JPH07126762A - 粗酸化亜鉛焼鉱の製造方法 - Google Patents

粗酸化亜鉛焼鉱の製造方法

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JPH07126762A
JPH07126762A JP5276893A JP27689393A JPH07126762A JP H07126762 A JPH07126762 A JP H07126762A JP 5276893 A JP5276893 A JP 5276893A JP 27689393 A JP27689393 A JP 27689393A JP H07126762 A JPH07126762 A JP H07126762A
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JP
Japan
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zinc oxide
crude zinc
atmosphere
dust
ore
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Application number
JP5276893A
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English (en)
Inventor
Kazuaki Kawanaka
一哲 川中
Yasuhiro Tsugita
泰裕 次田
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粗酸化亜鉛ダストをロータリーキルンで造
粒,乾燥,加熱,焼成してペレット状の粗酸化亜鉛焼鉱
を製造する際、温度をできうるかぎり低温側に特定した
り、滞留時間を短かくしても、充分な強度を有する粗酸
化亜鉛焼鉱を製造できるようにする。 【構成】 雰囲気中の酸素濃度を10%以上に保ち、8
50℃以上1000℃以下の温度で焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉄鋼ダストペレットを還
元、揮発して得られる粗酸化亜鉛ダスト、或いは粗酸化
亜鉛ダストを湿式精製したケーキ状の粗酸化亜鉛を造
粒,乾燥,加熱,焼成することにより粗酸化亜鉛焼鉱を
製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ISP法による亜鉛製錬における焼結工
程での返し粉代替原料として、粗酸化亜鉛ダストあるい
は粗酸化亜鉛ケーキを造粒,乾燥,加熱,焼成した粗酸
化亜鉛焼鉱が知られており、使用が拡大しつつある。
【0003】この粗酸化亜鉛焼鉱を得るための一例とし
て、現在操業されている回転炉(ロータリーキルン)を
用いた方法について説明する。
【0004】鉄鋼メーカー(主として電気炉メーカー)
から受け入れられた鉄鋼ダストはコークス及び石灰石と
共に還元焙焼炉に装入される。ここで鉄鋼ダスト中に含
まれる亜鉛は適当な温度及び雰囲気下で揮発し他の揮発
物と共に電気集塵機によって回収される。この粗酸化亜
鉛ダストは脱不純物の目的で反応、レパルプ、濾過、及
びバキュームフィルターなどの湿式工程を経た後、その
後の取扱い及び輸送の際の粉化による発塵を防止するた
めケーキ状のまま回転炉である乾燥,加熱炉に装入され
酸化亜鉛焼鉱となる。
【0005】乾燥,加熱炉中における代表的な温度分布
は次のようになっている。つまり、長さ30m、直径
1.2mの回転キルン炉におけるガス層の温度分布は、
炉前の800〜900℃を最高に炉尻の150〜250
℃に向かってなだらかに傾斜しており、この中を約1時
間かけて移動することによって装入されたケーキ状の粗
酸化亜鉛が焼成され粗酸化亜鉛焼鉱が得られていると考
えられている。
【0006】ところが、実際上は、ガス層の温度は、比
較的正確に測温されるが、原料の温度は、回転炉の性格
上、測定が困難である。従来、回転炉における原料の温
度は、排出される焼鉱の温度でのみ管理されているのが
現状であり、このため所定の焼鉱の強度が確保できない
ばかりかバラツキの多いものとなっていた。また、回転
炉においては、昇温可能な温度には、装置及び耐火物等
の限界から起因する要因により上限が存在する。さら
に、熱的な省エネルギーの観点からも、Pb,Clの揮
発による排ガス洗浄工程への負荷を抑える意味からも、
できうるかぎり焼成温度は低い方が望ましい。
【0007】以上説明したように、従来の粗酸化亜鉛焼
鉱の製造方法は、焼成のための温度、或いは滞留時間に
限界がありこのために焼鉱の有する強度は非常に小さ
い。そのため、後工程であるSM(焼結機)において本
来の焼鉱の役目である焼結塊の骨材としての働きが不充
分で、その結果として返し粉が増加し生産効率を低下さ
せる。さらには、再粉化を起こし、輸送途中及び焼結工
程で使用する際の作業環境の悪化を招く等の欠点があっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の現状に鑑み、粗酸化亜鉛ダスト、または水分10〜3
0重量%を含む粗酸化亜鉛ケーキをロータリーキルンで
造粒,乾燥,加熱,焼成しペレット状の粗酸化亜鉛焼鉱
を製造するに際して、焼成のための温度をできうるかぎ
り低温側に特定したり、滞留時間を短かくしても、充分
な強度を有する粗酸化亜鉛焼鉱を安定に、かつ効率よく
製造できる方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、粗酸化亜鉛ダスト、または水分10〜3
0重量%を含む粗酸化亜鉛ケーキをロータリーキルンに
装入し、造粒,乾燥,加熱,焼成しペレット状の粗酸化
亜鉛焼鉱を製造する方法において、雰囲気中の酸素濃度
を少なくとも10%以上に保ち、850℃以上1000
℃以下の温度で焼成を行うことを特徴とする粗酸化亜鉛
