JPH09142146A - ウェザーストリップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的コンパクトな構造で 取付け作業が容
易となり且つ密封性に優れたウェザーストリップを提供
する。 【解決手段】 本発明のウェザーストリップは、押出成
形ストレート部11、13 と型成形コーナ部30が一体的に接
着されてボディパネルBPとドアサッシDSとの間に配設さ
れるウェザーストリップにおいて、型成形コーナ部30
が、長手方向に沿って上下に分離可能な一対のフランジ
部31,32 及び一対のフランジ部31,32 間を連結するよう
に成形された中空状シール部39を具備し、さらに、一対
のフランジ部31,32 が、ドアサッシDSに対する取付け主
面33,34 に夫々切り起こし状の水切りビード部35,36 を
一体成形して成り、コンパクトな構造で取付け作業が容
易且つ密封性に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のドア周り
に使用されるウェザーストリップに関し、さらに詳しく
は、くぐり水の漏れを防止可能なように改良したウェザ
ーストリップにおける型成形コーナ部の構造に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】４ドアを有した乗用車は、通常図３に示
したように、センタピラCPを中心にしてフロントドアFR
及びリアドアRRが取り付けられ、これらドア周りには車
体との間で外側から目視し難い位置に、水密性及び気密
性を有した細長のゴムシール材から成るウェザーストリ
ップが配設されている。特に、図３のＡ部近傍に配設さ
れたウェザーストリップにおいて、センタピラCP近傍あ
るいは各ドアFR,RR の前後端周縁には、図４に拡大して
示した斜視図のように、押出成形ストレート部11あるい
は13を型成形コーナ部12と接着部14あるいは15において
一体的に接着して成るウェザーストリップ10が多用され
ていた。

【０００３】特に、型成形コーナ部12は、図４のH-H 線
に沿って切断した断面図５及び図６に示したように、型
成形を容易にするため全体を長手方向に沿って上下に分
離可能な一対のフランジ部16、17 及び該一対のフランジ
部16、17 間を連結するように成形された中空状シール部
22を具備し、さらに、前記一対のフランジ部16、17 が、
ドアサッシDSに対する取付け主面18、19 からドアサッシ
DSに向けて夫々水切りビード部20、21を一体に且つして
成っていた。

【０００４】前述した型成形コーナ部12を、図６に示し
たように、ボディパネルBP及びドアサッシDSに対する所
定の位置に取り付けられ、ドアサッシDSを閉めた時、特
に、一対のフランジ部16、17 の各取付け主面18、19 がド
アサッシDSと圧着すると、各水切りビード部20、21 は、
各取付け主面18、19 上に折り重なるように弾性変形し
て、各取付け主面18、19 とドアサッシDSの内面との間隙
を密封していた。しかしながら、前述した間隙は比較的
狭隘であったため型成形コーナ部12のドアサッシDSに対
する圧入作業に手間取り、能率が上がらなかった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】その対策として、図７
に示したような、水切りビード部21a が提案された。こ
の水切りビード部21a は他方のフランジ部17a の取付け
主面19a の略全域を，図６における取付け主面19よりも
反ドアサッシ側に若干後退させて余剰間隙S を設けた点
を特徴とするものであった。この余剰間隙S によって前
述した圧入作業が可成り容易になったが、該余剰間隙S
が、図８に示したように、ドアサッシDSの内部でフラン
ジ部17a の倒れを誘発し、中空状シール部22全体が矢印
T の方向に捻られる所謂転び現象が生じ、ボディパネル
BPに対する中空状シール部22のラップ量が減少し、水漏
れが発生する欠点があった。

【０００６】本発明は、前述した従来技術の問題点を解
消し、比較的コンパクトな構造で取付け作業が容易とな
り且つ密封性に優れたウェザーストリップを提供するこ
とを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
押出成形ストレート部と型成形コーナ部が一体的に接着
されてボディフレームとドアサッシとの間に配設される
ウェザーストリップにおいて、前記型成形コーナ部が、
長手方向に沿って上下に分離可能な一対のフランジ部及
び該一対のフランジ部間を連結するように成形された中
空状シール部を具備し、さらに、前記一対のフランジ部
が、ドアサッシに対する取付け主面に夫々切り起こし状
の水切りビード部を一体成形して成ることを特徴とする
ウェザーストリップによって達成される。

