JPH09156095A

JPH09156095A - インクジェットヘッド

Info

Publication number: JPH09156095A
Application number: JP31637195A
Authority: JP
Inventors: Atsushi Nagashima; 淳長島
Original assignee: Mita Industrial Co Ltd
Current assignee: Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Priority date: 1995-12-05
Filing date: 1995-12-05
Publication date: 1997-06-17

Abstract

(57)【要約】【課題】基板の表面に多数のノズルが配列形成された
インクジェットヘッドにおいて、基板を樹脂成型するた
めの金型の費用を低減し、インクジェットヘッドのコス
トダウンを可能とする。【解決手段】基板１０に、インク共通流路１１と、こ
のインク共通流路１１が連通されるインク供給路１２
と、このインク供給路１２が連通される加圧室１４と、
この加圧室１４が加圧されることによりインク滴が吐出
されるノズル１３とを備え、インク供給路１２を分岐路
１８、１９を介して複数の加圧室１４に連通させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録装置等に用いられるインクジェットヘッドに関し、更
に詳しくは、基板の表面に多数のノズルが配列形成さ
れ、そのノズルからインク滴が吐出されるようにしたイ
ンクジェットヘッドに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のインクジェットヘッド
は、その要部縦断面図である図７に示すように、対向す
る表面１００ａ、１００ｂを有する樹脂からなる矩形状
の基板１００を備えている。この基板１００の一方の表
面１００ａ側には、その長手方向に沿ってインク共通流
路１０１が形成されている。このインク共通流路１０１
は、基板１００に溝１０１ａを形成し、この溝１０１ａ
を覆うように基板１００に被覆体１０１ｂを配設するこ
とにより構成されたものである。このように構成された
インク共通流路１０１の長手方向の一端は閉じられてい
るが、他端は基板１００の側面に通じており、この他端
側から外部に配設されたインクタンクのインクが供給さ
れるようになっている。

【０００３】また、基板１００の一方の表面１００ａ側
には、インク共通流路１０１に沿って多数のノズル１０
２が一定のピッチで一列に並べられて配設されている。
この基板１００の一方の表面１００ａには、ノズル１０
２のインク吐出口に撥水性を持たせるため、ノズル１０
２に沿って金属板からなるノズルプレート１０２ａが配
設されている。

【０００４】また、基板１００の内部には、インク共通
流路１０１と基板１００の他方の表面１００ｂとの間に
ノズル１０２に対応して多数のインク供給路１０３が形
成されている。このインク供給路１０３の一端はインク
共通流路１０１に連通し、他端は基板１００の他方の表
面１００ｂに開口している。また、このインク供給路１
０３には、インク共通流路１０１との連通部分にノズル
１０２と同径かそれよりも細い径の隘路１０３ａが形成
されている。

【０００５】また、基板１００の他方の表面１００ｂ側
には、ノズル１０２とインク供給路１０３に対応して多
数の加圧室１０４が形成されている。この加圧室１０４
は、基板１００に溝１０４ａを形成し、この溝１０４ａ
を覆うように基板１００に振動板１０５を配設すること
により構成されたものである。この振動板１０５は、同
時にインク供給路１０３の開口部分をも覆っている。こ
の加圧室１０４の一端はインク供給路１０３の他端に連
通され、加圧室１０４の他端はノズル１０２側に連通さ
れている。また、振動板１０５の外面側の溝１０４ａと
対応する箇所には圧電素子１０６が配設されている。

【０００６】このように構成されたインクジェットヘッ
ドは、駆動信号が与えられて圧電素子１０６が駆動する
と、振動板１０５が振動することによって加圧室１０４
が加圧され、それによりインク共通流路１０１からイン
ク供給路１０３を介して供給された加圧室１０４のイン
クがノズル１０２側に送出され、ノズル１０２からイン
ク滴が吐出されるようになっている。なお、上記インク
供給路１０３の隘路１０３ａは、加圧室１０４が加圧さ
れたときにインクがインク共通流路１０１側に逆流しな
いように設けたものである。

