JPH09155344A - かん水脱塩装置およびかん水脱塩方法 - Google Patents

かん水脱塩装置およびかん水脱塩方法

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JPH09155344A
JPH09155344A JP7315279A JP31527995A JPH09155344A JP H09155344 A JPH09155344 A JP H09155344A JP 7315279 A JP7315279 A JP 7315279A JP 31527995 A JP31527995 A JP 31527995A JP H09155344 A JPH09155344 A JP H09155344A
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osmosis membrane
scale
membrane module
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JP7315279A
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Ichiro Kawada
一郎 河田
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低い処理コストでスケールによる膜性能の低
下を防止しつつ高い水回収率を実現することができるか
ん水脱塩装置およびかん水脱塩方法を提供することであ
る。 【解決手段】 第1段目および第2段目の逆浸透膜モジ
ュール3a,3bにより、原水をスケール発生の直前の
濃度まで濃縮した後、濃縮水をスケール成分除去処理装
置8に供給する。スケール成分除去処理装置8では、濃
縮水中のスケール原因となる硬度成分、シリカ等の成分
を除去する処理を行う。スケール成分除去処理装置8に
より処理された水を第3段目の逆浸透膜モジュール5の
原液入口に供給する。第1段目〜第3段目の逆浸透膜モ
ジュール3a,3b,5の透過液出口から排出される透
過水をそれぞれ透過水配管30a,30b,50を通し
てタンク7に貯留し、必要に応じて飲料水として供給す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数段に連結され
た逆浸透膜モジュールを用いてかん水の脱塩を行うかん
水脱塩装置およびかん水脱塩方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、凝集濾過等の水処理技術を用
いて河川水、井戸水、水道水、工業用水等のかん水を脱
塩して飲料水を得ることが行われている。しかしなが
ら、近年、原水に砒素、フッ素、窒素、農薬、トリハロ
メタン等の有害物質が含まれるようになり、従来の水処
理技術だけでは所定の水道水基準を満足する飲料水が得
られない場合がある。そこで、原水を脱塩するとともに
上記の有害物質を取り除くために多段に連結された逆浸
透膜モジュールを用いてかん水の脱塩を行うことがあ
る。
【0003】図2は複数段の逆浸透膜モジュールを用い
た従来のかん水脱塩装置の一例を示す模式図である。図
2において、原水は前処理装置1に供給される。前処理
装置1では、原水に凝集沈殿砂濾過や凝集濾過、精密濾
過や限外濾過等の前処理を行う。前処理装置1で前処理
された水は、高圧ポンプ2により第1段目の逆浸透膜モ
ジュール3aの原液入口に供給される。
【0004】第1段目の逆浸透膜モジュール3aの濃縮
液出口から排出される濃縮水は、第2段目の逆浸透膜モ
ジュール3bの原液入口に供給される。第2段目の逆浸
透膜モジュール3bの濃縮液出口から排出される濃縮水
は、第3段目の逆浸透膜モジュール3cの原液入口に供
給される。
【0005】第3段目の逆浸透膜モジュール3cの濃縮
液出口から排出される濃縮水は、濃縮水配管31を通し
て系外に排出される。また、第1段目、第2段目および
第3段目の逆浸透膜モジュール3a,3b,3cの透過
液出口から排出される透過水はそれぞれ透過水配管30
a,30b,30cを通してタンク7に供給されて貯留
される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような複数段の
