JPH09154573A - 核酸吸着剤 - Google Patents

核酸吸着剤

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JPH09154573A
JPH09154573A JP7315464A JP31546495A JPH09154573A JP H09154573 A JPH09154573 A JP H09154573A JP 7315464 A JP7315464 A JP 7315464A JP 31546495 A JP31546495 A JP 31546495A JP H09154573 A JPH09154573 A JP H09154573A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 核酸を酵素が共存する系から選択的に、且つ
容易に吸着分離可能な核酸吸着剤を提供する。 【解決手段】 窒素含有塩基性モノマーを2〜60重量
%およびN−イソプロピルアクリルアミドを40〜98
重量%含有するモノマーを重合して得られた共重合ポリ
マーよりなることを特徴とする核酸吸着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度応答性の核酸
吸着剤に関する。さらに詳しくは、酵素製造時の酵素の
精製工程における核酸の除去や核酸の抽出などに使用す
ることができる核酸を吸着分離可能な温度応答性核酸吸
着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、酵素反応が洗浄剤、繊維、食品、
種々の産業分野および診断薬のような医療分野にて利用
されるようになっており、酵素を低コストで高活性を維
持したまま回収する精製方法の開発が望まれている。目
的とする酵素の抽出・精製は、まず酵素を生産させた細
菌を破壊して無細胞化した後、酵素タンパクとしての変
性を防ぐため、温度、pH、イオン強度、基質や補助因
子の共存などに留意しつつ、また微生物の汚染も避けな
がら実施する必要がある。酵素の精製は存在する他の物
質から酵素タンパクを分離する一連の分画法であるが、
一般には除核酸、安定性による分画、溶解度による分
画、分別吸着、カラムクロマトグラフィーによる分画、
電気泳動による分画、密度勾配超遠心法による分画、二
相分離法などによる分画法がある。
【0003】酵素の精製においては、通常核酸が酵素と
親和性を有し、複合体を形成しやすいため除核酸の工程
が不可欠である。この除核酸を効率的に行なうことは、
さらに他の精製方法を行う場合においても非常に重要で
ある。従来、除核酸の方法としては、主に塩基性水溶性
ポリマーなどからなる核酸吸着剤に核酸を吸着させる方
法が使用されてきた。
【0004】この塩基性水溶性ポリマーとしては、具体
的にはポリエチレンイミンやポリアミノアルキルメタク
リレート類、アミノアクリルメタクリレートとアクリル
アミドの共重合体、ポリビニルイミダゾリンのようなカ
チオン性ポリマーが知られているが、核酸の吸着後の状
態がハイドロゲルのような状態であるため酵素と核酸の
分離が困難であり、遠心分離を十分おこなっても酵素の
回収率は低かった。また、核酸吸着剤の分子量が高いた
め、酵素が核酸吸着剤のハイドロゲル状ポリマーに物理
的に沈澱物として取り込まれる割合が高いことも収率の
低い原因となっている。
【0005】さらに、除核酸の方法としては、硫酸プロ
タミンまたは硫酸ストレプトマイシンなどの除核酸剤と
核酸を結合させた後、沈澱させて分離する結合沈澱法が
知られているが、いずれも沈澱が不十分なため、多量の
除核酸剤を必要とし、コストが高くなるという問題があ
った。また、その他の除核酸の方法として、水性2相分
配法、硫酸アンモニウム分画、pH処理、熱処理などに
より粗分画抽出液にすることもできるが、いずれも精製
度合いの低いものしか得ることができず、さらに各種ク
ロマトグラフィー処理工程が必須で、各工程での酵素濃
縮、脱塩なども必要となり、最終的にコストが高くなる
問題があった。
【0006】一方、近年生体試料から核酸の抽出操作が
