JPH09157756A - 深絞り用ブルーイング冷延鋼帯の製造方法およびオープンコイル用焼鈍設備 - Google Patents

深絞り用ブルーイング冷延鋼帯の製造方法およびオープンコイル用焼鈍設備

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JPH09157756A
JPH09157756A JP32199595A JP32199595A JPH09157756A JP H09157756 A JPH09157756 A JP H09157756A JP 32199595 A JP32199595 A JP 32199595A JP 32199595 A JP32199595 A JP 32199595A JP H09157756 A JPH09157756 A JP H09157756A
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幹雄 西野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 深絞り性が良好で、かつ表面外観が美麗な深
絞り用ブルーイング冷延鋼帯を、短納期で製造する方法
およびそのための焼鈍設備を提供する。 【解決手段】 鋼帯の鋼種として、低炭素アルミニウム
キルド鋼を用い、冷間圧延後の鋼帯を、オープンコイル
の状態で焼鈍設備に装入して、軟化焼なましおよびブル
ーイングのための熱処理をこの順序で連続して行い、軟
化焼なまし時に、温度が450〜550℃の範囲内の温
度に達すると、その温度で保持するステップ処理を行
い、温度が650〜720℃の範囲内の温度に達する
と、その温度で軟化焼なましを行い、ブルーイングのた
めの熱処理時に、雰囲気ガスとして水素5〜15%,残
部窒素から成る混合ガスを用い、雰囲気ガスの露点を4
0〜60℃の範囲の値になるように制御し、温度を38
0〜480℃の範囲の値になるように制御してブルーイ
ングのための熱処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に美麗な鉄の
青色酸化被膜を形成した深絞り用ブルーイング冷延鋼帯
の製造方法およびそれを製造するためのオープンコイル
用焼鈍設備に関する。
【0002】
【従来の技術】深絞り用ブルーイング冷延鋼帯は、優れ
た深絞り性と美麗な表面外観と良好な耐食性とを併せ持
つ材料であり、調理用器物などに用いられている。従
来、前記冷延鋼帯の製造は、次のような工程ルートで行
われている。
【0003】熱間圧延−酸洗−冷間圧延−電解清浄−
軟化焼なまし(タイトコイル)−調質圧延−巻なおし
(オープンコイル化)−ブルーイングのための熱処理
(オープンコイル)−巻なおし(タイトコイル化)−調
質圧延 熱間圧延−酸洗−冷間圧延−連続焼鈍(電解清浄−軟
化焼なまし−調質圧延)−巻なおし(オープンコイル
化)−ブルーイングのための熱処理(オープンコイル)
−巻なおし(タイトコイル化)−調質圧延 ここで、オープンコイルとは板がコイル半径方向に間隔
をあけて巻かれているコイルであり、タイトコイルとは
板がコイル半径方向に密着して巻かれているコイルであ
る。
【0004】前記の工程ルートは、冷間圧延後の鋼帯
をタイトコイル用焼鈍設備においてタイトコイルの状態
で軟化焼なましを行い、その後、オープンコイル用焼鈍
設備においてオープンコイルの状態でブルーイングのた
めの熱処理を行う工程ルートである。この工程ルートに
おける出発材料としては、熱間圧延時に低温、たとえば
500℃で巻取られた低炭素アルミニウムキルド鋼の熱
延鋼帯が用いられている。なお以後、前記の工程ルー
トを、TCAルートと略称する。
【0005】前記軟化焼なまし工程は、冷間圧延によっ
て加工硬化した鋼帯を再結晶させ、かつ再結晶した結晶
粒を成長させることによって軟質化させるための工程で
あり、さらに鋼帯の鋼種および焼なまし条件を適正に選
択することによって、鋼帯の深絞り性を向上させること
ができる。前記軟化焼なまし時におけるタイトコイルの
状態の鋼帯は、半径方向の熱伝達率が非常に小さいの
で、昇温速度が非常に遅い。冷間圧延後の低炭素アルミ
ニウムキルド鋼鋼帯を徐加熱すると、低炭素アルミニウ
ムキルド鋼に含有されているアルミニウム(Al)と、
窒素(N)とが再結晶前に窒化アルミニウム(AlN)
として析出し、深絞り性の優れた結晶方位を有する再結
晶組織が形成される。前述のように、低炭素アルミニウ
ムキルド鋼鋼帯が低温で巻取られているのは、熱間圧延
工程におけるAlNの析出をできるだけ防止し、冷間圧
延後の軟化焼なまし時の再結晶前にAlNを析出させる
ためである。したがって、熱間圧延工程において低温巻
取りした低炭素アルミニウムキルド鋼鋼帯を、冷間圧延
後にタイトコイルの状態で軟化焼なましを行うことによ
って、優れた深絞り性を有する冷延鋼帯を製造すること
ができる。
【0006】前記ブルーイングのための熱処理工程は、
鋼帯表面に青色の酸化被膜を形成させる工程であり、青
色の酸化被膜は、露点の高い酸化性雰囲気ガス中で熱処
理を行うことによって形成される。オープンコイルの状
態の鋼帯は、鋼帯表面全域に亘って雰囲気ガスを直接接
触せることができる。このため、鋼帯をオープンコイル
の状態でオープンコイル用焼鈍炉に装入し、露点の高い
酸化性雰囲気中でブルーイング熱処理を行うことによっ
て、鋼帯表面に青色の酸化被膜を均一に形成することが
できる。このように、前記TCAルートでは、普通鋼の
中では最も一般的な鋼種である低炭素アルミニウムキル
ド鋼を用いて、比較的容易にかつ確実に、深絞り性の優
れたブルーイング冷延鋼帯を製造することができる。
【0007】前記の工程ルートは、冷間圧延後の鋼帯
を連続焼鈍設備において軟化焼なましを行い、その後、
オープンコイル用焼鈍設備においてオープンコイルの状
態でブルーイングのための熱処理を行う工程ルートであ
る。この工程ルートにおける出発材料としては、熱間圧
延時、高温たとえば650℃で巻取られた極低炭素チタ
ン含有鋼の熱延鋼帯が用いられている。前記連続焼鈍設
備は、電解清浄工程、軟化焼なまし工程、調質圧延工程
を同一ライン内で連続的に実施することのできる設備で
ある。なお以後、前記の工程ルートを、CAPLルー
トと略称する。連続焼鈍設備においては、鋼帯は巻戻さ
れて板状の状態で処理されるので、焼なまし温度が高く
なっても、タイトコイルの状態の鋼帯のように板同士の
焼付きが発生しない。
【0008】極低炭素チタン含有鋼は、再結晶温度の高
い材料であり、軟質化させるためには熱間圧延時、高温