焼鉱の製造方法にある。
【0010】以下、この発明の粗酸化亜鉛焼鉱の製造方
法について詳述する。本発明者らは、粗酸化亜鉛ダス
ト、或いは水分10〜30重量%を含む粗酸化亜鉛ケー
キを回転キルン炉で造粒,乾燥,加熱,焼成しペレット
状の粗酸化亜鉛焼鉱を製造するに際して、粗酸化亜鉛焼
鉱の強度を向上すべく、鋭意研究を重ねた。
【0011】焼鉱強度の向上の原因は、粒子同士の結合
による焼結であることは、想像しうるが、本来、主成分
である酸化亜鉛(ZnO)の融点は、高温であるので原
子の移動あるいは結晶粒界の移動さらには揮発はきわめ
て起こりにくいと考えられる。従来、回転キルン中の焼
成帯の温度及び滞留時間を管理していたのは、充分な強
度を有した粗酸化亜鉛焼鉱を得るために、焼成時に高温
で一定時間以上保持し、粗酸化亜鉛原料中のZnO粒子
同士を焼結させることが必要であるとされていたからで
ある。
【0012】しかし、研究を進めたところ、雰囲気中の
酸素濃度を調整することによって、高温で焼成した場合
と同等の強度が得られることが判った。従って、粗酸化
亜鉛焼鉱の強度を容易に向上することが可能となる。
【0013】そこで、酸素濃度を所定の値に調整した雰
囲気中で、数種の粗酸化亜鉛原料を焼成し、粗酸化亜鉛
焼鉱を製造する実験を行った。そして、直ちに焼成サン
プルの圧壊荷重を測定した。その結果、雰囲気中の酸素
濃度が10%以上であれば、粗酸化亜鉛焼鉱の強度を大
幅に向上できることが判った。
【0014】
【作用】図1は、雰囲気中の酸素濃度と得られた焼成ペ
レットの圧壊荷重の関係を示すものである。図1に示さ
れるように、粗酸化亜鉛焼鉱の圧壊荷重は、雰囲気中の
酸素濃度が10%以上の範囲では、10kg以上と高
い。しかし、雰囲気中の酸素濃度が10%未満では、圧
壊荷重は10kgを下廻る。
【0015】なお、圧壊荷重を雰囲気中の酸素濃度で評
価してきたのは、温度条件が同一の場合、ZnO粒子の
粒成長は雰囲気中の酸素濃度にも依存すると予想される
ためだけでなく、粗酸化亜鉛焼鉱の圧壊荷重の不安定要
素となりうる塩化物や水酸化物、あるいは炭酸化物等の
酸化物への転化割合も雰囲気中の酸素濃度に依存するこ
とが考えられるためである。したがって、本発明におい
ては、雰囲気中の酸素濃度を10%以上に保って焼成を
行う。
【0016】なお、焼成温度については、充分な圧壊荷
重向上の効果を得るためには850℃以上必要であり、
他方、1000℃を越える温度では、前記したように、
工程の経済性の点から不利である。
【0017】
【実施例】表1に示す化学組成を有する粗酸化亜鉛原料
をディスク型のペレタイザーに装入し、適宜、水を添加
することによって、直径約6mmのペレットを作成し、
105℃にて12hr乾燥し原料ペレットとした。
【0018】
【表1】
【0019】次いで、ここで得られた原料ペレット20
個を無作為に抽出し、アルミナ製の容器に装入し、本発
明の条件の雰囲気中の酸素濃度が10%以上、温度85
0℃〜1000℃の表2に示す条件で、試験用小型電気
炉を用いて焼成した。比較のために、雰囲気中の酸素濃
度が10%未満の同じく表2に示す条件で焼成した。こ
のようにして得られた粗酸化亜鉛焼鉱の圧壊荷重を表3
に示す。
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】表3に示されるように、雰囲気中の酸素濃
度が、この発明の範囲内である本発明例No.1〜N
o.8においては、いずれも粗酸化亜鉛焼鉱の圧壊荷重
が10kg以上に向上されている。これに対して、雰囲
気中の酸素濃度が、この発明の範囲外である比較例N
o.9〜No.12においては、いずれも粗酸化亜鉛焼
鉱の圧壊荷重が悪化している。なお、No.12は焼成
温度が950℃と高い場合であるが、No.1〜No.
6は低い温度での焼成であるにもかかわらず、圧壊荷重
は高くなっている。
【0023】
【発明の効果】この発明によれば、比較的低温の焼成に
おいても、粗酸化亜鉛焼鉱の強度を容易に向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】雰囲気中の酸素濃度と得られた粗酸化亜鉛焼鉱
の圧壊荷重の関係を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗酸化亜鉛ダスト、または水分10〜3
    0重量%を含む粗酸化亜鉛ケーキをロータリーキルンに
    装入し、造粒,乾燥,加熱,焼成しペレット状の粗酸化
    亜鉛焼鉱を製造する方法において、雰囲気中の酸素濃度
    を少なくとも10%以上に保ち、850℃以上1000
    ℃以下の温度で焼成を行うことを特徴とする粗酸化亜鉛
    焼鉱の製造方法。
JP5276893A 1993-11-05 1993-11-05 粗酸化亜鉛焼鉱の製造方法 Pending JPH07126762A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002326814A (ja) * 2001-05-07 2002-11-12 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 酸化亜鉛焼鉱または酸化亜鉛団鉱の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002326814A (ja) * 2001-05-07 2002-11-12 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 酸化亜鉛焼鉱または酸化亜鉛団鉱の製造方法
JP4715022B2 (ja) * 2001-05-07 2011-07-06 住友金属鉱山株式会社 酸化亜鉛焼鉱または酸化亜鉛団鉱の製造方法

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