JPH09138124A - 測距装置 - Google Patents

測距装置

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Publication number
JPH09138124A
JPH09138124A JP29538995A JP29538995A JPH09138124A JP H09138124 A JPH09138124 A JP H09138124A JP 29538995 A JP29538995 A JP 29538995A JP 29538995 A JP29538995 A JP 29538995A JP H09138124 A JPH09138124 A JP H09138124A
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JP
Japan
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data
sensor
sensor data
folding
distance measuring
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Withdrawn
Application number
JP29538995A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Kawajiri
和廣 川尻
Kiyotaka Sato
清隆 佐藤
Akio Izumi
晶雄 泉
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Fuji Electric Co Ltd
Fujifilm Microdevices Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Fujifilm Microdevices Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP29538995A priority Critical patent/JPH09138124A/ja
Publication of JPH09138124A publication Critical patent/JPH09138124A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速に測距を行うことができる測距装置を提
供することを課題とする。 【解決手段】 それぞれ複数画素によって構成される第
1および第2の光センサが出力するセンサデータを受け
取るデータ入力端子と、第1の光センサが出力するセン
サデータについて、複数の画素領域に分割して重ね合わ
せ加算し第1の折り畳みデータを生成し、第2の光セン
サが出力するセンサデータについて、該第1の折り畳み
データに対応する複数の画素領域に分割して重ね合わせ
加算し第2の折り畳みデータを生成するセンサデータ折
り畳み部(5R,5L)と、第1の折り畳みデータと第
2の折り畳みデータとの相関度を演算する相関演算手段
(7)と、相関演算手段による演算結果に応じて測距値
を演算する測距値演算手段(8)とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測距装置に関し、
特に三角測距方式を用いた測距装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図12(A)は、位相差検出型測距装置
の外光三角方式光学系を説明するための概略図である。
測距対象物133から発せられる光ビーム134B,1
34Rは、2つのレンズ131B,131Rを通して、
2組の光センサ132B,132R上に写し出される。
【0003】基準レンズ131Bを通る光ビーム134
Bは、基準光センサ132B上に結像され、測距対象物
133の像が写し出される。参照レンズ131Rを通る
光ビーム134Rは、参照光センサ132R上に結像さ
れ、測距対象物133の像が写し出される。測距対象物
133の像は、基準光センサ132B上と参照光センサ
132R上にそれぞれ写し出される。
【0004】測距対象物133がレンズ131から無限
遠に位置すれば、基準光センサ132B上に結像される
像と参照光センサ132R上に結像される像との間隔
は、レンズ131Bと131Rとの光軸間の距離である
基線長Bとなる。図に示すように測距対象物133がレ
ンズ131から距離Lだけ離れている場合には、基準光
センサ132B上に結像される像と参照光センサ132
