JPH09138561A - 導電性ローラ - Google Patents

導電性ローラ

Info

Publication number
JPH09138561A
JPH09138561A JP29659795A JP29659795A JPH09138561A JP H09138561 A JPH09138561 A JP H09138561A JP 29659795 A JP29659795 A JP 29659795A JP 29659795 A JP29659795 A JP 29659795A JP H09138561 A JPH09138561 A JP H09138561A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductive
layer
roller
fluororesin
elastic layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP29659795A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuji Kon
修二 今
Yoshiaki Kanekura
嘉昭 金倉
Shinji Yamazaki
新司 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SWCC Corp
Original Assignee
Showa Electric Wire and Cable Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Electric Wire and Cable Co filed Critical Showa Electric Wire and Cable Co
Priority to JP29659795A priority Critical patent/JPH09138561A/ja
Publication of JPH09138561A publication Critical patent/JPH09138561A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 付加反応導電性シリコーンゴムから成る導電
性弾性層の外周に、硬化阻害を起こさず適度の体積固有
抵抗値を示すふっ素樹脂から成る抵抗調整層を備えた、
導電性ローラを提供する。 【解決手段】 導電性弾性層の体積固有抵抗値を106
Ω・cm以下とし、かつ、抵抗調整層を、導電性弾性層
に接して形成されアセチレンブラックの添加により体積
固有抵抗値が106 Ω・cm以下に調整された導電性ふ
っ素樹脂から成る下層と、ローラ表面を構成しFEFお
よび/またはHAFタイプのカーボンブラックの添加に
より体積固有抵抗値が107 〜1012Ω・cmに調整さ
れた導電性ふっ素樹脂から成る表層との、少なくとも2
層により構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子複写機やレー
ザビームプリンタなどにおいて、現像装置の帯電ローラ
や現像ローラあるいは転写ローラなどとして使用される
導電性ローラに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式による普通紙複写機、いわ
ゆる電子複写機としては、光により電荷を発生する感光
体を利用して感光体ドラム上に静電潜像を形成し、その
静電潜像に着色荷電粉体であるトナーを付着させて現像
すなわち可視像化し、これを熱により記録紙上に定着さ
せる方式のものが知られている。感光体ドラム表面に静
電潜像を形成するにあたっては、予め感光体ドラム表面
を帯電させておき、その帯電部分に原稿像を光学系を介
して投射し、光のあたった部分の帯電を消すことが行わ
れている。
【0003】従来より、上記静電潜像の形成に先立って
感光体ドラム表面を予め帯電させる方法の一つとして、
コロナ放電方式が知られている。これは、タングステン
ワイヤや金メッキワイヤなどの金属ワイヤに高電圧を印
加してコロナ放電を行い、感光体ドラム表面を帯電させ
る方法である。この方式には、放電の際に発生するオゾ
ンが感光体を劣化させるだけではなく、人体にも悪影響
を及ぼすという短所があることが知られている。通常
は、このような環境上の問題に対処するために、複写機
内には高圧電源に対する安全対策の他に、オゾンを取除
くためのフィルタを設置するなどの手段が講じられてい
るが、そのような設備の内蔵は複写機の小型化を難しく
する原因の一つとなっていた。
【0004】また、形成された静電潜像を現像する方法
は、一般に、一成分現像方式と二成分現像方式とに大別
