JPH09145604A - 液体付着検出装置 - Google Patents

液体付着検出装置

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JPH09145604A
JPH09145604A JP30778495A JP30778495A JPH09145604A JP H09145604 A JPH09145604 A JP H09145604A JP 30778495 A JP30778495 A JP 30778495A JP 30778495 A JP30778495 A JP 30778495A JP H09145604 A JPH09145604 A JP H09145604A
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JP
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light
reflected
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light emitting
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JP30778495A
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Junichi Nakaho
純一 仲保
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Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09145604A publication Critical patent/JPH09145604A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】反射光の光量の微量な変化を大きくし、透明体
に付着した液体を検出し易くする液体付着検出装置を提
供する。 【解決手段】発光ダイオード12によってガラス11に
向けて発光された光はガラス11で反射し、フォトダイ
オード13によってその反射光Rは受光される。フォト
ダイオード13はその反射光Rの光量に応じた検出信号
を出力する。又、直線偏光素子15は前記発光ダイオー
ド12からフォトダイオード13までの光路上に配設さ
れ、屈折率に対する反射率の変動が大きい光の一方向成
分を透過させる。制御回路14の中に設けられた判別回
路はフォトダイオード13からの検出信号と、予め定め
た基準値とを比較しその比較結果に基づいてガラス表面
11aに水滴Wが付着したか否かを判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体付着検出装置
に係り、詳しくはガラス等の透明体に付着した液滴を検
出する液体付着検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、透明体の表面に付着した液体を検
出する液体付着検出装置には種々のものが提案されてい
る。
【0003】図11は、一般的なガラスに付着した水滴
を検出する水滴検出装置を示す。その水滴検出装置に
は、ガラス51に向けて発光する発光ダイオード52
と、ガラス表面51aで反射した反射光Rを受光するフ
ォトダイオード53と、そのフォトダイオード53から
出力される反射光Rの光量に応じた検出信号を入力し判
別して判別信号Sを出力する判別回路54から構成され
ている。
【0004】そして、ガラス表面51aに水滴Wが付着
すると、前記発光ダイオード12が発光する光(入射
光)Iが、ガラス表面51aで透過光T及び反射光Rと
なる。この場合、ガラス表面51aに水滴Wが付着して
いないときと比べ反射光Rが減少する。つまり、水滴W
の屈折率(=1.33)は空気の屈折率(=1)よりガ
ラス51の屈折率(=1.5)に近いからである。
【0005】そして、反射光Rの光量の多少に比例した
フォトダイオード53からの検出信号に基づいて前記判
別回路54はガラス表面51aに水滴Wが付着している
かどうかを判別する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の水滴
検出装置では、ガラス表面51aに水滴Wが付着してい
る場合と付着していない場合との反射光の光量の変化は
微量である。判別回路54はその微量の変化を判定しに
