JPH09156240A - 熱転写記録媒体及びその製造方法 - Google Patents
熱転写記録媒体及びその製造方法Info
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- JPH09156240A JPH09156240A JP7316510A JP31651095A JPH09156240A JP H09156240 A JPH09156240 A JP H09156240A JP 7316510 A JP7316510 A JP 7316510A JP 31651095 A JP31651095 A JP 31651095A JP H09156240 A JPH09156240 A JP H09156240A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 良好な感度で熱転写記録を行うことができ、
且つ、特に熱転写記録画像の耐熱摩耗性及び画像表面の
潤滑性に優れ、画像の乱れや脱落のない信頼性の高い熱
転写記録画像を得ることができる熱転写記録媒体、及び
その製造方法を提供する。 【構成】 支持体上に着色剤と、アクリロニリルまたは
メタクリロニリルの少なくとも一種とアクリル酸、アク
リル酸エステル、メタクリル酸またはメタクリル酸エス
テルの少なくとも一種との共重合体とを主成分とし、か
つ潤滑付与剤を含んでなるインク層、及び熱溶融性物質
および/又は熱軟化性物質を主成分とする感度向上剤層
を順次積層してなる熱転写記録媒体。65℃における潤
滑付与剤の溶解度が5g/(溶媒100g)以下である
溶媒中に着色剤、前記共重合体、及び潤滑付与剤を含有
するインク層形成用塗液を支持体上に塗布し乾燥させて
インク層を形成する。
且つ、特に熱転写記録画像の耐熱摩耗性及び画像表面の
潤滑性に優れ、画像の乱れや脱落のない信頼性の高い熱
転写記録画像を得ることができる熱転写記録媒体、及び
その製造方法を提供する。 【構成】 支持体上に着色剤と、アクリロニリルまたは
メタクリロニリルの少なくとも一種とアクリル酸、アク
リル酸エステル、メタクリル酸またはメタクリル酸エス
テルの少なくとも一種との共重合体とを主成分とし、か
つ潤滑付与剤を含んでなるインク層、及び熱溶融性物質
および/又は熱軟化性物質を主成分とする感度向上剤層
を順次積層してなる熱転写記録媒体。65℃における潤
滑付与剤の溶解度が5g/(溶媒100g)以下である
溶媒中に着色剤、前記共重合体、及び潤滑付与剤を含有
するインク層形成用塗液を支持体上に塗布し乾燥させて
インク層を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱転写記録媒体、特に
耐熱摩耗性に優れた熱転写記録画像を得ることができる
熱転写記録媒体、及びその製造方法に関するものであ
る。
耐熱摩耗性に優れた熱転写記録画像を得ることができる
熱転写記録媒体、及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、熱転写記録媒体としては多くのも
のが知られており、例えば特公昭60−59159号公
報には、軟化温度60〜110℃のエポキシ樹脂と着色
剤とから構成されたインク層を有する熱転写記録媒体が
開示されている。この熱転写記録媒体によれば普通紙、
プラスチック及び金属箔など各種の被記録体上に熱転写
記録を行うことができ、しかも熱転写記録画像は保存安
定性、耐摩耗性に優れたものである。
のが知られており、例えば特公昭60−59159号公
報には、軟化温度60〜110℃のエポキシ樹脂と着色
剤とから構成されたインク層を有する熱転写記録媒体が
開示されている。この熱転写記録媒体によれば普通紙、
プラスチック及び金属箔など各種の被記録体上に熱転写
記録を行うことができ、しかも熱転写記録画像は保存安
定性、耐摩耗性に優れたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
熱転写記録媒体においては、インク層を構成するエポキ
シ樹脂の軟化点が60〜110℃であるため、耐熱摩耗
性には劣るという欠点がある。すなわち、高温、例えば
70℃にさらされた熱転写記録画像をダンボール紙など
で擦ると画像が乱れ、画像を読み取ることが困難となる
ものであった。また、エポキシ樹脂を用いたインク層に
より形成された熱転写記録画像の表面は潤滑性に劣り、
高硬度な物、例えば金属エッジ、つめ等と接触したとき
に画像が容易に脱落するといった欠点もあった。
熱転写記録媒体においては、インク層を構成するエポキ
シ樹脂の軟化点が60〜110℃であるため、耐熱摩耗
性には劣るという欠点がある。すなわち、高温、例えば
70℃にさらされた熱転写記録画像をダンボール紙など
で擦ると画像が乱れ、画像を読み取ることが困難となる
ものであった。また、エポキシ樹脂を用いたインク層に
より形成された熱転写記録画像の表面は潤滑性に劣り、
高硬度な物、例えば金属エッジ、つめ等と接触したとき
に画像が容易に脱落するといった欠点もあった。
【0004】そこで本発明の課題はこのような問題点を
解決し、良好な感度で熱転写記録を行うことができ、且
つ、特に熱転写記録画像の耐熱摩耗性及び画像表面の潤
滑性に優れ、画像の乱れや脱落のない信頼性の高い熱転
写記録画像を得ることができる熱転写記録媒体を提供す
ること、及びその熱転写記録媒体の製造方法を提供する
ことにある。
解決し、良好な感度で熱転写記録を行うことができ、且
つ、特に熱転写記録画像の耐熱摩耗性及び画像表面の潤
滑性に優れ、画像の乱れや脱落のない信頼性の高い熱転
写記録画像を得ることができる熱転写記録媒体を提供す
ること、及びその熱転写記録媒体の製造方法を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、前
