JPH09138004A - 太陽熱給湯設備 - Google Patents

太陽熱給湯設備

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JPH09138004A
JPH09138004A JP31745595A JP31745595A JPH09138004A JP H09138004 A JPH09138004 A JP H09138004A JP 31745595 A JP31745595 A JP 31745595A JP 31745595 A JP31745595 A JP 31745595A JP H09138004 A JPH09138004 A JP H09138004A
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hot water
hot
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利春 大谷
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真吾 南田
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  • Domestic Hot-Water Supply Systems And Details Of Heating Systems (AREA)
  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 太陽熱温水器の圧力を1kg/cm2 以上に
しても、太陽熱温水器内の湯温が、100℃を超えるこ
とがない太陽熱給湯設備を提供することを目的とする。 【解決手段】 第1の連通管21よりも太陽熱温水器1
0側で、且つ、太陽熱温水器10よりも低位の位置に給
水管11と給湯管12を連通させる第2の連通管22が
設けられ、第2の連通管22にはポンプ23と第1の温
圧弁24が設けられている。さらに第1の温圧弁24に
は、排水用パイプ(図示せず)が連結され、湯を地面付
近で排出できるようになっている。太陽熱温水器10の
出湯口10bには、第2の温圧弁25が設けられている
と共に、太陽熱温水器10内の湯温を検出してポンプ2
3の作動を制御する温度センサー26が挿入されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、太陽熱を利用して給湯
を行う太陽熱給湯設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図2は、従来の太陽熱給湯設備の一例を
示すシステム図である。
【0003】図中、太陽熱温水器10に水を供給するた
めの給水管11が、太陽熱温水器10の給水口10aに
接続され、また太陽熱温水器10から湯を取り出すため
の給湯管12が、太陽熱温水器10の給湯口10bに接
続されている。給水管11には、太陽熱温水器10より
も低位の位置に減圧弁13が取り付けられている。
【0004】また減圧弁13の2次側には、太陽熱温水
器10よりも低位の位置で給水管11と給湯管12を連
通させる連通管14が設けられ、連通管14と給湯管1
2の連結部には、ミキシングバルブ(湯水混合栓)15
が設けられている。連通管14と給水管11の連結部1
1aと、太陽熱温水器10との間の給水管11には、減
圧弁13から太陽熱温水器10への流れを許容し、逆方
向の流れを防止する第1の逆止弁16が設けられてい
る。連通管14には、給水管11から給湯管12への流
れを許容し、逆方向の流れを防止する第2の逆止弁17
が設けられている。またミキシングバルブ15の出口1
5aには、混合水が出ていく方向の流れを許容し、逆方
向の流れを防止する第3の逆止弁18が設けられてい
る。さらに太陽熱温水器10の出湯口10bには、圧力
逃し弁19が取り付けられてなり、圧力逃し弁19に
は、排水用パイプ(図示せず)が連結されており、湯を
屋根面に沿って流すようになっている。
【0005】この圧力逃し弁19の設定圧力は、減圧弁