で巻取り、かつ軟化焼なまし時高温、たとえば850℃
で焼なましを行う必要がある。しかしながら、この材料
は前記高温巻取りおよび高温焼なましを行うことによっ
て昇温速度が非常に速く、かつ軟化焼なまし温度での保
持時間が短い条件下でも極めて優れた深絞り性を示す。
したがって、冷間圧延後の極低炭素チタン含有鋼鋼帯を
連続焼鈍設備において、高温で短時間の軟化焼なましを
行うことによって、優れた深絞り性を有する冷延鋼帯を
製造することができる。なお、ブルーイングのための熱
処理は、前記TCAルートの場合と同様にして行われ、
鋼帯表面には均一に青色の酸化被膜が形成される。この
ように、前記CAPLルートでは、極低炭素チタン含有
鋼を用いて、少ない工程数で効率的に深絞り性の優れた
ブルーイング冷延鋼帯を製造することができる。
【0009】深絞り性の優れた冷延鋼帯を製造するため
の他の方法として、オープンコイルの状態の鋼帯に対し
て、軟化焼なましを行う方法が考えられる。しかしなが
ら、従来からこの方法では、次のような問題によって深
絞り性の優れた冷延鋼帯の製造に成功するに至っていな
い。すなわち、前記鋼帯の鋼種が低炭素アルミニウムキ
ルド鋼の場合には、鋼帯がオープンコイルの状態である
ので、軟化焼なまし時の昇温速度が速く、前記AlNの
析出前に再結晶が生じ、深絞り性の優れた結晶方位を有
する再結晶組織を形成することができないからであり、
前記鋼帯の鋼種が極低炭素チタン含有鋼の場合には、前
述のように高温での軟化焼なましが必要であるので、熱
負荷が大きくなり、オープンコイル用焼鈍設備の耐久性
が著しく低下するからである。さらにまた、オープンコ
イルの状態の鋼帯に対して軟化焼なましを行う場合に
は、カーボン汚れと呼ばれる黒色の表面汚れが発生する
ことがあり、表面外観を著しく損なうという問題があ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、深絞り
用ブルーイング冷延鋼帯の製造は、従来から前記TCA
ルートおよびCAPLルートによって行われており、軟
化焼なましとブルーイングのための熱処理とが別々の設
備で行われていた。このため、製造工程数が多く、製造
所要日数が長くなるという問題があった。さらに、各ル
ートにはそれぞれ次のような問題がある。
【0011】前記TCAルートでは、軟化焼なまし工程
における板幅端部の酸化膜形成部および調質圧延工程に
おける調質圧延油のボタ落ち部が、ブルーイングのため
の熱処理時に着色むらを形成し、均一な青色の酸化被膜
を形成することができないという問題がある。
【0012】図7は、タイトコイルの状態の鋼帯板幅端
部における板の積層状態を示す断面図である。鋼帯の板
幅方向の板厚分布には、板幅端部において板厚が急激に
減少するエッジドロップ領域Eが存在するので、板が密
着して巻かれているタイトコイルにおいても、コイル板
幅端部では板間に隙間Gが生ずる。隙間Gには、雰囲気
ガスが自由に出入りすることができるので、雰囲気ガス
が鋼帯中の鉄に対して非酸化性であっても、鋼中の易酸
化性元素に対しては酸化性となる場合があり、隙間Gを
形成する鋼帯の板幅端部の表面には非常に薄い酸化膜が
形成される。前記酸化膜形成部は、非酸化膜形成部に比
べてブルーイングのための熱処理工程における酸化被膜
形成時に、酸化被膜が厚く形成されるので、鋼帯表面に
は着色むらが形成される。
【0013】また、前記調質圧延油のボタ落ちに起因す
る着色むらを解消する方法として、電解清浄によって調
質圧延油を除去する方法が考えられる。しかしながらこ
の方法では、溶接などの電解清浄ライン停止時に、水酸
化物が汚れとして付着するという新たな問題が発生す
る。さらにまた、前記TCAルートでは、通過工程ルー
トの工程数が多いので、生産所要日数が長くなり、納期
が長くなるという問題もある。
【0014】前記CAPLルートでは、前記連続焼鈍設
備において、油が鋼帯表面に付着することがあり、油付
着部がブルーイングのための熱処理時に着色むらを形成
し、製品の表面外観を著しく低下させるという問題があ
る。本来、連続焼鈍設備は最終出荷設備であり、通板さ
れる大半の鋼帯には防錆油が塗油される。これに対し
て、深絞り用ブルーイング冷延鋼帯を通板する場合のよ
うに、連続焼鈍工程を中間工程として用いる場合には、
塗油装置を用いないで、無塗油で通板される。しかしな
がら、塗油通板から無塗油通板への切換えを完璧に行う
ことは困難であり、特に切換え直後には無塗油通板にも
拘わらず油が鋼帯表面に付着することがあり、前記着色
むらの問題が発生する。また、連続焼鈍工程の調質圧延
時には、前記TCAルートの場合と同様に、調質圧延油
のボタ落ちが生ずることがあり、ボタ落ちに起因する前
記着色むらの問題が発生する。
【0015】本発明の目的は、前記問題を解決し、深絞
り性が良好で、かつ表面外観が美麗で、着色むらのない
深絞り用ブルーイング冷延鋼帯を短納期で効率的に製造
することのできる方法およびそのための熱処理を好適に
実施することのできるオープンコイル用焼鈍設備を提供
することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、冷間圧延後の
鋼帯を、板がコイル半径方向に間隔をあけて巻かれてい
るオープンコイルの状態で焼鈍設備に装入して、軟化焼
なましおよびブルーイングのための熱処理をこの順序で
連続して行い、その後、調質圧延を行うことを特徴とす
る深絞り用ブルーイング冷延鋼帯の製造方法である。本
発明に従えば、鋼帯を軟質化させ、かつ深絞り性を向上
させるための軟化焼なましと、鋼帯の表面に青色の酸化
被膜を形成するための熱処理とが同一の焼鈍設備におい
て連続して行われるので、前記熱処理が別々の設備で行
われていた従来の製造方法に比べて、製造工程数を大幅
に減少することができる。
【0017】また本発明は、前記軟化焼なまし時に、雰
囲気ガスとして水素および窒素から成る混合ガスを用
い、鋼帯温度が380〜420℃の範囲内の予め定める
設定温度に達するまで、雰囲気ガスの露点を8〜12℃
の範囲の値になるように制御し、鋼帯温度が設定温度を
超えると、それ以降の雰囲気ガスの露点を低下して非酸
化性雰囲気中で、前記鋼帯の軟化焼なましを行うことを
特徴とする。本発明に従えば、前記軟化焼なまし時に、
鋼帯表面の酸化が殆ど生じない適正上限温度に温度が達
するまで、雰囲気ガスの露点が脱脂を行うための適正範
囲の値に制御されているので、鋼帯表面の油脂分と水蒸
気とを反応させ、鋼帯表面を酸化させることなく鋼帯表
面の油脂分を除去することができる。