することができる。二成分現像は、トナーに電荷を付与
するためにキャリアと呼ばれる別の粒子を適当な重量比
で混合した現像剤を用い、両者を摩擦帯電させた後に、
現像ポイントでトナーのみを離脱させるというものであ
る。通常、キャリアとしては鉄粉が使用され、内部に永
久磁石を組み込んだ金属スリーブからなる現像ローラが
現像ポイントとなる。これに対して一成分現像は、キャ
リアを用いずにトナーそのものに直接電荷を付与する方
法である。二成分現像方式は、高速複写やカラーコピー
にも対応が容易であるという長所を有するものの、使用
中にキャリアが疲労するため交換が必要になることや、
現像装置の機構が一成分現像に比べて複雑なため小型化
が難しいなどの短所があることが知られている。
【0005】ところで、近年の複写機のめざましい普及
に伴い、機器の簡易化・小型化の要求がさらに高まって
いる。そのような要求に応えるべく、一成分現像に対応
可能でコロナ放電方式によらずに感光体ドラムを帯電さ
せる方法の一つとして、接触ローラ帯電方式が開発され
ている。この方式は、導電性ローラをその表面が感光体
ドラム表面に接触するよう設置し、この導電性ローラの
回転により感光体ドラム表面を帯電させるようにしたも
のである。このような導電性ローラに対しては、体積固
有抵抗が107 〜1012Ω・cm程度の安定した導電性
を有し、感光体を汚染しないこと、さらに適度な弾性を
有することなどが要求される。
【0006】従来、そのような要求に応え得るローラと
して、たとえば、シリコーンゴムやエチレンプロピレン
ゴムなどの合成ゴムの体積固有抵抗と硬度を所望の値に
調整し、これらの合成ゴムからなる導電性弾性層をロー
ラ芯軸の外周に形成した単層ローラなどがあげられる。
あるいは、ローラ芯軸の外周に、ゴム硬度の低い導電性
弾性層と、所望の体積固有抵抗値を有する抵抗調整層と
を順に形成した機能分離型の多層ローラなどがあげられ
る。いずれのローラの場合も、通常、ゴム材料の硬度を
低下させるためには可塑剤あるいは軟化剤の添加が、そ
して導電性を調整するためにはカーボンブラックなどの
導電性粉末の混入が、行われている。
【0007】このカーボンブラックは、その原料や製法
などの違いから多くの品種があり、それらはさまざな特
性を有することが知られているが、ゴム材料に導電性を
付与する目的では、アセチレンガスの分解により得られ
るアセチレンブラックとよばれる種類のカーボンブラッ
クが、他の種類に比べて抵抗値を低くする効果が高く、
またゴム材料に悪影響を及ぼすおそれがないことから、
多用されている。
【0008】ところで、上記した従来の導電性ローラに
おいて、単層ローラの場合の導電性弾性層、あるいは機
能分離型ローラの抵抗調整層としてゴム材料を使用した
場合には、表面にトナーや紙粉が付着しやすいという難
点があるだけでなく、硬度調整に使用した軟化剤がロー
ラ表面に湧出して感光体を汚染するというおそれがあっ
た。また、そのゴム材料がイオウやその誘導体からなる
加硫剤を使用している場合には、このような成分の残留
による汚染をも引き起こすおそれがあった。
【0009】そこで、このような難点を解消する方法と
して、機能分離型の導電性ローラにおいて、多量の軟化
剤を必要とせずに硬度の調節が容易な付加反応型シリコ
ーンゴムを用いて導電性弾性層を形成したり、感光体の
汚染の防止が可能でトナーや紙粉との離型性にもすぐれ
たふっ素樹脂に導電性を付与し、そのような導電性樹脂
から成る層を、導電性弾性層の表面を被覆する抵抗調整
層として設けたりするなどの方法が考えられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】一般に、ふっ素樹脂の
体積固有抵抗値を調整するにあたっては、他のゴム材料
の場合と同様に、導電性粉末としてカーボンブラックを
添加することが行なわれている。しかしながら、カーボ
ンブラックの中でも導電性付与の目的で多用されるアセ
チレンブラックをふっ素樹脂に対して添加した場合に
は、その体積固有抵抗値を、導電性ローラとして要求さ
れる107 〜1012Ω・cmの範囲内の安定した数値に
制御することが難しいという問題があった。
【0011】一方、このような問題に対処すべくアセチ
レンブラック以外のカーボンブラックを用いた場合に
は、原料や製法に由来して含まれる微量成分が、導電性
シリコーンゴムなどの導電性弾性層材料に対して硬化阻
害などの悪影響を及ぼすおそれが新たに生じていた。と
くに、付加反応型シリコーンゴムを使用して低硬度の導
電性弾性層を形成し、その上に、導電性ふっ素樹脂チュ
ーブからなる表面の平滑な抵抗調整層を設けるようにし
た導電性ローラの場合には、このような悪影響が深刻な
問題となる。なぜならば、上記構成のローラはその製造
