JPH09143092A - 心筋梗塞予防治療剤 - Google Patents
心筋梗塞予防治療剤Info
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- JPH09143092A JPH09143092A JP7332811A JP33281195A JPH09143092A JP H09143092 A JPH09143092 A JP H09143092A JP 7332811 A JP7332811 A JP 7332811A JP 33281195 A JP33281195 A JP 33281195A JP H09143092 A JPH09143092 A JP H09143092A
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Abstract
発作時の応急措置として高い信頼性を有する治療効果を
も有する心筋梗塞予防治療剤を提供する。 【解決手段】 ヒトADF活性を有するポリペプチドを
有効成分として含有する心筋梗塞予防治療剤。
Description
血病由来因子(以下「ヒトADF」という)活性を有す
るポリペプチドを有効成分として含有する心筋梗塞予防
治療剤に関する。
食生活の変化等により、心筋梗塞が急増していることか
ら、これらの原因の究明と、心筋梗塞の予防及び治療が
重大な問題となっている。心筋梗塞は、心臓の拍動を司
る心筋への血流を構成する冠状動脈が、何らかの原因に
より血行障害を起こし、心筋が壊死等に陥ることにより
発症するとされる。このような血行障害は、血栓が冠状
動脈内に発生して急速に血流が遮断される場合、冠状動
脈狭窄により緩やかに血流が遮断される場合等に惹起さ
れる。
れている。現在では、冠状動脈に粥状硬化が起こり、内
腔が狭くなったところに血栓形成が生じること、冠状動
脈の狭窄が徐々にしかも高度に進行して心筋の虚血が発
生して心筋壊死に至ること、等により発症することが判
っている。このような粥状硬化の原因については、遺伝
的体質、高血圧、高コレステロール血症、糖尿病、喫
煙、ストレス、運動不足等が考えられている。また、女
子よりも男子の発症比率が高いことから、女性ホルモン
が何らかの防御作用を有していることが示唆されてい
る。
は、上のような現状から根本的な治療方法が確立されて
いるわけではない。現在では、より対症的な方法により
種々の薬物の投与が行われている。例えば、血栓溶解剤
として、t−PA、pro−UK等が使用されている
が、これらは再潅流時に不整脈や出血等の副作用が起こ
り適応及び使用に充分な配慮が必要となる。そこで、再
潅流時に良好な血流を確保し、副作用が生じない薬物の
開発が求められていた。
ロイキン2レセプターの発現を誘導する物質として発見
され、ヒト成人型T白血病患者より樹立したT白血病細
胞株の培養液上清中に存在することが見いだされたもの
である(特公平5−55519号公報)。このヒトAD
Fは、その後の種々の研究により、ポリペプチドである
ことが判明し、そのアミノ酸配列も明細書末尾に明記す
る配列表のように決定された。
DFと同様の活性を有する他のポリペプチドも、「ヒト
ADF活性を有するポリペプチド」として知られてお
り、本明細書においては、これらヒトADF活性を有す
るポリペプチドも、ヒトADFと同等に取り扱うことと
する。
いては、その薬理作用について種々の研究が行われてい
る。特開平3−204818号公報には、放射線防護剤
を初め、抗炎症剤、リウマチ治療剤、自己免疫疾患治療
剤、虚血性臓器障害治療剤、薬物中毒治療剤、動脈硬化
治療剤等が開示されている。しかしながら、これらの作
用機作は、放射線による生体障害に起因するフリーラジ
カルが生体構成物質を攻撃して損傷を与えることを前提
としているので、放射線照射とは無関係な疾患への適用
が明らかにされているわけではない。
ADFを、臓器移植時等における移植臓器の損傷軽減、
虚血再潅流臓器障害を伴う心臓、脳、消化器等を活性酸
素から保護する臓器保護等に使用する技術が開示されて
いる。しかしながら、これらの作用機作は、活性酸素か
ら保護することを目的とするものに限定されていた。
Fを有するポリペプチドを、膵炎の予防治療に用いる技
術が開示されている。しかしながら、この場合の作用機
作もフリーラジカル生成酵素であるキサンチンオキシダ
ーゼ等の不活性化を目的とするものであった。
に種々の可能性が示唆されてはいるが、平行して研究さ
れている疫学的検討によっても、その本質的病因は、い
まだ解明されておらず、むしろ、精神的ストレス、運動
不足、高コレステロール食等が複雑に絡み合ってその病
因となっている可能性が高い。