くく、精度の高い判定ができなかった。
【0007】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、その目的は、反射光の光量の微量
な変化を大きくでき、透明体に付着した液体を検出し易
くしたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、透明体に向けて発光する
発光手段と、前記発光手段により発光された光が前記透
明体で反射し、その反射光を受光しその反射光の光量に
応じた検出信号を出力する受光手段と、前記受光手段か
らの検出信号と、予め定めた基準値とを比較しその比較
結果に基づいて前記透明体表面に液体が付着したか否か
を判別する判別手段とからなる液体付着検出装置におい
て、前記発光手段から受光手段までの光路上に屈折率に
対する反射率の変動が大きい光の一方向成分を透過させ
る偏光手段を配設したことを特徴とする。
【0009】請求項2に記載の発明は、透明体に向けて
発光する発光手段と、前記発光手段により発光された光
が前記透明体で反射し、その反射光を受光しその反射光
の光量に応じた第1の検出信号を出力する第1の受光手
段と、前記発光手段により発光された光が前記透明体で
反射し、その反射光を受光しその反射光の光量に応じた
第2の検出信号を出力する第2の受光手段と、前記発光
手段から第1の受光手段までの光路上に配設され、屈折
率に対する反射率の変動が大きい光の一方向成分を透過
させる第1の偏光手段と、前記発光手段から第2の受光
手段までの光路上に配設され、屈折率に対する反射率の
変動が大きい前記光の一方向成分に対して直交する方向
の光の成分を透過させる第2の偏光手段と、前記第1の
検出信号と第2の検出信号の偏差を求めその偏差と予め
定めた基準値とを比較しその比較結果に基づいて前記透
明体表面に液体が付着したか否かを判別する判別手段と
からなる。
【0010】請求項3に記載の発明は、透明体に向けて
発光する発光手段と、前記発光手段により発光された光
が前記透明体で反射し、その反射光を受光しその反射光
の光量に応じた検出信号を出力する受光手段と、前記発
光手段から受光手段までの光路上に配設され、光の一方
向成分のみを透過させる偏光手段と、前記偏光手段と前
記透明体との間に配設され、入射する光を非回転又は9
0度回転のいずれかの状態にして前記受光手段に供給す
る配向手段と、前記配向手段に対して入射する光を非回
転又は90度回転のいずれかに制御する駆動手段と、前
記受光手段からの非回転時の検出信号と、90度回転時
の検出信号の偏差を求めその偏差と予め定めた基準値と
を比較しその比較結果に基づいて前記透明体表面に液体
が付着したか否かを判別する判別手段とからなる。
【0011】従って、請求項1に記載の発明によれば、
発光手段によって透明体に向けて発光された光は透明体
で反射し、受光手段によってその反射光は受光される。
受光手段はその反射光の光量に応じた検出信号を出力す
る。又、偏光手段は前記発光手段から受光手段までの光
路上に配設され、屈折率に対する反射率の変動が大きい
光の一方向成分を透過させる。判別手段は前記受光手段
からの検出信号と、予め定めた基準値とを比較しその比
較結果に基づいて前記透明体表面に液体が付着したか否
かを判別する。
【0012】又、請求項2に記載の発明によれば、発光
手段によって透明体に向けて発光された光は透明体で反
射する。第1の受光手段はその反射光を受光しその反射
光の光量に応じた第1の検出信号を出力する。又、第1
の偏光手段は前記発光手段から第1の受光手段までの光
路上に配設され、屈折率に対する反射率の変動が大きい
光の一方向成分を透過させる。第2の受光手段は反射光
を受光しその反射光の光量に応じた第2の検出信号を出
力する。又、第2の偏光手段は前記発光手段から第2の
受光手段までの光路上に配設され、屈折率に対する反射
率の変動が大きい前記光の一方向成分に対して直交する
方向の光の成分を透過させる。判別手段は前記第1の検
出信号と第2の検出信号の偏差を求めその偏差と予め定
めた基準値とを比較しその比較結果に基づいて前記透明
体表面に液体が付着したか否かを判別する。
【0013】又、請求項3に記載の発明によれば、発光
手段によって透明体に向けて発光された光は透明体で反
射する。受光手段はその反射光を受光しその反射光の光
量に応じた検出信号を出力する。又、偏光手段は前記発
光手段から受光手段までの光路上に配設され、光の一方
向成分のみを透過させる。配向手段は前記偏光手段と透