方法として、円筒金型内にローラ芯軸とふっ素樹脂チュ
ーブとを同心状に配置し、芯軸とチューブとの間隙に液
状の付加反応型導電性シリコーンゴム組成物を注入して
加熱硬化させ、冷却後金型から脱型するという方法が一
般的であるため、加熱硬化の際に架橋触媒として働くは
ずの白金化合物が、カーボンブラックに含まれるたとえ
ばイオウ分などと反応して触媒の役目を果たさなくな
り、硬化阻害が生じてしまうからである。
【0012】そこで、本発明は上記難点を解消するため
に成されたものであり、導電性ローラに適した低硬度の
導電性弾性層と、導電性弾性層に硬化阻害などの悪影響
を及ぼすおそれなく107 〜1012Ω・cmの体積固有
抵抗値を安定して示すふっ素樹脂を主体として成る抵抗
調整層とを備えた、トナーや紙粉との離型性が良好で感
光体を汚染することのないすぐれた導電性ローラを提供
することを、その目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の導電性ローラ
は、導電性シリコーンゴムから成る導電性弾性層の外周
に導電性樹脂から成る抵抗調整層が形成された導電性ロ
ーラにおいて、前記導電性弾性層の体積固有抵抗値が1
6 Ω・cm以下であり、かつ、前記抵抗調整層が、前
記導電性弾性層に接して形成されアセチレンブラックの
添加により体積固有抵抗値が106 Ω・cm以下に調整
された導電性ふっ素樹脂から成る抵抗調整下層と、ロー
ラ表面を構成しFEFおよび/またはHAFタイプのカ
ーボンブラックの添加により体積固有抵抗値が107
1012Ω・cmに調整された導電性ふっ素樹脂から成る
抵抗調整表層との、少なくとも2層から構成されている
ことを特徴としている。
【0014】本発明は、以下に説明するように、添加す
るカーボンブラックの品種を適切に選択しローラ構成を
適切に設定することにより、ふっ素樹脂の体積固有抵抗
値を107 〜1012Ω・cmに安定して保ち得ることが
見出だされて、完成に至ったものである。
【0015】一般に、カーボンブラックの品種を決める
主な要素は、粒子径、ストラクチャー、および表面化学
特性といわれている。これらの項目はそれぞれ平均粒子
径(または比表面積)、吸油量、およびpH(または揮
発分)などの測定値で表示することができる。導電性付
与の目的でカーボンブラックが添加されるとき、カーボ
ンブラックの粒子が小さいほど、またストラクチャーが
高いほど、少ない配合量で抵抗値を低くし得るという傾
向がある。たとえばアセチレンガスを原料として得られ
るアセチレンブラックは、粒子径40nm前後とさほど
小さくはないがストラクチャーがとくに大きいため、導
電性付与の目的に多用されている。
【0016】そこで、アセチレンブラックの代替となり
得るカーボンブラックを求めるにあたって、液状炭化水
素を原料としてオイルファーネス法により製造され現在
の代表的なカーボンブラックといわれるオイルファーネ
スブラックの様々な品種について、検討した。オイルフ
ァーネス法によれば、原料組成や熱分解条件を変化させ
ることにより、さまざまな粒径・特性のカーボンブラッ
クが製造可能であり、オイルファーネスブラックは、ゴ
ム用カーボンブラックとしての幅広い要求に対応可能な
特性の微妙に異なる多彩な品種がそろっていることが特
長である。
【0017】本発明に際して、ふっ素樹脂に対し種々の
オイルファーネスブラックの添加を試みたところ、ゴム
用カーボンブラックの分類でFEFおよび/またはHA
Fタイプとよばれるカーボンブラックの添加によって、
ふっ素樹脂層が107 〜1012Ω・cmの体積固有抵抗
値を安定して有するように、制御可能なことが見出ださ
れた。
【0018】FEFタイプとは、一般に、高速押出性フ
ァーネス(Fast Extrusion Furnace)とよばれ粒子径40
〜48nm程度のオイルファーネスブラックを指すが、
ストラクチャーや粒子径などの違いによりさらにFEF
−LS(高速押出性ファーネスロウストラクチャー)、
FEF(高速押出性ファーネス)、FEF−HS(同ハ
イストラクチャー)などのタイプに分類される。
【0019】HAFタイプとは、高耐磨耗性ファーネス
(High Abrasion Furnace) とよばれ粒子径範囲26〜3
0nm程度のオイルファーネスブラックを指すが、スト
ラクチャーや粒子径などの違いによりさらにHAF−L
S(高耐磨耗性ファーネスロウストラクチャー)、HA
F−LS−SC(同超導電性)、HAF、HAF−HS
などのタイプに分類されている。
【0020】本発明において、これらのカーボンブラッ
クのふっ素樹脂に対する配合量は、ふっ素樹脂層が所望
の体積固有抵抗値を示すように、また配合後のふっ素樹