13の設定圧力よりも高くされ、例えば圧力逃し弁19
の設定圧力が、0.95kg/cm2 、減圧弁13の設
定圧力が0.8kg/cm2 とされる。
【0006】このような太陽熱温水器10に供給された
水は、太陽熱で温められて温度が上がると膨張し、太陽
熱温水器10内の水圧が上昇することになるが、水圧が
太陽熱温水器10の出湯口10bに設けられた圧力逃し
弁19の設定圧力に達すると、圧力逃し弁19から排出
用パイプを経て湯が外部に排出され、太陽熱温水器10
内の圧力を低下させる。つまり太陽熱温水器10内の圧
力は、圧力逃し弁19の設定圧力を越えないようになっ
ている。
【0007】このような太陽熱給湯設備においては、水
道水が減圧弁13から給水管11を通り、太陽熱温水器
10に供給された後、給湯管12と連通管14に満たさ
れる。この状態で、日中、一定時間汲み置かれると、太
陽熱温水器10内の水が、太陽熱で加熱されて湯にな
り、給湯管12からミキシングバルブ15の湯口15
b、出口15a、第3の逆止弁18を経て外部に取り出
される。
【0008】このとき太陽熱温水器10から出ていく湯
と同量の水が、給水管11から太陽熱温水器10に供給
される。また減圧弁13を通った水は、ミキシングバル
ブ15の水口15cにも入り、ミキシングバルブ15内
で湯と水が混合されて設定温度の湯が出口15aから出
ていくことになる。こうして取り出された湯は、直接給
湯利用されたり、あるいは雨や雪等で太陽熱温水器10
内の湯が低い時に、ガス、石油給湯機器で追い焚きして
から給湯利用される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来から太陽
熱温水器は、1kg/cm2 以下の圧力で使用されてお
り、例えば上記の太陽熱給湯設備の場合には、太陽熱温
水器内の圧力は、圧力逃し弁の設定圧力である0.95
kg/cm2 を越えることはない。
【0010】しかしながら近年、直圧式のガス・石油給
湯機器が普及し、また2階での給湯利用あるいは多箇所
での同時給湯利用が増えつつあり、これに伴い太陽熱温
水器の給湯圧力を高くしなければ十分に機能しなくなっ
てきた。
【0011】すなわち圧力が1kg/cm2 以下の太陽
熱温水器を、直圧式のガス・石油給湯機器に接続する
と、台所で湯の出が悪くなったり、シャワーからの湯の
出が悪くなるという支障が生じる。
【0012】このような事情から太陽熱温水器を1kg
/cm2 以上の圧力で使うことが望まれているが、この
ような高い圧力で太陽熱給湯設備を使用すると、湯温が
100℃を越えることがあり、その結果、構成部材の劣
化を招きやすくなるという問題が生じる。
【0013】例えば図2の太陽熱給湯設備の減圧弁13
の設定圧力を2.5kg/cm2 、圧力逃し弁19の設
定圧力を3kg/cm2 として、貯湯量240リット
ル、有効集熱面積2.73m2 の真空ガラス管式の太陽
熱温水器を用い、夏期の晴天日の朝に太陽熱温水器10
内に約30℃の水道水を供給し、1日中湯を全く使わず
に放置すると、太陽熱温水器10内の湯の最高到達温度
は、約84℃となる。このまま湯を全く使わずに、翌日
に持ち越すと、夜間の自然冷却によって翌朝の湯温は、
約60℃になるが、再び翌日が晴天であり、日中全く湯
を使わなければ、太陽熱温水器10内の湯の最高到達温
度は、約113℃となる。同様にして、3日目も湯を全
く使わずに放置すると、太陽熱温水器10内の湯の最高
到達温度は、約130℃にもなる。
【0014】このように太陽熱温水器10の性能が良け
れば、晴天日が続く時に、湯を全く使わずに放置する
と、太陽熱温水器10内の湯の最高到達温度は、圧力逃
し弁19の設定圧力が飽和蒸気圧になる温度まで上昇す
ることがある。
【0015】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、太陽熱温水器の圧力を1kg/cm2 以上にして
も、太陽熱温水器内の湯温が、100℃を越えることが
ない太陽熱給湯設備を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の太陽熱給湯設備