明体との間に配設され、入射する光を非回転又は90度
回転のいずれかの状態にして受光手段に供給する。駆動
手段は配向手段に対して入射する光を非回転又は90度
回転のいずれかに制御する。判別手段は受光手段からの
非回転時の検出信号と、90度回転時の検出信号の偏差
を求めその偏差と予め定めた基準値とを比較しその比較
結果に基づいて前記透明体表面に液体が付着したか否か
を判別する。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第一の実施の形態)本発明を水滴検出装置に具体化し
た第一の実施の形態を図1〜図5に従って説明する。
【0015】図1は、車のワイパー装置に設けられた水
滴検出装置を示す。水滴検出装置は、発光ダイオード1
2、フォトダイオード13、制御回路14及び直線偏光
素子15とから構成されている。
【0016】発光ダイオード12は透明体としてのフロ
ントウィンドガラス(以下ガラスという)11の裏側に
設けられている。発光ダイオード12は制御回路14か
らの駆動信号に基づいて発光する。そして、発光ダイオ
ード12の光は前記ガラス11に対して所定の入射角度
θ1で照射されるようになっている。
【0017】ガラス11の裏面に対して入射角度θ1で
照射された光は屈折角θ2でガラス11内を透過しガラ
ス11の表面(境界面)11aに対して所定の入射角度
θ2で入射される。ガラス11表面に照射された光は所
定の反射角度θ2で反射され反射光Rとなってガラス1
1の裏面(境界面)に向かう。又、ガラス11表面に照
射された光の一部は透過光Tとしてガラス11の表側に
放射される。裏面に入射角θ2で到達した反射光Rは屈
折角θ1でガラス11から放射される。
【0018】フォトダイオード13はガラス11裏面か
ら屈折角θ1で放射される反射光Rを受光する。フォト
ダイオード13は反射光Rを垂直に受光するためにガラ
ス11に対して(90°−θ1)の角度で傾斜させてい
る。フォトダイオード13は制御回路14に接続されて
いる。そして、フォトダイオード13は反射光Rの光量
に比例した検出信号を出力し、その検出信号は制御回路
14に入力される。
【0019】制御回路14は、フォトダイオード13か
らの検出信号に基づいてガラス表面11aに水滴Wが付
着しているかどうかを判別する。制御回路14は、図2
に示すように抵抗14a、アンプ14b及び判別回路1
4cとから構成されている。抵抗14aの一端は電源の
プラス電極に接続され、他端は発光ダイオード12に接
続されている。発光ダイオード12は抵抗14aを介し
て電源より常時電流(駆動信号)が供給されているの
で、常時発光する。
【0020】アンプ14bの入力端子はフォトダイオー
ド13が接続され、そのアンプ14bの出力端子は判別
回路14cが接続されている。アンプ14bはフォトダ
イオード13からの検出信号を増幅して判別回路14c
に出力する。判別回路14cは予め設定されている基準
値とアンプ14bから入力された検出信号とを比較す
る。判別回路14cは検出信号の値が基準値以上のと
き、ガラス表面11aに水滴が付着していないと判断す
る。反対に、検出信号の値が基準値未満のとき、ガラス
表面11aに水滴が付着していると判断する。判別回路
14cはその判断結果を判別信号Sとして出力する。
【0021】前記フォトダイオード13の前方には直線
偏光素子15が配置されている。直線偏光素子15はガ
ラス11裏面から放射される反射光Rが垂直に入射され
るように配置されている。直線偏光素子15は入射して
くる反射光Rを偏光させてフォトダイオード13に照射
する。
【0022】直線偏光素子15は、屈折率nに対する反
射率の変動が大きい反射光Rに含まれる入射面に対して
垂直方向に振動する光の成分Rsのみ透過させている。
図4は、ガラス表面11aでの入射光I,反射光R及び
透過光Tとの関係を示す。光がガラス11を伝播してい
るとき、光ベクトルは互いに直角な二つの成分に分解さ
れるので、入射光Iはガラス表面11aへの入射面11
bに対して垂直成分のEsと水平成分のEpに分解され
る。又、前記ガラス表面11aで反射された反射光R
も、前記入射面11bに対して入射光Iの各成分に対応
した垂直成分のRsと水平成分のRpに分解される。
【0023】ここで図5は、各反射光Rの各成分Rs及
びRpにおける屈折率nに対する反射率を示す。例え
ば、ガラス表面11aに水滴Wが付着したときの成分R
s及び成分Rpの反射率を示す。ガラスの屈折率が1.
