JPH09142579A - タンク輸送船に於けるタンク取付構造 - Google Patents

タンク輸送船に於けるタンク取付構造

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JPH09142579A
JPH09142579A JP7295831A JP29583195A JPH09142579A JP H09142579 A JPH09142579 A JP H09142579A JP 7295831 A JP7295831 A JP 7295831A JP 29583195 A JP29583195 A JP 29583195A JP H09142579 A JPH09142579 A JP H09142579A
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JP
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tank
hull
elastic body
leg member
fixed
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JP7295831A
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English (en)
Inventor
Takao Imai
孝雄 今井
Masamutsu Sugimoto
雅睦 杉本
Kazuhisa Taniguchi
和寿 谷口
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Fujicar Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Fujicar Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 航行中のローリング、ピッチングで船体が全
体として捩れ現象を起こし、ボルトに引張力及び圧縮力
が繰り返し生じたとしても、ナットの離脱を防止し且つ
収容物の重量に基づくタンク及び船体の変形により脚部
材と船体との捩れが生じてもまたタンク内部の収容物の
圧力に基づいて脚部材とタンクとの接合部に作用する力
によるクラックの発生を防止することのできるタンク輸
送船に於けるタンク取付構造を提供する。 【解決手段】 タンク輸送船の船体上に載置されたタン
ク21の移動を阻止すべく胴部側より突設された脚部材25
と船体とをボルト43及びナット45により締結固定するタ
ンク輸送船に於けるタンク取付構造に於いて、前記ナッ
ト45と脚部材25との間に、ナット45より脚部材25に作用
する力を吸収する為の弾性体49を介在する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タンク輸送船に於
けるタンク取付構造に関するものであり、より詳しくは
液化石油ガス等を内部に貯留するタンクをタンク輸送船
の船体上に載置し、該タンクの移動を阻止する為にタン
クの胴部側より突設された脚部材と船体とをボルト及び
ナットにより締結固定する際に、ボルトとナットとの締
結固定による脚部材とタンクとの接合部への悪影響を防
止する為のタンク輸送船に於けるタンク取付構造に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、タンク輸送船に於けるタンク
取付構造としては、船体に設けられた正面視略半円状の
凹部に略円筒状のタンクを載置せしめ、該タンクの胴部
側より横方向に水平に突設された前後両側の四脚の脚部
材をスタッドボルトとナットとにより固定して、タンク
を船体に取付ける構造が存在する。
【0003】上記取付構造に於いて前記船体1'は、図4
に示す如く、凹部3'及びタンク固定台7'に緩衝用の木材
5'が敷設されてなり、緩衝材を介してタンク21' を載置
及び固定するように構成されており、また前記凹部3'上
縁のタンク固定台7'に前記スタッドボルト43' が上方に
向けて突設されており、前記タンク21' の脚部材25'
は、タンク21' の下半周に捲回した帯状の補強板23' か
ら夫々突設され、該補強板23' には脚部材25' より立設
固定されたリブ部材27' が溶接され固着されてなり、該
脚部材25' とタンク固定台7'とが一定の隙間を有してス
タッドボルト43'とナット45' とにより固定された構造
