JPH09140358A - 風味の改善されたカモカモ果汁の調製方法 - Google Patents

風味の改善されたカモカモ果汁の調製方法

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JPH09140358A
JPH09140358A JP7300876A JP30087695A JPH09140358A JP H09140358 A JPH09140358 A JP H09140358A JP 7300876 A JP7300876 A JP 7300876A JP 30087695 A JP30087695 A JP 30087695A JP H09140358 A JPH09140358 A JP H09140358A
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JP
Japan
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juice
fruit
duck
fruit juice
dubbia
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Application number
JP7300876A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Otawa
利彦 大多和
Yasunori Fujiwara
保徳 藤原
Itaru Tamura
至 田村
Makoto Hosokawa
誠 細川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
T Hasegawa Co Ltd
Original Assignee
T Hasegawa Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 天然のビタミンC、ミネラルを豊富に含むカ
モカモ果汁の香味を改善し、広く飲食品等へ使用できる
カモカモ果汁の調製方法を得る。 【解決手段】 カモカモ果実から果汁を採取する際およ
び/または採取後に、この果汁をポリビニルポリピロリ
ドンで処理することを特徴とする風味の改善されたカモ
カモ果汁の調製方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、風味の改善された
カモカモ果汁の調製方法に関し、更に詳しくは、カモカ
モ果実から果汁を採取する際および/または採取後に、
この果汁をポリビニルポリピロリドンで処理する風味の
改善されたカモカモ果汁の調製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カモカモ(MYRCIARIA DUB
IA)はフトモモ科に属する食用植物であって、ペルー
東部からブラジル西北部のアマゾン盆地の河岸又は流水
のある湖沼の岸に生える潅木で、その果実のビタミンC
含有量はレモンの約100倍に達すると言われ、又、ミ
ネラルの含有量も高いことが知られている。現地では、
その果実をそのまま食用に、または果汁を絞ってジュー
スなどとして飲用に供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、カモカモ果汁
にはウッディー(woody)様の独特の香りおよび渋
味などがあり、このため現地以外では飲料等に利用され
ていなかった。本発明は天然のビタミンC、ミネラルな
どを多く含むカモカモ果汁の前記の欠点を解決し、飲料
等への利用を可能とした、風味の改善されたカモカモ果
汁の調製方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、最近の消
費者の健康指向、天然指向に注目し、従来現地以外では
利用されていなかったこの果汁から、美味で、栄養価の
高いカモカモ果汁が得られることを発見して、本発明を
完成した。
【0005】即ち本発明は、カモカモ果実から果汁を採
取する際および/または採取後に、この果汁をポリビニ
ルポリピロリドンで処理することを特徴とする風味の改
善されたカモカモ果汁の調製方法を要旨とするものであ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の態様につい
て更に具体的に説明する。本発明に用いるポリビニルポ
リピロリドンはビールの安定化濾過助剤などとして広く
使用されており、市場で容易に入手することができる。
具体的にはダイバガンF、同RS、同W、同EC(以
上、BASF社製製品名)、ポリクラール(ISP社製
製品名)などを挙げることができる。また、その使用量
はカモカモ果実の熟度等により異なり特に限定されない