工業的に広くに行われている。例えば遺伝子工学やDN
Aプローブの作製においては、目的とするタンパク質を
生産する細胞からmRNAやDNAを抽出する操作が、
またDNAプローブを用いて例えばウィルスDNA(R
NA)を検出する臨床診断においては、生体試料から検
出されるべきDNA(RNA)を抽出する操作が行われ
る。従来、核酸の抽出は、苛性試薬添加後、フェノール
などで抽出操作を数回繰り返し、実施後エタノール沈澱
を行なう方法が知られているが、危険な溶剤を使用し、
また操作も繁雑で時間がかかり、また、得られる核酸の
収率も低いという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
技術的課題を背景になされたもので、酵素活性を維持し
つつ、効率的に核酸を選択的に吸着でき、危険な溶剤を
使用することなく、しかも簡便なプロセスで目的とする
核酸を抽出することができる吸着剤を提供することを目
的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的は、窒素含有
塩基性モノマーを2〜60重量%およびN−イソプロピ
ルアクリルアミドを40〜98重量%含有するモノマー
を重合して得られた共重合ポリマーよりなることを特徴
とする核酸吸着剤によって達成される。
【0009】本発明の核酸吸着剤は、酵素を吸着せず、
核酸のリン酸基部分に選択的に吸着し、且つ温度の変化
により溶解状態から不溶化し析出するという特性を有し
ている。この析出する状態としては、凝集融着状態であ
り、核酸が大きな塊状となるため酵素と核酸の分離操作
も容易であり、しかも分離効率も高い。本発明における
吸着とは、物理的結合および化学的結合の両方を含むも
のである。
【0010】以下本発明の核酸吸着剤(以下、単に「吸
着剤」と略すことがある)について詳細に説明する。本
発明において吸着剤を形成する共重合ポリマーの製造に
使用することのできる、窒素含有塩基性ビニルモノマー
としては、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレー
ト、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,
N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、4−ビニ
ルピリジン、2−ビニルピリジンなどが挙げられこれら
は1種または2種以上で用いられる。
【0011】窒素含有塩基性ビニルモノマーの使用量と
しては、全モノマーの2〜60重量%、好ましくは5〜
40重量%である。窒素含有塩基性ビニルモノマーが2
重量%より少ない場合、核酸を吸着する能力が不足する
問題があり、また60重量%を越える場合では、いかな
る温度でも共重合ポリマーが水に不溶化しなくなるた
め、核酸を試料から分離することができなくなる。
【0012】また、本発明の吸着剤を形成する共重合ポ
リマーは、温度に対する応答性を付与するためには、N
−イソプロピルアクリルアミドを40〜98重量%共重
合する必要がある。N−イソプロピルアクリルアミドが
40重量%より少ないと、温度応答性がなくなり、核酸
を分離することができなくなり、さらに、98重量%を
越えると、核酸を吸着する能力が不足するようになる。
また、その他温度応答性を低下させない範囲で、親水
性、疎水性などの他のビニルモノマーを使用することが
できる。その他のビニルモノマーとしては、例えばアク
リル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸などの
モノまたはジカルボン酸化合物;2−ヒドロキエチルメ
タクリレート、N−メチロールアクリルアミド、スチレ
ンスルホン酸ナトリウム、イソプレンスルホン酸ナトリ
ウム、無水マレイン酸、アクリルアミド、メタクリルア
ミド、N,N−ジメチルアクリルアミドなどのアミド化
合物が挙げられる。これらその他のビニルモノマーの使
用量は全モノマーの20重量%以下、好ましくは10重
量%以下である。
【0013】本発明において共重合ポリマーを得るため
の重合方法は、好ましくはラジカル重合であり、その形