【0018】また本発明の前記鋼帯は、低炭素アルミニ
ウムキルド鋼であり、前記軟化焼なまし時に、雰囲気ガ
ス温度が450〜550℃の範囲内の予め定める保持温
度に達すると、その保持温度で保持する処理を行い、雰
囲気ガス温度が650〜720℃の範囲内の予め定める
軟化焼なまし温度に達すると、その温度で軟化焼なまし
を行うことを特徴とする。本発明に従えば、前記鋼帯の
鋼種が低炭素アルミニウムキルド鋼であり、前記軟化焼
なまし時に前記保持温度で保持するステップ処理と呼ば
れる処理が行われるので、オープンコイルの状態である
鋼帯の昇温速度が速くても、前記ステップ処理によって
再結晶前にAlNの析出が生じ、深絞り性の優れた結晶
方位を有する再結晶組織が形成される。このため、従来
深絞り性を向上させることが困難であったオープンコイ
ルの状態における軟化焼なましにおいても、鋼帯の深絞
り性を大幅に向上させることができる。
【0019】また本発明の前記鋼帯は、極低炭素チタン
含有鋼であり、前記軟化焼なまし時に、雰囲気ガス温度
が800〜850℃の範囲内の予め定める軟化焼なまし
温度に達すると、その軟化焼なまし温度で軟化焼なまし
を行うことを特徴とする。本発明に従えば、前記鋼帯の
鋼種が極低炭素チタン含有鋼であり、前記軟化焼なまし
時に高温度で軟化焼なましが行われるので、鋼帯の鋼種
が再結晶温度の高い極低炭素チタン含有鋼であっても、
深絞り性を大幅に向上させることができる。
【0020】また本発明は、前記軟化焼なまし時の雰囲
気ガスとして、水素約75%,残部窒素から成る混合ガ
スを用いることを特徴とする。本発明に従えば、前記軟
化焼なまし時の雰囲気ガスとして、高水素濃度の水素窒
素混合ガスが用いられるので、鋼帯表面のカーボン汚れ
と水素ガスとが反応して鋼帯表面のカーボン汚れを除去
することができる。
【0021】また本発明は、前記ブルーイングのための
熱処理時に、雰囲気ガスとして水素5〜15%,残部窒
素から成る混合ガスを用い、雰囲気ガスの露点を40〜
60℃の範囲の値になるように制御し、雰囲気ガス温度
を380〜480℃の範囲の値になるように制御してブ
ルーイングのための熱処理を行うことを特徴とする。本
発明に従えば、前記ブルーイングのための熱処理が適正
な酸化性雰囲気中で、かつ適正温度で行われるので、鋼
帯表面に美麗な青色の酸化被膜を形成することができ
る。
【0022】また本発明は、鋼帯を雰囲気ガス中で加熱
し、均熱温度で保持し、冷却して熱処理を行う焼鈍設備
において、板がコイル半径方向に間隔をあけて巻かれて
いるオープンコイルの状態で鋼帯が載置される耐熱鋼製
または炭素鋼製ベースと、ベースと鋼帯とを覆い、内部
空間に雰囲気ガスが導入される耐熱鋼製内カバーと、内
カバーを覆い、内周面に耐火物層が設けられている外カ
バーと、外カバーの周方向に間隔をあけて設けられ、内
カバーを加熱する加熱手段と、鋼帯温度および鋼帯温度
に対応する温度を検出する温度検出手段と、雰囲気ガス
の露点を検出する露点検出手段と、内カバーの内部空間
に第1雰囲気ガスを供給する第1雰囲気ガス供給手段
と、内カバーの内部空間に第2雰囲気ガスを供給する第
2雰囲気ガス供給手段と、内カバーの内部空間に供給さ
れる雰囲気ガスの種類を選択する選別手段と、内カバー
の内部空間に水蒸気を供給する水蒸気供給手段と、熱処
理の均熱温度、保持時間、雰囲気ガスの露点および雰囲
気ガスの種類を予め定める設定値に設定する設定手段
と、温度検出手段および露点検出手段の出力に応答し、
検出温度および検出露点が設定手段によって予め定めら
れている設定値と合致するように加熱手段および水蒸気
供給手段を制御し、かつ雰囲気ガスの種類が設定手段に
よって予め定められている雰囲気ガスの種類を満たすよ
うに選別手段を制御する制御手段とを含むことを特徴と
するオープンコイル用焼鈍設備である。本発明に従え
ば、オープンコイル用焼鈍設備には、2種類の雰囲気ガ
スを供給する雰囲気ガス供給手段が備えられているの
で、適正な雰囲気ガスを選定して軟化焼なましを行うこ
とができる。また、検出温度、検出露点および雰囲気ガ
スの種類が予め定める設定値を満たすように制御する手
段が備えられているので、軟化焼なましおよびブルーイ
ングのための熱処理を効率的に行うことができる。さら
にまたベースの材質が耐熱鋼製であるので、従来よりも
高温で軟化焼なましを行うことができる。このため、鋼
帯の鋼種が従来オープンコイル用焼鈍設備で、軟化焼な
ましが困難であった再結晶温度の高い極低炭素チタン含
有鋼であっても、軟化焼なましを行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係わるオープンコ
イル用焼鈍設備の簡略化された構成を示す系統図であ
り、図2は図1に示すベース近辺の拡大図である。オー
プンコイル焼鈍設備1は、前記オープンコイルの状態で
ある鋼帯3を熱処理するための設備であり、前記鋼帯3
が上面に載置されるベース4と、ベース4と鋼帯3とを
覆い、内部空間に雰囲気ガスが導入される内カバー5
と、内カバー5を覆う外カバー6と、外カバー6の周方
向に間隔をあけて設けられ、内カバー5を加熱する加熱
手段7と、ベース4に設けられ、内カバー5の内部空間
の雰囲気ガスを循環させるベースファン17と、鋼帯温
度および鋼帯温度に対応する温度を検出する温度検出手
段8と、雰囲気ガスの露点を検出する露点検出手段9
と、内カバー5の内部空間に供給される雰囲気ガスの種
類を選択する選別手段10と、内カバー5の内部空間に
第1雰囲気ガスを供給する第1雰囲気ガス供給手段11
と、内カバー5の内部空間に第2雰囲気ガスを供給する
第2雰囲気ガス供給手段12と、内カバー5の内部空間
に水蒸気を供給する水蒸気供給手段13と、熱処理条件
を予め定める設定値に設定する設定手段14と、設定手
段14によって定められた設定値を満たすようにプログ
ラム制御を行う制御手段15とを含んで構成される。
【0024】オープンコイルの状態の鋼帯3は、その軸
線を鉛直方向に向けてベース4上に載置されており、そ
の上端部には鋼製のスペーサ29が板間の間隙を保持す
るために巻込まれている。スペーサ29は、複数の線材
を撚り合わせて形成されているので、鋼帯3の板間に巻
込まれていても雰囲気ガスを通過させることができる。
【0025】ベース4は、鋼帯3の下端面と当接し、鋼
帯3の板間の間隙を通過した雰囲気ガスをベースファン
17に導くプレナムチャンバ18と、プレナムチャンバ
18の下方に設けられ、ベースファン17から送り出さ
れる雰囲気ガスを鋼帯3の外周面外方の空間に導くディ
フューザ19と、ディフューザ19の下方に設けられる
