JPH09150158A - 殺菌水の生成方法 - Google Patents

殺菌水の生成方法

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JPH09150158A
JPH09150158A JP34623395A JP34623395A JPH09150158A JP H09150158 A JPH09150158 A JP H09150158A JP 34623395 A JP34623395 A JP 34623395A JP 34623395 A JP34623395 A JP 34623395A JP H09150158 A JPH09150158 A JP H09150158A
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water
electrolysis
electrolysis tank
electrode
electrolyzed
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JP34623395A
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Kenji Tabata
研二 田端
Nobuhiro Shono
信浩 庄野
Shuhei Kono
秀平 河野
Makoto Hayakawa
信 早川
Yukio Takano
幸夫 高野
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大量の電気分解殺菌水の生成可能な殺菌水の
生成方法を提供する。 【解決手段】塩素イオンを含む流水の電気分解方法にお
いて、比電導度500μS/cm以下の被電気分解水
を、電気分解槽滞留時間が0.01秒以上0.35秒未
満の条件で、電気分解槽中を通過させ電気分解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩素イオンを含む
流水の電気分解により殺菌水を生成する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】電気分解による次亜塩素酸を含む殺菌水
の製造方法に関しては、特開平4−94785等に、食
塩を添加して電気分解することにより殺菌水を製造する
方法が開示されている。電気分解を長時間継続あるい
は、長期に亘って継続すると水に含まれる陽イオンや陰
イオンがスケールとして電極に付着し、電極に付着する
スケールにより塩素発生効率が低下し、ひいては殺菌に
必要な濃度の次亜塩素酸が得られないという問題があっ
た。この問題を解決する1つの方法として、特開平4−
94785では、電気分解により陰極に付着する炭酸カ
ルシウムを防ぐために塩酸を加える方法を提案している
が、塩酸の添加は、メンテナンス上手間を要する問題が
あった。また、殺菌水を例えばトイレの殺菌に利用する
場合等、多量の殺菌水が必要な場合に度々の電極交換な
どのメンテナンスが発生するという問題もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題に鑑
み、電気分解槽を通過する被電気分解水の電気分解槽滞
留時間を調整することにより電極寿命を向上させ、電気
分解により生成する殺菌水を多量に得ることを目的とす
るものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では上記問題を解
決すべく、塩素イオンを含む流水の電気分解方法におい
て、比電導度500μS/cm以下の被電気分解水を、
電気分解槽滞留時間が0.01秒以上0.35秒未満の
条件で、電気分解槽中を通過させ電気分解することを特
徴とする殺菌水の生成方法を提供する。電気分解槽滞留
時間を0.01秒以上とすることで、トイレ等の殺菌に
必要な遊離塩素濃度0.1mg/l以上の殺菌水が得ら
れ、0.35秒未満とすることで電極へのスケールの付
着を防止し、同一の電極材質で比較した場合、電気分解
により生成する殺菌水を多量に得ることができる。本発
明のより好ましい態様においては、電気分解槽滞留時間
が0.01秒以上0.1秒未満の条件で、電気分解装置
中を通過させ電気分解することを特徴とする殺菌水の生
成方法を提供する。電気分解槽滞留時間を0.01秒以
上とすることで、殺菌に必要な遊離塩素濃度0.1mg
