JPH09144824A - 無段変速機付自転車 - Google Patents

無段変速機付自転車

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JPH09144824A
JPH09144824A JP7326298A JP32629895A JPH09144824A JP H09144824 A JPH09144824 A JP H09144824A JP 7326298 A JP7326298 A JP 7326298A JP 32629895 A JP32629895 A JP 32629895A JP H09144824 A JPH09144824 A JP H09144824A
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JP
Japan
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sheave
torque
shaft
movable sheave
fixed
Prior art date
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Pending
Application number
JP7326298A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigenori Inasaka
重則 稲坂
Jiro Shirato
二郎 白土
Susumu Yanagiuchi
暹 柳内
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INASAKA HAGURUMA SEISAKUSHO KK
Original Assignee
INASAKA HAGURUMA SEISAKUSHO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡単で、かつ重量の増加を押さえるこ
とができ、低コストで製造が可能であって、手動による
変速切り換え操作を不要とすると共に補助動力を用いず
にペダルの踏力のみで自動変速を行う無段変速機付自転
車を提供する。 【解決手段】 クランクペダル軸5に与えられた回転動
力を後車輪7に伝達する動力伝達系において、常態にお
いては増速位置でクランクペダル軸5の動力を後輪7側
に伝達する一方、登坂時に、クランクペダル軸5側から
伝達されたトルクが設定トルクを超える場合に、自動的
に減速位置にシフトダウンして減速比を増加するトルク
感応型の自動ベルト式無段変速機8を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変速機を備えた自
転車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、老人のように脚力が弱い者でも
乗車できる3輪自転車が提案されている。このものは、
低速設定されており、後輪トルクを稼ぐようになってい
る。したがって、平地ではやや遅い速度で走行するよう
になっているが、駆動系はスプロケット・チェーン方式
で固定の減速比となっている。また、2輪自転車でも固
定減速比、または、手動によるチェーン変速式の駆動系
統のみである。
【0003】さらに最近、電動モータによる補助動力に
より踏力を約1/2程度に減じる方式が提案されている
が、自転車全体の重量が重くなると共に、電池切れを起
こした際の運搬が困難であって、製造コストが高い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、構造
が簡単で、かつ重量の増加を押さえることができ、低コ
ストで製造が可能であって、手動による変速切り換え操
作を不要とすると共に補助動力を用いずにペダルの踏力
のみで自動変速を行うベルト式無段変速機を備えた無段
変速機付自転車を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の無段変速機付自
転車は、上記課題を解決するために、クランクペダル軸
に与えられた回転動力を後車輪に伝達する動力伝達系に
おいて、常態においては増速位置で前記クランクペダル
軸の動力を前記後輪側に伝達する一方、登坂時に、前記
クランクペダル軸側から伝達されたトルクが設定トルク
を超える場合に、自動的に減速位置にシフトダウンして
減速比を増加するトルク感応型の自動ベルト式無段変速
機を設けたことを特徴とする構成を有する。
【0006】また、前記自動ベルト式無段変速機が、前
記クランクペダル軸の動力が入力されるドライブクラッ
チと、前記後輪側に動力を出力するドリブンクラッチ
と、前記ドライブクラッチと前記ドリブンクラッチとの
間に巻回されて前記ドライブクラッチの動力をドリブン
クラッチに伝達するVベルトとを備える。
【0007】ドライブクラッチ軸上にフリーホイールを
配置すると共に、該フリーホイールを介して前記クラン
クペダル軸と前記ドライブクラッチ軸とを動力伝達可能
に連絡する。
【0008】前記ドライブクラッチが、径方向外側に向
けて徐々に離間するテーパ面を各々の対向面に有した固
定シーブと可動シーブとを備えると共に、前記固定シー
ブを前記ドライブクラッチ軸に固着し、該固定シーブに
対して可動シーブを近接・離間可能に前記ドライブクラ
ッチ軸に摺動自在及び回動自在に設け、前記固定シーブ
に対して前記可動シーブを接近させるように付勢する付
勢手段を設け、前記ドライブクラッチ軸に、負荷トルク
に応じて前記固定シーブに対する前記可動シーブの推力
を与え、かつ前記Vベルトの径方向内側への移動に応じ
て、前記固定シーブと前記可動シーブとの間隔を離間さ
せるトルク感応カムを設け、前記トルク感応カムに摺接
する従動シューを前記可動シーブに設ける。
【0009】前記ドリブンクラッチが、径方向外側に向
けて徐々に離間するテーパ面を各々の対向面に有した固
定シーブと可動シーブとを備えると共に、前記固定シー
ブを前記ドリブンクラッチ軸に固着し、該固定シーブに
対して可動シーブを近接・離間可能に前記ドリブンクラ
ッチ軸に摺動自在及び回動自在に設け、前記固定シーブ
に対して前記可動シーブを離間させるように付勢する付
勢手段を設け、ドリブンクラッチ軸に、負荷トルクに応
じて前記固定シーブに対する前記可動シーブの推力を与
え、かつ前記固定シーブに対する前記可動シーブの差動
に応じて、前記固定シーブと前記可動シーブとの間隔を
近接させるトルク感応カムを設け、前記トルク感応カム
に摺接する従動シューを前記可動シーブを設ける。
【0010】前記ドライブクラッチに、運転者の脚力に
応じてシフトダウンを開始する前記設定トルクを設定す
る前記付勢手段の付勢力を外部から調整可能とする設定
トルク調整手段を設ける。
【0011】前記ドライブクラッチおよび前記ドリブン
クラッチにおける各可動シーブの軸方向のシフトストロ
ークを外部から調整可能とする総変速範囲調整手段を前
記ドライブクラッチと前記ドリブンクラッチとにそれぞ