ベースフレーム20とを含む。ベースフレーム20に
は、雰囲気ガスを密封するために2重のシール槽21が
周方向に延びて形成されており、半径方向内方側の槽内
には油が貯留されており、半径方向外方側の槽内には水
が貯留されている。さらにまた、ベースフレーム20に
は、雰囲気ガスを内カバー5の内部空間へ導く供給管路
25と、雰囲気ガスを外部に排出する排気管路24とが
設けられている。
【0026】ベース4の材質としては、耐熱鋼または炭
素鋼が用いられることが好ましい。ベース4が耐熱鋼製
である場合には、炭素鋼製の場合よりも高温で熱処理す
ることができるので、オープンコイル用焼鈍設備1の適
用温度範囲を大幅に拡大することができる。また、耐熱
鋼は熱負荷による劣化が小さいので、オープンコイル用
焼鈍設備1の耐久性を大幅に向上させることができる。
【0027】内カバー5は耐熱鋼製の有底円筒容器であ
り、開放端部を下方にしてベースフレーム20上に載置
されている。内カバー5の下端部は、2重構造になって
おり、前記2重のシール槽21の対応する各槽内にそれ
ぞれ浸漬されている。外カバー6は、内カバー5と大略
的に同一形状を有しており、鉄皮と鉄皮の内側に形成さ
れている耐火物層とを含んで構成される。加熱手段7
は、たとえばガスバーナによって実現され、燃料である
天然ガスの供給量を調整して温度制御を行うことができ
る。加熱手段であるガスバーナ7の本数は、たとえば1
2本である。ベースファン17は、羽根車17aと、モ
ータ17bとを含んで構成され、羽根車17aは前記デ
ィフューザ19内に設けられている。
【0028】供給管路25から内カバー5内の空間に導
入された雰囲気ガスは、ベースファン17によって、デ
ィフューザ19を介して送り出され、内カバー5に接触
する。内カバー5は、ガスバーナ7の燃焼熱によって加
熱されているので、ディフューザ19から出た雰囲気ガ
スは内カバー5によって加熱される。加熱された雰囲気
ガスは、矢符26方向に進んだ後、オープンコイルの板
間の間隙を上部から下部へ進み、プレナムチャンバ18
を経由してベースファン17に戻る。ベースファン17
に戻った雰囲気ガスは、同様の経路で繰返して循環され
る。前記加熱された雰囲気ガスは、オープンコイルの板
間の間隙を通過中に鋼帯表面の全域と直接接触すること
ができる。このため、雰囲気ガスから鋼帯3への熱伝達
面積が非常に大きくなり、前記加熱された雰囲気ガス
は、鋼帯3を急速にかつ均一に加熱することができる。
また、内カバー5内から雰囲気ガスが排気管路24を介
して排出される。雰囲気ガスの排出量は、前記導入量に
見合う量であり、排気雰囲気ガスは排気管路24からシ
ールポット28を経て大気中に排出される。
【0029】前記温度検出手段8は、たとえば熱電対に
よって実現され、外カバー6の上部に設けられている炉
頂温度測定用熱電対8aと、鋼帯3の内径中心孔内に設
けられている雰囲気ガス温度測定用熱電対8bと、鋼帯
3の下端面に当接して設けられている鋼帯温度測定用熱
電対8cとから構成される。前記露点検出手段である露
点計9は、たとえば雰囲気ガス中の水分をセンサ素子に
吸着させ、そのときのインピーダンス変化を検出して露
点を測定するセンサである。露点計9は、前記排気管路
24に設けられており、排出される雰囲気ガス中の露点
を検出することができる。
【0030】前記第1雰囲気ガス供給手段11は、第1
雰囲気ガス、たとえば水素5〜15%,残部窒素から成
る混合ガス(以後、「HNガス」と略称する)を内カバ
ー5の内部空間に前記供給管路25を介して供給する手
段であり、HNガス発生源11aと、HNガス供給管路
11bと、HNガス用電磁弁11cとを含んで構成され
る。HNガス供給管路11bは、前記供給管路25に接
続されており、電磁弁11cはその開閉によってHNガ
スの供給および遮断を随時行うことができる。前記第2
雰囲気ガス供給手段12は、第2雰囲気ガス、たとえば
水素約75%,残部窒素から成る混合ガス(以後、「A
Xガス」と略称する)を内カバー5の内部空間に前記供
給管路25を介して供給する手段であり、AXガス発生
源12aと、AXガス供給管路12bと、AXガス用電
磁弁12cとを含んで構成される。AXガス供給管路1
2bは、前記供給管路25に接続されており、AXガス
用電磁弁12cは、その開閉によってAXガスの供給お
よび遮断を随時行うことができる。
【0031】前記選別手段10は、前記HNガス用電磁
弁11cおよびAXガス用電磁弁12cを開閉する手段
であり、制御手段15の指令に基づいて、HNガスまた
はAXガスを選択して内カバー5の内部空間に供給する
ことができる。前記水蒸気供給手段13は、水蒸気を内
カバー5の内部空間に前記供給管路25を介して供給す
る手段であり、水蒸気発生源13aと、水蒸気供給管路
13bと、水蒸気調整弁13cとを含んで構成される。
水蒸気供給管路13bは、前記供給管路25に接続され
ており、水蒸気調整弁13cはその弁開度によって水蒸
気の供給量を調整し、雰囲気ガス中の露点を制御するこ
とができる。
【0032】前記設定手段14は、予め定める設定値を
キーボードなどから設定する手段であり、熱処理の均熱
温度、保持時間、雰囲気ガスの露点および雰囲気ガスの
種類を予め定める設定値に目標パターンに基づいて設定
することができる。前記制御手段15は、マイクロコン
ピュータなどによって実現され、前記温度検出手段8お
よび露点計9の出力に応答し、検出温度、および検出露
点が設定手段14によって予め定められている設定値と
合致するようにガスバーナ7および水蒸気供給手段13
を制御し、かつ雰囲気ガスの種類が設定手段14によっ
て予め定められている雰囲気ガスの種類を満たすように
選別手段10を制御してプログラム制御を行うことがで
きる。
【0033】図3は、本発明の第1の実施の形態である
深絞り用ブルーイング冷延鋼帯の製造方法を表す工程図
である。本実施の形態における熱延鋼帯の鋼種は、低炭
素アルミニウムキルド鋼であり、熱延鋼帯は熱間圧延時
にAlNの析出を抑制するために低温、たとえば500
℃で巻取られている。
【0034】本実施の形態で注目すべきは、冷間圧延後
の鋼帯3をオープンコイルの状態で前記オープンコイル
用焼鈍設備1に装入して、軟化焼なましおよびブルーイ
ングのための熱処理を連続して行い、その後、調質圧延
を行うことによって深絞り用ブルーイング冷延鋼帯が製
造される点である。このように、鋼帯3を軟質化させ、
かつ深絞り性を向上させるための軟化焼なましと、鋼帯
3の表面に青色の酸化被膜を形成するための熱処理とが