R上に結像される像の間隔は、B+xの距離となる。つ
まり、基線長Bに加え位相差xの長さだけ離れて、光セ
ンサ132上に結像される。
【0005】レンズ・センサ間距離fは、レンズ131
から、測距対象物133の光像が写し出される光センサ
132の面までの長さである。測距距離Lは、測距対象
物133からレンズ131までの距離であり、この距離
が測距装置から測距対象物までの距離として測定され
る。
【0006】図に示すように、測距対象物133が基準
レンズ131Bの光軸上にあるとする。この時参照レン
ズ131Rの光軸、測距対象物133から参照レンズ1
31Rの中心を通る光線、測距対象物133を含む物平
面、光センサ132上の像平面が作る2つの三角形は相
似となり、 L/B=f/x ・・・(1) の関係が成り立つ。
【0007】すなわち、図12(B)に示すように L=B・f/x ・・・(2) が成立する。
【0008】xをセンサピッチpの数nで表すと L=B・f/(n・p) ・・・(3) となる。
【0009】センサピッチpは、光センサを構成する複
数の受光素子の間隔であり、例えば20[μm]程度の
値をとる。この時は、分母はセンサピッチpの整数倍の
精度で表わされる。
【0010】センサピッチpをさらに補間法を用いてk
分割して、その小区分でxを表したときi個に相当する
とすれば、x=i(p/k)となり、 L=B・f/(i/k)p ・・・(4) となる。つまり、補間法により分母をp/kの整数倍の
精度で表すことができ、式(3)よりも高精度の測距距
離Lが得られる。
【0011】次に、基準光センサ132B上の像と参照
光センサ132R上の像との位相差xを求めるために行
う相関演算について説明する。図13は、相関演算によ
る位相差検出を説明するための概念図である。
【0012】図13(A)は、光センサ上に結像される
像を表す。光センサ132B,132Rは、フォトダイ
オードを1次元に複数個配置したラインセンサである。
光センサ132を構成するフォトダイオードの数は、光
センサ132上に結像される画像の画素数に相当する。
参照光センサ132Rの画素数は、基準光センサ132
Bの画素数に比べて同じかそれよりも多い。
【0013】基準光センサ132Bには、基準レンズ1
31Bを介して測距対象物の画像が結像されている。ま
た、基準光センサ132Bと基線長水平方向に離された
参照光センサ132Rには、参照レンズ131Rを介し
て測距対象物の画像が結像されている。
【0014】測距対象物が無限遠位置にあるときは、基
準光センサ132Bと参照光センサ132Rの対応する
フォトダイオードの受光素子には同一の画像が結像され
る。測距対象物が無限遠位置になければ、光センサ13
2B,132R上の画像は水平方向に変位する。すなわ
ち、測距対象物が近付けば画像間の距離は広がり、測距
対象物が遠ざかれば画像間の距離は近付く。この画像間
の距離の変動を検出するために、参照光センサ132R
は基準光センサ132Bよりも画素数が多く設定されて
いる場合が多い。
【0015】基準光センサ132B上の画像と参照光セ
ンサ132R上の画像間の距離の変動を検出するため
に、相関演算による位相差検出法が用いられている。相
関演算による位相差検出は、次式(5)に基づく演算に
より光センサ132B,132R上の一対の結像の相関
値H(n)を求め、相関値が最小となるまでのこれらの
結像の相対移動値(位相差)を求める。
【0016】 H(m)=Σ(k=1〜i)|B(k)−R(k+m)| ‥‥(5) ただし、Σ(k=1〜i)はkが1からiまでの関数の
和を表す。kは基準光センサ132B内の画素を指定す
る。また、mはたとえば−6から6までの整数で、参照
光センサ内の上記の相対移動量を示す。
【0017】B(k)は基準光センサ132Bの各画素
より時系列的に出力される電気信号であり、R(k+
m)は参照光センサ132Rの画素より時系列的に出力
される電気信号である。
【0018】図13(B)は、画素シフト量と相関値の
関係を示す。画素シフト量mを−6から6まで順次変化
させる毎に上記式(5)の演算を行えば、図に示すよう
な相関値H(−6)、H(−5)、・・・、H(6)が
得られる。例えば、相関値H(0)が最小値となる場合
に測距対象物までの距離が所定の値になるようにあらか
じめ設定しておく。これよりずれた位置での相関値が最
小値となれば、そのずれ量によって測距対象物の所定位
置からのずれ、すなわち測距対象物までの距離を検出す
ることができる。
【0019】ところで、基準光センサ132B、参照光
センサ132Rの受光素子は、例えば20[μm]のピ
ッチで配置されている。相関値は画像面において20
