JPH09157634A - 融雪剤及び融雪剤の製造方法 - Google Patents

融雪剤及び融雪剤の製造方法

Info

Publication number
JPH09157634A
JPH09157634A JP7346404A JP34640495A JPH09157634A JP H09157634 A JPH09157634 A JP H09157634A JP 7346404 A JP7346404 A JP 7346404A JP 34640495 A JP34640495 A JP 34640495A JP H09157634 A JPH09157634 A JP H09157634A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amino acid
snow
meal
melting agent
lees
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7346404A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3326586B2 (ja
Inventor
Takeshi Noguchi
毅 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP34640495A priority Critical patent/JP3326586B2/ja
Publication of JPH09157634A publication Critical patent/JPH09157634A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3326586B2 publication Critical patent/JP3326586B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/90Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in food processing or handling, e.g. food conservation

Landscapes

  • Soy Sauces And Products Related Thereto (AREA)
  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アミノ酸粕やもろみ粕を有効利用して廃棄処
分の経費が不要となり、海洋や地上等への不法投棄によ
る自然環境の破壊を防止でき、取扱が容易で、格納保
管、運搬作業等も簡単に行え、雪に散布したときに融雪
作用を長時間に渡り持続できることを特徴とした融雪剤
及び融雪剤の製造方法を提供することを目的とする。 【構成】 大豆、小麦、或はもろみ等を圧搾した後のも
ろみ粕を酸で分解させてアミノ酸液を製造する工程で、
該アミノ酸液を濾過した後のアミノ酸粕を主成分として
なるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アミノ酸粕を主成分と
した融雪剤及び融雪剤の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、醤油製造工場や食品加工工場等に
おいては、大豆、小麦等を原料として醤油、アミノ酸、
味噌等を製造している。これらの工場においては、蒸煮
した大豆、炒った後粉砕した小麦に麹を加えて製麹した
ものに食塩水を加えて略6ヵ月程度にわたり醗酵させて
熟成させ、熟成を完了した「もろみ」を圧搾機で圧搾し
て本醸造醤油を製造している。また、アミノ酸において
は、「もろみ」を醗酵させる代わりに、大豆、小麦等の
原料を略18%濃度の塩酸の中に浸漬、加熱して大豆や
小麦内の蛋白質を加水分解してアミノ酸液を生成させ
る。その後で炭酸ソーダ等のアルカリ成分を加えて中和
させ、このアミノ酸液を濾過フイルタで濾過して透明な
アミノ酸を製造している。そして、製造コストが高価な
本醸造醤油に、短時間で安価に製造できるアミノ酸を添
加し、これを化学醤油として安価に提供している。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、前記
醤油製造工場や食品加工工場等においては、「もろみ」
を圧搾した後のもろみ粕やアミノ酸液を濾過した後の残
渣物であるアミノ酸粕が大量に排出され、海洋投棄、或
は地上や地中に不法投棄するときには自然環境を破壊す
るという問題があった。また、これらの残渣物を家畜の
