JPH09145585A - 水素濃度の測定方法およびそれに用いられる水素センサ - Google Patents
水素濃度の測定方法およびそれに用いられる水素センサInfo
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- JPH09145585A JPH09145585A JP32837295A JP32837295A JPH09145585A JP H09145585 A JPH09145585 A JP H09145585A JP 32837295 A JP32837295 A JP 32837295A JP 32837295 A JP32837295 A JP 32837295A JP H09145585 A JPH09145585 A JP H09145585A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 共存ガス中の水素濃度のみを選択的に測定し
得る方法およびそれに用いられる水素センサを提供す
る。 【解決手段】 密閉された空間を構成する壁の一部を空
間内外の水素分圧差に応じて水素が透過する水素選択透
過性膜とし、膜を透過した水素による空間内の圧力変化
量を検出することにより水素濃度を測定する。その際、
密閉空間内に圧力検出手段を設置した水素センサが用い
られる。
得る方法およびそれに用いられる水素センサを提供す
る。 【解決手段】 密閉された空間を構成する壁の一部を空
間内外の水素分圧差に応じて水素が透過する水素選択透
過性膜とし、膜を透過した水素による空間内の圧力変化
量を検出することにより水素濃度を測定する。その際、
密閉空間内に圧力検出手段を設置した水素センサが用い
られる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素濃度の測定方
法およびそれに用いられる水素センサに関する。更に詳
しくは、共存ガス中の水素濃度のみを選択的に測定し得
る方法およびそれに用いられる水素センサに関する。
法およびそれに用いられる水素センサに関する。更に詳
しくは、共存ガス中の水素濃度のみを選択的に測定し得
る方法およびそれに用いられる水素センサに関する。
【0002】
【従来の技術】水素濃度を測定するのに用いられる水素
センサとしては、半導体を用いたものが多く、例えばSn
O2を主成分とするn型半導体やPd-TiO2ダイオードのよう
に金属と半導体とを接合したダイオードなどが存在す
る。しかしながら、前者は可燃性ガスと接触すると電子
の移動が起こり、それに伴って電気伝導度が変化する現
象がみられ、また後者は還元性ガスと接触するとパラジ
ウム表面に吸着されている酸素との反応が起こり、電位
障壁が変化するという現象がみられる。
センサとしては、半導体を用いたものが多く、例えばSn
O2を主成分とするn型半導体やPd-TiO2ダイオードのよう
に金属と半導体とを接合したダイオードなどが存在す
る。しかしながら、前者は可燃性ガスと接触すると電子
の移動が起こり、それに伴って電気伝導度が変化する現
象がみられ、また後者は還元性ガスと接触するとパラジ
ウム表面に吸着されている酸素との反応が起こり、電位
障壁が変化するという現象がみられる。
【0003】更に、これらの水素センサにあっては、水
素を検知すると同時に他のガスをも検知するため、水素
濃度を測定するためのセンサとしては選択性の点で満足
されていない。
素を検知すると同時に他のガスをも検知するため、水素
濃度を測定するためのセンサとしては選択性の点で満足
されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、共存
ガス中の水素濃度のみを選択的に測定し得る方法および
それに用いられる水素センサを提供することにある。
ガス中の水素濃度のみを選択的に測定し得る方法および
それに用いられる水素センサを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
密閉された空間を構成する壁の一部を空間内外の水素分
圧差に応じて水素が透過する水素選択透過性膜とし、膜
を透過した水素による空間内の圧力変化量を検出するこ
とにより水素濃度を測定することによって達成され、そ
の際密閉空間内に圧力検出手段を設置した水素センサが
用いられる。
密閉された空間を構成する壁の一部を空間内外の水素分
圧差に応じて水素が透過する水素選択透過性膜とし、膜
を透過した水素による空間内の圧力変化量を検出するこ
とにより水素濃度を測定することによって達成され、そ
の際密閉空間内に圧力検出手段を設置した水素センサが
用いられる。
【0006】
【発明の実施の形態】水素濃度の測定に用いられる水素
センサは、密閉された空間を構成する壁の一部を空間内
外の水素分圧差に応じて水素が透過する水素選択透過性
膜とし、この密閉空間内に圧力検出手段を設置して構成
されている。
センサは、密閉された空間を構成する壁の一部を空間内
外の水素分圧差に応じて水素が透過する水素選択透過性
膜とし、この密閉空間内に圧力検出手段を設置して構成
されている。
【0007】水素選択透過性膜としては、例えばPdまた
はPd合金薄膜を担持させた多孔質セラミックス膜が用い
られる。かかる薄膜形成多孔質セラミックス膜は、既に
本出願人によって水素分離膜として提案されており(特
開平7-136477号公報)、具体的には多孔質セラミックス
膜の両側に圧力差を設け、気化させたPd膜源(酢酸パラ
ジウム、塩化パラジウム、硝酸パラジウム等)またはPd