が、例えば、カモカモ果実または果汁に対して約0.0001
〜約5重量%、好ましくは約0.01〜約3重量%を挙げる
ことができる。0.0001重量%未満では風味の改善効果が
見られず、5重量%を超えて添加しても効果に差はなく
不経済である。
【0007】カモカモ果実から果汁を採取する方法は、
本発明のポリビニルポリピロリドンで処理する以外は特
別な制限はなく、一般的に行われている果汁の採取方法
が使用できる。例えば、果実を煮沸して果肉を軟化さ
せ、パルパーで除核し、微粒化しパルプを得る。次いで
酵素を作用させてペクチン含有量を低下させて果汁を調
製する方法を挙げることができる。具体的には、例え
ば、カモカモ果実を粉砕し、その粉砕物にペクチナーゼ
を添加して酵素反応を行いペクチン含有量を低下させ、
酵素失活後冷却して濾過し、得られた果汁を加熱殺菌す
ることによりカモカモ果汁を得ることができる。
【0008】本発明のポリビニルポリピロリドンによる
処理は、上述したカモカモ果実から果汁を採取する際、
または果汁の採取後のいずれでもよく、さらにそれらを
組み合わせて処理することにより、効果的にカモカモ果
汁の風味を改善することができる。またポリビニルポリ
ピロリドンによる処理方法は特別な制限はなく、例え
ば、カモカモ果実または果汁にポリビニルポリピロリド
ンを添加して約5℃〜約80℃、好ましくは約20℃〜
約40℃で、約1分間〜約3時間、好ましくは約30分
間〜約1時間撹拌下に処理し、処理後濾過する方法を挙
げることができる。処理温度については、5℃未満では
風味の改善効果が見られず、また80℃を超えて処理し
た場合は加熱臭の生成する恐れがある。処理時間につい
ては、同様に1分間未満では風味の改善効果が見られ
ず、また3時間を超えて処理しても風味の改善効果に差
は見られず、逆に加熱臭が生成する恐れがある。
【0009】本発明のポリビニルポリピロリドンによる
処理の際に、従来公知の濾過助剤、例えば、セルロース
パウダー、ケイソウ土、パーライトなどを併用すればよ
り効果的にカモカモ果汁の風味の改善効果が計られる。
【0010】本発明のカモカモ果汁の調製時に、窒素気
流下での処理および/または従来公知の抗酸化剤、例え
ば、クロロゲン酸等を含む生コーヒー豆抽出物、ナンテ
ン抽出物、カテキン類などを含む茶抽出物、ルチン、酵
素処理ルチン等のフラボノイド類などを添加すれば、酸
素、光、熱などによるビタミンCやフレーバーの劣化を
抑制することができ、より風味の改善されたカモカモ果
汁を得ることができる。以上の様にして得られたカモカ
モ果汁は、そのままストレート果汁とすることもできる
し、さらに濃縮して、濃縮果汁とすることもできる。
【0011】本発明の風味の改善されたカモカモ果汁の
調製方法の好ましい一実施態様を述べると、カモカモ果
実を粉砕したカモカモパルプ100重量部にペクチナー
ゼを添加して酵素反応を行い、酵素失活後冷却し、ポリ
ビニルポリピロリドン約0.01〜約3重量部添加して約2
0〜約40℃で約30分間〜約1時間撹拌下処理し、処
理後に濾過し、得られた濾液を殺菌することにより、ウ
ッディー様の香気および渋味が改善され、フルーティー
なカモカモ果汁を得ることができる。
【0012】本発明の方法により香味の改善されたカモ
カモ果汁は、各種の飲料類、冷菓類、乳製品、菓子類、
デザート類、調味料類、健康食品などの広範囲な飲食品
および化粧品に添加して適用することができる。例え
ば、本発明の風味の改善されたカモカモ果汁は、天然果
汁、果汁飲料、果汁入り清涼飲料、顆粒入り清涼飲料、
果肉飲料、乳酸菌飲料、粉末飲料などの飲料類;アイス
クリーム、シャーベット、氷菓などの冷菓類;フルーツ
ヨーグルト、フローズンヨーグルトなどの乳製品;ソフ
トキャンディー、錠菓、ハードキャンディー、グミキャ
ンディー、ゼリー、ガムなどの菓子類;水ゼリー、ムー
ス、ジャムなどのデザート類;ドレッシング、ソース、
タレなどの調味料類;ビタミン製剤などの健康食品;乳
液、クリームなどの化粧品などに使用することができ
る。
【0013】
【実施例】以下、実施例によって本発明の態様を更に詳
しく説明する。 (実施例1)カモカモの果実を粉砕して得たカモカモパ
ルプ1000g(BX7.0)にスクラーゼN(三共株
式会社製ペクチナーゼ製品名)1.0gを添加して、3
0℃で2時間酵素反応を行った後、80℃で10分間加
熱して酵素を失活させた。冷却した後、ダイバガンEC
(BASF社製ポリビニルポリピロリドン製品名)0.
3gおよびセルロースパウダー5gを添加し、30℃で
30分間撹拌した。この処理物を濾過した後70℃で1
5分間殺菌してカモカモ果汁(以下、果汁1と称す)9
50g(BX7.2)を得た。
【0014】(比較例1)ダイバガンEC(前出、ポリ
ビニルポリピロリドン製品名)を添加しないこと以外は
