JPH09138234A - 標識化プローブの製造方法 - Google Patents
標識化プローブの製造方法Info
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- JPH09138234A JPH09138234A JP31857895A JP31857895A JPH09138234A JP H09138234 A JPH09138234 A JP H09138234A JP 31857895 A JP31857895 A JP 31857895A JP 31857895 A JP31857895 A JP 31857895A JP H09138234 A JPH09138234 A JP H09138234A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】抗体等の生体高分子を容易に標識化することが
でき、且つ標識化した生体高分子を高純度で得ることが
できる標識化プローブの製造方法を提供する。 【解決手段】生体高分子を含有する電解質溶液をヒドロ
キシアパタイトと接触させることによりヒドロキシアパ
タイトに生体高分子を吸着させ、次いで標識化試薬を含
有する電解質溶液をヒドロキシアパタイトと接触させて
前記生体高分子と標識化試薬を反応させることにより、
ヒドロキシアパタイトに吸着させた生体高分子を標識化
し、その後、洗浄液をヒドロキシアパタイトと接触させ
ることにより未反応物及び/又は副生成物を除去し、次
いで溶離液をヒドロキシアパタイトと接触させることに
より標識化した生体高分子を溶離させる。
でき、且つ標識化した生体高分子を高純度で得ることが
できる標識化プローブの製造方法を提供する。 【解決手段】生体高分子を含有する電解質溶液をヒドロ
キシアパタイトと接触させることによりヒドロキシアパ
タイトに生体高分子を吸着させ、次いで標識化試薬を含
有する電解質溶液をヒドロキシアパタイトと接触させて
前記生体高分子と標識化試薬を反応させることにより、
ヒドロキシアパタイトに吸着させた生体高分子を標識化
し、その後、洗浄液をヒドロキシアパタイトと接触させ
ることにより未反応物及び/又は副生成物を除去し、次
いで溶離液をヒドロキシアパタイトと接触させることに
より標識化した生体高分子を溶離させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は標識化プローブの製
造方法に関し、本発明により得られる標識化プローブ
は、各種臨床試験や生体反応用試薬として有用である。
造方法に関し、本発明により得られる標識化プローブ
は、各種臨床試験や生体反応用試薬として有用である。
【0002】
【従来の技術】各種臨床試験に於いて、酵素免疫測定法
(以下EIAと呼ぶ)やフローサイトメーターなどを用
いて抗原性などを測定する場合に、抗体を蛍光物質、酵
素又はラジオアイソトープで標識した標識化プローブが
必要である。また、各種生体反応の測定においても、レ
クチンやDNAを酵素、ビオチン、ジギトキシン、蛍光
物質又はラジオアイソトープなどで標識した標識化プロ
ーブが必要である。
(以下EIAと呼ぶ)やフローサイトメーターなどを用
いて抗原性などを測定する場合に、抗体を蛍光物質、酵
素又はラジオアイソトープで標識した標識化プローブが
必要である。また、各種生体反応の測定においても、レ
クチンやDNAを酵素、ビオチン、ジギトキシン、蛍光
物質又はラジオアイソトープなどで標識した標識化プロ
ーブが必要である。
【0003】従来、血液などの体液中の抗原の微量測定
を行なう場合、EIA法等が用いられてきた。EIA法
による抗原性の測定には、抗原特異性のある抗体(1次
抗体)と更にその抗体に反応する標識化された抗体(2
次抗体)を用いている。EIA法における具体的操作の
概要は以下の通りである。 測定対象となる抗原を含んだ体液などのサンプルをE
IA用プレート(以下単にプレートという)に添加し抗
原を固相化する。 プレートにおいて抗原が固相化されていない箇所を、
抗体と特異的に反応しないBSA等のタンパク質でブロ
ックする。 プレートに1次抗体含有液を添加して抗原と1次抗体
を反応させ結合する。 プレートを十分洗浄して未反応の1次抗体を除去した
後に、2次抗体含有液を添加する。(このように使用す
る2次抗体は標識化プローブの一種である。) 2次抗体がプレートの1次抗体と結合したならば、洗
浄し、未反応の2次抗体を洗浄・除去する。 最後に、酵素の蛍光発色または可視発色基質を加え
て、所定の波長で吸光度を測定したり、励起光を照射し
て蛍光を測定するなどして、抗原量を測定する。
を行なう場合、EIA法等が用いられてきた。EIA法
による抗原性の測定には、抗原特異性のある抗体(1次
抗体)と更にその抗体に反応する標識化された抗体(2
次抗体)を用いている。EIA法における具体的操作の
概要は以下の通りである。 測定対象となる抗原を含んだ体液などのサンプルをE
IA用プレート(以下単にプレートという)に添加し抗
原を固相化する。 プレートにおいて抗原が固相化されていない箇所を、
抗体と特異的に反応しないBSA等のタンパク質でブロ
ックする。 プレートに1次抗体含有液を添加して抗原と1次抗体
を反応させ結合する。 プレートを十分洗浄して未反応の1次抗体を除去した
後に、2次抗体含有液を添加する。(このように使用す
る2次抗体は標識化プローブの一種である。) 2次抗体がプレートの1次抗体と結合したならば、洗
浄し、未反応の2次抗体を洗浄・除去する。 最後に、酵素の蛍光発色または可視発色基質を加え