記特許請求の範囲に記載の発明によって達成される。す
なわち、請求項1の発明は、支持体上に着色剤と、アク
リロニリルまたはメタクリロニリルの少なくとも一種と
アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸または
メタクリル酸エステルの少なくとも一種との共重合体と
を主成分とし、かつ潤滑付与剤を含んでなるインク層、
及び熱溶融性物質および/又は熱軟化性物質を主成分と
する感度向上剤層を順次積層してなることを特徴とする
熱転写記録媒体である。
記特許請求の範囲に記載の発明によって達成される。す
なわち、請求項1の発明は、支持体上に着色剤と、アク
リロニリルまたはメタクリロニリルの少なくとも一種と
アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸または
メタクリル酸エステルの少なくとも一種との共重合体と
を主成分とし、かつ潤滑付与剤を含んでなるインク層、
及び熱溶融性物質および/又は熱軟化性物質を主成分と
する感度向上剤層を順次積層してなることを特徴とする
熱転写記録媒体である。
【0006】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、インク層における潤滑付与剤が共重合体と相溶して
いないことを特徴とする熱転写記録媒体である。
て、インク層における潤滑付与剤が共重合体と相溶して
いないことを特徴とする熱転写記録媒体である。
【0007】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、インク層における潤滑付与剤が粒子状となっている
ことを特徴とする熱転写記録媒体である。
て、インク層における潤滑付与剤が粒子状となっている
ことを特徴とする熱転写記録媒体である。
【0008】請求項4の発明は、請求項1、2または3
の発明において、潤滑付与剤がカルナバワックスである
ことを特徴とする熱転写記録媒体である。
の発明において、潤滑付与剤がカルナバワックスである
ことを特徴とする熱転写記録媒体である。
【0009】請求項5の発明は、溶媒中に着色剤、アク
リロニリルまたはメタクリロニリルの少なくとも一種と
アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸または
メタクリル酸エステルの少なくとも一種との共重合体、
及び潤滑付与剤を含有するインク層形成用塗液を支持体
上に塗布し乾燥させてインク層を形成し、該インク層上
に熱溶融性物質および/又は熱軟化性物質を主成分とす
る感度向上剤層を形成する熱転写記録媒体製造方法にお
いて、溶媒として潤滑付与剤が不溶もしくは難溶の溶媒
を用いることを特徴とする熱転写記録媒体の製造方法で
ある。
リロニリルまたはメタクリロニリルの少なくとも一種と
アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸または
メタクリル酸エステルの少なくとも一種との共重合体、
及び潤滑付与剤を含有するインク層形成用塗液を支持体
上に塗布し乾燥させてインク層を形成し、該インク層上
に熱溶融性物質および/又は熱軟化性物質を主成分とす
る感度向上剤層を形成する熱転写記録媒体製造方法にお
いて、溶媒として潤滑付与剤が不溶もしくは難溶の溶媒
を用いることを特徴とする熱転写記録媒体の製造方法で
ある。
【0010】請求項6の発明は、請求項5の発明におい
て、溶媒として65℃における潤滑付与剤の溶解度が5
g/(溶媒100g)以下である溶媒を用いることを特
徴とする熱転写記録媒体の製造方法である。
て、溶媒として65℃における潤滑付与剤の溶解度が5
g/(溶媒100g)以下である溶媒を用いることを特
徴とする熱転写記録媒体の製造方法である。
【0011】請求項7の発明は、請求項5または6の発
明において、インク層形成用塗液を塗布し乾燥させてイ
ンク層を形成する際の乾燥温度が65℃以下であること
を特徴とする熱転写記録媒体の製造方法である。
明において、インク層形成用塗液を塗布し乾燥させてイ
ンク層を形成する際の乾燥温度が65℃以下であること
を特徴とする熱転写記録媒体の製造方法である。
【0012】請求項8の発明は、請求項5、6または7
の発明において、潤滑付与剤がカルナバワックスである
ことを特徴とする熱転写記録媒体の製造方法である。
の発明において、潤滑付与剤がカルナバワックスである
ことを特徴とする熱転写記録媒体の製造方法である。
【0013】本発明の熱転写記録媒体によれば、熱転写
記録画像の耐熱摩耗性及び潤滑性に優れ、高温にさらさ
れた状態で熱転写記録画像をダンボール紙などで擦るっ
ても画像の乱れがなく、また高硬度な物と接触しても画
像の脱落ない信頼性の高い熱転写記録画像を得ることが
できる。また、本発明の熱転写記録媒体の製造方法によ
れば、上記の熱転写記録媒体を容易に製造することがで
きる。
記録画像の耐熱摩耗性及び潤滑性に優れ、高温にさらさ
れた状態で熱転写記録画像をダンボール紙などで擦るっ
ても画像の乱れがなく、また高硬度な物と接触しても画
像の脱落ない信頼性の高い熱転写記録画像を得ることが
できる。また、本発明の熱転写記録媒体の製造方法によ
れば、上記の熱転写記録媒体を容易に製造することがで
きる。
【0014】本発明におけるアクリロニリルまたはメタ
クリロニリルの少なくとも一種とアクリル酸、アクリル
酸エステル、メタクリル酸またはメタクリル酸エステル
の少なくとも一種との共重合体の代表的なものとして
は、アクリロニリルまたはメタクリロニリルの少なくと
も一種と下記一般式(1)で表されるモノマーの少なく
とも一種との共重合体を挙げることができる。
クリロニリルの少なくとも一種とアクリル酸、アクリル
酸エステル、メタクリル酸またはメタクリル酸エステル
の少なくとも一種との共重合体の代表的なものとして
