JPH09158892A

JPH09158892A - 送風機

Info

Publication number: JPH09158892A
Application number: JP7345888A
Authority: JP
Inventors: Shinichiro Nagano; 紳一郎永野
Original assignee: Fujita Corp
Current assignee: Fujita Corp
Priority date: 1995-12-07
Filing date: 1995-12-07
Publication date: 1997-06-17

Abstract

(57)【要約】【課題】送風機の高効率化、長寿命化、省スペース化
を図る。【解決手段】送風機２は、複数の羽根体４、複数の羽
根体４を連結する枠体６、枠体６の外周部を支持する支
持部材１２、枠体６を移動させる駆動手段１０などによ
って構成され、送風管２２、２４に連結されている。羽
根体４の外端部は枠体６に連結され、枠体６を回転させ
ることで、複数の羽根体４が枠体６と共に一体的に回転
する。支持部材１２は送風管２２、２３とほぼ同じ内径
の筒体１２Ａ、１２Ｂと、これら筒体１２Ａ、１２Ｂの
間に形成された膨出部１２Ｃとで構成され、枠体６の外
周部は凹溝１４内で回転可能に支持されている。駆動手
段１０は、枠体６の外周部の歯部６０４と、この歯部６
０４に噛み合う歯車１８と、この歯車１８を回転駆動す
る電動機２０などにより構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は送風管用の送風機に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の送風機は一般に、電動機の出力軸
に羽根体を取り付け、電動機により羽根体を回転させて
空気を流動させ、送風していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の送風機では、羽根体の中心部に電動機が配置されて
いるため、電動機によって空気の流動が妨げられ、特
に、空気流路の断面積が限定されている送風管では、送
風効率の低下が大きいという欠点があった。また、電動
機の箇所を空気が流通するため、電動機が汚れ易く、電
動機の故障や寿命短縮の一因となっていた。さらに、送
風管内に送風機を配置する場合、十分な流量を確保する
ためには、羽根体の回転領域全体の面積から電動機が占
める面積を減じた値が十分に大きくなるように設計する
必要があり、そのため径の大きい送風管を用いる必要が
あった。

【０００４】そこで本発明の目的は、羽根体の中心部に
電動機を含まず効率良く空気を流動させることができ、
また電動機が汚れ難く、さらに送風管に取り付ける際、
太い送風管を用いる必要のない送風機を提供することに
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、送風管に取り付けられる送風機であって、前
記送風管とほぼ同じ内径の筒体を有しこの筒体と送風管
とを同軸状にして前記送風管に取着される支持部材と、
前記筒体の内周部にその周方向に移動可能に支持された
円環状の枠体と、前記枠体の中心から枠体の周方向に間
隔をおいてほぼ放射状に延在しその外周部が枠体に連結
された複数の羽根体と、前記筒体の半径方向の外側で前
記枠体をその周方向に移動させる駆動手段とを備え、前
記駆動手段により前記枠体を移動させ、前記羽根体を枠
体と共に回転させて前記送風管内で空気を流動させるよ
うにしたことを特徴とする。

【０００６】本発明はまた、前記筒体の内周部にはその
半径方向に開放状の凹溝が周方向に連続して形成され、
枠体の外周部はこの凹溝により移動可能に支持されてい
ることを特徴とする。本発明はまた、前記凹溝の内部に
は、前記枠体に接触して凹溝の幅方向における前記枠体
の動きを規制する複数のローラと、前記枠体に接触して
凹溝の深さ方向における前記枠体の動きを規制する複数
のローラとが設けられ、前記枠体はこれらローラにより
周方向に移動可能に支持されていることを特徴とする。

【０００７】本発明はまた、前記支持部材による枠体の
支持が、前記枠体の外周部に周方向に沿って配列された
第１の磁石と、前記凹溝内に前記第１の磁石との間に所
定の隙間を形成して前記枠体の周方向に沿って配列さ
れ、前記第１の磁石との間に反発力が作用する第２の磁
石とで行われることを特徴とする。本発明はまた、前記
駆動手段が、前記枠体の外周部に形成された歯と、この
歯に噛合し駆動源に連結された歯車により構成されてい
ることを特徴とする。

【０００８】支持部材により回転可能に支持された枠体
は、枠体の外側に設けられた駆動手段により駆動され、
羽根体と一体に回転する。その結果、送風管内で空気が
流動し、送風が行われる。

