JPH09157762A - 粗酸化亜鉛焼鉱の製造方法 - Google Patents

粗酸化亜鉛焼鉱の製造方法

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JPH09157762A
JPH09157762A JP32185795A JP32185795A JPH09157762A JP H09157762 A JPH09157762 A JP H09157762A JP 32185795 A JP32185795 A JP 32185795A JP 32185795 A JP32185795 A JP 32185795A JP H09157762 A JPH09157762 A JP H09157762A
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JP
Japan
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zinc oxide
crude zinc
fluorine
flux
silicon dioxide
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JP32185795A
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Kazuaki Kawanaka
一哲 川中
Yoshiaki Mori
芳秋 森
Junichi Takahashi
純一 高橋
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不可避不純物としてフッ素を含む粗酸化
亜鉛ダスト、或いは、さらに水分10〜30重量%を含
む粗酸化亜鉛ケーキを回転キルン炉で造粒・乾燥・加熱
・焼成しペレット状の粗酸化亜鉛焼鉱を製造するに際し
て、焼成のための温度、或いは滞留時間を変えずにフッ
素品位の低い粗酸化亜鉛焼鉱を安定に、かつ効率よく製
造する製造法を提供することを課題とする。 【解決手段】 不可避不純物としてフッ素を含む粗
酸化亜鉛ダスト、或いは、さらに水分10〜30重量%
を含む粗酸化亜鉛ケーキを回転炉で造粒・乾燥・加熱・
焼成しペレット状の粗酸化亜鉛焼鉱を製造する方法にお
いて、フラックスとして二酸化硅素を少なくとも85重
量%含有する無機質を用い、粗酸化亜鉛原料中のフッ素
1モルに対してフラックス中の二酸化珪素量が1〜3モ
ルとなるように粗酸化亜鉛原料にフラックスを添加して
焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば、鉄鋼ダスト
や鉄鋼ダストペレットを還元、揮発して得た粗酸化亜鉛
ダストなどのフッ素及び鉛を含有するダスト、あるいは
粗酸化亜鉛ダストを湿式精製したケーキ状の粗酸化亜鉛
などのフッ素及び鉛を含有するケーキより粗酸化亜鉛焼
鉱を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄鋼製造工程の副産物としていわゆる鉄
鋼ダストがある。この鉄鋼ダスト中には鉄のみでなく、
亜鉛や鉛といった有価物が含まれている。このため、鉄
鋼ダストより亜鉛や鉛を回収する技術が開発され、実用
化されている。ちなみに、鉄鋼ダストより亜鉛原料とな
る粗酸化亜鉛焼鉱を得るため方法の一例を、現在操業で
採用されているロータリーキルンを用いた方法を用いて
説明する。
【0003】鉄鋼メーカー(主として電気炉メーカー)
から受け入れられた鉄鋼ダストはコークス及び石灰石と
共に還元焙焼炉に装入される。ここで鉄鋼ダスト中に含
まれる亜鉛や他の揮発性物質は揮発し次工程の電気集塵
機によって回収される。回収されたこの粗酸化亜鉛ダス
トには他の揮発性物質も含まれており、これらを除去す
るためにスラリーとして中和し、レパルプ洗浄し、固液
分離した後、ケーキ状のままロータリーキルンに装入さ
れ乾燥・加熱され酸化亜鉛焼鉱になる。なお、ケーキ状
のまま取り扱うのは輸送などの際の粉化による発塵を防
止するためである。
【0004】この工程で、ケーキ状の粗酸化亜鉛ダスト
を乾燥・加熱するロータリーキルン中の代表的な温度分
布は次のようになっている。例えば、長さ30m、直径
3.2mの回転炉におけるガス層の温度分布は、炉前の
800〜900℃を最高に炉尻に向かってなだらかに下
降し、炉尻温度150〜250℃となっている。ロータ
リーキルンに装入されたケーキ状の粗酸化亜鉛はロータ
リーキルン内を約1時間かけて移動し、焼成され粗酸化
亜鉛焼鉱となる。
【0005】このようにして得られた粗酸化亜鉛焼鉱は
