JPH09138502A - ベンゾピラン環縮合化合物 - Google Patents
ベンゾピラン環縮合化合物Info
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- JPH09138502A JPH09138502A JP20271096A JP20271096A JPH09138502A JP H09138502 A JPH09138502 A JP H09138502A JP 20271096 A JP20271096 A JP 20271096A JP 20271096 A JP20271096 A JP 20271096A JP H09138502 A JPH09138502 A JP H09138502A
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Abstract
す化合物を提供することを課題とする。 【解決手段】波長500nm以上の可視光に対して光増
感能を示すベンゾピラン環縮合化合物と、そのベンゾピ
ラン環縮合化合物を含んでなる光増感剤と、光増感剤と
してそのベンゾピラン環縮合化合物を含んでなる光重合
用組成物により解決する。
Description
環縮合化合物、とりわけ、波長500nm以上の可視光
に対して光増感能を示すベンゾピラン環縮合化合物に関
する。
れるようになり、その用途は塗料や印刷インキのような
印刷分野、プリント基板、超LSI、さらには、ホログ
ラム記録のような電子分野にまで及んでいる。光重合
は、光重合性化合物が光照射により光重合体を生成する
性質を利用している。光重合性化合物は、一般に、紫外
線に感受性を示し、光源には水銀灯のg線やi線、ある
いは、高出力アルゴンレーザーの紫外部発振線などが用
いられていた。ところが、可視レーザー光を用いる画像
記録技術が開発されたことに伴い、最近では、可視光に
より光重合可能な組成物の需要が高まりつつある。
感受性を示すので、これを可視光で重合させようとする
と、光増感剤の使用が不可欠の技術要素になる。光増感
剤に望まれる特性としては、記録光波長での吸光係数が
大きいこと、種々の光重合性化合物を光増感し得るこ
と、増感効率が高いこと、溶媒に対する溶解性と他の配
合成分との相溶性に優れていること、そして保存安定性
に優れていることなどが挙げられる。
組成物においては、通常、光増感剤以外に、光重合性化
合物、重合開始剤、バインダー樹脂などが配合される。
光増感剤以外の成分は、個々の用途に応じて多種多様の
材料のなかから選択される。具体的には、所望の特性を
有する組成物を得るには、先ず光増感剤以外の成分を決
定し、次に可視記録光に対して感度が高く、しかも光重
合性化合物を効率的に増感する光増感剤を選別する方法
が採用される。公知の光増感剤としては、例えば、特開
昭54−151024号公報に開示されたメロシアニン
色素、特開昭58−29803号公報に開示されたシア
ニン色素、特開昭59−56403号公報に開示された
スチルベン誘導体、特開昭63−23901号公報に開
示されたクマリン化合物及び特開昭64−33104号
公報に開示されたメチレンブルー誘導体などが挙げられ
る。これらの光増感剤はいずれも一長一短があり、多種
多様の成分からなる光重合用組成物にあって前述のよう
な特性を常に発揮し得るようなものはなく、特に波長5
00nm以上の可視光に対して良好な光増感能を示すも
のは殆ど知られていない。
の発明の第一の課題は、波長500nm以上の可視光に
対して光増感能を示す化合物を提供することにある。
化合物の光増感剤としての用途を提供することにある。
剤として斯かる化合物を含んでなる光重合用組成物を提
供することにある。
解決すべく鋭意研究した結果、3−ベンズイミダゾリル
−2−イミノクマリン化合物から誘導される一連のベン
ゾピラン環縮合化合物は波長500nm以上の可視光に
対して光増感能を示し、光重合性化合物を可視光により
重合させる際の増感剤として極めて有用であることを見
出した。
波長500nm以上の可視光に対して光増感能を有する
ベンゾピラン環縮合化合物により解決するものである。
ピラン環縮合化合物を含んでなる光増感剤により解決す
るものである。
して当該ベンゾピラン環縮合化合物を含んでなる光重合
