JPH09144790A - 湿式摩擦係合装置 - Google Patents

湿式摩擦係合装置

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JPH09144790A
JPH09144790A JP30536995A JP30536995A JPH09144790A JP H09144790 A JPH09144790 A JP H09144790A JP 30536995 A JP30536995 A JP 30536995A JP 30536995 A JP30536995 A JP 30536995A JP H09144790 A JPH09144790 A JP H09144790A
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JP
Japan
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friction
mating
friction material
carbon
wear
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Application number
JP30536995A
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English (en)
Inventor
Hideo Ono
英雄 小野
Keiji Hayashi
圭二 林
Keita Nakanishi
圭太 中西
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Osaka Gas Co Ltd
Toyota Motor Corp
Aisin Chemical Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Toyota Motor Corp
Aisin Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摩擦材と相手材の摩耗を共に低減する。 【解決手段】 潤滑油中で互いに摩擦係合する摩擦材と
相手材とを具備し、その摩擦材が炭素繊維をフィラと
し、炭素質をマトリックスとする炭素繊維/炭素複合材
からなる湿式摩擦係合装置において、相手材として、表
面硬度がビッカース硬度において400以上、好ましく
は600以上である鋼材を用いる。鋼材からなる相手材
の表面硬度が400以上であるため、その相手材だけで
なく、炭素繊維/炭素複合材からなる湿式摩擦材の摩耗
量も、実用上十分な水準に低減することができる。そし
て、それによって、高耐熱性等のその摩擦材の特性を生
かし、高負荷耐久性等に優れた湿式摩擦係合装置を形成
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車の自動変速機
等における潤滑油中で互いに摩擦係合する摩擦材と相手
材とを備える湿式クラッチ、湿式ブレーキ等の湿式摩擦
係合装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車の自動変速機において
は、一般に鋼板からなる基板(芯金)の両面に湿式摩擦
材を接着した複数のディスクプレート(摩擦材)と、一
般に鋼材からなる一枚板の複数のセパレートプレート
(相手材)とを交互に配した多板形クラッチを組込み、
潤滑油として使用されるATF(オートマチックトラン
スミッションフルード)の中で、これらのプレートを相
互に圧接して摩擦係合させ、また解放することによっ
て、駆動力を伝達または遮断するようにしている。なお
この場合、駆動力を滑らかに伝達するために、摩擦材と
相手材との間に差回転を発生させつつ、つまり、半クラ
ッチと同様の状態で、駆動力を伝達するようにすること
もなされている。また、この自動変速機には、反力要素
を固定し、また解放するために、同様な多板形ブレー
キ、或いはバンドブレーキも一般に組込まれている。
【0003】そして、従来より、このような潤滑油中で
互いに摩擦係合する摩擦材と相手材とを備える湿式摩擦
係合装置において、その摩擦材、即ち、湿式摩擦材とし
ては、「ペーパー摩擦材」とも呼ばれるペーパー系の湿
式摩擦材が一般的である。この湿式摩擦材は、パルプや