逆浸透膜モジュールを用いたかん水脱塩装置は、処理コ
スト等の理由により、水回収率が80%以上好ましくは
90%以上得られないと実用的ではない。しかしなが
ら、水回収率を上げると硬度成分(カルシウムイオンお
よびマグネシウムイオン)やシリカ(例えばケイ酸、シ
リカゲル等)が濃縮されてスケールとして逆浸透膜の膜
面に析出し、膜性能の低下を招くことになる。そのた
め、上記のかん水脱塩装置において水回収率を80%以
上に高めることは困難であった。
【0007】そこで、逆浸透膜モジュールの前処理の段
階で硬度成分やシリカを低減することにより、もしく
は、スケールの生成を防止する薬品の注入を行うことに
より水回収率を上げた場合のスケールの発生を防止する
方法が提案されている。
【0008】図3は水回収率を上げた場合のスケールの
発生を防止する従来のかん水脱塩装置の一例を示す模式
図である。図3において、前処理装置1で前処理された
水はスケール成分を除去もしくは防止するためのスケー
ル成分除去処理装置8に供給される。スケール成分除去
処理装置8では、供給水に例えばスケール防止剤もしく
は酸を注入することにより、シリカや硬度成分の析出を
減少させる。スケール成分除去処理装置8により処理さ
れた水は、高圧ポンプ2により第1段目の逆浸透膜モジ
ュール3aの原液入口に供給される。以後の処理は、図
2のかん水脱塩装置における処理と同様である。
【0009】図3のかん水脱塩装置によれば、スケール
の発生を防止しつつ水回収率を高めことが期待される。
しかし、スケール成分除去処理装置8においてスケール
成分を除去するために多量のスケール防止剤および酸を
注入する必要があるので、処理コストが高くなるという
問題がある。それゆえ、経済性を有した実用的なかん水
脱塩装置およびかん水脱塩方法の実現が望まれていた。
【0010】本発明の目的は、低い処理コストでスケー
ルによる膜性能の低下を防止しつつ高い水回収率を実現
することができるかん水脱塩装置およびかん水脱塩方法
を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段および発明の効果】本発明
に係るかん水脱塩装置は、複数段に連結された逆浸透膜
モジュールによりかん水の脱塩を行うかん水脱塩装置に
おいて、複数段のうち少なくとも2段の逆浸透膜モジュ
ール間に濃縮水中の溶質の析出防止処理を行う処理手段
を設けたものである。
【0012】このかん水脱塩装置においては、かん水が
濃縮された後、容量の減少した濃縮水に析出防止処理が
行われるので、溶質に対して効率的に析出防止処理を行
うことができる。それにより、低い処理コストでスケー
ルの発生を防止しつつ高い水回収率を実現することがで
きる。したがって、スケールによる膜性能の低下を招く
ことなく、経済的にかん水を脱塩することが可能とな
る。
【0013】特に、析出防止処理は、濃縮水中のスケー
ル原因となる成分を減少させる処理であってもよい。ス
ケール原因となる成分の減少によりスケールの発生が防
止される。
【0014】また、少なくとも2段の逆浸透膜モジュー
ルのうち前段の逆浸透膜モジュールは、スケールが発生
する直前の濃度まで供給水を濃縮することが好ましい。
これにより、スケールの発生をより効率的に防止するこ
とができる。
【0015】処理手段により処理された濃縮水を加圧し
て後段の逆浸透膜モジュールに供給する加圧手段をさら
に設けることが好ましい。それにより、処理手段により
処理された濃縮水が後段の逆浸透膜モジュールに確実に
供給される。
【0016】複数段の逆浸透膜モジュールは、pH6.
5の食塩濃度0.15%の水溶液を原液として温度25
℃および操作圧力15kgf/cm2 で30分間運転し
た後の食塩阻止率が30%以上となる性能を有すること
が好ましい。それにより、原水中の有害物質を効果的に
除去することが可能となる。
【0017】複数段の逆浸透膜モジュールの逆浸透膜が
ポリアミド膜またはポリビニルアルコール膜からなるこ
とが好ましい。それにより、砒素、フッ素、窒素、農
薬、トリハロメタン等の有害物質の阻止性能が高くな
る。
【0018】本発明に係るかん水脱塩方法は、複数段に
連結された逆浸透膜モジュールによりかん水の脱塩を行
うかん水脱塩方法において、1段または複数段の逆浸透