用組成物により解決するものである。
すると、本発明は、波長500nm以上の可視光に対し
て光増感能を示す新規なベンゾピラン環縮合化合物の発
見に基づくものである。本発明でいうベンゾピラン環縮
合化合物とは、それが斯かる波長域の可視光に対して光
増感能を示すかぎり、その出所・由来、調製方法は問わ
ない。本発明による好ましいベンゾピラン環縮合化合物
の一例としては、例えば、下記の化1に示す構造を有す
るものが挙げられる。
鎖状又は分枝若しくは置換基を有するアルキル基を意味
するものとし、直鎖状及び分枝を有するアルキル基とし
ては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、イソブチル基、1−メチルプロピル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、
デシル基、ドデシル基、オクタデシル基などのアルキル
基が、また、置換基を有するアルキル基としては、例え
ば、2−ブトキシエチル基、2−(2−エトキシ)エト
キシエチル基、6−ブロモヘキシル基、2−カルボキシ
エチル基、3−スルホキシプロピル基、4−スルホキシ
ブチル基、2−ヒドロキシエチル基、フェニルメチル
基、4−ブトキシフェニルメチル基、4−ブチルフェニ
ルメチル基などが挙げられる。なお、R1とR2の一方
又は両方がそれらの結合している窒素原子の結合するベ
ンゼン環と結合して五員又は六員環などの環状構造を形
成してもよい。R1及びR2が炭素数6個以上のアルキ
ル基であるベンゾピラン環縮合化合物は種々の溶剤に対
して良好な溶解性を示し、また、光重合用組成物におけ
る他の成分との相溶性も良いという特徴がある。
ロゲン基、シアノ基、トリフルオロメチル基、カルボキ
シル基、又はエチルカルボキシル基、ブチルカルボキシ
ル基、オクチルカルボキシル基、4−ブチルフェニルカ
ルボキシル基、4−ヘキシルシクロヘキシルカルボキシ
ル基などのカルボン酸エステル基を表す。R4はメチル
基、エチル基、ブチル基、オクチル基、ドデシル基、オ
クタデシル基などのアルキル基を、R5及びR6はそれ
ぞれ水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン
基、シアノ基、トリフルオロメチル基又はスルホキシ基
を表す。XはCH3SO4、C2H5SO4、p−CH
3C6H4SO3、Br、I、BF4、PF6、ClO
4、(C6H5)3BC4H9を始めとする一価の酸残
基を、また、YはNH基またはOを表す。ただし、nは
0又は1から選ばれる整数であって、nが0のときはR
4もXも存在しない。個々のベンゾピラン環縮合化合物
としては、例えば、化5乃至化15に示す構造を有する
ものが挙げられる。
常、化学合成により調製される。一般的には、例えば、
適宜の置換基を有する化16に示す構造のサリチルアル
デヒドに、適宜の置換基を有する化17に示す構造のベ
ンズイミダゾール誘導体を反応させ、化18に示す基本
骨格を有するイミノクマリン誘導体を得る。そして、こ
のイミノクマリン誘導体を中間体として用い、これにマ
ロノニトリルなどを反応させれば、目的とするベンゾピ
ラン環縮合化合物が得られる。なお、斯かる合成方法に
ついては、例えば、独国特許公開第2,253,538
号明細書などにも記載されている。
合化合物は波長500nm以上の可視光に対して光増感
能を示すので、光重合性化合物に斯かる波長域の光を照
射して光重合させる際の光増感剤として極めて有用であ
る。本発明による光増感剤は、通常、光重合性化合物、
光重合開始剤及びバインダー樹脂との組成物としての形
態で用いられる。ただし、用途によってはバインダー樹
脂を含まない形態もある。
通常のモノマー、オリゴマー、プレポリマー及びそれら
の混合物が用いられ、これらは、通常、分子内にエチレ
ン性二重結合を少なくとも1個有している。個々の光重
合性化合物としては、例えば、エチルアクリレート、ヒ
ドロキシエチルアクリレート、エチレングリコールジメ
タアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリメタアクリレート、ポリ
エステルメタアクリレート、ポリウレタンメタアクリレ
ート、エポキシメタアクリレートなどが挙げられる。
化物、2,4,6−トリクロロメチル−s−トリアジ
