JPH0914307A - ディスクブレーキのピストン支持構造 - Google Patents

ディスクブレーキのピストン支持構造

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JPH0914307A
JPH0914307A JP7184803A JP18480395A JPH0914307A JP H0914307 A JPH0914307 A JP H0914307A JP 7184803 A JP7184803 A JP 7184803A JP 18480395 A JP18480395 A JP 18480395A JP H0914307 A JPH0914307 A JP H0914307A
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piston
cylinder
rotor
pad
braking
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JP7184803A
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Toshitaka Izumihara
敏孝 泉原
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Akebono Brake Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディスクブレーキのピストンを安定して支持
できるようにする。 【構成】 ディスクブレーキにおいて、パッド移動用液
圧装置のシリンダ6aの奥部側20内径をシリンダ6a
の開口部側19の内径より大きく構成し、奥部側20に
支持溝15を設ける。その支持溝15に弾性部材からな
る支持材11をはめ込み、その支持材11でピストン6
bを支持する。制動時のキャリパ2変形により、シリン
ダ6aとピストン6bの軸心が変動しても、奥部側20
が大口径であるので、接触を避けることができる。非制
動時でも液圧シール9と支持材11の両方でピストンを
支持するため、ピストン6bの状態が安定する。更に制
動時から非制動時へ移行する際のピストン6bの引き込
みを液圧シール9と支持材11の両方で行うため、引き
戻し量を増大させることができる。また支持材11に通
流機能をもたせ、摺動抵抗の増加を防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディスクブレーキのピス
トン支持構造に係り、特にシリンダとピストン間の姿勢
安定や接触防止をするための改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ディスクブレーキは、ロータを跨
ぐようにキャリパを備え、キャリパ内部にはロータの側
面に対向してパッドが配置されている。更にキャリパ内
部においてパッド側方には、シリンダとピストンからな
る液圧装置が設けてあり、当該ピストンはシリンダに供
給される液圧によって、前記パッドを押圧可能になって
いる。
【0003】このような構成となっているディスクブレ
ーキの制動作用は、液圧装置にブレーキ液を導入して、
パッドをロータに押しつけると、パッドとロータとの間
に摩擦力が生じ、制動力を発生するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種のデ
ィスクブレーキでは、制動時にキャリパ内に装備した液
圧装置によって、インナパッドとアウタパッドがロータ
を挟み込み、回転するロータに対し制動力を発生させて
いる。この時、パッドがロータを挟み込むことで、内部
応力が発生し、キャリパに変形が起こる。しかしパッド
は、ロータと接触しているので、ロータ面と平行となる
ような状態を保とうとする。またパッドを押しつけてい
るピストンも、ロータ面に対して垂直な姿勢を保とうと
する。しかしシリンダはキャリパの変形に応じて、非制
動時の状態から位置が変動するので、キャリパの変形量
によっては、液圧装置内でピストンを摺動させるための
隙間が無くなり、シリンダ内壁面にピストン外端が接触
する。その結果、液圧装置の摺動抵抗が増大し、制動力
の低下が発生する。更にシリンダ内壁との接触によって
ピストン軸心が傾くことで、パッドをロータ面に対して
平行となるように押しつけることができなくなり、パッ
ドの偏摩耗が発生することがある。
【0005】またピストンを支持するのは、シリンダ開
口部側に配置された液圧シール1箇所だけであるので、
制動液圧が解除されると、ピストンはシリンダ内で不安
定な状態となり、シリンダ内でピストンの自重から傾き