【０００９】

【発明の実施の形態】次に本発明の実施例について説明
する。図１は本発明による送風機の一例を示す断面側面
図、図２は同斜視図である。この送風機２は、複数の羽
根体４、複数の羽根体４を連結する枠体６、枠体６の外
周部を支持する支持部材１２、枠体６を移動させる駆動
手段１０などによって構成され、送風管２２、２４に連
結されている。羽根体４は、例えば、合成樹脂や鋼材な
どから構成されている。各羽根体４は、送風管２２、２
４の内径とほぼ同じ直径の仮想円内において仮想円の周
方向に間隔をおき仮想円の中心からほぼ放射状に延在さ
せた状態で配設され、各羽根体４の外端部が枠体６に連
結されている。従って、枠体６を回転させることで、複
数の羽根体４が枠体６と共に一体的に回転する。

【００１０】枠体６は環板状を呈し、外周部には幅広部
６０２が形成され、幅広部６０２の外周面には歯部６０
４が形成されている。支持部材１２は、前記仮想円の外
周に沿って円環状に延在し、支持部材１２は筒体１２
Ａ、１２Ｂと、これら筒体１２Ａ、１２Ｂの間に形成さ
れた膨出部１２Ｃとで構成されている。前記筒体１２
Ａ、１２Ｂは送風管２２、２４の内径とほぼ同じ内径で
形成され、実施例では、送風管２２、２４の内側に筒体
１２Ａ、１２Ｂの外周が挿脱される寸法で形成されてい
る。前記筒体１２Ａ、１２Ｂは送風管２２、２４にそれ
ぞれ嵌合され、端部に形成された孔にネジを挿通して筒
体１２Ａ、１２Ｂが固定されている。

【００１１】前記膨出部１２Ｃは筒体１２Ａ、１２Ｂの
半径方向外側に環状に膨出形成されている。前記膨出部
１２Ｃの内周部には、内側に開放状の凹溝１４が周方向
に連続して形成されている。凹溝１４内には、支軸を凹
溝１４の幅方向に延在させたローラ１５と、支軸を凹溝
１４の深さ方向に延在させたローラ１６が、凹溝１４の
周方向に間隔をおいて複数設けられている。枠体６の外
周部は凹溝１４内に挿入され、ローラ１５が幅広部６０
２の内面に接触することで凹溝１４の深さ方向における
枠体６の動きが規制され、また、ローラ１６が枠体６の
両側面に接触することで凹溝１４の幅方向における枠体
６の動きが規制され、これにより枠体６は支持部材１２
の中心を中心として、言い換えると、複数の羽根体４の
中心を中心として回転可能に支持されている。

【００１２】また、前記膨出部１２Ｃの所定の箇所に
は、凹溝１４の奥部の壁を除去して形成した開口１２Ｄ
が設けられており、この開口１２Ｄを通じて枠体６の歯
部６０４は露出している。駆動手段１０は、歯部６０４
と、この歯部６０４に噛み合う歯車１８、この歯車１８
を回転駆動する電動機２０などにより構成されている。
膨出部１２Ｃの開口１２Ｄの箇所にはギヤボックス部１
２０２が設けられ、このギヤボックス部１２０２内に歯
車１８が回転可能に配設され、歯車１８の支軸は電動機
２０の出力軸に連結されている。

【００１３】このような構成において、電動機２０への
通電により電動機２０の出力軸が回転すると、その回転
は歯車１８から歯部６０４に伝達され、枠体６が回転駆
動される。そして枠体６と一体に羽根体４が回転して空
気が例えば矢印Ａの方向に駆動され、その結果、送風管
２２、２４内の空気が流動して送風が行われる。

【００１４】この送風機２では、羽根体４の駆動手段１
０が羽根体４の回転領域の外側に配置され、従来の送風
機と異なり、羽根体の中心部、言い換えると送風管の内
側には電動機はなく、空気の流動を妨げるものがないの
で、極めて効率良く空気を駆動して送風することができ
る。また、電動機２０は羽根体４の回転領域の外に配置
されているので、空気は電動機の箇所を流通せず、従っ
て電動機２０は汚れ難く、寿命が長くなる。そして、従
来の送風機のように電動機部が空気の流通を阻むことが
ないので、太い送風管を用いる必要がない。

【００１５】なお、図１の送風機２では、枠体６に歯部
６０４が形成され、この歯部６０４に歯車１８を係合さ
せて枠体６を駆動するとしたが、枠体６の外周面に歯部
は形成せず、歯車１８の代りに摩擦式のローラを用い、
このローラを枠体６の外周面に接触させて枠体６を駆動
することも可能である。

【００１６】また、枠体６の外周部に磁石を装着し、一
方、支持部材１２の凹溝１４内にも上記磁石との間に隙
間を保って磁石を装着し、これらの磁石間に働く反発力
により、枠体６を支持部材１２の凹溝１４内において非
接触で保持することも可能である。そのような構成で
は、摩擦によるロスがないので効率をさらに高めること
ができ、また、騒音や振動を大幅に抑えることができ
る。さらに、摩耗などによる故障をなくすことも可能と
なる。