て、所定の波長で吸光度を測定したり、励起光を照射し
て蛍光を測定するなどして、抗原量を測定する。
【0004】従来、標識化プローブを製造するには、先
ず生体高分子と標識化試薬を反応させ、その反応生成物
をゲル濾過や透析により精製するという方法が実施され
ている。しかし、この方法では、精製が不十分であると
いう問題がある。
ず生体高分子と標識化試薬を反応させ、その反応生成物
をゲル濾過や透析により精製するという方法が実施され
ている。しかし、この方法では、精製が不十分であると
いう問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、抗体等の生
体高分子を容易に標識化することができ、且つ標識化し
た生体高分子を高純度で得ることができる標識化プロー
ブの製造方法を提供するものである。
体高分子を容易に標識化することができ、且つ標識化し
た生体高分子を高純度で得ることができる標識化プロー
ブの製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、ヒドロキシアパタイトは抗体などの生体高分子
は吸着するが、標識化試薬に対しては吸着も化学反応も
起こさず、ヒドロキシアパタイトと接触させる電解質溶
液のイオン強度(即ち、NaCl等の塩濃度)を変化さ
せるだけで標識化抗体等の標識化プローブを吸着させた
り溶離させたりすることができることを見出し、本発明
を完成するに至った。即ち、本発明は、(1)ヒドロキ
シアパタイトを配置した反応装置において、生体高分子
を含有する電解質溶液をヒドロキシアパタイトと接触さ
せることによりヒドロキシアパタイトに生体高分子を吸
着させ、次いで標識化試薬を含有する電解質溶液をヒド
ロキシアパタイトと接触させて前記生体高分子と標識化
試薬を反応させることにより、ヒドロキシアパタイトに
吸着させた生体高分子を標識化し、その後、洗浄液をヒ
ドロキシアパタイトと接触させながら通液することによ
り未反応物及び/又は副生成物を除去し、次いで溶離液
をヒドロキシアパタイトと接触させながら通液すること
により標識化した生体高分子を溶離させることを特徴と
する標識化プローブの製造方法及び(2)ヒドロキシア
パタイトを配置した反応装置において、生体高分子と標
識化試薬との反応生成物を含有する電解質溶液をヒドロ
キシアパタイトと接触させることにより、生体高分子と
標識化試薬との反応生成物をヒドロキシアパタイトに吸
着させ、次いで洗浄液をヒドロキシアパタイトと接触さ
せながら通液することにより未反応物及び/又は副生成
物を除去し、その後、溶離液をヒドロキシアパタイトと
接触させながら通液することにより標識化した生体高分
子を溶離することを特徴とする標識化プローブの製造方
法である。
の結果、ヒドロキシアパタイトは抗体などの生体高分子
は吸着するが、標識化試薬に対しては吸着も化学反応も
起こさず、ヒドロキシアパタイトと接触させる電解質溶
液のイオン強度(即ち、NaCl等の塩濃度)を変化さ
せるだけで標識化抗体等の標識化プローブを吸着させた
り溶離させたりすることができることを見出し、本発明
を完成するに至った。即ち、本発明は、(1)ヒドロキ
シアパタイトを配置した反応装置において、生体高分子
を含有する電解質溶液をヒドロキシアパタイトと接触さ
せることによりヒドロキシアパタイトに生体高分子を吸
着させ、次いで標識化試薬を含有する電解質溶液をヒド
ロキシアパタイトと接触させて前記生体高分子と標識化
試薬を反応させることにより、ヒドロキシアパタイトに
吸着させた生体高分子を標識化し、その後、洗浄液をヒ
ドロキシアパタイトと接触させながら通液することによ
り未反応物及び/又は副生成物を除去し、次いで溶離液
をヒドロキシアパタイトと接触させながら通液すること
により標識化した生体高分子を溶離させることを特徴と
する標識化プローブの製造方法及び(2)ヒドロキシア
パタイトを配置した反応装置において、生体高分子と標
識化試薬との反応生成物を含有する電解質溶液をヒドロ
キシアパタイトと接触させることにより、生体高分子と
標識化試薬との反応生成物をヒドロキシアパタイトに吸
着させ、次いで洗浄液をヒドロキシアパタイトと接触さ
せながら通液することにより未反応物及び/又は副生成
物を除去し、その後、溶離液をヒドロキシアパタイトと
接触させながら通液することにより標識化した生体高分
子を溶離することを特徴とする標識化プローブの製造方
法である。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。先ず、本
発明に用いる装置と原料について以下に述べる。
発明に用いる装置と原料について以下に述べる。
【0008】反応装置はヒドロキシアパタイトを配置
し、通液可能なものであれば良く、形状、材質等に特に
制限はない。高生産性な連続方式が可能であることか
ら、好ましい反応装置はカラム状であり、その中にヒド
ロキシアパタイトを充填する方法が好ましい。
し、通液可能なものであれば良く、形状、材質等に特に
制限はない。高生産性な連続方式が可能であることか
ら、好ましい反応装置はカラム状であり、その中にヒド
ロキシアパタイトを充填する方法が好ましい。
【0009】ヒドロキシアパタイトは、通常粉末状或い
は粒状の固体であるが、好ましいヒドロキシアパタイト
は、六角柱状又は針状のヒドロキシアパタイトからなり
且つ細孔容積が1〜5ml/gであるヒドロキシアパタイト
凝集体である。このヒドロキシアパタイト凝集体は、好
ましい製造方法が特開平3−65504号公報に記載さ