5のとき、成分Rs及び成分Rpの反射率はそれぞれ約
11.0%,約1.0%を示す。又、水滴Wの屈折率が
1.33のとき、成分Rs及び成分Rpの反射率はそれ
ぞれ約5.0%,約0.5%を示す。ガラス表面11a
に水滴Wが付着したときの成分Rs及び成分Rpの反射
率は、ガラスのときの反射率の数値と水滴Wのときの反
射率の数値との差を取ると、成分Rsは約6.0%で成
分Rpは約0.5%となる。
【0024】すなわち、成分Rsの反射率は他の成分R
pよりも大きい。つまり、直線偏光素子15は反射率の
変化が大きい成分Rsの光のみを透過する。従って、ガ
ラス表面11aに水滴Wが付着した場合と水滴Wが付着
しない場合とでは反射光量の差が大きく、検出信号の差
が大きくなる。その結果、判別回路14cでの判別が容
易となる。
【0025】前記判別回路14cからの判別信号Sは駆
動回路16に出力される。駆動回路16は、図3に示す
ようにマニュアルスイッチ16a、オートスイッチ16
b及びワイパーを作動させるモータ17が接続されてい
る。マニュアルスイッチ16aは運転席に設けられ、手
動で切り替えてワイパーを操作するものである。駆動回
路16は、マニュアルスイッチ16aがオンに操作され
ると、モータ17を駆動制御してワイパーを動作させ、
ガラス表面11aを払拭する。
【0026】オートスイッチ16bは、運転席に設けら
れている。駆動回路16は、オートスイッチ16bがオ
ンに操作されると、前記判別回路14cにてガラス表面
11aに水滴Wが付着したと判断して出力された判別信
号Sに基づいてモータ17を駆動制御してワイパーを動
作させ、ガラス表面11aを払拭する。
【0027】上記したように、本実施の形態によれば、
以下の特徴を有する。 (1)反射光Rの成分Rs及び成分Rpを直線偏光素子
15に透過させることによって、屈折率nに対する反射
率の変動が大きい成分Rsのみ取り出すことができる。
従って、水滴Wが付着した場合と付着しない場合でその
反射率が大きく変化する成分Rsを受光する。フォトダ
イオード13は、その光量に比例した検出信号も大きく
変化するので判別回路14cでの判別がし易い。
【0028】(2)ガラス表面11aに水滴Wが付着し
たと判断し判別回路14cから判別信号Sが出力される
と、ワイパーを作動させるモータ17が駆動し自動的に
ガラス表面11aをワイパーで払拭する。従って、ワイ
パーを切り換え操作する手間が省け、運転が快適に行う
ことができる。
【0029】(第二の実施の形態)以下、本発明を具体
化した第二の実施の形態を図6及び図7に従って説明す
る。尚、この実施の形態において、前記第一の実施の形
態の同様の部材については同一の符号を付して説明を省
略する。従って、以下には第一の実施の形態と異なった
点を中心に説明する。
【0030】図6は、第二の実施の形態の水滴検出装置
を示す。前記第一の実施の形態と異なる点として、フォ
トダイオード13a及び第二直線偏光素子15aが新た
に設けられている。フォトダイオード13aは前記フォ
トダイオード13に並列に設けられおり、反射光Rを垂
直に受光するためにガラス11に対して(90°−θ
1)の角度で傾斜させている。そのフォトダイオード1
3aは制御回路14に接続されている。そして、フォト
ダイオード13aは反射光Rの光量に比例した検出信号
を出力し、その検出信号は制御回路14に入力される。
【0031】制御回路14は、フォトダイオード13及
び13aからの検出信号に基づいてガラス表面11aに
水滴Wが付着しているかどうかを判別する。制御回路1
4は、図7に示すように前記第一の実施の形態と異なる
点として、フォトダイオード13a、アンプ14d及び
差動増幅器14eが新たに設けられている。
【0032】アンプ14dの入力端子はフォトダイオー
ド13aが接続され、そのアンプ14dの出力端子は差
動増幅器14eの一方の入力端子に接続されている。ア
ンプ14dはフォトダイオード13aからの検出信号を
増幅して差動増幅器14eの一方の入力端子に出力す
る。差動増幅器14eの他方の入力端子は前記アンプ1
4bを介して前記フォトダイオード13に接続されてい
る。差動増幅器14eの他方の入力端子はフォトダイオ
ード13から増幅された検出信号が入力される。差動増
幅器14eの出力端子は判別回路14cに接続されてい
る。
【0033】差動増幅器14eは二つの入力信号の差を
演算増幅して判別回路14cに出力する。判別回路14
cは予め設定されている基準値と差動増幅器14eから
