JPH09157021A - 低温焼結用誘電体材料の製造方法 - Google Patents

低温焼結用誘電体材料の製造方法

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JPH09157021A
JPH09157021A JP7340014A JP34001495A JPH09157021A JP H09157021 A JPH09157021 A JP H09157021A JP 7340014 A JP7340014 A JP 7340014A JP 34001495 A JP34001495 A JP 34001495A JP H09157021 A JPH09157021 A JP H09157021A
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JP
Japan
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dielectric material
powder
glass powder
pulverized
glass
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JP7340014A
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English (en)
Inventor
Yoshinari Noyori
佳成 野寄
Yasuo Suzuki
靖生 鈴木
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FDK Corp
Original Assignee
FDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘電体材料粉の粉砕効率を高め、均一な粒径
分布を得ることができ、それによって高誘電率で安定し
た特性を呈する誘電体磁器を低温焼結できる誘電体材料
を製造する方法得る。 【解決手段】 仮焼した誘電体材料粉と焼結助剤となる
ガラス粉とを混合し粉砕する前に、予めガラス粉のみを
その平均粒径が誘電体材料粉の平均粒径未満となるまで
微粉砕しておき、その微粉化したガラス粉を誘電体材料
粉と混合・粉砕する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低温焼結用の誘電
体材料を製造する方法に関し、更に詳しく述べると、焼
結助剤となるガラス粉を予め微粉化しておき、仮焼した
誘電体材料粉を微粉化したガラス粉と混合・粉砕するこ
とにより、粉砕効率を高めて均一な粒径分布を得、相対
密度の向上及び誘電率の増大を実現する方法に関するも
のである。この技術は、特にマイクロ波用誘電体フィル
タ等の製造に有用である。
【0002】
【従来の技術】近年、マイクロ波帯を利用した移動体通
信等において、共振器やフィルタとして誘電体磁器が盛
んに使用されている。このような用途で使用される誘電
体磁器は、誘電率が高く、損失が少なく、安定性の高い
材質であることが肝要である。代表的な誘電体材料とし
てはチタン酸バリウム系の材料があり、それに様々な酸
化物を加えて電気的特性を改善することが行われてい
る。その一例としては、BaO−TiO2 −Nd2 3
を主成分とし、それにBi2 3 とAl2 3 を副成分
として適量加えた材料等が開発されている。このような
組成にすると、通常のチタン酸バリウム系誘電体材料の
電気的特性を更に改善でき、より低い損失とより高い誘
電率並びに安定性を発現させることができる。
【0003】しかしながら、このようなチタン酸バリウ
ム系の誘電体材料では、十分な電気的特性を発現させる
ためには、通常、1400℃程度以上もの高温で焼成し
なければならない。そのような高温での焼成は、電気炉
における使用電力量の増大をもたらすことのみならず、
発熱体や炉本体の損耗が甚だしくなり、焼成コストの増
大を招来することになる。
【0004】そこで、焼結助剤となるガラス粉を仮焼し
た誘電体材料粉に対して適量添加することが行われてい
る。この方法によれば、マイクロ波帯域における電気的
特性を損なうことなく、より低い温度で焼成することが
可能となる。実際に行われている方法は、仮焼した誘電