式は溶液重合、乳化重合または懸濁重合いずれでも良い
が、最も好ましい方法は溶液重合である。溶液重合にお
いて重合溶媒の具体例としては、メチルアルコール、エ
チルアルコール、イソプロピルアルコール、アセトン、
テトラヒドフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、酢
酸エチル、トルエンなどが挙げられる。また、重合溶媒
には、重合中ポリマーが析出しない範囲で水を組み合わ
せることもできる。
【0014】重合開始剤としては、通常のラジカル開始
剤が使用でき、アゾイソブチロニトリルのようなアゾ系
開始剤、ベンゾイルパーオキサイドなどの有機過酸化物
を使用することができる。 重合後、硫酸や塩酸を滴下
してpHを7以下にコントロールした後、減圧蒸留など
の方法により脱溶剤することにより共重合ポリマー水溶
液を得ることができる。本発明で使用する共重合ポリマ
ーの分子量は、通常1000〜50万、好ましくは20
00〜20万である。分子量が1000未満では沈澱し
にくくなり、一方50万を超えると粘度が高くなりすぎ
る。
【0015】本発明の吸着剤は、水系媒体中において温
度の変化により水溶性と不溶性の可逆形態を有する温度
応答性のあるポリマーである。本発明の吸着剤の温度応
答性は、低温側では溶解しており、高温領域では不溶性
となり沈澱するものである。変化する温度は、重合時使
用する窒素含有塩基性ビニルモノマーの種類と量、N−
イソプロピルアクリルアミドの量、その他のビニルモノ
マーの種類と量によってコントロールすることができ
る。温度の調整により形成された沈澱は、遠心分離操作
により沈降させることができ上清と沈降ポリマーと分離
することができる。具体的には20℃以下では吸着剤の
80重量%以上が水系媒体に溶解しており、50℃以上
では吸着剤の80重量%以上が水系媒体に不溶化する温
度応答性ポリマーが好ましい。20℃以下でポリマーが
溶解しない場合は、ポリマーが溶解した状態で核酸を吸
着することができず、一方50℃以上で析出しない場合
は、核酸を吸着して後分離することができなくなるとい
う問題がある。
【0016】本発明の吸着剤を用いて除核酸することに
より酵素を精製するための試料、および核酸抽出するた
めの試料としては、微生物や組織、細胞、血液などの生
体組織が例示できる。これらの試料について、含有され
るタンパク質や核酸が吸着剤と接触できない状態、すな
わち、試料が細胞壁や細胞膜を有しているか塊状になっ
ている場合などには、必要に応じて例えばホモジナイズ
処理あるいは超音波処理を実施すると良い。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらに限定されるものではない。
【0018】実施例1 (1)500mlガラス製耐圧瓶中で、ジメチルアミノ
エチルアクリレート20gと、N−イソプロピルアクリ
ルアミド80gを、メタノール200gに溶解し重合開
始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.2gを加え
70℃で5時間重合した。重合転化率は98%であっ
た。0.5重量%硫酸水溶液400g添加した後減圧蒸
留によりメタノールおよび残留モノマーを除去して水溶
液とした。調整水およびpH調整剤を添加することによ
り固形分濃度10重量%、pH6.3のポリマー水溶液
[ポリマー(1)]とした。得られたポリマー(1)の
温度応答性を測定したところ30℃以下では透明で溶解
し、35℃以上では不溶化により析出した。この変化は
可逆的であった。 (2)超音波破砕および遠心分離により得られたPse
udmonas sp. F−126の無細胞抽出液
(0.01Mリン酸カリウム緩衝液、pH6.2)にタン
パク質10gあたり前記温度応答性ポリマー[ポリマー
(1)]10重量%水溶液100gを20℃で攪拌しな
がら滴下しポリマーに核酸を吸着させた。30分後液温
を40℃に昇温し、温度応答性共重合ポリマーを析出さ
せ、遠心分離により上清を得た。この操作で上清に得ら
れたγ−アミノ酪酸トランスアミナーゼの比活性は変化