は、太陽熱を利用して水を温める太陽熱温水器と、太陽
熱温水器の給水口に接続して太陽熱温水器に給水するた
めの給水管と、太陽熱温水器の出湯口に接続して太陽熱
温水器から湯を取り出すための給湯管とを備えた太陽熱
給湯設備であって、上記太陽熱温水器よりも低位の位置
で給水管に減圧弁を設け、減圧弁の2次側で、且つ、太
陽熱温水器よりも低位の位置に給水管と給湯管を連通さ
せる第1の連通管を設け、第1の連通管と給湯管の連結
部にミキシングバルブを設け、第1の連通管よりも太陽
熱温水器側で、且つ、太陽熱温水器よりも低位の位置に
給水管と給湯管を連通させる第2の連通管を設け、第2
の連通管にポンプと第1の温圧弁を設け、太陽熱温水器
の出湯口に第2の温圧弁と、太陽熱温水器の湯温を検出
してポンプの作動を制御する温度センサーを設けてな
り、減圧弁の設定圧力を第1の温圧弁および第2の温圧
弁の設定圧力よりも低くし、且つ、第1の温圧弁の設定
圧力を第2の温圧弁の設定圧力よりも低くし、ポンプを
起動させる温度センサーの設定温度を第1の温圧弁およ
び第2の温圧弁の設定温度よりも低くし、且つ、第1の
温圧弁の設定温度を第2の温圧弁の設定温度よりも低く
してなることを特徴とする。
【0017】また本発明は、第1の連通管と給水管の連
結部と、第2の連通管と給水管の連結部の間の給水管
に、減圧弁から太陽熱温水器への流れを許容し、逆方向
への流れを防止する第1の逆止弁を設け、第2の連通管
に給湯管から給水管への流れを許容し、逆方向への流れ
を防止する第2の逆止弁を設け、ミキシングバルブの出
口付近の給湯管に混合水が出ていく方向の流れを許容
し、逆方向の流れを防止する第3の逆止弁を設けてなる
ことを特徴とする。
【0018】さらに本発明は、第3の逆止弁の2次側に
排水用バルブを設けてなることを特徴とする。
【0019】また本発明は、減圧弁の1次側の給水管に
ストレーナを設けてなることを特徴とする。
【0020】さらに本発明は、ポンプを起動させる温度
センサーの設定温度を70℃以上、90℃以下とするこ
とを特徴とする。
【0021】
【作用】本発明の太陽熱給湯設備においては、太陽熱温
水器を1kg/cm2 以上の圧力で使用しても、夏期の
晴天日に2日間以上、湯を全く使わずに放置し、太陽熱
温水器内の湯の温度が上昇して、ポンプの起動する温度
に達すると、ポンプが作動し、太陽熱温水器内の湯が、
給湯管から第2の連通管を経て給水管へと循環する間に
冷却される。
【0022】しかしながら太陽熱温水器の設置条件、例
えば給水管や給湯管の長さが短い場合や、給水管・給湯
管に厚肉の断熱材が巻かれ、冷却能力が小さいという条
件下では、湯が循環しても徐々に太陽熱温水器内の湯温
が上昇することがあるが、その湯温が、第1の温圧弁の
設定温度に達すると、第1の温圧弁から湯が排出され、
その排出量と同量の水が新たに減圧弁から給水管を経て
太陽熱温水器に供給され、湯と混合され湯温を下げるこ
とになる。第1の温圧弁は、太陽熱温水器よりも低位の
位置に設置され、通常はこれに排水用パイプを連結する
ことによって地面に近いところで、安全に湯を排出させ
るようにする。
【0023】また万一、停電やポンプの故障等で循環機
能が働かないときは、太陽熱温水器内の湯温は、太陽熱
温水器の出湯口に設けた第2の温圧弁の設定温度まで上
昇することになるが、この時にも第2の温圧弁から湯が
排出され、その排出量と同量の水が新たに減圧弁から給
水管を経て太陽熱温水器に供給され、湯と混合され湯温
を下げることになる。すなわち本発明の太陽熱給湯設備
では、通常、第1の温圧弁が作動して設定温度以下に湯
温を保持するが、第2の温圧弁は、安全対策上、万一の
場合を考えて設けられている。
【0024】また本発明の太陽熱給湯設備において、第
1の連通管と給水管の連結部と、第2の連通管と給水管
の連結部の間の給水管に、減圧弁から太陽熱温水器への
流れを許容し、逆方向への流れを防止する第1の逆止弁
を設け、第2の連通管に給湯管から給水管への流れを許
容し、逆方向への流れを防止する第2の逆止弁を設け、
ミキシングバルブの出口付近の給湯管に混合水が出てい