[μm]を単位としたシフト距離毎に演算される。測距
対象物までの距離が、受光素子のピッチの中間位置に相
当するときは、図の破線で示すように相関値の極値の右
側の相関値と左側の相関値の値が異なるようになる。こ
のような場合、補間演算を行うことによってピッチ間隔
以上の解像度を得ることができる。
【0020】図13(C)は、3点補間の方法を説明す
るための概略図である。極小の相関値の得られた位置を
x2とし、その両側のサンプル位置をx1、x3とす
る。実際に演算で得られた相関値を黒丸で示す。図で示
すように、x3における相関値y3がx1における相関
値y1より低い場合、真の極小値はx2からx3に幾分
進んだところに存在すると考えられる。
【0021】もし、極小値が正確にx2の位置にある場
合、相関値曲線は破線g1で示すようにx2で折れ曲が
り、左右対称に立ち上がるとすれば、x3における相関
値y3aはx1における相関値y1と等しくなる。
【0022】一方、x2とx3の中点が真の最小相関値
の位置であるとすれば、相関値曲線は破線g2で示すよ
うにx2とx3の中点で折れ曲がり、x2における相関
値y2とx3における相関値y3bは等しくなる。図に
示すように、これら2つの場合における相関値の差(y
3a−y3b)はx1とx2の間の相関値の差(y1−
y2)に等しい。すなわち、半ピッチ進むことによって
1単位の相関値が変化する。そこで、実際に演算で得ら
れた相関値が上に述べた2つの場合のどの中間位置にあ
るかを調べることにより、真の相関値最小の位置を得る
ことができる。x2からのずれ量dは、隣接するサンプ
ル点間の距離を1としたとき、 d=(y1−y3)/2(y1−y2) ・・・(6) で与えられる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】現在、多数の画素を有
する測距装置が、望まれている。例えば、2次元の画素
領域を有する測距装置がある。2次元の測距装置は、2
次元領域内において複数のエリアについての測距値を検
出することができる。測距に用いる相関演算は、式
(5)に示すように、画素数kが多くなるほど、多くの
演算を必要とする。
【0024】式(5)の相関演算の回数は、画素数kと
画素シフト数mの積である。2次元の測距装置は、複数
のエリアについて相関演算を繰り返すので、演算時間が
膨大になり、測距値を得るのに長時間を要する。
【0025】本発明の目的は、高速に測距を行うことが
できる測距装置を提供することである。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明の測距装置は、そ
れぞれ複数画素によって構成される第1および第2の光
センサが出力するセンサデータを受け取るデータ入力端
子と、第1の光センサが出力するセンサデータについ
て、複数の画素領域に分割して重ね合わせ加算し第1の
折り畳みデータを生成し、第2の光センサが出力するセ
ンサデータについて、該第1の折り畳みデータに対応す
る複数の画素領域に分割して重ね合わせ加算し第2の折
り畳みデータを生成するセンサデータ折り畳み部と、第
1の折り畳みデータと第2の折り畳みデータとの相関度
を演算する相関演算手段と、相関演算手段による演算結
果に応じて測距値を演算する測距値演算手段とを有す
る。
【0027】センサデータを画素分割して重ね合わせ加
算し折り畳みデータを生成すれば、情報をほとんど減ら
すことなく、データ量を少なくすることができる。折り
畳みデータについて相関演算を行えば、演算量を少なく
することができ、高速な測距が可能になる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施例による測
距装置の機能を説明するための図である。センサユニッ
トは、右センサユニット1Rと左センサユニット1Lか
らなる。右センサユニット1Rは、右用レンズ2Rと2
次元光センサ3Rを有する。左センサユニット1Lは、
左用レンズ2Lと2次元光センサ3Lを有する。光セン
サ3R,3Lは、それぞれレンズ2R,2Lを介して入
射される光の量を画素毎に電気信号に変換する。
【0029】右センサデータ取り込み部4Rは、光セン
サ3Rにより生成される電気信号を取り込み、右センサ
データDRとして出力する。左センサデータ取り込み部
4Lは、光センサ3Lにより生成される電気信号を取り
込み、左センサデータDLとして出力する。
【0030】センサデータ折り畳み部5R,5Lは、2
次元画素のセンサデータについて、1ライン単位で折り
畳み処理を行う。右センサデータ折り畳み部5Rは、右
センサデータDRを例えば4つに折り畳み、重ねて加算