飼料として乾燥処理するにしても多大の経費を要し、そ
の他の再利用方法が模索される中で、これらの醤油製造
工場や食品加工工場等において、醤油やアミノ酸を製造
した後の残渣物として排出されるもろみ粕やアミノ酸粕
等の有効利用が希求されていた。
【0004】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、アミノ酸粕やもろみ粕が
塩分を含有していることに着目して融雪剤を製造するこ
とにより、廃棄処分の経費が不要で、不法投棄による自
然環境の破壊を防止でき、融雪剤として重量も軽く、取
扱が容易である等を特徴とした融雪剤及び融雪剤の製造
方法を提供することにある。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明の請求項1に係
る発明は、大豆、小麦、或はもろみ等を圧搾した後のも
ろみ粕を酸で分解させてアミノ酸液を製造する工程で、
該アミノ酸液を濾過した後のアミノ酸粕を主成分として
なる融雪剤から構成される。
【0006】また、請求項2に係る発明では、前記アミ
ノ酸粕に、シラスを粉砕したシラス粉を混合し、乾燥さ
せてなることとしてもよい。
【0007】次に、請求項3に係る発明は、大豆、小
麦、或はもろみ等を圧搾した後のもろみ粕を酸で分解さ
せてアミノ酸液を製造する工程で、該アミノ酸液を濾過
した後のアミノ酸粕を道路、地面、屋根面、その他に降
雪した雪を融雪する融雪剤として用いてなる融雪剤の製
造方法から構成される。
【0008】また、請求項4に係る発明では、前記アミ
ノ酸粕に、シラスを粉砕したシラス粉を混合させてなる
こととしてもよい。
【0009】また、請求項5に係る発明では、前記混合
するアミノ酸粕とシラス粉とのうち、少なくとも前記ア
ミノ酸粕は、乾燥処理されたアミノ酸粕からなることと
してもよい。
【0010】また、請求項6に係る発明では、前記混合
させたアミノ酸粕とシラス粉とを乾燥処理してなること
としてもよい。
【0011】
【作用】請求項1に係る融雪剤は、大豆、小麦、或はも
ろみ等を圧搾した後のもろみ粕、を酸で分解させてアミ
ノ酸液を製造する工程で、該アミノ酸液を濾過した後の
アミノ酸粕を主成分としている。アミノ酸液を搾汁した
後の残渣物のアミノ酸粕が塩分を含有し、また、アミノ
酸粕内の大豆や小麦の表皮質や繊維質、その他の有機物
が酸による酸化で黒色に着色されて融雪作用に優れ、融
雪剤として有効利用できる。従って、廃棄処分する必要
がなく、不法投棄による自然環境の破壊を防止できる。
【0012】また、請求項2によれば、前記アミノ酸粕
に、シラスを粉砕したシラス粉を混合し、乾燥させる。
シラス粉は吸湿性が低いために、シラス粉と混合された
アミノ酸粕は周縁の雪に溶け出して流出する度合いが低
くなり、融雪作用を持続できる。また、アミノ酸粕の粒
子内にシラスの粒子が入り込んで空気が通流し易くな
り、乾燥速度も早くなる。
【0013】次に、請求項3に係る融雪剤の製造方法
は、大豆、小麦、或はもろみ等を圧搾した後のもろみ粕
を酸で分解させてアミノ酸液を製造する工程で、該アミ
ノ酸液を濾過した後のアミノ酸粕を道路、地面、屋根
面、その他に降雪した雪を融雪する融雪剤として用い
る。アミノ酸の製造工程で蛋白質を分解させるために使
用する酸と、この酸を中和させるためのアルカリ成分と
によりアミノ酸粕は塩類の含有率が高く、大豆や小麦等
の穀類の表皮質や繊維質、或はその他の有機物が酸によ
る酸化で黒色に着色されて太陽熱の集熱作用に優れてア
ミノ酸粕は融雪剤として有効利用できることとなる。従
って、アミノ酸粕を廃棄処分する必要がなく、不法投棄
による自然環境の破壊を防止できる。
【0014】また、請求項4によれば、前記アミノ酸粕
に、シラスを粉砕したシラス粉を混合させる。シラス粉
とアミノ酸粕とを混合することによって、乾燥速度が早
くなり、また、融雪剤として周縁の雪に溶け出して流出
する度合いが低くなり、融雪作用の持続性が長くなる。
【0015】また、請求項5によれば、前記混合するア
ミノ酸粕とシラス粉とのうち、少なくとも前記アミノ酸
粕は、乾燥処理されたアミノ酸粕からなる。工場で排出
されるアミノ酸粕を順次乾燥処理して保存しながら、融
雪剤が必要となる冬期に、乾燥保存していたアミノ酸粕
に所定量のシラス粉を混合しながら融雪剤として出荷で
きる。また、乾燥処理によりアミノ酸粕の変質を長期に
渡り防止できる。
【0016】また、請求項6によれば、前記混合させた
アミノ酸粕とシラス粉とを乾燥処理している。水分含有
率の高いアミノ酸粕にシラス粉を混合して均等に、しか
も敏速に乾燥できて乾燥経費を節約できる。更に、吸湿
