JPH0914871A - ガスガス熱交換器 - Google Patents
ガスガス熱交換器Info
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- JPH0914871A JPH0914871A JP16363495A JP16363495A JPH0914871A JP H0914871 A JPH0914871 A JP H0914871A JP 16363495 A JP16363495 A JP 16363495A JP 16363495 A JP16363495 A JP 16363495A JP H0914871 A JPH0914871 A JP H0914871A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 湿式脱硫に適した低温まで排ガスを冷却し、
かつ白煙防止及び拡散促進のため排ガスを加熱すること
ができ、更に腐食性ガスに対して耐久性を有するガスガ
ス熱交換器を提供する。 【構成】 熱媒体と排ガスとの熱交換により排ガスを湿
式脱硫に適した低温まで冷却して熱媒体を加熱する熱回
収器12と、熱媒体と排ガスとの熱交換により排ガスを
白煙防止及び拡散促進のため加熱して熱媒体を冷却する
再加熱器13と、熱回収器と再加熱器との間を熱媒体を
循環させる循環装置14とを備える。熱回収器と再加熱
器は、それぞれ排ガス中に配置された低温伝熱部15と
高温伝熱部16を有し、低温伝熱部は、水平に配置され
た複数の直管伝熱管15aと伝熱管の両端を互いに連結
する液室17a,17bとからなり、伝熱管の少なくと
も一部が硫酸に対して耐食性を有する耐食管15a′
(カーボンを主成分とするカーボンチューブ)からな
る。
かつ白煙防止及び拡散促進のため排ガスを加熱すること
ができ、更に腐食性ガスに対して耐久性を有するガスガ
ス熱交換器を提供する。 【構成】 熱媒体と排ガスとの熱交換により排ガスを湿
式脱硫に適した低温まで冷却して熱媒体を加熱する熱回
収器12と、熱媒体と排ガスとの熱交換により排ガスを
白煙防止及び拡散促進のため加熱して熱媒体を冷却する
再加熱器13と、熱回収器と再加熱器との間を熱媒体を
循環させる循環装置14とを備える。熱回収器と再加熱
器は、それぞれ排ガス中に配置された低温伝熱部15と
高温伝熱部16を有し、低温伝熱部は、水平に配置され
た複数の直管伝熱管15aと伝熱管の両端を互いに連結
する液室17a,17bとからなり、伝熱管の少なくと
も一部が硫酸に対して耐食性を有する耐食管15a′
(カーボンを主成分とするカーボンチューブ)からな
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湿式脱硫装置の前後に
設けられ、熱媒体により排ガスを冷却/加熱するガスガ
ス熱交換器に関する。
設けられ、熱媒体により排ガスを冷却/加熱するガスガ
ス熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の火力発電プラントの模式
図であり、ボイラ1で発生した排ガスが脱硝装置2、空
気予熱器3、電気集塵機4、等を通ってスタック5(煙
突)から外部に排気されるようになっている。また、排
ガス中の硫黄化合物(SOx 等)を除去するために、湿
式脱硫装置6を設ける場合には通常、ガスガス熱交換器
7(ガスガスヒータと呼ばれる)が設置される。このガ
スガス熱交換器7は、湿式脱硫に適した温度(例えば9
0〜100℃)まで排ガスを冷却する役割と、スタック
5からの白煙を防止しかつ排ガスの拡散を促進するため
にするために湿式脱硫装置6からの低温排ガス(例えば
約60℃)を加熱する役割とを有している。なお、図5
において、8aは押込ファン、8bは誘引ファンであ
る。
図であり、ボイラ1で発生した排ガスが脱硝装置2、空
気予熱器3、電気集塵機4、等を通ってスタック5(煙
突)から外部に排気されるようになっている。また、排
ガス中の硫黄化合物(SOx 等)を除去するために、湿
式脱硫装置6を設ける場合には通常、ガスガス熱交換器
7(ガスガスヒータと呼ばれる)が設置される。このガ
スガス熱交換器7は、湿式脱硫に適した温度(例えば9
0〜100℃)まで排ガスを冷却する役割と、スタック
5からの白煙を防止しかつ排ガスの拡散を促進するため