合金膜源(Ag,Au,Pt,Rh,Ru,Ir等との合金膜を形成
し得るもの)を多孔質セラミックス膜の細孔内に吸引し
ながら、細孔内でPd膜化またはPd合金膜化させることに
よりそれが製造される。
はPd合金薄膜を担持させた多孔質セラミックス膜が用い
られる。かかる薄膜形成多孔質セラミックス膜は、既に
本出願人によって水素分離膜として提案されており(特
開平7-136477号公報)、具体的には多孔質セラミックス
膜の両側に圧力差を設け、気化させたPd膜源(酢酸パラ
ジウム、塩化パラジウム、硝酸パラジウム等)またはPd
合金膜源(Ag,Au,Pt,Rh,Ru,Ir等との合金膜を形成
し得るもの)を多孔質セラミックス膜の細孔内に吸引し
ながら、細孔内でPd膜化またはPd合金膜化させることに
よりそれが製造される。
【0008】また、圧力検出手段としての圧力センサ素
子としては、例えばやはり本出願人によって提案されて
いる如く(特開平6-109572号公報)、ダイヤフラム上をSi
O2膜等の絶縁膜で被覆し、この絶縁膜上に歪ゲージパタ
ーンを形成させた薄膜型圧力センサ素子などが用いられ
る。かかる構成の圧力センサ素子は、密閉された空間を
構成する壁の一部として組み込まれる。
子としては、例えばやはり本出願人によって提案されて
いる如く(特開平6-109572号公報)、ダイヤフラム上をSi
O2膜等の絶縁膜で被覆し、この絶縁膜上に歪ゲージパタ
ーンを形成させた薄膜型圧力センサ素子などが用いられ
る。かかる構成の圧力センサ素子は、密閉された空間を
構成する壁の一部として組み込まれる。
【0009】図面の図1は、本発明で用いられる水素セ
ンサの半裁端面図を示しており、ステンレス鋼製筒状体
1の底部をダイヤフラム2とし、その外面側を被覆する
絶縁膜3上に歪ゲージパターン4,4を形成させてお
り、ダイヤフラム2形成部とは反対側の開口他端側に、
PdまたはPd合金薄膜5を担持させた多孔質セラミックス
膜6を挾持したステンレス鋼製筒状体7と螺着すること
により、そこに密閉された空間8を形成させる。そし
て、薄膜担持多孔質セラミックス膜は、その密閉空間を
形成する壁の一部を構成する。
ンサの半裁端面図を示しており、ステンレス鋼製筒状体
1の底部をダイヤフラム2とし、その外面側を被覆する
絶縁膜3上に歪ゲージパターン4,4を形成させてお
り、ダイヤフラム2形成部とは反対側の開口他端側に、
PdまたはPd合金薄膜5を担持させた多孔質セラミックス
膜6を挾持したステンレス鋼製筒状体7と螺着すること
により、そこに密閉された空間8を形成させる。そし
て、薄膜担持多孔質セラミックス膜は、その密閉空間を
形成する壁の一部を構成する。
【0010】水素濃度は、薄膜担持多孔質セラミックス
膜を透過した水素による空間内の圧力変化量を、上記構
成の圧力センサ素子により検出することによって行われ
る。即ち、水素センサを水素を含む混合ガス雰囲気中に
置き、それの密閉空間の内部と外部との間に水素分圧差
がみられる場合、薄膜担持多孔質セラミックス膜は水素
選択透過性膜として働き、水素分圧が同じレベルに達す
る迄、膜を通して水素のみが選択的に透過する。それに
伴って密閉空間内に圧力変化が生じ、水素濃度と圧力変
化量との間にはほぼ比例的な関係がみられることから、
検出した圧力変化量から水素濃度を測定することができ
る。この際、予め密閉空間内部を減圧にしておき、応答
性を向上させることもできる。
膜を透過した水素による空間内の圧力変化量を、上記構
成の圧力センサ素子により検出することによって行われ
る。即ち、水素センサを水素を含む混合ガス雰囲気中に
置き、それの密閉空間の内部と外部との間に水素分圧差
がみられる場合、薄膜担持多孔質セラミックス膜は水素
選択透過性膜として働き、水素分圧が同じレベルに達す
る迄、膜を通して水素のみが選択的に透過する。それに
伴って密閉空間内に圧力変化が生じ、水素濃度と圧力変
化量との間にはほぼ比例的な関係がみられることから、
検出した圧力変化量から水素濃度を測定することができ
る。この際、予め密閉空間内部を減圧にしておき、応答
性を向上させることもできる。
【0011】図2に示されたグラフは、図1に示された
水素センサにおいて、多孔質アルミナ基板(半径15mm、
厚さ1mm、平均細孔径150nm、平均細孔率40%)の細孔内に
酢酸パラジウムを熱分解してPd薄膜として担持させたも
のを水素選択透過性膜とし、圧力センサ素子には正圧型
(0〜7KPa)のものを用いて、水素濃度100ppm,1000ppm,50
00ppmおよび10000ppm(1%)の水素-窒素混合ガスについ
て、25℃での圧力変化量を検出した結果を示している。
水素センサにおいて、多孔質アルミナ基板(半径15mm、
厚さ1mm、平均細孔径150nm、平均細孔率40%)の細孔内に
酢酸パラジウムを熱分解してPd薄膜として担持させたも
のを水素選択透過性膜とし、圧力センサ素子には正圧型
(0〜7KPa)のものを用いて、水素濃度100ppm,1000ppm,50
00ppmおよび10000ppm(1%)の水素-窒素混合ガスについ
て、25℃での圧力変化量を検出した結果を示している。
【0012】
【発明の効果】共存ガス中の水素のみを選択的に透過さ
せ、それによる圧力変化量を検出することにより、共存
ガスの影響を受けることなく、正確に水素濃度を測定す
ることができる。
せ、それによる圧力変化量を検出することにより、共存
ガスの影響を受けることなく、正確に水素濃度を測定す
ることができる。