性の低いシラス粉により、融雪作用の持続性を長く維持
できる。
【0017】
【実施例】以下、実施例を例示して、本発明を具体的に
説明する。本発明の実施例に係る融雪剤は、大豆、小
麦、或はもろみ等を圧搾した後のもろみ粕を酸で分解さ
せてアミノ酸液を製造する工程で、該アミノ酸液を濾過
した後のアミノ酸粕を主成分としてなるものである。醤
油、味噌製造工場等でアミノ酸を製造する場合には、大
豆や小麦等の原料を、略18%濃度の塩酸の中に浸漬
し、所要時間にわたって加熱して大豆や小麦内に含有さ
れた蛋白質を加水分解してアミノ酸液を生成させる。そ
の後で炭酸ソーダ等のアルカリ成分を加えて中和させ、
このアミノ酸液を濾過フイルタで濾過して透明なアミノ
酸液を搾汁し、搾汁した後の残渣物がアミノ酸粕であ
る。このアミノ酸粕は、大豆や小麦の表皮質や繊維質、
或はその他の有機物であり、塩酸により黒色に酸化着色
された状態で残留する。この濾過した直後のアミノ酸粕
の成分を分析した実験例を下記の表1に示す。
【0018】 上記のようなアミノ酸粕の構成比率から、生成されるイ
オンを考慮して生成される塩化ナトリウムの換算値は、
10.1重量%となる。このアミノ酸粕を略10日程
度、天日乾燥した後には、有機物=60.9、灰分=2
0.1、水分19.0となり、塩化ナトリウムの全体に
対する重量%換算値=17.1である。また、アミノ酸
粕を乾燥機等で完全乾燥させた状態では、有機物=7
5.2、灰分=24.8、塩化ナトリウムの全体に対す
る換算値=21.1となる。そして、このときの完全乾
燥させたアミノ酸粕の全体の比重=0.426となる。
【0019】この乾燥させたアミノ酸粕と、一般に融雪
剤として使用されている塩化カルシウムと、後述するシ
ラス粉とを試料とし、これらの試料の各5gをそれぞれ
氷50gに加えた場合の経過時間に対する解氷量の実験
例を表2に示す。
【0020】
【0021】表1及び表2から解るように、アミノ酸粕
は、完全乾燥状態で塩化ナトリウムを略20%程度含有
し、更に、塩酸で加水分解したときに残渣物が黒色に酸
化着色されて太陽熱の集熱作用に優れ、融雪剤として期
待できる。また、表2において、34分と43分の時間
経過の場合に示す様に、一般に融雪剤として使用されて
いる塩化カルシウムに対し、使用始めは塩化カルシウム
の方が融雪効果が高いが、30分前後をさかいに融雪量
はアミノ酸粕の方が多くなり、しだいに融雪量を増加さ
せる。これは融雪剤としての持続性が高く、融雪作用を
長時間にわたり及ぼすことができることを意味する。こ
れに対して塩化カウシウムは即効性が高いものの短時間
で潮解を始めて融け流れる状態となり、融雪剤としての
持続性が本願アミノ酸粕に比較して劣ることが理解でき
る。すなわち、時間経過につれ解氷量が増加して融雪剤
としてアミノ酸粕の方が優れていることが解る。従っ
て、アミノ酸粕を融雪剤として有効利用することによ
り、廃棄処分する費用が不要となる。また、海洋投棄、
地上や地中へ不法投棄等による自然環境の破壊を防止で
き、廃棄処分されるアミノ酸粕を原料するため安価に融
雪剤を製造できる。更に、アミノ酸粕で製造された融雪
剤は、比重が0.426と小さいために、単位体積当た
りの重量が軽く、袋等に包装したときの取扱が容易とな
り、倉庫への格納保管、或は運搬作業も簡単に行え、搬
送コストも安価となる。
【0022】前記アミノ酸粕の他に、熟成させた「もろ
み」を圧搾して本醸造醤油を搾汁したときに排出される
もろみ粕を原料とし、これを同様に塩酸で処理して融雪
剤を製造してもよい。このときには、もろみ粕を塩酸の
中に浸漬して所要時間にわたり加熱し、もろみ粕内に残
存する蛋白質を加水分解してアミノ酸を生成させる。そ
の後でアルカリ成分を加えて中和した後に濾過フイルタ
で濾過し、この濾過した後の残渣物であるアミノ酸粕を
融雪剤として利用する。この場合においても、もろみ粕
を原料として融雪剤を製造するため、廃棄処分の費用が
不要となり、もろみ粕の海洋投棄、地上や地中へ不法投
棄等による自然環境の破壊を防止でき、もろみ粕を原料
として安価に融雪剤を製造できる。
【0023】アミノ酸液を搾汁した後のアミノ酸粕は、
前記表1に示す様に、水分含有率が52.5%であっ
て、乾燥処理する時間が長くなる。また、融雪剤として
散布したときに、塩化カルシウムと同様に周囲の雪に溶
解して流失する度合いが高く、雪の中に留まる時間が短
くて融雪作用を持続できない。そこで、実施例において
は、前記アミノ酸粕にシラス(火山噴出物)を粉砕した
シラス粉を混合して乾燥させることにより、融雪作用の
持続性を高めている。表3には、シラス粉を混合した各
