JPH09142876A - 高周波用低誘電率ガラス組成物 - Google Patents

高周波用低誘電率ガラス組成物

Info

Publication number
JPH09142876A
JPH09142876A JP24438296A JP24438296A JPH09142876A JP H09142876 A JPH09142876 A JP H09142876A JP 24438296 A JP24438296 A JP 24438296A JP 24438296 A JP24438296 A JP 24438296A JP H09142876 A JPH09142876 A JP H09142876A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
point
dielectric constant
glass composition
glass
sample
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24438296A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirotsugu Kawakami
弘倫 川上
Koji Tani
広次 谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP24438296A priority Critical patent/JPH09142876A/ja
Publication of JPH09142876A publication Critical patent/JPH09142876A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Glass Compositions (AREA)
  • Inorganic Insulating Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温時の耐久性に優れ、高周波回路を含む電
子機器の高密度化、高速信号化に対応するすることがで
きる、低誘電率の電気絶縁材料を提供する。 【解決手段】 電気絶縁材料として、SiO2 とB2
3 およびK2 Oの少なくとも一方とを含み、これらSi
2 とB2 3 とK2 Oとの重量組成比(SiO 2 ,B
2 3 ,K2 O)が、添付の図1に示す3元組成図にお
いて、点A(65,35,0)、点B(65,20,1
5)、点C(85,0,15)および点D(85,1
5,0)で囲まれた領域内にある、ガラス組成物を用い
る。このガラス組成物は、低誘電率であり、高い絶縁性
を有するとともに、絶縁層形成などの加工性に優れてい
る。また、溶融温度およびガラス軟化点を下げるため、
As23 、As2 5 、Sb2 3 、またはNa2
4 が微量添加されてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高周波回路に関
連して電気絶縁材料として用いられる低誘電率ガラス組
成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子機器の高密度化および/または高速
信号化に伴い、これら電子機器に備える高周波回路に関
連して用いられる電気絶縁材料は、低誘電率であること
が求められている。このような高周波の分野における絶
縁材料の用途としては、たとえば、アルミナなどの絶縁
基板の表面上に絶縁層を形成するための用途があり、こ
の絶縁層上に所望の回路パターンが形成される。
【0003】従来、このような低誘電率を必要とする絶
縁層には、エポキシ系の樹脂系材料が用いられることが
多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、樹脂系
の絶縁材料は、高温時の耐久性が劣るという欠点を有し
ている。そこで、この発明の目的は、高温時の耐久性に
優れ、かつ低誘電率化の要望にも応え得る、電気絶縁材
料を提供しようとすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明では、樹脂系の
絶縁材料に代えて、高周波用の低誘電率のガラス組成物
が提供される。このガラス組成物は、SiO2 とB2
3 およびK2 Oの少なくとも一方とを含み、これらSi
2 とB2 3 とK2 Oとの重量組成比(SiO2 ,B
2 3 ,K2 O)が、添付の図1に示す3元組成図にお
いて、点A(65,35,0)、点B(65,20,1
5)、点C(85,0,15)および点D(85,1
5,0)で囲まれた領域内にあることを特徴としてい
る。
【0006】
【発明の効果】この発明によれば、ガラス組成物である
ので、樹脂系材料に比べて、高温時の耐久性に優れた材
料とすることができる。また、後述する実施例からわか
るように、この発明に係るガラス組成物は、低誘電率で
あり、また、湿中負荷試験での信頼性も高い。また、ガ
ラス軟化点が1050℃以下というように比較的低く、
それゆえ、このガラス組成物の粉末も1050℃以下の
比較的低温で焼結するため、たとえばアルミナ、セラミ
ック多層基板、誘電体基板などの絶縁基板上の電気絶縁
層の形成などの加工を容易にかつ低コストで行なうこと
ができる。
【0007】したがって、この発明に係る高周波用低誘
電率ガラス組成物は、高密度化および/または高速信号
化された電子機器に備える高周波回路に関連して用いら
れる絶縁層のような絶縁用部材のための絶縁材料とし
て、有利に用いることができる。この発明において、好
ましくは、前述したSiO2 とB2 3 およびK2 Oの
少なくとも一方とを含む主成分に対して、As2 3
As2 5 、Sb2 3およびNa2 SO4 からなる群
から選ばれた少なくとも一種の清澄剤が2wt%以下の割
合で添加される。このような清澄剤の添加により、溶融
温度およびガラス軟化点を低くすることができる。ま
た、このガラス組成物は比較的低い温度で溶融するた
め、その製造に際して溶融工程で用いられる、たとえば
白金るつぼ等の溶融用の容器の耐用期間を長くすること
ができる。
【0008】
【実施例】ガラス成分の出発原料として、SiO2 、B
2 3 、K2 CO3 、As2 3、As2 5 、Sb2
3 、およびNa2 SO4 をそれぞれ準備し、これらを
以下の表1に示す重量組成比を有するガラス組成となる
ように混合した後、得られた各混合物を同じく表1に示
す1500℃〜1750℃の範囲の各溶融温度下でそれ
ぞれ溶融させて溶融ガラスを作製した。なお、表1に示
した溶融温度は、各混合物が溶融するであろう温度を予
め想定し、その温度で溶融させたことを意味しており、
ガラス自体の溶融温度そのものの値ではなく、言わば、
溶融可能温度とでも言うべきものである。
【0009】その後、上述の各溶融ガラスを型に鋳込
み、バルクを形成し、これらバルクに焼き鈍しを行な