にするために湿式脱硫装置6からの低温排ガス(例えば
約60℃)を加熱する役割とを有している。なお、図5
において、8aは押込ファン、8bは誘引ファンであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ガスガス熱交換器7を
構成する熱交換器のエレメント(伝熱管)として、従来
は鋼管(スチールチューブ)が一般に用いられている。
また、図5の火力発電プラントにおいて、燃料中の硫黄
分(S分)の大部分はボイラ1で燃焼してSO2とな
り、これが湿式脱硫装置6で除去される。しかし、S分
のごく一部は、SO 3 となり、これが湿式脱硫装置6の
入口側の熱交換器7a(ガスガス熱交換器7の上流側)
で凝縮し、硫酸(H2 SO4 )となって鋼材を腐食させ
る問題点があった。
構成する熱交換器のエレメント(伝熱管)として、従来
は鋼管(スチールチューブ)が一般に用いられている。
また、図5の火力発電プラントにおいて、燃料中の硫黄
分(S分)の大部分はボイラ1で燃焼してSO2とな
り、これが湿式脱硫装置6で除去される。しかし、S分
のごく一部は、SO 3 となり、これが湿式脱硫装置6の
入口側の熱交換器7a(ガスガス熱交換器7の上流側)
で凝縮し、硫酸(H2 SO4 )となって鋼材を腐食させ
る問題点があった。
【0004】特に、近年、電気集塵機4の高性能化によ
り、ガスガス熱交換器7に入るダスト量が減少し、これ
に伴いアルカリ分を含むダストによるSO3 の中和作用
が減少するため、ガスガス熱交換器7のエレメントであ
る鋼管(スチールチューブ)の腐食が一層激しくなって
いる。
り、ガスガス熱交換器7に入るダスト量が減少し、これ
に伴いアルカリ分を含むダストによるSO3 の中和作用
が減少するため、ガスガス熱交換器7のエレメントであ
る鋼管(スチールチューブ)の腐食が一層激しくなって
いる。
【0005】本発明は、かかる問題点を解決するために
創案されたものである。すなわち本発明の目的は、湿式
脱硫に適した低温まで排ガスを冷却し、かつ白煙防止及
び拡散促進のため排ガスを加熱することができ、更に腐
食性ガスに対して耐久性を有するガスガス熱交換器を提
供することにある。
創案されたものである。すなわち本発明の目的は、湿式
脱硫に適した低温まで排ガスを冷却し、かつ白煙防止及
び拡散促進のため排ガスを加熱することができ、更に腐
食性ガスに対して耐久性を有するガスガス熱交換器を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、熱媒体
と排ガスとの熱交換により排ガスを湿式脱硫に適した低
温まで冷却して熱媒体を加熱する熱回収器と、熱媒体と
排ガスとの熱交換により排ガスを白煙防止及び拡散促進
のため加熱して熱媒体を冷却する再加熱器と、熱回収器
と再加熱器との間を熱媒体を循環させる循環装置と、を
備え、熱回収器と再加熱器は、それぞれ排ガス中に配置
された低温伝熱部と高温伝熱部を有し、低温伝熱部は、
水平に配置された複数の直管伝熱管と該伝熱管の両端を
互いに連結する液室とからなり、前記伝熱管の少なくと
も一部が硫酸に対して耐食性を有する耐食管からなる、
ことを特徴とするガスガス熱交換器が提供される。
と排ガスとの熱交換により排ガスを湿式脱硫に適した低
温まで冷却して熱媒体を加熱する熱回収器と、熱媒体と
排ガスとの熱交換により排ガスを白煙防止及び拡散促進
のため加熱して熱媒体を冷却する再加熱器と、熱回収器
と再加熱器との間を熱媒体を循環させる循環装置と、を
備え、熱回収器と再加熱器は、それぞれ排ガス中に配置
された低温伝熱部と高温伝熱部を有し、低温伝熱部は、
水平に配置された複数の直管伝熱管と該伝熱管の両端を
互いに連結する液室とからなり、前記伝熱管の少なくと
も一部が硫酸に対して耐食性を有する耐食管からなる、
ことを特徴とするガスガス熱交換器が提供される。
【0007】本発明の好ましい実施例によれば、前記耐
食管は、カーボンを主成分とするカーボンチューブであ
る。また、前記液室を構成する管板は、伝熱管の端部を
通す貫通孔と、該貫通孔のまわりに設けられた円筒形空
洞と、該空洞内に伝熱管と管板の両方に密着して挿入さ
れたパッキンと、軸方向に移動可能に管板に取り付けら
れ、パッキンを軸方向に圧縮するパッキン押さえと、か