れ設ける。
【0012】前記クランクペダル軸側から伝達されたト
ルクが前記設定トルクを超える場合において、前記ドラ
イブクラッチの推力に比べ、前記ドリブンクラッチの推
力を大きく設定する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態であ
る無段変速機付自転車の概略側面図であり、図2は、無
段変速付自転車の駆動系を示す平面図である。本実施形
態の自転車1は、図2に示すように、3輪自転車の場合
を一例としている。図1乃至図2に示すように、フレー
ム2の前端下部には、前輪軸3が設けられると共に前輪
タイヤ4が前輪軸3に回動自在に設けられ、フレーム2
の中間前部寄りには、クランクペダル軸5が回動自在に
設けられ、フレーム2の後端下部には、後輪軸6の両端
寄りが各々回動自在に設けられると共に、後輪軸6の両
端には後輪タイヤ7,7がそれぞれ一体に設けられ、ク
ランクペダル軸5と後輪軸6との間には、負荷トルク感
応型の自動ベルト式無段変速機(以下、ベルトコンバー
タという)8がフレーム2の後部に配設されている。
【0014】ベルトコンバータ8は、図1に示すよう
に、ドライブクラッチ9、ドリブンクラッチ10及びド
ライブクラッチ9とドリブンクラッチ10との間に巻回
されたVベルト11を備え、ドライブクラッチ9は、ク
ランクペダル軸5からの動力が入力される一端に延出さ
れたドライブクラッチ軸12を備え、ドリブンクラッチ
10は、Vベルト11を介してドライブクラッチ9から
伝達された動力を後輪軸6側に出力する一端に延出され
たドリブンクラッチ軸13を備えている。
【0015】なお、クランクペダル軸5の軸部5a、ド
ライブクラッチ軸12の中間部、ドリブンクラッチ軸1
4の中間部及び後輪軸6の両端寄りは、それぞれ軸受
(図示せず)を介して互いに平行にフレーム2に回動自
在に設けられている。
【0016】図2に示すように、クランクペダル軸5の
先端に回動自在に設けられたペダル14,14を運転者
が踏むことによって回転駆動されるクランクペダル軸5
の軸部5aにはスプロケット15が固着され、ドライブ
クラッチ軸12の一端にはフリーホイール16が設けら
れると共にフリーホイール16の外周に一体にスプロケ
ット17が設けられ、クランクペダル軸5の軸部5aに
設けられたスプロケット15と、フリーホイール16に
一体のスプロケット17との間にはチェーン18が張架
されている。
【0017】また、図2に示すように、ドリブンクラッ
チ軸13の一端には、スプロケット19が固着され、後
輪軸6の中間には、スプロケット20が固着され、ドリ
ブンクラッチ軸13に設けられたスプロケット19と、
後輪軸6に設けられたスプロケット20との間には、チ
ェーン21が張架されている。
【0018】なお、ドライブクラッチ軸12に設けられ
たフリーホイール16は、図1において、反時計回りの
回転方向にはドライブクラッチ軸12をロックしてドラ
イブクラッチ軸12と一体に反時計方向に回動し、時計
回りの回転方向にはドライブクラッチ軸12に対してフ
リーとなり、ドライブクラッチ軸12の回りに時計回り
に回動する。
【0019】図2に示す自転車の駆動系の作動の概略を
説明すると、運転者がペダル14,14を踏むことによ
り、図1において、クランクペダル軸5を反時計方向に
回動すると、クランクペダル軸5の軸部5aに設けられ
たスプロケット15が反時計回りに回動し、チェーン1
8を介して、スプロケット17、フリーホイール16及
びベルトコンバータ8のドライブクラッチ軸12が反時
計回りに回動する。これにより、クランクペダル軸5の
動力がドライブクラッチ軸12に入力される。
【0020】ベルトコンバータ8において、ドライブク
ラッチ軸12に入力された動力は、後述するドライブク
ラッチ9側のVベルト11の回転半径R1と、ドリブン
クラッチ10側のVベルト11の回転半径R2とによっ
て決定される比率でドリブンクラッチ軸13に伝達さ
れ、ドリブンクラッチ軸13が反時計回りに回動する。
【0021】ドリブンクラッチ軸13が反時計回りに回
動することにより、ドリブンクラッチ軸13に設けられ
たスプロケット19が反時計回りに回動し、チェーン2
1及びスプロケット20を介してスプロケット20と一
体の後輪軸6及び後輪軸6と一体の後輪タイヤ7,7が
反時計回りに回動する。
【0022】また、運転者がペダル14,14を踏むの
をやめると、クランクペダル軸5、スプロケット15、
チェーン18及びスプロケット17が同時に停止すると
共に、フリーホイール16がフリーホイーリングし、ド
ライブクラッチ軸12が回転状態を保ち、Vベルト11
を介してドリブンクラッチ軸13も回転状態を保つこと
により、スプロケット19、スプロケット20、後輪軸
6及び後輪タイヤ7,7が回転状態を保つ。
【0023】ベルトコンバータ8は、常態においては、
例えば、停止時や通常平地走行時においては、増速位置
でクランクペダル軸5からの動力を後輪軸6側に伝達す
る一方、登坂時には、クランクペダル軸5から伝達され
たトルクが設定トルクを超える場合に、自動的に減速位
置にシフトダウンして減速比を増加する。
【0024】図3は、前述の変速機能を具体化する常態
時のベルトコンバータ8の軸方向断面図であり、ベルト
コンバータ8が増速状態にある場合、即ち、ドライブク
ラッチ9側のVベルト11の回転半径R1がR1max
となり、かつドリブンクラッチ10側のVベルト11の
回転半径R2がR2minとなった状態を示している。
【0025】ドライブクラッチ9は、図2に示すよう
に、ドライブクラッチ軸12の他端に配設されている。
図3に示すように、ドライブクラッチ9は、ドライブク
ラッチ軸12に対して回転及び軸方向の移動を不可能に
固着された固定シーブ22と、ドライブクラッチ軸12
に対して所定範囲内の回動及び軸方向の移動を可能に装
着された可動シーブ23とを備えている。
【0026】図4は、図3に示すドライブクラッチ9の
拡大断面図である。固定シーブ22は、ドライブクラッ
チ軸12の他端に取り付けられる筒状のシャフト部24
と、シャフト部24の一端部に径方向外側に向けて形成
された傾斜円板部25とを備え、可動シーブ23は、固
定シーブ22の傾斜円板部25と同径に径方向外側に向
けて形成された傾斜円板部27を有し、互いに対向する
固定シーブ22の傾斜円板部25の内側面と可動シーブ
23の傾斜円板部27の内側面とには、互いの間隔が径
方向外側に向けて徐々に離間するテーパ状のシーブ面2
6,シーブ面28が各々形成されている。
【0027】固定シーブ22のシャフト部24には、図
4に示すように、軸方向に挿通孔29が設けられると共
に、挿通孔29の一端寄りの内周面にはキー30が設け
られており、固定シーブ22は、ドライブクラッチ軸1
2の他端の小径部12aに、ワッシャ31が挿通された
後、シャフト部24の挿通孔29に設けたキー30がド
ライブクラッチ軸12に設けられたキー溝31に嵌着さ
れ、これによりドライブクラッチ軸12に対して回転方