全て実施例1と同様にしてカモカモ果汁を調製し、カモ
カモ果汁(以下、果汁2と称す)950g(BX7.
2)を得た。
【0015】(実施例2)カモカモの果実を粉砕して得
たカモカモパルプ1000g(BX7.0)にスクラー
ゼN(前出、ペクチナーゼ製品名)1.0gを添加し
て、30℃で2時間酵素反応を行った後、80℃で10
分間加熱して酵素を失活させた。冷却した後、セルロー
スパウダー10gを添加して撹拌し、一次濾過して果汁
950gを得た。得られた果汁にダイバガンEC(前
出、ポリビニルポリピロリドン製品名)0.3gを添加
し、30℃で30分間撹拌した。この処理物を二次濾過
した後70℃で15分間殺菌し、カモカモ果汁(以下、
果汁3と称す)930g(BX7.2)を得た。
【0016】(比較例2)一次濾過後、ダイバガンEC
(前出、ポリビニルポリピロリドン製品名)の代わりに
セルロースパウダー10gを添加したこと以外は全て実
施例2と同様にしてカモカモ果汁を調製し、カモカモ果
汁(以下、果汁4と称す)930g(BX7.2)を得
た。
【0017】(果汁1〜果汁4の、10%果汁水溶液の
官能評価)実施例1、2および比較例1、2で得られた
果汁1〜果汁4を10%果汁水溶液となるように軟水で
希釈し、専門パネラー20名により官能評価を行い、結
果を表1に示した。なお、表1において果汁1とは、実
施例1で得られた果汁1の10%果汁水溶液を意味し、
その他も同様である。表1に示したように、本発明の調
製方法による果汁1、果汁3は比較例の果汁2、4に比
べ、ウッディー様の香気、渋味、雑味が減少し、フルー
ティーな香気があるため、本発明のカモカモ果汁の調製
方法は風味の改善効果に優れていることが確認された。
【0018】
【表1】
【0019】(果汁1〜果汁4の、2%添加飲料での官
能評価)実施例1、2および比較例1、2で得られた果
汁1〜果汁4を用いて飲料を調製し官能評価を行った。
即ち、各々の果汁2gに上白糖8g、クエン酸0.5g
および水89. 5gを添加混合して、70℃でホットパ
ックして2%果汁飲料を調製した。表2に専門パネラー
20名による官能評価の結果を示す。但し、表2中の各
記号は下記の評価基準を示す。なお、表2において果汁
1とは、実施例1で得られた果汁1を2%含む飲料を意
味し、その他も同様である。表2の結果より、本発明の
調製方法による果汁1、果汁3を用いた飲料は、比較例
の果汁2、4を用いた飲料に比べ、独特の渋味が改善さ
れ、ジューシーで美味なことが確認された。 渋味 総合評価 ++:独特の渋味が強い ×:美味しくない + :やや渋味あり ○:美味しい − :渋味を感じない ◎:非常に美味しい
【0020】
【表2】
【0021】
【発明の効果】本発明の調製方法により、天然のビタミ
ンC、ミネラルなどを豊富に含むカモカモ果汁の独特の
ウッディー様香気、渋味、雑味が低減される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細川 誠 神奈川県川崎市中原区苅宿335 長谷川香 料株式会社技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カモカモ果実から果汁を採取する際およ
    び/または採取後に、この果汁をポリビニルポリピロリ
    ドンで処理することを特徴とする風味の改善されたカモ
    カモ果汁の調製方法。
JP7300876A 1995-11-20 1995-11-20 風味の改善されたカモカモ果汁の調製方法 Pending JPH09140358A (ja)

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JP7300876A JPH09140358A (ja) 1995-11-20 1995-11-20 風味の改善されたカモカモ果汁の調製方法

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ID=17890186

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JP7300876A Pending JPH09140358A (ja) 1995-11-20 1995-11-20 風味の改善されたカモカモ果汁の調製方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014124184A (ja) * 2012-12-27 2014-07-07 Morinaga Milk Ind Co Ltd フルーツソースおよびその製造方法

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