が起こった後の数十分以内の措置により予後が全く異な
ることが知られ、初期治療の重要性が明白となってい
る。急性心筋梗塞においては、種々の要因により一旦冠
動脈が閉塞することから、その閉塞後の再潅流時におい
て良好な血流と正常状態の復帰が早期に行れることが、
急性心筋梗塞の治療には欠かせない事項となっている。
明は、急性及び慢性の心筋梗塞を効果的に予防し、発作
時の応急措置として高い信頼性を有する治療効果をも有
する心筋梗塞予防治療剤を提供することを目的とするも
のである。
塞予防治療剤を、ヒトADF活性を有するポリペプチド
を有効成分として含有するものとするところに存する。
以下に本発明を詳述する。
るポリペプチドとしては、ヒトADF活性を有するもの
であれば特に限定されず、例えば、N末端にメチオニン
残基が付加されたポリペプチド;化学修飾、塩基置換法
等によりアミノ酸配列に置換が加えられたポリペプチ
ド;アミノ酸配列の一部に欠損があるポリペプチド;ア
ミノ酸残基の挿入が加えられたポリペプチド;側鎖に糖
鎖等が付加されたポリペプチド等を挙げることができ
る。
すN末端バリンから始まる104個のアミノ酸からなる
ポリペプチド、下記配列表の配列番号2に示すメチオニ
ンがN末端に付加された105個のアミノ酸からなるポ
リペプチド等を挙げることができる。
の製造方法としては特に限定されず、例えば、ATL
−2細胞等のヒト由来細胞株を培養し、上記培養で得ら
れる培養液又は細胞抽出液から塩析、ゲル濾過クロマト
グラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニ
ティークロマトグラフィー、クロマトフォーカシング、
逆相クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー
等、一般的に用いられる手法により精製して得る方法、
遺伝子組換え法により、ヒトADF活性を有するポリ
ペプチドのcDNA又はゲノム遺伝子を大腸菌、枯草
菌、酵母、高等動物細胞、植物細胞等の宿主細胞に導入
し、宿主細胞内で組換えヒトADF活性を有するポリペ
プチドを発現させ、その後の手法等を用いて精製する
方法、ペプチド化学合成法により合成する方法等を挙
げることができる。
F遺伝子としては、例えば、上記ヒトADF活性を有す
るポリペプチドをコードするものであれば特に限定され
ず、例えば、塩基置換、塩基挿入、塩基欠損等を有する
ものであってもよい。好ましくは、下記配列表の配列番
号1に示すN末端バリンから始まる104個のアミノ酸
からなるポリペプチドをコードするもの、下記配列表の
配列番号2に示すメチオニンがN末端に付加された10
5個のアミノ酸からなるポリペプチドをコードするもの
等である。
ADF活性を有するポリペプチドを有効成分として含有
するものである。上記ヒトADF活性を有するポリペプ
チドの剤型としては特に限定されず、例えば、静注用剤
型であってもよく、非注射用剤型であってもよい。好ま
しくは、静注用剤型であり、より好ましくは、等張性水
溶液、懸濁液等である。上記ヒトADF活性を有するポ
リペプチドは、蒸留水又は緩衝液に溶解した後、使用さ
れてもよく、凍結乾燥処理された後、使用されてもよ
い。
投与する場合、活性成分をそのまま又は活性成分を医薬
的に許容される無毒性かつ不活性の担体中に、例えば、
0.1〜99.9%、好ましくは、1.0〜99.0%
含有する医薬組成物とし、それを単位投与剤型に製して
投与される。上記医薬的に許容される無毒性かつ不活性
の担体としては特に限定されず、例えば、マンニトー
ル、シクロデキストリン等を挙げることができる。
た後、例えば、防腐剤、安定剤、膨潤剤等の補助剤;乳
化剤、可溶化剤、浸透圧を調整する塩;緩衝剤;上記ヒ
トADF活性を有するポリペプチド以外の別の効能を有
する薬剤等が、例えば、混合、溶解、凍結乾燥等により
含有されたものであってもよい。
患者の年齢、体重、投与経路、病気の種類や程度等を考
慮した上で設定することが望ましく、成人に対して通常
0.1μg/kg/日〜10mg/kg/日、好ましく
は1.0μg/kg/日〜1.0mg/kg/日が使用
される。
るポリペプチドは、ヒト由来の蛋白質であるので、人体
に投与しても異物とは認識されず、毒性は、非常に低
い。
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
開胸し、冠状動脈の左回施枝に縫合糸をかけて皮下に留
置した。3日後、縫合糸をゾンデを通して引き、血流を
遮断して虚血した後、20分後に糸を緩めて再潅流を行
った。ヒトADFを、上記の虚血15分後に15mg/
kg静注し、再潅流直後に、同量を静注した。上記試験