【０００７】上記のように構成されたインクジェットヘ
ッドは、加熱して流動化した樹脂を金型内に流し込む射
出成型等の樹脂成型手段によって溝１０１ａ、１０４
ａ、ノズル１０２、インク供給路１０３等を備えた基板
１００を形成し、この基板１００に被覆体１０１ｂ、ノ
ズルプレート１０２ａ、振動板１０５を貼着すると共
に、振動板１０５に圧電素子１０６を配設することによ
って製作される。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように構成されたインクジェットヘッドにおいて、イン
ク供給路１０３を樹脂成型手段によって形成する場合に
は、成型金型にインク供給路１０３を形成するためのピ
ンが必要となるが、インク供給路１０３の直径が、例え
ば、１００〜２００μｍ程度と極めて細く、しかも本数
が多いために金型の製作が困難となり、金型費用が高く
なってインクジェットヘッドのコストダウンに制約を受
けるという問題があった。

【０００９】また、隘路１０３ａをインク供給路１０３
と同時に形成する場合には、インク供給路１０３を形成
するピンの先端に更に隘路１０３ａを形成するピンを一
体に設ける必要があるが、隘路１０３ａの直径は、例え
ば、５０μｍ程度と極めて細いため、金型の製作が更に
困難となり、金型費用が一層高くなってインクジェット
ヘッドのコストダウンが更に制約を受けることになると
いう問題があった。

【００１０】従って、本発明は、インクジェットヘッド
を構成する基板の構造を改良することによって金型費用
の低減を可能とし、コストダウンを図ることが可能なイ
ンクジェットヘッドを提供することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、請求項１に係るインクジェットヘッドは、基板
に、インク共通流路と、このインク共通流路が連通され
るインク供給路と、このインク供給路が連通される加圧
室と、この加圧室が加圧されることによりインク滴が吐
出されるノズルとを備えて構成されたものにおいて、前
記インク供給路は分岐路を介して複数の加圧室に連通さ
れていることを特徴としている。

【００１２】この請求項１に係るインクジェットヘッド
においては、インク供給路が分岐路を介して複数の加圧
室に連通されているため、インク供給路の数が削減さ
れ、インクジェットヘッドを構成する基板の構造が簡素
化される。

【００１３】また、請求項２に係るインクジェットヘッ
ドは、請求項１記載のものにおいて、前記加圧室はイン
ク共通流路の両側に配設され、前記分岐路は各インク供
給路について一対配設され、一方の分岐路は下流端が前
記インク共通流路の一方側の１個の加圧室に連通され、
他方の分岐路は下流端が前記インク共通流路の他方側の
１個の加圧室に連通されていることを特徴としている。

【００１４】この請求項２に係るインクジェットヘッド
においては、各インク供給路が２個の加圧室に連通され
ているため、インク供給路の数が加圧室の数に比べて１
／２に削減され、インクジェットヘッドを構成する基板
の構造が簡素化される。

【００１５】また、請求項３に係るインクジェットヘッ
ドは、請求項１記載のものにおいて、前記加圧室はイン
ク共通流路の両側に配設され、前記分岐路は各インク供
給路について一対配設され、各分岐路は下流端が再分岐
されて前記インク共通流路の両側の各１個の加圧室に連
通されていることを特徴としている。

【００１６】この請求項３に係るインクジェットヘッド
においては、各インク供給路が４個の加圧室に連通され
ているため、インク供給路の数が加圧室の数に比べて１
／４に削減され、インクジェットヘッドを構成する基板
の構造が簡素化される。

【００１７】また、請求項４に係るインクジェットヘッ
ドは、請求項１記載のものにおいて、前記加圧室はイン
ク共通流路の両側に配設され、前記インク供給路は前記
インク共通流路に沿ってスリット状に形成され、前記分
岐路は前記インク共通流路の両側の加圧室に対応して形
成され、上流端が前記スリット状のインク供給路に連通
されると共に、下流端が各加圧室に連通されていること
を特徴としている。

【００１８】この請求項４に係るインクジェットヘッド
においては、インク供給路がスリット状に形成されてい
るため、インクジェットヘッドを構成する基板の構造が
簡素化される。