せず、酵素活性の回収率は87%であった。
【0019】比較例1 実施例1(1)において、モノマーとしてジメチルアミ
ノエチルアクリレート65gおよびN−イソプロピルア
クリルアミド35gを使用した他は実施例1(1)と同
様な操作でポリマー(2)を得た。ポリマー(2)の温
度応答性を測定したところ、10℃から90℃まで溶解
した状態であり温度応答性はなかった。実施例1(2)
と同様にして核酸吸着剤としての使用を検討したが、す
べての温度で析出しないため、核酸と酵素を分離するこ
とはできなかった。
【0020】比較例2 実施例1(1)において、モノマーとしてジメチルアミ
ノエチルアクリレート1gおよびN−イソプロピルアク
リルアミドを99gを使用した他は実施例1(1)と同
様な操作でポリマー(3)を得た。ポリマー(3)の温
度応答性を測定したところ、31℃以下では透明で33
℃以上では析出するという非常に優れた温度応答性を有
していた。しかし、実施例1(2)と同様にして核酸吸
着剤として使用したところ、ポリマーの核酸を吸着する
能力が不十分なため、核酸と酵素を分離することはでき
なかった。
【0021】実施例2 (1)1Lオートクレーブ中で、4−ビニルピリジン4
0gとN−イソプロピルアクリルアミド160gをエチ
ルアルコール400gに溶解し重合開始剤としてベンゾ
イルパーオキサイド0.5gを加え80℃で4時間重合
した。重合転化率は95%であった。1重量%硫酸水溶
液800gを添加しロータリーエバポレーターでエチル
アルコールおよび残留モノマーを除去した後、調製水お
よびpH調整剤を添加することによりpH5.0、固形
分濃度10重量%のポリマー水溶液[ポリマー(4)]
を得た。得られたポリマー(4)の温度応答性を測定し
たところ28℃以下で完全に溶解し透明となり、35℃
以上で完全に不溶化し塊状に析出した。 (2)Pseudomonasu graveolen
s IFO 3460(2Kg)から超音波破砕により
調製した無細胞抽出液(500mL)に前記ポリマー
(4)の10重量%水溶液(pH5.0)を100g添
加して20℃でポリマーに核酸を吸着した。その後40
℃に昇温してポリマー(4)を析出させ、40℃に維持
したまま遠心分離したところ、糖、脂質などの夾雑物と
同時にポリマーが核酸に吸着した状態の沈澱物として核
酸を除去できた。この操作で上清に得られたアルギニン
ラセマーゼの比活性はほとんど変化なく、酵素活性の回
収率は82%で良好であった。
【0022】実施例3 (1)500mlガラス製耐圧瓶中で、ジメチルアミノ
エチルアクリレート30gと、N−イソプロピルアクリ
ルアミドを、メタノール150gに溶解し重合開始剤と
してアゾビスイソブチロニトリル0.5gを加え70℃
で12時間重合した。重合転化率は95%であった。1
重量%硫酸水溶液400g添加した後減圧蒸留によりメ
タノールおよび残留モノマーを除去して水溶液とした。
調整水およびpH調整剤を添加することにより固形分濃
度10重量%、pH7.1のポリマー水溶液[ポリマー
(5)]とした。得られたポリマー(5)の温度応答性
を測定したところ、40℃以下では透明で溶解して、4
8℃以上では不溶化により析出した。この変化は可逆的
であった。 (2)ヒト白血球の癌細胞であるK562細胞を1%牛
胎児血清を含むPRM1−1640培地で培養した。培
養懸濁液1mLあたり50万の細胞となった時点で1m
Lの懸濁液をサンプリングチューブにとり、500rp
mで5分間遠心分離し、沈澱に細胞を回収した。細胞に
対し1mLのリン酸カリウム緩衝液pH7.2を添加し
た後、超音波処理により、無細胞化した後、3000r
pmで30分間遠心分離を行い上清を得た。この上清に
ポリマー(5)の10%水溶液を、100μL添加し3
0分間攪拌後pH8の緩衝液を10mL添加し、50℃
に昇温することにより核酸を吸着した状態で沈澱させ、
50℃に維持したまま遠心分離により上清と分離した。
沈澱に5℃のpH7.2の緩衝液1mlを添加すること
により核酸溶液を得た。以上のように抽出された核酸に
ついて制限酵素を作用させた結果、これらの酵素による
反応は阻害されることはなかった。