らなる。また、前記熱媒体は水である、ことが好まし
い。
食管は、カーボンを主成分とするカーボンチューブであ
る。また、前記液室を構成する管板は、伝熱管の端部を
通す貫通孔と、該貫通孔のまわりに設けられた円筒形空
洞と、該空洞内に伝熱管と管板の両方に密着して挿入さ
れたパッキンと、軸方向に移動可能に管板に取り付けら
れ、パッキンを軸方向に圧縮するパッキン押さえと、か
らなる。また、前記熱媒体は水である、ことが好まし
い。
【0008】
【作用】上述した本発明によれば、低温伝熱部の伝熱管
が直管なので、曲げ加工の困難な材料を適用することが
でき、この伝熱管の少なくとも一部に硫酸に対して耐食
性を有する耐食管(好ましくはカーボンを主成分とする
カーボンチューブ)を用いることにより、S分の一部が
SO3 となり、これが凝縮して硫酸(H2 SO4)とな
っても、低温伝熱部の伝熱管の腐食を防止し、腐食性ガ
スに対する耐久性を高めることができる。
が直管なので、曲げ加工の困難な材料を適用することが
でき、この伝熱管の少なくとも一部に硫酸に対して耐食
性を有する耐食管(好ましくはカーボンを主成分とする
カーボンチューブ)を用いることにより、S分の一部が
SO3 となり、これが凝縮して硫酸(H2 SO4)とな
っても、低温伝熱部の伝熱管の腐食を防止し、腐食性ガ
スに対する耐久性を高めることができる。
【0009】更に、直管伝熱管の液室への取付けを、管
板に貫通孔を設けてその孔に伝熱管の両端を挿入し、そ
のまわりをパッキンとパッキン押さえでシールすること
により、直管伝熱管を自由に熱膨張/収縮させることが
でき、かつシール材としてOリングを使用した場合に比
較して、パッキン押さえ(フランジ)を外すだけで伝熱
管を引き抜くことなく簡単にパッキン交換ができ、メン
テナンスが容易となる。
板に貫通孔を設けてその孔に伝熱管の両端を挿入し、そ
のまわりをパッキンとパッキン押さえでシールすること
により、直管伝熱管を自由に熱膨張/収縮させることが
でき、かつシール材としてOリングを使用した場合に比
較して、パッキン押さえ(フランジ)を外すだけで伝熱
管を引き抜くことなく簡単にパッキン交換ができ、メン
テナンスが容易となる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照
して説明する。なお、各図において共通する部分には同
一の符号を付して使用する。図1は、本発明によるガス
ガス熱交換器の全体構成図である。この図において、本
発明のガスガス熱交換器10は、熱媒体と排ガスとの熱
交換により排ガスを湿式脱硫に適した低温まで冷却して
熱媒体を加熱する熱回収器12と、熱媒体と排ガスとの
熱交換により排ガスを白煙防止及び拡散促進のため加熱
して熱媒体を冷却する再加熱器13と、熱回収器と再加
熱器との間を熱媒体を循環させる循環装置14とを備え
ている。また、熱回収器12と再加熱器13は、それぞ
れ排ガス中に配置された低温伝熱部15と高温伝熱部1
6を有している。
して説明する。なお、各図において共通する部分には同
一の符号を付して使用する。図1は、本発明によるガス
ガス熱交換器の全体構成図である。この図において、本
発明のガスガス熱交換器10は、熱媒体と排ガスとの熱
交換により排ガスを湿式脱硫に適した低温まで冷却して
熱媒体を加熱する熱回収器12と、熱媒体と排ガスとの
熱交換により排ガスを白煙防止及び拡散促進のため加熱
して熱媒体を冷却する再加熱器13と、熱回収器と再加
熱器との間を熱媒体を循環させる循環装置14とを備え
ている。また、熱回収器12と再加熱器13は、それぞ
れ排ガス中に配置された低温伝熱部15と高温伝熱部1
6を有している。
【0011】図5において説明したように、ガスガス熱
交換器10は、湿式脱硫に適した温度(例えば90〜1
00℃)まで排ガスを冷却する役割と、スタックからの
白煙を防止しかつ排ガスの拡散を促進するためにするた
めに湿式脱硫装置からの低温排ガス(例えば約60℃)
を加熱する役割とを有している。すなわち、図1におい
て、熱回収器12には、約120〜150℃の排ガス9
aが導入され、高温伝熱部16と低温伝熱部15で冷却
されて約90〜100℃の排ガス9bとなって、図示し
ない湿式脱硫装置へ供給される。また、再加熱器13に
は、湿式脱硫装置から約60℃の排ガス9cが導入さ
