JPH09157529A - アスファルト乳剤 - Google Patents

アスファルト乳剤

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JPH09157529A
JPH09157529A JP31549895A JP31549895A JPH09157529A JP H09157529 A JPH09157529 A JP H09157529A JP 31549895 A JP31549895 A JP 31549895A JP 31549895 A JP31549895 A JP 31549895A JP H09157529 A JPH09157529 A JP H09157529A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乳剤安定性、骨材との混合性、分解時間コン
トロール、付着性、剥離防止効果、強度、高耐久性等の
優れたアスファルト乳剤を提供することを目的とする。 【解決手段】 ポリフェノール性化合物(A)とアルデ
ヒド化合物(B)とを縮重合して得られるポリフェノー
ル性化合物類変成物、又はポリフェノール性化合物
(A)とアルデヒド化合物(B)とアルデヒドと縮合可
能な化合物(C)とを共縮重合して得られるポリフェノ
ール性化合物類変成物を含有することを特徴とするアス
ファルト乳剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水中油滴型アスファ
ルト乳剤に関し、更に詳しくは、アスファルト乳剤の性
質として乳剤安定性、骨材との混合性、分解時間コント
ロール、付着性、剥離防止効果、強度、高耐久性等の優
れたアスファルト乳剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】石油か
ら得られるアスファルトのような瀝青質は、古くから舗
装材料、防水・接着材料及び鉄道軌道等に広く使用され
ているが、非常に粘着性の高い物質であり、そのままで
は作業性が極めて悪い。そこで、所望の作業を行う際に
アスファルトを加熱する(加熱溶融方式)、適当な乳化
剤と水を添加してエマルション化する、適当な溶剤に溶
解させる、等の方法によりアスファルトの流動性を向上
させることが行われている。
【0003】これらの方法のうち、乳剤により調製され
たアスファルトの水性エマルションは、一般に「アスフ
ァルト乳剤」と呼ばれており、このアスファルト乳剤に
適宜、骨材、フィラー、その他の成分を添加してアスフ
ァルト組成物を形成し、これを例えば舗装体の形成等に
用いる。その際、水性成分が蒸発除去されて、いわゆる
エマルション破壊が起こることによりアスファルトが硬
化する。
【0004】アスファルト乳剤は使用した乳化剤(界面
活性剤)の種類によってアニオン性乳剤、カチオン性乳
剤、ノニオン性乳剤の3種類があり、またこれらの乳剤
は施工面に直接散布して用いる急分解性乳剤と、骨材と
混合して用いる遅分解性乳剤とに大別できる。
【0005】いずれの場合においても乳剤が破壊して再
生するアスファルトは骨材間のバインダーとして作用す
るので、骨材との付着性機能が極めて重要である。とこ
ろが、アニオン性乳剤及びノニオン性乳剤は骨材との混
合性が良いという利点を有するが、骨材との付着性が悪
いという大きい欠点がある。他方、カチオン性乳剤はア
スファルト分散粒子と骨材との間に電気的誘引力を働か
せて付着性機能を付与しているが、実用上まだ充分とは
言えず、その改善策が要望されている。
【0006】更に、骨材と混合して用いる遅分解性乳剤
は、機械的な強制攪拌混合安定性が良いこと、及び運
搬、敷きならし、転圧等の施工中は分解しないことが重
要で、舗装後は分解がある程度速く、付着性が優れてい
ること、並びにこのような諸性質が骨材の種類、施工時
の気温等の影響を受けない等の条件を満足させなければ
ならない。この対策として乳化剤を多量に使用するか、
また水溶性の有機高分子、例えばポリビニルアルコー
ル、ゼラチン、メチルセルロース、ポリアクリルアミ
ド、グァーガム等を保護コロイドとして添加する方法が
広く考えられている。しかし、アスファルト乳剤は安定
化されるが、骨材−アスファルト界面の性質を改善し、
骨材との付着性を本質的に改善するという効果を得るこ
とができない。
【0007】その他、アスファルト乳剤の骨材混合性、