ン、ベンゾインアルキルエーテル、ビスイミダゾール、
鉄−アレン錯体、チタノセン化合物、N−フェニルグリ
シン、ジフェニルヨードニウム塩などがある。有機過酸
化物の例としては、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフ
タレート及び3,3´,4,4´−テトラキス(t−ブ
チルジオキシカルボニル)ベンゾフェノンを含むパーオ
キシエステル、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−
ブチルジオキシ)−3−ヘキサン及びジ−t−ブチルパ
ーオキサイドを含むジアルキルパーオキサイド、2,5
−ビス(ヒドロパーオキシ)−2,5−ジメチルヘキサ
ン及びt−ブチルヒドロパーオキサイドを含むヒドロパ
ーオキサイド、ブチル−4,4−ビス(t−ブチルジオ
キシ)バリレート及び1,1−ビス(t−ブチルジオキ
シ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを含むパ
ーオキシアセタール、そして、エチルメチルケトンを含
むケトンパーオキサイドが挙げられる。これらは、必要
に応じて、適宜組合せて用いられる。
ばよく、個々のバインダー樹脂としては、例えば、ポリ
−N−ビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、ポリ
ビニルブチラール、ポリビニルカルバゾール、ポリスチ
レン、ポリメチルメタアクリレート、ポリエチレンオキ
サイド、ポリブチルメタアクリレート、スチレン−マレ
イン酸エステル、ポリメチルメタアクリレート−メタア
クリル酸系、ポリ−N−ビニルピロリドン−グリシジル
メタアクリレート系樹脂などが挙げられる。
環縮合化合物を1種又は2種以上含んでなり、通常、光
重合開始剤に対して0.1乃至10重量部、望ましく
は、0.5乃至5重量部用いられる。したがって、本発
明の光増感剤を含んでなる光重合用組成物は、光増感剤
1重量部に対して、光重合性モノマーを1乃至1,00
0重量部、望ましくは、10乃至500重量部加え、必
要に応じて、さらに、バインダー樹脂を1,000重量
部まで、望ましくは、500重量部含有せしめて調製さ
れる。必要に応じて、それ以外に、例えば、ハイドロキ
ノン、ピロガロール、2,6−ジ−t−ブチル−p−ク
レゾールなどのキノン系又はフェノール系の熱重合禁止
剤や、フタル酸エステルやアジピン酸エステルを含む飽
和又は不飽和カルボン酸エステルを始めとする公知の可
塑剤を配合してもよい。なお、重合方法も特に制限はな
く、公知の光ラジカル重合法及び光イオン重合法のいず
れも適用することができる。
に基づき説明する。
の合成】2−シアノメチルベンズイミダゾール23.3
gと1,1,7,7−テトラメチル−8−ヒドロキシ−
9−ユロリジルアルデヒド40.6gをエチルアルコー
ル200mlに溶解し、ピペリジン11mlを加え、2
4時間加熱還流した。反応物を室温まで冷却し、析出す
る結晶を濾取した。エチルアルコールで洗浄し、化19
で表される中間体を22.1g得た。
を1.3g加え、エチルアルコール80ml中で12時
間加熱還流した後、室温まで冷却し、析出する結晶を濾
取した。クロロホルムで再結晶し、化5に示す輝緑色結
晶を8.0g得た。
60℃であり、塩化メチレン中で波長564nmに吸収
極大を示した。重クロロホルム中での1HNMRスペク
トルは以下の通りである。δ(TMS、ppm)8.3
9(1H、s)、7.57−7.18(5H、m)、
3.61−3.22(4H、m)、2.01−1.25
(16H、m)。
合性化合物に可視光を照射して重合させる際の光増感剤
として有用である。
の合成】実施例1の方法により得た化5に示される化合
物6gを、濃塩酸50ml中、100℃で24時間加熱
して反応させた後、室温まで冷却し、反応物に10%苛
性ソーダ水溶液を加えて中和した。析出した結晶を濾取
し、蒸留水で洗浄した後、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにより精製し、N,N−ジメチルホルムアミド
より再結晶したところ、化6に示す濃褐色結晶が2.5
g得られた。
26℃であり、塩化メチレン中で波長568nmに吸収