れており、通液性に優れている。
は粒状の固体であるが、好ましいヒドロキシアパタイト
は、六角柱状又は針状のヒドロキシアパタイトからなり
且つ細孔容積が1〜5ml/gであるヒドロキシアパタイト
凝集体である。このヒドロキシアパタイト凝集体は、好
ましい製造方法が特開平3−65504号公報に記載さ
れており、通液性に優れている。
【0010】生体高分子は標識化の対象となるものであ
り、好ましい生体高分子としては、抗体、レクチン等の
タンパク質、核酸及びキーホールリンペットヘモシアニ
ン(KLH)等がある。
り、好ましい生体高分子としては、抗体、レクチン等の
タンパク質、核酸及びキーホールリンペットヘモシアニ
ン(KLH)等がある。
【0011】標識化試薬は、生体高分子に結合して、生
体高分子に酵素活性、蛍光発色或いは放射性を付与する
ものであり、好ましい標識化試薬としては、酵素、蛍光
物質、ラジオアイソトープ及びペプチド等がある。酵素
の好ましい具体例として、ペルオキシダーゼ、アルカリ
フォスファターゼ、ガラクトシダーゼ及びパーオキシダ
ーゼ等があり、蛍光物質の好ましい具体例としてフィコ
エリスリン等があり、ラジオアイソトープの好ましい具
体例として沃化ナトリウム等がある。
体高分子に酵素活性、蛍光発色或いは放射性を付与する
ものであり、好ましい標識化試薬としては、酵素、蛍光
物質、ラジオアイソトープ及びペプチド等がある。酵素
の好ましい具体例として、ペルオキシダーゼ、アルカリ
フォスファターゼ、ガラクトシダーゼ及びパーオキシダ
ーゼ等があり、蛍光物質の好ましい具体例としてフィコ
エリスリン等があり、ラジオアイソトープの好ましい具
体例として沃化ナトリウム等がある。
【0012】架橋剤は、生体高分子と標識化試薬に結合
し得る官能基を2個有し、生体高分子と標識化試薬との
反応に際し、両者の結合を容易に行うために好ましく用
いるものであり、結合しようとする生体高分子と標識化
試薬の種類に応じて、適宜選択して用いれば良い。好ま
しい架橋剤は、架橋に関与する官能基としてアミノ基又
はチオール基等を有するものであり、官能基の種類が異
なるヘテロ型と官能基の種類が同じであるホモ型があ
る。好ましい具体例として、例えば以下の化合物があ
る。即ち、カルボジイミド、イソシアネート、ジアゾ化
合物、ベンゾキノン、グルタルアルデヒド、過ヨーソ
酸、マレイミド化合物、ピリジル・ジスルフィド化合物
等である。
し得る官能基を2個有し、生体高分子と標識化試薬との
反応に際し、両者の結合を容易に行うために好ましく用
いるものであり、結合しようとする生体高分子と標識化
試薬の種類に応じて、適宜選択して用いれば良い。好ま
しい架橋剤は、架橋に関与する官能基としてアミノ基又
はチオール基等を有するものであり、官能基の種類が異
なるヘテロ型と官能基の種類が同じであるホモ型があ
る。好ましい具体例として、例えば以下の化合物があ
る。即ち、カルボジイミド、イソシアネート、ジアゾ化
合物、ベンゾキノン、グルタルアルデヒド、過ヨーソ
酸、マレイミド化合物、ピリジル・ジスルフィド化合物
等である。
【0013】洗浄液は、反応装置内の未反応物及び/又
は副生成物を除去するために用いる電解質溶液であり、
除去すべき未反応物及び副生成物の種類に応じて、適宜
電解質の種類と濃度を選択すれば良い。好ましい電解質
として、無機酸又は有機酸のアルカリ金属塩がある。無
機酸として塩酸、硼酸、リン酸等があり、有機酸として
シュウ酸、クエン酸及び酢酸等があり、アルカリ金属と
してNa又はK等がある。好ましい洗浄液は、リン酸塩
濃度が60mM未満であり、pH値が3以上である緩衝
リン酸塩溶液である。
は副生成物を除去するために用いる電解質溶液であり、
除去すべき未反応物及び副生成物の種類に応じて、適宜
電解質の種類と濃度を選択すれば良い。好ましい電解質
として、無機酸又は有機酸のアルカリ金属塩がある。無
機酸として塩酸、硼酸、リン酸等があり、有機酸として
シュウ酸、クエン酸及び酢酸等があり、アルカリ金属と
してNa又はK等がある。好ましい洗浄液は、リン酸塩
濃度が60mM未満であり、pH値が3以上である緩衝
リン酸塩溶液である。
【0014】溶離液は、ヒドロキシアパタイトに吸着さ
せた標識化した生体高分子を溶離させるために、少なく
とも洗浄液より電解質濃度を高く調整した電解質溶液で
あり、溶離すべき標識化生体高分子の種類に応じて、適
宜電解質の種類と濃度を選択すれば良い。好ましい電解
質は、洗浄液の電解質として例示したものから適宜選択
することができる。好ましい溶離液は、リン酸塩濃度が
60〜500mMであり、pH値が3以上である緩衝リ
ン酸塩溶液である。
せた標識化した生体高分子を溶離させるために、少なく
とも洗浄液より電解質濃度を高く調整した電解質溶液で
あり、溶離すべき標識化生体高分子の種類に応じて、適
宜電解質の種類と濃度を選択すれば良い。好ましい電解
質は、洗浄液の電解質として例示したものから適宜選択
することができる。好ましい溶離液は、リン酸塩濃度が
60〜500mMであり、pH値が3以上である緩衝リ
ン酸塩溶液である。
【0015】以下に、本発明の方法を実施する際の条件
について説明する。本発明の製造方法は、生体高分子を
ヒドロキシアパタイトに吸着させ、その後、前記生体高
分子を標識化試薬と反応させるか(a法)或いは、生体
高分子と標識化試薬との反応生成物をヒドロキシアパタ
イトに吸着させる方法(b法)である。
について説明する。本発明の製造方法は、生体高分子を
ヒドロキシアパタイトに吸着させ、その後、前記生体高
分子を標識化試薬と反応させるか(a法)或いは、生体