膜モジュールにより得られた濃縮水中の溶質の析出を防
止する処理を行い、処理された濃縮水を後段の逆浸透膜
モジュールに供給するものである。
【0019】このかん水脱塩方法においては、かん水が
濃縮された後、濃縮水に析出防止処理が行われるので、
溶質に対して効率的に析出防止処理を行うことができ
る。それにより、低い処理コストでスケールの発生を防
止しつつ高い水回収率を実現することができる。したが
って、スケールによる膜性能の低下を招くことなく、経
済的にかん水を脱塩することが可能となる。
【0020】特に、析出を防止する処理は、濃縮水中の
スケール原因となる成分を減少させる処理であってもよ
い。スケール原因となる成分の減少によりスケールの発
生が防止される。
【0021】また、1段または複数段の逆浸透膜モジュ
ールによりスケールが発生する直前の濃度まで供給水を
濃縮することが好ましい。これにより、スケールの発生
をより効率的に防止することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係るかん水脱塩装
置の一例を示す模式図である。以下、図1のかん水脱塩
装置およびそれを用いたかん水脱塩方法について説明す
る。
【0023】図1において、原水は前処理装置1に供給
される。前処理装置1では、原水に凝集沈殿砂濾過や凝
集濾過、精密濾過や限外濾過等の前処理を行う。この前
処理は、逆浸透膜モジュールの膜面を懸濁物質や有機物
の付着および汚染から保護するために行われる。
【0024】前処理装置1により前処理された原水は、
高圧ポンプ2を用いて第1段目の逆浸透膜モジュール3
aの原液入口に供給される。第1段目の逆浸透膜モジュ
ール3aの濃縮液出口から排出される濃縮水は、第2段
目の逆浸透膜モジュール3bの原液入口に供給される。
【0025】第1段目および第2段目の逆浸透膜モジュ
ール3a,3bにより、原水がスケール発生の直前の濃
度まで濃縮される。第2段目の逆浸透膜モジュール3b
の濃縮液出口から排出される濃縮水は、一旦タンク6に
貯留される。タンク6に貯留された濃縮水はスケール成
分を除去もしくは防止するためのスケール成分除去処理
装置8に供給される。
【0026】なお、第2段目の逆浸透膜モジュール3b
から排出される濃縮水をタンク6に貯留せずにスケール
成分除去処理装置8に直接供給してもよい。スケール成
分除去処理装置8では、濃縮水中のスケール原因となる
成分を除去する処理を行う。ここで、スケール原因とな
る成分は、硬度成分、シリカ等である。処理としては、
軟水化処理、脱炭酸処理、イオン交換処理、カルシウム
除去ペレット法処理、酸注入処理およびスケール防止剤
注入処理等である。
【0027】スケール成分除去処理装置8により処理さ
れた水は、高圧ポンプ4により第3段目の逆浸透膜モジ
ュール5の原液入口に供給される。第3段目の逆浸透膜
モジュール5の濃縮液出口から排出される濃縮水は、濃
縮水配管51を通して系外に排出される。
【0028】第1段目、第2段目および第3段目の逆浸
透膜モジュール3a,3b,5の透過液出口から排出さ
れる透過水は、それぞれ透過水配管30a,30b,5
0を通してタンク7に貯留され、必要に応じて飲料水と
して供給される。
【0029】このようにして、総水回収率が80%以上
好ましくは90%以上になるまで原水が濃縮されつつ透
過水がタンク7に貯留され、濃縮水が系外に排出され
る。第1段目、第2段目および第3段目の逆浸透膜モジ
ュール3a,3b,5としては、pH6.5に調製した
食塩濃度0.15%の水溶液を原液として温度25℃お
よび操作圧力15kgf/cm2 の条件下で30分間運
転した後に測定した食塩阻止率が30%以上となる性能
を有する逆浸透膜モジュールを用いる。食塩阻止率が3
0%未満であれば原水中の有害物質を効果的に除去する
ことができず、実用性に欠けることとなる。
【0030】逆浸透膜モジュール3a,3b,5の逆浸
透膜の材質としては、アセチルセルロース、ポリアミ
ド、ポリビニルアルコール等を用いることができ、好ま
しくは、砒素、フッ素、窒素、農薬、トリハロメタン等
の有害物質の阻止性能が高いポリアミドまたはポリビニ
ルアルコールを用いる。
【0031】また、逆浸透膜モジュール3a,3b,5
の逆浸透膜の形態としては、非対称膜、複合膜等を用い