【００１９】また、請求項５に係るインクジェットヘッ
ドは、請求項１乃至４のいずれかに記載のものにおい
て、前記加圧室は、前記基板の表面に配設された振動板
を備え、前記分岐路は、前記基板の表面に形成された溝
と、この溝を覆うように配設された前記振動板とで構成
されていることを特徴としている。

【００２０】この請求項５に係るインクジェットヘッド
においては、分岐路が基板に形成した溝と、その溝を覆
う振動板とで構成されるので、分岐路が容易に形成され
る。

【００２１】

【発明の実施の形態】図１は本発明の実施形態に係るイ
ンクジェットヘッドの平面図であり、図２は図１のＡ−
Ａ線に沿う拡大断面図で、上下方向を逆転して示したも
のである。

【００２２】これらの図において、インクジェットヘッ
ドは、対向する表面１０ａ、１０ｂを有する樹脂からな
る矩形状の基板１０を備えている。この基板１０の内部
には、その長手方向に沿い、かつ、一方の表面１０ａ側
に複数のインク共通流路１１が一定の間隔をおいて形成
されている。このインク共通流路１１は、基板１０に溝
１１ａを形成し、この溝１１ａを覆うように基板１０に
平板状の被覆体１１ｂを配設することにより構成された
ものである。この被覆体１１ｂは、貼着等の手段で基板
１０に取り付けられる。このように構成された各インク
共通流路１１の一端は閉じられているが、他端は基板１
０の側面に通じており、この他端から図略のインクタン
クのインクが供給されるようになっている。

【００２３】また、基板１０の内部には、インク共通流
路１１に沿って多数のインク供給路１２が一定のピッチ
で形成されている。このインク供給路１２は、インク共
通流路１１と基板１０の他方の表面１０ｂとの間に、基
板１０の厚み方向（基板１０の対向する表面１０ａ、１
０ｂ間方向）に沿って形成されており、一端がインク共
通流路１１の幅方向中間位置に連通されると共に、他端
が基板１０の他方の表面１０ｂ側に開口している。

【００２４】また、基板１０の内部には、インク共通流
路１１の両側に多数のノズル１３が互いに半ピッチずれ
た状態でそれぞれ一列に並べられて形成されている。こ
のノズル１３は、一端が基板１０の一方の表面１０ａに
開口すると共に、基板１０の厚み方向に沿って形成され
ている。また、インク共通流路１１の一方の側のノズル
１３は、インク供給路１２に対してインク共通流路１１
の長手方向の一方の側にずれた位置に配設され、他方の
側のノズル１３は、インク供給路１２に対してインク共
通流路１１の長手方向で、かつ、上記一方の側のノズル
１３のずれと同じ距離だけ他方の側にずれた位置に配設
されている。

【００２５】また、基板１０の内部には、各インク共通
流路１１の両側に多数の加圧室１４が各ノズル１３に対
応して一列に並べられて形成されている。この加圧室１
４は、基板１０の他方の表面１０ｂとノズル１３との間
に溝１４ａが形成され、この溝１４ａを覆うように基板
１０に振動板１５が配設されて構成されている。この振
動板１５は、ガラス等の絶縁材料から形成され、貼着等
の手段で基板１０の略全域に取り付けられている。上記
溝１４ａは、一端が基板１０の他方の表面１０ｂに開口
し、他端がノズル１３の他端に連通されており、基板１
０の厚み方向と直交する方向である横断面が四角形状に
形成されると共に、他端側が先細り形状に形成され、全
体として四角錐に近似した形状を有している。