をもって保持される。ピストンが傾くことで、インナ側
のパッドがロータ側に押し出され、それらの間のクリア
ランスを埋めて引き摺りを生ずることがある。
【0006】更に制動時から非制動時に移行する際に、
ピストンを引き戻す動作は、開口部側に設置された液圧
シールの復元力によって行っているが、液圧シール単体
では復元力が小さいため、ピストンを引き戻す量に限界
があった。この戻す量を多くするためにシリンダ内に複
数の液圧シールを配置し、複数の液圧シールの復元力で
ピストンを引き戻す方式も存在するが、複数の液圧シー
ルの配置により、潤滑作用を兼ねるブレーキ液が開口部
側までわたらず、その結果ピストン摺動における摩擦抵
抗が増大することがあった。
【0007】本発明は、これらに着目し、第1に制動時
においてはキャリパの変形によるピストンの摺動抵抗の
増大や、ロータに対するパッドの偏摩耗を防ぐ手段を備
えたディスクブレーキのピストン支持構造を提供するこ
とを目的とする。第2としては非制動時においてピスト
ンの姿勢を安定させ、ピストンの傾きによるインナパッ
ドの押出しを無くす手段を備えたディスクブレーキのピ
ストン支持構造を提供することを目的とする。第3とし
ては制動時から非制動時に移行する際、ピストンを引き
戻す量を増加させ、ロータとパッド間の隙間を広くと
り、パッドとロータ間の引きずりを防止できる手段と、
支持材によって仕切られた空間を通流可能にし、摺動抵
抗の増大を防ぐ手段を備えたディスクブレーキのピスト
ン支持構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係るディスクブレーキは、シリンダ奥部
の内径をシリンダ開口部の内径より大きくし、奥部側に
支持材を配置した。また奥部側に配置した支持材は、弾
性部材にて構成され、支持材によって仕切られた2つの
空間を通流可能にした。
【0009】
【作用】上記のごとく構成した本発明のディスクブレー
キにおいて、制動時にパッドがロータを締め付けること
でキャリパの変形が起こり、このことに伴いシリンダ軸
心がピストン軸心に対して一致せず交差するように変動
する。しかし、シリンダ奥部側の内径は、開口部のそれ
よりも大口径で、更にシリンダ奥部の大口径部にピスト
ン支持材を配置することにより、キャリパ変形に伴うシ
リンダ−ピストン間軸心の不一致によって、シリンダ内
壁面にピストン外端が接触するようなコジリ現象を防ぐ
ことができる。また非制動時においても、支持材を用い
ることによりシリンダ内でピストンを安定して保持でき
る。
【0010】制動時から非制動時に移行する際は、ピス
トンの戻し作用を弾性体からなる支持材で行わせること
ができるので、ピストンの戻し量を増加させることが可
能となる。また支持材によって仕切られた2つの空間の
間を通流させることもできるので、潤滑作用を兼ねたブ
レーキ液がシリンダ開口部側まで浸入し、シリンダ摺動
抵抗の増大を防ぐ事ができる。
【0011】
【実施例】以下に、本発明に係るピストン支持構造の具
体的実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0012】図1は、第1実施例に係るピストン支持構
造を備えたフローティングキャリパ型ディスクブレーキ
の断面図である。この図に示すように、実施例のディス
クブレーキは、ロータ1を跨ぐようにキャリパ2を備え
ている。キャリパ2は、車体側に固定され制動トルク受
けを構成しているサポート3に装着され、このサポート
3との間で、図示していないがガイドピンによってロー
タ1軸方向へ移動可能となっている。キャリパ2のイン
ナ側には、インナパッド4が配置され、更にインナパッ
ド4の背面側には、シリンダ6aとピストン6bからな
る液圧装置6が装備されている。ここでインナパッド4
は、ピストン6bに対面しており、キャリパ2と同様に
ロータ1軸方向へ移動し、ロータ1に押しつけ可能とな
っている。また、ロータ1を跨いだアウタ側のキャリパ
2先端にはキャリパ爪10が設けられており、キャリパ
爪10の先端には、ロータ1を挟んでインナパッド4と
向かい合うアウタパッド5が配置されている。
【0013】このように構成されているディスクブレー
キにおいて、インナパッド4の背面側に装備されたシリ
ンダ6aがピストン6bを支持する構造は次のように構
成されている。
【0014】キャリパ2内に装備されたシリンダ6a
は、シリンダ6aの底面部21に流入口13が設けら
れ、更に流入口13にはホース12が取り付けられてい
る。図示していないがホース12の先端は、油圧回路に
接続され、ブレーキペタルの踏下操作により、加圧して
ブレーキ液8をシリンダ6a内に送り込めるようになっ