【図1】本発明で用いられる水素センサの半裁端面図で
ある。
ある。
【図2】水素濃度と圧力変化量との関係を示すグラフで
ある。
ある。
2 ダイヤフラム 3 絶縁膜 4 歪ゲージパターン 5 Pd(合金)薄膜 6 多孔質セラミックス膜 8 密閉空間
Claims (4)
- 【請求項1】 密閉された空間を構成する壁の一部を空
間内外の水素分圧差に応じて水素が透過する水素選択透
過性膜とし、膜を透過した水素による空間内の圧力変化
量を検出することにより水素濃度を測定することを特徴
とする水素濃度の測定方法。 - 【請求項2】 水素選択透過性膜としてPdまたはPd合金
薄膜を担持させた多孔質セラミックス膜が用いられる請
求項1記載の水素濃度の測定方法。 - 【請求項3】 密閉された空間を構成する壁の一部を空
間内外の水素分圧差に応じて水素が透過する水素選択透
過性膜とし、密閉空間内の圧力検出手段を設置した水素
センサ。 - 【請求項4】 水素選択透過性膜としてPdまたはPd合金
薄膜を担持させた多孔質セラミックス膜が用いられた請
求項3記載の水素センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32837295A JPH09145585A (ja) | 1995-11-22 | 1995-11-22 | 水素濃度の測定方法およびそれに用いられる水素センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32837295A JPH09145585A (ja) | 1995-11-22 | 1995-11-22 | 水素濃度の測定方法およびそれに用いられる水素センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09145585A true JPH09145585A (ja) | 1997-06-06 |
Family
ID=18209519
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32837295A Pending JPH09145585A (ja) | 1995-11-22 | 1995-11-22 | 水素濃度の測定方法およびそれに用いられる水素センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09145585A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100482618B1 (ko) * | 2002-10-28 | 2005-04-14 | 한국전력공사 | 질소-수소 분석에 의한 화학세정 종점 판별방법 및 장치 |
JP2007017277A (ja) * | 2005-07-07 | 2007-01-25 | Matsushita Electric Works Ltd | 水素圧センサ |
JP2012530914A (ja) * | 2009-06-24 | 2012-12-06 | インフィコン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 水素センサ |
JP2015169581A (ja) * | 2014-03-07 | 2015-09-28 | バキュームプロダクツ株式会社 | 物性依存式圧力計及び水素濃度測定装置 |
JP2016133515A (ja) * | 2015-01-22 | 2016-07-25 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツングRobert Bosch Gmbh | 試料ガスの水素含有量を特定するセンサ装置及び方法 |
EP3435053A1 (de) * | 2017-07-27 | 2019-01-30 | DILO Armaturen und Anlagen GbmH | Verfahren zur lokalisierung von leckstellen |
-
1995
- 1995-11-22 JP JP32837295A patent/JPH09145585A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100482618B1 (ko) * | 2002-10-28 | 2005-04-14 | 한국전력공사 | 질소-수소 분석에 의한 화학세정 종점 판별방법 및 장치 |
JP2007017277A (ja) * | 2005-07-07 | 2007-01-25 | Matsushita Electric Works Ltd | 水素圧センサ |
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EP3435053A1 (de) * | 2017-07-27 | 2019-01-30 | DILO Armaturen und Anlagen GbmH | Verfahren zur lokalisierung von leckstellen |
DE102017007149A1 (de) * | 2017-07-27 | 2019-01-31 | DILO Armaturen und Anlagenbau GmbH | Verfahren zur Lokalisierung von Leckstellen |
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