からなり、これによりタンク21' を船体1'に取付けるも
のであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のタンク輸送船に於けるタンク取付構造にあっては、
航行中のローリング、ピッチングで船体1'が全体として
捩れ現象を起こし、この捩れ現象により四箇所のタンク
固定台7'には夫々異なった引張力及び圧縮力が繰り返し
生じ、該引張力及び圧縮力によってスタッドボルト43'
に螺着されるナット45' を離脱せしめるおそれが存在し
た。
【0005】また、一般にナット45' はスタッドボルト
43' から離脱しないように十分強い締結力にて取付けら
れるためナット45' の離脱は生じないが、走行中の捩れ
現象による引張力及び圧縮力が脚部材25' 及びリブ部材
27' に伝達される為、長期間のタンク21' の使用により
補強板23' の脚部材25' との接合部、特にリブ部材27'
との上縁溶接部分に於いて、クラックが生ずるという重
大な問題を有していた。
【0006】さらに、内部に液化石油ガス等を充填した
タンク21' を船体1'に取付けた際に於ける液化石油ガス
等の収容物の重量による脚部材25' への影響を考察する
と、該収容物の重量によりタンク21' の側方部は図5
(イ)の概略図の実線に示すように横方向に若干拡が
り、該側方部の拡がりにより脚部材25' は外方向が下方
に傾斜する。また、船体1'は底部の中央付近が収容物の
重量により下方に撓み、該底部の撓みにより船体1'の側
方部が内側方向に傾斜する。さらに、該船体1'の側方部
の傾斜は、収容物の重量により船体1'が沈み、水面19'
が船体1'に対して上方側に位置し、船体1'の側方部にか
かる水圧が増大することによっても助長され、該船体1'
の側方部の傾斜によりタンク固定台7'は外方向が上方に
傾斜する。この脚部材25' とタンク固定台7'との夫々の
傾斜により、脚部材25' とタンク固定台7'とは平行状態
を維持できず、スタッドボルト43' 及びナット45' によ
り固定される脚部材25' には不必要に力が作用し、これ
によっても補強板23' にクラックが生ずるおそれも存在
する。
【0007】また、内部に充填された液化石油ガス等の
圧力による脚部材25' への影響を考察すると、この圧力
によってタンク21' は上方部が若干膨らみ上昇し、該上
方部の上昇により側方部には上昇及び内側への傾斜方向
への力が作用するが、脚部材25’はスタッドボルト43'
及びナット45' により固定されているので、リブ部材2
7' の上縁溶接部分と補強板23との間には両者を引き離
す方向への力が働き、このため補強板23' にクラックが
生ずるおそれも存在する。
【0008】そこで、本発明はこのような問題点を解決
するためになされたもので、航行中のローリング、ピッ
チングで船体が全体として捩れ現象を起こし、ボルトに
引張力及び圧縮力が繰り返し生じたとしても、ナットの
離脱を防止し且つタンクと脚部との接合部にクラックを
生ぜしめることがなく、しかもタンク内部の収容物の重
量に基づくタンク及び船体の変形により脚部材と船体と
の捩れが生じてもタンクと脚部との接合部に於けるクラ
ックの発生を防止でき、またタンク内部の収容物の圧力
に基づき脚部材とタンクとの接合部に作用する力による
クラックの発生をも防止することができるタンク輸送船
に於けるタンク取付構造を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
発明に係るタンク輸送船に於けるタンク取付構造は、タ
ンク輸送船の船体1 上に載置されたタンク21の移動を阻
止すべくタンク21の胴部側より突設された脚部材25と船
体1 とをボルト43及びナット45により締結固定するタン
ク輸送船に於けるタンク取付構造に於いて、前記ナット
45と脚部材25との間に、ナット45より脚部材25に作用す
る力を吸収する為の弾性体49を介在せしめてなることを
特徴とする。
【0010】上記構成からなる本発明に係るタンク輸送
船に於けるタンク取付構造を採用するならば、航行中の
船体1 の捩れ現象等によりボルト43及びナット45に作用
する力は、弾性体49により吸収されて脚部材25に伝わ
り、脚部材25とタンク21との接合部に作用する力を減少
させることができ、特に、脚部材25に立設固定したリブ
部材とタンク21の胴部に捲回した補強板とを溶接してい
る場合にあっては、航行中の船体1 の捩れ現象等によっ