【００２６】また、基板１０の他方の表面１０ｂには、
インク供給路１２とそのインク供給路１２と対応するイ
ンク共通流路１１の両側の加圧室１４とに連通する溝１
６、１７が形成されている。この溝１６、１７は、イン
ク供給路１２の開口部と共に上記振動板１５で覆われる
ことにより、インク供給路１２の一部となる分岐路１
８、１９を構成する。すなわち、この実施形態において
は、各インク供給路１２について一対の分岐路１８、１
９が配設され、一方の分岐路１８は下流端がインク共通
流路１１の一方側の１個の加圧室に連通され、他方の分
岐路１９は下流端がインク共通流路１１の他方側の１個
の加圧室に連通されており、各インク供給路１２からイ
ンク共通流路１１の両側の２個の加圧室１４に分岐路１
８、１９を介してそれぞれインクを供給するようになっ
ている。なお、この実施形態においては、分岐路１８、
１９はそれぞれインクの逆流を阻止する隘路としての機
能を有している。

【００２７】また、上記振動板１５の外面側には、加圧
室１４に対応する位置にチタン酸ジルコン酸鉛等からな
る圧電素子２０が配設されている。

【００２８】上記のように構成されたインクジェットヘ
ッドは、基板１０の一方の表面１０ａに多数のノズル１
３が複数列に配設されたものとなり、インクジェット記
録装置等に取り付けられて圧電素子２０に駆動信号が与
えられると、振動板１５が振動することによって加圧室
１４が加圧され、インク共通流路１１からインク供給路
１２を介して供給された加圧室１４内部のインクがノズ
ル１３から吐出され、記録用紙等に所定の画像を記録す
る。

【００２９】上記のように構成されたインクジェットヘ
ッドは、各インク供給路１２が分岐路１８、１９を介し
て２個の加圧室１４に連通されているので、インク供給
路１２の数を加圧室１４の数に比べて１／２に削減する
ことができる。その結果、インクジェットヘッドを構成
する基板１０を樹脂成型する場合、その成型金型に必要
とするインク供給路１２を形成するためのピンの数が１
／２に削減でき、金型費用が低減できてインクジェット
ヘッドのコストダウンが可能となる。

【００３０】また、上記のように構成されたインクジェ
ットヘッドは、インク供給路１２の一部を構成する分岐
路１７、１８が、基板１０の他方の表面１０ｂに形成さ
れた溝１６、１７と、この溝１６、１７を覆うように配
設された振動板１５とで構成されているので、成型金型
には細いピンを必要としない。そのため、金型費用が高
くならず、インクジェットヘッドのコストダウンが可能
となる。なお、この実施形態では、分岐路１７、１８に
隘路としての機能を持たせているが、隘路はインク供給
路１２とインク共通流路１１との連通部分に形成するよ
うにしてもよい。この場合でも、インク供給路１２を形
成するピンの数が１／２に削減できることに伴って隘路
を形成するピンの数も１／２に削減できるので、金型費
用が低減できてインクジェットヘッドのコストダウンが
可能となる。

【００３１】また、インクジェットヘッドを構成する基
板の構造が簡素化されることから、基板の量産時の歩留
まりが向上し、この点からもインクジェットヘッドのコ
ストダウンが可能となる。更には、インク供給路１２を
形成するピンの数を削減できることから、金型に樹脂を
充填する際に発生する圧力によるピンの倒れの発生も減
少するため、成型条件の幅が広くなって基板の製作が容
易となり、この点からもインクジェットヘッドのコスト
ダウンが可能となる。

【００３２】また、インク共通流路１１が、基板１０の
ノズル１３が開口する一方の表面１０ａ側に配設されて
いるので、インク共通流路１１をノズル１３よりも径の
大きな加圧室１４の存在する他方の表面１０ｂ側に配設
する場合に比べてノズル１３と加圧室１４をインク共通
流路１１に近接して配設できるようになり、その結果、
ノズル１３の列間隔を狭めることができ、ノズル１３の
配置密度を高めることができる。

【００３３】また、加圧室１４が基板１０の他方の表面
１０ｂとノズル１３との間に基板の厚み方向に沿って形
成されているので、ノズル１３をインク共通流路１１に
近接して配設でき、その結果、ノズル１３の列間隔を狭
めることができ、ノズル１３の配置密度を高めることが
できる。