【０００８】さらに、本発明の目的は、前記一対のフラ
ンジ部が、ドアサッシと取付け主面との圧着に伴い弾性
変形した水切りビード部を受容可能な凹部を取付け主面
に具備して成ることを特徴とするウェザーストリップに
よって達成される。

【０００９】本発明の押出成形ストレート部と型成形コ
ーナ部が一体的に接着されてボディフレームとドアサッ
シとの間に配設されるウェザーストリップは、前記型成
形コーナ部が、長手方向に沿って上下に分離可能な一対
のフランジ部及び該一対のフランジ部間を連結するよう
に成形された中空状シール部を具備し、さらに、前記一
対のフランジ部が、ドアサッシに対する取付け主面に夫
々切り起こし状の水切りビード部を一体成形して成るの
で、各取付け主面とドアサッシ内面との間隙を狭隘に設
定しても、型成形コーナ部のドアサッシに対する圧入作
業を円滑に処理できる。

【００１０】さらに、本発明のウェザーストリップは、
前記一対のフランジ部が、ドアサッシと取付け主面との
圧着に伴い弾性変形した水切りビード部を受容可能な凹
部を取付け主面に具備して成るので、上述した間隙を一
層狭隘化することができ、所謂転び現象の発生を一層効
果的に防止する。

【００１１】本発明のウェザーストリップの一実施態様
について、添付した図面に基づき以下に詳述する。図１
及び図２は、本発明のウェザーストリップの内、型成形
コーナ部30を図４のH-H 線と同じ箇所を切断した断面図
であり、該型成形コーナ部30の両端部に一体的に接着さ
れる押出成形ストレート部は、従来ウェザーストリップ
10の押出成形ストレート部11、13 と同等の構成を採るの
で、それらの説明は割愛する。

【００１２】本発明に基づく型成形コーナ部30は、図１
に示したように、長手方向に沿って上下に分離可能で且
つ若干厚肉化した一対のフランジ部31,32 及び該一対の
フランジ部31,32 間を連結するように成形された中空状
シール部39を具備するとともに、一対のフランジ部31,3
2 が、ドアサッシDSに対する取付け主面33,34 に夫々切
り起こし状の水切りビード部35,36 を一体成形して成る
ことを特徴とするものである。

【００１３】各切り起こし状の水切りビード部35、36
は、各取付け主面33、34 からフランジ部の内部に向けて
或る程度の深さに切り込み、その一端を外方に起こした
ような状態に一体成形されたものである。従って、一対
のフランジ部31,32 が、ドアサッシDSと各取付け主面3
3,34 との圧着に伴い弾性変形した各水切りビード部35、
36 を受容可能な各凹部37、38 が、各取付け主面33、34
に設けられたことになる。

【００１４】本発明の型成形コーナ部30は、長手方向に
沿って上下に分離可能で且つ若干厚肉化された一対のフ
ランジ部31、32 及び該一対のフランジ部31、32 間を連結
するように成形された中空状シール部39を具備し、さら
に、一対のフランジ部31、32が、ドアサッシDSに対する
各取付け主面33、34 に夫々切り起こし状の水切りビード
部35、36 を一体成形して成るので、各取付け主面33、34
とドアサッシDS内面との間隙を狭隘化しても、型成形コ
ーナ部30のドアサッシDSに対する圧入作業を円滑に処理
できる。

【００１５】さらに、本発明のウェザーストリップは、
一対のフランジ部31、32 が、ドアサッシDSと各取付け主
面33、34 との圧着に伴い弾性変形した各水切りビード部
35、36 を受容可能な各凹部37、38 を各取付け主面33、34
に具備して成るので、上述した間隙を一層狭隘化あるい
は実質的に零にすることができ、所謂転び現象の発生を
効果的に防止する。なお、本発明は、自動車のA 部近傍
に配設されたウェザーストリップについて適用できるこ
とを記述したが、図３に示すB,C,D,E,F 及びG 部の近傍
に配設されたウェザーストリップについても同様の効果
が得られることは容易に理解されるであろう。