て脚部材25のリブ部材とタンク21の補強板との溶接部に
作用する力を減少させることができる。一方、脚部材25
よりナット45に作用する力も、弾性体49により吸収され
るので、ナット45に作用する離脱方向への力も減少させ
ることができる。
【0011】また、本発明に係るタンク輸送船に於ける
タンク取付構造は、請求項2記載の如く、前記ボルト43
にはナット45と脚部材25との間に弾性体49が外嵌される
ガイドブッシュ47及び弾性体49により押圧される座金部
材51とが挿通されてなり、且つ、前記ガイドブッシュ47
は弾性体49を外嵌可能な筒部47b とナット45の螺着によ
り弾性体49を押圧可能な鍔部47c とを有してなり、しか
も前記座金部材51には弾性体49により押圧される上面に
前記筒部47b が当接しないよう所定深さの溝部51b が形
成された構成とすることも可能である。
【0012】上記構成からなる請求項2記載のタンク取
付構造を採用するならば、ナット45を螺着することによ
り、ガイドブッシュ47、弾性体49、座金部材51を介して
脚部材25を押圧して固定することができる。これによ
り、航行中の船体1 の捩れ現象等によりタンク固定台7
からボルト43及びナット45に作用する力は、弾性体49に
より吸収されて脚部材25に伝わる為、脚部材25とタンク
21との接合部に作用する力を減少させることができ、特
に、脚部材25に立設固定したリブ部材とタンク21の胴部
に捲回した補強板とを溶接している場合にあっては、航
行中の捩れ現象等によってリブ部材と補強板との溶接部
に作用する力を減少させることができる。一方、脚部材
25よりナット45に作用する力も、弾性体49により吸収さ
れるので、ナット45に作用する離脱方向への力も減少さ
せることができる。
【0013】しかも、弾性体49はガイドブッシュ47の筒
部47b に外嵌されているので横方向のズレを生じない。
さらに、ガイドブッシュ47の筒部47b と当接しない所定
深さの溝部51b が形成された座金部材51を介して弾性体
49が脚部材25を押圧するものゆえ、座金部材51とガイド
ブッシュ47とは当接することがなく、また座金部材51を
設けない場合と異なり脚部材25にはガイドブッシュ47の
筒部47b と当接しない凹部等を形成する必要がない。
【0014】ここで、所定深さの溝部51b とは、隙間を
有して対向する筒部47b が航行中に於いて座金部材51と
当接しない深さを有する溝部を意味し、該溝部51b の深
さは、弾性体49の復元力、タンク21自体の自重、タンク
21内部の貯留量等により設定される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図3を参酌しつつ
本発明に係るタンク輸送船に於けるタンク取付構造の実
施形態について説明する。
【0016】図1に於いて、1は、タンク輸送船の船体
を示し、該船体1 には略円筒状のタンク21を載置収容可
能な正面視略半円状の凹部3 が前後に二箇所形成されて
おり、該凹部3 には緩衝用の木材5 が敷設されてなり、
緩衝材を介してタンク21を載置及び固定するように構成
されている。
【0017】また、該船体1 の凹部3 に収容されるタン
ク21には、胴部の下半周に帯状の補強板23が前後に二本
捲回されており、該補強板23より略水平に脚部材25が前
後左右に四脚突設されている。
【0018】前記脚部材25には図2に示すように脚部材
25の補強用のリブ部材27が三本立設固定されており、該
リブ部材27は補強板23と溶接固定されている。また、該
脚部材25には孔部29が穿設され形成されている。
【0019】また、図2及び図3に於いて、43は、脚部
材25と一定の隙間を有し相対向するタンク固定台7 に突
設されたスタッドボルトを示し、該スタッドボルト43は
タンク固定台7 に溶接固定されている。尚、該タンク固
定台7 にも緩衝用の木材5 が敷設されている。
【0020】該スタッドボルト43の外径は、前記脚部材
25の孔部29の径よりも小径に形成されており、タンク21
内部の収容物の重量等によりタンク固定台7 と脚部材25
との平行状態が維持されなくとも、スタッドボルト43と
孔部29との間に十分の隙間を有するように形成されてい
る。
【0021】さらに、45は、前記スタッドボルト43に螺
着可能なナットを示し、47はスタッドボルト43に挿通可
能な孔47a が穿設されたガイドブッシュ47を示し、該ガ