高分子と標識化試薬との反応生成物をヒドロキシアパタ
イトに吸着させる方法(b法)である。
【0016】先ずa法の製造方法について説明する。a
法は以下の工程からなる。即ち、(1) 生体高分子の吸
着、(2) 生体高分子と標識化試薬との反応、(3) 洗浄及
び(4) 溶離である。 (1) 生体高分子の吸着 生体高分子をヒドロキシアパタイトに吸着させるため、
生体高分子を含有する電解質溶液をヒドロキシアパタイ
トと接触させる。好ましい電解質溶液は、緩衝リン酸塩
であり、その好ましいリン酸濃度は5〜100mMであ
り、好ましいpH値は3〜12である。電解質溶液中の
生体高分子の好ましい濃度は、0.1〜10mg/ml
である。濃度が0.1mg/ml未満では生産性が低
く、10mg/mlより大きいとヒドロキシアパタイト
上で反応を均一に行うことが困難となる恐れがある。好
ましい生体高分子の吸着量は、ヒドロキシアパタイト1
g当り0.1mg以上であり且つ飽和吸着量(約50m
g)以下である。吸着量が0.1mg未満では生産性が
低く、飽和吸着量より多いと収率が低下する恐れがあ
る。
法は以下の工程からなる。即ち、(1) 生体高分子の吸
着、(2) 生体高分子と標識化試薬との反応、(3) 洗浄及
び(4) 溶離である。 (1) 生体高分子の吸着 生体高分子をヒドロキシアパタイトに吸着させるため、
生体高分子を含有する電解質溶液をヒドロキシアパタイ
トと接触させる。好ましい電解質溶液は、緩衝リン酸塩
であり、その好ましいリン酸濃度は5〜100mMであ
り、好ましいpH値は3〜12である。電解質溶液中の
生体高分子の好ましい濃度は、0.1〜10mg/ml
である。濃度が0.1mg/ml未満では生産性が低
く、10mg/mlより大きいとヒドロキシアパタイト
上で反応を均一に行うことが困難となる恐れがある。好
ましい生体高分子の吸着量は、ヒドロキシアパタイト1
g当り0.1mg以上であり且つ飽和吸着量(約50m
g)以下である。吸着量が0.1mg未満では生産性が
低く、飽和吸着量より多いと収率が低下する恐れがあ
る。
【0017】生体高分子をヒドロキシアパタイトに吸着
させた後、直ちに標識化試薬との反応を実施しても良い
が、生体高分子をヒドロキシアパタイトの吸着容量より
多く供給した場合には、ヒドロキシアパタイトに吸着せ
ずに反応装置内に浮遊している生体高分子を除去するこ
とが好ましい。そのためには、例えば、生体高分子をヒ
ドロキシアパタイトに吸着させる際に使用したものと同
じ電解質のみを含有する溶液を反応装置に通液すれば良
い。
させた後、直ちに標識化試薬との反応を実施しても良い
が、生体高分子をヒドロキシアパタイトの吸着容量より
多く供給した場合には、ヒドロキシアパタイトに吸着せ
ずに反応装置内に浮遊している生体高分子を除去するこ
とが好ましい。そのためには、例えば、生体高分子をヒ
ドロキシアパタイトに吸着させる際に使用したものと同
じ電解質のみを含有する溶液を反応装置に通液すれば良
い。
【0018】(2) 生体高分子と標識化試薬との反応 ヒドロキシアパタイトに吸着させた生体高分子と標識化
試薬との好ましい反応割合は、生体高分子1モル当たり
標識化試薬を1モル以上とし、好ましい反応温度は5℃
以上であり且つ生体高分子と標識化試薬が変質しない温
度以下であり、好ましい反応時間は0.1〜20時間の
範囲である。
試薬との好ましい反応割合は、生体高分子1モル当たり
標識化試薬を1モル以上とし、好ましい反応温度は5℃
以上であり且つ生体高分子と標識化試薬が変質しない温
度以下であり、好ましい反応時間は0.1〜20時間の
範囲である。
【0019】(3) 洗浄 反応装置内に残留する未反応物及び/又は副反応生成物
を溶出させるには、定法に従い、ヒドロキシアパタイト
が反応装置内において占める充填体積に応じて、洗浄液
の通液量及び通液速度等の通液条件を適宜調整すれば良
く、例えば反応装置がカラムの場合には、カラム充填体
積とヘッド体積の合計量を基準として3倍以上の洗浄液
を通液することが望ましい。
を溶出させるには、定法に従い、ヒドロキシアパタイト
が反応装置内において占める充填体積に応じて、洗浄液
の通液量及び通液速度等の通液条件を適宜調整すれば良
く、例えば反応装置がカラムの場合には、カラム充填体
積とヘッド体積の合計量を基準として3倍以上の洗浄液
を通液することが望ましい。
【0020】(4) 溶離 溶離液をヒドロキシアパタイトに接触させながら通液す
ることにより、標識化生体高分子を溶離することができ
る。好ましい溶離方法として、電解質濃度を徐々に増加
させるリニアグラジエント法がある。溶離液の通液速度
及び通液量は吸着させた標識化生体高分子の種類及び吸
着量を考慮して適宜決定すれば良い。
ることにより、標識化生体高分子を溶離することができ
る。好ましい溶離方法として、電解質濃度を徐々に増加
させるリニアグラジエント法がある。溶離液の通液速度
及び通液量は吸着させた標識化生体高分子の種類及び吸
着量を考慮して適宜決定すれば良い。
【0021】なお、上記の吸着、反応、洗浄及び溶離を
行う際において、いずれも好ましい通液温度は5℃以上
であり且つ生体高分子及び標識化試薬が変質しない温度
以下である。
行う際において、いずれも好ましい通液温度は5℃以上
であり且つ生体高分子及び標識化試薬が変質しない温度
以下である。
【0022】次にb法の製造方法について説明する。b
法は以下の工程からなる。即ち、(1)'生体高分子と標識
化試薬との反応生成物の吸着、(2)'洗浄及び(3)'溶離で
ある。
法は以下の工程からなる。即ち、(1)'生体高分子と標識