付着性能向上のために従来種々の方法が考案されてきて
いる。例えば、USP3871893(1975)によれば、アミノ化リ
グニン、アルキルイミダゾリン系及び、ノニオン乳化剤
の併用系、更にUSP3979323(1976)ではアルキルイミダゾ
リン系の脂肪酸塩、また特開平7-118538号公報にはノニ
オン系乳化剤による改良がなされている。しかし、骨材
混合性は改良されるが、水の介入による接着性、剥離抵
抗性はまだまだ不充分である。また、特開昭57-42763号
公報では飽和脂肪酸を、USP3867162(1975)ではトール油
脂肪酸を利用する考案がされているが、この場合、アル
カリ性を示すセメントや鉄鉱宰を混入する配合系では使
用不可能である。これに対し、特開昭63-17960号公報で
はアスファルト乳剤中にタンニン酸もしくはタンニン化
合物を含有させることにより、骨材との混合性、分解時
間コントロール付着性、剥離防止効果を改善できること
が示されているが、道路用アスファルトや骨材の品質低
下した近年の状況下においては充分な効果であるとはい
えず、アスファルト乳剤の更なる改質が強く望まれ、業
界の大きな課題となっている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を改善すべく鋭意研究の結果、ポリフェノール性化合
物(A)とアルデヒド化合物(B)とを縮重合して得ら
れるポリフェノール性化合物類変成物、又はポリフェノ
ール性化合物(A)とアルデヒド化合物(B)とアルデ
ヒドと縮合可能な化合物(C)とを共縮重合して得られ
たポリフェノール性化合物類変成物をアスファルト乳剤
に含有させることにより、乳剤安定性、骨材混合性、骨
材付着性、合材の強度発現性、高耐久性、更に剥離抵抗
性が飛躍的に改善されたアスファルト乳剤が得られるこ
とを見出し、本発明を完成した。
【0009】即ち本発明は、ポリフェノール性化合物
(A)とアルデヒド化合物(B)とを縮重合して得られ
るポリフェノール性化合物類変成物を含有することを特
徴とするアスファルト乳剤に関するものである。
【0010】また本発明は、ポリフェノール性化合物
(A)とアルデヒド化合物(B)とアルデヒドと縮合可
能な化合物(C)とを共縮重合して得られるポリフェノ
ール性化合物類変成物を含有することを特徴とするアス
ファルト乳剤に関するものである。
【0011】更に詳しくは本発明は、アスファルト40〜
80重量部と水60〜20重量部との合計100重量部に対し
て、界面活性剤0.01〜10.0重量部及び上記のポリフェノ
ール性化合物類変成物0.01〜10.0重量部を含有すること
を特徴とするアスファルト乳剤に関するものである。
【0012】本発明において用いるポリフェノール性化
合物(A)としては、ベンゼン環上に2個以上の水酸基
を持つもの、あるいはフェノール類とその酸化重合物質
などが挙げられる。具体的には、五倍子、没食子、スマ
ック、タラ、バロニア、チェスナット、ミロバラン、オ
ーク(カシワ)、ディビディビ、アルガロビア等の加水
分解型タンニンや、ガンビア、ケブラチョ、ミモザ、マ
ングローブ、ヘムロック、スプルース、ビルマカッチ、
カシワ樹皮、カキ渋等の縮合型タンニン、その他デジプ
ト、中国産タンニン、トルコ産タンニン、ハマメリタン
ニン、ケブリン酸、エラーグ酸タンニン、更にはこれら
の精製タンニン酸、ピロガロール、カテコール、レゾル
シノール、リグニン等を挙げることができる。これら
を、単独で又は混合して使用される。
【0013】本発明において用いるアルデヒド化合物
(B)としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデ
ヒド、アセトアルデヒド、フルフラール、グリオキザー
ル、プロパナール、n−ブチルアルデヒド、イソブチル
アルデヒド、ペンタナール、ヘキサナール、エチルブチ
ルアルデヒド、ヘプタナール、オクタナール等が、単独
で又は混合して使用される。
【0014】本発明において用いるアルデヒドと縮合可
能な化合物(C)は、フェノール、ビスフェノールA、
アミノ基を有する化合物、ケトン類、オキシ安息香酸、
アルキルベンゼン及びフラン系化合物が、単独で又は混
合して使用される。アミノ基を有する化合物としては、
尿素、メラミン、グアナミン、アニリン、スルホンアミ
ド等が使用される。ケトン類としては、シクロヘキサノ
ンやメチルエチルケトン等が使用される。オキシ安息香
