JPH09144848A - 樹脂製歯車 - Google Patents

樹脂製歯車

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JPH09144848A
JPH09144848A JP32645195A JP32645195A JPH09144848A JP H09144848 A JPH09144848 A JP H09144848A JP 32645195 A JP32645195 A JP 32645195A JP 32645195 A JP32645195 A JP 32645195A JP H09144848 A JPH09144848 A JP H09144848A
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resin
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thermosetting resin
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JP32645195A
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Rei Matsubara
玲 松原
Satomi Nonaka
里美 野中
Kiyosumi Tani
清澄 谷
Hiroshi Ogawa
博 小川
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Otsuka Chemical Co Ltd
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Otsuka Chemical Co Ltd
Showa Highpolymer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱可塑性樹脂製歯車では対応が困難であった
寸法精度、摺動特性、耐熱性、剛性などにおいて極めて
優れた熱硬化性樹脂製歯車を提供する。 【解決手段】 熱硬化性樹脂100重量部に対して、チ
タン酸カリウム繊維2〜35重量部を含む無機充填材5
0〜600重量部及び粒径200μm以下のポリオレフ
ィン粉末2〜20重量部が配合されている熱硬化性樹脂
組成物を成形した樹脂製歯車。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は樹脂製歯車、すなわ
ち自動車などを含む輸送機器分野、家電製品、OA機
器、事務用機器、一般産業機械分野などに用いられてい
る樹脂製歯車に関するものである。更に詳しくは、本発
明は、寸法精度、耐熱性、剛性、摺動特性に優れた樹脂
製歯車に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂製歯車は金属製歯車に比較して、軽
量、自己潤滑性、耐腐食性、低騒音性、量産性などに優
れており、上記のような広い分野で利用されている。こ
の場合の樹脂の原料としてはポリアセタール、ポリアミ
ド、PPS(ポリフェニールスルフォン)などが挙げら
れ、中でもポリアセタールを主成分とする樹脂組成物か
ら製造された歯車類は比較的優れた歯車特性を有し、生
産性も高いところから歯車用樹脂材料として広い範囲に
使用されている。しかしながら、従来の樹脂製歯車、例
えばポリアセタール単体あるいはこれにガラス繊維、カ
ーボン繊維などの繊維状補強剤を使用した組成物からな
る樹脂製歯車では、無潤滑下で負荷条件が高くなると、
歯車の噛み合い摩擦による、いわゆる「鳴き」が発生す
ると共にかみ合いは面の摩耗も大きくなり、歯車寿命が
低下する。
【0003】このような問題点を解決するため、原料樹
脂として、二硫化モリブデン、グラファイトまたは4フ
ッ化エチレン樹脂(テフロン)などの固体潤滑剤を配合
した樹脂組成物、あるいは含油ポリアセタールなどの提
案がある。この結果無潤滑条件下で「鳴き」の抑制はあ
る程度できるとしても、材料強度の低下が避けられず、
歯車負荷特性はポリアセタール樹脂単体と同等またはそ
れ以下であり、高負荷条件下での使用には問題がまだ解
決されていない。これ以外に「鳴き」の改良法として、
歯車の形状精度を良好にし、低騒音化を図るなどの提案
もある。従来歯車分野に使用している熱可塑性樹脂では
成形時に収縮が大きく、微妙な成形条件の制御を行って
もなお精度を良好にすることは困難であり、歯車とした
