JPH09144787A - ブレーキパッド摩耗検出器の取付構造 - Google Patents

ブレーキパッド摩耗検出器の取付構造

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JPH09144787A
JPH09144787A JP32628995A JP32628995A JPH09144787A JP H09144787 A JPH09144787 A JP H09144787A JP 32628995 A JP32628995 A JP 32628995A JP 32628995 A JP32628995 A JP 32628995A JP H09144787 A JPH09144787 A JP H09144787A
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波 秀 之 藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ブレーキディスクとの衝突によって上記摩耗検
出器に加わる衝撃を緩和できるブレーキパッド摩耗検出
器の取付構造について、車両の振動に伴う、ブレーキパ
ッド摩耗検出器の摩耗、損傷を可及的に抑制して、ブレ
ーキパッドの摩耗検出システムの作動の確実性、信頼性
を一層向上させるように、U形クリップによるブレーキ
パッド摩耗検出器の取付構造を工夫することをその課題
とする。 【解決手段】ブレーキパッドの裏板31を挾むU形クリ
ップ10の前後両片11、14にC形爪部12、16を
設け、その一方の片のC形爪部12と、他方の片のC形
爪部16によってブレーキパッド摩耗検出器40の一部
をそれぞれ挾んで握持させて、ブレーキパッド摩耗検出
器40を2点で支持させ、上記の前後両片11、14の
C形爪部12、16のいずれか一方によってブレーキパ
ッド摩耗検出器に作用する前後方向力を支えさせたブレ
ーキパッド摩耗検出器の取付構造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ブレーキパッドの裏
板に取り付けた、ブレーキパッド摩耗検出器の取付構造
に関するものであり、ブレーキディスクとの衝突によっ
て上記摩耗検出器に加わる衝撃を緩和できるブレーキパ
ッド摩耗検出器の取付構造について、車両の振動に伴
う、ブレーキパッド摩耗検出器の摩耗、損傷を可及的に
抑制して、その耐久性を向上させ、もって、このブレー
キパッド摩耗検出器による、ブレーキパッドの摩耗検出
システムの作動の確実性、信頼性を一層向上させること
ができるものである。
【0002】
【従来の技術】ブレーキパッドの裏板にブレーキパッド
摩耗検出器を取り付け、その表面にブレーキディスクが
当接し、かつ、この表面がブレーキディスクとの摩擦に
よって摩耗したときこのことを電気的に検知し、これに
よってブレーキパッドが限界摩耗に達したことを表示す
る摩耗検知システムは知られている。このものについ
て、ブレーキパッドが摩耗限界に達し、ブレーキパッド
摩耗検出器の表面がブレーキディスクの表面に当接する
ときの衝撃を緩和するために、ブレーキパッド摩耗検出
器をブレーキパッドの裏板に対して、ブレーキディスク
の軸線方向に変移可能に弾性的に支持させる取付構造は
公知である(特開平5−302635号公報)。この発
明によるブレーキパッドの取付構造は図4および図5に
示すものである。このものはブレーキパッド摩耗検出器
5をブレーキパッド1の裏板2の貫通孔4に挿入し、U
形のクリップ6で裏板2の端部を挾み、かつこのU形の
クリップ6の後方の一片6aにC形爪部を設け、他方、
ブレーキパッド摩耗検出器5の後端部外周に円周方向溝
5cを設けてあり、この円周方向溝5cにクリップ6の
上記C形爪部を係合させて抜け止めし、かつこの後方の
一片6aによってブレーキパッド摩耗検出器5を摩擦材
3の方に付勢して、ブレーキパッド摩耗検出器5の裏面
と裏板2の表面との間に間隙xを持たせて、一片6aに
よってブレーキパッド摩耗検出器5を弾性的に支持させ
たものである。ブレーキパッドが摩耗限界に達し、ブレ
ーキパッド摩耗検出器5の表面にブレーキディスクが当
接すると、ブレーキパッド摩耗検出器5はU形クリップ
6の一片6aの弾力に抗して間隙xだけ後退する。この
後退動作によってブレーキディスクとの衝突による衝撃
が緩和され、当該衝撃によるブレーキパッド摩耗検出器
の損傷を防止できるものである。しかし、このものはブ