は、アクリロニリルまたはメタクリロニリルの少なくと
も一種と下記一般式(1)で表されるモノマーの少なく
とも一種との共重合体を挙げることができる。
【0015】
【化1】
【0016】(式中、R1は水素原子またはメチル基を
表し、R2は水素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキ
ル基またはグリシジル基を表す。) R2のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基などが、またヒドロキシアルキル基とし
てはヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基などが
例示できる。
表し、R2は水素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキ
ル基またはグリシジル基を表す。) R2のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基などが、またヒドロキシアルキル基とし
てはヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基などが
例示できる。
【0017】このような共重合体の具体例としては、ア
クリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体、アク
リロニトリル−メチルアクリレート共重合体、アクリロ
ニトリル−エチルメタクリレート共重合体、アクリロニ
トリル−エチルアクリレート共重合体、アクリロニトリ
ル−n−ブチルメタクリレート共重合体、アクリロニト
リル−グリシジルメタクリレート共重合体、アクリロニ
トリル−グリシジルアクリレート共重合体、アクリロニ
トリル−2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合
体、アクリロニトリル−iso−ブチルメタクリレ−ト
共重合体、アクリロニトリル−tert−ブチルメタク
リレート共重合体、アクリロニトリル−2−ヒドロキシ
プロピルメククリレート共重合体、及びこれら共重合体
のアクリロニトリルがメタクリロニトリルである共重合
体などを挙げることができる。
クリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体、アク
リロニトリル−メチルアクリレート共重合体、アクリロ
ニトリル−エチルメタクリレート共重合体、アクリロニ
トリル−エチルアクリレート共重合体、アクリロニトリ
ル−n−ブチルメタクリレート共重合体、アクリロニト
リル−グリシジルメタクリレート共重合体、アクリロニ
トリル−グリシジルアクリレート共重合体、アクリロニ
トリル−2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合
体、アクリロニトリル−iso−ブチルメタクリレ−ト
共重合体、アクリロニトリル−tert−ブチルメタク
リレート共重合体、アクリロニトリル−2−ヒドロキシ
プロピルメククリレート共重合体、及びこれら共重合体
のアクリロニトリルがメタクリロニトリルである共重合
体などを挙げることができる。
【0018】特に好ましい共重合体としては、下記一般
式(2)で示される共重合体を挙げることができる。
式(2)で示される共重合体を挙げることができる。
【0019】
【化2】
【0020】(式中、R1は水素原子またはメチル基を表
し、同一でも異なってもよい。R2は水素原子、アルキ
ル基またはヒドロキシアルキル基を表す。) 共重合体における(メタ)アクリル酸エステルと(メ
タ)アクリロニトリルの部分は、機械的強度或いは熱的
安定性を付与する機能を有しており、高熱がかかった状
態で外力が加わっても共重合体が破壊されにくく、また
グリシジル(メタ)アクリレートの部分は架橋性を付与
するものであり、機械的強度を更に向上させる機能を有
している。
し、同一でも異なってもよい。R2は水素原子、アルキ
ル基またはヒドロキシアルキル基を表す。) 共重合体における(メタ)アクリル酸エステルと(メ
タ)アクリロニトリルの部分は、機械的強度或いは熱的
安定性を付与する機能を有しており、高熱がかかった状
態で外力が加わっても共重合体が破壊されにくく、また
グリシジル(メタ)アクリレートの部分は架橋性を付与
するものであり、機械的強度を更に向上させる機能を有
している。
【0021】また、共重合体における各モノマーの組成
比としては、重量比で、L:M:Nが0〜80:10〜
70:0〜80(但し、LとNが同時に0となることは
ない)であることが好ましい。また三元共重合体の場合
には特にL:M:Nが10〜60:20〜60:10〜
60であることが好ましい。この組成のバランスがくず
れると、充分な機械的強度の確保ができず、また耐熱性
が劣下するようになる。すなわち、Nが10よりも少な
くなると機械的強度が劣るようになり、Lが10よりも
少なくなり、またMが20よりも少なくなると耐熱性に
劣るようになる。
比としては、重量比で、L:M:Nが0〜80:10〜
70:0〜80(但し、LとNが同時に0となることは
ない)であることが好ましい。また三元共重合体の場合
には特にL:M:Nが10〜60:20〜60:10〜
60であることが好ましい。この組成のバランスがくず
れると、充分な機械的強度の確保ができず、また耐熱性
が劣下するようになる。すなわち、Nが10よりも少な
くなると機械的強度が劣るようになり、Lが10よりも
少なくなり、またMが20よりも少なくなると耐熱性に
劣るようになる。
【0022】上記の共重合体の中で特に耐熱摩耗性に優
れ、かつ工業的にも容易に製造可能な共重合体としては
アクリロニトリル−グリシジルメタクリレート共重合