入力された検出信号とを比較する。判別回路14cは検
出信号の値が基準値以上のとき、ガラス表面11aに水
滴が付着していないと判断する。反対に、検出信号の値
が基準値未満のとき、ガラス表面11aに水滴が付着し
ていると判断する。判別回路14cはその判断結果を判
別信号Sとして出力する。
【0034】前記フォトダイオード13aの前方には第
二直線偏光素子15aが配置されている。直線偏光素子
15aはガラス11裏面から放射される反射光Rが垂直
に入射されるように配置されている。直線偏光素子15
aは入射してくる反射光Rを偏光させてフォトダイオー
ド13に照射する。
【0035】直線偏光素子15aは、屈折率nに対する
反射率の変動が小さい反射光Rに含まれる入射面に対し
て水平方向に振動する光の成分Rpのみ透過させてい
る。従って、第二の実施の形態の水滴検出装置は、成分
Rs及び成分Rpの光量に比例した検出信号が制御回路
14に入力され、二つの検出信号の差を演算し判別する
回路を備えている。
【0036】ここで図5で示したように、ガラスの屈折
率が1.5のとき、成分Rs及び成分Rpの反射率はそ
れぞれ約11.0%,約1.0%を示す。又、水滴Wの
屈折率が1.33のとき、成分Rs及び成分Rpの反射
率はそれぞれ約5.0%,約0.5%を示す。従って、
ガラス11に水滴Wが付着したときの成分Rs及び成分
Rpの反射率は、ガラスのときの反射率の数値と水滴W
のときの反射率の数値との差を取って、成分Rsは約
6.0%で成分Rpは約0.5%となる。成分Rs及び
成分Rpとの差Rs−Rpは約5.5%となる。
【0037】反射光Rはガラスの屈折率が1.5のとき
の反射率は約5.5%を示す。又、水滴Wの屈折率が
1.33のときの反射率は約2.5%を示す。ガラス1
1に水滴Wが付着したときの反射光Rの反射率は、ガラ
スのときの反射率の数値と水滴Wのときの反射率の数値
との差を取って約3.0%となる。従って、成分Rs及
び成分Rpとの差Rs−Rpにおける反射率は反射光R
よりも大きい。
【0038】ところで、ガラス表面11aが曇った場合
には、その曇り面での反射光Rは偏光状態を示さないの
で、成分Rs及び成分Rpはほぼ等しくなり成分Rs及
び成分Rpとの差Rs−Rpはほぼ零となる。従って、
前記差動増幅器14eの出力信号はほぼ零で、前記判別
回路14cに入力される。判別回路14cに予め基準値
を設定しておくとガラス表面11aが曇った状態と判断
する。
【0039】さらに、前記直線偏光素子15及び第二直
線偏光素子15aには、ガラス11によって反射された
発光ダイオード12の反射光Rだけでなく周囲の自然光
が入射されることが考えられる。しかし、自然光は一般
に非偏光状態であるので、成分Rs及び成分Rpはほぼ
等しくなり自然光の成分Rs及び成分Rpとの差Rs−
Rpはほぼ零となる。従って、前記差動増幅器14eの
出力信号に自然光は含まれなくなり、自然光によるノイ
ズを除去できる。
【0040】上記したように、本実施の形態によれば、
以下の特徴を有する。 (1)反射光Rの成分Rs及び成分Rpを直線偏光素子
15及び15aにそれぞれ透過させることによって、成
分Rs及び成分Rpをそれぞれ取り出すことかできる。
そして、フォトダイオード13及び13aの受光した光
量に比例した検出信号は差動増幅器14eに入力され、
成分Rs及び成分Rpとの差Rs−Rpの検出信号は反
射光Rの検出信号よりも大きく変化するので判別回路1
4cでの判別がし易い。
【0041】(2)ガラス表面11aが曇った場合に
は、その曇り面での反射光Rは偏光状態を示さないの
で、成分Rs及び成分Rpはほぼ等しくなり成分Rs及
び成分Rpとの差Rs−Rpはほぼ零となる。従って、
成分Rs及び成分Rpとの差Rs−Rpの検出信号を取
り出すことでガラス表面11aの曇り状態を検出でき
る。
【0042】(3)自然光は一般に非偏光状態であるの
で、成分Rs及び成分Rpはほぼ等しくなり成分Rs及
び成分Rpとの差Rs−Rpはほぼ零となる。従って、
周囲の自然光を除去でき、安定な検出が可能である。
【0043】(第三の実施の形態)以下、本発明を具体
化した第三の実施の形態を図8及〜図10に従って説明
する。尚、この実施の形態において、前記第一の実施の
形態の同様の部材については同一の符号を付して説明を
省略する。従って、以下には第一の実施の形態と異なっ
た点を中心に説明する。
【0044】図8は、第三の実施の形態の水滴検出装置
を示す。前記第一の実施の形態と異なる点として、配向