中、虚血前、虚血中、再潅流直後、麻酔下にて心電図を
とり、ST上昇の程度を評価した。また、虚血前、再潅
流の30分、45分、60分及び75分後にそれぞれ採
血し、CPK(クリアチン・ホスフォ・キナーゼ)量を
測定して虚血前値からの上昇を比較した。対照として、
ヒトADFを投与しない群を、同時に測定した。心電図
上STの結果を図1に、CPKの変化量の結果を図1及
び図2に示した。
り上昇することが判っているので、血中CPK量の測定
により、血管障害の有無を測定することが有効である。
たが、ヒトADFを投与することにより、低下すること
が判った。また、血中CPKは、再潅流の45分後にお
いて、5%の危険率で有意差が認められ、再潅流により
上昇した血中CPKが、ヒトADF投与により有意に低
下することが判った。ヒトADFが、心筋細胞の障害を
軽減することが明らかである。
潅流時において有効な薬理作用を有することが明白であ
り、心筋梗塞予防治療剤として有用である。
図。縦軸は、ST上昇値(mV)を表す。横軸中、左
は、虚血中の測定を表し、右は、再潅流直後の測定を表
す。
図。縦軸は、CPK量(IU/L)を表す。横軸は、再
潅流後の時間(分)を表す。図中、△は、ヒトADF活
性を有するポリペプチドを投与した群を表し、○は、対
照群を表す。
血病由来因子(以下「ヒトADF」という)活性を有す
るポリペプチドを有効成分として含有する心筋梗塞予防
治療剤に関する。
食生活の変化等により、心筋梗塞が急増していることか
ら、これらの原因の究明と、心筋梗塞の予防及び治療が
重大な問題となっている。心筋梗塞は、心臓の拍動を司
る心筋への血流を構成する冠状動脈が、何らかの原因に
より血行障害を起こし、心筋が壊死等に陥ることにより
発症するとされる。このような血行障害は、血栓が冠状
動脈内に発生して急速に血流が遮断される場合、冠状動
脈狭窄により緩やかに血流が遮断される場合等に惹起さ
れる。
れている。現在では、冠状動脈に粥状硬化が起こり、内
腔が狭くなったところに血栓形成が生じること、冠状動
脈の狭窄が徐々にしかも高度に進行して心筋の虚血が発
生して心筋壊死に至ること、等により発症することが判
っている。このような粥状硬化の原因については、遺伝
的体質、高血圧、高コレステロール血症、糖尿病、喫
煙、ストレス、運動不足等が考えられている。また、女
子よりも男子の発症比率が高いことから、女性ホルモン
が何らかの防御作用を有していることが示唆されてい
る。
は、上のような現状から根本的な治療方法が確立されて
いるわけではない。現在では、より対症的な方法により
種々の薬物の投与が行われている。例えば、血栓溶解剤
として、t−PA、pro−UK等が使用されている
が、これらは再潅流時に不整脈や出血等の副作用が起こ
り適応及び使用に充分な配慮が必要となる。そこで、再
潅流時に良好な血流を確保し、副作用が生じない薬物の
開発が求められていた。
ロイキン2レセプターの発現を誘導する物質として発見
され、ヒト成人型T白血病患者より樹立したT白血病細
胞株の培養液上清中に存在することが見いだされたもの
である(特公平5−55519号公報)。このヒトAD
Fは、その後の種々の研究により、ポリペプチドである
ことが判明し、そのアミノ酸配列も明細書末尾に明記す
る配列表のように決定された。
DFと同様の活性を有する他のポリペプチドも、「ヒト
ADF活性を有するポリペプチド」として知られてお
り、本明細書においては、これらヒトADF活性を有す
るポリペプチドも、ヒトADFと同等に取り扱うことと
する。
いては、その薬理作用について種々の研究が行われてい
る。特開平3−204818号公報には、放射線防護剤
を初め、抗炎症剤、リウマチ治療剤、自己免疫疾患治療
剤、虚血性臓器障害治療剤、薬物中毒治療剤、動脈硬化
治療剤等が開示されている。しかしながら、これらの作
用機作は、放射線による生体障害に起因するフリーラジ
カルが生体構成物質を攻撃して損傷を与えることを前提
としているので、放射線照射とは無関係な疾患への適用
が明らかにされているわけではない。
ADFを、臓器移植時等における移植臓器の損傷軽減、
虚血再潅流臓器障害を伴う心臓、脳、消化器等を活性酸
素から保護する臓器保護等に使用する技術が開示されて
いる。しかしながら、これらの作用機作は、活性酸素か
ら保護することを目的とするものに限定されていた。
Fを有するポリペプチドを、膵炎の予防治療に用いる技
術が開示されている。しかしながら、この場合の作用機
作もフリーラジカル生成酵素であるキサンチンオキシダ
ーゼ等の不活性化を目的とするものであった。
に種々の可能性が示唆されてはいるが、平行して研究さ
れている疫学的検討によっても、その本質的病因は、い