化試薬との反応生成物の吸着、(2)'洗浄及び(3)'溶離で
ある。
【0023】(1)'生体高分子と標識化試薬との反応生成
物の吸着 生体高分子と標識化試薬との反応生成物を含有する電解
質溶液をヒドロキシアパタイトに接触させることによ
り、ヒドロキシアパタイトに標識化した生体高分子を吸
着させる。生体高分子と標識化試薬との反応生成物は、
生体高分子と標識化試薬を適当な条件、例えば略等モル
比で反応させて得られた生成物であり、所望により市販
品として入手できるものを使用しても良い。
物の吸着 生体高分子と標識化試薬との反応生成物を含有する電解
質溶液をヒドロキシアパタイトに接触させることによ
り、ヒドロキシアパタイトに標識化した生体高分子を吸
着させる。生体高分子と標識化試薬との反応生成物は、
生体高分子と標識化試薬を適当な条件、例えば略等モル
比で反応させて得られた生成物であり、所望により市販
品として入手できるものを使用しても良い。
【0024】(2)'洗浄及び(3)'溶離 洗浄液の通液による洗浄及び溶離液の通液による溶離は
a法における操作に準じて行えば良い。
a法における操作に準じて行えば良い。
【0025】なお、上記のようにして標識化プローブを
製造した後、再生液をヒドロキシアパタイトと接触させ
ることにより、ヒドロキシアパタイトを繰り返し使用す
ることができる。再生液は、洗浄液又は溶離液に用いた
電解質溶液と同種の電解質を含有する溶液を用いること
ができ、好ましい電解質濃度は300〜500mMであ
る。
製造した後、再生液をヒドロキシアパタイトと接触させ
ることにより、ヒドロキシアパタイトを繰り返し使用す
ることができる。再生液は、洗浄液又は溶離液に用いた
電解質溶液と同種の電解質を含有する溶液を用いること
ができ、好ましい電解質濃度は300〜500mMであ
る。
【0026】上記のようにして得られる標識化プローブ
は、生体高分子と標識化試薬の組合せにより種々のもの
を得ることができ、その具体例として、蛍光標識化抗
体、酵素標識化抗体、ペプチド標識キャリアプロテイン
等がある。
は、生体高分子と標識化試薬の組合せにより種々のもの
を得ることができ、その具体例として、蛍光標識化抗
体、酵素標識化抗体、ペプチド標識キャリアプロテイン
等がある。
【0027】本発明により得られる標識化プローブは、
各種臨床試験や生体反応用試薬として有用である。例え
ば、本発明により標識化した一次抗体を高純度で容易に
得られることにより、EIA法による抗原性の測定を容
易に且つ高精度で行うことができる。
各種臨床試験や生体反応用試薬として有用である。例え
ば、本発明により標識化した一次抗体を高純度で容易に
得られることにより、EIA法による抗原性の測定を容
易に且つ高精度で行うことができる。
【0028】以下に具体的な実施例を示す。まず、ヒド
ロキシアパタイトを以下のようにして調製した。攪拌
機、冷却管を附帯した3l フラスコに純水1l を仕込
み、95℃に加熱した後、0.5モル/l の塩化カルシ
ウム水溶液と0.5モル/l のリン酸二ナトリウム水溶
液各1l を5時間かけて滴下し、六角柱状結晶のモネタ
イトからなる凝集体を得た。引続き同温度で、1モル/
l の水酸化カリウム水溶液300mlを1時間かけて滴下
し、六角柱状結晶のヒドロキシアパタイトを得た。以下
の各実施例において、上記のようにして得たヒドロキシ
アパタイトを用いて標識化プローブを製造した。
ロキシアパタイトを以下のようにして調製した。攪拌
機、冷却管を附帯した3l フラスコに純水1l を仕込
み、95℃に加熱した後、0.5モル/l の塩化カルシ
ウム水溶液と0.5モル/l のリン酸二ナトリウム水溶
液各1l を5時間かけて滴下し、六角柱状結晶のモネタ
イトからなる凝集体を得た。引続き同温度で、1モル/
l の水酸化カリウム水溶液300mlを1時間かけて滴下
し、六角柱状結晶のヒドロキシアパタイトを得た。以下
の各実施例において、上記のようにして得たヒドロキシ
アパタイトを用いて標識化プローブを製造した。
【0029】
【実施例1】 (蛍光標識化抗体の製造) ヒドロキシアパタイトを直径1cmのカラムに高さ5
cmまで充填して、10mMリン酸ナトリウム緩衝液(p
H6.8)で平衡化する。 10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.8)5
ccに溶解させたIgG(人ミエローマ患者 血清由来)
10mgをカラムに添加し、ヒドロキシアパタイトに吸着
させる。 FITC(Fluorescein Iso thiocyanate,ISOMER-
:C21H11NO5 S:分子量389.29)1mgをア
セトニトリル2ccに溶解させ、1N−NaOH水溶液を
添加してpH7.8のFITC溶液を調製する。 のカラムにFITC溶液を添加して、37℃2時
間静置する。 カラムの出口をモニターに接続し、280nmでの吸
光度を測定できるようにする。10mMリン酸ナトリウ
ム緩衝液(pH6.8)で洗浄し、未反応物が全て溶出
したことをモニターで確認したら、10mMリン酸ナト
リウム緩衝液(pH6.8)と300mMリン酸ナトリ
ウム緩衝液(pH6.8)を用いてリニアグラジエント
法で、FITC標識化IgGの分離操作を行った。その
時の吸光度の変化を図1に示した。 途中で、モニターにピークが見られたので試験管A
に採取した。 採取した試験管Aに紫外線を照射した結果、蛍光色
が明視出来た。
cmまで充填して、10mMリン酸ナトリウム緩衝液(p