ている。
【0015】シリンダ6a内部は、内径の異なる2つの
円形断面にて構成されており、インナパッド4側に構成
された開口部側19は、後述するピストン6bと摺動が
可能なように、ピストン6bに対して僅かな隙間を保て
るような口径となっている。開口部側19におけるシリ
ンダ6aの内壁には、液圧シール9を取り付け固定する
ため、円周状にシール溝14が一箇所設けられており、
開口部側19は、このシール溝14を含むだけの全長と
なっている。
【0016】シリンダ6aにおいて、開口部側19より
底面部21側に形成された奥部側20は、内径が開口部
側19より更に大口径となっている。また奥部側20の
内壁には、開口部19と同様に、支持材11を取り付け
固定するための支持溝15が1箇所設けられている。支
持溝15の設置をおこなうときは、シリンダの底面部2
1から支持材11の底面部側端面までの距離をSとし、
インナパッド4の使用代をL1に設定し、アウタパッド
5の使用代L2とすると、S>L1+L2となるように
する。
【0017】シール溝14には、液圧シール9が全周に
はめこまれており、弾性部材からなる液圧シール9は、
断面形状が全周にわたって均一であり、外縁部と内縁部
が円形状で構成されるドーナツ形状となっている。また
支持溝15には、液圧シール9と同様に弾性部材からな
る支持材11が液圧シール9と同様にはめ込まれてい
る。支持材11は、支持材11によって仕切られる2つ
の空間の間を、通流可能な形状に形成されている。この
第1実施例では、支持材11は、液圧シール9と同様に
ドーナツ形状であり、支持材11の外縁部は円形状とな
っている。また内縁部は波線状になっており、その形状
は、最大径と最小径との差が均一で、更に山と谷の間隔
が均一となっている。
【0018】またシリンダ6aの開口部側19とピスト
ン6bとの隙間と、シリンダ6aの奥部側20とピスト
ン6bとの隙間には、潤滑作用を兼ねたブレーキ液8が
充填されるようになっている。ブレーキ液8は、ピスト
ン6bを支持する支持材11の波線部分と、ピストン6
bの表面との間に形成された通流経路である隙間を通り
抜けて、開口部側19に設けられた液圧シール9の位置
まで浸入するので、シリンダ6a内部の殆どの部分は、
ブレーキ液9によって潤滑がなされる。
【0019】ピストン6bは、液圧シール9内径部分と
支持材11の内径部分によって、シリンダ6a内に均一
の隙間を保つように支持されており、前述のブレーキ液
8によって摺動部分を潤滑され、ロータ1軸方向に移動
し、インナパッド4をロータ1に押しつけるように配置
されている。
【0020】上記構成によれば、非制動時には、液圧装
置6に油圧回路からの加圧がおこなわれないため、ピス
トン6bの位置は、シリンダ6aに固定されている弾性
部材からなる支持材11と液圧シール9の、力のつりあ
う静的な位置に保持される。そしてこの位置は、インナ
パッド4とアウタパッド5はロータ1に対し隙間を保つ
状態となっている。
【0021】非制動時から制動時へ移行する場合は、ブ
レーキペタルの踏下操作によって作動する油圧回路から
ホース12を介して加圧し、シリンダ6a内にブレーキ
液8を送り込む。シリンダ6a内にブレーキ液8を送り
込んで行くと、ピストン6bがインナパッド4をロータ
1に押しつけ、更にインナパッド4からの反力によって
キャリパ2がロータ1の軸方向に移動し、アウタ側のキ
ャリパ爪10がアウタパッド5をロータ1に押しつけ
る。両側のパッドがロータ1を挟み込む動作によって、
摩擦力が発生し、ロータ1の回転軸まわりの制動力が得
られる。
【0022】制動の際、インナパッド4とアウタパッド
5は、ロータ1を挟んで互いに押しつけあっているの
で、キャリパ2に応力が発生し、キャリパ2の変形が発
生する。ここでキャリパ2内に装備されたシリンダ6a
も、キャリパ2に従い変形する。しかしパッドは、ロー
タ1を押しつけているので、ロータ1面と平行となるよ
うな状態を保とうとし、またパッドを押しつけているピ
ストン6bも、ロータ1面に対して垂直な姿勢を保とう
とする。このことにより非制動時では、シリンダ6a内
でピストン6bも均一の隙間を保っていたものが、制動
時には両者間での軸心が不一致になり、シリンダ6a内
壁とピストン6b外縁との隙間が不均等になる。この変
位量は、ピストン6bの奥部側20端部で最大となる
が、前述の通りシリンダ6aの奥部側20の径は、開口
部側の径に対して大口径であることと、またシリンダ6
aの奥部側20に配置されている弾性部材からなる支持
材11がピストン6bを支持していることにより、ピス
トン6b外端とシリンダ6aの内壁が接触することを防
止できる。同時にピストン6bの摺動抵抗の増大による