れ、低温伝熱部15と高温伝熱部16で加熱されて約1
20℃の排ガス9dとなって、スタック(図示せず)に
供給される。従って、この構成により、湿式脱硫に適し
た低温まで排ガスを冷却し、かつ白煙防止及び拡散促進
のため排ガスを加熱することができる。
交換器10は、湿式脱硫に適した温度(例えば90〜1
00℃)まで排ガスを冷却する役割と、スタックからの
白煙を防止しかつ排ガスの拡散を促進するためにするた
めに湿式脱硫装置からの低温排ガス(例えば約60℃)
を加熱する役割とを有している。すなわち、図1におい
て、熱回収器12には、約120〜150℃の排ガス9
aが導入され、高温伝熱部16と低温伝熱部15で冷却
されて約90〜100℃の排ガス9bとなって、図示し
ない湿式脱硫装置へ供給される。また、再加熱器13に
は、湿式脱硫装置から約60℃の排ガス9cが導入さ
れ、低温伝熱部15と高温伝熱部16で加熱されて約1
20℃の排ガス9dとなって、スタック(図示せず)に
供給される。従って、この構成により、湿式脱硫に適し
た低温まで排ガスを冷却し、かつ白煙防止及び拡散促進
のため排ガスを加熱することができる。
【0012】また、この構成により、低温伝熱部15の
少なくとも一部は、SO3 ガスと水蒸気が反応してでき
た硫酸(H2 SO4 )の露点以下になっており、硫酸を
含む水滴が伝熱管の表面に結露する状態となっている。
なお、上述の説明における各温度は例示であり、本発明
はこれらの温度に限定されるものではない。
少なくとも一部は、SO3 ガスと水蒸気が反応してでき
た硫酸(H2 SO4 )の露点以下になっており、硫酸を
含む水滴が伝熱管の表面に結露する状態となっている。
なお、上述の説明における各温度は例示であり、本発明
はこれらの温度に限定されるものではない。
【0013】図1の実施例において、循環装置14内を
流れる熱媒体は水であり、熱回収器12の低温伝熱部1
5、高温伝熱部16、再加熱器13の低温伝熱部15、
高温伝熱部16の順で循環して流れ、熱回収器12で排
ガス9aで加熱されて高温(例えば120〜150℃)
となり、再加熱器13で排ガス9cで冷却されて低温
(例えば90〜100℃)となる。なお、循環装置14
の循環系統内に必要に応じて、ポンプ、熱交換器、バル
ブ等を設けることは勿論である。
流れる熱媒体は水であり、熱回収器12の低温伝熱部1
5、高温伝熱部16、再加熱器13の低温伝熱部15、
高温伝熱部16の順で循環して流れ、熱回収器12で排
ガス9aで加熱されて高温(例えば120〜150℃)
となり、再加熱器13で排ガス9cで冷却されて低温
(例えば90〜100℃)となる。なお、循環装置14
の循環系統内に必要に応じて、ポンプ、熱交換器、バル
ブ等を設けることは勿論である。
【0014】図2は図1における熱回収器12の別の実
施例であり、図3は図2のA部の拡大図である。以下、
図2及び図3に基づいて本発明を説明するが、本発明は
熱回収器12に限定されるものではなく、再加熱器13
にも同様に適用することができる。図2に示す実施例で
は、排ガス流路が2つに分割されており、それぞれに低
温伝熱部15と高温伝熱部16が配置されている。ま
た、図2及び図3に示すように、低温伝熱部15及び高
温伝熱部16は、それぞれ水平に配置された複数の直管
伝熱管15a,16aと伝熱管15a,16aの両端を
互いに連結する液室17a,17bとからなる。また、
この図で21は、水洗ノイズを備えた水洗管であり、伝
熱管15a,16aの表面を水洗いできるようになって
いる。
施例であり、図3は図2のA部の拡大図である。以下、
図2及び図3に基づいて本発明を説明するが、本発明は
熱回収器12に限定されるものではなく、再加熱器13
にも同様に適用することができる。図2に示す実施例で
は、排ガス流路が2つに分割されており、それぞれに低
温伝熱部15と高温伝熱部16が配置されている。ま
た、図2及び図3に示すように、低温伝熱部15及び高
温伝熱部16は、それぞれ水平に配置された複数の直管
伝熱管15a,16aと伝熱管15a,16aの両端を
互いに連結する液室17a,17bとからなる。また、
この図で21は、水洗ノイズを備えた水洗管であり、伝
熱管15a,16aの表面を水洗いできるようになって
いる。
【0015】図2において熱媒体(循環水)は、左側の