手段としてのTN液晶セル15bが直線偏光素子15の
前方に新たに設けられている。TN液晶セル15bはガ
ラス11裏面から放射される反射光Rが垂直に入射され
るように配置されている。
【0045】TN液晶セル15bは、図9に示すように
ガラス15c,15d、透明電極15e,15f及びT
N液晶15gとから構成されている。TN液晶セル15
bは、片面に透明電極15e及び15fを設けたガラス
15c及び15dを対向させて一定間隔(例えば10μ
m程度)で平行に合せてあり、そのガラス15c及び1
5dの周囲を封止したセル内にTN液晶15gをガラス
15c及び15dに平行に且つ90°ねじれ配向させた
ものである。透明電極15e及び15f間に電圧が印加
されるとTN液晶15gの配向状態がガラス15c及び
15dの面に垂直に変化する。
【0046】TN液晶セル15bは制御回路14に接続
され、駆動信号が送られている。制御回路14は、図1
0に示すように、前記第一の実施の形態と異なる点とし
て、駆動回路14f、クロック発生器14g、インバー
タ14h、サンプルアンドホールド14i及び14jが
新たに設けられ、構成されている。
【0047】TN液晶セル15bは駆動回路14fに接
続され、その駆動回路14fはクロック発生器14gに
接続されている。クロック発生器14gはクロック信号
を駆動回路14fに出力し、駆動回路14fは入力され
たクロック信号を駆動信号に変換してTN液晶セル15
bに供給している。
【0048】クロック発生器14gはサンプルアンドホ
ールド14iの制御端子及びサンプルアンドホールド1
4jの制御端子にインバータ14hを介してそれぞれ接
続されている。クロック発生器14gはサンプルアンド
ホールド14iに駆動回路14fと同期したクロック信
号を供給し、反対に、サンプルアンドホールド14jに
は位相が反転したクロック信号を供給している。すなわ
ち、サンプルアンドホールド14i及び14jは相補的
に動作する。又、サンプルアンドホールド14i及び1
4jはそれぞれ制御端子から入力されたクロック信号が
ロウ(L)のとき入力端子より入力された検出信号を取
り込み(サンプリング状態)、反対に、クロック信号が
ハイ(H)のとき入力端子より入力された検出信号を保
持する(ホールド状態)。
【0049】従って、サンプルアンドホールド14iが
サンプリング状態のときはサンプルアンドホールド14
jはホールド状態であり、反対に、サンプルアンドホー
ルド14iがホールド状態のときはサンプルアンドホー
ルド14jはサンプリング状態である。
【0050】アンプ14bの出力端子は各サンプルアン
ドホールド14i,14jのそれぞれの入力端子に接続
されている。アンプ14dはフォトダイオード13から
の検出信号を増幅して各サンプルアンドホールド14
i,14jに出力する。各サンプルアンドホールド14
i,14jの出力端子は差動増幅器14eの入力端子に
それぞれ接続されている。各サンプルアンドホールド1
4i,14jの出力信号は差動増幅器14eにそれぞれ
入力される。
【0051】差動増幅器14eは二つの入力信号の差を
演算増幅して判別回路14cに出力する。判別回路14
cは予め設定されている基準値と差動増幅器14eから
入力された検出信号とを比較する。判別回路14cは検
出信号の値が基準値以上のとき、ガラス表面11aに水
滴が付着していないと判断する。反対に、検出信号の値
が基準値未満のとき、ガラス表面11aに水滴が付着し
ていると判断する。判別回路14cはその判断結果を判
別信号Sとして出力する。
【0052】前記駆動回路14fに入力されるクロック
信号がH状態のとき、駆動回路14fはTN液晶セル1
5bに電圧を供給する。電圧が印加されたTN液晶セル
15bは、そのTN液晶セル15bの液晶分子がガラス
15c及び15dに垂直になり光の偏光方向を回転させ
ずにそのまま透過させる。ガラス11裏面から放射され
る反射光Rの成分Rs及び成分Rpはそのまま透過され
るので、前記直線偏光素子15は成分Rsのみ透過させ
る。フォトダイオード13は成分Rsの光量を検出し、
成分Rsの光量に比例した検出信号をサンプルアンドホ
ールド14iに出力する。このとき、サンプルアンドホ
ールド14iはホールド状態でサンプルアンドホールド
14jはサンプリング状態であるので、サンプルアンド
ホールド14jは成分Rsの検出信号を前記差動増幅器
14eに出力する。
【0053】一方、駆動回路14fに入力されるクロッ