同一の前記オープンコイル用焼鈍設備1において連続し
て行われるので、前記熱処理が別々の設備で行われてい
た従来の製造方法に比べて製造工程数を大幅に減少する
ことができる。このため、製品の製造所要日数が短縮さ
れ、納期短縮を実現することができる。なお、前記熱処
理が同一の設備で実施可能になった理由については、後
述するとおりである。
【0035】図4は、図3に示す軟化焼なましおよびブ
ルーイングのための熱処理工程における熱処理方法を説
明するためのタイミングチャートである。図4中の推移
線C1は、前記炉頂温度測定用熱電対8aで測定された
炉頂温度T1の時間的推移を示す曲線であり、推移線C
2は前記雰囲気ガス温度測定用熱電対8bで測定された
雰囲気ガス温度T2の時間的推移を示す曲線であり、推
移線C3は前記鋼帯温度測定用熱電対8cで測定された
鋼帯温度T3の時間的推移を示す曲線である。前記炉頂
温度T1は、内カバー5の外周面と外カバー6の内周面
との間の空間における炉頂部付近の温度を示す。図4に
示す熱処理における被熱処理鋼帯の鋼種は、低炭素アル
ミニウムキルド鋼であり、その化学成分は、たとえば
C:0.03%,Mn:0.25%,Al:0.04
%,N:0.0050%,残部鉄および不可避的不純物
である。
【0036】前記オープンコイル用焼鈍設備1を用いて
オープンコイルの状態の鋼帯3を熱処理する際には、第
1ステップとして鋼帯3がベース4のプレナムチャンバ
18上に載置される。鋼帯3の載置は、通常、1段積み
または2段積みで行われる。鋼帯3の載置後、内カバー
5が鋼帯3およびベース4にかぶせられ、内カバー5の
2重構造の下端部は対応する前記2重のシール槽21に
浸漬され、油と水とによる2重シールが行われる。時刻
0では、雰囲気ガスたとえば前記AXガスが内カバー
5の内部空間に送り込まれ、空気のパージが行われる。
また、外カバー6が内カバー5の上からかぶせられ、加
熱が可能な状態となる。
【0037】時刻t1では、ガスバーナ7に点火して軟
化焼なましが開始される。時刻t1における露点は、8
〜12℃の範囲の値、たとえば10℃になるように制御
されることが好ましい。また、この露点の水準は、鋼帯
温度T3が380〜420℃の範囲内の予め定める設定
温度、たとえば400℃に達するまでほぼ一定に保持さ
れることが好ましい。このように露点が比較的高い値に
保持されるのは、鋼帯表面の油脂分と水蒸気とを反応さ
せ、鋼帯表面の油脂分を除去するためである。また、露
点の範囲が限定されているのは、上限値を超える露点で
は、鋼帯表面が酸化する恐れがあるからであり、下限値
未満の露点では脱脂が充分に行われない恐れがあるから
である。さらにまた、鋼帯の到達温度範囲が限定されて
いるのは、上限値を超える鋼帯温度では酸化反応速度が
速くなるので、鋼帯表面が酸化する恐れがあるからであ
り、下限値未満の鋼帯温度では脱脂反応速度が遅くなる
ので、脱脂が充分に行われない恐れがあるからである。
前記露点および鋼帯温度T3の制御によって、軟化焼な
まし初期に鋼帯表面を酸化させることなく、鋼帯表面の
油脂分を除去することができる。このため、従来法で行
われている脱脂のための電解清浄工程を省略することが
できる。時刻t2では、前記鋼帯温度T3が前記予め定
める設定温度に到達し、それに応じて露点を低下させる
操作が開始される。露点低下操作は、前記水蒸気調整弁
13cを絞り、水蒸気供給量を減少させることによって
行われる。
【0038】時刻t3では、前記雰囲気ガス温度T2が
予め定める保持温度、たとえば500℃に到達し、その
温度で保持される。この保持温度で保持されるいわゆる
ステップ処理は、鋼帯の再結晶が始まる前に低炭素アル
ミニウムキルド鋼中に含まれるAlと、NとをAlNと
して析出させるために行われる。前述のように、熱間圧
延時に鋼帯が低温で巻取られ、熱間圧延時におけるAl
Nの析出ができるだけ防止されていたのは、この理由に
よるものである。前記保持温度は、450〜550℃の
範囲の値に選ばれることが好ましい。これは、上限温度
を超えるステップ温度では、鋼帯の再結晶がAlNの析
出前に生じ、AlNを鋼帯の再結晶前に析出させること
ができなくなるからであり、下限温度未満のステップ温
度では、AlNの析出が充分に生じないからである。こ
のように、保持温度を適正な温度範囲の値に選ぶことに
よって、再結晶前にAlNを析出させることが可能とな
り、再結晶時に深絞り性の優れた結晶方位を有する再結
晶組織を形成することができる。なお、前記保持温度に
おける保持時間は、たとえば2hrである。
【0039】前述のように、従来、オープンコイルの状
態の鋼帯は昇温速度が速く、AlNを再結晶前に析出さ
せることが困難であったので、深絞り性の優れた再結晶
組織を形成することができなかった。しかしながら、前
記ステップ処理を施すことによって、オープンコイルの
状態の鋼帯に対しても、AlNを再結晶前に析出させる
ことが可能となり、深絞り性の優れた再結晶組織を形成
することができるようになった。ステップ処理中の露点
は、鋼帯3の表面が酸化しない水準、たとえば−35℃
に保持される。この露点水準は、軟化焼なまし中そのま
ま維持される。時刻t4では、ステップ処理が終了し、
再度昇温が開始される。
【0040】時刻t5では、前記雰囲気ガス温度T2が
予め定める軟化焼なまし温度、たとえば700℃に到達
し、その温度で保持される。前記軟化焼なまし温度は、
650〜720℃の範囲内の値に選ばれることが好まし
い。これは、上限温度を超える軟化焼なまし温度では、
1変態点を超えるので、炭化物の粗大化が生じて深絞
り性の低下を招くからであり、下限温度未満の軟化焼な
まし温度では、結晶粒の成長が充分生じないので、機械
的性質が硬質になり、かつ深絞り性の向上が不充分にな
るからである。なお、軟化焼なまし温度における保持時
間は、たとえば1hrである。
【0041】時刻t6では、軟化焼なましの加熱過程が
終了し、冷却過程が開始される。軟化焼なましの加熱過
程中(時刻t1〜時刻t6)の雰囲気ガスとしては、前
記AXガスを用いることが好ましい。これは、高水素濃
度のAXガスの使用によって、カーボン汚れと呼ばれる
黒色の表面汚れの発生を防止することができるからであ
る。前述のように、カーボン汚れは、オープンコイルの
状態の鋼帯に対して軟化焼なましを行う場合に発生しや
すい表面欠陥であり、黒鉛が鋼帯表面へ析出することに
よって発生する。前記AXガス中の水素濃度は非常に高
濃度であるので、黒鉛は水素と反応して鋼帯表面から除
去され、カーボン汚れの発生が防止される。時刻t6に