向の移動を不可能に固着され、また、シャフト部24の
他端面に対して規制板32が当接され、締結ボルト33
が規制板32の中央に設けられた通孔34及びシャフト
部24の挿通孔29に挿通されると共に、締結ボルト3
3の先端がドライブクラッチ軸12の他端面に設けられ
たネジ孔35に捩じ込まれていることにより、ドライブ
クラッチ軸12に対して軸方向の移動を不可能に固着さ
れている。
【0028】また、図4に示すように、固定シーブ22
のシャフト部24の外周面には、一端寄りに可動シーブ
23が配設される径大部36が、中間にスプライン部3
7が、他端寄りに径小部38がそれぞれ形成されてい
る。
【0029】固定シーブ22のシャフト部24には、一
端寄りの径大部36に可動シーブ23が軸受39を介し
て嵌挿され、中間のスプライン部37にトルクカム40
が嵌合され、径小部38の一端にトルクカム40に対し
てリテーナ41が嵌め込まれると共に、径小部38の一
端寄りに設けられた周溝42に抜け止めリング43が嵌
合され、径小部38の中間部に、カバー44が軸受45
を介して嵌挿されている。
【0030】トルクカム40は、スプライン部37に対
する嵌合により、固定シーブ22のシャフト部24に対
して回動方向に移動不可能とされると共に、シャフト部
24の径大部36とリテーナ41及び抜け止めリング4
3とにより、シャフト部24に対して軸方向に移動不可
能とされて固定シーブ22のシャフト部24に一体に固
着されている。トルクカム40には、その一側面の中央
寄りに周溝46が設けられ、外周寄りに、図5に展開し
て示すようなカム斜面47が全周に亘って設けられてい
る。
【0031】また、トルクカム40のカム斜面47に対
向する可動シーブ23の傾斜円板部27の外側面には、
突起部48が形成されると共に、突起部48にトルクカ
ム40のカム斜面47の各々にそれぞれ摺接するシュー
49が固着され、トルクカム40の周溝46に対向する
可動シーブ23の傾斜円板部27の外側面中央寄りに
は、周溝50が形成され、トルクカム40の周溝46と
可動シーブ22の外側面に設けられた周溝50との間に
は、固定シーブ22のシャフト部24を取り巻くように
してコイルバネ51が挿嵌されている。
【0032】該コイルバネ51は、可動シーブ23をト
ルクカム40から離間させる方向に、即ち、可動シーブ
23のシーブ面26を固定シーブ22のシーブ面26に
接近させる方向に、常時付勢している。また、トルクカ
ム40の周溝46及び可動シーブ23の傾斜円板部27
に設けられた周溝50は、コイルバネ51の位置決め
と、コイルバネ51の圧縮時における収納スペースとし
て機能する。
【0033】カバー44は、その軸方向の一側に環状に
形成された軸支部52と、軸支部52から径方向に形成
された円形状の底壁部53と、底壁部53の外周縁から
軸方向の他側に向けて立ち上がる周壁部54とを備え、
底壁部53と周壁部54とによって囲まれるカバー44
の内側が中空に形成され、軸支部52が軸受45を介し
て固定シーブ22のシャフト部24の径小部38に嵌挿
されると共に、周壁部54の端面が可動シーブ23の傾
斜円板部27の外側面の外縁寄りに当接され、可動シー
ブ23の傾斜円板部27の外側面にボルト(図示せず)
を介して一体に固着されている。
【0034】カバー44の内側と可動シーブ23の傾斜
円板部27の外側面とにより、固定シーブ22のシャフ
ト部24の外側に配設されたトルクカム40、シュー4
9及びコイルバネ51が収納されると共に、可動シーブ
23側の軸受39とカバー44側の軸受45とにより、
可動シーブ23及びカバー44が一体に、固定シーブ2
2のシャフト部24に対して所定範囲内の回動及び軸方
向の移動を可能に装着されている。なお、ドライブクラ
ッチ軸12に固着された固定シーブ22に対する可動シ
ーブ23及びカバー44の回動及び軸方向の移動の許容
範囲については後述するものとする。
【0035】トルクカム40の周溝46の底部には、他
側面に貫通するネジ孔55が設けられると共に、周溝4
6側からネジ孔55に調整用ネジ56が螺合されてい
る。該調整用ネジ56の先端面には、すり割り57が設
けられている。また、カバー44の底壁部53には、ト
ルクカム40に設けられたネジ孔55を臨む位置に通孔
58が設けられている。調整用ネジ56は、カバー44
に設けられた通孔58からドライバーを挿通し、さらに
トルクカム40に設けられたネジ孔55に螺合している
調整用ネジ56の先端面のすり割り57にドライバの先
端を介入し、ドライバを回すことにより調整用ネジ56
を回動してトルクカム40の周溝内に進退移動すること
により、周溝に対する調整用ネジ56の突出度合いを調
整し、コイルバネ51の可動シーブ23に対する付勢力
を外部から調整可能とする。
【0036】また、規制板32の外端寄りには、カバー
44の軸支部52の端部に臨んでボルト通孔59が設け
られると共に、ボルト通孔59に対して規制板32の外
面にナット60が固着され、ナット60には調整用ボル
ト61が規制板32の外面から螺合され、該調整用ボル
ト61の先端がカバー44の軸支部52の端部に臨む規
制板32の内面から突出されている。なお、調整用ボル
ト61は、規制板32の内面からの突出度合いを調整す
ることにより、カバー44と一体の可動シーブ23のシ
ーブ面28が固定シーブ22のシーブ面26から離間移
動する際の最大離間位置を調整するものである。
【0037】ドリブンクラッチ10は、図2に示すよう
に、ドリブンクラッチ軸13の他端に配設されている。
図3に示すように、ドリブンクラッチ10は、ドリブン
クラッチ軸13に対して回転及び軸方向の移動を不可能
に固着された固定シーブ62と、ドリブンクラッチ軸1
3に対して所定範囲内の回動及び軸方向の移動を可能に
装着された可動シーブ63とを備えている。
【0038】図6は、図3に示すドリブンクラッチ10
の拡大断面図である。固定シーブ62は、ドリブンクラ
ッチ軸13の他端に取り付けられる筒状のシャフト部6
4と、シャフト部64の一端部に径方向外側に向けて形
成された傾斜円板部65とを備え、可動シーブ63は、
固定シーブ62の傾斜円板部65と同径に径方向外側に
向けて形成された傾斜円板部67を有し、互いに対向す
る固定シーブ62の傾斜円板部65の内側面と可動シー
ブ63の傾斜円板部67の内側面とには、互いの間隔が
径方向外側に向けて徐々に離間するテーパ状のシーブ面
66、シーブ面68が各々形成されている。
【0039】固定シーブ62のシャフト部64には、図
3に示すように、軸方向に挿通孔69が設けられると共
に、挿通孔69の一端寄りの内周面にはキー70が設け
られており、固定シーブ62は、ドリブンクラッチ軸1
3の他端の小径部13aに、規制板71が挿通された
後、シャフト部64の挿通孔69に設けたキー70がド
リブンクラッチ軸13に設けられたキー溝72に嵌着さ
れ、これによりドリブンクラッチ軸13に対して回転方
向の移動を不可能に固着され、また、シャフト部64の
他端面に対してワッシャ73が当接され、締結ボルト7
