JPH09157614A - ポリ塩化ビニル用抗菌性粘着剤組成物 - Google Patents

ポリ塩化ビニル用抗菌性粘着剤組成物

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JPH09157614A
JPH09157614A JP31815795A JP31815795A JPH09157614A JP H09157614 A JPH09157614 A JP H09157614A JP 31815795 A JP31815795 A JP 31815795A JP 31815795 A JP31815795 A JP 31815795A JP H09157614 A JPH09157614 A JP H09157614A
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JP
Japan
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adhesive composition
parts
pressure
sensitive adhesive
pts
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JP31815795A
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English (en)
Inventor
Ryuichi Inagaki
竜一 稲垣
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貯蔵期間中に微生物の作用による変質劣化を
せず均一な品質のポリ塩化ビニル用抗菌性粘着剤組成物
を提供すること。 【解決手段】 粘着剤組成物中のエラストマ−100重
量部に対し無機イオン交換体又は金属若しくは金属イオ
ンである抗菌剤を0.〜5.0重量部を配合するポリ
塩化ビニル用抗菌性粘着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリ塩化ビニル用
抗菌性粘着剤組成物に関し、更に詳しくは粘着剤組成物
の貯蔵中の経時劣化を抗菌剤の作用により有効に防止し
うるポリ塩化ビニル用抗菌性粘着剤組成物に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】粘着剤は、貯蔵中に微生物の作用により
変質劣化しやすい組成物である。特に、エマルジョン型
粘着剤中の乳化剤は有機物を使用するため、微生物に汚
染されやすいという問題があった。粘着剤は、エラスト
マ−と粘着付与剤が相溶状態にある場合に限り粘着力が
発現するものであり、微生物に汚染された乳化剤は粘着
剤中で不純物となり、相溶性を悪化させ、粘着力を低下
させる。また、粘着剤中に繁殖した微生物は貯蔵期間が
長くなるにつれて増殖を増し、粘着力を低下させてしま
う。このように、貯蔵期間の違いにより粘着力に差が生
じるという問題もあった。更に、テ−プ基材として使用
するポリ塩化ビニル(PVC)は、可塑剤を含むため、
微生物に汚染されやすいという問題があった。
【0003】粘着剤は、品質管理上の観点から均一な粘
着力を有することが望まれる。従来は、微生物に汚染さ
せた粘着剤を微生物が増殖した後に殺菌剤を加えて殺菌
していたため、粘着剤の微生物による変質を元に戻すこ
とは事実上不可能であった。また、微生物汚染を防止す
るために、ポリ塩化ビニル基材表面に抗菌剤を表面加工
する方法が知られているが、施工時の伸縮や屈折によ
り、はがれ落ちるため、固定化することはできなかっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題を
鑑み成されたもので、貯蔵期間中に微生物の作用による
変質劣化を起こさない均一な品質のポリ塩化ビニル用粘
着剤を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、粘着剤
組成物中のエラストマ−100重量部に対し無機イオン
交換体又は金属若しくはその金属イオンである抗菌剤を
0.5〜5.0重量部を配合することを特徴とするポリ
塩化ビニル用抗菌性粘着剤組成物により達成できる。本
発明は、エラストマ−等から成る粘着剤組成物に抗菌剤
を特定量配合したことを特徴とし、これにより得られた
本発明の抗菌性粘着剤組成物は、カビや細菌等の微生物
の発生を効果的に防止できることがわかった。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のポリ塩化ビニル用抗菌性
粘着剤組成物はエラストマ−、粘着付与剤、軟化剤、老
化防止剤から成る粘着組成物に抗菌剤を配合させたもの
である。本発明に使用される抗菌剤としては、無機イオ