ることができる。さらに、逆浸透膜モジュール3a,3
b,5のモジュール構造としては、スパイラル型、中空
糸型、チューブラー型、プレートアンドフレーム型等を
用いることができる。特に、かん水の脱塩においては、
スパイラル型を用いることが好ましい。
【0032】スケール成分除去処理装置8は、軟水器、
脱炭酸塔、イオン交換器、カルシウム除去ペレット処理
器、酸注入装置およびスケール防止剤注入装置のいずれ
かまたはこれらの組み合わせにより構成される。
【0033】このかん水脱塩装置においては、原水が濃
縮された後、濃縮水にスケール原因成分の除去処理が行
われるので、少量の処理剤により効果的にスケールの発
生が防止される。それにより、スケール原因成分の除去
処理のコストを低減しつつスケールの発生を防止し、高
い水回収率を実現することができる。
【0034】したがって、このかん水脱塩装置を用いる
と、河川水、井戸水、水道水、工業用水等のかん水の脱
塩処理において、水回収率を80%以上好ましくは90
%以上に保ちながらスケールによる膜性能の低下を招く
ことなく経済的で実用的な運転を行うことができる。
【0035】なお、上記の例では、スケール成分除去処
理装置8を第2段目の逆浸透膜モジュール3bと第3段
目の逆浸透膜モジュール5との間に設けているが、スケ
ール成分除去処理装置8を各2段の逆浸透膜モジュール
の間に設けてもよい。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0037】[実施例]図1に示したかん水脱塩装置を
用いて井戸水の脱塩処理を行った。第1段目および第2
段目の逆浸透膜モジュール3a,3bとしては、膜材質
がポリアミド製であるスパイラル型逆浸透膜モジュール
[日東電工株式会社製ES10]を用いた。このスパイ
ラル型逆浸透膜モジュールは、pH6.5に調整した食
塩濃度0.15%の水溶液を原液として温度25℃およ
び操作圧力15kgf/cm2 の条件下で30分間運転
した後に測定した食塩阻止率が99.5%となる性能を
有する。第3段目の逆浸透膜モジュール5としても、膜
材質がポリアミド製で上記と同じ性能を有するスパイラ
ル型逆浸透膜モジュール[日東電工株式会社製ES1
0]を用いた。
【0038】シリカ濃度が16ppmで水温が25℃の
井戸水を前処理装置1で凝集濾過にて前処理し、前処理
された水10m3 /hを第1段目および第2段目の逆浸
透膜モジュール3a,3bに供給して水回収率が75%
になるまで処理し、供給水量の1/4になった濃縮水を
タンク6に一旦貯留した。さらに、タンク6からスケー
ル成分除去処理装置8に濃縮水を供給し、シリカスケー
ル防止剤をおよび硫酸を注入した後、第3段目の逆浸透
膜モジュール5に供給して水回収率90%になるまで処
理した。その結果、シリカスケールが発生することなく
安定した性能で運転が可能であった。
【0039】シリカスケール防止剤としてはヘキサメタ
リン酸ソーダを用いた。シリカスケール防止剤の注入量
は0.6kg/日であり、硫酸はpH5.5になるよう
に注入した。
【0040】[比較例1]図2に示したかん水脱塩装置
を用いて井戸水の脱塩処理を行った。第1段目、第2段
目および第3段目の逆浸透膜モジュール3a,3b,3
cとして、膜材質がポリアミド製であり実施例と同じ性
能を有するスパイラル型逆浸透膜モジュール[日東電工
株式会社製ES10]を用いた。
【0041】シリカ濃度が16ppmで水温が25℃の
井戸水を前処理装置1で凝集濾過にて前処理し、前処理
された水10m3 /hを第1〜第3の逆浸透膜モジュー
ル3a,3b,3cに供給して水回収率が90%になる
まで処理した。その結果、シリカスケールが発生し、透
過水量が初期の60%まで低下した。
【0042】[比較例2]図3に示したかん水脱塩装置
を用いて井戸水の脱塩処理を行った。第1段目、第2段
目および第3段目の逆浸透膜モジュール3a,3b,3
cとして、膜材質がポリアミド製であり実施例と同じ性
能を有するスパイラル型逆浸透膜モジュール[日東電工
株式会社製ES10]を用いた。
【0043】シリカ濃度が16ppmで水温が25℃の
井戸水を前処理装置1で凝集濾過にて前処理し、前処理
された水10m3 /hにスケール成分処理装置8でシリ
カスケール防止剤および硫酸を注入した後、第1段目〜