ロータ1への制動力の低下をきたす障害や、あるいは、
シリンダ6aの変形に伴いピストン6bの軸心が傾き、
パッドがロータ1に対して均一に押しつけられなくな
り、制動力の低下やパッドの片減りといった障害を防ぐ
ことが可能になる。
【0023】またピストン6bを液圧シール9と支持材
11の2箇所で支持することによって、従来のようにピ
ストン6bを液圧シール9だけで支持していたときに発
生していた、非制動時にピストン6bの支持が1箇所の
ためピストン6bが不安定となり、シリンダ6a内でピ
ストン6bが自重で傾くことで、インナ側のパッドがロ
ータ側に押し出され、それらの間のクリアランスを埋め
ることによる引き摺りを防止できる。
【0024】更に制動時から非制動時へ移行するとき、
ロータ1からパッドが離れる動作は、シリンダ6a内に
配置された液圧シール9が、制動時の際に変形した量を
復元させようと動き、その時液圧シール9内縁に接して
いるピストン6bを一緒に引き戻すことで行っている
が、この時に支持材11も液圧シール9と同様に制動時
に変形し、非制動時に移行する際には、その変形分を復
元させようと動作し、内縁に接しているピストン6bを
引き戻そうとする。よって液圧シール9と支持材11の
2つの復元力が合成し、ピストン6bに作用するので、
復元力の増加分だけピストン6bのストロークを大きく
とることが可能になる。よって非制動時にロータ1とパ
ッドとの隙間が大きくとれるので、ロータ1が、ロータ
軸方向に振れたとしても、パッドとロータ1間の引き摺
りを防止することができる。
【0025】支持材11は、ピストン6bを奥部側20
で保持し、ピストン6bの摺動方向に対して弾性があ
り、ブレーキ液8の通流が可能であれば、材質や形状は
任意に選択可能である。例えば、図2に示す第2実施例
のように、金属製の線を波状にして、その端部をつなぎ
合わせてリング22を形成する。このとき、リング22
の径が最大となる包絡線の直径を、シリンダ6aの支持
溝15の直径に合わせ、またリング22の径が最小とな
る包絡線の直径を、ピストン6bの直径に合わせるよう
にする。このような部材を支持材11として使用するこ
とも可能である。
【0026】また、支持材11にブレーキ液9を通流さ
せるための形状を設けなくとも、ピストン6bの表面に
おいて、ピストン6bと支持材11と接触する位置を中
心に、ピストン6b軸方向に数本の溝を周囲に形成すれ
ば、支持材11によって2つに仕切られた空間にブレー
キ液を通流させることができるので、支持材11にブレ
ーキ液9を通流させるための形状を設けたものと、同様
の効果を得ることができる。
【0027】本実施例では、シリンダ6a側に支持溝1
5を設けて、その支持溝15に支持材11を配置する方
法を説明したが、支持材11はピストン6b側に配置す
ることも可能である。図3に示す第3実施例のように、
ピストン6bの奥部側20には、支持溝16が掘られて
おり、支持溝16にはめこまれる支持材17は、弾性部
材で内縁部が円形状になっており、内縁部の径は、ピス
トン6bの支持溝16の直径に合うようになっており、
また支持材17の外縁部については、支持材11の内縁
部形状と同様に波線状となっており、支持材16外縁の
径が最大となる包絡線の直径が、シリンダ6aの内壁の
径に合うように構成される。
【0028】図4に示す第4実施例では、シリンダ6a
の奥部側20の内壁において、通流溝24をシリンダ6
aの長手方向に設ける。またピストン6bの奥部側20
には支持溝16が掘られており、支持溝16にはめこま
れる支持材23は弾性部材にて構成されている。支持材
23の内縁部は円形状で支持溝16の直径に合う径とな
っており、また外縁部も内縁部と同様に円形状になって
おり外縁部の径はシリンダ6aの内壁に合うように構成
されている。
【0029】しかしピストン6b側に支持材17を配置
した場合には、ピストン6bをシリンダ6aから脱着さ
せようとしたとき、支持材17がシリンダ6a内の奥部
側20と開口部側19との段差部分や液圧シール9と干
渉するので、支持材16外縁部の両側面の全周あるい
は、液圧シール9やシリンダ6a内の奥部側20と開口
部側19からなる段差部分と、干渉する部分にテーパ部
18を設け、液圧シール9の内縁側を嵌通させ、シリン
ダ6aからピストン6bを脱着を行わせる。またはシリ
ンダ6a内部でピストン6bと支持材17の取り外しが
可能となるように、支持溝16から底面部21側以降の
端部の径を、支持材17の内径に合わせ、ピストン6b
の段差の部分で支持材17を固定できるように、ピスト
ン6bにおいて、支持材17の内径に合わせた部分に、
小さな突起を数カ所、同一の円周上に設ける。この構成