アラミド繊維等の基材繊維と摩擦調整剤や体質充填材等
の充填材とを抄造して得た抄紙体に、熱硬化性樹脂から
なる樹脂結合剤を含浸し、加熱硬化して形成したもので
あり、軽量で、安価であるだけでなく、材質が多孔質で
比較的弾性にも富むため油吸収性が高く、しかも、耐熱
性、耐摩耗性等にも比較的優れている等の特長を有して
いる。
【0004】また、このような摩擦材に対して相手材と
しては、ブレーキドラム等の場合にはねずみ鋳鉄が使用
されるが、一般的には、強度、靭性等に優れた材料であ
る通常の炭素鋼が使用されている。そして、それの硬度
(表面硬度)は、主に強度等の点から決められ、一般に
ビッカース硬度(Hv)において200〜300であ
る。また、この硬度は、それが高い程ペーパー系湿式摩
擦材の摩耗が増加する傾向があるため、比較的低く抑え
られている。
【0005】ところで、湿式摩擦材としてはペーパー系
以外にも、無機系或いは有機系の種々のものが知られて
いる。その代表的な一つは、乾式摩擦材としても使用さ
れるものであるが、補強材または繊維基材としての炭素
繊維をフィラとし、炭素質をマトリックスとする炭素繊
維/炭素複合材からなるものである。
【0006】この炭素繊維/炭素複合材からなる湿式摩
擦材は、実質的に炭素材のみからなるため、耐熱性に優
れ、非焼付き性であり、また、優れた耐薬品性等も有し
ている。なお、このような湿式摩擦材については、例え
ば、特開昭62−165037号公報、特開昭63−2
2888号公報、特開平4−76086号公報等に種々
の態様において開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、自動変速
機等の湿式摩擦係合装置においては、摩擦係合要素であ
る摩擦材と相手材としては、ペーパー系湿式摩擦材から
なる摩擦材と、通常の炭素鋼からなる相手材との組合せ
が一般的である。そして、このような組合せにより、湿
式摩擦係合装置として要求される通常の性能は、ほぼ良
好に満たされている。
【0008】しかしながら、最近では、自動車エンジン
の出力の増大、自動変速機の小型化等により、湿式摩擦
係合装置の性能に関する要求はますます厳しくなってい
る。特に、その一つは耐熱性である。例えば、自動車の
加速性能向上のために自動変速機の変速点を向上させる
と、摩擦材と相手材との係合回転数が上昇し、摩擦係合
面が瞬間的に400℃にも達することもある。また、湿
式摩擦係合装置を小型化した場合には、摩擦係合を高い
係合圧力下で行うことが必要となるが、このような場合
にも摩擦係合面は非常に高温となる。そして、これらの
場合、有機質からなるペーパー系湿式摩擦材ではその耐
熱性が不足し、相手材との焼付きが生じ、或いは、焼付
きに至らないまでも、熱劣化することにより安定した摩
擦係数が得られない。
【0009】このような高負荷下での摩擦係合に対し
て、上記の炭素繊維/炭素複合材からなる湿式摩擦材の
使用は有効である。即ち、この炭素質材からなる摩擦材
は、耐熱性に格段に優れ、高面圧下での連続的な摺動摩
擦時等、過酷な摩擦係合条件下でも焼付きを生じないか
らである。また、耐薬品性等にも優れるため、高温下で
劣化することもなく、安定した摩擦特性を得ることがで
きる。つまり、炭素繊維/炭素複合材からなる摩擦材の
使用により、高負荷耐久性に優れた湿式摩擦係合装置を
形成することができる。
【0010】しかし、この炭素繊維/炭素複合材からな
る摩擦材をペーパー系湿式摩擦材に代えて用いること
は、同時に、重大な不具合を伴なうものであった。即
ち、炭素繊維/炭素複合材からなる摩擦材は、硬質であ
るため攻撃性が高く、相手材を著しく摩耗させることで
ある。そして、このような著しい摩耗は、単に好ましく
ないだけでなく、摩耗が進行するとジャダの発生原因と
もなるものである。また一方、その炭素繊維/炭素複合
材からなる摩擦材自体についても、硬質であり、しかも
自己潤滑性の炭素材からなるにもかかわらず、その摩耗
量は比較的多く、実用的な水準を越えるものであった。
【0011】そのため、炭素繊維/炭素複合材からなる
摩擦材の優れた特性を生かし、高負荷耐久性に優れた湿
式摩擦係合装置を得るためには、その摩擦材と相手材の
摩耗を共に低減することが必要であった。
【0012】そこで、本発明は、潤滑油中で互いに摩擦
係合する炭素繊維/炭素複合材からなる摩擦材と鋼材か
らなる相手材とを具備する湿式摩擦係合装置において、