/l以上の殺菌水が得られ、0.1秒未満とすることで
電極へのスケールの付着を防止し、同一の電極材質で比
較した場合、電気分解により生成する殺菌水をより多量
に得ることができる。電気分解槽滞留時間を短くするこ
とにより電極にスケールが付着しにくくなるのは、スケ
ールの原因である被電気分解水中の陽イオンと陰イオン
がそれぞれ陰極側と陽極側に電気的に引かれる前に水流
により電気分解槽外へ出てしまうためと本発明者は推定
している。本発明のより好ましい態様においては、電気
分解槽は無隔膜であることを特徴とする殺菌水の生成方
法を提供する。電気分解槽を無隔膜とすることにより、
電気分解槽内の隔膜による流水抵抗を減らすことが可能
となり、電極へのスケールの付着を防止し、電気分解に
より生成する殺菌水を多量に得ることができる。また、
無隔膜とすることにより、電気分解槽の電極間距離をよ
り短く設計することが可能となり、塩素発生効率の向上
も可能となる。電気分解槽の液体流入口側の端部と液体
流出口側の端部とは電極間に形成された流路の対角線上
に配設されていることを特徴とする殺菌水の生成方法を
提供する。電気分解槽の液体流入口側の端部と液体流出
口側の端部とは電極間に形成された流路の対角線上に配
設されていることとすることにより、流路内の被電気分
解水の偏流を減らし、電極へのスケールの付着を防止
し、電気分解により生成する殺菌水を多量に得ることが
できる。
【0005】
【発明の他の態様】塩素イオンを含む流水の電気分解方
法において、被電気分解水の比電導度を低下させる手段
を有し、該手段により比電気分解水の比電導度を200
μS/cm以下にした後に、より好ましくは100μS
/cm以下にした後に、電気分解槽滞留時間が0.01
秒以上0.35秒末満の条件で、より好ましくは電気分
解槽滞留時間が0.01秒以上0.1秒未満の条件で、
電気分解槽中を通過させ電気分解することを特徴とする
殺菌水の生成方法を提供する。この被電気分解水の比電
導度を低下させる手段には、イオン交換樹脂を収納した
容器や電気泳動装置等がある。電気分解の前段で被電気
分解水の比電導度を200μS/cm以下、より好まし
くは100μS/cm以下とすることにより、電極への
スケールの付着を防止し、同一の電極材質で比較した場
合、電気分解により生成する殺菌水をより多量に得るこ
とができる。具体的には比電導度が100μS/cm未
満の被電気分解水を電気分解した場合は、比電導度30
0μS/cm以上の被電気分解水を電気分解した場合に
比べ、電気分解により生成する殺菌水量は約2倍であっ
た。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明者は鋭意研究の結果、連続
的に電気分解を行なう流水型の電気分解槽では、被電気
分解水の電気分解槽での滞留時間を調整することによ
り、同一材質の電極でも電気分解により生成する殺菌水
の総生成量(以後、電気分解水総生成量)が大きくなる
ことを見いだした。
【0007】本発明のを実施例を以下に説明する。図1
は、本発明に係る電気分解装置の概念図を示している。
図1において、水源から供給される塩素イオンを含む流
水は、流量調整弁7を経由して液体流入口1から電気分
解槽3に入り、電極板間通過時に電気分解される。この
際に、被電気分解水は流水中の塩素イオンの酸化により
生成する次亜塩素酸および次亜塩素酸イオンの遊離塩素
等を含む殺菌性の強い液体となり、液体流出口2から電
気分解槽3の外へと放出される。
【0008】ここで流水が電極板間を通過する時に電気
分解槽の陰極では以下の化学反応式(a)に示す水素生
成反応が生じ、陽極では(b)、(c)に示す塩素生成
反応と酸素生成反応が競合して生じる。そして、陽極で
塩素生成反応が酸素生成反応より生じやすい条件ほど次
亜塩素酸および次亜塩素酸イオンの遊離塩素等の発生効
率は高くなる。 陰極側: 2HO+2e → H+2OH ・・・・(a) 陽極側: 2Cl → Cl+2e ・・・・・・・・(b) HO → 1/2O+2H+2e ・・・(c)
【0009】例えば30分ぐらいの長時間継続して電気
分解を行なった場合に、次亜塩素酸および次亜塩素酸イ
オンが生成しにくくなる現象が起こる。これは塩素発生
電極である陽極の表面へのスケールの付着により触媒能
が低下するためである。陽極へのスケールの付着は、陰
極のスケールである炭酸カルシウムの白色化現象のよう