極大を示した。重クロロホルム中での1HNMRスペク
トルは以下の通りである。δ(TMS、ppm)8.4
6(1H、s)、7.80−7.28(5H、m)、
3.74−3.25(4H、m)、2.1−1.20
(16H、m)。
合性化合物に可視光を照射して重合させる際の光増感剤
として有用である。
の合成】2−シアノメチルベンズイミダゾールと、4−
N,N−ジオクチルアミノサリチルアルデヒドを実施例
1と同様に反応させて化20で表される中間体を得、次
いでマロノニトリルと反応させ化7で表される化合物を
得た。
62℃であり、塩化メチレン中で波長552nmに吸収
極大を示した。重クロロホルム中での1HNMRスペク
トルは以下の通りである。δ(TMS、ppm)8.8
(1H、m)、8.4(1H、s)、7.9−7.7
(1H、m)、7.6−7.2(3H、m)、6.7−
6.4(2H、m)、3.5−3.1(4H、m)、
2.0−1.1(24H、m)、1.1−0.7(6
H、m)。
合性化合物に可視光を照射して重合させる際の光増感剤
として有用である。
の合成】5−シアノ−2−シアノメチルベンズイミダゾ
ールと、1,1,7,7−テトラメチル−8−ヒドロキ
シ−9−ユロリジルアルデヒドを実施例1と同様に反応
させて化21で表される中間体を得、次いでマロノニト
リルと反応させ化8で表される化合物を得た。
93℃である。HPLCでは1対1の2ピークを示し、
各々のピークの吸収スペクトルを測定すると全く同一で
あり、568nm(塩化メチレン中)に吸収極大を示し
た。DMSO−d6中での1HNMRスペクトルは以下
の通りである。δ(TMS、ppm)9.1(0.5
H、d)、8.91(0.5H、d)、8.4(0.5
H、s)、8.3(1.5H、br)、8.0(0.5
H、d)、7.8(0.5H、d)、7.6(0.5
H、dd)、7.6(0.5H、dd)、7.3(0.
5H、s)、7.2(0.5H、s)、3.6−3.4
(4H、m)、2.0−1.8(4H、m)、1.7
(3H、s)、1.7(3H、s)、1.4(6H、
s)。吸収スペクトル及び1HNMRの結果からこの化
合物は5位乃至6位にシアノ基が結合した異性体の1対
1の混合物とみなされる。
合性化合物に可視光を照射して重合させる際の光増感剤
として有用である。
の合成】実施例4の方法により得た化8に示される化合
物を、実施例2と同様に濃塩酸中反応せしめ、化9で表
される化合物を得た。
上である。HPLCでは1対1の2ピークを示し、各々
のピークの吸収スペクトルを測定すると全く同一であり
565nm(メタノール中)に吸収極大を示した。DM
SO−d6中での1HNMRスペクトルは以下の通りで
ある。δ(TMS、ppm)9.3−7.5(6H、
m)、3.6−3.4(4H、m)、2.0−1.2
(16H、m)。吸収スペクトル及び1HNMRの結果
からこの化合物は5位乃至6位にシアノ基が結合した異
性体の1対1の混合物とみなされる。
合性化合物に可視光を照射して重合させる際の光増感剤
として有用である。
物の合成】2−シアノメチル−5−トリフルオロメチル
ベンズイミダゾールと、1,1,7,7−テトラメチル
−8−ヒドロキシ−9−ユロリジルアルデヒドを実施例
1と同様に反応させて化22で表される中間体を得、次
いでマロノニトリルと反応させ化10で表される化合物
を得た。
272℃であり、塩化メチレン中で波長565nmに吸
収極大を示した。重クロロホルム中での1HNMRスペ
クトルは以下の通りである。δ(TMS、ppm)9.
1−7.3(6H、m)、3.7−3.2(4H、
m)、2.2−1.2(16H、m)。
合性化合物に可視光を照射して重合させる際の光増感剤
として有用である。
物の合成】2−シアノメチルベンズイミダゾールと、
4、4−ジメチル−6−ホルミル−5−ヒドロキシ−1
−ヒドロキシエチル−1、2、3、4−テトラヒドロキ
ノリンを実施例1と同様に反応させて化23で表される
中間体を得、次いでマロノニトリルと反応させ化11で
表される化合物を得た。
235℃であり、塩化メチレン中で波長547nmに吸
収極大を示した。重クロロホルム中での1HNMRスペ
クトルは以下の通りである。δ(TMS、ppm)8.
7(1H、d)、8.6(1H、S)、7.7(1H,
d)、7.6(1H,d)、7.3(2H,m)、6.