それらの摩擦材と相手材の摩耗を共に低減することがで
きる湿式摩擦係合装置の提供を課題とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、この課題
の解決のために、先ず摩擦材自体の検討を行ったが満足
な結果は得られず、そこで次に相手材の材質に着目し、
種々の試験と検討とを繰返した。そしてその結果、鋼材
からなる相手材として表面硬度が一定以上に高いものを
用いることによって、その相手材自体だけでなく、摩擦
材の摩耗も実用範囲内に有効に低減できることを見出
し、また確認した。
【0014】即ち、本発明にかかる湿式摩擦係合装置
は、潤滑油中で互いに摩擦係合する摩擦材と相手材とを
具備し、摩擦材は炭素繊維をフィラとし、炭素質をマト
リックスとする炭素繊維/炭素複合材からなる湿式摩擦
係合装置において、その相手材は、表面硬度がビッカー
ス硬度において400以上である鋼材からなることを特
徴とするものである。なお、この相手材の表面硬度は、
ビッカース硬度において600以上であることがより好
ましい。
【0015】このように、相手材は、表面硬度がビッカ
ース硬度(Hv)において400以上である鋼材からな
っている。この硬度は、通常の炭素鋼からなる一般的な
相手材の硬度が200〜300Hvであることと比較し
て、かなり高いものである。そして、このような高い表
面硬度の相手材を用いることによって、後述の試験結果
からも分かるように、この相手材と炭素繊維/炭素複合
材からなる摩擦材の摩耗を共に十分に低減することがで
きる。
【0016】この理由については、必ずしも明らかでは
ないが、次のように考えられる。つまり、摩擦材を形成
する炭素繊維/炭素複合材は、繊維及びマトリックスが
共に硬質であるため、攻撃性が高い。しかし、本発明に
おいては、相手材は表面硬度が特に高い鋼材からなり、
その摩擦材の攻撃に対して耐性を有しているため、その
摩耗が抑制され、低減される。他方、摩擦材自体の摩耗
が低減されることについては、相手材は表面硬度が高く
粗面化され難いため、相手材を攻撃して食込みを起こす
原因となる局所的に受ける抵抗が減じられることによ
り、その摩耗が改善されるのではないかと推測される。
相手材の表面硬度を高くすることによって、相手材だけ
でなく摩擦材の摩耗も同時に低減されるのは、このよう
な理由によると考えられる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この湿式摩擦係合装置につ
いて詳細に説明する。
【0018】上記のように、本発明にかかる湿式摩擦係
合装置は潤滑油中で相互に摩擦係合する摩擦材と相手材
とを備え、そして、この摩擦材、即ち、湿式摩擦材は、
炭素繊維をフィラとし、炭素質をマトリックスとする炭
素繊維/炭素複合材(C/Cコンポジット)からなって
いる。この炭素繊維/炭素複合材は、強化材または繊維
基材としての炭素繊維が炭素質のマトリックス中に埋設
され、その炭素質により結合保持された組織構造を有す
るものであり、全体が本質的に炭素材からなるため優れ
た耐熱性、耐薬品性等の特性を有している。
【0019】ここで、湿式摩擦材として形成されるこの
炭素繊維/炭素複合材において、その炭素繊維は、ピッ
チ系、PAN(ポリアクリロニトリル)系、レーヨン系
等の任意のものであることができる。また、その形態に
ついても、炭素マトリックス中で配列された長繊維、ま
たは炭素マトリックス中でランダムに分散する短繊維の
いずれであってもよく、或いは、これらを組合せた形態
であってもよい。しかし、一般的には、摩擦材の製造の
容易さ等の点から、短繊維を好適に使用することがで
き、この場合、その繊維径は5〜25μm程度、またそ
の繊維長さは0.1〜5.0mm程度が好ましい。また
他方、その炭素繊維のマトリックスをなす炭素は、一般
的には黒鉛化されていない非晶質(ガラス状)炭素とし
て形成されるが、黒鉛化されたものであることもでき
る。
【0020】このような炭素繊維/炭素複合材からなる
湿式摩擦材は、例えば、炭素繊維の短繊維と炭化性バイ
ンダとを混合し、所定の形状に成形した後、その成形体
を非酸化性雰囲気中で焼成し、炭化性バインダを炭化す
ることによって製造することができる。また、長繊維か
らなる炭素繊維を使用する場合も、同様な方法によって
製造することができる。ここで、炭化性バインダとして