アミノ酸粕を天日乾燥させた場合の乾燥時間に対するア
ミノ酸粕内の水分の蒸散率の実験例が示されている。
【0024】
【0025】この表3から、アミノ酸粕に対するシラス
粉の混合割合は17:3から15:5程度で、天日乾燥
における乾燥時間も265時間=11日程度が適切であ
る。また、アミノ酸粕にシラス粉を混合すると、アミノ
酸粕の粒子内にシラス粉の粒子が入り込んで空気が通流
し易くなり、乾燥速度が早く、アミノ酸粕を単独で乾燥
させる場合に比べて乾燥経費を節約できる。なお、シラ
ス粉の混合割合が高くなると、蒸散率は高くなるが、逆
に重量が増加して取扱が不適となる。また、乾燥処理
は、前記天日乾燥に限ることなく、熱風乾燥機で強制的
に乾燥させてもよい。但し、強制乾燥においては、燃料
費が割高となる。
【0026】次に、アミノ酸粕のみを乾燥処理した融雪
剤(A)と、アミノ酸粕とシラス粉との混合割合が1
7:3で乾燥処理した融雪剤(B)と、アミノ酸粕とシ
ラス粉の混合割合が15:5で乾燥処理した融雪剤
(C)と、乾燥処理した塩化カルシウムからなる融雪剤
(D)との各15gをそれぞれ氷150gに加えて6分
経過した後の解氷量、及び氷自身の解氷量の実験例を表
4に示す。
【0027】 (参考比重:A=0.426、B=0.476、D=0.79 9、シラス粉の 比重=0.829)
【0028】この表4に示す様に、6分経過後におい
て、アミノ酸粕中にシラス粉を混合して乾燥させた融雪
剤(B)、(C)の解氷量は、塩化カルシウムの単独の
融雪剤(D)やアミノ酸粕の単独の融雪剤(A)の解氷
量に比べて小さく、氷自身の解氷量に比べると大きい。
このことは、融雪剤(A)、(D)が吸湿性が高く、散
布すると同時に周縁の雪に早く解けて流失し易く、その
ために、雪に対する融雪作用を持続できない。これに対
し、アミノ酸粕に対してシラス粉を略17:3から1
5:5程度の割合で混合した融雪剤(B)、(C)は、
シラス粉の吸湿性が低いために、シラス粉と混合された
アミノ酸粕は周縁の雪に溶け出して流出する度合いが低
くなり、降雪した雪の中に長い時間留まりながら融雪作
用を長い時間にわたって持続できることとなる。また、
比重も軽いために、ビニール袋等の包装袋に密封包装し
た場合でも、融雪剤(D)に比べて重量も軽く、取扱が
容易で、倉庫等への格納保管、或は道路現場への搬送作
業も簡単に行える。同時に搬送コストも安価となる。
【0029】本発明に係る融雪剤の製造方法において
は、醤油製造工場や食品加工工場でアミノ酸液を濾過し
た後のアミノ酸粕とシラス粉とを混合し、これを天日を
利用した自然乾燥、或は熱風乾燥機による強制乾燥を利
用して乾燥処理する。また、必ずしもこれに限ることな
く、例えば、工場で生産されたアミノ酸粕のみを乾燥し
て順次保存しておき、融雪剤が必要となる冬期に乾燥保
存していたアミノ酸粕に所定量のシラス粉を混合しなが
ら融雪剤として出荷してもよく、これにより、アミノ酸
粕の変質を長期にわったて防止しながら融雪剤として安
価に利用できることとなる。
【0030】また、本発明に係る製造方法で製造された
融雪剤は、ビニール袋等に略20Kg程度を密封包装し
て倉庫等に格納保管しておくものである。そして、冬期
に例えば、降雪した雪が温度低下で凍結して車両の通行
に支障を来す坂道、曲り道等の道路に簡易に散布し、降
雪する雪を解かしながら路面凍結を防止して円滑な交通
を確保し、交通事故を防止できるものである。更に、一
般に使用されている塩化ナトリウム、塩化カルシウム等
の塩類の融雪剤が潮解性のために、道路面等に散布した
ときに雪に対する溶解の進行速度が早く、略半日程度で
溶解して凍結防止状態を持続できないのに対し、本発明
の融雪剤は、融雪作用の持続性を長く維持でき、廃棄処
分されていたアミノ酸粕を有効利用して廃棄費用の節
約、不法投棄等による自然環境の破壊を防止できる効果
を奏することとなる。
【0031】
【発明の効果】以上説明した様に、請求項1に係る融雪
剤によれば、大豆、小麦、或はもろみ等を圧搾した後の
もろみ粕を、酸で分解させてアミノ酸液を製造する工程
で、該アミノ酸液を濾過した後のアミノ酸粕を主成分と
してなることにより、大豆、小麦を酸で分解してアミノ
酸液を製造し、このアミノ酸液を濾過した後のアミノ酸
粕、或はもろみを圧搾した後のもろみ粕を酸で分解して
アミノ酸液を製造し、この際生じるアミノ酸粕等を有効
利用して融雪剤を製造するため、アミノ酸粕の廃棄処分
の費用が不要となり、海洋投棄、地上、地中への不法投
棄による自然環境の破壊を防止できる。また、廃棄処分
される原料を利用するため融雪剤の製造コストも安価と