4がワッシャ73及びシャフト部64の挿通孔69に挿
通されると共に、締結ボルト74の先端がドリブンクラ
ッチ軸13の他端面に設けられたネジ孔75に捩じ込ま
れていることにより、ドリブンクラッチ軸13に対して
軸方向の移動を不可能に固着されている。
【0040】また、図3に示すように、固定シーブ62
のシャフト部64の外周面には、一端寄りに可動シーブ
63が配設される径大部76が、中間にスプライン部7
7が、他端寄りに径小部78がそれぞれ形成されてい
る。
【0041】固定シーブ62のシャフト部64には、一
端寄りの径大部76に可動シーブ63が軸受79を介し
て嵌挿され、中間のスプライン部77にトルクカム80
が嵌合され、径小部78の一端にトルクカム80に対し
てリテーナ81が嵌め込まれると共に、径小部78の一
端寄りに設けられた周溝82に抜け止めリング83が嵌
合され、径小部78に、カバー84が軸受85を介して
嵌挿されている。
【0042】トルクカム80は、スプライン部77に対
する嵌合により、固定シーブ62のシャフト部64に対
して回動方向に移動不可能とされると共に、シャフト部
64の径大部76とリテーナ81及び抜け止めリング8
3とにより、シャフト部64に対して軸方向に移動不可
能とされて固定シーブ62のシャフト部64に一体に固
着されている。トルクカム80には、可動シーブ63に
対向する一側面の外周寄りに、図7に展開して示すよう
なカム斜面86が設けられ、他側面の中央寄りに周溝8
7が設けられている。
【0043】また、トルクカム80のカム斜面86に対
向する可動シーブ63の傾斜円板部67の外側面には、
突起部88が形成されると共に、突起部88にトルクカ
ム80のカム斜面86に摺接するシュー89が固着さ
れ、トルクカム80の周溝87に対向するカバー84の
底壁部90の内側中央寄りには、周溝91が形成され、
トルクカム80の周溝87とカバー84の底壁部90に
設けられた周溝91との間には、固定シーブ62のシャ
フト部64を取り巻くようにしてコイルバネ92が挿嵌
されている。該コイルバネ92は、ボルト(図示せず)
によりカバー84と一体とされた可動シーブ63をトル
クカム80に接近させる方向に、即ち、可動シーブ63
のシーブ面68を固定シーブ62のシーブ面66から離
間させる方向に、常時付勢している。また、トルクカム
80の周溝87及びカバー84に設けられた周溝91
は、コイルバネ92の位置決めと、コイルバネ92の圧
縮時における収納スペースとして機能する。
【0044】カバー84は、その軸方向の一側に環状に
形成された軸支部93と、軸支部93の他端から径方向
に形成された円形状の底壁部90と、底壁部90の外周
縁から軸方向の他側に向けて立ち上がる周壁部94とを
備え、底壁部90と周壁部94とによって囲まれるカバ
ー84の内側が、中空に形成され、軸支部93が軸受8
5を介して固定シーブ62のシャフト部64の径小部7
8に嵌挿されると共に、周壁部94の端面が可動シーブ
63の可動シーブ63の傾斜円板部67の外側面の外縁
寄りに当接され、可動シーブ63の傾斜円板部67の外
側面にボルト(図示せず)を介して一体に固着されてい
る。
【0045】カバー84の内側と可動シーブ63の傾斜
円板部67の外側面とにより、固定シーブ62のシャフ
ト部64の外側に配設されたトルクカム80、シュー8
9及びコイルバネ92が収納されると共に、可動シーブ
63側の軸受79とカバー84側の軸受85とにより、
可動シーブ63及びカバー84が一体に、固定シーブ6
2のシャフト部64に対して所定範囲内の回動及び軸方
向の移動を可能に装着されている。なお、ドリブンクラ
ッチ軸13に固着された固定シーブ62に対する可動シ
ーブ63及びカバー84の回動及び軸方向の移動の許容
範囲については後述するものとする。
【0046】また、規制板71の外端寄りには、カバー
84の軸支部93の端部に臨んでボルト通孔95が設け
られると共に、ボルト通孔95に対して規制板71の外
面にナット96が固着され、ナット96には調整用ボル
ト97が規制板71の外面から螺合され、該調整用ボル
ト97の先端がカバー84の軸支部93の端部に臨む規
制板71の内面から突出されている。なお、調整用ボル
ト97は、規制板71の内面からの突出度合いを調整す
ることにより、カバー84と一体の可動シーブ63のシ
ーブ面68が固定シーブ62のシーブ面66から離間移
動する際の最大離間位置(初期位置)を調整するもので
ある。
【0047】図3に示すように、ドライブクラッチ9と
ドリブンクラッチ10との間に巻回された動力伝達のた
めのVベルト11は、ドライブクラッチ9の固定シーブ
22のシーブ面26と可動シーブ63のシーブ面28と
の間に挟みこまれて支持され、ドリブンクラッチ10の
固定シーブ62のシーブ面66と可動シーブ63のシー
ブ面68との間に挟みこまれて支持されており、ドライ
ブクラッチ9の固定シーブ22のシーブ面26と可動シ
ーブ63のシーブ面28との間隔により、回転半径R1
が決まり、ドリブンクラッチ10の固定シーブ62のシ
ーブ面66と可動シーブ63のシーブ面68との間隔に
より、回転半径R2が決まる。
【0048】次に、ドライブクラッチ軸12に固着され
た固定シーブ22に対する可動シーブ23及びカバー4
4の回動及び軸方向の移動の許容範囲について説明す
る。
【0049】図5に実線で示すドライブ側のトルクカム
40のカム斜面47に対する可動シーブ23の突起部4
8及びシュー49の状態は、シュー49がトルクカム4
0のカム斜面47に対して最も浅く当接した状態、即
ち、固定シーブ22に対して可動シーブ23が最も接近
した状態を示すものである。
【0050】この状態は、ドライブクラッチ軸12から
トルクカム40に伝達されるペダル踏力に対応する図5
において上向きに作用する駆動トルクT1と、駆動トル
クT1の方向と逆向きに作用するベルト張力TEとによ
り、カム斜面の角度θ1に応じて図5において矢印右向
きに発生するシーブ推力FC1と、図5において矢印右
向きに作用するコイルバネ51の付勢力FS1との和で
ある総シーブ推力Q1(=FC1+FS1)によって維
持される。なお、運転者が図1のクランクペダル軸5を
反時計回りに回動させていない状態では、ドライブクラ
ッチ軸12に駆動トルクが伝達されないことになり、総
シーブ推力Q1はコイルバネ51の付勢力FS1のみと
なり、コイルバネ51の付勢力FS1のみによって図5
に実線で示すシュー49とトルクカム40のカム斜面4
7との位置関係、図3に示すように、固定シーブ22に
対して可動シーブ23が最も接近し、ドライブクラッチ
9におけるVベルト11の回転半径R1が最大半径Rm
axとなる増速位置が維持される。
【0051】ところで、図5において矢印右向きに作用
する総シーブ推力Q1に抗して図5において矢印左向き
に総シーブ推力Q1を上回る力が働いた場合には、力の
バランスが不均等となることにより、図3の軸受39及
び軸受45により可動シーブ23及びカバー44がトル
クカム40に対して回転ズレを起こし、シュー49とト