おける冷却は、外カバー6を一旦除去することによって
行われ、冷却開始と同時に雰囲気ガスの種類が、AXガ
スからHNガスに切換えられる。雰囲気ガスの切換え
は、前記選別手段10によって前記AXガス用電磁弁1
2cを閉とし、HXガス用電磁弁11cを開とすること
によって行われる。
【0042】時刻t7では、再度、外カバー6が内カバ
ー5にかぶせられ、ガスバーナ7が点火され、ブルーイ
ングのための熱処理が開始される。ブルーイングのため
の熱処理中は、雰囲気ガスとして前記HNガスを用いる
ことが好ましく、かつ露点は40〜60℃の範囲の値、
たとえば45℃に選ばれることが好ましい。雰囲気ガス
として、低水素濃度であるHNガスを用いることが好ま
しいのは、露点との組合せによって適正な酸化性雰囲気
ガスを形成することができるからである。また、露点の
範囲が限定されるのは、上限値を超える露点では、鋼帯
表面に生成する酸化皮膜の膜厚が過大となるからであ
り、下限値未満の露点では前記酸化皮膜の膜厚が過小と
なるからである。酸化皮膜の膜厚が過大または過小であ
る場合には、鋼帯表面に美麗な青色酸化皮膜を形成する
ことが困難である。
【0043】時刻t8では、前記雰囲気ガス温度T2が
予め定める処理温度、たとえば450℃に到達し、その
温度で保持される。前記処理温度は、380〜480℃
の範囲の値に選ばれることが好ましい。これは、上限温
度を超える処理温度では、酸化皮膜の膜厚が過大となる
からであり、下限温度未満の処理温度では、酸化皮膜の
膜厚が過小となるからである。なお、前記処理温度にお
ける保持時間は、たとえば2hrである。時刻t9で
は、ガスバーナ7の燃焼が停止され、外カバー6をかぶ
せたままで、冷却が開始される。時刻t9以降の冷却速
度は、外カバー6が除去されていないので、非常に遅
い。このため、冷却中も酸化皮膜が形成される。時刻t
10では、外カバー6が除去され、露点を低下させる操
作が開始される。外カバー6の除去によって冷却速度が
増大し、露点低下と相俟って酸化皮膜が形成されなくな
る。なお、時刻t9〜時刻t10間の時間は、たとえば
17hrである。時刻t11では、雰囲気ガスであるH
Nガスの供給が停止され、内カバー5が除去され、前記
軟化焼なましおよびブルーイングのための熱処理が終了
する。
【0044】前述のように、前記ステップ処理、軟化焼
なましおよびブルーイングのための熱処理においては、
雰囲気ガス温度T2によって熱処理温度が制御されてい
る。これは雰囲気ガス温度T2の方が鋼帯温度T3より
も応答性がよいので、制御するための温度として好適で
あるからである。しかしながら、雰囲気ガス温度T2の
代わりに雰囲気ガスに接触している鋼帯の鋼帯温度T3
または炉頂温度T1などのように雰囲気ガスに対応する
温度を制御温度として用いてもよい。
【0045】このように本実施の形態では、脱脂処理
と、深絞り性を向上させるためのステップ処理とを含む
軟化焼なまし、ならびにブルーイングのための熱処理が
適正な値に選ばれた温度および露点、ならびに適正な雰
囲気ガスの種類のもとで連続して行われるので、深絞り
性が良好で、かつ表面外観が美麗で着色むらのない深絞
り用ブルーイング冷延鋼帯を、製造工程数を大幅に短縮
して効率的に製造することができる。
【0046】図5は、図1に示すオープンコイル用焼鈍
設備の電気的構成を示すブロック図である。処理回路で
ある制御手段15には、設定手段14から予め定める値
に設定された熱処理条件が入力される。前記熱処理条件
には、鋼帯の鋼種毎に予め定められている熱処理温度、
露点および雰囲気ガスの種類などが含まれている。制御
手段15は、温度検出手段8、露点検出手段9の出力に
応答して、加熱手段7、水蒸気供給手段13および選別
手段10を作動させ、熱処理温度、露点および雰囲気ガ
スの種類が設定手段14によって設定された目標熱処理
条件を満たすようにプログラム制御を行う。
【0047】図6は、図5に示す処理回路の制御動作を
説明するためのフローチャートである。前記オープンコ
イル用焼鈍設備1で図4に示す熱処理を行う場合には、
上位コンピュータから被熱処理鋼帯の鋼帯番号、鋼種、
寸法、重量、装入本数および熱処理条件などが作業者に
送られて来る。作業者はそれらに基づいて、たとえば低
炭素アルミニウムキルド鋼の鋼帯を1コイル、ベース4
上に載置し、内カバー5および外カバー6をかぶせて熱
処理を開始する。ステップs1では、熱処理条件の設定
が行われる。熱処理条件は、設定手段14によって設定
され、制御手段15に送られて記憶される。ステップs
2では、内カバー5の内部空間に存在する空気をパージ
するための制御動作が行われる。空気のパージは、たと
えば前記選別手段10を作動させて、前記AXガス供給
手段12から、前記AXガスを内カバー5の内部空間に
送り込むことによって行われる。ステップs3では、鋼
帯表面の油脂分を脱脂するための制御動作が行われる。
脱脂処理は、前記図4の時刻t1から時刻t2間に示す
露点条件を満たすように、前記水蒸気供給手段13を作
動させることによって行われる。
【0048】ステップs4では、前記ステップ処理を実
施するための制御動作が行われる。ステップ処理は、前
記図4の時刻t3から時刻t4間に示す温度および露点
条件を満たすように、前記加熱手段7および水蒸気供給
手段13を作動させることによって行われる。ステップ
s5では、軟化焼なましを実施するための制御動作が行
われる。軟化焼なましは、前記図4の時刻t5から時刻
t6間に示す温度条件を満たすように、前記加熱手段7
を制御することによって行われる。ステップs6では、
ブルーイングのための熱処理を実施するための制御動作
が行われる。ブルーイングのための熱処理は、前記図4
の時刻t7から時刻t10間に示す処理温度、露点およ
び雰囲気ガス条件を満たすように、前記加熱手段7、水
蒸気供給手段13および選別手段10を作動させること
によって行われる。
【0049】本発明の第2の実施の形態として、鋼帯の
鋼種として前記低炭素アルミニウムキルド鋼に代わって
極低炭素チタン含有鋼を用い、オープンコイル用焼鈍設
備1のベース4として耐熱鋼製ベースを用い、前記軟化
焼なまし時に、ステップ処理を行わないで、温度が80
0〜850℃の範囲内の予め定める軟化焼なまし温度に
達すると、その温度で軟化焼なましを行い、引続いて前
記ブルーイングのための熱処理を行って、深絞り用ブル
ーイング冷延鋼帯を製造してもよい。
【0050】極低炭素チタン含有鋼は、鋼中の炭素
(C)およびNをチタン(Ti)によってTiCおよび