体、アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合
体、アクリロニトリル−エチルメタクリレート共重合体
などを挙げることができる。
れ、かつ工業的にも容易に製造可能な共重合体としては
アクリロニトリル−グリシジルメタクリレート共重合
体、アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合
体、アクリロニトリル−エチルメタクリレート共重合体
などを挙げることができる。
【0023】本発明における共重合体には本発明の目的
を逸脱しない範囲で他の種々のビニルモノマーをコモノ
マーとして用いることができる。また、モノマーとして
グリシジルメタクリレート等を使用して得た硬化性官能
基を有する共重合体の場合には、インク層中に適当な熱
硬化剤を含有させても良い。熱硬化剤の代表例としては
フェノール類、例えばフェノール樹脂、第1アミン、第
2アミン、アミンの錯化合物(ルイス酸特に三ふっ化ほ
う素とアミンとの錯化合物、例えはBF3・C2H5・N
H2)、有機酸、有機酸無水物等が挙げられる。これら
硬化剤を用いる場合には、硬化させる共重合体のグリシ
ジル基等と化学当量の官能基を含む量を用いればよい。
を逸脱しない範囲で他の種々のビニルモノマーをコモノ
マーとして用いることができる。また、モノマーとして
グリシジルメタクリレート等を使用して得た硬化性官能
基を有する共重合体の場合には、インク層中に適当な熱
硬化剤を含有させても良い。熱硬化剤の代表例としては
フェノール類、例えばフェノール樹脂、第1アミン、第
2アミン、アミンの錯化合物(ルイス酸特に三ふっ化ほ
う素とアミンとの錯化合物、例えはBF3・C2H5・N
H2)、有機酸、有機酸無水物等が挙げられる。これら
硬化剤を用いる場合には、硬化させる共重合体のグリシ
ジル基等と化学当量の官能基を含む量を用いればよい。
【0024】さらに、共重合体の分子量は溶融粘度に影
響し、インク層の熱転写時における感度を左右するの
で、本発明における上記共重合体の分子量としては、G
PCによるポリスチレン換算値において、重量平均分子
量(以下MWと記す)2000〜100万、数平均分子
量(以下MNと記す)1000〜50万が好ましく、特
にMWが3000〜50万、MNが1500〜25万で
あることが好ましい。
響し、インク層の熱転写時における感度を左右するの
で、本発明における上記共重合体の分子量としては、G
PCによるポリスチレン換算値において、重量平均分子
量(以下MWと記す)2000〜100万、数平均分子
量(以下MNと記す)1000〜50万が好ましく、特
にMWが3000〜50万、MNが1500〜25万で
あることが好ましい。
【0025】本発明における共重合体は公知の方法によ
り容易に調製することができる。例えば、重合開始剤と
してベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニ
トリルなどのラジカル開始剤等を用い、適当な温度、溶
媒下に重合させることにより容易に得ることができる。
また、従来公知の乳化重合法によっても容易に得ること
ができ、エマルジョンとしても使用することができる。
り容易に調製することができる。例えば、重合開始剤と
してベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニ
トリルなどのラジカル開始剤等を用い、適当な温度、溶
媒下に重合させることにより容易に得ることができる。
また、従来公知の乳化重合法によっても容易に得ること
ができ、エマルジョンとしても使用することができる。
【0026】次に、本発明の熱転写記録媒体におけるイ
ンク層に含まれる潤滑付与剤について説明する。ここに
潤滑付与剤とは熱転写した画像表面の潤滑性を向上させ
得る物質のことを意味している。この潤滑付与剤による
潤滑性によって、あらゆる物、例えば金属、段ボール
紙、木材などに対する摩耗係数を小ならしめ、熱転写記
録画像のインク層にかかる応力集中をさけ、それらの物
と接触したときに画像が容易に脱落することのないよう
にするものである。
ンク層に含まれる潤滑付与剤について説明する。ここに
潤滑付与剤とは熱転写した画像表面の潤滑性を向上させ
得る物質のことを意味している。この潤滑付与剤による
潤滑性によって、あらゆる物、例えば金属、段ボール
紙、木材などに対する摩耗係数を小ならしめ、熱転写記
録画像のインク層にかかる応力集中をさけ、それらの物
と接触したときに画像が容易に脱落することのないよう
にするものである。
【0027】このような潤滑付与剤としては、例えば、
ワックス状の脂肪酸アミド、リン酸エステル等の滑剤、
キャンデリラワックス、カルナバワックス等のワックス
類、シリコーン樹脂、フルオロアルキルエーテル樹脂等
の樹脂類、PTFE、SiC、SiO2等の潤滑付与粒
子等々が挙げられる。これらのうちでも熱転写記録画像
におけるインク層の機械的強度と潤滑性を両立させるの
に最も効果的な物質として、カルナバワックスが特に好
ましい。潤滑付与剤のインク層における添加量としては
前記共重合体に対して1〜30重量%が適当である。
ワックス状の脂肪酸アミド、リン酸エステル等の滑剤、
キャンデリラワックス、カルナバワックス等のワックス
類、シリコーン樹脂、フルオロアルキルエーテル樹脂等
の樹脂類、PTFE、SiC、SiO2等の潤滑付与粒
子等々が挙げられる。これらのうちでも熱転写記録画像
におけるインク層の機械的強度と潤滑性を両立させるの
に最も効果的な物質として、カルナバワックスが特に好
ましい。潤滑付与剤のインク層における添加量としては
前記共重合体に対して1〜30重量%が適当である。
【0028】さらに、熱転写記録画像の耐熱摩擦性の向
上を図るには、潤滑付与剤を前記共重合体と相溶させな
いようにすることが好ましく、特に潤滑付与剤がインク