脂がチューブ形状などへの押出し加工に適するように、
適宜設定することができる。
【0021】たとえば、ふっ素樹脂としてPFA(パー
フルオロアルコキシ樹脂)を使用した場合、FEFおよ
び/またはHAFの配合量がPFA100重量部に対し
て、6重量部より少ないときには体積固有抵抗値が高く
なり過ぎ、12重量部を越えるときには配合後のふっ素
樹脂が固くなって押出しが困難になり、ともに好ましく
ない。したがってFEFおよび/またはHAFの配合量
は、PFA100重量部に対して6〜12重量部の範囲
内で適宜設定される。これらのカーボンブラックの添加
により、体積固有抵抗値そのものは中心値に対して1.
5桁以内に管理することが可能になる。
【0022】本発明の導電性ローラは、図1および図2
にその断面の概略を示すように、圧縮永久歪みが小さく
硬度の調節の容易な導電性シリコーンゴムから成る層を
導電性弾性層1として設け、抵抗調整層2を、少なくと
も導電性弾性層1に接する抵抗調整層下層3と最外層と
なる抵抗調整層表層4とを含む多層構成とし、抵抗調整
層表層4が導電性弾性層1と直接接することがないよう
にしている。FEFおよび/またはHAFは高導電性で
あるが、微量成分としてのイオウ分をアセチレンブラッ
クに比べて多く含んでいる。そのため、アセチレンブラ
ックの添加により抵抗値を調整した抵抗調整下層3を、
抵抗調整層表層4と導電性弾性層1との間にバリヤとし
て設けることにより、FEFおよび/またはHAFを含
む抵抗調整層表層4が導電性弾性層1に悪影響を及ぼさ
ないようにしている。
【0023】図1は、芯軸1の外周に導電性弾性層2を
形成しチューブ状の抵抗調整層3を配置した構成のロー
ラを示し、図2は、導電性弾性層2の外周にスリーブ状
の抵抗調整層4を配置した構成のローラを示している。
【0024】本発明において、抵抗調整下層5における
ふっ素樹脂に対するアセチレンブラックの配合量につい
ては、FEFおよび/またはHAFの場合と同様に、所
望の体積固有抵抗値や加工適性にあわせて適宜設定すれ
ばよい。たとえば、ふっ素樹脂としてPFA(パーフル
オロアルコキシ樹脂)を使用した場合、アセチレンブラ
ックの配合量がPFA100重量部に対して、4重量部
より少ないときには体積固有抵抗値が高くなり過ぎ、9
重量部を越えるときには配合後のふっ素樹脂が固くなっ
て押出しが困難になり、ともに好ましくない。したがっ
てアセチレンブラックの配合量は、PFA100重量部
に対して4〜9重量部の範囲内で適宜設定される。
【0025】本発明においては、抵抗調整層3、4は抵
抗調整下層5と抵抗調整表層6との2層構成に限らず、
それらの間に、他の機能を有する層がさらに設けられた
多層構成になっていてもよい。このような抵抗調整層
は、同時押出しより2層あるいはそれ以上の層からなる
チューブあるいはスリーブとして容易に製造することが
できる。
【0026】なお、本発明において、抵抗調整表層6は
体積固有抵抗値を107 〜1012Ω・cmに調整され、
抵抗調整下層5と導電性弾性層2とはそれぞれ106 Ω
・cm以下に調整されている必要があるが、さらに好ま
しくは、これら3層の体積固有抵抗値が、抵抗調整表層
6>抵抗調整下層5>導電性弾性層2の順に小さくなっ
ていることが好ましい。これら以外の層が設けられてい
る場合にも、このようにローラの外側から内側に向かっ
て、体積固有抵抗値が順に小さくなっていることが好ま
しい。ローラ表面に抵抗の小さい層があると電荷が早く
移動し過ぎたり、表層の長さ方向への電荷移動が起こっ
てしまうため、好ましくない。なお、本発明によれば、
ローラ端部の形状を工夫することによって、ローラから
の電荷のリークを極力抑えることができる。
【0027】本発明において、抵抗調整層の厚さは30
〜150μmの範囲内が好ましく、30μmより薄い場
合には、成型時にシワが出易くなり、また製造されたロ
ーラの抵抗値にバラツキがでる傾向があり、好ましくな
い。150μmより厚い場合にはローラ硬度の低いもの
が得難くなるため、やはり好ましくない。
【0028】本発明のローラは、チューブ被覆ローラの
一般的な製法にしたがって容易に製造することができ
る。たとえば、図1に示すローラは、内面をエッチング
しプライマを塗布した2層構成のふっ素樹脂チューブ内
にローラ芯軸を挿入し、これらを円筒金型内に同心的に
配置したのち、芯軸とチューブとの間隙に液状の付加反
応型導電性シリコーンゴム組成物を注入し加熱硬化さ
せ、冷却後金型から脱型するなどの方法により製造する
ことができる。図2に示すローラは、円筒金型内に同心
的に配置した2層構成のふっ素樹脂スリーブの中空部
に、液状の付加反応型導電性シリコーンゴム組成物を注
入し、加熱硬化させて導電性弾性層を形成するようにし