する。左センサデータ折り畳み部5Lは、左センサデー
タDLを例えば4つに折り畳み、重ねて加算する。
【0031】図2は、右センサデータ折り畳み部5Rの
構成例を示す。右センサデータDRは、右センサデータ
取り込み部4Rから受け取るデータである。データDR
を1次元の画素領域について4分割し、4分割したデー
タを、それぞれW1,W2,W3,W4とする。
【0032】加算器6は、4つのデータW1,W2,W
3,W4を重ね合わせ、対応する画素の電気信号をそれ
ぞれ加算する。そして、加算結果を、データDDRとし
て出力する。すなわち、データ長は1/4になる。次
に、具体例を示す。
【0033】なお、左センサデータ折り畳み部5Lも、
同様な構成である。相違点については、後に説明する。
図3に、センサデータDR,DLの具体例を示す。横軸
は画素位置であり、縦軸はセンサデータである。センサ
データは、本来2次元データであるが、処理はラインデ
ータ毎に行うので、以下、ラインデータについて説明す
る。
【0034】DRは、右センサデータ取り込み部4Rか
ら出力される右センサデータである。DLは、左センサ
データ取り込み部4Lから出力される左センサデータで
ある。右センサデータDRと左センサデータDLのずれ
量(位相差)は、dである。右センサのある画素のデー
タc1は、左センサにおいてはdだけずれ、c2として
取り込まれる。相関演算に使用する画素を、以下有効画
素と呼ぶ。
【0035】右センサデータDRにおいて、有効画素を
4分割したデータを、それぞれW1,W2,W3,W4
とする。データW1,W2,W3,W4の画素数は、そ
れぞれaである。右センサDRの全有効画素数は4aで
ある。
【0036】左センサデータDLにおいて、右センサデ
ータの有効画素に対応する位置の有効画素を4分割した
データを、それぞれW1,W2,W3,W4とする。左
センサデータの有効画素は、データW1,W2,W3,
W4の他、画素シフトのためのデータSHを有する。デ
ータSHの画素数はsとする。
【0037】相関演算において使用される左センサデー
タは、シフト数n=0の時W1〜W4であるが、シフト
数増加と共に右側にずれる。最大シフト数の時は、使用
画素の最後がSHの右端となる。
【0038】図4は、センサデータの折り畳みを行う方
法を示す図である。右センサデータDRは、データW
1,W2,W3,W4からなる。図に示すように、デー
タW1,W2,W3,W4をそれぞれ折り畳みの領域
、、、とする。
【0039】図5に示すように、データDRの領域、
、、を重ねて加算し、データDDRを求める。デ
ータDDRは、データDRの0〜a−1番目のデータ
(領域)、データDRのa〜2a−1番目のデータ
(領域)、データDRの2a〜3a−1番目のデータ
(領域)、データDRの3a〜4a−1番目のデータ
(領域)をそれぞれ重ねて加算したデータである。
【0040】右センサデータ折り畳み部5Rは、センサ
データDR(n)を基に、折り畳みデータDDR(n)
を出力する。センサデータDR(n)は、右センサの画
素位置nにおけるセンサデータである。折り畳みデータ
DDR(n)は、次式で表すことができる。
【0041】 DDR(n)=DR(n)+DR(n+a)+DR(n+2a)+DR(n+ 3a) ・・・(7R) データDDR(n)は、画素位置nが0からa−1の範
囲について演算する。aは、データW1,W2,W3,
W4のそれぞれについて共通の画素数である。
【0042】次に、左センサデータDLについて説明す
る。図4に示すように、データW1,W2,W3,W4
のそれぞれの後ろにシフト用画素数sのセンサデータを
付加して、、、とし、領域、、、を重
ねて加算し、データDDLを求める。画素数sだけ多め
にとったのは、相関演算の際のシフトに必要だからであ
る。
【0043】図5に示すように、データDLの領域、
、、を重ねて加算し、データDDLを求める。デ
ータDDLは、データDLの0〜a+s−1番目のデー
タ(領域)、データDLのa〜2a+s−1番目のデ
ータ(領域)、データDLの2a〜3a+s−1番目
のデータ(領域)、データDLの3a〜4a+s−1
番目のデータ(領域)をそれぞれ重ねて加算したデー
タである。
【0044】左センサデータ折り畳み部5Lは、センサ
データDL(n)を基に、折り畳みデータDDL(n)
を出力する。折り畳みデータDDL(n)は、次式で表
すことができる。
【0045】 DDL(n)=DL(n)+DL(n+a)+DL(n+2a)+DL(n+ 3a) ・・・(7L) データDDL(n)は、画素位置nが0からa+s−1
の範囲について演算する。sは、最大シフト数である。