イドブッシュ47は、図3に示す如く円筒状の筒部47b と
該筒部47b より外径の大きい鍔部47c とから構成されて
いる。
【0022】また、49は、複数枚の皿ばねが積層され形
成された皿ばね部材を示し、該皿ばね部材49は、上面を
ガイドブッシュ47の鍔部47c の下面と当接させて筒部47
b に外嵌着されている。
【0023】また、51は、スタッドボルト43に挿通可能
な孔51a が穿設される座金部材である。
【0024】ここで、座金部材51の孔51a は、スタッド
ボルト43の外径よりも大径に形成されており、タンク固
定台7 と脚部材25との平行状態が維持されなくとも、座
金部材51とスタッドボルト43との間に隙間を有するよう
に形成されている。
【0025】さらに、該座金部材51には、図3に示す如
く皿ばね部材49と当接する上面に、孔51a の外周縁部に
沿って溝部51b が形成されている。
【0026】ここで、該溝部51b は、前記筒部47b の下
端が航行中に於いても該溝部51b の底面51c と当接しな
い深さを有している。
【0027】また、該溝部51b の径は、筒部47b の外径
よりも大径に形成されており、該溝部51b は、タンク固
定台7 と脚部材25との平行状態が維持されずガイドブッ
シュ47と座金部材51との相対位置のズレを生じたとして
も、筒部47b の側面が溝部51b の側面51d と当接しない
ように形成されている。
【0028】次に、上記構成からなるタンク取付構造に
よりタンク21を船体1 に取付ける方法について説明す
る。
【0029】まず、タンク21を脚部材25の孔部29がスタ
ッドボルト43に挿通するように船体1 の凹部3 に載置収
容する。
【0030】そして、該スタッドボルト43に、座金部材
51を挿入し、皿ばね部材49を筒部47b に外嵌着したガイ
ドブッシュ47を挿入する。
【0031】その後、二つのナット45をスタッドボルト
43に螺着することにより、ガイドブッシュ47、皿ばね部
材49、座金部材51を介して脚部材25をタンク固定台7 側
に押圧して固定する。
【0032】本実施形態のタンク輸送船に於けるタンク
取付構造は以上の構成からなり、上記の如き方法により
使用されるので、以下のような利点を有する。
【0033】本実施形態の取付構造に於いてスタッドボ
ルト43にナット45を二つ螺着しているので、スタッドボ
ルト43から不用意にナット45が離脱することがなく、し
かもタンク固定台7 からスタッドボルト43及びナット45
に作用する力は、皿ばね部材49により吸収されて脚部材
25に伝わる為、リブ部材27と補強板23との溶接部に作用
する力を減少させることができ、航行中の船体1 の捩れ
現象等による補強板23に於けるクラックの発生を防止す
ることができるという利点を有する。
【0034】また、皿ばね部材49をガイドブッシュ47の
筒部47b に外嵌着しているので、皿ばね部材49の横方向
のズレを防止でき、的確に皿ばね部材49によってナット
45から脚部材25に作用する力を吸収することができると
いう利点をも有する。
【0035】さらに、座金部材51には所定深さの溝部51
b が形成され、ガイドブッシュ47の筒部47b の下端が溝
部51b の底面51c と当接することないので、ナット45よ
り脚部材25に作用する力を的確に皿ばね部材49により吸
収することができる。
【0036】また、座金部材51を設けない場合と異な
り、脚部材25にガイドブッシュ47の筒部47b の下端部と
当接しないような凹部等を形成する必要がなく、脚部材
25の強度の低下等を防止することができるという利点を
有する。
【0037】さらに、座金部材51の溝部51b の径は、筒
部47b の外径よりも大径に形成されているので、ガイド
ブッシュ47と座金部材51との相対位置のズレを生じて
も、筒部47b の側面が溝部51b の側面51d と当接するこ
となく、ナット45に作用する力を的確に皿ばね部材49に
より吸収することができる。
【0038】また、スタッドボルト43はタンク固定台7
に固定されているので、該スタッドボルト43がタンク固
定台7 より離脱することがないという利点をも有する。
【0039】尚、本実施形態のタンク輸送船に於けるタ
ンク取付構造は以上の構成からなり、上記利点を奏する
ものであったが、本発明はこれに限定されるものではな
く、脚部材25と船体1 とをボルト43及びナット45により
締結固定するタンク取付構造であって、ナット45と脚部