低温伝熱部15の下端の液室17aに流入し、伝熱管1
5aを水平に右に流れて、中央部の液室17bに入り、
次いで右側の液室17bに入り、更に右側の伝熱管15
aを水平に右に流れて、右側の低温伝熱部15の下端の
液室17aに流入する。この液室17a内で循環水は上
昇しながら反転し、少し上の部分を逆に水平に流れて、
左側の低温伝熱部15の液室17aに入る。このよう
に、循環水は、左側と右側の伝熱管15aを交互に流れ
ながら上昇し、次いで高温伝熱部16内も同様に流れ
て、最後に左側の低温伝熱部15の上端の液室17aか
ら再加熱器13へと導かれる。なお、左側と右側の水室
17bを連通させることは不可欠ではなく、循環水を左
側と右側で別々に流すようにしてもよい。
低温伝熱部15の下端の液室17aに流入し、伝熱管1
5aを水平に右に流れて、中央部の液室17bに入り、
次いで右側の液室17bに入り、更に右側の伝熱管15
aを水平に右に流れて、右側の低温伝熱部15の下端の
液室17aに流入する。この液室17a内で循環水は上
昇しながら反転し、少し上の部分を逆に水平に流れて、
左側の低温伝熱部15の液室17aに入る。このよう
に、循環水は、左側と右側の伝熱管15aを交互に流れ
ながら上昇し、次いで高温伝熱部16内も同様に流れ
て、最後に左側の低温伝熱部15の上端の液室17aか
ら再加熱器13へと導かれる。なお、左側と右側の水室
17bを連通させることは不可欠ではなく、循環水を左
側と右側で別々に流すようにしてもよい。
【0016】また、図3において、低温伝熱部15の伝
熱管15aの少なくとも一部が硫酸に対して耐食性を有
する耐食管15a′で構成されている。なお、SO3 ガ
スと水蒸気が反応してできた硫酸(H2 SO4 )の露点
以下になり、硫酸を含む水滴が伝熱管の表面に結露する
部分を耐食管15a′で構成するのがよく、低温伝熱部
15の伝熱管15aの全てを耐食管15a′で構成する
のが更に好ましい。また、この耐食管15a′には、カ
ーボンを主成分とするカーボンチューブを用いるのがよ
い。カーボンチューブは、約150℃,80%濃度程度
の濃硫酸に対しても優秀な耐食性を有しており、かつ熱
伝導率が高いので、従来の伝熱管(例えば鋼管やアルミ
管)に比較しても高い熱伝達率を有し、かつ硫酸ガス等
の腐食性ガスに対して安定した耐久性を発揮することが
できる。
熱管15aの少なくとも一部が硫酸に対して耐食性を有
する耐食管15a′で構成されている。なお、SO3 ガ
スと水蒸気が反応してできた硫酸(H2 SO4 )の露点
以下になり、硫酸を含む水滴が伝熱管の表面に結露する
部分を耐食管15a′で構成するのがよく、低温伝熱部
15の伝熱管15aの全てを耐食管15a′で構成する
のが更に好ましい。また、この耐食管15a′には、カ
ーボンを主成分とするカーボンチューブを用いるのがよ
い。カーボンチューブは、約150℃,80%濃度程度
の濃硫酸に対しても優秀な耐食性を有しており、かつ熱
伝導率が高いので、従来の伝熱管(例えば鋼管やアルミ
管)に比較しても高い熱伝達率を有し、かつ硫酸ガス等
の腐食性ガスに対して安定した耐久性を発揮することが
できる。
【0017】図4は、図3のB部の詳細断面図である。
この図に示すように、液室17a,17bを構成する管
板18は、伝熱管15a,15a′の端部を通す貫通孔
18aと、貫通孔18aのまわりに設けられた円筒形空
洞18bと、この空洞内に伝熱管15a,15a′と管
板18の両方に密着して挿入されたパッキン19と、軸
方向に移動可能に管板18に取り付けられ、パッキン1
9を軸方向に圧縮するパッキン押さえ20と、からな
る。パッキン19は、気密性を有する紐状又はリング状
のシール材からなる。また、パッキン押さえ20は、ボ
ルト20a等の締結具により軸方向に移動可能になって
おり、パッキン19を軸方向に圧縮して円筒形空洞18
bの内部で半径方向に膨らませ管板18の端部のガスシ
ールを行うようになっている。パッキン押さえ20は、
円周方向に数カ所(2〜4カ所)設けてもよく、或いは
フランジのように一体に形成してもよい。この構成によ
り、直管伝熱管15a,15a′を自由に熱膨張/収縮
させることができ、かつシール材としてOリングを使用
した場合に比較して、パッキン押さえ20(フランジ)
を外すだけで伝熱管15a,15a′を引き抜くことな