層中または前記共重合体中に粒子状の分散状態で存在し
ていることが好ましい。潤滑付与剤を前記共重合体と相
溶させないようにすることにより、共重合体の機械的強
度が維持されると共に熱転写記録画像に高熱がかかると
熱転写記録画像表面の潤滑付与剤が一部溶けて潤滑性が
更に発揮されるため熱転写記録画像の耐熱摩擦性が更に
向上するものと考えられる。これに対し、潤滑付与剤と
前記共重合体とが相溶してしまうと潤滑付与剤が共重合
体に対して可塑剤として働き、その結果として前記共重
合体の機械的強度を弱め、また潤滑付与剤としての潤滑
性までも失われてしまい、耐熱摩擦性の向上を図ること
ができなくなるものと考えられる。
上を図るには、潤滑付与剤を前記共重合体と相溶させな
いようにすることが好ましく、特に潤滑付与剤がインク
層中または前記共重合体中に粒子状の分散状態で存在し
ていることが好ましい。潤滑付与剤を前記共重合体と相
溶させないようにすることにより、共重合体の機械的強
度が維持されると共に熱転写記録画像に高熱がかかると
熱転写記録画像表面の潤滑付与剤が一部溶けて潤滑性が
更に発揮されるため熱転写記録画像の耐熱摩擦性が更に
向上するものと考えられる。これに対し、潤滑付与剤と
前記共重合体とが相溶してしまうと潤滑付与剤が共重合
体に対して可塑剤として働き、その結果として前記共重
合体の機械的強度を弱め、また潤滑付与剤としての潤滑
性までも失われてしまい、耐熱摩擦性の向上を図ること
ができなくなるものと考えられる。
【0029】また、本発明で用いられる着色剤として
は、要求される色調などに応じ、カーボンブラック、有
機顔料、無機顔料、又は染料から適当なものを選択して
用いることができる。以上のようなインク層成分に対し
て、さらに添加剤として可撓性付与剤、熱感度調製剤等
を用いることができる。それらの具体例としては、EV
A、EEA、合成ゴムなどの柔軟剤、耐摩耗性を劣化さ
せないアクリル樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹
脂などを挙げることができる。インク層の厚さは熱転写
記録画像が形成される被記録体面の平滑性によって適宜
に設定される。ポリエステルフィルム等の平滑度の大き
いものに対してはインク層の厚さが1.0μm〜2.5
μmで充分に強靱な画像を形成することができ、かつ熱
感度も良好である。また、コート紙、上質紙に対しては
インク層の厚さは2.5μm〜4.0μm程度であるこ
とが画質の点で特に好ましい。
は、要求される色調などに応じ、カーボンブラック、有
機顔料、無機顔料、又は染料から適当なものを選択して
用いることができる。以上のようなインク層成分に対し
て、さらに添加剤として可撓性付与剤、熱感度調製剤等
を用いることができる。それらの具体例としては、EV
A、EEA、合成ゴムなどの柔軟剤、耐摩耗性を劣化さ
せないアクリル樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹
脂などを挙げることができる。インク層の厚さは熱転写
記録画像が形成される被記録体面の平滑性によって適宜
に設定される。ポリエステルフィルム等の平滑度の大き
いものに対してはインク層の厚さが1.0μm〜2.5
μmで充分に強靱な画像を形成することができ、かつ熱
感度も良好である。また、コート紙、上質紙に対しては
インク層の厚さは2.5μm〜4.0μm程度であるこ
とが画質の点で特に好ましい。
【0030】また、本発明において上述のインク層を支
持する支持体としては、従来より公知のフィルムや紙を
そのまま使用することができ、例えばポリエステル、ポ
リカーボネ−ト、トリアセチルセルロース、ナイロン、
ポリイミド等の比較的耐熱性の良いプラスチックフィル
ム、セロハンあるいは硫酸紙などが好適に使用できる。
支持体の厚さとしては、熱転写記録に際しての熱源と
して熱ヘッドを使用する場合には2μm〜15μmであ
ることが望ましく、また、例えばレーザー光等のように
インク層を選択的に加熱できる熱源を使用する場合には
特に制限はない。 また、熱ヘッドを使用する場合に熱
ヘッドと接触する支持体の面にシリコン樹脂、フッ素樹
脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、
メラミン樹脂、ニトロセルロース等からなる耐熱性保護
層を設けることが好ましい。
持する支持体としては、従来より公知のフィルムや紙を
そのまま使用することができ、例えばポリエステル、ポ
リカーボネ−ト、トリアセチルセルロース、ナイロン、
ポリイミド等の比較的耐熱性の良いプラスチックフィル
ム、セロハンあるいは硫酸紙などが好適に使用できる。
支持体の厚さとしては、熱転写記録に際しての熱源と
して熱ヘッドを使用する場合には2μm〜15μmであ
ることが望ましく、また、例えばレーザー光等のように
インク層を選択的に加熱できる熱源を使用する場合には
特に制限はない。 また、熱ヘッドを使用する場合に熱
ヘッドと接触する支持体の面にシリコン樹脂、フッ素樹
脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、
メラミン樹脂、ニトロセルロース等からなる耐熱性保護
層を設けることが好ましい。
【0031】次に、本発明の熱転写記録媒体における熱
溶融性物質および/又は熱軟化性物質を主成分とする感
度向上剤層について説明する。感度向上剤層はインク層
上に形成される。熱溶融性物質としては融点が60〜1
30℃であり、140℃における溶融粘土が1000c
ps以下のものが好ましく、具体的にはパラフィンワッ
クス、カルナバワックス、キャンデリラワックス、ポリ
エチレンワックス等のワックス類、脂肪酸アミドなどが
主に挙げられる。また、熱軟化性物質としては、熱軟化
性で被記録体への接着力の強いエチレン−酢酸ビニル共