【００１７】さらに、図１の送風機２では、歯車１８は
ギヤボックス部１２０２により被われた構造としたが、
このギヤボックス部１２０２は送風機能とは直接関係が
ないので、図３に示すように、ギヤボックス部１２０２
を設けず、歯車１８などが露出した構造とすることも可
能である。この場合には、ギヤボックス部１２０２の削
除によりコスト低減を図ることができる。

【００１８】また、送風管２２、２４と支持部材１２と
の連結は、上述のように送風管２２、２４と円筒部１２
Ｂ、１２Ｃを嵌合させる方法に限らず、例えば、支持部
材１２の両側部に、半径方向で外側に広がるフランジを
形成し、送風管２２、２４の端部にも対応するフランジ
を設け、それらのフランジを当接させて連結するといっ
たことも可能である。

【００１９】また、送風機２および送風管２２、２４が
露出して設置されるような場合には、特に送風機２部分
のデザインに対する配慮が要求されることが考えられ
る。そのような場合には、支持部材１２、ギヤボックス
部１２０２、ならびに電動機２０などを角のない滑らか
な形状としたり、あるいは図４に示すように、全体を角
のない滑らかな形状のハウジング２６により被うなどし
て対応することができる。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、送風管に
取り付けられる送風機であって、前記送風管とほぼ同じ
内径の筒体を有しこの筒体と送風管とを同軸状にして前
記送風管に取着される支持部材と、前記筒体の内周部に
その周方向に移動可能に支持された円環状の枠体と、前
記枠体の中心から枠体の周方向に間隔をおいてほぼ放射
状に延在しその外周部が枠体に連結された複数の羽根体
と、前記筒体の半径方向の外側で前記枠体をその周方向
に移動させる駆動手段とを備え、前記駆動手段により前
記枠体を移動させ、前記羽根体を枠体と共に回転させて
前記送風管内で空気を流動させる構成とした。

【００２１】従って本発明の送風機では、羽根体の回転
領域内には、すなわち送風管の内部には従来のように電
動機などはなく、空気の流動を妨げるものがないので、
極めて効率良く送風することができる。また、本発明の
送風機では、駆動手段は空気が流通する箇所ではなく、
送風管の外側に配置されるので、駆動手段の箇所には空
気は流通しない。従って、電動機などは汚れ難く、駆動
手段の故障の低減および長寿命化を実現できる。そし
て、従来の送風機のように電動機などが空気の流通を阻
むことがないので、太い送風管を用いる必要もない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の送風機の一例を示す断面側面図であ
る。

【図２】図１の送風機を示す斜視図である。

【図３】本発明の送風機の変形例を示す斜視図である。

【図４】本発明の送風機の他の変形例を示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

２送風機４羽根体６枠体１０駆動手段１２支持部材１２Ａ、１２Ｂ筒体１４凹溝１８歯車２０電動機２２、２４送風管２６ハウジング

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】送風管に取り付けられる送風機であっ
て、前記送風管とほぼ同じ内径の筒体を有しこの筒体と送風
管とを同軸状にして前記送風管に取着される支持部材
と、前記筒体の内周部にその周方向に移動可能に支持された
円環状の枠体と、前記枠体の中心から枠体の周方向に間隔をおいてほぼ放
射状に延在しその外周部が枠体に連結された複数の羽根
体と、前記筒体の半径方向の外側で前記枠体をその周方向に移
動させる駆動手段とを備え、前記駆動手段により前記枠体を移動させ、前記羽根体を
枠体と共に回転させて前記送風管内で空気を流動させる
ようにした、ことを特徴とする送風機。
【請求項２】前記筒体の内周部にはその半径方向に開
放状の凹溝が周方向に連続して形成され、枠体の外周部
はこの凹溝により移動可能に支持されている請求項２記
載の送風機。
【請求項３】前記凹溝の内部には、前記枠体に接触し
て凹溝の幅方向における前記枠体の動きを規制する複数
のローラと、前記枠体に接触して凹溝の深さ方向におけ
る前記枠体の動きを規制する複数のローラとが設けら
れ、前記枠体はこれらローラにより周方向に移動可能に
支持されている請求項３記載の送風機。
【請求項４】前記支持部材による枠体の支持は、前記
枠体の外周部に周方向に沿って配列された第１の磁石
と、前記凹溝内に前記第１の磁石との間に所定の隙間を
形成して前記枠体の周方向に沿って配列され、前記第１
の磁石との間に反発力が作用する第２の磁石とで行われ
る請求項２記載の送風機。
【請求項５】前記駆動手段は、枠体の外周部に形成さ
れた歯と、この歯に噛合し駆動源に連結された歯車によ
り構成されている請求項１記載の送風機。