く簡単にパッキン交換ができ、メンテナンスが容易にで
きる。パッキン押さえ20の取り外しは、液室17a,
17b内に作業員が入ることにより、或いはメンテナン
ス用の開口孔から容易に行うことができる。
この図に示すように、液室17a,17bを構成する管
板18は、伝熱管15a,15a′の端部を通す貫通孔
18aと、貫通孔18aのまわりに設けられた円筒形空
洞18bと、この空洞内に伝熱管15a,15a′と管
板18の両方に密着して挿入されたパッキン19と、軸
方向に移動可能に管板18に取り付けられ、パッキン1
9を軸方向に圧縮するパッキン押さえ20と、からな
る。パッキン19は、気密性を有する紐状又はリング状
のシール材からなる。また、パッキン押さえ20は、ボ
ルト20a等の締結具により軸方向に移動可能になって
おり、パッキン19を軸方向に圧縮して円筒形空洞18
bの内部で半径方向に膨らませ管板18の端部のガスシ
ールを行うようになっている。パッキン押さえ20は、
円周方向に数カ所(2〜4カ所)設けてもよく、或いは
フランジのように一体に形成してもよい。この構成によ
り、直管伝熱管15a,15a′を自由に熱膨張/収縮
させることができ、かつシール材としてOリングを使用
した場合に比較して、パッキン押さえ20(フランジ)
を外すだけで伝熱管15a,15a′を引き抜くことな
く簡単にパッキン交換ができ、メンテナンスが容易にで
きる。パッキン押さえ20の取り外しは、液室17a,
17b内に作業員が入ることにより、或いはメンテナン
ス用の開口孔から容易に行うことができる。
【0018】なお、本発明は上述した実施例に限定され
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更できる
ことは勿論である。
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更できる
ことは勿論である。
【0019】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、低温
伝熱部の伝熱管が直管なので、曲げ加工の困難な材料を
適用することができ、この伝熱管の少なくとも一部に硫
酸に対して耐食性を有する耐食管(好ましくはカーボン
を主成分とするカーボンチューブ)を用いることによ
り、S分の一部がSO3 となり、これが凝縮して硫酸
(H 2 SO4 )となっても、低温伝熱部の伝熱管の腐食
を防止し、腐食性ガスに対する耐久性を高めることがで
きる。
伝熱部の伝熱管が直管なので、曲げ加工の困難な材料を
適用することができ、この伝熱管の少なくとも一部に硫
酸に対して耐食性を有する耐食管(好ましくはカーボン
を主成分とするカーボンチューブ)を用いることによ
り、S分の一部がSO3 となり、これが凝縮して硫酸
(H 2 SO4 )となっても、低温伝熱部の伝熱管の腐食
を防止し、腐食性ガスに対する耐久性を高めることがで
きる。
【0020】従って、本発明のガスガス熱交換器は、湿
式脱硫に適した低温まで排ガスを冷却し、かつ白煙防止
及び拡散促進のため排ガスを加熱することができ、更に
腐食性ガスに対して優れた耐久性を有する、等の効果を
有する。
式脱硫に適した低温まで排ガスを冷却し、かつ白煙防止
及び拡散促進のため排ガスを加熱することができ、更に
腐食性ガスに対して優れた耐久性を有する、等の効果を
有する。
【図1】本発明によるガスガス熱交換器の全体構成図で
ある。
ある。
【図2】熱回収器12の別の実施例である。
【図3】図2のA部の拡大図である。
【図4】図3のB部の詳細断面図である。
【図5】従来の火力発電プラントの模式図である。
1 ボイラ 2 脱硝装置 3 空気予熱器 4 電気集塵機 5 スタック(煙突) 6 湿式脱硫装置 7 ガスガス熱交換器 8a,8b ファン 9,9a,9b,9c,9d 排ガス 10 ガスガス熱交換器 12 熱回収器 13 再加熱器 14 循環装置 15 低温伝熱部 15a 伝熱管 15a′耐食管(カーボンチューブ) 16 高温伝熱部 17a,17b 液室 18 管板 18a 貫通孔 18b 空洞 19 パッキン 20 パッキン押さえ
Claims (4)
- 【請求項1】 熱媒体と排ガスとの熱交換により排ガス
を湿式脱硫に適した低温まで冷却して熱媒体を加熱する