く方向の流れを許容し、逆方向への流れを防止する第3
の逆止弁を設けると、断水時等の不測の事態が生じたと
きに、水道の本管側への逆流を防止することができる。
【0025】また第3の逆止弁の2次側に排水用バルブ
を設けると、排水用バルブから手動で太陽熱温水器内の
湯を抜いたり、この抜いた湯の温度を測定することによ
って、ミキシングバルブの設定温度の確認をすることが
できるため好ましい。
【0026】さらに減圧弁の1次側の給水管にストレー
ナを設けると、水道水中のゴミ等の異物を除去してポン
プや温圧弁等の異物咬み事故を防止することができるた
め好ましい。
【0027】尚、本発明の太陽熱給湯設備の第1の温圧
弁と第2の温圧弁は、温度と圧力の安全弁として作用す
るものであり、温度調整弁と圧力逃し弁を併用すること
も可能である。
【0028】また本発明の太陽熱給湯設備においては、
ポンプを起動させる温度センサーの設定温度が低すぎる
と、折角太陽熱温水器によって得られた熱量を無駄に捨
てることになり、また温度センサーの設定温度が高すぎ
ると、第1の温圧弁の設定温度との差がなくなるため、
70℃以上、90℃以下にすることが望ましい。
【0029】さらに本発明の太陽熱給湯設備において
は、第2の温圧弁を複数個設置すると、1つの温圧弁が
故障しても、他の温圧弁が正常に働くため、安全性が増
すことになる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の太陽熱給湯設備を実施例に基
づいて詳細に説明する。
【0031】(実施例1)図1は、本発明の太陽熱給湯
設備を示すシステム図である。尚、図2の太陽熱給湯設
備と同じ構成部材については、同一番号を付与した。
【0032】太陽熱温水器10としては、例えば特公平
3−56387号に開示されているような内部を真空に
保持した透明な長尺円筒状のガラス容器の内部に、外表
面に選択吸収膜を被覆形成した円筒状の金属製貯湯容器
を同軸状に配置してなる集熱貯湯管を複数本配列したも
のが使用でき、貯湯量を240リットル、有効集熱面積
を2.73m2 とした。
【0033】この太陽熱温水器10は、建物の屋根上に
所定の傾斜角をもって設置され、給水管11が太陽熱温
水器10の給水口10aに接続され、また給湯管12が
太陽熱温水器10の出湯口10bに接続されている。給
水管11には、太陽熱温水器10よりも低位の位置(地
面近く)に減圧弁13が取り付けられ、減圧弁13の1
次側には、ストレーナ20が設けられ、ストレーナ20
の1次側の給水管11は、水道の元栓に接続されてい
る。
【0034】減圧弁13の2次側のすぐ近くには、給水
管11と給湯管12を連通させる第1の連通管21が設
けられ、この第1の連通管21と給湯管12の連結部に
は、ミキシングバルブ15が設けられている。第1の連
通管21よりも太陽熱温水器10側で、且つ、太陽熱温
水器10よりも低位の位置に給水管11と給湯管12を
連通させる第2の連通管22が設けられ、第2の連通管
22にはポンプ23と第1の温圧弁24が設けられてい
る。さらに第1の温圧弁24には、排水用パイプ(図示
せず)が連結され、湯を地面付近で排出できるようにな
っている。
【0035】太陽熱温水器10の出湯口10bには、第
2の温圧弁25が設けられていると共に、太陽熱温水器
10内の湯温を検出してポンプ23の作動を制御する温
度センサー26が挿入されている。第2の温圧弁25に
も、排水用パイプ(図示せず)が連結されており、湯を
屋根面に沿って流すようになっている。
【0036】第1の連通管21と給水管11の連結部1
1aと、第2の連通管22と給水管11の連結部11b
の間の給水管11には、減圧弁13から太陽熱温水器1
0への流れを許容し、逆方向の流れを防止する第1の逆
止弁27が設けられ、また第2の連通管22には、給湯
管12から給水管11への流れを許容し、逆方向の流れ
を防止する第2の逆止弁28が設けられ、ミキシングバ
ルブ15の出口15a付近の給湯管12には、ミキシン
グバルブ15から混合水が出ていく方向の流れを許容