材25との間に、ナット45より脚部材25に作用する力を吸
収する為の弾性体49を介在せしめてなるものであれば、
本発明の意図する範囲内である。
【0040】つまり、上記実施形態に於いて弾性体49と
して皿ばね部材を採用したが、本発明に於いて弾性体49
はこれに限定されず、適宜設計変更可能である。但し、
弾性体49として皿ばね部材又はコイルバネを採用するこ
とが好ましく、これによりボルト43に挿入した弾性体49
が不用意に離脱することがない。
【0041】また、ボルト43はタンク固定台7 に固定さ
れたものに限定されるものではなく、さらにタンク固定
台7 に固定されているものであっても溶接による固定に
限定されるものではない。
【0042】さらに、上記実施形態に於いて弾性体49を
外嵌着するガイドブッシュ47及び座金部材51を用いた
為、上述の利点を有したが、本発明に於いてこれらは必
須の要件ではない。
【0043】また、ガイドブッシュ47及び座金部材51を
設けた場合にあっては、ガイドブッシュ47は弾性体49を
外嵌着可能な筒部47b と該筒部47b に外嵌着された弾性
体49を押圧可能な鍔部47c を有し、且つ座金部材51には
該筒部47b と当接しないよう所定深さの溝部51b を形成
することが好ましい。尚、ここで溝部51b 及び筒部47b
の具体的形態等は上記実施形態のものに限定されるもの
ではなく、適宜設計変更可能である。
【0044】但し、上記実施形態の如く、タンク固定台
7 と脚部材25との平行状態が維持されなくとも筒部47b
が座金部材51とが当接しないように、座金部材51の溝部
51bを筒部47b の下端面より大きく形成することが好ま
しく、これによりガイドブッシュ47と座金部材51との相
対位置のズレを生じても、筒部47b の側面が溝部51bの
側面51d と当接することなく、ナット45より脚部材25に
作用する力を的確に弾性体49により吸収することができ
るという利点を有する。
【0045】また、座金部材51の孔51a は、ボルト43の
外径よりも大径とし、タンク固定台7 と脚部材25との平
行状態が維持されなくとも、座金部材51とボルト43との
間に隙間を有するように形成されることが好ましく、こ
れによりタンク21内部の収容物の重量及び圧力によるタ
ンク21及び船体1 の変形により脚部材25が傾斜しても座
金部材51とボルト43との接触によりボルト43に作用する
力が直接座金部材51に伝達されることがなく、的確に弾
性体49により吸収して座金部材51に伝達することができ
るという利点を有する。
【0046】尚、上記座金部材51の孔51a 及び溝部51b
の径又は深さは、ボルト43及びガイドブッシュ47の形
態、座金部材51の厚み、弾性体49の形態、タンク21内部
の収容物の重量及び圧力等により設定される。
【0047】
【発明の効果】叙上のように、本発明に係るタンク輸送
船に於けるタンク取付構造は、ナットと脚部材との間に
弾性体を介在せしめ脚部材を固定する構成からなる為、
航行中のローリング、ピッチングで船体が全体として捩
れ現象を起こし、ボルトに引張力及び圧縮力が繰り返し
生じたとしても、脚部材に作用する力を弾性体により吸
収し、脚部材とタンクとの接合部に作用する力を減少さ
せることができるので、脚部材とタンクとの接合部のク
ラックの発生を防止することができるという効果を奏す
る。特に、脚部材とタンクとを、脚部材に立設固定した
リブ部材とタンクの胴部に捲回した補強板とを溶接して
固定している場合にあっては、航行中の船体の捩れ現象
等によって脚部材のリブ部材とタンクの補強板との溶接
部に作用する力を減少させることができ、補強板のリブ
部材との上縁溶接部に於けるクラックの発生を防止する
ことができるという効果を有する。しかも、ナットに働
く脚部材からの作用力を減少させることができるので、
該作用力によりナットが離脱することを防止することが
でき、確実にタンクを固定しておくことができるという
効果をも有する。
【0048】さらに、タンク内部の収容物の重量に基づ
く船体及びタンクの変形よって脚部材と船体との捩れが
生じても、弾性体により的確に捩れを吸収しつつ脚部材
を押圧固定しておくことができるので、タンクと脚部と
の接合部にクラックの発生を防止することができるとい
う効果を奏するとともに、しかもタンク内部の収容物の
圧力に基づく脚部材とタンクとの接合部に作用する力に
よるクラックの発生をも防止できるという効果を有す
る。