レーキパッド摩耗検出器5は裏板に対して、いわばフロ
ーティング状態で支持されていて、その支持が不安定で
あるので、車両の激しい振動によってブレーキパッド摩
耗検出器5が裏板2に対して振動し、この振動によって
貫通孔4の内面と摩擦し、あるいは衝突する。この摩
擦、振動の繰返しによって、ブレーキパッド摩耗検出器
5が摩耗し、損傷する可能性があり、このためにブレー
キパッド摩耗検出器5の作動の信頼性に不安が残る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来のブ
レーキパッド摩耗検出器の取付構造の上記の問題を解消
することを目的として、そのために、裏板によるブレー
キパッド摩耗検出器の支持を安定させられるように、U
形クリップによるブレーキパッド摩耗検出器の取付構造
を工夫することをその課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題解決のために講
じた手段は次ぎのとおりである。 (イ)ブレーキパッドの裏板を挾むU形クリップの前後
両片にC形爪部を設け、その一方の片のC形爪部と、他
方の片のC形爪部によってブレーキパッド摩耗検出器の
一部をそれぞれ挾んで握持させて、ブレーキパッド摩耗
検出器を2点で支持させたこと、(ロ)上記の前後両片
のC形爪部のいずれか一方によってブレーキパッド摩耗
検出器に作用する前後方向力を支えさせたこと。
【0005】
【作 用】U形クリップで裏板を挾むと、その一方の片
は裏板の表側または裏側に、また他方の片は裏板の裏側
または表側に位置する。このU形クリップの両片のC形
爪部にブレーキパッド摩耗検出器の一部をそれぞれ握持
させたことによって、ブレーキパッド摩耗検出器はU形
クリップの両片によって裏板の表側と裏側に突出して2
点で支持される。したがって、ブレーキパッド摩耗検出
器はその前後方向に対しては若干移動可能であるが、そ
の半径方向にはしっかりとU形クリップによって裏板に
取り付けられ、車両の振動によるブレーキパッド摩耗検
出器の裏板に対する振動が確実に抑制される。それゆ
え、この振動によってブレーキパッド摩耗検出器が摩耗
し、損傷する可能性は全くない。また、上記前後両片の
いずれか一方によってブレーキパッド摩耗検出器に作用
する前後方向の力を支えさせたので、ブレーキパッド摩
耗検出器の先端にブレーキディスクが当接したときは、
ブレーキパッド摩耗検出器がU形クリップの上記一方の
片を弾性変形させながら若干引っ込む。これによって、
ブレーキディスクによってブレーキパッド摩耗検出器に
加えられる衝撃は緩和される。
【0006】
【実 施 例】次いで図1、図2を参照しつつ第一実施
例を説明する。U形クリップ10の前方の片11に薄板
状のC形爪部12が設けてあり、このC形爪部12を弾
性的に拡開できるように片11にその長手方向のスリッ
ト13を設けている。後方の片14に垂直部15と円筒
状のC形爪部16を設けている。この円筒状のC形爪部
16の両先端に外側への折返し部17、17を設けてあ
って、これによってC形爪部16の拡開操作を容易にし
ている。ブレーキパッド摩耗検出器40の外周に円周方
向溝41が設けてある。このブレーキパッド摩耗検出器
40をブレーキパッド30の裏板31の貫通孔32に挿
入し、U形クリップ10によって裏板31を挾んで、U
形クリップ10を裏板31に固定する。U形クリップ1
0の前方の片11のC形爪部12をブレーキパッド摩耗
検出器40の円周方向溝41に係合させ、ブレーキパッ
ド摩耗検出器40の裏板31の裏側に突出した部分を他
方の片のC形爪部16で挟持させる。これによってブレ
ーキパッド摩耗検出器40は裏板31の表側に突出した
部分と裏側に突出した部分との2点をU形クリップ10
によって支持され、安定した状態で裏板に取り付けられ
る。前方の片11は裏板31の表側の面に全面的に軽く
当接しているが、ブレーキパッド摩耗検出器40の先端
にブレーキディスクが当接して、これを引っ込ませる方
向に力が作用すると、U形クリップの前方の片11はス
リット13によって長手方向に分割されているので、C
形爪部12が平行部分11aを捩じりながら若干撓ん
で、ブレーキパッド摩耗検出器40が若干引っ込むこと
を許容する。このブレーキパッド摩耗検出器40が前方
の片11の支持力に抗して若干引っ込む動作によって、
ブレーキディスクの当接時の衝撃が緩和される。また、