【0046】図1において、相関演算部7は、折り畳み
データDDRとDDLとの間の相関値を求める。相関値
H(m)は、 H(m)=Σ(k=0〜a−1)|DDR(k)−DDL(m+k)| ・ ・・(8) により、求めることができる。つまり、相関値H(m)
は、シフト数mに対してkを0から(a−1)まで変化
させ、各kでのDDRとDDLの差の絶対値を加算する
ことによって求める。画素数aは、折り畳まれたデータ
W1,W2,W3,W4の各画素数である。
【0047】相関演算の演算量は、折り畳みを行わない
場合に比べ激減する。折り畳みを行わない場合には、k
が0から4a−1までの範囲の加算を行う必要がある。
つまり、折り畳みを行わない場合には、次式のように、
kの値を変えて4a回の演算が必要であるのに対し、4
回の折り畳みを行う場合には、式(8)のように、a回
で済む。演算量は1/4になる。
【0048】H(m)=Σ(k=0〜4a−1)|DR
(k)−DL(m+k)| 相関値H(m)は、シフト数mを0からsまで変化さ
せ、各シフト数mについて求める。相関値H(m)の中
で、最小の相関値H(m)を求め、そのときのシフト数
mを求める。その後、式(6)による3点補間を行い、
高精度のシフト数(位相差)を求める。
【0049】測距値演算部8は、相関演算部7で求めら
れた位相差を基に、式(4)により測距値Lを求め、出
力する。図6は、以上の演算過程のデータを簡単化した
モデルである。
【0050】右データDRは、画素データα1と画素デ
ータα2を有する。左データDLは、画素データβ1と
画素データβ2を有する。同一の対象物が、右センサ上
にデータα1,α2として、左センサ上にデータβ1,
β2として表される。右データα1,α2と左データβ
1,β2のずれ量(位相差)は、dである。
【0051】右折り畳みデータDDRは、右データDR
を4つに折り畳んで加算したデータである。左折り畳み
データDDLは、左データDLを4つに折り畳んで加算
したデータである。右データα1,α2と左データβ
1,β2の位相差は、やはりdである。
【0052】センサデータDR,DLは、実際上、図の
データα1,α2,β1,β2のように、ある画素にお
いて鋭いピークを示す。ピークの数は少なく、そのピー
クにピントがあって、それに対応する対称物までの測距
値が検出される。
【0053】したがって、4つに折り畳んでも、センサ
データのピークが頻繁に重なることはない。重なったと
しても、後に示す理由により、適正な測距値を検出する
ことができる。
【0054】折り畳みデータDDRとDDLの間で相関
演算を行えば、センサデータDRとDLの間で相関演算
を行う場合に比べ、1/4で済む。折り畳みを行うこと
により、相関演算の演算量を少なくすることができる。
【0055】折り畳み回数は、4回に限定されない。折
り畳み回数を多くするほど、演算量は少なくなる。演算
量は、1/(折り畳み回数)で済む。本実施例では、有
効画素100画素について4重の折り畳み(4分割)を
行い、折り畳みデータの画素数(分割領域画素数)aを
25とした。分割数は2〜8、分割領域画素数は10以
上が好ましい。
【0056】次に、センサデータの加算原理について説
明する。右センサデータDRと左センサデータDLの間
における相関演算を行えば、正しい位相差dが得られる
ことは、図13(A)〜(C)で示した通りである。本
実施例では、それに代わり、折り畳みデータDDRとD
DLとの間における相関演算を行うことを示した。この
場合においても、正しい位相差dが得られることを説明
する。つまり、センサデータの加算を行ったデータDD
RとDDLの間においても、位相差dが保存される。
【0057】図7は、一般的な基本関数f(x),f
(x−d),g(x),g(x−d)を示す。関数f
(x)と関数g(x)は、相互に独立である。関数f
(x−d)は、関数f(x)に対してdだけずれた関数
である。関数g(x−d)は、関数g(x)に対してd
だけずれた関数である。
【0058】ここで、関数f(x)はデータDR中の
に相当し、関数f(x−d)はデータDL中のに相当
する。関数g(x)はデータDR中のに相当し、関数
g(x−d)はデータDL中のに相当する。
【0059】図8は、基本関数を加算した関数H
(x),H(x−d)を示す。関数H(x)を、 H(x)=f(x)+g(x) で表すと、関数H(x−d)は、 H(x−d)=f(x−d)+g(x−d) で表すことができる。
【0060】この際、関数H(x)と関数H(x−d)
との間においても、位相差dは保存されることが証明さ
れる。したがって、関数H(x)と関数H(x−d)の