重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、アク
リル樹脂、ポリエステル樹脂特に分枝ポリエステル樹脂
などが好適である。感度向上剤層は上記のような熱軟化
性物質である樹脂のみで形成してもよいが、印字速度の
高速化や低平滑度紙への印字などに対応するために、カ
ルナバワックス、パラフィンワックス、キャンデリラワ
ックス、ポリエチレンワックス類、脂肪酸アミド等の熱
溶融性物質を添加してもよい。
溶融性物質および/又は熱軟化性物質を主成分とする感
度向上剤層について説明する。感度向上剤層はインク層
上に形成される。熱溶融性物質としては融点が60〜1
30℃であり、140℃における溶融粘土が1000c
ps以下のものが好ましく、具体的にはパラフィンワッ
クス、カルナバワックス、キャンデリラワックス、ポリ
エチレンワックス等のワックス類、脂肪酸アミドなどが
主に挙げられる。また、熱軟化性物質としては、熱軟化
性で被記録体への接着力の強いエチレン−酢酸ビニル共
重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、アク
リル樹脂、ポリエステル樹脂特に分枝ポリエステル樹脂
などが好適である。感度向上剤層は上記のような熱軟化
性物質である樹脂のみで形成してもよいが、印字速度の
高速化や低平滑度紙への印字などに対応するために、カ
ルナバワックス、パラフィンワックス、キャンデリラワ
ックス、ポリエチレンワックス類、脂肪酸アミド等の熱
溶融性物質を添加してもよい。
【0032】感度向上剤層の溶融粘土は熱転写記録媒体
の熱感度を左右するので、B型回転粘度計において、1
40℃で50〜5000cpsであるのが好ましい。ま
た、熱溶融性物質/熱軟化性物質の組成比としては、重
量比で95/5〜0/100の範囲が好ましい。さら
に、感度向上剤層の厚さは、被記録体に接着してインク
層と共に熱転写するのに必要な最低の厚さで十分であ
り、機械的強度が低下しない範囲で可能な限り薄い方が
よいが、低平滑度の紙に熱転写記録を行う場合に細線の
切れを防止し、或いはベタの埋まりを良くするためには
熱感度を低下させない限りできるだけ厚くしてインク層
の転写に紙の凹凸の影響がでないようにするのが好まし
く、これらの点から感度向上剤層の厚さは0.1μm〜
1.5μmが好ましく、特に0.3μm〜1.0μmが
好ましい。
の熱感度を左右するので、B型回転粘度計において、1
40℃で50〜5000cpsであるのが好ましい。ま
た、熱溶融性物質/熱軟化性物質の組成比としては、重
量比で95/5〜0/100の範囲が好ましい。さら
に、感度向上剤層の厚さは、被記録体に接着してインク
層と共に熱転写するのに必要な最低の厚さで十分であ
り、機械的強度が低下しない範囲で可能な限り薄い方が
よいが、低平滑度の紙に熱転写記録を行う場合に細線の
切れを防止し、或いはベタの埋まりを良くするためには
熱感度を低下させない限りできるだけ厚くしてインク層
の転写に紙の凹凸の影響がでないようにするのが好まし
く、これらの点から感度向上剤層の厚さは0.1μm〜
1.5μmが好ましく、特に0.3μm〜1.0μmが
好ましい。
【0033】本発明の熱転写記録媒体を作るには、65
℃における潤滑付与剤の溶解度が5g/(溶媒100
g)以下である溶媒中に、着色剤、アクリロニリルまた
はメタクリロニリルの少なくとも一種とアクリル酸、ア
クリル酸エステル、メタクリル酸またはメタクリル酸エ
ステルの少なくとも一種との共重合体、及び潤滑付与剤
を含有するインク層形成用塗液を支持体上に塗布し乾燥
させてインク層を形成し、次いで溶媒中に熱溶融性物質
および/又は熱軟化性物質を含有する感度向上剤層用塗
液を該インク層上に塗布し乾燥させて感度向上剤層を形
成すればよい。
℃における潤滑付与剤の溶解度が5g/(溶媒100
g)以下である溶媒中に、着色剤、アクリロニリルまた
はメタクリロニリルの少なくとも一種とアクリル酸、ア
クリル酸エステル、メタクリル酸またはメタクリル酸エ
ステルの少なくとも一種との共重合体、及び潤滑付与剤
を含有するインク層形成用塗液を支持体上に塗布し乾燥
させてインク層を形成し、次いで溶媒中に熱溶融性物質
および/又は熱軟化性物質を含有する感度向上剤層用塗
液を該インク層上に塗布し乾燥させて感度向上剤層を形
成すればよい。
【0034】前記インク層形成用塗液を塗布し乾燥させ
てインク層を形成する際の乾燥温度としては、65℃以
下が特に好ましい。乾燥温度をこのようにすることによ
り、インク層において前記共重合体と相溶していない潤
滑付与剤を粒子状態としておくことができ、熱転写記録
画像の耐熱摩擦性を更に向上させることができる。
てインク層を形成する際の乾燥温度としては、65℃以
下が特に好ましい。乾燥温度をこのようにすることによ
り、インク層において前記共重合体と相溶していない潤
滑付与剤を粒子状態としておくことができ、熱転写記録
画像の耐熱摩擦性を更に向上させることができる。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれにより限定されるものではない。 実施例1 支持体として4.5μm厚のポリエステルフィルムを用
い、この支持体上に下記組成のインク層形成用塗液を乾
燥後の膜厚が3.0μmになるように塗布し、乾燥温度
80℃で乾燥させてインク層を形成した。
発明はこれにより限定されるものではない。 実施例1 支持体として4.5μm厚のポリエステルフィルムを用
い、この支持体上に下記組成のインク層形成用塗液を乾
燥後の膜厚が3.0μmになるように塗布し、乾燥温度
80℃で乾燥させてインク層を形成した。
【0036】 カーボンブラック 15重量部 グリシジルメタクリレート−アクリロニトリル共重合体 70重量部 (重量比50:50)[MW:8000、MN:3900] カルナバワックス(潤滑付与剤) 15重量部 メチルエチルケトン 300重量部 (65℃におけるカルナバワックスの溶解度は1.5g/100g溶媒)