【００１６】

【発明の効果】以上、記述した本発明のウェザーストリ
ップは、次に記すような新規な効果を奏するものであ
る。即ち、本発明のウェザーストリップは、型成形コー
ナ部30が、長手方向に沿って上下に分離可能で且つ若干
厚肉化された一対のフランジ部31、32 及び該一対のフラ
ンジ部31、32 間を連結するように成形された中空状シー
ル部39を具備し、さらに、一対のフランジ部31、32 が、
ドアサッシDSに対する各取付け主面33、34 に夫々切り起
こし状の水切りビード部35、36 を一体成形して成るの
で、各取付け主面33、34 とドアサッシDS内面との間隙を
狭隘化しても、型成形コーナ部30のドアサッシDSに対す
る圧入作業を円滑に処理することが可能になった。従っ
て、中空状シール部39のボディパネルBPに対する転び現
象も発生せず、良好な密封性を得ることが可能になっ
た。

【００１７】さらに、本発明のウェザーストリップは、
一対のフランジ部31、32 が、ドアサッシDSと各取付け主
面33、34 との圧着に伴い弾性変形した各水切りビード部
35、36 を受容可能な各凹部37、38 を各取付け主面33、34
に具備して成るので、上述した間隙を一層狭隘化あるい
は実質的に零にすることができ、所謂転び現象の発生を
一層効果的に防止することが可能になった。

【図面の簡単な説明】

【図１】図４のH-H 線に沿って切断して示した、本発明
の型成形コーナ部の断面図である。

【図２】図４のH-H 線に沿って切断し、且つボディパネ
ルBP及びドアサッシDSに取り付けた状態を示した本発明
の型成形コーナ部の断面図である。

【図３】乗用車の側面を示した斜視図である。

【図４】従来のウェザーストリップ全体の外観を示した
斜視図である。

【図５】図４のH-H 線に沿って切断して示した、従来の
型成形コーナ部の断面図である。

【図６】図４のH-H 線に沿って切断し、且つボディパネ
ルBP及びドアサッシDSに取り付けた状態を示した従来の
型成形コーナ部の断面図である。

【図７】図４のH-H 線に沿って切断して示した、従来の
他の型成形コーナ部の断面図である。

【図８】図４のH-H 線に沿って切断し、且つボディパネ
ルBP及びドアサッシDSに取り付けた状態を示した従来の
他の型成形コーナ部の断面図である。

【符号の説明】

10 従来のウェザーストリップ 11 押出成形ストレート部 12 従来の型成形コーナ部 13 押出成形ストレート部 14 接着部 15 接着部 16,16a 従来のフランジ部 17,17a 従来のフランジ部 18 従来の取付け主面 19,19a 従来の取付け主面 20 従来の水切りビード部 21,21a 従来の水切りビード部 22 従来の中空状シール部 S 余剰間隙 CP センタピラ FR フロントドア RR リアドア BP ボディパネル DS ドアサッシ 30 本発明の型成形コーナ部 31 本発明のフランジ部 32 本発明のフランジ部 33 本発明の取付け主面 34 本発明の取付け主面 35 本発明の切り起こし状水切りビード部 36 本発明の切り起こし状水切りビード部 37 本発明の凹部 38 本発明の凹部 39 本発明の中空状シール部 T 転び方向

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 押出成形ストレート部（11、13)と型成形
   コーナ部（30) が一体的に接着されてボディパネル(BP)
   とドアサッシ(DS)との間に配設されるウェザーストリッ
   プにおいて、 前記型成形コーナ部（30) が、長手方向に沿って上下に
   分離可能な一対のフランジ部（31,32)及び該一対のフラ
   ンジ部（31,32)間を連結するように成形された中空状シ
   ール部（39) を具備し、 さらに、前記一対のフランジ部（31,32)が、ドアサッシ
   (DS)に対する取付け主面（33,34)に夫々切り起こし状の
   水切りビード部（35,36)を一体成形して成ることを特徴
   とするウェザーストリップ。
2. 【請求項２】 前記一対のフランジ部（31,32)が、ドア
   サッシ(DS)と取付け主面（33,34)との圧着に伴い弾性変
   形した水切りビード部（35、36)を受容可能な凹部（37、3
   8)を取付け主面（33、34)に具備して成ることを特徴とす
   る請求項１に記載のウェザーストリップ。