い、歪みを除去した。そして、これらバルクを所望の形
状に切り出し、所定の物理特性を測定するための試料と
した。まず、表1には、各試料について測定したガラス
軟化点が示されている。
【0010】
【表1】
【0011】また、各試料について、誘電特性および湿
中負荷絶縁特性を評価した。すなわち、温度25℃にお
いて、周波数1MHz、電圧1Vrmsの条件、および
接動法により周波数3GHzの条件で、静電容量および
誘電損失(tan δ)を測定し、得られた静電容量とコン
デンサの寸法から比誘電率(εr )を算出した。また、
85℃、85%RHの条件下で50Vの電圧を1000
時間印加した後、直流100Vを1分間印加して、絶縁
抵抗(IR)を測定した。また、試料ガラスの微粉化を
行なった後、成形し、1050℃以下の温度で焼結可能
かどうかを調査した。
【0012】これら比誘電率(εr )、誘電損失(tan
δ)、絶縁抵抗(IR)、および焼結可否が、それぞ
れ、以下の表2に示されている。
【0013】
【表2】
【0014】これら表1および表2に示した種々の特性
に基づき決定されたSiO2 、B23 およびK2 Oの
好ましい組成範囲が図1に示されている。この発明に係
る高周波用低誘電率ガラス組成物は、表1に示すよう
に、SiO2 とB2 3 およびK2 Oの少なくとも一方
とを含み、これらSiO2 とB2 3 とK2 Oとの重量
組成比(SiO2 ,B2 3 ,K2 O)が、図1に示す
3元組成図において、点A(65,35,0)、点B
(65,20,15)、点C(85,0,15)および
点D(85,15,0)で囲まれた領域内にあるものと
される。
【0015】表1および表2において、試料1〜11
は、As2 3 、As2 5 、Sb23 、Na2 SO
4 のような清澄剤を含まないものである。これら試料1
〜11のうち、試料2〜9がこの発明の範囲内のもの
で、試料1、10および11はこの発明の範囲外のもの
である。試料1は、図1における領域Xに属している。
また、試料10は、図1における領域Yに属している。
試料11は、領域Zに属している。
【0016】この発明の範囲外である領域Xでは、表2
に示した試料1の絶縁抵抗からわかるように、絶縁抵抗
が1×1010Ω未満(log IR<10)と低く、湿中負
荷信頼性が劣っている。また、領域Yでは、表2に示し
た試料10の比誘電率からわかるように、比誘電率が
7.1と高く、好ましくない。また、領域Zでは、表1
に示した試料11のガラス軟化点および表2に示した焼
結可否からわかるように、ガラス軟化点が1050℃を
超え、1050℃で焼成しても焼結しないため、加工性
が悪い。
【0017】表1および表2において、試料12〜16
は、As2 3 、As2 5 、Sb 2 3 、またはNa
2 SO4 が、SiO2 とB2 3 およびK2 Oの少なく
とも一方とからなるガラス成分に対して2wt%の割合で
添加されたものである。より詳細には、試料12〜15
は、SiO2 、B2 3 およびK2 Oについては試料7
と同じ組成比を有し、この試料7のガラス組成に対し
て、試料12ではAs23 が、試料13ではAs2
5 が、試料14ではSb2 3 が、および、試料15で
はNa2 SO4 が、それぞれ、2wt%添加されたもので
ある。また、試料16は、SiO2 およびK2 Oについ
ては試料3と同じ組成比を有し、この試料3のガラス組
成に対してNa2 SO4 が2wt%添加されたものであ
る。
【0018】したがって、試料12〜15と試料7とを
比較し、また、試料16と試料3とを比較すればわかる
ように、As2 3 、As2 5 、Sb2 3 、または
Na 2 SO4 が2wt%以下の割合で添加されることによ
り、表1に示した溶融温度およびガラス軟化点をともに
より低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る高周波用低誘電率ガラス組成物
の重量組成範囲を示す3元組成図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年1月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】また、各試料について、誘電特性および湿
中負荷絶縁特性を評価した。すなわち、温度25℃にお
いて、周波数1MHz、電圧1Vrmsの条件で、静電
容量および誘電損失(tan δ)を測定し、得られた静電
容量とコンデンサの寸法から比誘電率(εr )を算出し
た。また、接動法により周波数3GHzの条件で静電容
量を測定し、比誘電率を算出した。また、85℃、85
%RHの条件下で50Vの電圧を1000時間印加した
後、直流100Vを1分間印加して、絶縁抵抗(IR)
を測定した。また、試料ガラスの微粉化を行なった後、
成形し、1050℃以下の温度で焼結可能かどうかを調
査した。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】
【表2】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SiO2 とB2 3 およびK2 Oの少な
    くとも一方とを含み、これらSiO2 とB2 3 とK2
    Oとの重量組成比(SiO2 ,B2 3 ,K 2 O)が、
    添付の図1に示す3元組成図において、点A(65,3
    5,0)、点B(65,20,15)、点C(85,
    0,15)および点D(85,15,0)で囲まれた領
    域内にある、高周波用低誘電率ガラス組成物。
  2. 【請求項2】 前記SiO2 とB2 3 およびK2 Oの
    少なくとも一方とを含む主成分に対して、As2 3
    As2 5 、Sb2 3 およびNa2 SO4からなる群
    から選ばれた少なくとも一種の清澄剤を2wt%以下の割
    合でさらに含む、請求項1に記載の高周波用低誘電率ガ
    ラス組成物。
JP24438296A 1995-09-22 1996-09-17 高周波用低誘電率ガラス組成物 Pending JPH09142876A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24438296A JPH09142876A (ja) 1995-09-22 1996-09-17 高周波用低誘電率ガラス組成物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24402395 1995-09-22
JP7-244023 1995-09-22
JP24438296A JPH09142876A (ja) 1995-09-22 1996-09-17 高周波用低誘電率ガラス組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09142876A true JPH09142876A (ja) 1997-06-03