ルクカム40のカム斜面47との位置関係が図5に矢印
Aで示す方向に移動する。
【0052】ドライブクラッチ軸12に固着された固定
シーブ22に対する可動シーブ23及びカバー44の回
動方向の移動の許容範囲は、図5の距離Rxに対応する
可動シーブ23の回転量であり、また、固定シーブ22
に対する可動シーブ23及びカバー44の軸方向の移動
の許容範囲は、図5の距離Axに対応する軸方向の移動
距離である。固定シーブ22に対する可動シーブ23の
最接近距離は、図4の抜け止めリング42とカバー44
の底壁部53との当接関係により図3に示す位置に規制
され、固定シーブ22に対する可動シーブ23の最大離
間距離は、図4のカバー44の軸支部52の端面と、規
制板32に設けられた調節用ボルト61の先端との当接
関係により規制されるが、既に述べたとおり、調節用ボ
ルト61の先端の規制板32からの突出量を調節するこ
とにより、固定シーブ22に対する可動シーブ23の最
大離間距離が調整可能である。
【0053】なお、図5において二点鎖線で示す状態
は、シュー49がトルクカム40のカム斜面47に対し
て最も深く当接した状態、即ち、固定シーブ22に対し
て可動シーブ23が最も離間した状態を示すものであ
り、図8に示すドライブクラッチ9におけるVベルト1
1の回転半径R1が最小半径Rminとなる減速位置で
ある。
【0054】次に、ドリブンクラッチ軸13に固着され
た固定シーブ62に対する可動シーブ63及びカバー8
4の回動及び軸方向の移動の許容範囲について説明す
る。
【0055】図7に実線で示すドリブン側のトルクカム
80のカム斜面86に対する可動シーブ63の突起部8
8及びシュー89の状態は、シュー89がトルクカム8
0のカム斜面86に対して最も深く当接した状態、即
ち、固定シーブ62に対して可動シーブ63が最も接近
した状態を示すものである。
【0056】なお、ドリブン側のシュー89は、図7に
示すように、常時トルクカム80のカム斜面86に対し
て当接した状態にあるシュー89aと、シュー89aに
並設されると共に、シュー89がトルクカム80のカム
斜面86に対して最も深く当接した状態において、カム
斜面86に隣接すると共にカム斜面86の谷を挟んで反
対側に設けられたストッパー斜面98に当接するシュー
89bにより構成されている。
【0057】図7において実線で示す状態は、ドリブン
クラッチ軸13からトルクカム80に伝達される図7に
おいて下向きに作用する負荷トルクT2と、負荷トルク
T2の方向と逆向きの上向きに作用するベルト張力TE
とにより、カム斜面の角度θ2に応じて図7において矢
印左向きに作用するシーブ推力FC2と、図7において
矢印右向きに作用するコイルバネ92の付勢力FS2と
の合力である総シーブ推力Q2(=FC2−FS2)に
よって維持される。なお、ドリブン側においては、コイ
ルバネ92の付勢は可動シーブ63側を固定シーブ62
から離間させる向きである。
【0058】自転車が、走行していない状態では、ドリ
ブンクラッチ軸13に負荷トルクが伝達されないことに
なり、総シーブ推力Q2は、コイルバネ92の付勢力F
S2のみであるから逆推力となり、コイルバネ92の付
勢力FS2のみにより、図7に実線で示すシュー89と
トルクカム80のカム斜面86との位置関係、図3に示
すように、固定シーブ62に対して可動シーブ63が最
も離間し、ドリブンクラッチ10におけるVベルト11
の回転半径R2が最小半径Rminとなる増速位置が維
持される。
【0059】ところで、図7において矢印右向きのコイ
ルバネ92の付勢力FS2に抗して図7において矢印左
向きにコイルバネ92の付勢力FS2を上回るシーブ推
力FC2が働いた場合には、力のバランスが不均等とな
ることにより、図3の軸受79及び軸受85により可動
シーブ63及びカバー84がトルクカム80に対して回
転ズレを起こし、シュー89とトルクカム80のカム斜
面47との位置関係が図7に矢印Aで示す方向に移動す
る。
【0060】ドリブンクラッチ軸13に固着された固定
シーブ62に対する可動シーブ63及びカバー84の回
動方向の移動の許容範囲は、図7の距離Ayに対応する
軸方向の移動距離である。固定シーブ62に対する可動
シーブ63の最接近距離は、図6の抜け止めリング82
とカバー84の底壁部90との当接関係により図3に示
す位置に規制され、固定シーブ62に対する可動シーブ
63の最大離間距離(初期位置において最大離間距離と
なる)は、図4のカバー44の軸支部52の端面と、規
制板71に設けられた調節用ボルト97の先端との当接
関係により規制されるが、既に述べたとおり、調節用ボ
ルト97の先端の規制板71からの突出量を調節するこ
とにより、固定シーブ62に対する可動シーブ63の最
大離間距離(初期位置)が調整可能である。
【0061】なお、図7において二点鎖線で示す状態
は、シュー89がトルクカム40のカム斜面86に対し
て最も浅く当接した状態、即ち、固定シーブ62に対し
て可動シーブ63が最も接近した状態を示すものであ
り、図8に示すドリブンクラッチ10におけるVベルト
11の回転半径R2が最大半径Rmaxとなる減速位置
である。
【0062】次に、自転車1におけるベルトコンバータ
8の作用を説明する。図3に示すように、自転車1の停
車状態では、ドライブクラッチ9において固定シーブ2
2に可動シーブ23が最も接近した位置をとると共に、
ドリブンクラッチ10において固定シーブ62に可動シ
ーブ63が最も離間した位置をとる初期位置にある。即
ち、ドライブクラッチ9のVベルトの回転半径が最大半
径Rmaxであり、ドリブンクラッチ10のVベルトの
回転半径が最小半径Rminである。
【0063】運転者にとって負荷の少ない平地におい
て、運転者がペダル14,14を踏むことにより自転車
を平地走行させると、ドライブクラッチ軸12、キー3
0、固定シーブ20のスプライン部37を経由してペダ
ル踏力による駆動トルクT1がトルクカム40に伝達さ
れ、さらにトルクカム40のカム斜面47に接している
シュー49を介して可動シーブ23に伝達され、固定シ
ーブ22と可動シーブ23とが一体にVベルト11をシ
ーブ面26とシーブ面28との間に挟持しつつ図1にお
いて反時計回りに回転することにより、Vベルト11を
反時計回りに送る。
【0064】Vベルト11が反時計回りに送られること
により、図7において駆動トルクT1がベルト張力TE
に変換されてドリブンクラッチ10の可動シーブ63に
伝達され、ドリブンクラッチ10の固定シーブ62と可
動シーブ63とがVベルト11をシーブ面66とシーブ
面68との間に挟持しつつ図1において反時計回りに回
転し、負荷トルクT2に抗してドリブンクラッチ軸13
が反時計回りに回転し、後輪軸6にドリブンクラッチ軸
13の回転力が伝達され、後輪軸6と一体の後輪タイヤ
7,7が反時計回りに回転し、自転車が平地走行する。
【0065】ところで、ベルト式無段変速機において
は、トルク比m(=R2/R1)でトルクTを伝達する
場合、数式1で示される釣り合い式が成立する。