ク信号がL状態のとき、駆動回路14fはTN液晶セル
15bに電圧を供給しない。電圧が印加されていないT
N液晶セル15bは光の偏光方向を90°回転させて透
過させる。ガラス11裏面から放射される反射光Rの成
分Rs及び成分Rpは方向が90°回転されるので、前
記直線偏光素子15は成分Rpのみ透過させる。フォト
ダイオード13は成分Rpの光量を検出し、成分Rpの
光量に比例した検出信号をサンプルアンドホールド14
jに出力する。このとき、サンプルアンドホールド14
iはサンプリング状態でサンプルアンドホールド14j
はホールド状態であるので、サンプルアンドホールド1
4iは成分Rpの検出信号を前記差動増幅器14eに出
力する。
【0054】このように、サンプルアンドホールド14
i及びサンプルアンドホールド14jはそれぞれ成分R
p及び成分Rsの光量に比例した検出信号を常に出力し
ている。
【0055】上記したように、本実施の形態によれば、
以下の特徴を有する。 (1)TN液晶セル15bで光の偏光方向を交互に回転
制御し、1つのフォトダイオード13のみで成分Rs及
び成分Rpを検出できる。しかも、第二の実施の形態と
同様の効果が得られる。
【0056】尚、本発明は以下のように変更してもよ
く、その場合にも同様の作用及び効果が得られる。 (1)上記第一の実施の形態では、フォトダイオード1
3の前方に直線偏光素子15を配置し反射光Rの偏光を
行っていたが、発光ダイオードの前方に直線偏光素子1
5を配置し予め偏光を行ってもよい。
【0057】(2)上記第一の実施の形態では、車のフ
ロントウィンドガラス11に設けて水滴Wを検出する装
置を具体化したが、リアウィンド部に取り付けてリアウ
ィンドに付着した水滴を検出する装置に具体化して実施
してもよい。
【0058】(3)上記各実施の形態では、受光手段と
してフォトダイオード13,13aを用いたが、フォト
トランジスター等を用いて実施してもよい。 (4)上記第三の実施の形態では、反射光R側に直線偏
光素子15及びTN液晶セル15bを配置し反射光Rの
偏光を行っていたが、入射光I側に直線偏光素子15及
びTN液晶セル15bを配置し予め偏光を行ってもよ
い。ただし、入射光Iの進行方向に対して、先ず直線偏
光素子15を配置して光を偏光し、次にTN液晶セル1
5bを配置し光の偏光方向を交互に回転制御する。
【0059】(5)上記第三の実施の形態では、配向手
段としてのTN液晶セル15bを用いたが、STN液晶
セル、TFT液晶セル、MIM液晶セル等を用いて実施
してもよい。
【0060】(6)上記各実施の形態では、車に水滴検
出装置を設けたが、車以外に設けてもよい。 (7)上記各実施の形態では、透明体としてのガラス1
1を用いたが、合成樹脂等を用いてもよい。又、有色等
の半透明体を用いてもよい。
【0061】(8)上記各実施の形態では、水滴Wを用
いたが、水滴以外の液体が付着してもよい。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、反
射光の光量の微量な変化を大きくでき、透明体に付着し
た液滴を検出し易くしたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一の実施の形態の水滴検出装置概略図。
【図2】 第一の実施の形態の制御回路図。
【図3】 駆動装置のブロック図。
【図4】 ガラス表面における光の入射経路、反射経路
及び透過経路を説明するための説明図。
【図5】 反射率nに対する光の各成分の反射率の特性
を示すグラフ。
【図6】 第二の実施の形態の水滴検出装置概略図。
【図7】 第二の実施の形態の制御回路図。
【図8】 第三の実施の形態の水滴検出装置概略図。
【図9】 TN液晶セルの概略断面図。
【図10】 第三の実施の形態の制御回路図。
【図11】 従来の水滴検出装置概略図。
【符号の説明】
11…透明体としてのガラス、11a…透明体表面とし
てのガラス表面、12…発光手段としての発光ダイオー
ド、13…受光手段としてのフォトダイオード、14…
判別手段としての判別回路を備えた制御回路、14f…
駆動手段としての駆動回路、15,15a…偏光手段と
しての直線偏光素子、15b…配光手段としてのTN液
晶セル、n…屈折率、R…反射光、Es,Rs…屈折率
に対する反射率の変動が大きい光の一方向成分、Ep,
Rp…成分Rsに対して直交する方向の光の成分、W…
液体としての水滴。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明体(11)に向けて発光する発光手