酸としては、サリチル酸、メタオキシ安息香酸又はパラ
オキシ安息香酸が使用される。フラン系化合物として
は、フルフリルアルコール等が使用される。
【0015】ポリフェノール性化合物(A)とアルデヒ
ド化合物(B)とを縮重合する際、又はポリフェノール
性化合物(A)とアルデヒド化合物(B)とアルデヒド
と縮合可能な化合物(C)とを共縮重合する際、各化合
物のモル比は以下の通りであるのが好ましい。
【0016】即ち、ポリフェノール性化合物(A)のモ
ル数、又はポリフェノール性化合物(A)のモル数とア
ルデヒドと縮合可能な化合物(C)との合計モル数に対
するアルデヒド化合物(B)のモル数の比が 0.5〜5.0
〔(ポリフェノール性化合物のモル数)又は(ポリフェ
ノール性化合物のモル数+アルデヒドと縮合可能な化合
物のモル数):アルデヒド化合物のモル数=1: 0.5〜
5.0 〕であるのが好ましい。特に、アルデヒド化合物の
モル数の比が 0.7〜3.0 であるのがより好ましい。ここ
で、ポリフェノール性化合物(A)のモル数は、GPC
(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により求
められる重量平均分子量をその化合物の分子量として用
い算出した。GPCの測定条件は以下の通りである。
【0017】 サンプルサイズ:0.5 %、100 ml カラム :G4000HXL+G2000HXL(東ソー製) 溶離液 :50mM CH3COOH/THF 流速 :1.0 ml/min カラム温度 :40℃ 検出器 :R1 標準物質 :ポリスチレン 尚、THF に溶解しないものは、常法(例えば、高分子分
析ハンドブック、P.783 〜P.784,1995、紀伊国屋書店)
により試料をアセチル化し、THF に可溶化させた後測定
を行い、その後アセチル化分の分子量を差し引いて、分
子量を算出した。
【0018】アルデヒド化合物のモル数の比が 0.5未満
になると、得られたポリフェノール性化合物類変成物を
使用しても充分な付着性を示さない傾向が生じる。逆
に、アルデヒド化合物のモル数の比が 5.0を超えると、
得られたポリフェノール性化合物類変成物のアルデヒド
臭が強く、作業環境が悪化する恐れがある。
【0019】また、ポリフェノール性化合物(A)のモ
ル数に対するアルデヒドと縮合可能な化合物のモル数
(C)の比は0〜0.8 〔ポリフェノール性化合物のモル
数:アルデヒドと縮合可能な化合物のモル数=1:0〜
0.8 〕であるのが好ましい。特に、アルデヒドと縮合可
能な化合物のモル数の比が0.05〜0.5 であるのが、より
好ましい。アルデヒドと縮合可能な化合物のモル数の比
が 0.8を超えると充分な付着性を示さない傾向が生じ
る。
【0020】ポリフェノール性化合物(A)とアルデヒ
ド化合物(B)との縮重合、又はポリフェノール性化合
物(A)とアルデヒド化合物(B)とアルデヒドと縮合
可能な化合物(C)との共縮重合は、一般的に水溶液中
で行われてポリフェノール性化合物類変成物が得られ
る。例えば、所定量のポリフェノール性化合物(A)と
アルデヒドと縮合可能な化合物(C)とを溶解させた水
溶液中に、所定量のアルデヒド化合物(B)を徐々に添
加しながら、共縮重合させるのが好ましい。この際、反
応触媒としては、酸/アルカリのいずれの触媒を使用し
てもよい。これにより得られるポリフェノール性化合物
類変性物の使用量は、アスファルトと水との合計 100重
量部に対して0.01〜10.0重量部、好ましくは 0.1〜3.0
重量部である。
【0021】本発明において用いるアスファルトは、石
油ストレートアスファルト、セミブローンアスファル
ト、カットバックアスファルト、天然アスファルト等の
1種又は2種以上の混合物が挙げられる。更に天然ゴ
ム、スチレン−ブタジエン共重合物、スチレン−イソプ
レン共重合物、クロロプレン共重合物等の合成ゴム、ポ
リエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の高分子
重合体、石油樹脂、熱可塑性樹脂等を添加した改質アス
ファルトも使用できる。それ以外に、例えば炭酸カルシ
ウム、消石灰、セメント、活性炭等の無機充填剤及び有
機充填剤、石油系軟化剤、植物油系軟化剤、各種可塑
剤、イオウ等必要により添加することもできる。
【0022】本発明において用いる界面活性剤成分は、
カチオン系、ノニオン系、アニオン系及び両性型の中か