H6.8)で平衡化する。 10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.8)5
ccに溶解させたIgG(人ミエローマ患者 血清由来)
10mgをカラムに添加し、ヒドロキシアパタイトに吸着
させる。 FITC(Fluorescein Iso thiocyanate,ISOMER-
:C21H11NO5 S:分子量389.29)1mgをア
セトニトリル2ccに溶解させ、1N−NaOH水溶液を
添加してpH7.8のFITC溶液を調製する。 のカラムにFITC溶液を添加して、37℃2時
間静置する。 カラムの出口をモニターに接続し、280nmでの吸
光度を測定できるようにする。10mMリン酸ナトリウ
ム緩衝液(pH6.8)で洗浄し、未反応物が全て溶出
したことをモニターで確認したら、10mMリン酸ナト
リウム緩衝液(pH6.8)と300mMリン酸ナトリ
ウム緩衝液(pH6.8)を用いてリニアグラジエント
法で、FITC標識化IgGの分離操作を行った。その
時の吸光度の変化を図1に示した。 途中で、モニターにピークが見られたので試験管A
に採取した。 採取した試験管Aに紫外線を照射した結果、蛍光色
が明視出来た。
【0030】
【実施例2】 (酵素標識化抗体の製造) 実施例1のと同様のヒドロキシアパタイト充填カ
ラムを用意する。 10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.8)5
ccに溶解させたIgG(人ミエローマ患者 血清由来)
10mgをカラムに添加し、ヒドロキシアパタイトに吸着
させる。 アセトニトリル10%溶液1ccにN-(γ-Maleimidob
utyryloxy)SuccinimideC12H12N2 O 6 (以下GM
BSと略す)1mgを溶解し、pH7.5にした後に、ヒ
ドロキシアパタイト充填カラムに添加し、室温で30分
間放置した。 次にSH化したHRPO(ホースラディシュパーオ
キシダーゼ)(濃度5mg/cc)を600μl添加した。 ローラーポンプとモニター及びチューブでカラム出
口と入り口をつなぎ、4cc/分の速度で25分間循環さ
せた後に、ポンプを停止し、15分静置した。 10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.8)で
20分間洗浄してから10mMリン酸ナトリウム緩衝液
(pH6.8)と100mMリン酸ナトリウム緩衝液
(pH6.8)でリニアグラジエント法でカラム溶出し
た。(図2) 溶出したピークにペルオキシダーゼの基質を加えた
ところ、発色を確認した。
ラムを用意する。 10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.8)5
ccに溶解させたIgG(人ミエローマ患者 血清由来)
10mgをカラムに添加し、ヒドロキシアパタイトに吸着
させる。 アセトニトリル10%溶液1ccにN-(γ-Maleimidob
utyryloxy)SuccinimideC12H12N2 O 6 (以下GM
BSと略す)1mgを溶解し、pH7.5にした後に、ヒ
ドロキシアパタイト充填カラムに添加し、室温で30分
間放置した。 次にSH化したHRPO(ホースラディシュパーオ
キシダーゼ)(濃度5mg/cc)を600μl添加した。 ローラーポンプとモニター及びチューブでカラム出
口と入り口をつなぎ、4cc/分の速度で25分間循環さ
せた後に、ポンプを停止し、15分静置した。 10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.8)で
20分間洗浄してから10mMリン酸ナトリウム緩衝液
(pH6.8)と100mMリン酸ナトリウム緩衝液
(pH6.8)でリニアグラジエント法でカラム溶出し
た。(図2) 溶出したピークにペルオキシダーゼの基質を加えた
ところ、発色を確認した。
【0031】
【実施例3】 (酵素標識化抗体の製造)実施例1のと同様のヒドロ
キシアパタイト充填カラムを用意した。市販品標識化抗
体(Goat Anti-Mouse IgG(H+L) Alkaline phosphatas
e)1mgをヒドロキシアパタイト充填カラムに添加し
た。10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.8)で
洗浄し、20分間洗浄してから10mMリン酸ナトリウ
ム緩衝液(pH6.8)と100mMリン酸ナトリウム
緩衝液(pH6.8)でリニアグラジエント法でカラム
溶出した。(図3) 溶出したフラクションは、p−ニトロフェニルリン酸2
ナトリウムを基質に用いて酵素活性(図4の○印)、マ
ウスIgGを抗原に用いて抗体活性(図4の△印)をそ
れぞれ測定した。その結果、図3中のピークAは、フリ
ーの酵素であり、ピークBは酵素標識化抗体であった。
このように、本発明により容易に高純度の標識化プロー
ブを得ることができる。
キシアパタイト充填カラムを用意した。市販品標識化抗
体(Goat Anti-Mouse IgG(H+L) Alkaline phosphatas
e)1mgをヒドロキシアパタイト充填カラムに添加し
た。10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.8)で
洗浄し、20分間洗浄してから10mMリン酸ナトリウ
ム緩衝液(pH6.8)と100mMリン酸ナトリウム
緩衝液(pH6.8)でリニアグラジエント法でカラム
溶出した。(図3) 溶出したフラクションは、p−ニトロフェニルリン酸2