は、コールタールピッチ、バルクメソフェーズピッチ等
のピッチ等を使用することもできるが、成形体の成形の
容易さ等の点から、熱硬化性液状樹脂バインダであるレ
ゾール型のフェノール樹脂が最も好適である。なお、こ
のように湿式摩擦材を製造するに際して、その炭素繊維
としては、完全には炭化されていない未炭化炭素質繊維
を使用することもでき、この場合、その未炭化炭素質繊
維は焼成時に炭化性バインダと共に炭化される。
【0021】そして、摩擦係合要素としての摩擦材は、
このような炭素繊維/炭素複合材からそのまま、例え
ば、回転軸または固定軸と連結可能なデイスクプレート
として形成することができる。ただし、この場合には、
十分な強度が必要であり、気孔率も比較的低くすること
が必要である。そのため、この炭素繊維/炭素複合材か
らなる摩擦材は、一般には、ペーパー系摩擦材と同様に
薄片状の湿式摩擦材として形成し、これを鋼板等の適当
な強度体からなり、回転要素または固定要素と連結可能
な芯金に接着接合して、芯金と一体になった摩擦材とし
て形成することが好ましい。それによって、潤滑油の含
浸のための十分な気孔率を確保することができ、その気
孔率を一般に20〜40%とすることができる。
【0022】この摩擦材に対して、これと摩擦係合する
相手材は、表面硬度がビッカース硬度(Hv)において
400以上の鋼材からなる。
【0023】この相手材としては、その表面硬度が高い
程、それに比例的に、相手材自体だけでなく、炭素繊維
/炭素複合材からなる摩擦材の摩耗もより低減すること
ができる。そのため、その相手材の表面硬度は、実用上
十分に摩耗量を低減するために、400Hv以上である
ことが好ましい。このような硬度は、通常の炭素鋼から
なる一般的な相手材の硬度が200〜300Hvであ
り、また、ねずみ鋳鉄からなる相手材の硬度は170〜
250Hvであることに対して、十分に高いものであ
る。そして、より好ましい相手材の表面硬度は600H
v以上である。これによって、摩擦材と相手材の摩耗量
を、例えば、従来から一般的な炭素鋼[S45C]から
なる相手材の場合に比べて、その1/2以下に低減する
ことができる。なお、この表面硬度の上限は特に限定さ
れるものではなく、技術的に可能な限りにおいて高くす
ることができる。
【0024】このような高い表面硬度は、例えば、高炭
素鋼である炭素工具鋼、またはその焼入れ性等を改良し
た合金工具鋼、或いは、超硬質鋼材等のそれ自体硬度の
高い材質の鋼材を用いることにより得ることができる。
しかし、これらは一般に高コストであるか、或いは、靭
性等のその他の性能が不足する場合がある。そこで、高
い表面硬度を有する相手材を得るためのより好ましい手
段は、鋼材を表面硬化処理し、その表面層のみを硬化す
ることである。これによって、鋼材としての靭性等の好
ましい特性を維持しつつ、高い表面硬度を得ることがで
きる。
【0025】そして、そのような表面硬化手段として
は、浸炭硬化処理、窒化処理、浸硫処理、或いは、高周
波焼入れ処理、火炎焼入れ処理、電解焼入れ処理等の表
面焼入れ処理、更には、硬質クロムメッキ等の硬質メッ
キ処理、酸化皮膜処理、超硬浸透処理等が挙げられる。
中でも、硬化処理による形状ひずみが生じないこと、硬
化層と母層との密着性、更には処理コストといった点を
勘案すると、特に、シアン酸ナトリウムを主剤とするタ
フトライド処理を代表とする軟窒化処理が最も好まし
い。
【0026】なお、この摩擦係合要素としての相手材
は、摩擦材の形状と相補する形状に形成され、一般に
は、ディスク状に形成することができる。また、この相
手材には、回転軸等の回転要素、または固定ハウジング
等の固定要素に対する連結部が合わせて形成される。
【0027】そして、これらの炭素繊維/炭素複合材か
らなる摩擦材と、表面硬度が400Hv以上の鋼材から
なる相手材とを含む湿式摩擦係合装置は、例えば、自動
変速機の多板形クラッチ等として具体化することができ
る。
【0028】即ち、摩擦材と相手材とを入力回転要素と
出力回転要素とにそれぞれ連結し、これらを相互に摩擦
係合させることによって、摩擦クラッチを形成すること
ができ、また、これらを入力回転要素と固定要素とにそ
れぞれ連結し、相互に摩擦係合させることによって、摩
擦ブレーキを形成することができる。なお、これらの場
合、摩擦材と相手材とを相互に摩擦係合させる手段とし
ては、油圧(流体圧)式、或いは機械式、電磁式等の任