9(1H、d)、3.8(4H、m)、3.5(2H、
m)、1.9(2H、m)、1.6(6H、s)。
合性化合物に可視光を照射して重合させる際の光増感剤
として有用である。
物の合成】実施例4の方法により得た化11に示される
化合物を、実施例2と同様に濃塩酸中反応せしめ、化1
2で表される化合物を得た。
以上であり、塩化メチレン中で波長554nmに吸収極
大を示した。DMSO−d6中での1HNMRスペクト
ルは以下の通りである。δ(TMS、ppm)8.7
(1H、d)、8.6(1H、S)、7.7(1H、
d)、7.6(1H、d)、7.3(2H、m)、6.
9(1H、d)、3.8(4H、m)、3.5(2H、
m)、1.9(2H、m)、1.6(6H、s)。
合性化合物に可視光を照射して重合させる際の光増感剤
として有用である。
物の合成】化24で示される化合物とジメチル硫酸を5
時間120℃で加熱撹拌した。室温まで冷却後アセトン
を加え撹拌の後析出結晶を濾取した。シリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製した後アセトンにて再結晶し
化13で表される化合物を得た。
であり、メタノール中で波長556nmに吸収極大を示
した。重クロロホルム中での1HNMRスペクトルは以
下の通りである。δ(TMS、ppm)9.2−6.4
(9H、m)、5.1−4.1(4H、m)、4.5
(3H、s)、3.7(3H、s)、1.3(6H、
t)。
合性化合物に可視光を照射して重合させる際の光増感剤
として有用である。
合物の合成】化5で示される化合物とジメチル硫酸を実
施例9と同様に反応し化14で表される化合物を得た。
255℃であり、メタノール中で波長566nmに吸収
極大を示した。重クロロホルム中での1HNMRスペク
トルは以下の通りである。δ(TMS、ppm)9.2
−7.7(6H、m)、4.6(1H、s)、3.7−
3.6(7H、m)、2.0−1.3(16H、m)。
合性化合物に可視光を照射して重合させる際の光増感剤
として有用である。
合物の合成】2−シアノメチルベンズイミダゾールと、
8−ヒドロキシ−4、4、7、7−テトラメチル−9−
トリフルオロアセチルユロリジンを実施例1と同様に反
応させて化25で表される中間体を得、次いでマロノニ
トリルと反応させ化15で表される化合物を得た。
190℃であり、塩化メチレン中で波長585nmに吸
収極大を示した。重クロロホルム中での1HNMRスペ
クトルは以下の通りである。δ(TMS、ppm)8.
6(1H、d)、7.6(1H、s)、7.4(1H、
d)、7.2(1H、t)、7.0(1H、t)、3.
4−3.3(4H、m)、1.9−1.7(4H、
m)、1.7(3H、s)、1.2(3H、s)。
合性化合物に可視光を照射して重合させる際の光増感剤
として有用である。
0重量部に光重合性モノマーとしてペンタエリスリトー
ルアクリレートを100重量部、バインダー樹脂として
アクリル酸−メタアクリル酸共重合体を100重量部、
そして、光重合開始剤として3,3´,4,4´−テト
ラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン
を8重量部それぞれ加え、さらに、光増感剤として実施
例1乃至11の方法により調製したベンゾピラン環縮合
化合物のいずれかを3重量部加えて11種類の光重合用
組成物を調製した。
面処理した砂目立てアルミ板に均一に塗布して感光層を
形成せしめた後、酸素による重合阻害を防止すべく、感
光層の外側にポリビニルアルコール層を形成した。そし
て、500Wキセノン灯をもって、20分間露光した
後、常法にしたがって現像した。同時に、本発明のベン
ゾピラン環縮合化合物に代えて公知のクマリン系光増感
剤を用いる系を設け、上記と同様に処置して対照とし
た。結果を図1乃至9に示す。
マリン系光増感剤が波長380乃至540nmの可視光
に対してしか光増感能を示さないところ、本発明のベン
ゾピラン環縮合化合物は約400乃至約700nmとい
う、極めて広い波長域の可視光に対して光増感能を示す
ことが明らかとなった。特に、長波長側の500nm以
上の波長域は、実用上の満足できる光増感剤がなかった
領域である。本発明のベンゾピラン環縮合化合物がこの
ように広い波長域の可視光に対して光増感能を示すこと
は、光重合用組成物に配合する成分の選択の幅を大いに
広げるものである。
0nm以上の可視光に対して光増感能を示す新規なベン
ゾピラン環縮合化合物の発見に基づくものである。した
がって、本発明のベンゾピラン環縮合化合物はアルゴン
イオンレーザーのみでなく、斯かる波長域の可視光、例
えば、ハロゲンランプ、YAGレーザーの第二高調波及
びヘリウム−ネオンレーザーなどを照射して光重合させ
る際の光増感剤として極めて有用であり、これら可視光
を用いる、例えば、印刷製版用PS版、プリント基板用
レジスト、デジタルカラープルーフ、ホログラム記録、
光キュア接着剤、塗料、印刷用インキを始めとする諸分
野において多種多様の用途を有する。
明であり、斯界に貢献すること誠に多大な、意義のある
発明である。
合化合物の光増感能を示す図である。
合化合物の光増感能を示す図である。
合化合物の光増感能を示す図である。
合化合物の光増感能を示す図である。