【0066】
【数1】 また、駆動トルクT1と負荷トルクT2との間に、効率
100%である場合は、T1/R1=T2/R2の関係
がある。
【0067】数式1におけるA(mT),B(mT)
は、それぞれベルトコンバータ8の幾何学的形状により
決まるもので、下記の関数にて与えられる。 A(mT)=f1 (ψ1,a,T1/R1,α1 ,ρn ) B(mT)=f2 (ψ2,a,T1/R1,α2 ,ρn ) なお、ψ1,ψ2は、図9に示すように、それぞれドラ
イブ側とドリブン側におけるVベルト11の巻回部分に
対する中心角である。α1 ,α2 は、ドライブ側とドリ
ブン側のVベルト11のはさみ角の半角である。ρ
n は、Vベルト11とシーブの摩擦係数を角度表示した
値であり、Vベルト11とシーブ間の摩擦角である。ま
た、aは、下記の関数で与えられる。
【0068】a=g(R1,R2,ψ1,ψ2,λ) λは、ベルト形状、弾性率で決まる値である。
【0069】自転車が平地走行すると、駆動トルクT1
及び負荷トルクT2(=T1×R2/R1)が作用する
ことにより、ドライブ側のシーブ推力FC1とドリブン
側のシーブ推力FC2とがそれぞれ発生することとな
る。なお、ドライブ側のシーブ推力FC1とドリブン側
のシーブ推力FC2のそれぞれの大きさは、ドライブ側
においてはトルクカム40のカム斜面47の角度θ1に
より、ドリブン側においてはトルクカム80のカム斜面
86の角度θ2による。
【0070】ドライブ側においては、総シーブ推力Q1
は、Q1=FC1+FS1であって駆動トルクT1の増
加によって総シーブ推力Q1も増加し、ドリブン側にお
いては、総シーブ推力Q2は、Q2=FC2−FS2で
あって、駆動トルクT1の増加によって総シーブ推力Q
2も増加するが、駆動トルクT1が設定トルクTsに達
するまでの間、図3の増速位置状態を保つように、数式
2を成立させるドライブ側のシーブ推力FC1、ドリブ
ン側のシーブ推力FC2、ドライブ側のコイルバネ51
の付勢力FS1及びドリブン側のコイルバネ92の付勢
力FS2を設定している。
【0071】
【数2】 ドライブ側の総シーブ推力Q1は、停止時ならびに走行
時に関わらず常にプラスの値である。ドリブン側の総シ
ーブ推力Q2は、停車時は逆推力であるためマイナスの
値であるが、図3に示すボルト97により可動シーブ6
3の移動が制限され、あたかもベルト半径R2なる固定
プーリとして機能する。駆動トルクT1が増加するに連
れてドリブン側のシーブ推力FC2の値が増加すること
により、ドリブン側のコイルバネ92の付勢力FS2と
相殺する値となり、さらに駆動トルクT1が増加する
と、総シーブ推力Q2がプラスの値に転じることとな
る。
【0072】そして、駆動トルクT1に対するドリブン
側の総シーブ推力Q2の増加率をドライブ側の総シーブ
推力Q1の増加率よりも大きくするようにして、駆動ト
ルクT1が設定トルクTsに達するときに、数式3を成
立させるようにする。
【0073】
【数3】 即ち、図5のドライブ側のトルクカム40のカム斜面4
7の角度θ1よりも、図7のドリブン側のトルクカム8
0のカム斜面86の角度θ2を小さくすることにより、
駆動トルクT1に対するドリブン側の総シーブ推力Q2
の増加率をドライブ側の総シーブ推力Q1の増加率より
も大きくする。具体的一例として、θ1=25°,θ2
=18°としている。
【0074】ペダル踏力の増加に応じて駆動トルクT1
及び負荷トルクT2が増加するが、、平地走行において
は、ドライブ側の総シーブ推力Q1とドリブン側の総シ
ーブ推力Q2との間には、数式2に示される関係が成立
している。このため、ベルトコンバータ8は、図3に示
す増速状態を保持する。
【0075】登坂時のように、運転者にとって負荷が増
大し、応じてペダル踏力が増大すると、ペダル踏力に対
応する駆動トルクT1が平地走行時よりも増大して設定
トルクTsに達する。駆動トルクT1が設定トルクTs
に達すると、ドライブ側の総シーブ推力Q1とドリブン
側の総シーブ推力Q2との間には、数式2に示す関係が
成立せず、数式3に示す関係に移行する。
【0076】この時のドライブ側のトルクカム40に伝
達される駆動トルクTsは、トルクカム40のカム斜面
47に接しているシュー49を介して可動シーブ23に
伝達され、固定シーブ22と可動シーブ23とが一体に
Vベルト11をシーブ面26とシーブ面28との間に挟
持しつつ回転することにより、Vベルト11を回転方向
に送る。
【0077】Vベルト11が送られることにより、図7
において駆動トルクTsがベルト張力TEに変換されて
ドリブンクラッチ10の可動シーブ63に伝達される
と、ベルト張力TEと負荷トルクT2との相対力に抗す
る摩擦力が限界点を超えるため、ドリブン側の総シーブ
推力Q2とベルト張力TEとにより、シュー89が図7
において矢印Aで示す方向に移動し、図3に示す軸受7
9及び軸受85により、可動シーブ63側がトルクカム
80に対して回転移動すると共に、可動シーブ63及び
カバー84が固定シーブ62に向けて軸方向に摺動移動
し、即ち、図3の左方に向けて移動し、この結果、図3
において、コイルバネ92が押し縮められると共に、ド
リブン側の固定シーブ62のシーブ面66と可動シーブ
63のシーブ面68との間隔が狭まり、シーブ面66と
シーブ面68との間隔が接近した分に応じて、固定シー
ブ62のシーブ面66と可動シーブ63のシーブ面68
との挟持されているVベルト11が径方向外側に向けて
押し出され、ドリブンクラッチ10側のVベルト11の
回転半径R2が大きくなる(図8参照)。
【0078】ドリブンクラッチ10側のVベルト11の
回転半径R2が増加する分に応じて、Vベルト11はド
リブンクラッチ10側に引き込まれることにより、図3
において、ドライブクラッチ9側の固定シーブ22のシ
ーブ面26と可動シーブ23のシーブ面28との間に挟
持されたVベルト11は、径方向内側に向けて引き込ま
れて入り込み、ドライブクラッチ9側のVベルト11の
回転半径R1が小さくなる。
【0079】ドライブ側のVベルト11の径方向内側へ
の引き込み量に応じて、Vベルト11の側部により可動
シーブ23のシーブ面28が固定シーブ22のシーブ面
26から離間する方向に押圧され、可動シーブ23のシ
ュー49がトルクカム40のカム斜面47を押圧するこ
とにより、コイルバネ51が押し縮められると共に、可
動シーブ23は、図5において矢印Aで示す方向に向け
て移動し、可動シーブ23及びカバー44が軸受39及
び軸受45により、トルクカム40に対して回動移動す
ると共に規制板32に向けて軸方向に摺動移動し、即
ち、図3の左方に向けて移動する(図8参照)。
【0080】なお、図8は、ベルトコンバータ8が、ド
ライブクラッチ9におけるVベルト11の回転半径R1
が最小半径Rminとなり、かつドリブンクラッチ10
におけるVベルト11の回転半径R2が最大半径Rma
xとなる最高減速位置にある状態を示している。
【0081】また、ドライブクラッチ9におけるVベル