間において相関演算を行っても、正しい位相差dを検出
することができる。
【0061】以上より、データDR,DLについての分
割データ,,,をそれぞれ加算してデータDD
R,DDLを求め、データDDRとデータDDLとの間
で相関演算を行った場合にも、正しい位相差dを検出す
ることができる。
【0062】なお、データDDR,DDLは、それぞれ
距離の異なる対象物についてのセンサデータが加算され
ることになるので、その点に問題がないか否かが問題と
なる。
【0063】しかし、元来、センサ上に投影される2次
元画像は、遠近の対象物が混在したものであり、遠近の
混在は当初から是認されている。したがって、センサデ
ータについても、距離情報の異なるデータを加算しても
特別な問題は生じない。
【0064】図9は、本実施例による測距装置の全体構
成を示す。センサユニットは、右センサユニット1Rと
左センサユニット1Lからなる。右センサユニット1R
は、右用レンズ2Rと2次元光センサ3Rを有し、左セ
ンサユニット1Lは、左用レンズ2Lと2次元光センサ
3Lを有する。光センサ3R,3Lは、例えば100画
素の1次元ラインセンサが複数並列に配置されたもので
あり、それぞれレンズ2R,2Lを介して入射される光
の量を電気信号に変換する。
【0065】システムコントローラ14は、例えばマイ
コンであり、センサ制御系12が生成するタイミングパ
ルスを受け取り、センサ制御信号をセンサ制御系12へ
返す。センサ制御系12は、センサ制御信号を基に、駆
動パルスを駆動回路11R,11Lに供給する。
【0066】駆動回路11R,11Lは、駆動パルスに
応じて、センサ3R,3Lを駆動する。センサデータ
は、センサ3R,3Lからセンサデータ量子化部13へ
供給される。センサデータ量子化部13は、センサデー
タの量子化を行う。
【0067】システムコントローラ14は、書き込み制
御信号と書き込みアドレスを画像メモリ15に供給し、
書き込み制御を行う。画像メモリ15は、例えばSRA
Mであり、書き込み制御信号に応じて、センサデータ量
子化部13で量子化された量子化データを記憶する。
【0068】演算部16は、例えばRISCマイコンで
あり、転送制御信号をパラレル入出力回路(パラレルI
O)18に供給する。パラレル入出力回路18は、測距
を行いたいエリア等の条件を外部機器19から取り込
み、データ転送メモリ17に転送する。データ転送メモ
リ17は、例えばSRAMである。
【0069】また、演算部16は、読み出し書き込み制
御信号およびアドレスを、画像メモリ15またはデータ
転送メモリ17へ供給する。演算部16は、画像メモリ
15からセンサデータDR,DLを読み出して、センサ
データの折り畳み処理を行い、折り畳みデータDDR,
DDLを生成し、演算部16内のバッファに記憶する。
【0070】その後、データDDRとデータDDLとの
間における相関演算を行う。相関演算の後、3点補間を
行い、高精度の位相差dを求める。位相差dを求めた
後、測距値を演算する。
【0071】演算部16は、求めた測距値をデータ転送
メモリ17に書き込む。パラレル入出力回路18は、演
算部16から転送制御信号を受けて、データ転送メモリ
17に記憶されている測距値を外部機器19に転送す
る。
【0072】図10は、本実施例による測距装置の処理
手順を示すフローチャートである。測距装置は、2次元
領域中の複数エリアにおいて、各エリアにおける測距値
を検出することができる。
【0073】ステップS1では、光センサ3R,3Lか
ら得られるセンサデータを、2次元の画像データとして
画像メモリ15へ書き込む。ステップS1の処理は、シ
ステムコントローラ14が行う。この後の処理は、演算
部16が行う。
【0074】ステップS2では、外部機器19から得ら
れる諸条件を、データ転送メモリ17へ取り込む。諸条
件とは、例えば、測距を行いたいエリアの指定や、エリ
アの大きさの指定や、折り畳みの回数の指定等を含み、
後に測距値の演算を行う際に用いられる。
【0075】ステップS3では、全ラインの処理が終了
したか否かを判定する。2次元画像データは、複数のラ
インからなり、ライン毎に処理を行う。全てのラインに
ついての演算処理が終了していないときには、ステップ
S4へ進む。
【0076】ステップS4では、画像メモリ15から1
ラインのデータを取り込む。ステップS5では、取り込
んだラインデータの折り畳み処理を行う。この折り畳み
処理が本実施例における重要な処理である。演算部16
は、式(7R)、(7L)に従い、画像メモリ15から
取り込んだセンサデータDR,DLを基に、折り畳みデ
ータDDR,DDLを生成する。