意の作動手段を適用することができる。そして、このよ
うな摩擦クラッチ、ブレーキは、一般の動力伝達用また
は制動用として、或いは自動変速機用として、例えば、
油圧式多板形クラッチ、ブレーキ等として具体化するこ
とができる。更には、摩擦材と相手材とを相互に摩擦係
合させる手段をバネから形成し、制限継手(トルクリミ
ッタ)を形成することもでき、これを、例えば、自動車
の差動制限装置として適用することができる。ただし、
これらの場合、摩擦材と相手材とは潤滑油中に浸漬され
た状態で使用されることが必要である。そして、その潤
滑油としては、一般の機械油、或いはATF等を使用す
ることができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0030】図1は試験のために作製した本発明の実施
例と比較例の摩擦材及び相手材を斜視で示すと共に、そ
れらの摩耗性の評価のために使用したスリップ試験機を
概略的に断面で示す説明図である。また、図2は本発明
の実施例と比較例の摩擦材及び相手材の摩耗性に関する
評価試験結果をまとめて示す表図である。
【0031】即ち、図1のように、湿式摩擦係合装置を
形成する摩擦要素である摩擦材10と相手材20とを、
それぞれ以下のように実施例及び比較例として試験的に
作製し、そして、それらをスリップ試験機30に装着し
て、その摩耗性に関する評価試験を行った。
【0032】なお、このスリップ試験機(連続滑り摩擦
試験機)30は、固定のハウジング31と、このハウジ
ング31内に同軸に配設され、図示しない駆動源によっ
て回転駆動される入力回転軸32とを備え、そして、こ
れらに上記の摩擦材10と相手材20とが、それぞれス
プライン結合によって軸方向に可動に組付けられるよう
になっている。具体的には、ここでは、摩擦材10は入
力回転軸32と連結され、固定のハウジング31に連結
された一対の相手材20の間で挾まれるようになってい
る。また他方、ハウジング31内には、その相手材20
を押圧可能なピストン33を含む作動装置が形成されて
いる。即ち、このスリップ試験機30は、図示しない油
圧源からの油圧によってピストン33を作動することに
より、摩擦材10が一対の相手材20間で挾持され、こ
れらがトルク伝達可能に摩擦係合するように形成されて
いる。
【0033】〔第1実施例〕 〈摩擦材の作製〉平均繊維径約15μm、平均繊維長さ
約0.5mmのピッチ系炭素繊維40部とレゾール型フ
ェノール樹脂60部とを均一に混練した後、この混練物
を加圧成形すると共に熱硬化させ、薄肉のリング状の成
形体を形成した。次に、この成形体を、窒素雰囲気中に
おいて最終到達温度が1000℃となるような加熱条件
で焼成して、炭素繊維のマトリックスを形成している硬
化したフェノールレジンを炭素化した。次いで、得られ
たリング状の炭化物を機械加工し、外径130mm、内
径110mm、厚さ0.5mmの完全なリング状に仕上
げを行った。
【0034】このようにして、炭素繊維をフィラとし、
炭素質をマトリックスとする炭素繊維/炭素複合材、即
ち、炭素マトリックス中に強化材としての炭素繊維が埋
設され、結合保持された組織構造の複合材からなる摩擦
材(湿式摩擦材)を作製した。なお、この炭素繊維/炭
素複合材からなる湿式摩擦材は、気孔率が30%、嵩密
度が1.1g/ccである。
【0035】そして、具体的には図1のように、この薄
肉リング状の湿式摩擦材11の2枚を、鋼材(炭素鋼)
からなり、入力回転軸32にスプライン結合する係合歯
を内周側に備えるリング状の芯金12の両側面に接着し
て、芯金12と一体になった摩擦材10として形成し
た。なお、この湿式摩擦材11の接着は、接着剤として
フェノール樹脂を用いて行った。
【0036】〈相手材〉この摩擦材10に対して、これ
と相互に摩擦係合する相手材20としては、炭素鋼材
[S45C]を基材として用いた。そして、これをシア
ン酸系溶融塩浴中で加熱処理することにより、その表面
に窒化鉄を主とする化合物層を形成させ、即ち、所謂、
タフトライド処理(軟窒化処理)を行い、厚さ約10μ
mの化合物層を形成させた。こうして得られた相手材2
0の表面硬度は、680Hv(ビッカース硬度)を示し
た。
【0037】なお、相手材20は、図1のように、摩擦
材10と同様のリング状の板状体として形成され、そし
て、その外周側には、ハウジング31の内側に形成され