ら選ばれるいずれの界面活性剤を使用してもよく、2種
以上の多成分系であっても良い。ここで、四級塩型以外
のカチオン系乳化剤の場合は、塩酸、酢酸、硝酸、スル
ファミン酸、ジメチル硫酸等の酸塩の型で使用する。界
面活性剤としては、HLB が10以上のものが望ましく、使
用量は、アスファルトと水との合計 100重量部に対して
0.01〜10.0重量部、好ましくは0.05〜3.0 重量部が適量
である。
【0023】本発明においては、アスファルトと水との
混合割合(重量比)としては、アスファルト:水=40〜
80:60〜20が好ましい。
【0024】その他、使用目的、施工法など実用に際し
て塩化アンモニウム、塩化カルシウム、塩化アルミニウ
ム、塩化鉄等の水溶性無機塩、及びポリビニルアルコー
ル、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセ
ルロース、カチオン澱粉等の水溶性高分子、又は水溶性
天然ゴム類、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮
合物、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、フ
ェノールスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、ポリカル
ボン酸共重合物及びこれらの水溶性塩、更に針葉樹又は
広葉樹から得られるクラウトリグニン、スルホン化リグ
ニン及びこれらの水溶性塩等のアニオン性高分子分散
剤、又はグルコン酸、グルコヘプトン酸、アラボン酸、
リンゴ酸、クエン酸及びこれらの水溶性塩等のオキシカ
ルボン酸、又はグルコース、フラクトース、ガラクトー
ス、サッカロース、異性化糖等の単糖類や、デキストリ
ンなどのオリゴ糖、又はデキストランなどの多糖類等の
糖、又はこれらを含む糖蜜類、ソルビトールなどの糖ア
ルコール、エピクロルヒドリンなどのエポキシ化合物等
を適宜選択し、併用(場合によっては反応して使用)す
ることができる。
【0025】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0026】実施例1〜14及び比較例1〜5 〔ポリフェノール性化合物類変成物1の調製〕表1に示
したモル比で定められる量のポリフェノール性化合物
(A)と、アルデヒドと縮合可能な化合物(C)とを加
え、攪拌し、溶解させた。この溶液を70℃に保持しなが
ら、表1に示したモル比で定められる量のアルデヒド化
合物(B)を徐々に加えた。そして、反応溶液中におけ
るポリフェノール性化合物類変成物の粘度が200cpsに達
する時点まで70℃で反応を続けた。なお、この粘度はB
型粘度計を用い、25℃において測定したものである。ま
た、最終反応物中の水分量は、いずれも50重量%であっ
た。
【0027】
【表1】
【0028】尚、表1中のαなる項目は、ポリフェノー
ル性化合物(A)のモル数、又はポリフェノール性化合
物(A)とアルデヒドと縮合可能な化合物(C)の合計
モル数に対する、アルデヒド化合物(B)のモル数の比
である。即ち、〔アルデヒド化合物のモル数/(ポリフ
ェノール性化合物のモル数)又は(ポリフェノール性化
合物のモル数+アルデヒドと縮合可能な化合物のモル
数)〕である。また、βなる項目は、ポリフェノール性
化合物のモル数に対する、アルデヒドと縮合可能な化合
物のモル数の比である。即ち、〔アルデヒドと縮合可能
な化合物のモル数/ポリフェノール性化合物のモル数〕
である。また、表1中における、ポリフェノール性化合
物等の各物質の下欄に括弧書きされている数字は、各物
質の仕込みモル比である。以下、表中のα、β及び括弧
書きは、これと同様である。
【0029】〔ポリフェノール性化合物類変成物2の調
製〕表2に示したモル比で定められる量のポリフェノー
ル性化合物と、アルデヒドと縮合可能な化合物とを加
え、攪拌し、溶解させた。この溶液を95℃に保持しなが
ら、表2に示したモル比で定められる量のアルデヒド化
合物を徐々に加えた。その後、この温度で2時間攪拌を
続けた。最終反応物中の水分量は、いずれも50重量%で
あった。
【0030】
【表2】
【0031】〔アスファルト組成物の調製〕針入度80〜
100 のアスファルトを 145℃に加熱溶融した。一方、45
℃の温水に表3に示す界面活性剤と、塩化カルシウム0.