【0077】ステップS6では、全エリアの処理が終了
したか否かを判定する。ラインデータは、複数のエリア
を含む。ラインデータ中の全てのエリアについて、演算
処理を行っていないときには、ステップS7へ進む。
【0078】ステップS7では、1エリアの相関演算を
行う。相関演算は、式(8)を用いて、データDDRと
データDDLとの間において行う。その後、式(6)に
よる3点補間を行い、高精度の位相差dを求める。そし
て、式(4)を用いて、距離演算を行い、測距値を求め
る。
【0079】ステップS8では、求めた測距値のデータ
を転送メモリ17へ書き込む。その後、ステップS6へ
戻り、次のエリアについての測距値を求める。ステップ
S6において、ラインデータ中の全てのエリアについて
の演算が終了したと判断されたときには、ステップS3
へ戻り、次のラインについての処理を繰り返す。
【0080】ステップS3において、全てのラインにつ
いての演算が終了したと判断されたときには、処理を終
了する。次に、本発明の他の実施例を示す。センサデー
タ折り畳み部5Rは、図2の構成の代わりに、以下の構
成を有する。
【0081】図11は、右センサデータ折り畳み部5R
の他の構成例を示す。右センサデータDRを4分割し、
4分割したデータを、それぞれW1,W2,W3,W4
とする。符号反転器21,22は、データW2,W4を
それぞれ符号反転し、加算器6に供給する。加算器6
は、データW1,W3そのものとデータW2,W4を符
号反転したものを加算する。そして、加算結果を、デー
タDDRとして出力する。
【0082】データW2,W4について符号反転するこ
とにより、データのオフセットを補正することができ
る。つまり、データW1〜W4を符号反転せずに加算し
た場合(図2)は、全体的なレベル、すなわちオフセッ
トが大きくなる。加算するデータの数が多くなるほど、
オフセットは大きくなる。オフセットが大きくなると、
A/D変換を行う際等に、ダイナミックレンジを有効に
活用することができない。
【0083】本実施例では、2つのデータW1,W3を
正の値とし、他の2つのデータW2,W4を負の値とす
ることにより、4つのデータを加算した際、オフセット
を小さくする。オフセットを小さくすることにより、演
算精度を向上させることができる。
【0084】なお、データの符号反転を行うのは、デー
タW2,W4に限らない。全領域に均一なオフセットが
ある場合には、分割したデータの内の任意の半分のデー
タについて、符号反転を行えばよい。
【0085】また、左センサデータ折り畳み部5Lも同
様な構成である。ただし、前述のように、データW1〜
W4にそれぞれシフト画素領域が加わる点のみが異な
る。以上のように、左右のセンサデータのそれぞれにつ
いて、折り畳み加算を行った後に、相関演算を行うこと
により、相関演算量を減らすことができる。例えば、4
回の折り畳みを行えば、演算量は1/4になる。結果と
して、高速な測距が可能になる。画素数が多いセンサを
有する測距装置には、非常に効果的である。
【0086】なお、本実施例による測距装置は、一般カ
メラ用にも車載用にも用いることができる。車載用に用
いれば、高速に多点測距を行うことができ、そのメリッ
トは大きい。
【0087】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種
々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に
自明であろう。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
センサデータを基に折り畳みデータを生成し、折り畳み
データについて相関演算を行えば、演算量を少なくする
ことができ、高速な測距が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による測距装置の機能を説明す
るためのブロック図である。
【図2】右センサデータ折り畳み部の構成を示す回路図
である。
【図3】センサデータDR,DLの具体例を示すグラフ
である。
【図4】センサデータの折り畳みを行う方法を示す図で
ある。
【図5】折り畳みデータを示す概略図である。
【図6】本実施例の演算過程のデータを簡単化した概略
図である。
【図7】一般的な基本関数f(x),f(x−d),g
(x),g(x−d)を示すグラフである。
【図8】基本関数を加算した関数H(x),H(x−
d)を示すグラフである。
【図9】本実施例による測距装置の全体構成を示すブロ
ック図である。
