JPH09157220A - アジピン酸モノメチルエステルの製造法 - Google Patents

アジピン酸モノメチルエステルの製造法

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JPH09157220A
JPH09157220A JP34571695A JP34571695A JPH09157220A JP H09157220 A JPH09157220 A JP H09157220A JP 34571695 A JP34571695 A JP 34571695A JP 34571695 A JP34571695 A JP 34571695A JP H09157220 A JPH09157220 A JP H09157220A
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JP
Japan
Prior art keywords
adipic acid
mol
dimethyl ester
ester
reaction
Prior art date
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Pending
Application number
JP34571695A
Other languages
English (en)
Inventor
Tamio Shirafuji
民雄 白藤
Takahiro Nishiguchi
貴広 西口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanken Kako KK
Original Assignee
Sanken Kako KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アジピン酸とメタノ−ルとの反応より、アジ
ピン酸モノメチルエステルを合成する際にアジピン酸1
モルに対して0.3モル以上0.7モル以下のアジピン
酸ジメチルエステルを存在せしめることにより、アジピ
ン酸ジメチルエステルの副生成を抑制し、仕込と同量の
アジピン酸ジメチルエステルを回収、リサイクル使用す
るアジピン酸モノメチルエステルの製造法。 【効果】 アジピン酸モノメチルエステルを合成する際
に、アジピン酸とメタノ−ルの反応にアジピン酸ジメチ
ルエステルを存在せしめることにより、アジピン酸ジメ
チルエステルの副生成を抑制することができる。又、仕
込と同量のアジピン酸ジメチルエステルを回収できるこ
とから、このアジピン酸ジメチルエステルのリサイクル
使用が可能であり、工業的に有利な方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬中間体等として有
用なアジピン酸モノメチルエステルの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アジピン酸モノメチルエステルの
製造法は、例えば特許出願公告 昭53-3367号公報に、ア
ジピン酸とメタノ−ルとの反応において、アジピン酸1
モルに対して1モル以上の水を存在せしめることを特徴
とする方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法に
おいては、副生成物のアジピン酸ジメチルエステルを処
分する必要があり、工業的製造法としては十分なものと
は言い難いものであった。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、アジピ
ン酸モノメチルエステルを製造する際のアジピン酸とメ
タノ−ルの反応に、この反応の副生成物であるアジピン
酸ジメチルエステルをアジピン酸1モルに対して0.3
モル以上0.7モル以下存在せしめることにより、アジ
ピン酸ジメチルエステルの副生成を抑制し、仕込と同量
のアジピン酸ジメチルエステルを回収、リサイクル使用
することを特徴とする、副生成物アジピン酸ジメチルエ
ステルを有効利用するアジピン酸モノメチルエステルの
製造法を提供するものである。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。 本発明
の反応仕込モル比は、アジピン酸1モルに対して、メタ
ノ−ルを0.8モル以上1.2モル以下、アジピン酸ジ
メチルエステルを0.3モル以上0.7モル以下であ
る。
【0006】本反応には溶媒が用いられ、通常、トルエ
ンを使用するが、ベンゼン、キシレンなどのその他の芳
香族炭化水素も使用できる。。又その使用量は通常、ア
ジピン酸に対し1.0〜1.5重量倍である。 水の仕
込量はいくらでもさしつかえないが、実用上アジピン酸
1モルに対して1.0モル以下で十分である。
【0007】硫酸の仕込量は、通常、0.01モル以上
0.05モル以下である。
【0008】反応温度は、通常、60〜100℃の範囲
であり、好ましくは80〜85℃の範囲である。 反応
時間は、通常、1〜4時間で目的を達することができ
る。
【0009】本反応により、得られた反応液を中和、分
液および濃縮することにより、アジピン酸モノメチルエ
ステル、アジピン酸ジメチルエステルおよびアジピン酸
の混合物が得られこれを蒸留することにより、アジピン
酸モノメチルエステルとアジピン酸ジメチルエステルが
得られる。この時得られるアジピン酸ジメチルエステル
の量は、反応仕込時の量とほぼ同量であり、このアジピ
ン酸ジメチルエステルを次の反応で使用することができ
る。
【0010】本発明の反応仕込モル比の検討を、メタノ
ール、アジピン酸ジメチルエステルおよび水について実
施した。
【0011】まず、アジピン酸1モルに対して、アジピ
ン酸ジメチルエステルを0.5モル、水を1.0モル、
硫酸を0.03モルとして、メタノールのモル数を種々