15重量部とを溶解せしめた後に、表1、2に示すポリフ
ェノール性化合物類変成物を添加溶解させた。この45℃
の乳化水溶液40重量部と前記 145℃の溶融アスファルト
60重量部とを同時にハレル型ホモジナイザーに通して乳
剤を調製した。ただし、アミン系の界面活性剤を使用す
る場合には塩酸を使用し、乳化水溶液をpH2に調整し
た。得られた乳化水溶液を用い、以下に示す試験を行っ
た。結果を表3にまとめた。また、比較のためにポリフ
ェノール性化合物類変成物を添加しない乳剤、ならびに
タンニン酸を添加した乳剤も調製し、同様な試験を行っ
た。
【0032】<試験方法> (1) 乳剤貯蔵安定性 JIS K 2208-1980 に準じ、規格に合格する場合を○印
で、合格しない場合を×印で示した。
【0033】(2) 砕石との付着性 5〜13mmの乾燥砕石を水中に1分間浸漬し、取り出した
後すぐに乳剤中に1分間浸漬する。そして乳剤から取り
出し、砕石をガラス板上に並べ、これを室温で24時間養
生後、80℃の温水に1時間浸漬する。1時間後、砕石の
表面にアスファルトの皮膜が被覆している面積の割合を
肉眼で判定し、付着面積(%)を求めた。ただし、1回
の試験で用いた砕石の数は10個とし、砕石の種類は石灰
岩とした。結果の判定は次の×、△、○、◎で評価し
た。 ×:アスファルト付着面積(%)が50%未満 △:アスファルト付着面積(%)が50%以上70%未満 ○:アスファルト付着面積(%)が70%以上90%未満 ◎:アスファルト付着面積(%)が90%以上。
【0034】(3) 骨材混合性 道路舗装要綱に記載されている密粒度配合の粒度分布に
適合する配合の乾燥骨材2200gに添加水60gを加え混合
後、アスファルト乳剤を 240g添加し、アスファルト乳
剤と骨材との混合性を試験した。試験温度は25℃で行
い、ミキサーはワールドテスト(株)製のアスファルト
混合物調製用(5リットル)を用い、2分間混練りし
た。判定は次の×、△、○、◎で評価した。 ×:混合中に乳剤が分解 △:均等に混合するが、直ぐ分解する ○:均等に混合するが、作業性を有する時間が短い ◎:均等に混合し、作業性も良く、作業時間も充分あ
る。
【0035】(4) 圧裂強度 道路舗装要綱に記載されている密粒度配合の粒度分布に
適合する配合の乾燥骨材1140gに添加水24gを加え混合
後、アスファルト乳剤60gを添加し混合した。これをマ
ーシャル安定度試験用モールドに入れ、75回締め固め、
さらに反転して75回締め固めた。供試体をモールドから
抜き取り60℃で3日間養生後、60℃の温水に24時間浸漬
した。供試体を20℃に冷却した後、荷重測定装置で圧裂
強度を測定した。
【0036】
【表3】
【0037】
【発明の効果】以上、詳述した如く、アスファルト、ポ
リフェノール性化合物類変成物、及び界面活性剤を適宜
選択してアスファルト乳剤を調製することにより、乳剤
貯蔵安定性、骨材混合性、骨材付着性、剥離抵抗性、高
強度、高耐久性等の市場が要求する諸性能を全て満足さ
せるアスファルト乳剤が得られることが、本発明者らの
実験によって初めて明らかにされたのである。従って、
このようなアスファルト乳剤は、道路舗装用、鉄道線路
用、セメントアスファルトモルタル用、防蝕、防錆、防
水処理用、接着剤用、農業用地改良材用などの用途に有
効に利用することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリフェノール性化合物(A)とアルデ
    ヒド化合物(B)とを縮重合して得られるポリフェノー
    ル性化合物類変性物を含有することを特徴とするアスフ
    ァルト乳剤。
  2. 【請求項2】 ポリフェノール性化合物(A)とアルデ
    ヒド化合物(B)とアルデヒドと縮合可能な化合物
    (C)とを共縮重合して得られるポリフェノール性化合
    物類変成物を含有することを特徴とするアスファルト乳
    剤。
  3. 【請求項3】 ポリフェノール性化合物(A)が、タン
    ニン酸及び/又はタンニン化合物類である請求項1又は
    2記載のアスファルト乳剤。
  4. 【請求項4】 アルデヒドと縮合可能な化合物(C)
    が、フェノール、ビスフェノールA、アミノ基を有する
    化合物、ケトン類、オキシ安息香酸、アルキルベンゼン
    及びフラン系化合物の中から選ばれる1種以上である請
    求項2又は3記載のアスファルト乳剤。
  5. 【請求項5】 アスファルト40〜80重量部と水60〜20重
    量部との合計 100重量部に対して、界面活性剤0.01〜1
    0.0重量部及びポリフェノール性化合物類変成物0.01〜1
    0.0重量部を含有することを特徴とする請求項1〜4の
    何れか1項に記載のアスファルト乳剤。
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WO2019230979A1 (en) * 2018-05-31 2019-12-05 Acteiive Corporation A method of dispersing asphaltene contained in crude oil and a method of dispersing asphaltene contained in asphalt cement
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WO2019230979A1 (en) * 2018-05-31 2019-12-05 Acteiive Corporation A method of dispersing asphaltene contained in crude oil and a method of dispersing asphaltene contained in asphalt cement
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