にてピストン6bをシリンダ6aから脱着させようと引
っ張ると、支持材17は奥部側20と開口部側19との
段差や、液圧シール9に引っかかり、ピストン6bの引
っ張りに対しての抵抗力が大きくなる。しかし継続して
ピストン6bを引っ張っていくと、支持材17はピスト
ン6bに設けた小さな突起を乗り越えてピストン6bか
ら脱落し、シリンダ6a内に残され、ピストン6bはシ
リンダ6aから脱着することができる。この方式であれ
ば、ピストン6bをシリンダ6aから脱着させるのに、
シリンダ6aの底面部21を着脱可能に螺着するなどの
構造がなんら不要になり、コストの低減を図ることがで
きる。
【0030】このような構成であれば、ピストン6bを
液圧シール9と支持材16で保持することができ、また
支持材16の弾性力を利用して制動時から非制動時へ移
行する際に、ピストン6bを底面側へ引き戻す量を増大
させることができるので、前述のシリンダ6a側に、支
持材11を配置したものと同様の効果を得ることが可能
となる。
【0031】なお実施例として、ピストンをロータの一
方の側に備え、ロータ軸方向に摺動可能なフローティン
グキャリパタイプについて説明した。しかし本願はこれ
に限定するものでは無く、ピストンをロータの両側に備
えると共に車体に固定的に取り付けられるオポーズドタ
イプであってもよい。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
シリンダ奥部の内径をシリンダ開口部の内径より大きく
構成し、奥部側のシリンダ又はピストンのどちらかに支
持溝を設け、その支持溝に弾性部材からなる支持材をは
め込み、その支持材でピストンを支持する。このような
構造であれば、制動時にパッドの締め付けで発生した応
力で、シリンダが変形しても、ピストンとシリンダの接
触を避けられる。また非制動時においても液圧シールと
支持材の両方で、ピストンを支持するため、シリンダ内
でピストンの状態が安定する。よって制動初期において
もロータ面に対し平行となるようにパッドを当てること
ができ、制動力を安定させることができる。更に制動時
から非制動時へ移行する際のピストンの引き込みを弾性
部材からなる液圧シールと支持材とで行うため、引き戻
し量を増大させロータとパッド間の隙間を大きくとるこ
とが可能となる。また支持材に通流機能をもたせたこと
により、支持材によって仕切られたシリンダ内部を、潤
滑作用を兼ねるブレーキ液が通流できるようになった。
よって、ブレーキ液充填不足による、摺動抵抗の増加を
防ぐ。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係るディスクブレーキの構造説明
図である。
【図2】第2実施例の係るピストン支持構造説明図であ
る。
【図3】第3実施例の係るピストン支持構造説明図であ
る。
【図4】第4実施例の係るピストン支持構造説明図であ
る。
【図5】従来におけるディスクブレーキの構造図であ
る。
【符号の説明】
1 ロータ 2 キャリパ 3 サポート 4 インナパッド 5 アウタパッド 6 液圧装置 6a シリンダ 6b ピストン 8 ブレーキ液 9 液圧シール 10 キャリパ爪 11 支持材 12 ホース 13 流入口 14 シール溝 15 支持溝 16 支持溝 17 支持材 18 テーパ 19 開口部側 20 奥部側 21 底面部 22 リング 23 支持材 24 通流溝

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータの側面に対向して配置されたパッ
    ドと、キャリパ内に形成されて前記パッドの側方に位置
    するシリンダと、シリンダに摺動可能に収容されて前記
    シリンダに供給される液圧によって前記パッドを前記ロ
    ータに押圧するピストンを備えたディスクブレーキにお
    いて、液圧装置は、そのシリンダ奥部の内径をシリンダ
    開口部の内径より大口径とした大口径部を有し、大口径
    部には弾性部材からなるピストン支持材を配置したこと
    を特徴とするディスクブレーキのピストン支持機構。
  2. 【請求項2】 前記シリンダ奥部の大口径部に配置され
    たピストン支持材はその隣り合うシリンダの室を通流可
    能にしたことを特徴とする請求項1に記載のディスクブ
    レーキのピストン支持機構。
JP7184803A 1995-06-28 1995-06-28 ディスクブレーキのピストン支持構造 Pending JPH0914307A (ja)

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