【0023】実施例4 実施例3で得たK562細胞溶解液を、それぞれ0.5
mL、3本の2mL遠心チューブに取り、pH5の10
mMリン酸緩衝液で2mLまで希釈した。この希釈液の
中に、エイズウイルスDNAを組み込んで培養したヒト
白血球(NY10株)から取ったHIV−1DNAを、
チューブ1、2、3に、0分子、10分子、50分子を
それぞれ加えた。ボルテックス後、各チューブに実施例
3で使用したポリマー(5)の固形分濃度10重量%ポ
リマー水溶液を2μL添加し、室温で5分間回転攪拌し
た(10rpm)。次いで、50℃に昇温してポリマー
を析出させた後、50℃に維持したまま、3000rp
mで3分間遠心した。上澄みをアスピレーターで吸引し
て除去し、得られた沈澱をpH7の10mM Tris
−HCl緩衝液でリンスした後、25μLのポリメラー
ゼチェーンリアクション(PCR)反応溶液を加えて、
PCR反応を行った。PCR反応液の組成は下記のとお
りであった。 10xリアクションバッファ(タカラ製) 2.5μL dNTP mix(1mM)(タカラ製) 5.0μL プライマー SK145A(20mM) 0.5μL プライマー SK451A(20mM) 0.5μL Tag DNAポリメラーゼ(0.5UNIT/mL)(タカラ製) 1.25μL 減菌蒸留水 5.25μL ミネラルオイル(シグマ社製) 1 DROP プライマー SK145Aの配列は、
【0024】 5’CCCACAAGATTTAAACACCA 3’
【0025】プライマー SK451Aの配列は、
【0026】 5’TGAAGGGTACTAGTAGTTCC 3’
【0027】であって、これらのアプライドバイオシス
テム社製DNA合成器381A型を用いて、メーカーマ
ニュアルに従って合成し、HPLCにより精製品を得
た。なお、PCR反応はPERKIN ELMER C
ETUS社製のサーマルサイクラー モデルJP200
0を用いて、次のプログラムで増幅反応を行った。 94℃ 0.5分 55℃ 1.0分 72℃ 1.5分 30サイクル 72℃ 7分
【0028】上記1回目のPCR法による増幅反応の生
成物を5μL取り、同様なプログラムでNested
PCR法の反応を行った。その時のPCR法の反応液の
組成はプライマーSK145の代わりにSK145(タ
カラ製)、SK451Aの代わりにSK451を使用し
た以外は同様に行った。PCR法およびNested
PCR法の反応増幅産物を2重量%のアガロースゲル
(Agarose 1600、和光純薬製)を用いてT
BE緩衝液(50mMホウ酸からなる緩衝液、pH8.
2)中でMupid型電気泳動装置で泳動し、エチジウ
ムブロマイド染色後に紫外線(254nm)照射下で検
出した。その結果を下記表1にまとめて示す。この結果
より、本発明の吸着剤を用いることによりDNAのみ回
収することができるため、PCR法に利用できることが
わかった。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明の核酸吸着剤を使用すると、酵素
反応液の温度を変化させるという簡単な操作で核酸を容
易に回収できるので、酵素の精製が容易に可能となり、
目的とする酵素を効率良く回収できるとともに、酵素の
活性が高いため酵素精製方法が著しく簡略化される効果
がある。また本発明の核酸吸着剤の使用により、核酸を
抽出するにあたり危険な溶剤を使用することなく、簡便
なプロセスで短時間に目的とする核酸を抽出できる効果
がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 226/00 MNL C08F 226/00 MNL

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒素含有塩基性モノマーを2〜60重量
    %およびN−イソプロピルアクリルアミドを40〜98
    重量%含有するモノマーを重合して得られた共重合ポリ
    マーよりなることを特徴とする核酸吸着剤。
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