なる。更に、製造された融雪剤は、単位体積当たりの重
量も軽くて取扱が容易であるため、格納保管、運搬作業
も簡単に行え、搬送コストも安価となる。
【0032】また、請求項2によれば、前記アミノ酸粕
に、シラスを粉砕したシラス粉を混合し、乾燥してなる
ことにより、アミノ酸粕の粒子内にシラスの粒子が入り
込んで空気が通流し易くなり、乾燥速度も早く、軽量化
される。また、火山噴火物であるシラスを安価に有効利
用できる。更に、シラス粉は吸湿性が低いために、シラ
ス粉と混合されたアミノ酸粕は周縁の雪に溶け出して流
出する度合いが低くなり、降雪した雪の中に長い時間留
まりながら融雪作用を持続できる。
【0033】次に、請求項3に係る融雪剤の製造方法に
よれば、大豆、小麦、或はもろみ等を圧搾した後のもろ
み粕を酸で分解させてアミノ酸液を製造する工程で、該
アミノ酸液を濾過した後のアミノ酸粕を道路、地面、屋
根面、その他に降雪した雪を融雪する融雪剤として用い
てなることにより、大豆、小麦を酸で分解してアミノ酸
液を製造し、このアミノ酸液を濾過した後のアミノ酸
粕、或はもろみを圧搾した後のもろみ粕を酸で分解した
後濾過して得られるアミノ酸粕等を有効利用して融雪剤
を製造でき、アミノ酸粕の廃棄処分の費用が不要とな
り、海洋投棄、地上、地中への不法投棄等による自然環
境の破壊を防止できる。また、廃棄処分される原料を利
用して融雪剤を安価に製造できる。また、製造された融
雪剤は、単位体積当たりの重量も軽くて取扱が容易であ
り、格納保管、運搬作業も簡単に行え、搬送コストも安
価となる。
【0034】また、請求項4によれば、前記アミノ酸粕
に、シラスを粉砕したシラス粉を混合させてなることに
より、シラス粉は吸湿性が低く、シラス粉と混合された
アミノ酸粕は周縁の雪に溶け出して流出する度合いが低
く、降雪した雪の中に長い時間留まりながら融雪作用を
持続できる。また、シラス粉をアミノ酸粕の或る程度の
増量剤として使用できる。
【0035】また、請求項5によれば、前記混合するア
ミノ酸粕とシラス粉とのうち、少なくとも前記アミノ酸
粕は、乾燥処理されたアミノ酸粕からなることにより、
水分含有率の高いアミノ酸粕を乾燥処理して保存し、融
雪剤が必要となる冬期に、乾燥保存していたアミノ酸粕
に所定量のシラス粉を混合しながら融雪剤として出荷で
き、アミノ酸粕の変質を長期にわたって防止しながら融
雪剤として安価に利用できる。
【0036】また、請求項6によれば、前記混合させた
アミノ酸粕とシラス粉とを乾燥処理してなることによ
り、濾過したままで水分含有率の高いアミノ酸粕の粒子
内にシラスの粒子が入り込んで空気がアミノ酸粕内を万
遍なく通流して乾燥速度が早くなり、アミノ酸粕を単独
で乾燥する場合にくらべ乾燥経費を節約できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大豆、小麦、或はもろみ等を圧搾した後
    のもろみ粕を酸で分解させてアミノ酸液を製造する工程
    で、該アミノ酸液を濾過した後のアミノ酸粕を主成分と
    してなる融雪剤。
  2. 【請求項2】 前記アミノ酸粕に、シラスを粉砕したシ
    ラス粉を混合し、乾燥させてなる請求項1記載の融雪
    剤。
  3. 【請求項3】 大豆、小麦、或はもろみ等を圧搾した後
    のもろみ粕を酸で分解させてアミノ酸液を製造する工程
    で、該アミノ酸液を濾過した後のアミノ酸粕を道路、地
    面、屋根面、その他に降雪した雪を融雪する融雪剤とし
    て用いてなる融雪剤の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記アミノ酸粕に、シラスを粉砕したシ
    ラス粉を混合させてなる請求項3記載の融雪剤の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記混合するアミノ酸粕とシラス粉との
    うち、少なくとも前記アミノ酸粕は、乾燥処理されたア
    ミノ酸粕からなる請求項4記載の融雪剤の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記混合させたアミノ酸粕とシラス粉と
    を乾燥処理してなる請求項4記載の融雪剤の製造方法。