ISP法による亜鉛製錬における焼結工程での返し粉代
替原料として使用が拡大しつつある。
【0006】ところで、この粗酸化亜鉛焼鉱は、そもそ
もの原料が鉄鋼ダストであるという性質上、塩化物やフ
ッ化物といったハロゲン化物を含有している。これらの
ハロゲン化物の中で水への溶解度が大きく、比較的低温
でも蒸気圧の高い塩化物は、脱不純物を目的とした湿式
工程、さらに引き続き行われる乾燥・加熱炉における焼
成時の揮発によって除去されるが、難溶解性かつ蒸気圧
の低い化合物を形成するフッ素は、殆ど全量が粗酸化亜
鉛焼鉱中に固定されている。
【0007】フッ素が高濃度でISPプロセスに持ち込
まれた場合、焼結工程で一部のフッ化物が分解しフッ素
が発生し、SO2ガスと共に硫酸工程にはいり支障をき
たすことになる。残部のフッ素は焼結塊へ固定され、次
工程の溶鉱炉に入る。熔鉱炉でフッ化物は分解し、発生
したフッ素は亜鉛蒸気や鉛蒸気より亜鉛や鉛を凝縮させ
る際の効率、いわゆるコンデンサー効率の低下をもたら
し、かつ亜鉛メタルや鉛メタルを汚染する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の現状に鑑み、不可避不純物としてフッ素を含む粗酸化
亜鉛ダスト、或いは、さらに水分10〜30重量%を含
む粗酸化亜鉛ケーキを回転キルン炉で造粒・乾燥・加熱
・焼成しペレット状の粗酸化亜鉛焼鉱を製造するに際し
て、焼成のための温度、或いは滞留時間を変えずにフッ
素品位の低い粗酸化亜鉛焼鉱を安定に、かつ効率よく製
造する製造法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、不可避不
純物としてフッ素を含む粗酸化亜鉛ダスト、或いは、さ
らに水分10〜30重量%を含む粗酸化亜鉛ケーキを回
転キルン炉で造粒・乾燥・加熱・焼成しペレット状の粗
酸化亜鉛焼鉱を製造するに際して、粗酸化亜鉛焼鉱中の
フッ素品位を低減すべく鋭意研究を重ねた。その結果、
二酸化硅素を主成分とするフラックスを少量添加するこ
とによって、ロータリーキルン等の回転炉を用いる場合
の焼成温度でも、フッ素の約5割が揮発することが判り
本発明に至った。
【0010】即ち、上記課題を解決する本発明の方法
は、不可避不純物としてフッ素を含む粗酸化亜鉛ダス
ト、或いは、さらに水分10〜30重量%を含む粗酸化
亜鉛ケーキを回転炉で造粒・乾燥・加熱・焼成しペレッ
ト状の粗酸化亜鉛焼鉱を製造する方法において、フラッ
クスとして二酸化硅素を少なくとも85重量%含有する
無機質を用い、粗酸化亜鉛原料中のフッ素1モルに対し
てフラックス中の二酸化珪素量が1〜3モルとなるよう
に粗酸化亜鉛原料にフラックスを添加して焼成するもの
である。
【0011】以下、この発明の粗酸化亜鉛焼鉱の製造方
法について詳述する。
【0012】
【発明の実施の形態】粗酸化亜鉛焼鉱中のフッ素品位を
低減するためには、乾燥・加熱炉において揮発除去させ
るしかないが、一般的にフッ化物は、粗酸化亜鉛焼鉱を
得るために採用される焼成温度ではその蒸気圧が低く、
殆ど揮発しないと考えられる。
【0013】そこで、フッ素品位の異なる数種の粗酸化
亜鉛原料に二酸化硅素を主成分とするフラックスを添加
率を変えて配合し、粗酸化亜鉛焼鉱を製造する実験を行
った。そして、直ちに焼成サンプルの化学分析を実施し
た。
【0014】その結果、二酸化硅素を主要化合物とする
無機質を添加すれば、粗酸化亜鉛焼鉱のフッ素品位を大
幅に低減できることが判った。
【0015】後述する実施例からわかるように、粗酸化
亜鉛焼鉱のフッ素品位は、フッ素モル数に対する二酸化
硅素の添加モル比が大きくなるにつれて低減しており、
二酸化硅素添加率が1当量以上(添加した二酸化硅素の
モル数/粗酸化亜鉛原料中のフッ素モル数=1以上)の
範囲では、0.3%以下と低い。
【0016】なお、フッ素品位を粗酸化亜鉛原料中のフ
ッ素モル数に対するフラックス中の二酸化硅素の添加モ
ル比で評価してきたのは、今回、フラックスとして着目
した無機質の主成分が二酸化硅素であり、粗酸化亜鉛ダ
スト中でフッ素の主要な化合物形態であると考えられる
塩化フッ化鉛(PbFCl)中の鉛と化合して、比較的
低い融点(766℃)をもつメタ硅酸鉛(PbSi
3)を形成することにより、塩化フッ化鉛の分解が促
進され、粗酸化亜鉛焼鉱中のフッ素品位に影響を与える
と考えたためである。
【0017】従って、フッ素品位を低減するためには、
焼成に使用する粗酸化亜鉛原料として、主要化合物とし
て二酸化硅素を含有する無機質を添加した、粗酸化亜鉛
原料を用いるべきである。
【0018】この発明においては、以上のように、焼成
に使用する粗酸化亜鉛原料として、二酸化硅素を含有す