【００３４】なお、上記の実施形態では、各インク供給
路１２が２個の加圧室１４に連通されるようにしている
が、図３及び図４に示すように、各インク供給路１２が
４個の加圧室１４に連通されるようにすることもでき
る。図３はインクジェットヘッドの一部を示す平面図で
あり、図４は図３のＢ−Ｂ線に沿う拡大断面図である。
すなわち、図１及び図２に示す実施形態との相違点のみ
説明すると、一定のピッチで配設されたインク供給路１
２は、インク共通流路１１の両側の２個づつの合計４個
の加圧室１４に対して１個の割合で形成されている。

【００３５】また、基板１０の他方の表面１０ｂには、
インク共通流路１１を挟んで斜めに対向する２個の加圧
室１４に連通する溝２２が形成されると共に、一端がイ
ンク供給路１２に連通し、他端が上記溝２２に連通する
２個の溝２３、２４がインク共通流路１１の長手方向に
沿って形成され、これらの溝２２、２３、２４が振動板
１５で覆われることによってインク供給路１２の両側に
インク供給路１２の一部を構成するＴ字形状の分岐路２
５、２６が形成されている。

【００３６】すなわち、この実施形態においては、各イ
ンク供給路１２について一対の分岐路２５、２６が配設
され、各分岐路２５、２６は下流端が再分岐されてイン
ク共通流路１１の両側の各１個の加圧室１４に連通され
ており、各インク供給路１２からインク共通流路１１の
両側の４個の加圧室１４にそれぞれインクを供給するよ
うになっている。

【００３７】このように構成されたインクジェットヘッ
ドは、各インク供給路１２が分岐路２５、２６を介して
４個の加圧室１４に連通されているので、インク供給路
１２の数を１／４に削減することができ、図１及び図２
のものに比べて金型費用がさらに低減できてインクジェ
ットヘッドのコストダウンが可能となる。

【００３８】また、図５及び図６に示すように、インク
供給路１２をインク共通流路１１に沿ってスリット状に
形成し、このスリット状のインク供給路１２をすべての
加圧室１４に連通させるようにすることもできる。図５
はインクジェットヘッドの一部を示す平面図であり、図
６は図５のＣ−Ｃ線に沿う拡大断面図である。すなわ
ち、図１及び図２に示す実施形態との相違点のみ説明す
ると、インク供給路１２は、インク共通流路１１の幅方
向中間位置にインク共通流路１１に沿って１個のスリッ
トとして形成されている。また、基板１０の他方の表面
１０ｂには、各加圧室１４とインク供給路１２とに連通
する溝２７が形成され、この溝２７が振動板１５で覆わ
れることによってインク供給路１２の一部を構成する分
岐路２８が形成されている。すなわち、この実施形態に
おいては、分岐路２８がインク共通流路１１の両側の各
加圧室１４に対応して形成され、その上流端がスリット
状のインク供給路１２に連通され、その下流端が各加圧
室１４に連通されており、１個のインク供給路１２から
インク共通流路１１の両側のすべての加圧室１４にイン
クを供給するようになっている。

【００３９】このように構成されたインクジェットヘッ
ドは、インク供給路１２がスリット状に形成されている
ので、従来のインク供給路を形成する細いピンが不要に
なり、金型の製作が容易になる。そのため、図１及び図
２のものに比べて金型費用がさらに低減でき、インクジ
ェットヘッドのコストダウンが可能となる。

【００４０】また、上記のいずれの実施形態においても
ノズル１３と加圧室１４はインク共通流路１１の両側に
配設されているが、インク共通流路１１の片側のみに配
設するようにしてもよい。この場合、例えば、各インク
供給路１２を２個の加圧室１４に連通させるには、イン
ク供給路１２を隣接する２個の加圧室１４の中間位置に
対応して配設し、隣接する２個の加圧室１４を基板１０
の他方の表面１０ｂに形成した溝に振動板１５を覆って
なる分岐路を介してそのインク供給路１２に連通させる
ようにすればよい。

【００４１】

【発明の効果】以上のように、請求項１乃至５の発明に
よれば、インク供給路が分岐路を介して複数の加圧室に
連通されているため、インク供給路の数を削減でき、イ
ンクジェットヘッドを構成する基板の構造が簡素化され
て金型費用が低減され、その結果、インクジェットヘッ
ドのコストダウンが可能となる。