たスプラインまたは同様のものと係合する係合歯を有し
ている。
【0038】〈評価試験〉そして、これらの炭素繊維/
炭素複合材からなる摩擦材10と、軟窒化処理により表
面硬度が680Hvとされた鋼材からなる相手材20と
をスリップ試験機30に組付け、潤滑油中に浸漬した状
態で、これらを相互に連続的に滑り摩擦係合させること
により、それぞれの摩耗性の評価試験を行った。
【0039】具体的には、ピストン33を作動すること
によって、摩擦材10を一対の相手材20の間で一定の
圧力で挾持する一方、入力回転軸32を一定の回転速度
で駆動し、摩擦材10を一対の相手材20間で滑り摩擦
回転させた。この時の試験条件は次のとおりである。 回転速度:2m/s(約320rpm)。 係合圧力:4.0MPa。 潤滑油:ATF。 温度:80℃。 試験時間:30分。
【0040】〈試験結果〉この連続滑り摩擦試験を30
分行った後、摩擦材10と相手材20とをスリップ試験
機30から取外し、それぞれの摩耗量を測定した。
【0041】その結果、炭素繊維/炭素複合材からなる
摩擦材の摩耗量は18μmであり、また、軟窒化処理に
より表面硬度を680Hvとした炭素鋼材からなる相手
材の摩耗量は1.5μmであった。なお、試験の間、摩
擦係数は安定し良好であり、その値は約0.11であっ
た。
【0042】〔第2実施例〕また、第1実施例の相手材
とは別に、炭素鋼材[S45C]を基材とし、これに硬
質クロムメッキを施して、同様の相手材を作製した。こ
の硬質クロムメッキを施した鋼材からなる相手材の表面
硬度は、第1実施例よりも高く、850Hvであった。
そして、この相手材を用いる他は第1実施例の場合と同
じ条件で、摩擦材と相手材の摩耗性の評価試験を行っ
た。
【0043】その結果、炭素繊維/炭素複合材からなる
摩擦材10と、硬質クロムメッキにより表面硬度が85
0Hvとされた相手材20とを組み合わせた本第2実施
例の場合、その摩擦材の摩耗量は16μmであり、ま
た、その相手材の摩耗量は1.3μmであった。なお、
試験の間、摩擦係数は安定し良好であった。
【0044】〔第3実施例〕更に、第1実施例及び第2
実施例の相手材とは別に、炭素鋼材[S45C]を基材
とし、これに高周波焼入れによる表面焼入れ処理を施
し、表面硬化された鋼材からなる同様の相手材を作製し
た。この相手材の表面硬度は、600Hvであった。そ
して、この相手材を用いる他は第1実施例の場合と同じ
条件で、摩擦材と相手材の摩耗性の評価試験を行った。
【0045】その結果、炭素繊維/炭素複合材からなる
摩擦材10と、表面焼入れ処理により表面硬度が600
Hvとされた相手材20とが組み合わされた本第3実施
例の場合では、その摩擦材の摩耗量は20μmであり、
また、その相手材の摩耗量は1.7μmであった。な
お、試験の間、摩擦係数は安定し良好であった。
【0046】〔第4実施例〕また更に、上記の第3実施
例に対して、焼入れ条件を変更し、表面硬度を510H
vと少し低くした鋼材からなる相手材を用いて、摩擦材
と相手材の摩耗性の評価試験を行った。
【0047】その結果、炭素繊維/炭素複合材からなる
摩擦材10と、表面焼入れ処理により表面硬度を510
Hvとした相手材20との組合せからなる本第4実施例
の場合では、それらの摩耗量は増加し、摩擦材の摩耗量
は28μmであり、また、相手材の摩耗量は3.1μm
であった。なお、試験の間、摩擦係数は安定し良好であ
った。
【0048】〔第5実施例〕なお更に、第1実施例に対
して、タフトライド処理による化合物層形成条件(シア
ン酸塩濃度)を変更し、表面硬度を450Hvとした鋼
材からなる相手材を使用して、同様に摩耗性の評価試験
を実施した。
【0049】その結果、炭素繊維/炭素複合材からなる
摩擦材10と、軟窒化処理により表面硬度が比較的低い
450Hvとされた鋼材からなる相手材20との組合せ
からなる本第5実施例の場合、それらの摩耗量は増加
し、摩擦材の摩耗量は40μmであり、また、相手材の
摩耗量は3.3μmであった。ただし、試験の間、摩擦
係数は安定し良好であった。
【0050】〔第1比較例〕これらの実施例との対比の
ために、相手材として、一般の炭素鋼材[S45C]
(260Hv)からそのまま作製した通常の相手材を用
い、その他は実施例と同一条件で摩耗性の評価試験を行
った。
【0051】そして、炭素繊維/炭素複合材からなる摩