後方の片14のC形爪部16は円筒状であるから、この
C形爪部16によるブレーキパッド摩耗検出器40を円
筒面で握持し、したがって、ブレーキパッド摩耗検出器
40の半径方向振動に対する支持は一層安定的なもので
ある。上記前方の片11に円筒状のC形爪部を設け、後
方の片14に板状のC形爪部を設けても同様である。図
3に示す第二実施例のU形クリップ20は、その基本的
な形状構造において第一実施例のU形クリップ10と同
じであるが、後方の円筒状のC形爪部26の下端内周に
円弧状フランジ26aが設けてあり、他方、ブレーキパ
ッド摩耗検出器50にはブレーキパッド摩耗検出器40
の円周方向溝41のような溝は設けていない。ブレーキ
パッド摩耗検出器50をブレーキパッドの裏板の貫通孔
に嵌合させ、第一実施例と同様に前後のC形爪部22と
26とによってブレーキパッド摩耗検出器50を2点で
支持させる。このとき後方のC形爪部26の円弧状フラ
ンジ26aによってブレーキパッド摩耗検出器50の後
端面を支持させる。ブレーキパッド摩耗検出器50の先
端にブレーキディスクが当接して、これを引っ込ませる
方向に力が作用すると、C形爪部26の円弧状フランジ
26aを押して、後方の片24を弾性的に撓ませながら
ブレーキパッド摩耗検出器50が引っ込められ、該片2
4を弾性付勢力によって、ブレーキパッド摩耗検出器の
先端面がブレーキディスクに圧接される。
【0007】
【効 果】本発明の前記課題を解決した発明は公知では
ない。したがって、新規な前記課題を解決して、上記従
来の前記問題を解消したこと自体が本発明特有の効果で
ある。すなわち、ブレーキパッドの裏板の前側と後側の
2点で、U形クリップのC形爪部によってブレーキパッ
ド摩耗検出器をその半径方向に支持するので、車両の振
動によるブレーキパッド摩耗検出器の上記裏板に対する
振動を防止し、この振動によるブレーキパッド摩耗検出
器の摩耗、損傷を確実に防止することができる。また、
U形クリップの前後の片の一方によって、ブレーキパッ
ド摩耗検出器に作用する前後方向の力を支えさせたこと
によって、ブレーキパッド摩耗検出器の先端面がブレー
キディスクに当接したとき、ブレーキパッド摩耗検出器
に作用する前後方向の力を支える片が弾性的に変形して
ブレーキパッド摩耗検出器が若干後退することを許容す
る。これによって、ブレーキパッド摩耗検出器がブレー
キディスクと衝突したときの衝撃を緩和して、この衝撃
によってブレーキパッド摩耗検出器が損傷することを防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例のU形クリップの斜視図である。
【図2】第一実施例の断面図である。
【図3】第二実施例のU形クリップの斜視図である。
【図4】従来例の断面図である。
【図5】図4の従来例のU形クリップの側面図である。
【符号の説明】
1、30・・・・ブレーキパッド 2、31・・・・裏板 3・・・・摩擦材 4、32・・・・貫通孔 5、40、50・・・・ブレーキパッド磨耗検出器 5c、41・・・・ブレーキパッド磨耗検出器の円周方
向溝 6、10、20・・・・U形クリップ 6a・・・・U形クリップの一片 11・・・・前方の片 11a・・・・板状のC形爪部12の平行部分 12、22・・・・板状のC形爪部 13・・・・スリット 14、24・・・・後方の片 15・・・・垂直部 16、26・・・・円筒状のC形爪部 17・・・・折返し部 26a・・・・円弧状フランジ x・・・・間隙

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレーキパッド摩耗検出器をブレーキパッ
    ドの裏板の貫通孔に挿入し、U形クリップで裏板の端部
    を挾み、当該U形クリップによって摩耗検出器を上記裏
    板に取り付ける、ブレーキパッド摩耗検出器の取付構造
    において、 ブレーキパッドの裏板を挾むU形クリップの前後両片に
    C形爪部を設け、その一方の片のC形爪部と、他方の片
    のC形爪部によってブレーキパッド摩耗検出器の一部を
    それぞれ挾んで握持させて、ブレーキパッド摩耗検出器
    を2点で支持させ、 上記の前後両片のC形爪部のいずれか一方によってブレ
    ーキパッド摩耗検出器に作用する前後方向力を支えさせ
    たブレーキパッド摩耗検出器の取付構造。
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