【図10】本実施例による測距装置の処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図11】右センサデータ折り畳み部の他の構成を示す
回路図である。
【図12】測距距離の計測方法を説明するための概略図
である。図12(A)は、位相差検出型測距装置の外光
三角方式光学系の概略図であり、図12(B)は、測距
距離を算出するための演算式である。
【図13】相関演算による位相差検出を説明するための
図である。図13(A)は基準部と参照部に得られる画
像信号を示すグラフ、図13(B)は得られる相関値曲
線を示すグラフ、図13(C)は3点補間の方法を説明
するための概略図である。
【符号の説明】 1 センサユニット 2 レンズ 3 光センサ 4 センサデータ取り込み部 5 センサデータ折り畳み部 6 加算器 7 相関演算部 8 測距値演算部 11 駆動回路 12 センサ制御系 13 センサデータ量子化部 14 システムコントローラ 15 画像メモリ 16 演算部 17 データ転送メモリ 18 パラレル入出力回路 19 外部機器 21,22 符号反転器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 泉 晶雄 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ複数画素によって構成される第
    1および第2の光センサが出力するセンサデータを受け
    取るデータ入力端子と、 前記第1の光センサが出力するセンサデータについて、
    複数の画素領域に分割して重ね合わせ加算し第1の折り
    畳みデータを生成し、前記第2の光センサが出力するセ
    ンサデータについて、該第1の折り畳みデータに対応す
    る複数の画素領域に分割して重ね合わせ加算し第2の折
    り畳みデータを生成するセンサデータ折り畳み部(5
    R,5L)と、 前記第1の折り畳みデータと前記第2の折り畳みデータ
    との相関度を演算する相関演算手段(7)と、 前記相関演算手段による演算結果に応じて測距値を演算
    する測距値演算手段(8)とを有する測距装置。
  2. 【請求項2】 前記センサデータ折り畳み部は、前記分
    割する第1の光センサのセンサデータのうち一部の分割
    領域のセンサデータについて符号反転を行い重ね合わせ
    加算を行い第1の折り畳みデータを生成し、第2の光セ
    ンサのセンサデータのうち該符号反転を行う第1の光セ
    ンサの分割領域に対応する一部の分割領域のセンサデー
    タについて符号反転を行い重ね合わせ加算を行い第2の
    折り畳みデータを生成する請求項1記載の測距装置。
  3. 【請求項3】 それぞれ複数画素によって構成される第
    1および第2の光センサが出力するセンサデータを受け
    取る工程と、 前記第1の光センサが出力するセンサデータについて、
    複数の画素領域に分割して重ね合わせ加算し第1の折り
    畳みデータを生成し、前記第2の光センサが出力するセ
    ンサデータについて、該第1の折り畳みデータに対応す
    る複数の画素領域に分割して重ね合わせ加算し第2の折
    り畳みデータを生成する工程と、 前記第1の折り畳みデータと前記第2の折り畳みデータ
    との相関度を演算する工程と、 前記相関演算の演算結果に応じて測距値を演算する工程
    とを含む測距方法。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2の折り畳みデータを
    生成する工程は、前記分割する第1の光センサのセンサ
    データのうち一部の分割領域のセンサデータについて符
    号反転を行い重ね合わせ加算を行い第1の折り畳みデー
    タを生成し、第2の光センサのセンサデータのうち該符
    号反転を行う第1の光センサの分割領域に対応する一部
    の分割領域のセンサデータについて符号反転を行い重ね
    合わせ加算を行い第2の折り畳みデータを生成する請求
    項3記載の測距方法。
JP29538995A 1995-11-14 1995-11-14 測距装置 Withdrawn JPH09138124A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100540963B1 (ko) * 2001-06-18 2006-01-10 가부시키가이샤 히타치세이사쿠쇼 거리 측정 방법 및 거리 측정 기능을 구비한 화상 입력 장치

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