体材料粉(粒径が例えば2μm程度)とガラス粉(粒径
が例えば30μm程度)とを媒体振動ミル等に投入して
混合と微粉砕を同時に行い、得られた混合粉体を用いて
造粒し、所定形状に成形し、焼成する方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来の方法で
は、誘電体材料粉に対してガラス粉の粒径の方が大きい
ために、混合・粉砕工程では誘電体材料粉の微粉化が阻
害され、ガラス粉が低効率で粉砕されていた。そのため
良好な特性を発現させるには、粉砕時間を非常に長く
(例えば3時間程度以上)する必要があった。粉砕時間
が短いと、誘電体材料粉の粒径分布が不均一のままとな
ってしまうためである。また、誘電体材料粉に添加する
ガラス粉の量が増大した場合も、粉砕効率が悪く且つ誘
電体材料粉の粒径分布が均一にならない問題が生じた。
逆に、粉砕時間を長くすると、それらの欠点はある程度
改善されるものの、単に作業時間が長くかかり作業効率
が悪いばかりでなく、その分だけ不純物の混入する割合
が増大し、特性のばらつきや悪化を招くことになる。
【0006】本発明の目的は、誘電体材料粉の粉砕効率
を高め且つ均一な粒径分布を得ることができ、それによ
って高誘電率で安定した特性を呈する誘電体磁器を低温
焼結できる誘電体材料を製造する方法を提供することで
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、仮焼した誘電
体材料粉と焼結助剤となるガラス粉とを混合・粉砕する
前に、予めガラス粉のみをその粒径が誘電体材料粉の粒
径未満となるまで微粉砕しておき、その微粉化したガラ
ス粉を誘電体材料粉と混合・粉砕する低温焼結用誘電体
材料の製造方法である。ガラス粉の微粉化の度合いは、
微粉化したガラス粉のBET値/誘電体材料粉のBET
値が1を超えるようにし、特にその値が4以上となるよ
うにすることが望ましい。ここでBET値とは、粉末1
g当たりの表面積(m2 /g)を意味している。本発明
の場合、媒体振動ミル等による混合・粉砕は、1時間程
度で十分である。
【0008】ここで使用する誘電体材料粉としては、例
えばBaO−TiO2 −Nd2 3−BiO2 3 −A
2 3 系の材料粉があり、ガラス粉としては、例えば
ZnO−B2 3 −Al2 3 系の材料がある。ガラス
粉は3〜7容量%となるように秤量し添加するが、特に
5容量%程度とすることが望ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、例えば図1に示すよう
な工程を経て製作する誘電体磁器の一部の工程に適用さ
れる。誘電体材料の各種原料粉(種々の金属酸化物な
ど)を所定の割合で混合し、仮焼した後にジェットミル
等により粗粉砕を行う。これによって粒径数μm(例え
ば2μm程度)の誘電体材料粉が得られる。この誘電体
材料粉とガラス粉とを混合する。その際、まずガラス粉
(例えば粒径数十μm)を単独で媒体振動ミル等によっ
て微粉砕する。この微粉化はガラス粉の粒径が誘電体材
料粉の粒径よりも小さくなるまで行う。そして微粉化さ
れたガラス粉と誘電体材料粉とを媒体振動ミル等に投入
して混合しつつ粉砕する。その後、通常の工程に従い、
造粒、成形、焼成を経て誘電体磁器を製造する。
【0010】誘電体材料粉にガラス粉を添加する前に、
ガラス粉のみを媒体振動ミル等で微粉化しておくと、従
来方法で小さな誘電体材料粉と大きなガラス粉を同時に
混合・粉砕する際に生じる様々な問題(例えば、誘電体
材料の微粉化の阻害あるいはガラス自体の低効率の粉
砕)が解決され、誘電体材料粉が効率良く粉砕されるた
めに、短時間でより安定した高品質の誘電体材料が得ら
れることになる。
【0011】特にガラス粉を著しく微粉化した場合に
は、図2に示すように、ほぼ均一な粒径分布の誘電体材
料粉10の隙間に微細なガラス粉12が分散することに
なり、しかも、それが均一に分布するために、焼結特性
が向上し相対密度の増大を実現できることになる。
【0012】
【実施例】粒径の異なる数種のガラス粉を使用して低温
焼結用誘電体材料を調整し、粉砕状態を観察すると共に
焼成品についてその特性を測定した。実験に使用した誘
電体材料粉の配合比率は、BaO15モル%、TiO2
69モル%、Nd2 3 16モル%に対して、副成分と