て製造される。
【0029】本発明の導電性ローラは、現像部の帯電ロ
ーラ、現像ローラ、あるいは転写ローラとしての他に、
定着部の加圧ローラとしても使用可能である。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例にしたがっ
て説明する。
【0031】PFA100重量部にアセチレンブラック
(商品名デンカブラック、電気化学社製)10重量部を
配合したふっ素樹脂組成物と、PFA100重量部にF
EF(商品名 旭#70、旭カーボン社製)13重量部
を配合したふっ素樹脂組成物とを用いて、同時押出しに
より導電性ふっ素樹脂からなる2層シームレスチューブ
を作製した。得られたチューブの表層となるFEF配合
層の体積固有抵抗値は108 Ω・cm、下層となるアセ
チレンブラック配合層の体積固有抵抗値は5×104 Ω
・cm、チューブ全体の体積固有抵抗値は107 Ω・c
mであった。
【0032】このようにして作製されたふっ素樹脂チュ
ーブの、アセチレンブラック配合層の表面をエッチング
してプライマを塗布した。一方、常法にしたがって予め
洗浄・脱脂などの下処理を済ませた胴部長さ225m
m、外径10mmの芯軸を、円筒金型内に先に得られた
ふっ素樹脂チューブと同心状に配置して、芯軸とチュー
ブとの間隙に、付加反応型半導電性シリコーンゴム(東
レ・ダウコーニング社製)組成物(硬度15、体積固有
抵抗3×104 Ω・cm)を注入した。その後、120
℃の温度で1時間加熱して硬化させた。冷却後、金型か
ら脱型して、外径16mmの本発明の実施例の導電性ロ
ーラを得た。表層となるFEFタイプのカーボンブラッ
ク配合層、および下層となるアセチレンブラック配合層
の厚さは、それぞれ25μmであった。安定した導電性
と好ましい硬度を有し、硬化阻害や感光体汚染がなくト
ナーや紙粉が付着しにくく、歪みのないすぐれた帯電ロ
ーラが得られた。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
低硬度で感光体を汚染するおそれもなくトナーや紙粉と
の離型性が良好で、107 〜1012Ω・cmの好ましい
体積固有抵抗値を安定して示すすぐれた導電性ローラが
提供される。なお、ふっ素樹脂の帯電列は負であるた
め、負帯電現像ローラとしてとくに好適に使用可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ふっ素樹脂チューブからなる抵抗調整層を備え
た本発明のローラの断面の概略図である。
【図2】ふっ素樹脂スリーブからなる抵抗調整層を備え
た本発明のローラの断面の概略図である。
【符号の説明】
1……芯軸 2……導電性弾性層 3……チューブ状の抵抗調整層 4……スリーブ状の抵抗調整層 5……抵抗調整下層 6……抵抗調整表層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性シリコーンゴムから成る導電性弾
    性層の外周に導電性樹脂から成る抵抗調整層が形成され
    た導電性ローラにおいて、前記導電性弾性層の体積固有
    抵抗値が106 Ω・cm以下であり、かつ、前記抵抗調
    整層が、 前記導電性弾性層に接して形成され、アセチレンブラッ
    クの添加により体積固有抵抗値が106 Ω・cm以下に
    調整された導電性ふっ素樹脂から成る抵抗調整下層と、 ローラ表面を構成し、FEFおよび/またはHAFタイ
    プのカーボンブラックの添加により体積固有抵抗値が1
    7 〜1012Ω・cmに調整された導電性ふっ素樹脂か
    ら成る抵抗調整表層との、少なくとも2層から構成され
    ていることを特徴とする導電性ローラ。
  2. 【請求項2】 前記抵抗調整層が、多層同時押出により
    形成されたチューブあるいはスリーブであることを特徴
    とする特許請求の範囲請求項1記載の導電性ローラ。
  3. 【請求項3】 前記導電性弾性層のゴム硬度が60以下
    であることを特徴とする特許請求の範囲請求項1あるい
    は2記載の導電性ローラ。
JP29659795A 1995-11-15 1995-11-15 導電性ローラ Withdrawn JPH09138561A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29659795A JPH09138561A (ja) 1995-11-15 1995-11-15 導電性ローラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29659795A JPH09138561A (ja) 1995-11-15 1995-11-15 導電性ローラ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09138561A true JPH09138561A (ja) 1997-05-27