ト11の回転半径R1とドリブンクラッチ10における
Vベルト11の回転半径R2との変化は、ドライブクラ
ッチ9の総シーブ推力Q1とドリブンクラッチ9の総シ
ーブ推力Q2とが数式1の釣り合いの条件が成立する時
点で回転半径R1及びR2の変化が停止する。
【0082】このように、ペダル踏力を後輪軸6に伝達
するベルトコンバータ8は、平地走行においては図3に
示す増速位置を保持し、ペダル踏力を要する登坂時にお
いては、例えば、図5に示すような減速位置に移行す
る。
【0083】なお、登坂走行が終了して平地走行に戻る
と、ペダル踏力が小さくなることにより、駆動トルクT
1及び負荷トルクT2も小さくなり、応じてドライブ側
のシーブ推力FC1とドリブン側のシーブ推力FC2が
小さくなり、ドライブ側の総シーブ推力Q1が小さくな
り、ドリブン側の総シーブ推力Q2が小さくなる。この
ため、ドライブ側においては、コイルバネ51の復帰力
及びシーブ推力FC1により、可動シーブ23が固定シ
ーブ22に向けて押圧移動され、図5において可動シー
ブ23と一体にシュー49が矢印Aで示す方向と逆方向
に移動して実線で示す増速位置に復帰し、Vベルト11
が径方向外側に向けて押し出されドライブ側のVベルト
11の回転半径R1が、図3に示す最大半径Rmaxと
なる増速位置に復帰すると同時に、ドリブン側において
は、コイルバネ92の復帰力により可動シーブ63が固
定シーブ62から離間する方向に移動することにより、
図7において可動シーブ63と一体にシュー89が矢印
Aで示す方向と逆方向に移動して実線で示す増速位置に
復帰し、ドリブン側のVベルト11が径方向内側に入り
込んでVベルト11の回転半径R2が図5に示す最小半
径Rminとなる増速位置に復帰する。
【0084】なお、ドリブンクラッチ10のトルクカム
80における図7のストッパー斜面98は、シュー89
が増速位置にある時に、シュー89bがストッパー斜面
98と接すると同時に、シュー89aがカム斜面86に
接するので、ガタなく応答よく推力発生をすることがで
きる。
【0085】図10は、ドリブンクラッチ10側の第2
実施形態のトルクカム99を示す展開図である。第1実
施形態のトルクカム80と異なる点は、トルクカム99
のカム斜面100を、カム斜面100の中間から谷側部
分を傾斜角度θ3とし、カム斜面100の中間から山側
部分を傾斜角度θ4に形成した複合カムとした点が異な
る。なお、角度θ3,θ4の大きさは、θ3<θ4<θ
1である。このようにすると、変速特性を人間の感覚に
適するように、より快適なシフト特性を得ることができ
る。
【0086】図8から明らかなように、ドライブクラッ
チ9において、調整用ボルト61は、調整用ボルト61
の規制板32からの突出量により、可動シーブ23及び
カバー44の最終離間位置を調整するための機能を有し
ており、ドライブクラッチ9のVベルト11の回転半径
R1の最小値を調整することができる。
【0087】図3から明らかなように、ドリブンクラッ
チ10において、調整用ボルト97は、調整用ボルト9
7の規制板71からの突出量により、可動シーブ63及
びカバー84の初期位置を調整する機能を有し、ドリブ
ンクラッチ10のVベルト11の回転半径R2の最小値
を調整することができる。
【0088】従って、調整用ボルト61及び調整用ボル
ト97を用いて、ドライブクラッチ9のVベルト11の
回転半径R1の最小値及びドリブンクラッチ10のVベ
ルト11の回転半径R2の最小値を調整することによ
り、総変速範囲mを可変に調整することができる。これ
により、m=2/1〜1/0.5で総変速比巾4をm=
1.5/1〜1/0.75で総変速比巾2とすることが
できる。また、変速比を増速側減速側不均等にすること
も可能となり、運転者が使用する地理的条件に合わせて
調整し、さらに脚力に応じては図3の調整用ネジ56か
らなる設定トルク調整手段により、ドライブクラッチ9
におけるシーブ推力FC1を調整することで、変速開始
踏力値を調整することができる。
【0089】図2に示すフリーホイール16は、ドライ
ブクラッチ軸12上に配置することにより、登坂走行か
ら平地走行に移行した時に、ベルトコンバータ8を迅速
に図3に示す増速状態に戻すことができる。
【0090】なお、ベルトコンバータ8のドリブンクラ
ッチ10を直接後輪軸6上に設けることもできる。即
ち、図1及び図2において、スプロケット19、チェー
ン21及びスプロケット20を不要とし、ドリブンクラ
ッチ軸13を直接後輪軸6としてドリブンクラッチ10
を後輪軸6上に設けることもできる。
【0091】
【発明の効果】本発明の無段変速機付自転車によれば、
クランクペダル軸に与えられた回転動力を後車輪に伝達
する動力伝達系においてトルク感応型の自動ベルト式無
段変速機を設けたので、常態においては増速位置でクラ
ンクペダル軸の動力を後輪側に伝達することができる一
方、登坂時にクランクペダル軸側から伝達されたトルク
が設定トルクを超える場合に、自動的に減速位置にシフ
トダウンして減速比を増加することにより、ペダル踏力
に応じて自動的に変速を行うことができ、手動による変
速切り換え操作が不要であり、脚力の弱い運転者が使用
するにあたって好適であり、電動モータによる補助動力
により踏力を約1/2程度に減じる方式のものと比べ
て、構造が簡単で、かつ重量の増加を押さえることがで
き、低コストで製造が可能である。
【0092】自動ベルト式無段変速機が、クランクペダ
ル軸の動力が入力されるドライブクラッチと、後輪側に
動力を出力するドリブンクラッチと、ドライブクラッチ
とドリブンクラッチとの間に巻回されてドライブクラッ
チの動力をドリブンクラッチに伝達するVベルトとを備
え、ドライブクラッチ軸上にフリーホイールを配置する
と共に、該フリーホイールを介してクランクペダル軸と
ドライブクラッチ軸とを動力伝達可能に連絡したことに
より、登坂走行から平地走行に移行した時に、迅速に図
3に示す増速状態に戻すことができる。
【0093】運転者が使用する地理的条件並びに脚力に
応じて、ドライブクラッチに設けられた設定トルク調整
手段によりドライブクラッチにおけるシーブ推力を調整
することで、変速開始踏力値、即ち、シフトダウンを開
始する設定トルクを調整することができる。
【0094】ドライブクラッチとドリブンクラッチとに
それぞれ設けた総変速範囲調整手段を用いて、ドライブ
クラッチのVベルトの回転半径R1の最小値及びドリブ
ンクラッチのVベルトの回転半径R2の最小値を調整す
ることにより、運転者が使用する地理的条件に合わせて
総変速範囲を可変に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る無段変速機付自転車
の一部側面図
【図2】同上の無段変速機付自転車の駆動系統の平面図
【図3】同上の無段変速機付自転車に配備された自動ベ
ルト式無段変速機の要部断面図(増速状態)
【図4】図3の自動ベルト式無段変速機のドライブ側の
拡大断面図
【図5】自動ベルト式無段変速機のドライブ側のトルク
カム及びシューの係合状態を示す展開図