ン交換体又は金属若しくはその金属イオンが使用され
る。無機イオン交換体及び多孔質体としては、例えば、
ゼオライト(沸石)、アパタイト(リン灰石)、リン酸
カルシウム、リン酸ジルコニウム等が挙げられる。金属
及び金属イオンとしては、例えば、水銀、銀、鉛、銅、
ニッケル、亜鉛、カドミウム等及びその金属イオンが挙
げられる。これらの金属及び金属イオンは通常多孔質体
に担持して使用される。多孔質体としては、特に制限は
なく公知のものが使用される。これらの抗菌剤は単独で
も2種以上組み合わせても使用することができる。
【0007】本発明に使用される抗菌剤の配合割合は、
粘着剤組成物100重量部に対し、0.1〜5.0重量
部、好ましくは3.0〜5.0重量部、抗菌剤の量が
0.1重量部未満であると抗菌効果が得られず、5重量
部以上では抗菌効果は変わらないので過剰添加となり不
経済であり、かつ粘着特性が低下する。
【0008】粘着剤組成物に使用されるエラストマ−と
しては、特に制限はなく、通常使用される天然ゴム、合
成ゴム等が挙げられる。粘性付与剤としては、特に制限
はなく、ロジン及びロジン誘導体、ポリテルペン、テル
ペンフェノ−ル等が挙げられ、エラストマ−100重量
部に対し50〜100重量部配合される。軟化剤として
は、特に制限はなく公知のものが使用でき、液状ポリプ
ロピレン等が挙げられ、通常、エラストマ−100重量
部に対して0〜30重量部使用する。老化防止剤として
は、特に制限はなく公知のものが使用でき、フェノ−ル
系、アミン系化合物等が挙げられ、通常、エラストマ−
100重量部に対して0〜5重量部使用する。本発明の
ポリ塩化ビニル用粘着剤組成物は上記各配合物の所望量
を攪拌することにより得られる。
【0009】本発明の抗菌性粘着剤組成物はポリ塩化ビ
ニルに対しで好適に使用できる。ポリ塩化ビニルとして
は、通常、平均重合度800〜1200のものであり、
可塑剤、安定剤、充填剤等を添加して使用する。本発明
の抗菌性粘着剤組成物を使用したポリ塩化ビニル粘着テ
ープは、通常のPVC組成物を用いるポリ塩化ビニル粘
着テープの製法に準じて製造することができる。
【0010】
【作用】本発明の抗菌性粘着剤組成物に含まれる抗菌剤
が抗菌性を発揮する機構は以下〜によると考えられ
る。 抗菌剤が近傍の空間に殺菌作用のある活性酸素を発
生させ、この活性酸素により微生物が死滅する。 抗菌剤が微生物の代謝系の酵素妨害または細胞膜の
物質移動阻害を引き起こし、細胞分裂不能となり死滅す
る。 抗菌剤がAgを含む場合、(抗菌剤中のAg+ が)
マイナスのイオン性を持つ微生物を引き寄せ、微生物の
細胞膜が破れて死滅する。 〜の相乗効果
【0011】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例について説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。尚、
「部」は「重量部」を指す。 実施例1〜4、比較例1、参考例1 エラストマ−100部(天然ゴム50部及びスチレンブ
タジエンゴム(SBR)50部)、粘着付与剤(ロジン
エステル)80部、軟化剤(液状イソプレンゴム)10
部、老化防止剤(ヨシノックスBHT、吉富製薬(株)
製)2部を基本処方として粘着剤組成物(比較例1)を
作成し、表1に記載のように抗菌性金属(ゼオミック、
品川燃料(株)製)をこれに混練配合し抗菌性粘着剤組
成物(実施例1〜4、参考例1)を作成した。得られた
粘着剤組成物を標準状態で貯蔵し、ポリ塩化ビニル性テ
−プ基材に厚さ50μmとなるように塗布し、フィルム
を100〜120℃で3分間乾燥させ、粘着剤組成物を
表1に記載した所定期間貯蔵してポリ塩化ビニル粘着テ
−プを得た。得られたポリ塩化ビニル粘着テ−プをJI
S C2336の粘着力の項目に準拠し試験を行った。
結果を表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】表1より、抗菌剤を含まない比較例1は、
貯蔵期間が長くなるに連れて微生物の増殖により、粘着
力が低下するのに対し、実施例1〜4では、貯蔵期間が
長くなっても粘着力が大幅には低下しないのが判る。
尚、粘着力は1.6N/10mm以下では実用上の使用
に適さない。また、参考例1のように抗菌剤を6.0部
使用しても、その効果は実施例4(抗菌剤5.0部使
用)と変わらないことがわかる。
【0014】
【発明の効果】本発明のポリ塩化ビニル用抗菌性粘着剤
組成物は、貯蔵期間中に微生物の作用による変質劣化を
おさえられるため、長期間貯蔵しても均一な品質を確保
できる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年5月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、粘着剤