し、逆方向の流れを防止する第3の逆止弁29が設けら
れている。また第3の逆止弁29の2次側の給湯管12
には、排水管30が連結されており、この排水管30に
は、排水用バルブ31が取り付けられている。
【0037】この太陽熱給湯設備の給水管11と給湯管
12の長さは、各々約10mであり、断熱せずに架橋ポ
リエチレンパイプで配管してある。またミキシングバル
ブ15の設定温度は、給湯用途やガス・石油給湯機器の
種類に応じて適宜決められるが、一般には30〜65℃
に湯温が調整される。
【0038】次にこの太陽熱給湯設備の使用例を説明す
る。
【0039】まず減圧弁13の設定圧力を2.5kg/
cm2 、第1の温圧弁24の設定圧力を3.0kg/c
2 、第2の温圧弁25の設定圧力を3.5kg/cm
2 とした。またポンプ23を制御する温度センサー26
の設定温度を、80℃でポンプ23を起動し、75℃で
ポンプ23を停止するようにした。さらに第1の温圧弁
24の設定温度を90℃、第2の温圧弁25の設定温度
を95℃とした。
【0040】こうして夏期の晴天日の朝、約30℃の水
道水を減圧弁13から給水管11を通して太陽熱温水器
10内に供給し、湯を全く使わずに放置すると、午後に
は、太陽熱温水器10内の湯が80℃になり、温度セン
サー26が80℃を検出し、ポンプ23が作動した。
【0041】ポンプ23が作動した場合の湯の循環経路
は、ポンプ23→第2の連通管22→給水管11→太陽
熱温水器10→給湯管12→第2の連通管→ポンプ23
であり、循環流量は、約8リットル/分とした。そして
夕方、太陽熱温水器10内の湯温が下がり、75℃にな
ると、再び温度センサー26が75℃を検出し、ポンプ
23が停止した。
【0042】尚、ポンプ運転中の太陽熱温水器10内の
湯の最高到達温度は、約81℃であり、またこの日の日
射量は、約4800kcal/m2 ・dayであった。
【0043】そしてこのまま夜間も湯を使わずに放置す
ると、自然冷却され、翌朝の湯温は約63℃となった。
さらにこのまま湯を使わずに放置すると、正午前に太陽
熱温水器10内の湯温が80℃となり、温度センサー2
6が80℃を検出し、ポンプ23が作動した。夕方、太
陽熱温水器10内の湯温が下がり、75℃になると、再
び温度センサー26が検出してポンプ23が停止した。
【0044】尚、ポンプ運転中の太陽熱温水器10内の
湯の最高到達温度は、約86℃であり、この日の日射量
は約5200kcal/m2 ・dayであった。
【0045】(実施例2)給水管11と給湯管12の長
さを各々5mとし、それらの周囲に20mmの厚みの断
熱材を全長に亙って巻き付けた以外は、全て実施例1と
同じ構成を有する太陽熱給湯設備を作製した。
【0046】そしてポンプ23を制御する温度センサー
26の設定温度を85℃で起動、80℃で停止するよう
に変更し、ポンプ循環したときの冷却能力を小さくし、
しかも晴天日の朝に70℃の湯を太陽熱温水器10に供
給して強制的に第1の温圧弁25が作動する状況を作り
出した。
【0047】このような条件下で、日中、湯を全く使わ
ずに放置すると、約2時間後に太陽熱温水器10内の湯
温が85℃になり、温度センサー26が検出してポンプ
23が作動したが、循環中にも徐々に湯温が上昇して9
0℃になり、第1の温圧弁24が作動し、排水用パイプ
を通して湯が排出された。そしてその排出量と同量の水
が給水管11から太陽熱温水器10内に入り、湯温を低
下させた。この日の太陽熱温水器10内の湯の最高到達
温度は、約90℃であり、日射量は約5060kcal
/m2 ・dayであった。
【0048】(実施例3)実施例1と同じ構成を有する
太陽熱給湯設備で、停電やポンプ23の故障を想定して
ポンプ23の電源を切り、日中、全く湯を使わずに放置
した。すると太陽熱温水器10内の湯温が80℃に達し
ても、ポンプ23は作動せず、湯温がそのまま上昇し続
けた。
【0049】ポンプ23で湯を循環しなければ、第1の
温圧弁24が太陽熱温水器10内の湯温を検出すること
ができないため、湯温が第1の温圧弁24の設定温度で
ある90℃になっても、第1の温圧弁24は作動しなか