に肉服では分かりにくいが、陽極表面のぬめりとして検
知できる。本発明者はこのぬめりは被電気分解水中の陰
イオンが析出したものと推定している。さらに、長期に
亘り電気分解を行なった場合には、次亜塩素酸および次
亜塩素酸イオンの生成量が、急激に低下する現象が起こ
る。これは、電極を陰極として使用する際に生じる炭酸
カルシウムなどのスケールが原因である。従来行なわれ
ている電気分解では、電極を一定時間毎に正逆の極性を
切り替えることにより炭酸カルシウム等の析出を防止し
ている。しかし、長期に亘る電気分解においてはスケー
ルの堆積.固化が徐々に進行する。この固化したスケー
ルが、電極面を被覆することにより、陽極すなわち塩素
発生電極として使用する際の有効電極面積を著しく減少
させる。これにより、触媒の脱離が促進され、塩素発生
量が減少するものと本発明者は推定している。また、触
媒の脱離は陽極自体の酸化による不導体層の形成も引き
起こす。これにより、電気分解電圧が上昇し、さらに触
媒の脱離が促進されるものと本発明者は推定している。
【0010】かかる電気分解装置により生成した次亜塩
素酸及び次亜塩素酸イオン等を含む殺菌性の強い液体
は、例えば、水回り機器の殺菌、防汚、洗浄に好適に利
用できる。また水回り機器とは、例えば、流し台、シス
テムキッチンあるいはその一部であるシンク、トラッ
プ、調理台等やまな板、食器などの台所用部材、洗面
台、洗面器あるいはその一部であるシンク、トラップ、
水栓金具、ハブラシボックス、小物置き用棚等の洗面所
用部材、大便器、便座、局部洗浄器、便蓋、小便器等の
トイレ用部材、浴室、ユニットバス、サウナあるいはそ
の内部で使用する浴槽、洗い場、給湯機、水栓器具、シ
ャワー、石鹸置き、風呂蓋、鏡等の浴室用部材、洗濯
機、洗濯機パン、洗濯流し等の洗濯用部材のことであ
る。
【0011】以下に具体的な実験について説明する。被
電気分解水として比電導度の異なる3種類の水道水につ
いて、電気分解槽への流量調整により電気分解槽滞留時
間を変えて電気分解を行い、電気分解槽滞留時間と電気
分解水総生成量の関係を調べた。 (1) 実験方法 (電気分解装置)図4に本発明の実施例に係わる電気分
解装置の機器構成を示した。水道水を減圧弁17と電磁
弁27と流量調整弁7と流量計10とを介して電気分解
槽3へ導いた。減圧弁17により水道水の元圧を減少さ
せると共に元圧の圧力変動を吸収させ流量調整弁7への
供給水の圧力を安定化させた。電磁弁27は電気分解槽
3への水道水の通水および停止用に設けた。流量調整弁
7により流量を調整し、電気分解槽滞留時間を調整し
た。流量計10により流量を計測した。電気分解槽3内
の2枚の電極板4、4間の流路を流れた水道水を電気分
解槽3から排出した。また、所定時間毎の生成遊離塩素
濃度の測定の際には容器12に貯水した。整流回路を有
する直流電源装置6をAC100ボルトの家庭用電源に
接続し、電気分解槽3内に配設した電極板4を直流電源
装置6に接続した。電極板間に印加される電圧を電圧計
11で計測し、電極板間を流れる電流を電流計8で計測
した。電流が一定になるように電圧を調整した。電気分
解槽滞留時間は電極間容積Vを流量Qで徐した植V/Q
とした。本実験に用いた電気分解槽は流路断面が矩形の
無隔膜型のもので、電極間容積Vは有効な電極面積Sと
電極間距離dの積により算出した。
【0012】図2、図3に本発明の実施例に係る電気分
解槽の構成を示す。図2は電気分解槽の平面図で、電気
分解槽内の液体の流れを矢印で表示している。図3は図
2のb−b断面図である。電気分解槽3は1対の電極板
4,4と、電極間に形成された流路5と、流路に連通す
る液体流入口1と液体流出口2からなり、極性の切り換
え可能な直流電源6により電極に直流電圧が印加され
る。液体流入口1と電極間に形成された流路5、さらに
電極間に形成された流路5と液体流出口2は、電気分解
槽3内の液体の流れる方向が夫々直角になるように形成
されている。
【0013】図5に本発明の実施例に係わる電気分解槽
の分解斜視図を示す。電気分解槽3を、対角位置に液体
流入口1及び液体流出口2を設け一端が閉鎖された長方
形断面の筒状部材3aと、筒状部材3aの開放端を液密
に閉鎖する蓋部材3bとにより構成した。液体流入口1
と液体流出口2を対角位置に設けることにより、電極間
流路の液体の偏流の防止を行なった。電極板4は、縦×