擦材10と、表面硬度が260Hvである鋼材からなる
通常の相手材20との組合せからなるこの第1比較例の
場合では、試験の間摩擦係数は安定し良好であったが、
摩擦材の摩耗量は55μmであり、また、相手材の摩耗
量は5.2μmであった。
【0052】〔第2比較例〕本比較例では、湿式摩擦係
合装置において従来から最も一般的であるペーパー系摩
擦材と通常の炭素鋼からなる相手材との組合せについ
て、それらの摩耗性を実施例と同じ条件で試験した。
【0053】具体的には、湿式摩擦材であるペーパー系
摩擦材は、パルプ30重量%、アラミド繊維10重量
%、ケイソー土20重量%、及びカシューダスト10重
量%からなる抄紙体に、20重量%のフェノール樹脂か
らなる結合剤を含侵して熱成形したものである。そし
て、図1にように、このペーパー系摩擦材をリング状芯
金12の両面に接着し、同様の摩擦材10として形成し
た。また、相手材20としては、第1比較例と同じく、
硬度が260Hvである一般の炭素鋼材[S45C]か
らなるものを使用した。
【0054】その結果、この連続滑り摩擦試験では、試
験開始後約10分で焼付きが生じ、その後の試験を中断
した。そして、この約10分間の摩擦試験において、ペ
ーパー系摩擦材からなる摩擦材の摩耗量は24μmであ
り、また、表面硬度が260Hvの一般の炭素鋼材から
なる相手材の摩耗量は0.7μmであった。
【0055】〔第3比較例〕また、上記の第2比較例に
対して、その相手材を表面硬度がより高い鋼材からなる
ものに代え、同様に摩耗性の評価試験を行った。
【0056】具体的には、摩擦材としてはそのままペー
パー系摩擦材を使用し、また、相手材としては第1実施
例で使用した相手材、即ち、タフトライド処理により表
面硬度が680Hvに高められた炭素鋼材からなる相手
材、を使用した。そして試験の結果、この組合せからな
る本第3比較例の場合、第2比較例と同様に、滑り摩擦
試験開始後約15分で焼付きが生じた。また、この約1
5分間の摩擦試験において、その摩擦材の摩耗量は60
μmであり、相手材の摩耗量は0.5μmであった。
【0057】〔評価試験結果〕これらの実施例及び比較
例の試験結果については、図2にまとめて示される。な
お、図中の摩擦材種別において、「C/C」は炭素繊維
/炭素マトリックス複合材の略であり、また、「ペーパ
ー系」は抄紙体を基材とする湿式摩擦材の略である。
【0058】図2のように、まず比較例についてみる
と、第2比較例はペーパー系摩擦材からなる摩擦材と一
般の炭素鋼材からなる相手材とを用いたものであり、こ
の摩擦材と相手材の組合せは、湿式摩擦係合装置におい
ては従来から最も一般的なものである。しかし、この組
合せにおいては、摩擦材が有機物を主体とするものであ
るため、過酷な本試験条件下では耐熱性が不足し、僅か
に10分後に焼付きを生じている。また、この傾向は、
相手材として表面硬度を高くしたものを用いた第3比較
例においても同様であり、この第3比較例においては1
5分後に焼付きを生じている。なお、相手材の表面硬度
を高くしたこの第3比較例においては、その相手材自体
の摩耗量は多少減少するが、摩擦材の方の摩耗量が著し
く増加している。
【0059】このペーパー系摩擦材を用いた従来から一
般的な第2比較例に対して、その摩擦材を、炭素繊維を
フィラとし、炭素質をマトリックスとする炭素繊維/炭
素複合材からなる湿式摩擦材に代えて使用した第1比較
例によれば、30分間の連続滑り摩擦試験によっても摩
擦係数は安定しており、良好である。つまり、耐熱性に
優れ、高温の過酷な条件下においても安定した作動状態
が維持されている。ただし、このように熱的耐久性には
優れているが、この第1比較例においては、摩擦材と相
手材の摩耗性が共に悪く、それらの摩耗量はそれぞれ5
5μm、5.2μmと多い。即ち、摩擦材は熱的強度の
高い炭素材からなるために優れた耐熱性を有する割に、
その摩耗量は比較的多く、ペーパー系摩擦材と同程度の
水準である。しかも、相手材については、その摩耗量は
ペーパー系摩擦材を使用した場合の水準の10倍近いも
のである。
【0060】ところが、この第1比較例に対して、相手
材として表面硬度が400Hv以上の鋼材からなるもの
を用いた第1実施例乃至第5実施例では、いずれにおい
ても、その相手材自体の摩耗量が大幅に低減されている
だけでなく、炭素繊維/炭素複合材からなる摩擦材の摩