時に、高負荷条件下では「鳴き」を完全に解消すること
はできなかった。このポリアセタールなどの熱可塑性樹
脂においては、樹脂本来の性質として成形時の収縮が大
きいため、大型製品や厚肉製品の歯車において「ヒケ」
の発生を大幅に小さくすることができず、歯車の平滑性
に欠けるなど精密な歯車の製造は困難であった。
【0004】近年樹脂製歯車への要望として、更に一層
の高負荷を求める趨勢である。この高負荷は歯車に対し
歯元強度が高く、無潤滑使用においても低摩耗性を保持
し、かつ低騒音(摩擦によるいわゆる「鳴き」のないこ
と)で摺動性に優れかつ寸法精度に優れた樹脂製歯車が
求めれれているが、既存の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂
などの材料では対応することは極めて困難であった。
【0005】
【発明が解決使用とする課題】本発明は、従来の熱可塑
性樹脂製歯車では対応が困難であった寸法精度、摺動特
性、耐熱性、剛性などの問題点を解決し、これらの点に
おいて極めて優れた熱硬化性樹脂組成物より製造され
た、樹脂製歯車を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決するため鋭意研究を重ねた結果、特定の熱硬化性
樹脂組成物を用いて製造された樹脂製歯車が所望の性能
を備えていることを見いだし本発明を完成するに至っ
た。
【0007】すなわち、本発明者らは、 熱硬化性樹脂100重量部に対して、チタン酸カリウ
ム繊維2〜35重量部を含む無機充填材50〜600重
量部及び粒径200μm以下のポリオレフィン粉末2〜
20重量部が配合されている熱硬化性樹脂組成物を成形
した樹脂製歯車、 熱硬化性樹脂が不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエス
テル樹脂またはそれらの混合物である記載の樹脂製歯
車、 ポリオレフィン粉末がポリエチレンの粉末である記
載の樹脂製歯車及び 熱硬化性樹脂組成物が、熱硬化性樹脂100重量部に
対して、さらに低収縮剤10〜60重量部を配合したも
のである、または記載の樹脂製歯車、を開発する
ことにより上記の課題を解決した。
【0008】本発明に用いられる熱硬化性樹脂として
は、熱硬化性樹脂、好ましくは樹脂中にエチレン性不飽
和結合を有するポリマー及びこれと共重合性のあるモノ
マーからなる組成物であり、必要に応じ硬化剤を添加
し、加熱または加圧することで容易に3次元網目構造を
取って硬化する一般的な熱硬化性樹脂を言う。本発明に
使用できる熱硬化性樹脂には特に制限はないが好ましく
は不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂で
あり、その種類は特に限定されない。
【0009】本発明に用いる不飽和ポリエステル樹脂と
しては、その種類は特に限定されるものでなく、多価ア
ルコール、不飽和多塩基酸及び飽和多塩基酸を重縮合し
た不飽和ポリエステルに架橋剤を配合したもので、通常
熱硬化性樹脂の成形材料として使用されているものであ
れば良い。不飽和ポリエステルを形成するための多価ア
ルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンタ
ンジオール、水素化ビスフェノール−A、グリセリンな
どを挙げることができる。
【0010】不飽和多塩基酸としては、無水マレイン
酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸などが、また
飽和多塩基酸としては、無水フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、ヘット酸、コハク酸、アジピン酸、セバ
シン酸、テトラクロロ無水フタル酸、テトラブロモ無水
フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸な
どを例示できる。
【0011】本発明に用いるビニルエステル樹脂につい
ては、その種類は特に限定させるものではない。エポキ
シ樹脂に不飽和一塩基酸を反応して得られたエポキシア
クリレート系のものに架橋剤を配合したものが好まし
い。エポキシ樹脂としては、エピ・ビス型グリシジール
エーテル、ノボラック型グリシジルエーテル、臭素化グ
リシジルエーテルなどが使用できる。不飽和一塩基酸と
しては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ソル