横×板厚が40mm×40mm×0.5mmの正方形板
とした。各電極板4の接続端子4aを電気分解槽3の外
部へ導出し電源に接続する構造とした。電極板4の材質
は、白金とイリジウムを重量比7:3の割合で含む白
金.酸化イリジウム触媒で被覆したチタンとした。触媒
層の厚さは電極の寿命に影響するため、各実験に用いた
電極の触媒層の初期厚さは1.0μmとした。電極板間
距離は、0.5mmとした。電極板4、4間に電極板間
距離と等しいポリエチレンテレフタレートからなる板厚
0.5mmの3枚のスペーサー9、9、9(幅2mm)
を挟んで電極板間距離を確保した。スペーサー9に当接
する部分の面積を除いた実質の電極面積は、0.136
dm/極とした。
【0014】(被電気分解水)水道水の比電導度は一般
に取水する地域により異なり、電気分解質の少ない、い
わゆる純度の高い水ほど比電導度が小さい。そこで全国
から比電導度の大、中、小の3か所の水を選び実験に供
した。各比電導度の水の採取源は、順に福岡県北九州
市、神奈川県茅ケ崎市、岐阜県土岐市の水道水である。 (比電導度の測定)比電導度の測定は、東亜電波工業
(株)製電導度計CM−30Sにより行なった。約20
℃の被電気分解水を、ガラス製浸漬型セルを用い、演算
増幅器法で測定した。比電導度は電導度測定値を換算係
数2%/℃で25℃に温度補償して求めた。
【0015】(電気分解水総生成量)ここで、電気分解
水総生成量とは、電極の寿命までに生成した電気分解水
の総生成量をいう。電極が正常な場合は生成する遊離塩
素濃度、電気分解電圧はほぼ一定値となるが、電極への
スケールの定着あるいは電極の塩素発生触媒の脱離等の
損傷が生じた場合、電気分解電圧の上昇、生成する遊離
塩素濃度の減少として検知される。したがって、本実験
では生成遊離塩素濃度が定常値から急に減少し始めた時
点を電極寿命と考え、電極寿命までに生成した電気分解
水の合計量を電気分解水総生成量とした。
【0016】(電気分解条件)以下の条件で、電気分解
を実施した。 被電気分解水の流量(1/min): 0.125(電気分解槽滞留時間 0.33sec相当) 0.500(電気分解槽滞留時間 0.08sec相当) 電流密度(A/m): 550 電気分解モード: A→B→C→Bの繰り返し (A)正電圧印加の電気分解5分 (B)通電停止1分 (C)電極の正負をAと逆にした逆電圧印加の電気分解5分 流量は流量調整弁により、電流密度は電圧により一定値
となるように調整した。また、電気分解モードにおい
て、通電停止時には電気分解槽への通水も同時に停止し
た。電気分解槽滞留時間は、電気分解槽の電極間に形成
された流路を被電気分解水が通過する時間を意味し、本
発明に係わる実験では電極間に形成された流路の容積V
を被電気分解水の流量Qで除した値とした。本実験では V=電極有効面積×電極間距離 =0.00136(m)×0.5×10−3(m) =6.8×10−7(m) したがって、 流量Q=0.125(l/min)の場合 電気分解槽滞留時間=6.8×10−7/(0.125×10−3/60) =0.33(sec) 流量Q=0.500(l/min)の場合 電気分解槽滞留時間=6.8×10−7/(0.500×10−3/60) =0.08(sec)
【0017】(生成遊離塩素濃度の測定)生成遊離塩素
濃度の測定は、電気分解時間20〜150時間毎に、電
気分解槽外へ排出される電気分解水を0.01dm
ンプリングし、DPD法により実施した。電気分解をす
る前の水道水の遊離塩素濃度もDPD法により測定し、
電気分解実験により得られた排出水中の遊離塩素濃度か
ら電気分解をする前の水道水の遊離塩素濃度を差し引
き、電気分解によって生成した遊離塩素濃度を求め生成
遊離塩素濃度とした。
【0018】(2) 実験結果 (生成遊離塩素濃度と電極寿命)図6、図7、図8に順
に福岡県北九州市、神奈川県茅ケ崎市、岐阜県土岐市の
各水道水の電気分解による生成遊離塩素濃度と電気分解
時間の関係を示す。これより、各水道水の電極寿命の電
気分解時間は流量0.125l/min、0.500l
/minの順に福岡県北九州市1850時間、1150
時間、神奈川県茅ケ崎市2850時間、1250時間、
岐阜県土岐市3950時間、1700時間と判断した。
電極寿命までの電気分解時間と流量の積を電気分解水総
生成量とした。尚、先の出願のPCT/JP95/01
650に開示してあるように、生成遊離塩素濃度が0.