縮合化合物の光増感能を示す図である。
縮合化合物の光増感能を示す図である。
縮合化合物の光増感能を示す図である。
光増感能を示す図である。
光増感能を示す図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 波長500nm以上の可視光に対して光
増感能を有するベンゾピラン環縮合化合物。 - 【請求項2】 化1に示す構造を有する請求項1に記載
のベンゾピラン環縮合化合物。 【化1】 ただし、化1において、R1及びR2はそれぞれ独立に
直鎖状又は分枝若しくは置換基を有するアルキル基を表
す。またR1とR2の一方又は両方がそれらの結合して
いる窒素原子の結合するベンゼン環と結合して五員又は
六員環を形成してもよい。R3は水素原子、ハロゲン
基、シアノ基、トリフルオロメチル基、カルボキシル基
又はカルボン酸エステル基を、R4はアルキル基を、R
5及びR6は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、シ
アノ基、トリフルオロメチル基、スルホキシ基又はハロ
ゲン基を、Xは一価の酸残基を、YはNH基、O又はS
をそれぞれ表すものとする。また、nは0又は1から選
ばれる整数であって、nが0のときはR4もXも存在し
ない。 - 【請求項3】 化2に示す構造を有する請求項1又は2
に記載のベンゾピラン環縮合化合物。ただし、YはNH
基又はOを表すものとする。 【化2】 - 【請求項4】 化3に示す構造を有する請求項1又は2
に記載のベンゾピラン環縮合化合物。ただし、R3は水
素原子、ハロゲン基、シアノ基、トリフルオロメチル
基、カルボキシル基又はカルボン酸エステル基を、R5
は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、シアノ基、ト
リフルオロメチル基、スルホキシ基又はハロゲン基を、
YはNH基またはOを表すものとする。 【化3】 - 【請求項5】 化4に示す構造を有する請求項1又は2
に記載のベンゾピラン環縮合化合物。ただし、R3は水
素原子、ハロゲン基、シアノ基、トリフルオロメチル
基、カルボキシル基又はカルボン酸エステル基を、R4
はアルキル基を、R5は水素原子、アルキル基、アルコ
キシ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、スルホキシ
基又はハロゲン基を、Xは一価の酸残基を、YはNH基
又はOを表すものとする。 【化4】 - 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載のベン
ゾピラン環縮合化合物を含んでなる光増感剤。 - 【請求項7】 光増感剤として請求項1乃至5のいずれ
かに記載のベンゾピラン環縮合化合物を含んでなる光重
合用組成物。
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JP7-195698 | 1995-06-27 | ||
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Cited By (2)
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WO2002033488A1 (fr) * | 2000-10-16 | 2002-04-25 | Kansai Paint Co., Ltd. | Composition de resine photosensible positive, film sec photosensible positif et procede pour produire des motifs |
WO2002033487A1 (fr) * | 2000-10-16 | 2002-04-25 | Kansai Paint Co., Ltd. | Composition de resine photosensible negative, film sec photosensible negatif et procede de formation de motifs |
-
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2002033488A1 (fr) * | 2000-10-16 | 2002-04-25 | Kansai Paint Co., Ltd. | Composition de resine photosensible positive, film sec photosensible positif et procede pour produire des motifs |
WO2002033487A1 (fr) * | 2000-10-16 | 2002-04-25 | Kansai Paint Co., Ltd. | Composition de resine photosensible negative, film sec photosensible negatif et procede de formation de motifs |
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