    段(12)と、 前記発光手段(12)により発光された光が前記透明体
    (11)で反射し、その反射光(R)を受光しその反射
    光(R)の光量に応じた検出信号を出力する受光手段
    (13)と、 前記受光手段(13)からの検出信号と、予め定めた基
    準値とを比較しその比較結果に基づいて前記透明体表面
    (11a)に液体(W)が付着したか否かを判別する判
    別手段(14)とからなる液体付着検出装置において、 前記発光手段(12)から受光手段(13)までの光路
    上に屈折率(n)に対する反射率の変動が大きい光の一
    方向成分(Es,Rs)を透過させる偏光手段(15)
    を配設したことを特徴とする液体付着検出装置。
  2. 【請求項2】 透明体(11)に向けて発光する発光手
    段(12)と、 前記発光手段(12)により発光された光が前記透明体
    (11)で反射し、その反射光(R)を受光しその反射
    光(R)の光量に応じた第1の検出信号を出力する第1
    の受光手段(13)と、 前記発光手段(12)により発光された光が前記透明体
    (11)で反射し、その反射光(R)を受光しその反射
    光(R)の光量に応じた第2の検出信号を出力する第2
    の受光手段(13a)と、 前記発光手段(12)から第1の受光手段(13)まで
    の光路上に配設され、屈折率(n)に対する反射率の変
    動が大きい光の一方向成分(Es,Rs)を透過させる
    第1の偏光手段(15)と、 前記発光手段(12)から第2の受光手段(13a)ま
    での光路上に配設され、屈折率(n)に対する反射率の
    変動が大きい前記光の一方向成分(Es,Rs)に対し
    て直交する方向の光の成分(Ep,Rp)を透過させる
    第2の偏光手段(15a)と、 前記第1の検出信号と第2の検出信号の偏差を求めその
    偏差と予め定めた基準値とを比較しその比較結果に基づ
    いて前記透明体表面(11a)に液体(W)が付着した
    か否かを判別する判別手段(14)とからなる液体付着
    検出装置。
  3. 【請求項3】 透明体(11)に向けて発光する発光手
    段(12)と、 前記発光手段(12)により発光された光が前記透明体
    (11)で反射し、その反射光(R)を受光しその反射
    光(R)の光量に応じた検出信号を出力する受光手段
    (13)と、 前記発光手段(12)から受光手段(13)までの光路
    上に配設され、光の一方向成分(Es,Ep,Rs,R
    p)のみを透過させる偏光手段(15)と、 前記偏光手段(15)と前記透明体(11)との間に配
    設され、入射する光を非回転又は90度回転のいずれか
    の状態にして前記受光手段(13)に供給する配向手段
    (15b)と、 前記配向手段(15b)に対して入射する光を非回転又
    は90度回転のいずれかに制御する駆動手段(14f)
    と、 前記受光手段(13)からの非回転時の検出信号と、9
    0度回転時の検出信号の偏差を求めその偏差と予め定め
    た基準値とを比較しその比較結果に基づいて前記透明体
    表面(11a)に液体(W)が付着したか否かを判別す
    る判別手段(14)とからなる液体付着検出装置。
JP30778495A 1995-11-27 1995-11-27 液体付着検出装置 Pending JPH09145604A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008191091A (ja) * 2007-02-07 2008-08-21 Univ Of Electro-Communications 液滴塗布装置
JP2013031051A (ja) * 2011-07-29 2013-02-07 Ricoh Co Ltd 撮像装置及びこれを備えた物体検出装置並びに偏光フィルタ

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JP2008191091A (ja) * 2007-02-07 2008-08-21 Univ Of Electro-Communications 液滴塗布装置
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