ナトリウムを基質に用いて酵素活性(図4の○印)、マ
ウスIgGを抗原に用いて抗体活性(図4の△印)をそ
れぞれ測定した。その結果、図3中のピークAは、フリ
ーの酵素であり、ピークBは酵素標識化抗体であった。
このように、本発明により容易に高純度の標識化プロー
ブを得ることができる。
【0032】
【実施例4】 (免疫用抗原としてのペプチド標識キャリアプロテイン
の製造) キャリアプロテインとしてHSA(ヒト血清 アル
ブミン)10mgを10mMリン酸ナトリウム緩衝液(p
H7.5)に溶解し、10mMリン酸ナトリウム緩衝液
(pH7.5)で平衡化したヒドロキシアパタイトカラ
ム(容量5cc)に流して吸着させ、キャリアプロテイン
吸着ゲルを調製した。 次にGMBS10mgをアセトニトリル1ccに溶解
し、リン酸ナトリウム緩衝液でpH7.5に調整した
後、のカラムに添加し、15分間反応させた。 反応後、10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH
6.8)を50cc流して、未反応のGMBSを洗浄する
ことにより、ヒドロキシアパタイト表面にGMBS−H
SAを生成させた。 GMBSは、システイン(以下SH)基と反応する
ので、SH基を分子内に一つ持つ抗原ペプチド(以下、
SH−ペプチド)10mgを10mMリン酸ナトリウム緩
衝液(pH6.8)5ccに溶解させた液をカラム内に循
環させながら、室温で1時間反応させた。 反応後、10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH
6.8)100ccで、未反応のSH−ペプチドを洗い流
した。 SH−ペプチド標識キャリアプロテインは、リン酸
イオン強度(濃度)を上げることにより、カラムより溶
出し、精製できた(図5)。
の製造) キャリアプロテインとしてHSA(ヒト血清 アル
ブミン)10mgを10mMリン酸ナトリウム緩衝液(p
H7.5)に溶解し、10mMリン酸ナトリウム緩衝液
(pH7.5)で平衡化したヒドロキシアパタイトカラ
ム(容量5cc)に流して吸着させ、キャリアプロテイン
吸着ゲルを調製した。 次にGMBS10mgをアセトニトリル1ccに溶解
し、リン酸ナトリウム緩衝液でpH7.5に調整した
後、のカラムに添加し、15分間反応させた。 反応後、10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH
6.8)を50cc流して、未反応のGMBSを洗浄する
ことにより、ヒドロキシアパタイト表面にGMBS−H
SAを生成させた。 GMBSは、システイン(以下SH)基と反応する
ので、SH基を分子内に一つ持つ抗原ペプチド(以下、
SH−ペプチド)10mgを10mMリン酸ナトリウム緩
衝液(pH6.8)5ccに溶解させた液をカラム内に循
環させながら、室温で1時間反応させた。 反応後、10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH
6.8)100ccで、未反応のSH−ペプチドを洗い流
した。 SH−ペプチド標識キャリアプロテインは、リン酸
イオン強度(濃度)を上げることにより、カラムより溶
出し、精製できた(図5)。
【0033】この様にして、得られた抗原ペプチド標識
キャリアプロテインは、アジュバントとともにウサギに
免疫し、抗ペプチド抗体を作製できた。のフラクショ
ンを固相化して、アフィニティ(ペプチド−セファロー
ス使用)精製した抗ペプチド抗体を一次抗体に用い、ア
ルカリホスファターゼ標識抗ウサギ抗体を2次抗体とし
てEIA法によりのフラクション中の抗原ペプチド標
識キャリアプロテインの抗原性を測定した結果、キャリ
アプロテインにSH−ペプチドが結合している事を確認
した(図6)。
キャリアプロテインは、アジュバントとともにウサギに
免疫し、抗ペプチド抗体を作製できた。のフラクショ
ンを固相化して、アフィニティ(ペプチド−セファロー
ス使用)精製した抗ペプチド抗体を一次抗体に用い、ア
ルカリホスファターゼ標識抗ウサギ抗体を2次抗体とし
てEIA法によりのフラクション中の抗原ペプチド標
識キャリアプロテインの抗原性を測定した結果、キャリ
アプロテインにSH−ペプチドが結合している事を確認
した(図6)。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、標識化プローブを高純
度で且つ容易に得ることができる。又、本発明により得
られる標識化プローブは以下の有用性を有している。 1.蛍光標識化抗体 フローサイトメーターを用いた細胞表面抗原の解析への
応用が容易になり、例えばAIDS(後天性免疫不全症
候群)感染患者におけるCD4とCD8の比を容易に測
定でき、AIDSの進行度に関する判定に有用である。 2.酵素標識化抗体 EIAにおいて血液などの体液中の抗原の微量測定が容
易になり、例えば妊娠の判定や腫瘍マーカーの測定など
の臨床検査において本発明の方法が極めて有効である。
また、本発明の方法はウエスタンブロッティング法など
にも容易に応用できる。 3.固相合成 本発明によりタンパク質と酵素或いはタンパク質と蛍光
物質との結合体を容易に製造することができるので、例
えばコンカナバリンA等のレクチンと酵素や蛍光物質の
結合体を容易に得ることができる。これらは、糖タンパ
ク質の検出に有用である。
度で且つ容易に得ることができる。又、本発明により得
られる標識化プローブは以下の有用性を有している。 1.蛍光標識化抗体 フローサイトメーターを用いた細胞表面抗原の解析への