TiNとして安定化した鋼であり、鋼中にはフリーC,
Nが全く存在しない。極低炭素チタン含有鋼の化学成分
は、たとえばC:0.0020%,Mn:0.15%,
Ti:0.06%,Al:0.02%,N:0.003
0%,その他鉄および不可避的不純物である。
【0051】一般に、鋼中のフリーCおよびNは、含有
量が増大するほど鋼帯を硬質化させ、かつ深絞り性を大
幅に低下させるので、鋼中にフリーC,Nを全く含まな
い極低炭素チタン含有鋼は、本質的に軟質で深絞り性に
優れた材料である。しかしながら、極低炭素チタン含有
鋼においては、鋼中に前記TiCおよびTiNが微細に
析出しているので、冷間圧延後の軟化焼なまし時の再結
晶温度が高く、かつ結晶粒の成長性が悪いという問題が
ある。したがって、極低炭素チタン含有鋼が、本来、内
包している軟質で深絞り性に優れた特性を発揮させるた
めには、熱間圧延時に鋼帯を高温、たとえば650℃で
巻取り、かつ冷間圧延後の軟化焼なまし時に鋼帯を高温
で焼なましを行い、結晶粒を適正な粒径に成長させる必
要がある。本実施の形態において、軟化焼なまし時に前
記高温焼なましが行われるのは、この理由によるもので
ある。
【0052】またステップ処理を行わなくてもよいの
は、深絞り性向上機構がAlNの析出を利用する低炭素
アルミニウムキルド鋼の場合と異なることによるもので
ある。さらにまた、耐熱鋼製のベース4が用いられるの
は、高温軟化焼なましによってオープンコイル用焼鈍設
備1の耐久性が低下することを防止するためである。さ
らにまた、軟化焼なまし温度の範囲が限定されているの
は、上限値を超える温度では、前記耐熱鋼製のベース4
を用いてもオープンコイル用焼鈍設備1の耐久性の低下
が避けられなくなるからであり、下限値未満の温度では
鋼帯の結晶粒の成長が充分生じないので、軟質で深絞り
性の優れた特性を得ることができないからである。な
お、本実施の形態の製造工程ルートは、前記第1の実施
の形態と同一であり、その他の構成も前記第1の実施の
形態と全く同一である。
【0053】
【実施例】低炭素アルミニウムキルド鋼の鋼帯を用い
て、本発明法および従来法によって深絞り用ブルーイン
グ冷延鋼帯の製造を行った。本発明法の実施例は、前記
本発明の第1の実施の形態に示す工程ルートによって製
造が行われ、その工程ルート中の軟化焼なましおよびブ
ルーイングのための熱処理工程は、図1に示すオープン
コイル用焼鈍設備1を用いて、表1に示す熱処理条件で
行われた。冷間圧延後の鋼帯の寸法は、板厚1.17m
m,板幅1070mmであり、鋼帯の重量は12970
kgであった。従来法の比較例は、前記TCAルートに
示す工程ルートによって製造が行われ、その工程ルート
中の軟化焼なまし工程は、前記タイトコイル用焼鈍設備
を用いて表1に示す熱処理条件で行われ、その工程ルー
ト中のブルーイングのための熱処理工程は、前記オープ
ンコイル用焼鈍設備1を用いて表1に示す熱処理条件で
行われた。冷間圧延後の鋼帯の寸法は、板厚1.17m
m,板幅1070mmであり、鋼帯の重量は14480
kgであった。
【0054】表1には、深絞り用ブルーイング冷延鋼帯
の材質特性の測定結果および表面外観の観察結果が併せ
て示されている。表1の材質特性の欄に示すrm 値は、
r値の平均値を表しており、r値は板状引張試験片の幅
方向対数ひずみεw と、厚さ方向対数ひずみεtとの比
で表される塑性ひずみ比である。r値およびrm 値は、
次式(1)式、(2)式で求められる。
【0055】 r = εw / εt …(1) rm = (rL +2r45+rC )/ 4 …(2) ここで、rL:冷間圧延方向に採取した引張試験片のr
値,r45:冷間圧延方向に対して45°の方向に採取し
た引張試験片のr値,rC:冷間圧延方向に対して直角
方向に採取した引張試験片のr値 rm 値は、薄鋼板の深絞り性に関連する特性値として用
いられており、その値が大きくなるほど深絞り性が良好
である。
【0056】表1から、実施例の表面外観は美麗であ
り、着色むらが認められないこと、比較例の表面外観に
は着色むらが鋼帯表面全長に亘って発生していること、
材質特性は実施例および比較例ともほぼ同等であるこ
と、材質特性は軟質であり、かつ深絞り性が非常に優れ
ていることなどが判る。すなわち、実施例の深絞り用ブ
ルーイング冷延鋼帯は、深絞り性が良好であり、かつ着
色むらのない美麗な表面性状を有することが判る。
【0057】
【表1】
【0058】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、鋼帯の軟
化焼なましとブルーイングのための熱処理とが同一の焼
鈍設備において連続して行われるので、深絞り用ブルー
イング冷延鋼帯の製造工程数を大幅に減少することがで
きる。このため、製造所要日数を短縮することが可能と
なり、納期短縮を実現することができる。
【0059】また本発明によれば、軟化焼なまし時に鋼
帯表面を酸化させることなく、鋼帯表面の油脂分を除去
することができるので、従来法で行われている電解清浄
工程を省略することができる。
【0060】また本発明によれば、前記鋼帯の鋼種が低
炭素アルミニウムキルド鋼である場合、前記軟化焼なま
し時に前記ステップ処理を含む軟化焼なましを行うこと
によって、従来法では困難であったオープンコイル状態
の鋼帯の深絞り性を大幅に向上させることができるの
で、オープンコイル用焼鈍設備において軟化焼なましと
ブルーイングのための熱処理とを連続して行うことがで
きる。
【0061】また本発明によれば、前記鋼帯の鋼種が極
低炭素チタン含有鋼である場合、前記軟化焼なまし時
に、従来法では困難であった高温度で軟化焼なましを行
うことによって、鋼帯の深絞り性を大幅に向上させるこ
とができるので、オープンコイル用焼鈍設備において、
軟化焼なましとブルーイングのための熱処理とを連続し
て行うことができる。
【0062】また本発明によれば、軟化焼なまし時の雰
囲気ガスとして高水素濃度の水素窒素混合ガスが用いら
れるので、鋼帯表面のカーボン汚れを除去することがで
きる。このため、製品の表面品質および歩留りが大幅に
向上する。
【0063】また本発明によれば、適正条件下でブルー
イングのための熱処理が行われるので、鋼帯表面に美麗
な、かつ着色むらのない青色の酸化皮膜を形成すること
ができる。
【0064】また本発明によれば、オープンコイル用焼
鈍設備は、適正な雰囲気ガスを選定して、かつ適正な条
件の下で軟化焼なましおよびブルーイングのための熱処
理を行うことのできる手段を備えている。このため、深
絞り用ブルーイング冷延鋼帯の表面品質の向上ならびに