【0037】次いで、インク層上に下記組成の感度向上
剤層形成用塗液を乾燥後の膜厚が0.5μmになるよう
に塗布し、乾燥温度60℃で乾燥させて感度向上剤層を
形成し、熱転写記録媒体を得た。
剤層形成用塗液を乾燥後の膜厚が0.5μmになるよう
に塗布し、乾燥温度60℃で乾燥させて感度向上剤層を
形成し、熱転写記録媒体を得た。
【0038】 ポリエステル樹脂 90重量部 ポリエチレンワックス 10重量部 トルエン 900重量部
【0039】実施例2 実施例1のインク層形成用塗液におけるカルナバワック
スをPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)粒子(平
均粒径3.0μm)に代えた以外は実施例1と同様にし
て熱転写記録媒体を得た。
スをPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)粒子(平
均粒径3.0μm)に代えた以外は実施例1と同様にし
て熱転写記録媒体を得た。
【0040】実施例3 実施例1のインク層形成用塗液を下記のインク層形成用
塗液に代え、インク層の乾燥温度を65℃とした以外は
実施例1と同様にして熱転写記録媒体を得た。
塗液に代え、インク層の乾燥温度を65℃とした以外は
実施例1と同様にして熱転写記録媒体を得た。
【0041】 カーボンブラック 15重量部 グリシジルメタクリレート−アクリロニトリル共重合体 70重量部 (重量比50:50)[MW:8000、MN:3900] カルナバワックス(潤滑付与剤) 15重量部 トルエン 120重量部 メチルエチルケトン 180重量部 (65℃におけるカルナバワックスの溶解度は5g/100g混合溶媒)
【0042】実施例4 前記実施例1におけるインク層の乾燥温度を65℃とし
た以外は実施例1と同様にして熱転写記録媒体を得た。
た以外は実施例1と同様にして熱転写記録媒体を得た。
【0043】比較例1 熱可融性のワックスを主成分とする下記のインク層成分
をトルエン中での固形分が15重量%となるように調製
し、得られたインク層形成用塗液を実施例1と同じ支持
体上に乾燥後の膜厚が3.0μmになるように塗布し乾
燥させて比較例の熱転写記録媒体を得た。
をトルエン中での固形分が15重量%となるように調製
し、得られたインク層形成用塗液を実施例1と同じ支持
体上に乾燥後の膜厚が3.0μmになるように塗布し乾
燥させて比較例の熱転写記録媒体を得た。
【0044】 カーボンブラック 20重量部 パラフィンワックス(融点68℃) 40重量部 カルナバワックス(融点81℃) 20重量部 エチレン−酢酸ビニルコポリマー 10重量部 (酢酸ビニル28%、メルトインデックス250)
【0045】以上のようにして得られた熱転写記録媒体
を用いて裏面にのり付処理されラベル状のポリエステル
フィルム表面に下記の熱転写記録条件により熱転写記録
を行ったところ、良好な熱転写記録画像が得られた。
を用いて裏面にのり付処理されラベル状のポリエステル
フィルム表面に下記の熱転写記録条件により熱転写記録
を行ったところ、良好な熱転写記録画像が得られた。
【0046】〈熱転写記録条件〉 サーマルヘッド:部分グレーズ薄膜ヘッドタイプ プラテン圧:150g/cm 熱転写記録媒体の引き剥し角度:被記録体に対して30
度 引き剥しトルク値:200g 印加エネルギー:20mj/mm2 記録速度:100mm/sec
度 引き剥しトルク値:200g 印加エネルギー:20mj/mm2 記録速度:100mm/sec
【0047】それらの熱転写記録画像について下記の方
法により耐熱摩耗性の評価を行った。その結果を表1に
示す。
法により耐熱摩耗性の評価を行った。その結果を表1に
示す。
【0048】〈耐熱摩耗性の評価方法〉70℃に設定さ
れた恒温槽中に熱転写記録画像を有する上記被記録体を
置き、熱転写記録画像面を段ボール紙で60g/cm2
の荷重、30cm/secのスピードで往復ラブテスト
を行い、画像が判読できなくなったときの回数を記録
し、耐熱摩耗性の評価を行った。
れた恒温槽中に熱転写記録画像を有する上記被記録体を
置き、熱転写記録画像面を段ボール紙で60g/cm2
の荷重、30cm/secのスピードで往復ラブテスト
を行い、画像が判読できなくなったときの回数を記録
し、耐熱摩耗性の評価を行った。
【0049】
【表1】
【0050】備考には、往復ラブテストにより画像が判
読できなくなったときの状態を示した。表1から明らか
なように、実施例の熱転写記録媒体により形成された熱
転写記録画像は、比較例1の熱転写記録媒体により形成
された熱転写記録画像に比べ、耐熱摩耗性において極め
て優れているものである。
読できなくなったときの状態を示した。表1から明らか
なように、実施例の熱転写記録媒体により形成された熱
転写記録画像は、比較例1の熱転写記録媒体により形成
された熱転写記録画像に比べ、耐熱摩耗性において極め
て優れているものである。
【0051】
【発明の効果】本発明の熱転写記録媒体によれば、イン
ク層を、着色剤と、アクリロニリルまたはメタクリロニ
リルの少なくとも一種とアクリル酸、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸またはメタクリル酸エステルの少なく
とも一種との共重合体とを主成分とし、かつ潤滑付与剤
を含んでなるインク層とし、そのインク層上に熱溶融性
物質および/又は熱軟化性物質を主成分とする感度向上
剤層を積層することにより、良好な感度で熱転写記録を
行うことができ、且つ熱転写記録画像の耐熱摩耗性及び
画像表面の潤滑性を向上させることができる。さらに潤
滑付与剤を共重合体と相溶させずに粒子状で存在させる
ことにより、共重合体の機械的強度が維持され、且つ熱