Family

ID=17835616

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29659795A Withdrawn JPH09138561A (ja) 1995-11-15 1995-11-15 導電性ローラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09138561A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002049219A (ja) * 2000-08-02 2002-02-15 Canon Chemicals Inc 帯電部材および電子写真装置
JP2006003724A (ja) * 2004-06-18 2006-01-05 Ricoh Co Ltd 導電性部材及び帯電ローラ及び帯電ローラを有するプロセスカートリッジ並びに画像形成装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002049219A (ja) * 2000-08-02 2002-02-15 Canon Chemicals Inc 帯電部材および電子写真装置
JP2006003724A (ja) * 2004-06-18 2006-01-05 Ricoh Co Ltd 導電性部材及び帯電ローラ及び帯電ローラを有するプロセスカートリッジ並びに画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0841600B1 (en) Image forming apparatus having transfer rotary member
CN110874035A (zh) 显影辊、处理盒和电子照相图像形成设备
JP2008209488A (ja) 帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP6303573B2 (ja) 帯電装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置
JP4114991B2 (ja) 画像形成装置
JP4720356B2 (ja) 画像形成装置および画像形成ユニット
JPH09138561A (ja) 導電性ローラ
JP2005121728A (ja) 現像ローラ、電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置
JP3539114B2 (ja) 現像ロールおよびその製法
JP3646753B2 (ja) 半導電性部材
JP2007163574A (ja) 導電性ゴムローラ
JP7424139B2 (ja) 帯電部材、帯電装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置
JP2007272187A (ja) クリーニング装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP2011180535A (ja) 中間転写ベルト用クリーニングローラ、中間転写ベルト用クリーニング装置及び画像形成装置
US6470162B2 (en) Conductive member, process cartridge and electrophotographic apparatus
JP6635726B2 (ja) 導電性部材、プロセスカートリッジ、電子写真装置及び付加硬化型シリコーンゴム混合物
JP3279923B2 (ja) 電子写真装置
JPH11352796A (ja) シームレス状半導電性ベルト
JP2000206779A (ja) トナ―担持体及び画像形成装置
JP2011081428A (ja) 画像形成装置、画像形成ユニットおよびクリーニング部材
JP3313996B2 (ja) 帯電装置及び電子写真装置
JPH07295332A (ja) 帯電部材及びこれを有する電子写真装置
JP2004271709A (ja) 導電性ゴムローラー
US6661988B2 (en) Image-forming apparatus having a silicone roller to prevent filming effect
JPH09160369A (ja) 導電性ローラ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030204