第3段目の逆浸透膜モジュール3a,3b,3cに供給
して水回収率が90%になるまで処理した。その結果、
シリカスケールが発生することなく安定した性能で運転
が可能であった。
【0044】シリカスケール防止剤としてはヘキサメタ
リン酸ソーダを用いた。シリカスケール防止剤の注入量
は2.4kg/日であり、実施例の4倍必要であった。
硫酸はpH5.5になるように注入した。
【0045】比較例1の結果から、スケール原因成分を
除去する処理を行わない場合には、水回収率を90%に
するとスケールが発生し、膜性能が低下することがわか
る。また、比較例2の結果から、逆浸透膜モジュールに
よる処理を行う前にスケール原因成分を除去する処理を
行うと、水回収率を90%にしてもスケールが発生せ
ず、膜性能の低下が起こらないが、多量のスケール成分
除去剤が必要となることがわかる。したがって、図3の
かん水脱塩装置を用いたかん水脱塩処理は、経済性に乏
しく、実用的ではない。
【0046】これに対して、実施例の結果から、逆浸透
膜モジュールによりスケール原因成分を濃縮した後にス
ケール原因成分を除去する処理を行うと、水回収率を9
0%にしてもスケールが発生せず、膜性能の低下が起こ
らず、しかもスケール成分除去剤が少量しか必要となら
ないことがわかる。したがって、図1のかん水脱塩装置
を用いたかん水脱塩処理は、経済性を有し、実用的であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るかん水脱塩装置の一例を示す模式
図である。
【図2】従来のかん水脱塩装置の一例を示す模式図であ
る。
【図3】従来のかん水脱塩装置の他の例を示す模式図で
ある。
【符号の説明】
1 前処理装置 2,4 高圧ポンプ 3a,3b,5 逆浸透膜モジュール 6,7 タンク 8 スケール成分除去処理装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数段に連結された逆浸透膜モジュール
    によりかん水の脱塩を行うかん水脱塩装置において、前
    記複数段のうち少なくとも2段の逆浸透膜モジュール間
    に濃縮水中の溶質の析出防止処理を行う処理手段を設け
    たことを特徴とするかん水脱塩装置。
  2. 【請求項2】 前記析出防止処理は、濃縮水中のスケー
    ル原因となる成分を減少させる処理であることを特徴と
    する請求項1記載のかん水脱塩装置。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも2段の逆浸透膜モジュー
    ルのうち前段の逆浸透膜モジュールは、スケールが発生
    する直前の濃度まで供給水を濃縮することを特徴とする
    請求項1または2記載のかん水脱塩装置。
  4. 【請求項4】 前記処理手段により処理された濃縮水を
    加圧して後段の逆浸透膜モジュールに供給する加圧手段
    をさらに設けたことを特徴とする請求項1、2または3
    記載のかん水脱塩装置。
  5. 【請求項5】 前記複数段の逆浸透膜モジュールは、p
    H6.5の食塩濃度0.15%の水溶液を原液として温
    度25℃および操作圧力15kgf/cm2で30分間
    運転した後の食塩阻止率が30%以上となる性能を有す
    ることを特徴とする請求項1、2、3または4記載のか
    ん水脱塩装置。
  6. 【請求項6】 複数段に連結された逆浸透膜モジュール
    によりかん水の脱塩を行うかん水脱塩方法において、1
    段または複数段の逆浸透膜モジュールにより得られた濃
    縮水中の溶質の析出を防止する処理を行い、処理された
    濃縮水を後段の逆浸透膜モジュールに供給することを特
    徴とするかん水脱塩方法。
  7. 【請求項7】 前記析出を防止する処理は、濃縮水中の
    スケール原因となる成分を減少させる処理であることを
    特徴とする請求項6記載のかん水脱塩方法。
  8. 【請求項8】 前記1段または複数段の逆浸透膜モジュ
    ールによりスケールが発生する直前の濃度まで供給水を
    濃縮することを特徴とする請求項6または7記載のかん
    水脱塩方法。
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