組成物中のエラストマ−100重量部に対し無機イオン
交換体又は金属若しくはその金属イオンである抗菌剤を
0.〜5.0重量部を配合することを特徴とするポリ
塩化ビニル用抗菌性粘着剤組成物により達成できる。本
発明は、エラストマ−等から成る粘着剤組成物に抗菌剤
を特定量配合したことを特徴とし、これにより得られた
本発明の抗菌性粘着剤組成物は、カビや細菌等の微生物
の発生を効果的に防止できることがわかった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】粘着剤組成物に使用されるエラストマ−と
しては、特に制限はなく、通常使用される天然ゴム、合
成ゴム等が挙げられる。粘付与剤としては、特に制限
はなく、ロジン及びロジン誘導体、ポリテルペン、テル
ペンフェノ−ル等が挙げられ、エラストマ−100重量
部に対し50〜100重量部配合される。軟化剤として
は、特に制限はなく公知のものが使用でき、液状ポリプ
ロピレン等が挙げられ、通常、エラストマ−100重量
部に対して0〜30重量部使用する。老化防止剤として
は、特に制限はなく公知のものが使用でき、フェノ−ル
系、アミン系化合物等が挙げられ、通常、エラストマ−
100重量部に対して0〜5重量部使用する。本発明の
ポリ塩化ビニル用粘着剤組成物は上記各配合物の所望量
を攪拌することにより得られる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例について説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。尚、
「部」は「重量部」を指す。 実施例1〜4、比較例1、参考例1 エラストマ−100部(天然ゴム50部及びスチレンブ
タジエンゴム(SBR)50部)、粘着付与剤(ロジン
エステル)80部、軟化剤(液状イソプレンゴム)10
部、老化防止剤(ヨシノックスBHT、吉富製薬(株)
製)2部を基本処方として粘着剤組成物(比較例1)を
作成し、表1に記載のように抗菌性金属(ゼオミック、
品川燃料(株)製)をこれに混練配合し抗菌性粘着剤組
成物(実施例1〜4、参考例1)を作成した。得られた
粘着剤組成物を標準状態で貯蔵し、ポリ塩化ビニル粘着
テ−プ基材に厚さ50μmとなるように塗布し、フィル
ムを100〜120℃で3分間乾燥させ、粘着剤組成物
を表1に記載した所定期間貯蔵してポリ塩化ビニル粘着
テ−プを得た。得られたポリ塩化ビニル粘着テ−プをJ
IS C2336の粘着力の項目に準拠し試験を行っ
た。結果を表1に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 3/08 C08K 3/08 3/32 KGM 3/32 KGM 3/34 KGN 3/34 KGN C08L 21/00 C08L 21/00 // C08J 5/10 CEV C08J 5/10 CEV

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘着剤組成物中のエラストマ−100重
    量部に対し無機イオン交換体又は金属若しくはその金属
    イオンである抗菌剤を0.5〜5.0重量部を配合する
    ことを特徴とするポリ塩化ビニル用抗菌性粘着剤組成
    物。
  2. 【請求項2】 抗菌剤である無機イオン交換体がゼオラ
    イト、アパタイト、リン酸カルシウム又はリン酸ジルコ
    ニウムである請求項1記載のポリ塩化ビニル用抗菌性粘
    着剤組成物。
  3. 【請求項3】 抗菌剤である金属が水銀、銀、鉛、ニッ
    ケル、亜鉛若しくはカドミウム又はその金属イオンであ
    る請求項1記載のポリ塩化ビニル用抗菌性粘着剤組成
    物。
JP31815795A 1995-12-06 1995-12-06 ポリ塩化ビニル用抗菌性粘着剤組成物 Pending JPH09157614A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010016167A (ko) * 2000-11-17 2001-03-05 마상만 전자파 차폐기능을 보유한 도배용 수용성 풀 조성물
KR20010099138A (ko) * 2001-09-04 2001-11-09 최명부 전자파 차단 가능한 기능성 풀 제조
CN103965547A (zh) * 2014-03-31 2014-08-06 芜湖同达新材料科技有限公司 一种抗菌聚丙烯改性树脂及其制备工艺
JPWO2019013227A1 (ja) * 2017-07-10 2020-05-21 富士フイルム株式会社 組成物、膜、膜付き基材、膜付き基材の製造方法、及び、修飾基材

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