Family

ID=26536537

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24438296A Pending JPH09142876A (ja) 1995-09-22 1996-09-17 高周波用低誘電率ガラス組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09142876A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010153927A (ja) * 2002-05-23 2010-07-08 Schott Ag 高周波用途のためのガラス材料
CN112759255A (zh) * 2016-09-13 2021-05-07 Agc株式会社 高频器件用玻璃基板和高频器件用电路基板

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010153927A (ja) * 2002-05-23 2010-07-08 Schott Ag 高周波用途のためのガラス材料
CN112759255A (zh) * 2016-09-13 2021-05-07 Agc株式会社 高频器件用玻璃基板和高频器件用电路基板

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4959330A (en) Crystallizable glass and thick film compositions thereof
US4621066A (en) Low temperature fired ceramics
US5258335A (en) Low dielectric, low temperature fired glass ceramics
KR100522135B1 (ko) 저유전율 저온소성 세라믹 조성물
US5164342A (en) Low dielectric, low temperature fired glass ceramics
KR0166444B1 (ko) 저 유전율을 지니는 고주파회로용 글래스 조성물
US6121174A (en) Dielectric material with low temperature coefficient and high quality
US4601991A (en) Alumina porcelain compositions
JPH09142876A (ja) 高周波用低誘電率ガラス組成物
JP2001084835A (ja) 絶縁体組成物、絶縁体ペーストおよび積層電子部品
JP3882847B2 (ja) 強誘電性ガラスセラミックスおよびその製造方法
KR20000029126A (ko) 회로기판용 결정화 유리 조성물, 결정화 유리 소결체,절연체 조성물, 절연 페이스트 및 후막 회로기판
US3437892A (en) Capacitor dielectric compositions and capacitors made therefrom
JPH0447978B2 (ja)
JP3287303B2 (ja) 誘電体磁器組成物およびそれを用いたセラミック電子部品
Kaviraj et al. Differences in phase, microstructural, and electrical characteristics of quartz-substituted alumina porcelain insulator
JPH0517211A (ja) 基板材料及び回路基板
US4783431A (en) Insulative ceramic composition
JP3520407B2 (ja) 回路基板用結晶化ガラス焼結体
Hu et al. Preparation and effects of glass-coatings on BaTiO 3-based PTC thermistors
KR100632393B1 (ko) 저온소성 세라믹 다층 패키지용 고유전율 유전체 세라믹조성물
JPH11171640A (ja) 低温焼結基板組成物
JPH0312357A (ja) 抵温焼成セラミック基板材料
JPH0585496B2 (ja)
JPH0383850A (ja) 低温焼結性低誘電率無機組成物