変えて反応を実施した。結果を表−1に示した。表−1
の結果から、アジピン酸ジメチルエステルの回収再使用
を考慮すると、メタノール/アジピン酸 仕込モル比
0.8以上1.2以下が好ましいといえる。
【0012】次に、アジピン酸1モルに対して、メタノ
ールを1.0モル、水を1.0モル、硫酸を0.03モ
ルとして、アジピン酸ジメチルエステルのモル数を種々
変えて反応を実施した。結果を表−2に示した。表−2
の結果から、アジピン酸ジメチルエステルの回収再使用
を考慮すると、アジピン酸ジメチルエステル/アジピン
酸 仕込モル比0.3以上0.7以下が好ましいといえ
る。
【0013】さらに、アジピン酸1モルに対して、メタ
ノールを1.0モル、アジピン酸ジメチルエステルを
0.5モル、硫酸を0.03モルとして、水のモル数を
種々変えて反応を実施した。結果を表−3に示した。表
−3の結果から、アジピン酸ジメチルエステルの回収再
使用を考慮すると、実用上、水/アジピン酸 仕込モル
比 は1.0以下で十分である。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、アジピン酸モノメチル
エステルを合成する際に、アジピン酸とメタノ−ルの反
応にアジピン酸ジメチルエステルを存在せしめることに
より、アジピン酸ジメチルエステルの副生成を抑制する
ことができる。又、仕込と同量のアジピン酸ジメチルエ
ステルを回収できることから、このアジピン酸ジメチル
エステルのリサイクル使用が可能であり、工業的に有利
な方法である。
【0015】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが本発明はこれに限定されるものではない。
【0016】
【実施例1】アジピン酸 326.33g(2.233モル)、メタノ−
ル 71.46g(2.233モル)、アジピン酸ジメチルエステル 19
4.49g(1.117モル)、トルエン 335g、96%硫酸 6.98g およ
び 水39.91gを加え、内温80〜85℃で2時間攪拌し
た。 次に、24%NaOH水溶液 29.70gを加え、内温
80〜85℃で30分間攪拌した。 分液して下層の水
層を除き、上層の有機層を減圧下濃縮した。得られた濃
縮液をサンプリングしてガスクロマトグラフィ−で分析
したところ、アジピン酸モノメチルエステルの反応収率
(アジピン酸基準)は65%であった。 次に、この濃
縮液を蒸留により分離し、アジピン酸モノメチルエステ
ル220.3g(収率60%)とアジピン酸ジメチルエステル
194.5gを得た。 得られたアジピン酸ジメチルエステル
を同様に、次の反応に使用したところ同じ結果が得られ
た。
【0017】
【実施例2】実施例1の仕込メタノール量を85.75g(2.6
79モル)に変更し、その他は実施例1と同様に行った。結
果を表−1に示した。
【0018】
【実施例3】実施例1の仕込メタノール量を57.17g(1.7
86モル)に変更し、その他は実施例1と同様に行った。結
果を表−1に示した。
【0019】
【比較例1〜3】実施例1の仕込メタノール量を表−1
に示すように変更し、その他は実施例1と同様に行っ
た。結果を表−1に示した。
【0020】
【実施例4】実施例1の仕込アジピン酸ジメチルエステ
ル量を272.29g(1.564モル)に変更し、その他は実施例1と
同様に行った。結果を表−2に示した。
【0021】
【実施例5】実施例1の仕込アジピン酸ジメチルエステ
ル量を116.69g(0.670モル)に変更し、その他は実施例1と
同様に行った。結果を表−2に示した。
【0022】
【比較例4〜5】実施例1の仕込アジピン酸ジメチルエ
ステル量を表−2に示すように変更し、その他は実施例
1と同様に行った。結果を表−2に示した。
【0023】
【実施例6】実施例1の仕込水量を29.87gに変更し、そ
の他は実施例1と同様に行った。結果を表−3に示し
た。
【0024】
【実施例7】実施例1の仕込水量を19.96gに変更し、そ
の他は実施例1と同様に行った。結果を表−3に示し
た。
【0025】
【比較例6】実施例1の仕込水量を表−3に示すように
変更し、その他は実施例1と同様に行った。結果を表−
3に示した。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アジピン酸とメタノ−ルとの反応より、
    アジピン酸モノメチルエステルを合成する際に副生する
    アジピン酸ジメチルエステルを有効利用し、アジピン酸
    とメタノ−ルとの反応において、アジピン酸1モルに対
    して0.3モル以上0.7モル以下のアジピン酸ジメチ
    ルエステルを存在せしめることにより、アジピン酸ジメ
    チルエステルの副生成を抑制し、仕込と同量のアジピン
    酸ジメチルエステルを回収、リサイクル使用することを
    特徴とするアジピン酸モノメチルエステルの製造法。
JP34571695A 1995-12-07 1995-12-07 アジピン酸モノメチルエステルの製造法 Pending JPH09157220A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102898306A (zh) * 2012-10-09 2013-01-30 常熟富士莱医药化工有限公司 一种己二酸单乙酯的合成方法
CN109651138A (zh) * 2018-12-10 2019-04-19 中石化上海工程有限公司 己二酸单酯化连续生产方法
CN115443263A (zh) * 2020-04-22 2022-12-06 帝斯曼知识产权资产管理有限公司 酰化α,ω-烷二醇的方法

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