1mg/l以上、好ましくは0.5mg/l以上であれ
ば、夜間2回の洗浄でもトイレの殺菌あるいは菌に由来
する汚れの防止に十分有効であり、上記いずれの電気分
解水も図から明らかなように電極寿命まで0.5mg/
l以上の生成遊離塩素濃度であった。
【0019】(電気分解槽滞留時間と電気分解水総生成
量)電気分解槽滞留時間の違いによる被電気分解水の比
電導度と電気分解水総生成量との関係を図9に示す。本
発明の目的である電気分解により生成する殺菌水を多量
に生成するには、比電導度の異なるいずれの水道水でも
電気分解槽滞留時間が大きく影響し、いずれも短い方が
良い結果が得られた。また、被電気分解水の比電導度と
電気分解水総生成量は反比例の結果となった。電気分解
により生成する殺菌水により、公衆トイレの3台の小便
器を夜間に2回洗浄しようとした場合、下記の計算によ
り3年間で約13m必要である。したがって、電気分
解槽滞留時間を0.33秒(sec)以下として電気分
解すれば比電導度と無関係に3年以上の殺菌洗浄水に相
当する電気分解水が得られる。また、電気分解槽滞留時
間を0.1秒(sec)未満とすれば比電導度と無関係
に7年以上の殺菌洗浄水に相当する電気分解水が得られ
る。電気分解水の必要量の計算方法:小便器1台1回当
たりの洗浄水量を 2dm/台・回 として 1年相当: 4.38m=2dm/台・回×2回/
日×3台×365日 3年相当:13.14m=4.38m/年×3年 7年相当:30.66m=4.38m/年×7年
【0020】
【発明の効果】塩素イオンを含む流水の電気分解方法に
おいて、比電導度500μS/cm以下の被電気分解水
を、電気分解槽滞留時間を0.01秒以上の条件で電気
分解槽中を通過させ電気分解することにより、殺菌に必
要な遊離塩素濃度0.1mg/l以上の殺菌水が得ら
れ、電気分解槽滞留時間を0.35秒未満とすることで
電極へのスケールの付着を防止し、同一の電極材質で比
較した場合、多量の殺菌水を得ることができる。さらに
電気分解槽滞留時間を0.1秒未満とする電気分解槽中
を通過させ電気分解することにより、電極へのスケール
の付着を防止し、同一の電極材質で比較した場合、より
多量の殺菌水を得ることができる。電気分解槽を無隔膜
とすることにより、電気分解槽内の隔膜による流水抵抗
を減らすことが可能となり、電極へのスケールの付着を
防止し、多量の殺菌水を得ることができる。また、無隔
膜とすることにより、電気分解槽の電極間距離をより短
く設計することが可能となり、塩素発生効率の向上も可
能となる。電気分解槽の液体流入口側の端部と液体流出
口側の端部とは電極間に形成された流路の対角線上に配
設されているようにすることにより、流路内の被電気分
解水の偏流を減らし、電極へのスケールの付着を防止
し、電気分解により生成する殺菌水を多量に得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電気分解装置の概念図
【図2】本発明の実施例に係わる電気分解槽の概念図
【図3】本発明の実施例に係わる電気分解槽の概念図
【図4】本発明の実施例に係わる電気分解装置の構成図
【図5】本発明の実施例に係わる電気分解槽の分解斜視
【図6】電気分解時間と生成遊離塩素濃度の関係
【図7】電気分解時間と生成遊離塩素濃度の関係
【図8】電気分解時間と生成遊離塩素濃度の関係
【図9】被電気分解水の比電導度と電気分解水総生成量
の関係
【符号の説明】
1 液体流入口 2 液体流出口 3 電気分解槽 4 電極 5 電極間流路 6 電源 7 流量調整弁 8 電流計 9 スペーサー 10 流量計 11 電圧計 17 減圧弁 27 電磁弁
フロントページの続き (72)発明者 早川 信 北九州市小倉北区中島2丁目1番1号 東 陶機器株式会社内 (72)発明者 高野 幸夫 北九州市小倉北区中島2丁目1番1号 東 陶機器株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩素イオンを含む流水の電気分解方法にお
    いて、比電導度500μS/cm以下の被電気分解水
    を、電気分解槽滞留時間が0.01秒以上0.35秒未
    満の条件で、電気分解槽中を通過させ電気分解すること
    を特徴とする殺菌水の生成方法。
  2. 【請求項2】前記電気分解槽滞留時間が0.01秒以上
    0.1秒未満の条件で、電気分解槽中を通過させ電気分
    解することを特徴とする請求項1に記載の殺菌水の生成
    方法。
  3. 【請求項3】前記電気分解槽は無隔膜であることを特徴
    とする請求項1または2に記載の殺菌水の生成方法。
  4. 【請求項4】前記電気分解槽の液体流入口側の端部と液
    体流出口側の端部とは電極間に形成された流路の対角線
    上に配設されていることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれかに記載の殺菌水の生成方法。
JP34623395A 1995-11-30 1995-11-30 殺菌水の生成方法 Pending JPH09150158A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111670166A (zh) * 2017-11-29 2020-09-15 水研有限责任公司 用于氧化剂浓度控制的方法和设备

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111670166A (zh) * 2017-11-29 2020-09-15 水研有限责任公司 用于氧化剂浓度控制的方法和设备

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