ビン酸などが示される。
【0012】これら不飽和ポリエステルまたはビニルエ
ステルに配合される架橋剤については、上記の不飽和ポ
リエステルまたはビニルエステルと重合可能な重合性二
重結合を有しているものであれば良く、適当に選択して
用いることができる。このようなものとしては、例えば
スチレンモノマー、ジアリルフタレートモノマー、ジア
リルフタレートプレポリマー、メタクリル酸メチル、ト
リアリルイソシアヌレートなど、好ましくはスチレンモ
ノマーが例示できる。その架橋剤の配合量は、不飽和ポ
リエステルまたはビニルエステル及び架橋剤の合計量1
00重量部中に25〜70重量部、好ましくは35〜6
5重量部である。
【0013】本発明に用いることができる無機充填材と
しては、チタン酸カリウム繊維を含む熱硬化性樹脂に使
用されている充填材であれば使用できるが、好ましくは
ガラス繊維、ワラストナイト、ゾノトライト、ホウ酸ア
ルミニウム繊維、ホウ酸マグネシウム繊維などの繊維状
充填材、あるいはクレー、タルク、水酸化アルミニウ
ム、炭酸カルシウム、マイカ、無水ケイ酸、硫酸バリウ
ムなどの粉末状充填材の中から選ばれる一種または二種
以上からなる。
【0014】本発明で使用されるチタン酸カリウム繊維
としては特に制限はなく、4チタン酸カリウム繊維、6
チタン酸カリウム繊維、8チタン酸カリウム繊維などを
例示することができる。これらチタン酸カリウム繊維
は、金属、金属酸化物、炭素などを表面に被覆すること
により導電性が付与されたものであってもよいし、また
還元性雰囲気下で焼成することにより導電性を付与した
導電性チタン酸カリウム繊維を用いてもよい。チタン酸
カリウム繊維の形状としては、摺動性や強度向上の観点
から、平均繊維径0.1〜1μm、平均繊維長7〜30
μm、アスペクト比7〜300のものが特に好ましい。
こうした形状を有するチタン酸カリウム繊維として現在
市販されているものとしては商品名「ティスモ(TIS
MO)」(大塚化学株式会社製、平均繊維径0.2〜.
5μm、平均繊維長10〜20μm、アスペクト比20
〜100)や、商品名「トフィカ」(日本ウィスカー株
式会社製:平均繊維径0.3〜1μm、平均繊維長10
〜20μm)などがあり、これらはいずれも本発明にお
いて好適に使用できる。
【0015】無機充填材の配合量の合計として、不飽和
ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂100重量
部に対して、50〜600重量部とすることが良い。6
00重量部を越えると粘度が上昇するために成形加工性
の点で不都合が生じ、逆に50重量部より少ない場合に
はえられる成形品の剛性や強度が不十分となる。
【0016】無機充填材中のチタン酸カリウム繊維の配
合量は不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹
脂100重量部に対して2〜35重量部、好ましくは4
〜25重量部である。この配合量が2重量部よりすくな
いと耐摩耗性及び機械物性の改良効果が少なく、35重
量部を越えるとコンパウンドの作業性がなくなり、不経
済であるためいずれも好ましくない。
【0017】本発明で使用されるポリオレフィン粉末は
最大粒径200μm以下であることが必要であり、好ま
しくは平均粒径70μm以下、より好ましくは平均粒径
が50μm以下のものを用いるのが良い。粒径が200
μmを越えるポリオレフィン粉末を熱硬化性樹脂に配合
した時は、表面に凹凸を残す恐れがあるので好ましくな
い。
【0018】本発明で好ましいポリオレフィン粉末とし
ては、好ましくはポリエチレン粉末をあげることができ
る。ポリエチレン粉末としては、具体的には高密度ポリ
エチレン、中密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチ
レン、高圧法によって得られるコンベンショナルポリエ
チレンが広く使用可能であり、また特殊な条件下で重合
した超高密度ポリエチレンも使用可能である。更にエチ
レンの一部をプロピレンなどのα−オレフィンで置き換
えたエチレン−α−オレフィン共重合体も使用可能であ
る。これらのポリマーは必要に応じて液体窒素などの冷
媒中で粉砕し、分級し粒径を調整して使用することが好
ましい。ポリオレフィンの分子量としては、30,00
0〜2,000,000程度のものが好ましく、50,
000〜1,000,000のものが摺動特性の改良効
果が大きいので特に好ましい。
【0019】ポリオレフィン粉末の配合量としては、不
飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂100
重量部に対して2〜20重量部とするのが良く、好まし
くは3〜15重量部である。ポリオレフィン粉末の添加
量が2重量部より少ない場合には十分な摺動特性を得る
ことができず、また20重量部を越えると機械的性質、
耐熱性に悪影響を及ぼす恐れがあるためいずれも好まし
くない。
【0020】本発明の熱硬化性樹脂組成物としては、チ
タン酸カリウム繊維とポリオレフィン粉末の添加はとも
に必須であり、いずれか一方を単独添加しただけでは本
発明の目的とする充分な効果のある製品を得ることはで
きない。チタン酸カリウム繊維とポリオレフィン粉末の
両者を添加してはじめて、驚くべき相乗効果により画期
的な摺動特性が得られ、本発明の目的とする歯車が得ら
れるもである。
【0021】本発明における熱硬化性樹脂組成物として
は上記の必須成分に加えて、低収縮剤、硬化剤、離型
剤、増粘剤、顔料等を必要に応じて用いることができ
る。
【0022】低収縮剤としてはポリスチレン、ポリメチ
ルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、飽和ポリエステ
ル、スチレン−ブタジエン系ゴム等低収縮剤として一般
に使用されている熱可塑性ポリマーを一種または二種以
上使用することができる。低収縮剤の配合量は、熱硬化
性樹脂100重合部に対して、10〜60重合部が好ま
しい。
【0023】硬化剤として適宜な過酸化物を用いること
ができる。例えばt−ブチルパーオキシオクトエート、
ベンゾイルパーオキサイド、1,1−ジt−ブチルパー
オキシ3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブ
チルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチル
パーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、ジ
t−ブチルパーオキサイド等を例示することができる。
【0024】離型剤としては、例えば一般的に使用され
ているステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸
カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸
マグネシウム、カルナバワックス等を適宜な割合で使用
することができる。
【0025】増粘剤としては酸化マグネシウム、水酸化
マグネシウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム等の
金属酸化物およびイソシアネート化合物が例示される。
増粘剤は必ずしも使用しなくてもよい。
【0026】以上のような成分によって構成される、本
発明の熱硬化性樹脂組成物においては、その製造方法に
は格別の限定はない。また、これらの樹脂組成物より、
圧縮成形、トランスファー成形、射出成形のいずれの方
法によっても寸法精度、耐熱性、摺動特性にすぐれた歯
車成形品を得ることができる。
【0027】(実施例及び比較例)以下、実施例、比較
例によって本発明を詳細に説明する。もちろん、この発
明はその要旨を越えない限り、以下の実施例によって限
定されるものではない。
【0028】
【実施例】
(実施例 1〜6)表1に示す配合組成で、それぞれの配
合性分を双腕型ニーダを用いて混練し、不飽和ポリエス
テル樹脂組成物を得た。なお、ここで使用した不飽和ポ
リエステル樹脂はプロピレングリコール100モル、イ
ソフタル酸20モル、フマル酸80モルからなるイソフ
タル酸系不飽和ポリエステル樹脂でスチレンモノマー含
有量は30%であった。得られた不飽和ポリエステル樹
脂組成物を射出成形して得られた成形品より次の評価を
行った。
【0029】1)寸法精度 図1に示すような円筒形状
の成形品を、成形温度160℃、射出圧力30MPa、
成形時間2分で射出成形し、真円度、真直度を測定し
た。
【0030】2)歯車耐久特性 次に示すような歯車
を、成形温度160℃、射出圧力30MPa、成形時間
3分で射出成形し、得られた歯車を図2に示すような装
置を用いて歯車の耐久特性を評価した。 モジュール(m)=1、歯数(Z)=50、歯幅(b)
=6
【0031】(比較例1〜3)実施例1と同様にして表
1に示す配合の不飽和ポリエステル樹脂組成物を得、同