【0049】また、請求項2記載のタンク輸送船に於け
るタンク取付構造は、ナットを螺着することにより、ガ
イドブッシュ、弾性体、座金部材を介して脚部材を押圧
して固定することができ、捩れ現象等によるボルト及び
ナットに作用する力を弾性体により吸収することができ
るので、脚部材とタンクとの接合部、特に脚部材に立設
固定したリブ部材とタンクの胴部に捲回した補強板とを
溶接している場合には補強板のリブ部材との上縁溶接部
に於けるクラックの発生を防止することができるという
効果を奏するとともに、ナットに働く脚部材からの作用
力をも減少させることができ、ナットの不用意な離脱を
防止することができるという効果をも有する。
【0050】しかも、弾性体はガイドブッシュの筒部に
外嵌されているので弾性体の横方向のズレを防止でき、
的確に弾性体によって脚部材に作用する力を吸収するこ
とができるという効果をも奏する。
【0051】さらに、ガイドブッシュの筒部と当接しな
い所定深さの溝部が形成された座金部材を弾性体が押圧
するものであるので、座金部材とガイドブッシュとの接
触による力が脚部材及びナットに作用することがなく、
捩れ現象等により脚部材に作用する力を的確に弾性体が
吸収することができるという効果をも有するとともに、
座金部材を設けない場合と比して脚部材に筒部と当接し
ないような溝部等を形成する必要がないので、弾性体を
介在させることによる脚部材の強度の低下等を防止する
ことができるという効果をも有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のタンク輸送船に於けるタ
ンク取付構造によりタンクを取付けたタンク輸送船を示
し、(イ)は平面図、(ロ)は(イ)のA−A線断面図
を示す。
【図2】同実施形態のタンク取付構造を示し、(イ)は
要部拡大側面図、(ロ)は(イ)のB−B線断面図を示
す。
【図3】図2の(イ)のC−C線断面拡大図。
【図4】従来のタンク取付構造を示し、(イ)は要部拡
大側面図、(ロ)は(イ)のD−D線断面図を示す。
【図5】タンク輸送船にタンクが取付けられた際の概略
図を示し、(イ)は正面断面図、(ロ)は要部拡大正面
断面図を示す。
【符号の説明】
1…船体 3…凹部 5…木材 7…タンク固定台 21…タンク 23…補強板 25…脚部材 27…リブ部材 29…孔部 43…スタッドボルト
(ボルト) 45…ナット 47…ガイドブッシュ 47a …孔 47b …筒部 47c …鍔部 49…皿ばね部材(弾
性体) 51…座金部材 51a …孔 51b …溝部 51c …溝部の底面 51d …溝部の側面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンク輸送船の船体(1) 上に載置された
    タンク(21)の移動を阻止すべくタンク(21)の胴部側より
    突設された脚部材(25)と船体(1) とをボルト(43)及びナ
    ット(45)により締結固定するタンク輸送船に於けるタン
    ク取付構造に於いて、前記ナット(45)と脚部材(25)との
    間に、ナット(45)より脚部材(25)に作用する力を吸収す
    る為の弾性体(49)を介在せしめてなることを特徴とする
    タンク輸送船に於けるタンク取付構造。
  2. 【請求項2】 前記ボルト(43)にはナット(45)と脚部材
    (25)との間に弾性体(49)が外嵌されるガイドブッシュ(4
    7)及び弾性体(49)により押圧される座金部材(51)とが挿
    通されてなり、且つ、前記ガイドブッシュ(47)は弾性体
    (49)を外嵌可能な筒部(47b) とナット(45)の螺着により
    弾性体(49)を押圧可能な鍔部(47c) とを有してなり、し
    かも前記座金部材(51)には弾性体(49)により押圧される
    上面に前記筒部(47b) が当接しないよう所定深さの溝部
    (51b) が形成されてなることを特徴とする請求項1記載
    のタンク輸送船に於けるタンク取付構造。
  3. 【請求項3】 前記弾性体(49)が皿ばね部材又はコイル
    バネのいずれかである請求項1又は2記載のタンク輸送
    船に於けるタンク取付構造。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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