【図6】図3の自動ベルト式無段変速機のドリブン側の
拡大断面図
【図7】自動ベルト式無段変速機のドリブン側のトルク
カム及びシューの係合状態を示す展開図
【図8】無段変速機付自転車に配備された自動ベルト式
無段変速機の要部断面図(減速状態)
【図9】自動ベルト式無段変速機におけるドライブ側と
ドリブン側におけるVベルト11の巻回部分に対する中
心角を示す図
【図10】自動ベルト式無段変速機のドリブン側に配備
された第2実施形態のトルクカム及びシューの係合状態
を示す展開図
【符号の説明】
1 自転車 2 フレーム 3 前輪軸 4 前輪タイヤ 5 クランクペダル軸 5a 軸部 6 後輪軸 7 後輪タイヤ 8 自動ベルト式無段変速機(ベルトコンバータ) 9 ドライブクラッチ 10 ドリブンクラッチ 11 Vベルト 12 ドライブクラッチ軸 12a 小径部 13 ドリブンクラッチ軸 14 ペダル 15 スプロケット 16 フリーホイール 17 スプロケット 18 チェーン 19 スプロケット 20 スプロケット 21 チェーン 22 固定シーブ 23 可動シーブ 24 シャフト部 25 傾斜円板部 26 シーブ面 27 傾斜円板部 28 シーブ面 29 挿通孔 30 キー 31 キー溝 32 規制板 33 締結ボルト 34 通孔 35 ネジ孔 36 径大部 37 スプライン部 38 径小部 39 軸受 40 トルクカム 41 リテーナ 42 周溝 43 抜け止めリング 44 カバー 45 軸受 46 周溝 47 カム斜面 48 突起部 49 シュー 50 周溝 51 コイルバネ 52 軸支部 53 底壁部 54 周壁部 55 ネジ孔 56 調節用ネジ 57 すり割り 58 通孔 59 ボルト通孔 60 ナット 61 調整用ボルト 62 固定シーブ 63 可動シーブ 64 シャフト部 65 傾斜円板部 66 シーブ面 67 傾斜円板部 68 シーブ面 69 挿通孔 70 キー 71 規制板 72 キー溝 73 ワッシャ 74 締結ボルト 75 ネジ孔 76 径大部 77 スプライン部 78 径小部 79 軸受 80 トルクカム 81 リテーナ 82 周溝 83 抜け止めリング 84 カバー 85 軸受 86 カム斜面 87 周溝 88 突起部 89 シュー 90 底壁部 91 周溝 92 コイルバネ 93 軸支部 94 周壁部 95 ボルト通孔 96 ナット 97 調整用ボルト 98 ストッパー斜面 99 トルクカム 100 カム斜面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクペダル軸に与えられた回転動力
    を後車輪に伝達する動力伝達系において、常態において
    は増速位置で前記クランクペダル軸の動力を前記後輪側
    に伝達する一方、登坂時に、前記クランクペダル軸側か
    ら伝達されたトルクが設定トルクを超える場合に、自動
    的に減速位置にシフトダウンして減速比を増加するトル
    ク感応型の自動ベルト式無段変速機を設けたことを特徴
    とする無段変速機付自転車。
  2. 【請求項2】 前記自動ベルト式無段変速機は、前記ク
    ランクペダル軸の動力が入力されるドライブクラッチ
    と、前記後輪側に動力を出力するドリブンクラッチと、
    前記ドライブクラッチと前記ドリブンクラッチとの間に
    巻回されて前記ドライブクラッチの動力をドリブンクラ
    ッチに伝達するVベルトとを備え、ドライブクラッチ軸
    上にフリーホイールを配置すると共に、該フリーホイー
    ルを介して前記クランクペダル軸と前記ドライブクラッ
    チ軸とを動力伝達可能に連絡した請求項1に記載の無段
    変速機付自転車。
  3. 【請求項3】 前記ドライブクラッチが、径方向外側に
    向けて徐々に離間するテーパ面を各々の対向面に有した
    固定シーブと可動シーブとを備えると共に、前記固定シ
    ーブを前記ドライブクラッチ軸に固着し、該固定シーブ
    に対して可動シーブを近接・離間可能に前記ドライブク
    ラッチ軸に摺動自在及び回動自在に設け、前記固定シー
    ブに対して前記可動シーブを接近させるように付勢する
    付勢手段を設け、前記ドライブクラッチ軸に、負荷トル
    クに応じて前記固定シーブに対する前記可動シーブの推
    力を与え、かつ前記Vベルトの径方向内側への移動に応
    じて、前記固定シーブと前記可動シーブとの間隔を離間
    させるトルク感応カムを設け、前記トルク感応カムに摺
    接する従動シューを前記可動シーブに設け、運転者の脚
    力に応じてシフトダウンを開始する前記設定トルクを設
    定する前記付勢手段の付勢力を外部から調整可能とする
    設定トルク調整手段を設けた請求項2に記載の無段変速
    機付自転車。
  4. 【請求項4】 前記ドリブンクラッチが、径方向外側に
    向けて徐々に離間するテーパ面を各々の対向面に有した
    固定シーブと可動シーブとを備えると共に、前記固定シ
    ーブを前記ドリブンクラッチ軸に固着し、該固定シーブ
    に対して可動シーブを近接・離間可能に前記ドリブンク
    ラッチ軸に摺動自在及び回動自在に設け、前記固定シー
    ブに対して前記可動シーブを離間させるように付勢する
    付勢手段を設け、ドリブンクラッチ軸に、負荷トルクに
    応じて前記固定シーブに対する前記可動シーブの推力を
    与え、かつ前記固定シーブに対する前記可動シーブの差
    動に応じて、前記固定シーブと前記可動シーブとの間隔
    を近接させるトルク感応カムを設け、前記トルク感応カ
    ムに摺接する従動シューを前記可動シーブを設け、前記
    ドライブクラッチおよび前記ドリブンクラッチにおける
    各可動シーブの軸方向のシフトストロークを外部から調
    整可能とする総変速範囲調整手段を前記ドライブクラッ
    チと前記ドリブンクラッチとにそれぞれ設けた請求項2
    または3に記載の無段変速機付自転車。
  5. 【請求項5】 前記クランクペダル軸側から伝達された
    トルクが前記設定トルクを超える場合において、前記ド
    ライブクラッチの推力に比べ、前記ドリブンクラッチの
    推力を大きく設定された請求項4に記載の無段変速機付
    自転車。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010106046A (ko) * 2000-05-20 2001-11-29 김순곤 자전거용 무단변속기
JP2019503923A (ja) * 2015-12-16 2019-02-14 ジェームス ファネコ,シモン 自転車用無段変速機
WO2021075239A1 (ja) * 2019-10-17 2021-04-22 株式会社エフ・シー・シー プーリ装置および遠心クラッチ

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