してBi2 3 8重量%、Al2 3 0.3重量%を加
えたものである。これらの原料粉を混合・粗粉砕し仮焼
して得られた誘電体材料粉のBET値は1.180m2
/gであった。
【0013】ガラス粉の組成は、ZnO70重量%、B
2 3 7重量%、SiO2 11重量%、Al2 3 12
重量%である。このガラス粉を媒体振動ミルに投入して
微粉砕し、粉砕時間を変えて5種類の微粉化したガラス
粉を得た。それぞれのBET値は、0.399,1.5
56,2.826,5.386,5.916m2 /gで
あった。
【0014】そして、仮焼した誘電体材料粉95容積%
に対して、上記の微粉化したガラス粉を5容積%の割合
で秤量し、媒体振動ミルで1時間混合しつつ粉砕した。
【0015】粉砕後の状態を走査型電子顕微鏡で観察し
た結果、微細なガラス粉を添加したものほど誘電体材料
粉が均一に粉砕されていることが確認された。
【0016】次に、これらの低温焼結用誘電体材料を使
用して造粒し成形し焼成して相対密度及び比誘電率を測
定した。その結果を図3に示す。ガラス粉が微細化され
ているほど(ガラス粉のBET値/誘電体材料粉のBE
T値が大きくなるほど)相対密度は高くなり、比誘電率
も上昇することが分かる。ガラス粉のBET値/誘電体
材料粉のBET値が1の状態は、両者がほぼ同一粒径で
あることを意味している。特に、ガラス粉のBET値/
誘電体材料粉のBET値が4以上になると、相対密度は
96%以上、比誘電率は72以上となり、極めて良好な
特性を呈することが分かる。
【0017】
【発明の効果】本発明は上記のように、予めガラス粉の
みを微粉砕しておき、その微粉化したガラス粉を誘電体
材料粉と混合・粉砕する方法であるから、粉砕時間が短
くても誘電体材料粉の粒径分布が均一となり、それよっ
て焼成した誘電体磁器の相対密度が向上し、安定した特
性を得ることが可能となり、比誘電率も高くなる。また
粉砕時間を短くできるため、作業性が良くなるばかりで
なく、不純物混入の割合が減少し、特性の悪化を防ぐこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を用いた低温焼結型誘電体磁器の製造工
程の一例を示す説明図。
【図2】本発明により得られる低温焼結用誘電体材料の
模式的説明図。
【図3】ガラス粉のBET値/誘電体材料粉のBET値
に対する相対密度と比誘電率の関係を示すグラフ。
【符号の説明】
10 誘電体材料粉 12 ガラス粉

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仮焼した誘電体材料粉と焼結助剤となる
    ガラス粉とを混合し粉砕する前に、予めガラス粉のみを
    その平均粒径が誘電体材料粉の平均粒径未満となるまで
    微粉砕しておき、その微粉化したガラス粉を誘電体材料
    粉と混合・粉砕することを特徴とする低温焼結用誘電体
    材料の製造方法。
  2. 【請求項2】 微粉化したガラス粉のBET値/誘電体
    材料粉のBET値が4以上となるようにガラス粉を微粉
    砕する請求項1記載の低温焼結用誘電体材料の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 誘電体材料粉がBaO−TiO2 −Nd
    2 3 −Bi2 3−Al2 3 系の材料粉であり、ガ
    ラス粉がZnO−B2 3 −Al2 3 系のガラス粉で
    あって、ガラス粉が3〜7容積%の割合となるように秤
    量する請求項1又は2記載の低温焼結用誘電体材料の製
    造方法。
JP7340014A 1995-12-04 1995-12-04 低温焼結用誘電体材料の製造方法 Pending JPH09157021A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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KR101032341B1 (ko) * 2008-12-09 2011-05-02 삼화콘덴서공업주식회사 나노 유리계 조성분말을 이용한 mlcc용 복합 첨가제 분말 제조방법

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