耗量もかなり低減されている。つまり、摩擦材と相手材
の摩耗性が共に大きく改善され、向上されている。特
に、相手材の表面硬度が600Hv以上である第1実施
例乃至第3実施例では、摩擦材と相手材の摩耗量が第1
比較例の半分以下に低減されている。
【0061】また、この第1実施例乃至第5実施例の試
験結果からすれば、摩擦材と相手材の摩耗量は共に、第
5実施例、第4実施例、第3実施例、第1実施例、及び
第2実施例の順に少なくなっている。即ち、相手材の表
面硬度が高い程、それに反比例して、摩擦材と相手材の
摩耗量が共により少なくなっている。またその一方、鋼
材の材質または表面硬化処理の種類の相違は、それらの
摩耗性に対して顕著な傾向を示していない。そこで、こ
の試験結果から、相手材の表面硬度を高くすることによ
って、摩擦材と相手材の摩耗量を共に少なくすることが
できることが分かる。
【0062】この理由については、前述のように必ずし
も明らかではなく、特に、摩擦材の摩耗量が低減される
ことの理由が定かではない。しかし、いずれにしてもこ
の試験結果から、炭素繊維/炭素複合材からなる湿式摩
擦材を摩擦材として用いた湿式摩擦係合装置おいて、そ
の相手材として、表面硬度が400Hv以上(より好ま
しくは、600Hv以上)の鋼材を用いることによっ
て、それらの摩擦材と相手材の摩耗を共に良好に低減す
ることができ、またそれによって、高負荷耐久性に優れ
た湿式摩擦係合装置を得ることができることが分かる。
【0063】なお、実施例を挙げて説明したが、本発明
を実施する場合には、相手材の表面硬度を400Hv以
上とするための手段等については、これらの実施例に限
定されるものではなく、その他の表面硬化処理手段、メ
ッキ手段、或いは高硬度合金鋼の使用等を適宜採用する
ことができる。
【0064】
【発明の効果】以上のように、請求項1にかかる湿式摩
擦係合装置は、潤滑油中で互いに摩擦係合する摩擦材と
相手材とを具備し、摩擦材は炭素繊維をフィラとし、炭
素質をマトリックスとする炭素繊維/炭素複合材からな
る湿式摩擦係合装置において、その相手材は、ビッカー
ス硬度において400以上の表面硬度を有する鋼材から
なることを特徴とするものである。
【0065】したがって、この湿式摩擦係合装置によれ
ば、鋼材からなる相手材の表面硬度をビッカース硬度に
おいて400以上としているため、その相手材と摩擦材
の摩耗量を共に大幅に低減することができる効果があ
る。そして、そのように相手材と摩擦材の摩耗量を実用
上十分に少ないものとすることができるため、耐熱性、
耐焼付き性、耐薬品性等に優れた炭素繊維/炭素複合材
からなる摩擦材の特性を有効に生かすことができ、高負
荷耐久性等において優れた湿式摩擦係合装置を形成する
ことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は試験のために作製した本発明の実施例
と比較例の摩擦材及び相手材を斜視で示すと共に、それ
らの摩耗性の評価のために使用したスリップ試験機を概
略的に断面で示す説明図である。
【図2】 図2は本発明の実施例と比較例の摩擦材及び
相手材の摩耗性に関する評価試験結果をまとめて示す表
図である。
【符号の説明】
10 摩擦材 20 相手材 30 スリップ(連続滑り摩擦)試験機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 英雄 愛知県西加茂郡藤岡町大字飯野字大川ケ原 1141番地1 アイシン化工株式会社内 (72)発明者 林 圭二 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 中西 圭太 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪 瓦斯株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潤滑油中で互いに摩擦係合する摩擦材と
    相手材とを具備し、前記摩擦材は炭素繊維をフィラと
    し、炭素質をマトリックスとする炭素繊維/炭素複合材
    からなる湿式摩擦係合装置において、 前記相手材は、表面硬度がビッカース硬度において40
    0以上である鋼材からなることを特徴とする湿式摩擦係
    合装置。
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