【００４２】また、請求項２の発明によれば、各インク
供給路が分岐路を介して２個の加圧室に連通されている
ため、インク供給路の数が加圧室の数に比べて１／２に
削減でき、インクジェットヘッドを構成する基板の構造
が簡素化されて金型費用が低減され、その結果、インク
ジェットヘッドのコストダウンが可能となる。

【００４３】また、請求項３の発明によれば、各インク
供給路が分岐路を介して４個の加圧室に連通されている
ため、インク供給路の数が加圧室の数に比べて１／４に
削減でき、インクジェットヘッドを構成する基板の構造
が簡素化されて金型費用が低減され、その結果、インク
ジェットヘッドのコストダウンが可能となる。

【００４４】また、請求項４の発明によれば、インク供
給路がスリット状に形成されているため、インクジェッ
トヘッドを構成する基板の構造が簡素化されて金型費用
が低減され、その結果、インクジェットヘッドのコスト
ダウンが可能となる。

【００４５】また、請求項５の発明によれば、分岐路が
基板に形成した溝と、この溝を覆うように配設された振
動板とで構成されるので、インク供給路と加圧室を連通
する分岐路を容易に形成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態に係るインクジェットヘッ
ドの一部を切り欠いて示す平面図である。

【図２】図１のインクジェットヘッドのＡ−Ａ線の拡大
断面図であり、図１とは上下方向を逆転させて示したも
のである。

【図３】本発明のインクジェットヘッドの変形例を示す
要部平面図である。

【図４】図３のインクジェットヘッドのＢ−Ｂ線の拡大
断面図であり、図３とは上下方向を逆転させて示したも
のである。

【図５】本発明のインクジェットヘッドの他の変形例を
示す要部断面図である。

【図６】図５のインクジェットヘッドのＣ−Ｃ線の拡大
断面図であり、図５とは上下方向を逆転させて示したも
のである。

【図７】従来のインクジェットヘッドの要部縦断面図で
ある。

【符号の説明】

１０基板１１インク共通流路１２インク供給路１３ノズル１４加圧室１５振動板１６、１７、２２、２３、２４、２７分岐路を構成す
る溝１８、１９、２５、２６、２８分岐路２０圧電素子

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】基板に、インク共通流路と、このインク
共通流路が連通されるインク供給路と、このインク供給
路が連通される加圧室と、この加圧室が加圧されること
によりインク滴が吐出されるノズルとを備えて構成され
たインクジェットヘッドにおいて、前記インク供給路は
分岐路を介して複数の加圧室に連通されていることを特
徴とするインクジェットヘッド。
【請求項２】前記加圧室はインク共通流路の両側に配
設され、前記分岐路は各インク供給路について一対配設
され、一方の分岐路は下流端が前記インク共通流路の一
方側の１個の加圧室に連通され、他方の分岐路は下流端
が前記インク共通流路の他方側の１個の加圧室に連通さ
れていることを特徴とする請求項１記載のインクジェッ
トヘッド。
【請求項３】前記加圧室はインク共通流路の両側に配
設され、前記分岐路は各インク供給路について一対配設
され、各分岐路は下流端が再分岐されて前記インク共通
流路の両側の各１個の加圧室に連通されていることを特
徴とする請求項１記載のインクジェットヘッド。
【請求項４】前記加圧室はインク共通流路の両側に配
設され、前記インク供給路は前記インク共通流路に沿っ
てスリット状に形成され、前記分岐路は前記インク共通
流路の両側の加圧室に対応して形成され、上流端が前記
スリット状のインク供給路に連通されると共に、下流端
が各加圧室に連通されていることを特徴とする請求項１
記載のインクジェットヘッド。
【請求項５】前記加圧室は、前記基板の表面に配設さ
れた振動板を備え、前記分岐路は、前記基板の表面に形
成された溝と、この溝を覆うように配設された前記振動
板とで構成されていることを特徴とする請求項１乃至４
のいずれかに記載のインクジェットヘッド。