製造所要日数の減少を図ることができる。さらにまた、
ベースが耐熱鋼製であるので、高温で軟化焼なましを行
うことができる。このため、オープンコイル用焼鈍設備
の適用範囲が拡大する。さらにまた、耐熱鋼は熱負荷に
よる劣化が小さいので、オープンコイル用焼鈍設備の耐
久性を大幅に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるオープンコイル用焼鈍設備の簡
略化された構成を示す系統図である。
【図2】図1に示すベース近辺の拡大図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態である深絞り用ブル
ーイング冷延鋼帯の製造方法を表す工程図である。
【図4】図3に示す軟化焼なましおよびブルーイングの
ための熱処理工程における熱処理方法を説明するための
タイミングチャートである。
【図5】図1に示すオープンコイル用焼鈍設備の電気的
構成を示すブロック図である。
【図6】図5に示す処理回路の制御動作を説明するため
のフローチャートである。
【図7】タイトコイルの状態の鋼帯板幅端部における板
の積層状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 オープンコイル用焼鈍設備 4 ベース 5 内カバー 6 外カバー 7 加熱手段 8 温度検出手段 9 露点検出手段 10 選別手段 11 第1雰囲気ガス供給手段 12 第2雰囲気ガス供給手段 13 水蒸気供給手段 14 設定手段 15 制御手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷間圧延後の鋼帯を、板がコイル半径方
    向に間隔をあけて巻かれているオープンコイルの状態で
    焼鈍設備に装入して、軟化焼なましおよびブルーイング
    のための熱処理をこの順序で連続して行い、その後、調
    質圧延を行うことを特徴とする深絞り用ブルーイング冷
    延鋼帯の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記軟化焼なまし時に、 雰囲気ガスとして水素および窒素から成る混合ガスを用
    い、 鋼帯温度が380〜420℃の範囲内の予め定める設定
    温度に達するまで、雰囲気ガスの露点を8〜12℃の範
    囲の値になるように制御し、 鋼帯温度が設定温度を超えると、それ以降の雰囲気ガス
    の露点を低下して非酸化性雰囲気中で、前記鋼帯の軟化
    焼なましを行うことを特徴とする請求項1記載の深絞り
    用ブルーイング冷延鋼帯の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記鋼帯は低炭素アルミニウムキルド鋼
    であり、 前記軟化焼なまし時に、 雰囲気ガス温度が450〜550℃の範囲内の予め定め
    る保持温度に達すると、その保持温度で保持する処理を
    行い、雰囲気ガス温度が650〜720℃の範囲内の予
    め定める軟化焼なまし温度に達すると、その温度で軟化
    焼なましを行うことを特徴とする請求項1または2記載
    の深絞り用ブルーイング冷延鋼帯の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記鋼帯は極低炭素チタン含有鋼であ
    り、 前記軟化焼なまし時に、 雰囲気ガス温度が800〜850℃の範囲内の予め定め
    る軟化焼なまし温度に達すると、その軟化焼なまし温度
    で軟化焼なましを行うことを特徴とする請求項1または
    2記載の深絞り用ブルーイング冷延鋼帯の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記軟化焼なまし時の雰囲気ガスとし
    て、水素約75%,残部窒素から成る混合ガスを用いる
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の深絞
    り用ブルーイング冷延鋼帯の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記ブルーイングのための熱処理時に、 雰囲気ガスとして水素5〜15%,残部窒素から成る混
    合ガスを用い、 雰囲気ガスの露点を40〜60℃の範囲の値になるよう
    に制御し、 雰囲気ガス温度を380〜480℃の範囲の値になるよ
    うに制御してブルーイングのための熱処理を行うことを
    特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の深絞り用ブ
    ルーイング冷延鋼帯の製造方法。
  7. 【請求項7】 鋼帯を雰囲気ガス中で加熱し、均熱温度
    で保持し、冷却して熱処理を行う焼鈍設備において、 板がコイル半径方向に間隔をあけて巻かれているオープ
    ンコイルの状態で鋼帯が載置される耐熱鋼製または炭素
    鋼製ベースと、 ベースと鋼帯とを覆い、内部空間に雰囲気ガスが導入さ
    れる耐熱鋼製内カバーと、 内カバーを覆い、内周面に耐火物層が設けられている外
    カバーと、 外カバーの周方向に間隔をあけて設けられ、内カバーを
    加熱する加熱手段と、鋼帯温度および鋼帯温度に対応す
    る温度を検出する温度検出手段と、 雰囲気ガスの露点を検出する露点検出手段と、 内カバーの内部空間に第1雰囲気ガスを供給する第1雰
    囲気ガス供給手段と、内カバーの内部空間に第2雰囲気
    ガスを供給する第2雰囲気ガス供給手段と、内カバーの
    内部空間に供給される雰囲気ガスの種類を選択する選別
    手段と、 内カバーの内部空間に水蒸気を供給する水蒸気供給手段
    と、 熱処理の耐熱温度、保持時間、雰囲気ガスの露点および
    雰囲気ガスの種類を予め定める設定値に設定する設定手
    段と、 温度検出手段および露点検出手段の出力に応答し、検出
    温度および検出露点が設定手段によって予め定められて
    いる設定値と合致するように加熱手段および水蒸気供給
    手段を制御し、かつ雰囲気ガスの種類が設定手段によっ
    て予め定められている雰囲気ガスの種類を満たすように
    選別手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とする
    オープンコイル用焼鈍設備。
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