熱回収器と、熱媒体と排ガスとの熱交換により排ガスを
白煙防止及び拡散促進のため加熱して熱媒体を冷却する
再加熱器と、熱回収器と再加熱器との間を熱媒体を循環
させる循環装置と、を備え、 熱回収器と再加熱器は、それぞれ排ガス中に配置された
低温伝熱部と高温伝熱部を有し、低温伝熱部は、水平に
配置された複数の直管伝熱管と該伝熱管の両端を互いに
連結する液室とからなり、前記伝熱管の少なくとも一部
が硫酸に対して耐食性を有する耐食管からなる、ことを
特徴とするガスガス熱交換器。 - 【請求項2】 前記耐食管は、カーボンを主成分とする
カーボンチューブである、ことを特徴とする請求項1に
記載のガスガス熱交換器。 - 【請求項3】 前記液室を構成する管板は、伝熱管の端
部を通す貫通孔と、該貫通孔のまわりに設けられた円筒
形空洞と、該空洞内に伝熱管と管板の両方に密着して挿
入されたパッキンと、軸方向に移動可能に管板に取り付
けられ、パッキンを軸方向に圧縮するパッキン押さえ
と、からなる、ことを特徴とする請求項1に記載のガス
ガス熱交換器。 - 【請求項4】 前記熱媒体は水である、ことを特徴とす
る請求項1乃至3に記載のガスガス熱交換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16363495A JPH0914871A (ja) | 1995-06-29 | 1995-06-29 | ガスガス熱交換器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16363495A JPH0914871A (ja) | 1995-06-29 | 1995-06-29 | ガスガス熱交換器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0914871A true JPH0914871A (ja) | 1997-01-17 |
Family
ID=15777668
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16363495A Pending JPH0914871A (ja) | 1995-06-29 | 1995-06-29 | ガスガス熱交換器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0914871A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103808200A (zh) * | 2014-02-13 | 2014-05-21 | 浙江浙能温州发电有限公司 | 一种控制换热器工质温度的自动调节系统 |
JP5876601B1 (ja) * | 2015-03-06 | 2016-03-02 | 中外炉工業株式会社 | 蒸気加熱装置 |
KR101916083B1 (ko) | 2017-08-17 | 2019-01-30 | 안강일 | 내구성이 향상된 화력발전시설의 가스가스열교환기 |
KR101944283B1 (ko) | 2017-07-26 | 2019-01-30 | 안강일 | 화력발전시설의 가스 가스 열교환기 |
KR101941162B1 (ko) | 2018-01-10 | 2019-04-12 | 에너지엔 주식회사 | 부식방지기능이 향상된 화력발전시설의 가스가스열교환기 |
-
1995
- 1995-06-29 JP JP16363495A patent/JPH0914871A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103808200A (zh) * | 2014-02-13 | 2014-05-21 | 浙江浙能温州发电有限公司 | 一种控制换热器工质温度的自动调节系统 |
JP5876601B1 (ja) * | 2015-03-06 | 2016-03-02 | 中外炉工業株式会社 | 蒸気加熱装置 |
KR101944283B1 (ko) | 2017-07-26 | 2019-01-30 | 안강일 | 화력발전시설의 가스 가스 열교환기 |
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