まだ解明されておらず、むしろ、精神的ストレス、運動
不足、高コレステロール食等が複雑に絡み合ってその病
因となっている可能性が高い。
が起こった後の数十分以内の措置により予後が全く異な
ることが知られ、初期治療の重要性が明白となってい
る。急性心筋梗塞においては、種々の要因により一旦冠
動脈が閉塞することから、その閉塞後の再潅流時におい
て良好な血流と正常状態の復帰が早期に行れることが、
急性心筋梗塞の治療には欠かせない事項となっている。
明は、急性及び慢性の心筋梗塞を効果的に予防し、発作
時の応急措置として高い信頼性を有する治療効果をも有
する心筋梗塞予防治療剤を提供することを目的とするも
のである。
塞予防治療剤を、ヒトADF活性を有するポリペプチド
を有効成分として含有するものとするところに存する。
以下に本発明を詳述する。
るポリペプチドとしては、ヒトADF活性を有するもの
であれば特に限定されず、例えば、N末端にメチオニン
残基が付加されたポリペプチド;化学修飾、塩基置換法
等によりアミノ酸配列に置換が加えられたポリペプチ
ド;アミノ酸配列の一部に欠損があるポリペプチド;ア
ミノ酸残基の挿入が加えられたポリペプチド;側鎖に糖
鎖等が付加されたポリペプチド等を挙げることができ
る。
すN末端バリンから始まる104個のアミノ酸からなる
ポリペプチド、下記配列表の配列番号2に示すメチオニ
ンがN末端に付加された105個のアミノ酸からなるポ
リペプチド等を挙げることができる。
の製造方法としては特に限定されず、例えば、ATL
−2細胞等のヒト由来細胞株を培養し、上記培養で得ら
れる培養液又は細胞抽出液から塩析、ゲル濾過クロマト
グラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニ
ティークロマトグラフィー、クロマトフォーカシング、
逆相クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー
等、一般的に用いられる手法により精製して得る方法、
遺伝子組換え法により、ヒトADF活性を有するポリ
ペプチドのcDNA又はゲノム遺伝子を大腸菌、枯草
菌、酵母、高等動物細胞、植物細胞等の宿主細胞に導入
し、宿主細胞内で組換えヒトADF活性を有するポリペ
プチドを発現させ、その後の手法等を用いて精製する
方法、ペプチド化学合成法により合成する方法等を挙
げることができる。
F遺伝子としては、例えば、上記ヒトADF活性を有す
るポリペプチドをコードするものであれば特に限定され
ず、例えば、塩基置換、塩基挿入、塩基欠損等を有する
ものであってもよい。好ましくは、下記配列表の配列番
号1に示すN末端バリンから始まる104個のアミノ酸
からなるポリペプチドをコードするもの、下記配列表の
配列番号2に示すメチオニンがN末端に付加された10
5個のアミノ酸からなるポリペプチドをコードするもの
等である。
ADF活性を有するポリペプチドを有効成分として含有
するものである。上記ヒトADF活性を有するポリペプ
チドの剤型としては特に限定されず、例えば、静注用剤
型であってもよく、非注射用剤型であってもよい。好ま
しくは、静注用剤型であり、より好ましくは、等張性水
溶液、懸濁液等である。上記ヒトADF活性を有するポ
リペプチドは、蒸留水又は緩衝液に溶解した後、使用さ
れてもよく、凍結乾燥処理された後、使用されてもよ
い。
投与する場合、活性成分をそのまま又は活性成分を医薬
的に許容される無毒性かつ不活性の担体中に、例えば、
0.1〜99.9%、好ましくは、1.0〜99.0%
含有する医薬組成物とし、それを単位投与剤型に製して
投与される。上記医薬的に許容される無毒性かつ不活性
の担体としては特に限定されず、例えば、マンニトー
ル、シクロデキストリン等を挙げることができる。
た後、例えば、防腐剤、安定剤、膨潤剤等の補助剤;乳
化剤、可溶化剤、浸透圧を調整する塩;緩衝剤;上記ヒ
トADF活性を有するポリペプチド以外の別の効能を有
する薬剤等が、例えば、混合、溶解、凍結乾燥等により
含有されたものであってもよい。
患者の年齢、体重、投与経路、病気の種類や程度等を考
慮した上で設定することが望ましく、成人に対して通常
0.1μg/kg/日〜10mg/kg/日、好ましく
は1.0μg/kg/日〜1.0mg/kg/日が使用
される。
るポリペプチドは、ヒト由来の蛋白質であるので、人体
に投与しても異物とは認識されず、毒性は、非常に低
い。
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
開胸し、冠状動脈の左回施枝に縫合糸をかけて皮下に留
置した。3日後、縫合糸をゾンデを通して引き、血流を
遮断して虚血した後、20分後に糸を緩めて再潅流を行