様に射出成形して得られた成形品より、寸法精度、歯車
耐久特性を評価した。
【0032】(比較例4〜7)下記4種類の摺動用熱可
塑性成形材料を射出成形して比較試験を行ったこれらの
結果を表2、表3に合せて示す。 チタン酸カリウム繊維(テイスモD)配合ポリアミド系樹脂 「ポチコン」 チタン酸カリウム繊維(テイスモD)配合PPS系樹脂 「ポチコン」 チタン酸カリウム繊維(テイスモD)配合ポリアセタール系樹脂「ポチコン」 チタン酸カリウム繊維(テイスモD)配合ポリブチレンテレフタレート系樹脂 「ポチコン」
【0033】表2、表3に示したとおり、実施例(1〜
5)においては比較例(4〜7)に比べて非常に寸法精
度にすぐれており、また実施例1〜6においてはその摩
擦係数および摩擦量は小さく、比較例4〜7と同等かそ
れ以上の効果を示し歯車の噛み合いによる摩擦音、いわ
ゆる「鳴き」も生じなかった。
【0034】比較例1〜3においては、寸法精度はすぐ
れているが、摩擦係数および摩擦量が大きく、また、
「鳴き」が大きかった。このようにチタン酸カリウム繊
維とポリオレフィン粉末を添加していない不飽和ポリエ
ステル樹脂組成物からなる成形品は摺動特性が良くなか
った。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【発明の効果】上記のように、本発明に係わる歯車成形
品は従来の樹脂製歯車に比べて寸法精度に優れており、
かつ低摩擦係数、低摩耗量で、無潤滑下の使用において
も歯車の噛み合いによる摩擦音、いわゆる「鳴き」が生
ずることもなく、煽動性能の優れた歯車である。また、
熱硬化性樹脂の特徴から耐熱性、剛性に優れていること
から自動車機器分野やOA機器、事務機器分野、一般産
業機械部品分野に有用な樹脂製歯車として広範に利用す
ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】寸法精度測定のため射出成形した成形品の形状
及び主な寸法を示す。
【図2】歯車耐久特性をテストした装置の概要を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08F 299/02 C08F 299/02 (C08L 33/14 23:02) (C08L 101/00 23:02) (72)発明者 谷 清澄 徳島県徳島市川内町加賀須野463大塚化学 株式会社徳島研究所内 (72)発明者 小川 博 大阪府大阪市中央区大手通3丁目2番27号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂100重量部に対して、チ
    タン酸カリウム繊維2〜35重量部を含む無機充填材5
    0〜600重量部及び粒径200μm以下のポリオレフ
    ィン粉末2〜20重量部が配合されている熱硬化性樹脂
    組成物を成形した樹脂製歯車。
  2. 【請求項2】 熱硬化性樹脂が不飽和ポリエステル樹
    脂、ビニルエステル樹脂またはそれらの混合物である請
    求項1記載の樹脂製歯車。
  3. 【請求項3】 ポリオレフィン粉末がポリエチレンの粉
    末である請求項1記載の樹脂製歯車。
  4. 【請求項4】 熱硬化性樹脂組成物が熱硬化性樹脂10
    0重量部に対して、さらに低収縮剤10〜60重量部を
    配合したものである請求項1ないし3のいずれか1項に
    記載の樹脂製歯車。
JP32645195A 1995-11-21 1995-11-21 樹脂製歯車 Pending JPH09144848A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001247757A (ja) * 2000-03-06 2001-09-11 Showa Highpolymer Co Ltd 摺動性不飽和ポリエステル樹脂組成物
JP2005243349A (ja) * 2004-02-25 2005-09-08 Koito Mfg Co Ltd 投射型自動車用ヘッドランプ
JP2007296800A (ja) * 2006-05-02 2007-11-15 Asahi Kasei Chemicals Corp 射出成形円筒回転部品
JP2009173040A (ja) * 2009-03-25 2009-08-06 Asahi Kasei Chemicals Corp 射出成形円筒回転部品

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