転写記録画像表面の潤滑性をより良く発揮させることが
でき、熱転写記録画像の耐熱摩耗性を飛躍的に向上させ
ることができる。
ク層を、着色剤と、アクリロニリルまたはメタクリロニ
リルの少なくとも一種とアクリル酸、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸またはメタクリル酸エステルの少なく
とも一種との共重合体とを主成分とし、かつ潤滑付与剤
を含んでなるインク層とし、そのインク層上に熱溶融性
物質および/又は熱軟化性物質を主成分とする感度向上
剤層を積層することにより、良好な感度で熱転写記録を
行うことができ、且つ熱転写記録画像の耐熱摩耗性及び
画像表面の潤滑性を向上させることができる。さらに潤
滑付与剤を共重合体と相溶させずに粒子状で存在させる
ことにより、共重合体の機械的強度が維持され、且つ熱
転写記録画像表面の潤滑性をより良く発揮させることが
でき、熱転写記録画像の耐熱摩耗性を飛躍的に向上させ
ることができる。
【0052】これらにより、高温にさらされた状態で熱
転写記録画像をダンボール紙などで擦るっても画像の乱
れがなく、また高硬度な物と接触しても画像の脱落ない
信頼性の高い熱転写記録画像を得ることができる。
転写記録画像をダンボール紙などで擦るっても画像の乱
れがなく、また高硬度な物と接触しても画像の脱落ない
信頼性の高い熱転写記録画像を得ることができる。
【0053】また、本発明の熱転写記録媒体の製造方法
によれば、上記の熱転写記録媒体を容易に製造すること
ができる。
によれば、上記の熱転写記録媒体を容易に製造すること
ができる。
【化1】
【化2】
【表1】
Claims (8)
- 【請求項1】支持体上に着色剤と、アクリロニリルまた
はメタクリロニリルの少なくとも一種とアクリル酸、ア
クリル酸エステル、メタクリル酸またはメタクリル酸エ
ステルの少なくとも一種との共重合体とを主成分とし、
かつ潤滑付与剤を含んでなるインク層、及び熱溶融性物
質および/又は熱軟化性物質を主成分とする感度向上剤
層を順次積層してなることを特徴とする熱転写記録媒
体。 - 【請求項2】インク層における潤滑付与剤が共重合体と
相溶していないことを特徴とする請求項1記載の熱転写
記録媒体。 - 【請求項3】インク層における潤滑付与剤が粒子状とな
っていることを特徴とする請求項2記載の熱転写記録媒
体。 - 【請求項4】潤滑付与剤がカルナバワックスであること
を特徴とする請求項1、2または3記載の熱転写記録媒
体。 - 【請求項5】溶媒中に着色剤、アクリロニリルまたはメ
タクリロニリルの少なくとも一種とアクリル酸、アクリ
ル酸エステル、メタクリル酸またはメタクリル酸エステ
ルの少なくとも一種との共重合体、及び潤滑付与剤を含
有するインク層形成用塗液を支持体上に塗布し乾燥させ
てインク層を形成し、該インク層上に熱溶融性物質およ
び/又は熱軟化性物質を主成分とする感度向上剤層を形
成する熱転写記録媒体製造方法において、溶媒として潤
滑付与剤が不溶もしくは難溶の溶媒を用いることを特徴
とする熱転写記録媒体の製造方法。 - 【請求項6】溶媒として65℃における潤滑付与剤の溶
解度が5g/(溶媒100g)以下である溶媒を用いる
ことを特徴とする請求項5記載の熱転写記録媒体の製造
方法。 - 【請求項7】インク層形成用塗液を塗布し乾燥させてイ
ンク層を形成する際の乾燥温度が65℃以下であること
を特徴とする請求項5または6記載の熱転写記録媒体の
製造方法。 - 【請求項8】潤滑付与剤がカルナバワックスであること
を特徴とする請求項5、6または7記載の熱転写記録媒
体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7316510A JPH09156240A (ja) | 1995-12-05 | 1995-12-05 | 熱転写記録媒体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7316510A JPH09156240A (ja) | 1995-12-05 | 1995-12-05 | 熱転写記録媒体及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09156240A true JPH09156240A (ja) | 1997-06-17 |
Family
ID=18077917
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7316510A Pending JPH09156240A (ja) | 1995-12-05 | 1995-12-05 | 熱転写記録媒体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09156240A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101898470A (zh) * | 2009-05-25 | 2010-12-01 | 株式会社理光 | 热转印记录介质 |
-
1995
- 1995-12-05 JP JP7316510A patent/JPH09156240A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101898470A (zh) * | 2009-05-25 | 2010-12-01 | 株式会社理光 | 热转印记录介质 |
US8404321B2 (en) | 2009-05-25 | 2013-03-26 | Ricoh Company, Ltd. | Thermal transfer recording medium |
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