JP34640495A 1995-12-11 1995-12-11 融雪剤 Expired - Fee Related JP3326586B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34640495A JP3326586B2 (ja) 1995-12-11 1995-12-11 融雪剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34640495A JP3326586B2 (ja) 1995-12-11 1995-12-11 融雪剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09157634A true JPH09157634A (ja) 1997-06-17
JP3326586B2 JP3326586B2 (ja) 2002-09-24

Family

ID=18383199

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34640495A Expired - Fee Related JP3326586B2 (ja) 1995-12-11 1995-12-11 融雪剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3326586B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4815493B2 (ja) * 2005-12-27 2011-11-16 シージェイ チェイルジェダン コープ. コチュジャン発酵物、醸造醤油原液、または酸分解醤油原液を含有する培地組成物、及びγ−アミノブチル酸の生産方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4815493B2 (ja) * 2005-12-27 2011-11-16 シージェイ チェイルジェダン コープ. コチュジャン発酵物、醸造醤油原液、または酸分解醤油原液を含有する培地組成物、及びγ−アミノブチル酸の生産方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3326586B2 (ja) 2002-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109328520B (zh) 一种有机废弃物改良城市土壤团粒结构的方法
CN101955388A (zh) 城市垃圾、污泥资源综合利用系统
JP5305044B2 (ja) 二枚貝の再資源化方法
KR20230062239A (ko) 밤 부산물을 포함하는 제설제 조성물 및 이의 제조 방법
JPH09157634A (ja) 融雪剤及び融雪剤の製造方法
US5503931A (en) Moisture absorbing material and methods of production
CN101705077B (zh) 凹凸棒融雪剂的生产方法
CN109258393A (zh) 一种以淤泥固化制备的种植土及其应用
JPH04507060A (ja) 塗料工場の残留物等の利用方法および装置
JP2001220134A (ja) 天日塩とその製造方法とその製造装置ならびに酵素入り天日塩とその製造方法
KR20070025083A (ko) 순수 소금 조미료의 제조방법
TW201429922A (zh) 有機固體廢棄物的高速製肥生產方法及高速製肥生產設備
JPH04363200A (ja) 石灰石礦石より、炭酸カルシウムを加工する時の産廃ヘドロの有効利用法
CN106010446A (zh) 一种化冰性好的环保复合融雪除冰剂及其制作方法
JP4063932B2 (ja) 天然塩の製造方法
JP5205659B2 (ja) 融雪材
JPH01142128A (ja) 法面緑化工事における植生基盤形成方法
JP4256751B2 (ja) リサイクル緑化用資材の製造方法
RU2756498C1 (ru) Способ получения органоминерального удобрения из сточных вод шерстемоечного производства с одновременной их утилизацией
KR100400873B1 (ko) 음식물 쓰레기를 이용한 유기질 비료의 제조방법
KR100646646B1 (ko) 가공된 왕겨 조성물의 제조방법
CN109305728A (zh) 一种自来水专用净化剂及其制备方法
JP2890096B2 (ja) 植生基盤のクラック防止工法
JP3863318B2 (ja) 生ゴミ土壌化処理剤の製造方法および生ゴミ土壌化処理方法
CN107321056A (zh) 一种饮用水催化过滤材料及其制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees