉の未臨界状態では、同じ制御棒グルー
プに属した制御棒が引き抜かれても、各中性子検出器で
計測される原子炉炉周期は、そのすぐ隣の集合体(暗色
で示す。実際の画面では色の明度,彩度,色相等で異な
らせる。)に隣接した制御棒がその高さ位置を通過する
(左下がり斜線で示す。実際の画面では色の明度、彩
度、色相等で異ならせる。)か否か(右下がり斜線で示
す。実際の画面では色の明度,彩度,色相等で異ならせ
る。)で大きく異なる。
【0027】図8は、現在操作中の制御棒位置に隣接す
る中性子検出器位置と、そこで計測された炉周期とその
平均値との差を同じ色で表示したもので、現在操作中の
制御棒位置が各中性子検出器で計測された局所的な炉心
状態にどのように影響するかを一目で把握することがで
きる。図9も同様の効果が得られる。
【0028】更に、前述した機器操作・状態管理部52
から取り込んだ現在操作中の制御棒の操作方法に関する
情報を示すと同時に、平均炉周期,中性子束,反応度投
入量等の情報を三次元表示の下側に数値で表示している
ので、局所的に炉周期が短くても未だ未臨界状態である
ことが一目で分かる。なお、制御棒操作が正常でなくこ
のような局所的な炉周期短が起きるときは、制御棒位置
と関係の無い中性子検出器位置の炉周期が短くなるので
明らかに区別できる。
【0029】本実施例では、現在の炉心状態,制御棒操
作の関連性の大きさを比較することで、関連性の大きな
情報を同一画面に同時に表示するので、必要な監視情報
が総合されて一目で分かる効果がある。さらに、関連性
の大きさに応じて、表示する情報の表示色を変化させる
ので、現在の炉心状態と制御棒操作の関連が時間的,空
間的に変化する様に、すなわち現在の制御棒操作の影響
がどこにどの程度現れるかを色の対応で詳細表示するた
め、次の制御棒操作に必要な情報が即座に読み取れる。
【0030】図10は、本発明の一実施例に係る原子炉
炉心シミュレータの構成図である。この原子炉炉心シミ
ュレータは、原子炉炉心状態表示装置を搭載している。
中性子検出器4を備える原子炉炉心1には、インタフェ
ース部8aを介して制御棒駆動装置3と出力制御装置9
が接続されている。この出力制御装置9に、インタフェ
ース部8bを介して、原子炉炉心シミュレータ7が接続
される。
【0031】原子炉炉心シミュレータ7は、炉心模擬部
71と、出力制御装置模擬部72と、制御棒駆動装置模
擬部73と、図1で説明した炉心状態表示装置6と同様
の表示装置6とを備える。この炉心状態表示装置6は、
関連炉心状態・機器操作表示部61と、関連性判断手段
62と、表示制御手段63とを備える。
【0032】図1に示す実施例と同様に、原子炉炉心1
内の制御棒2(図10では図示省略)を制御棒駆動装置
3で操作して反応度を制御する構成となっている。出力
制御装置9は、原子炉を自動制御するときに設けられる
もので、炉心内の状態を判断する手段を内部にもち、制
御棒駆動装置3に操作指令を下す。手動制御要求時に
は、インタフェ−ス部8aで制御が切り替えられ、図1
で説明した実施例と同様の制御となる。
【0033】原子炉炉心シミュレータ7は、炉心模擬部
71で原子炉炉心の挙動を模擬すると共に、出力制御装
置模擬部72で出力制御装置9の動作を、また、制御棒
駆動装置模擬部73で制御棒駆動装置3の動作をそれぞ
れ模擬する。ここで、炉心状態表示装置6は、前述した
実施例と同様に、中性子検出器位置との関連で選択され
た制御棒や、現在操作中の制御棒位置、制御方法と関連
付けられた炉心状態が関連性判断手段62で選択され、
表示制御手段63で選択された制御方法で表示部61に
表示される。
【0034】本実施例によれば、出力制御装置9で自動
的に原子炉を起動制御する際にも、炉心状態と、関連す
る制御棒操作を統合的に表示するので、運転員の最終確
認や、心理的負担軽減に役立つ。また、インタフェ−ス
部8aで、実際の原子炉の炉心状態と、シミュレーショ
ン結果とを同時に表示するように切り替えると、現在の
炉心状態がどの程度計画からずれているか、また、将来
どうなるかの予測結果を表示することが可能となる。
【0035】尚、いうまでもなく、実施例で述べた原子
炉炉心状態表示装置を搭載したシミュレータは、実際の
炉心と切り離して教育訓練用に使用することも可能であ
る。これにより、従来より詳細な炉心情報を効率良く判
断でき、複雑な運転に対応できるようになる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、制御棒操作と炉心状態
の間にどのような関係があるかを即座に知り、次の対応
を判断するのに適した画面情報を迅速に提供でき、運転
員の物理的,心理的負担が軽減され、より一層余裕のあ
る制御棒操作が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る原子炉炉心状態表示装
置を備えた原子炉制御盤の構成図である。
【図2】関連性判断方法の処理手順を示すフローチャー
トである。
【図3】中性子検出器位置毎の制御棒位置選択テ−ブル
の例を示す図である。
【図4】炉心状態毎の制御棒位置の重みテ−ブルの例を
示す図である。
【図5】炉心状態毎の表示制御棒選択規則テ−ブルの例
を示す図である。
【図6】関連する制御棒、炉心状態の第1の表示例を表
す図である。
【図7】関連する制御棒、炉心状態の第2の表示例を表
す図である。
【図8】関連する制御棒、炉心状態の第3の表示例を表
す図である。
【図9】関連する制御棒、炉心状態の第4の表示例を表
す図である。
【図10】本発明の一実施例に係る原子炉炉心シミュレ
ータの構成図である。
【符号の説明】
1…原子炉炉心、2…制御棒、3…中性子検出器、4…
制御棒駆動装置、5…原子炉制御盤、6…炉心状態表示
装置、61…関連炉心状態・機器操作表示部、62…関
連性判断手段、62a…関連性判断部、62b…重み情
報格納テーブル、63…表示制御手段、63a…表示方
法選択部、63b…表示方法格納テーブル、7…原子炉
シミュレータ、71…炉心模擬部、72…出力制御装置
模擬部、73…制御棒駆動装置模擬部、8a,8b…イ
ンタフェ−ス部、9…出力制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G21C 17/10 T M (72)発明者 石井 一彦 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉の炉心内に挿入・引抜される複数
    の制御棒を駆動制御する制御棒駆動装置に制御指令を出
    力すると共に、該炉心内に設置された複数の中性子検出
    器の検出値を取り込み各中性子検出器設置位置および各
    検出値に基づく炉心状態監視情報を表示する原子炉制御
    盤において、複数の制御棒を同時に操作したときの操作
    対象制御棒のうち各中性子検出器毎にその検出値に関連
    性大で影響を与える制御棒を制御棒操作情報の中から選
    択し、各中性子検出器の検出値に基づく炉心状態監視情
    報を前記選択した制御棒の炉心内での位置に対応付けて
    表示することを特徴とする原子炉炉心状態表示方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記炉心状態監視情
    報は、中性子検出器の検出値若しくはその換算値および
    /またはそれらに基き計算された中性子束の大きさ,炉
    周期あるいはそれらの時間および/または空間変化を含
    む炉心状態または炉心挙動を示す情報であり、該炉心状
    態または炉心挙動は、中性子検出器位置毎に求められる
    局所的な炉心状態または炉心挙動、または、中性子検出
    器個数,位置に応じて平均処理した炉心状態または炉心
    挙動であることを特徴とする原子炉炉心状態表示方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記
    関連性大で影響を与える制御棒の選択は、各中性子検出
    器の位置と制御棒の位置情報とを用いて、各中性子検出
    器に最も近い制御棒の位置情報もしくは各中性子検出器
    と制御棒との距離の大きさで重み付けされた制御棒の位
    置情報もしくは重みあるいは選択規則を、作成もしくは
    予め作成して格納したテ−ブル、および/または、請求
    項2記載の炉心状態または炉心挙動に応じて重み付け若
    しくは選択された制御棒の位置情報若しくは重みあるい
    は選択規則を格納したテ−ブルを基に、該テ−ブルに記
    憶されているか否か若しくは重みの大小あるいは選択規
    則により行うことを特徴とする原子炉炉心状態表示方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかにおい
    て、前記制御棒操作情報は、現在操作中の制御棒の位置
    情報と、現在の制御棒操作が手動制御状態かまたは自動
    制御状態かを示す操作状態情報と、現在の制御棒操作が
    起動から通常運転までのどの段階にいるかを示す運転モ
    ード情報と、現在の制御棒操作がどの制御棒引き抜き手
    順位置にいるかを示すシーケンス番号および/または複
    数の制御棒を同時に操作している場合にどのグループの
    制御棒を操作しているかを表わすギャンググループ番号
    を示す制御棒操作手順情報と、現在の制御棒操作の引き
    抜き量,速度に関連した制御棒操作モード情報とのうち
    少なくとも一つを含むことを特徴とする原子炉炉心状態
    表示方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記関連性大で影響
    を与える制御棒の選択は、各中性子検出器の位置情報と
    制御棒の位置情報とを用いて求め、若しくは予め求めた
    各中性子検出器と制御棒の距離の大きさと、前記炉心状
    態の大きさ若しくは炉心状態変化の大きさとの各々に応
    じて、重み付けされた制御棒の位置情報もしくは重みあ