る無機質を添加した粗酸化亜鉛原料を使用して、粗酸化
亜鉛焼鉱中のフッ素品位を低減させるものである。
【0019】この発明において、使用するフラックス中
の二酸化硅素品位は、高いほうが好ましい。この理由は
次の通りである。即ち、不要な成分の添加による、亜鉛
品位の低下を防止する。のみならず、不必要な成分の混
入による、後工程への悪影響を低減する。
【0020】この発明において、粗酸化亜鉛原料および
二酸化硅素を主要化合物とするフラックスは粒径が10
0mesh以下のものを使用することが好ましい。これは、
粒径が100meshより大きいと、不均一な混合の要因と
なるばかりか、粗酸化亜鉛焼鉱の割れの発生原因となる
ためである。
【0021】
【実施例】次に実施例を用いて本発明をさらに説明す
る。
【0022】(実施例1)表1に示す化学組成を有した
3種類の粗酸化亜鉛原料500gと表2に示す二酸化硅
素を主要化合物とするフラックスを、この発明に従い、
表3に示すように配合した。
【0023】次いで、ここで得られた混合物を重油燃焼
雰囲気(CO2 20%、N2 80%)に保った試験用
小型転動炉に装入して、1000℃で1時間保持し粗酸
化亜鉛焼鉱に焼成した。このようにして得られた、粗酸
化亜鉛焼鉱中のフッ素品位を表4に示す。また、比較の
ために、二酸化硅素を添加しないで焼成した粗酸化亜鉛
焼鉱中のフッ素品位も同じく表4に示す。
【0024】表4に示されるように、粗酸化亜鉛原料に
対して二酸化硅素を含有する無機質を添加した本発明の
実施例1〜8においては、いずれも粗酸化亜鉛焼鉱中の
フッ素品位が大幅に低減されている。これに対し、粗酸
化亜鉛原料に対して二酸化硅素を添加していない比較例
9,11,12においては、粗酸化亜鉛焼鉱のフッ素品
位の低減効果は小さい。ここで、比較例10は焼成温度
が高い場合の粗酸化亜鉛焼鉱のフッ素品位を示したもの
であるが、本発明の範囲では低い温度での焼成にもかか
わらず、二酸化硅素の添加によって、同等以上のフッ素
品位の低減効果が得られていることがわかる。
【0025】
【0026】
【発明の効果】この発明によれば、比較的低温の焼成に
おいても、粗酸化亜鉛焼鉱のフッ素品位を容易に低下さ
せることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不可避不純物としてフッ素を含む粗酸
    化亜鉛ダストを回転炉で造粒・乾燥・加熱・焼成しペレ
    ット状の粗酸化亜鉛焼鉱を製造する方法において、フラ
    ックスとして二酸化硅素を少なくとも85重量%含有す
    る無機質を用い、粗酸化亜鉛原料中のフッ素1モルに対
    してフラックス中の二酸化珪素量が1〜3モルとなるよ
    うに粗酸化亜鉛原料にフラックスを添加して焼成するこ
    とを特徴とする粗酸化亜鉛焼鉱の製造方法。
  2. 【請求項2】 不可避不純物としてフッ素を含み、か
    つ10〜30重量%の水分を含む粗酸化亜鉛ケーキを回
    転キルン炉で造粒・乾燥・加熱・焼成しペレット状の粗
    酸化亜鉛焼鉱を製造する方法において、フラックスとし
    て二酸化硅素を少なくとも85重量%含有する無機質を
    用い、粗酸化亜鉛原料中のフッ素1モルに対してフラッ
    クス中の二酸化珪素量が1〜3モルとなるように粗酸化
    亜鉛原料にフラックスを添加して焼成することを特徴と
    する粗酸化亜鉛焼鉱の製造方法。
JP32185795A 1995-12-11 1995-12-11 粗酸化亜鉛焼鉱の製造方法 Pending JPH09157762A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002326814A (ja) * 2001-05-07 2002-11-12 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 酸化亜鉛焼鉱または酸化亜鉛団鉱の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002326814A (ja) * 2001-05-07 2002-11-12 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 酸化亜鉛焼鉱または酸化亜鉛団鉱の製造方法
JP4715022B2 (ja) * 2001-05-07 2011-07-06 住友金属鉱山株式会社 酸化亜鉛焼鉱または酸化亜鉛団鉱の製造方法

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