った。ヒトADFを、上記の虚血15分後に15mg/
kg静注し、再潅流直後に、同量を静注した。上記試験
中、虚血前、虚血中、再潅流直後、麻酔下にて心電図を
とり、ST上昇の程度を評価した。また、虚血前、再潅
流の30分、45分、60分及び75分後にそれぞれ採
血し、CPK(クリアチン・ホスフォ・キナーゼ)量を
測定して虚血前値からの上昇を比較した。対照として、
ヒトADFを投与しない群を、同時に測定した。心電図
上STの結果を図1に、CPKの変化量の結果を図1及
び図2に示した。
り上昇することが判っているので、血中CPK量の測定
により、血管障害の有無を測定することが有効である。
たが、ヒトADFを投与することにより、低下すること
が判った。また、血中CPKは、再潅流の45分後にお
いて、5%の危険率で有意差が認められ、再潅流により
上昇した血中CPKが、ヒトADF投与により有意に低
下することが判った。ヒトADFが、心筋細胞の障害を
軽減することが明らかである。
潅流時において有効な薬理作用を有することが明白であ
り、心筋梗塞予防治療剤として有用である。
図。縦軸は、ST上昇値(mV)を表す。横軸中、左
は、虚血中の測定を表し、右は、再潅流直後の測定を表
す。
図。縦軸は、CPK量(IU/L)を表す。横軸は、再
潅流後の時間(分)を表す。図中、△は、ヒトADF活
性を有するポリペプチドを投与した群を表し、○は、対
照群を表す。
Claims (2)
- 【請求項1】 ヒトADF活性を有するポリペプチドを
有効成分として含有することを特徴とする心筋梗塞予防
治療剤。 - 【請求項2】 ヒトADF活性を有するポリペプチド
が、配列表の配列番号1又は2記載のアミノ酸配列を有
するものである請求項1記載の心筋梗塞予防治療剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33281195A JP4029221B2 (ja) | 1995-11-27 | 1995-11-27 | 心筋梗塞予防治療剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33281195A JP4029221B2 (ja) | 1995-11-27 | 1995-11-27 | 心筋梗塞予防治療剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09143092A true JPH09143092A (ja) | 1997-06-03 |
JP4029221B2 JP4029221B2 (ja) | 2008-01-09 |
Family
ID=18259071
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33281195A Expired - Fee Related JP4029221B2 (ja) | 1995-11-27 | 1995-11-27 | 心筋梗塞予防治療剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4029221B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002179588A (ja) * | 2000-10-05 | 2002-06-26 | Jiyunji Yodoi | チオレドキシンファミリーに属するポリペプチド類を含む炎症予防乃至治療剤 |
-
1995
- 1995-11-27 JP JP33281195A patent/JP4029221B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002179588A (ja) * | 2000-10-05 | 2002-06-26 | Jiyunji Yodoi | チオレドキシンファミリーに属するポリペプチド類を含む炎症予防乃至治療剤 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4029221B2 (ja) | 2008-01-09 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20060227 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
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|
A521 | Written amendment |
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