    るいは選択規則を格納したテ−ブルを基に、該重みの大
    小あるいは選択規則により行うことを特徴とする原子炉
    炉心状態表示方法。
  6. 【請求項6】 請求項1において、炉心状態監視情報を
    制御棒の炉心内での位置に対応付けて表示するとき、炉
    心状態監視情報と制御棒位置情報あるいは炉心状態監視
    情報と制御棒操作情報との間の関連性の大小に応じ、そ
    の表示物理量,表示数,表示時期及び画面位置,表示
    色,の少なくとも1つを選択もしくは変化させて表示す
    ることを特徴とする原子炉炉心状態表示方法。
  7. 【請求項7】 請求項1において、炉心状態監視情報を
    制御棒の炉心内での位置に対応付けて表示するとき、現
    在操作中の制御棒位置情報は、他の制御棒位置情報と、
    表示色の明度,彩度,色相もしくは表示の有無により区
    別し、且つ、各中性子検出器の配置位置,炉心状態また
    は炉心挙動と、予め関連付けられた制御棒位置に応じて
    表示色の明度,彩度,色相で詳細に区別して表示するこ
    とを特徴とする原子炉炉心状態表示方法。
  8. 【請求項8】 請求項1において、炉心状態監視情報と
    制御棒位置情報及び炉心状態監視情報と制御棒操作情報
    を表示するとき、関連性が大きいと判断された炉心状態
    監視情報と制御棒位置情報の組み若しくは炉心状態監視
    情報と制御棒操作情報の組みを選択し、それらの組みを
    同一画面に同時に表示することを特徴とする原子炉炉心
    状態表示方法。
  9. 【請求項9】 請求項8において、炉心状態監視情報は
    局所的な炉心状態または炉心挙動、あるいは、平均的な
    炉心炉心状態または炉心挙動であることを特徴とする原
    子炉炉心状態表示方法。
  10. 【請求項10】 原子炉の起動時または運転時に、請求
    項1乃至請求項9のいずれかで表示された炉心状態監視
    情報に基づき、制御棒操作を行うことを特徴とする制御
    棒操作方法。
  11. 【請求項11】 原子炉の起動時または運転時に、請求
    項1乃至請求項9のいずれかで表示される炉心状態監視
    情報に基づき制御棒自動操作指令を生成し制御棒駆動装
    置に出力することを特徴とする制御棒自動操作方法。
  12. 【請求項12】 原子炉の炉心内に挿入・引抜される複
    数の制御棒を駆動制御する制御棒駆動装置に制御指令を
    出力すると共に、該炉心内に設置された複数の中性子検
    出器の検出値を取り込み各中性子検出器設置位置および
    各検出値に基づく炉心状態監視情報を表示する原子炉制
    御盤において、原子炉の起動時または運転時に請求項1
    乃至請求項9のいずれかで表示された炉心状態監視情報
    に基づき制御棒操作指令を制御棒駆動装置に出力する手
    段を備えることを特徴とする制御棒操作装置。
  13. 【請求項13】 原子炉の炉心内に挿入・引抜される複
    数の制御棒を駆動制御する制御棒駆動装置に制御指令を
    出力すると共に、該炉心内に設置された複数の中性子検
    出器の検出値を取り込み各中性子検出器設置位置および
    各検出値に基づく炉心状態監視情報を表示する原子炉制
    御盤において、原子炉の起動時または運転時に請求項1
    乃至請求項9のいずれかで表示される炉心状態監視情報
    に基づき制御棒自動操作指令を生成し制御棒駆動装置に
    出力する手段を備えることを特徴とする制御棒自動操作
    装置。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至請求項9のいずれかに記
    載の原子炉炉心状態表示方法により情報を画面に表示す
    る表示手段を備えることを特徴とする原子炉炉心状態表
    示装置。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の原子炉炉心状態表
    示装置を備えることを特徴とする原子炉制御盤。
  16. 【請求項16】 請求項14に記載の原子炉炉心状態表
    示装置を備えることを特徴とする原子炉炉心シミュレー
    タ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010257439A (ja) * 2009-03-31 2010-11-11 Japan Novel Corp エリア監視用の表示方法、同監視装置
JPWO2014091955A1 (ja) * 2012-12-14 2017-01-05 日本電気株式会社 制御棒監視システム、および制御棒監視方法
JP2018169818A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 国立大学法人名古屋大学 映像表示システムおよび製造装置

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