応用が容易になり、例えばAIDS(後天性免疫不全症
候群)感染患者におけるCD4とCD8の比を容易に測
定でき、AIDSの進行度に関する判定に有用である。 2.酵素標識化抗体 EIAにおいて血液などの体液中の抗原の微量測定が容
易になり、例えば妊娠の判定や腫瘍マーカーの測定など
の臨床検査において本発明の方法が極めて有効である。
また、本発明の方法はウエスタンブロッティング法など
にも容易に応用できる。 3.固相合成 本発明によりタンパク質と酵素或いはタンパク質と蛍光
物質との結合体を容易に製造することができるので、例
えばコンカナバリンA等のレクチンと酵素や蛍光物質の
結合体を容易に得ることができる。これらは、糖タンパ
ク質の検出に有用である。
【図1】ヒドロキシアパタイトによる蛍光標識化抗体の
分離精製
分離精製
【図2】ヒドロキシアパタイトによるホースラディッシ
ュパーオキシデース標識酵素の分離精製
ュパーオキシデース標識酵素の分離精製
【図3】ヒドロキシアパタイトによる市販アルカリホス
ファターゼ標識化抗体の分離精製
ファターゼ標識化抗体の分離精製
【図4】市販アルカリホスファターゼ標識化抗体の酵素
活性と抗体活性
活性と抗体活性
【図5】ヒドロキシアパタイトによるペプチド抗原標識
キャリアプロテインの溶出
キャリアプロテインの溶出
【図6】アフィニティ精製抗ペプチド抗体によるペプチ
ド標識HSAのEIA
ド標識HSAのEIA
Claims (2)
- 【請求項1】生体高分子を含有する電解質溶液をヒドロ
キシアパタイトと接触させることによりヒドロキシアパ
タイトに生体高分子を吸着させ、次いで標識化試薬を含
有する電解質溶液をヒドロキシアパタイトと接触させて
前記生体高分子と標識化試薬を反応させることにより、
ヒドロキシアパタイトに吸着させた生体高分子を標識化
し、その後、洗浄液をヒドロキシアパタイトと接触させ
ることにより未反応物及び/又は副生成物を除去し、次
いで溶離液をヒドロキシアパタイトと接触させることに
より標識化した生体高分子を溶離させることを特徴とす
る標識化プローブの製造方法。 - 【請求項2】生体高分子と標識化試薬との反応生成物を
含有する電解質溶液をヒドロキシアパタイトと接触させ
ることにより、反応生成物中の標識化した生体高分子を
ヒドロキシアパタイトに吸着させ、次いで洗浄液をヒド
ロキシアパタイトと接触させることにより未反応物及び
/又は副生成物を除去し、その後、溶離液をヒドロキシ
アパタイトと接触させることにより標識化した生体高分
子を溶離することを特徴とする標識化プローブの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31857895A JPH09138234A (ja) | 1995-11-13 | 1995-11-13 | 標識化プローブの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31857895A JPH09138234A (ja) | 1995-11-13 | 1995-11-13 | 標識化プローブの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09138234A true JPH09138234A (ja) | 1997-05-27 |
Family
ID=18100705
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31857895A Pending JPH09138234A (ja) | 1995-11-13 | 1995-11-13 | 標識化プローブの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09138234A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3018096A1 (en) * | 2013-07-03 | 2016-05-11 | Koito Manufacturing Co., Ltd. | Composite material and method for producing composite material |
-
1995
- 1995-11-13 JP JP31857895A patent/JPH09138234A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3018096A1 (en) * | 2013-07-03 | 2016-05-11 | Koito Manufacturing Co., Ltd. | Composite material and method for producing composite material |
EP3018096A4 (en) * | 2013-07-03 | 2017-05-10 | Koito Manufacturing Co., Ltd. | Composite material and method for producing composite material |
US10208302B2 (en) | 2013-07-03 | 2019-02-19 | Koito Manufacturing Co., Ltd. | Composite material and method of manufacturing composite material |
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