った。
【0050】そして太陽熱温水器10内の湯温が95℃
になった時、第2の温圧弁25が作動し、排水用パイプ
を通して湯が屋根上に沿って排出され、その排出量と同
量の水が給水管11から太陽熱温水器10内に入り、湯
温を低下させた。この日の太陽熱温水器10内の湯の最
高到達温度は約95℃であり、日射量は約4910kc
al/m2 ・dayであった。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明の太陽熱給湯設備を
使用すると、太陽熱温水器を1kg/cm2 以上の圧力
で使い、夏期の晴天日2日間以上にわたって湯を使わず
に放置しても、ポンプが作動して湯を循環させることに
よって湯温の上昇を抑えたり、あるいは第1の温圧弁が
作動して、高温の湯を外部に排出することができる。
【0052】しかも万一、停電時やポンプの故障時等の
異常事態が発生しても、第2の温圧弁が作動して高温の
湯を外部に排出するため、太陽熱温水器内の湯温は、1
00℃以上にはならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽熱給湯設備を示すシステム図であ
る。
【図2】従来の太陽熱給湯設備を示すシステム図であ
る。
【符号の説明】
10 太陽熱温水器 11 給水管 12 給湯管 13 減圧弁 15 ミキシングバルブ 20 ストレーナ 21 第1の連通管 22 第2の連通管 23 ポンプ 24 第1の温圧弁 25 第2の温圧弁 26 温度センサー 27 第1の逆止弁 28 第2の逆止弁 29 第3の逆止弁 31 排水用バルブ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽熱を利用して水を温める太陽熱温水
    器と、太陽熱温水器の給水口に接続して太陽熱温水器に
    給水するための給水管と、太陽熱温水器の出湯口に接続
    して太陽熱温水器から湯を取り出すための給湯管とを備
    えた太陽熱給湯設備であって、上記太陽熱温水器よりも
    低位の位置で給水管に減圧弁を設け、減圧弁の2次側
    で、且つ、太陽熱温水器よりも低位の位置で給水管と給
    湯管を連通させる第1の連通管を設け、第1の連通管と
    給湯管の連結部にミキシングバルブを設け、第1の連通
    管よりも太陽熱温水器側で、且つ、太陽熱温水器よりも
    低位の位置に給水管と給湯管を連通させる第2の連通管
    を設け、第2の連通管にポンプと第1の温圧弁を設け、
    太陽熱温水器の出湯口に第2の温圧弁と、太陽熱温水器
    の湯温を検出してポンプの作動を制御する温度センサー
    を設けてなり、減圧弁の設定圧力を第1の温圧弁および
    第2の温圧弁の設定圧力よりも低くし、且つ、第1の温
    圧弁の設定圧力を第2の温圧弁の設定圧力よりも低く
    し、ポンプを起動させる温度センサーの設定温度を第1
    の温圧弁および第2の温圧弁の設定温度よりも低くし、
    且つ、第1の温圧弁の設定温度を第2の温圧弁の設定温
    度よりも低くしてなることを特徴とする太陽熱給湯設
    備。
  2. 【請求項2】 第1の連通管と給水管の連結部と、第2
    の連通管と給水管の連結部の間の給水管に、減圧弁から
    太陽熱温水器への流れを許容し、逆方向への流れを防止
    する第1の逆止弁を設け、第2の連通管に給湯管から給
    水管への流れを許容し、逆方向への流れを防止する第2
    の逆止弁を設け、ミキシングバルブの出口付近の給湯管
    に混合水が出ていく方向の流れを許容し、逆方向への流
    れを防止する第3の逆止弁を設けてなることを特徴とす
    る請求項1記載の太陽熱給湯設備。
  3. 【請求項3】 第3の逆止弁の2次側に排水用バルブを
    設けてなることを特徴とする請求項1記載の太陽熱給湯
    設備。
  4. 【請求項4】 減圧弁の1次側の給水管にストレーナを
    設けてなることを特徴とする請求項1記載の太陽熱給湯
    設備。
  5. 【請求項5】 ポンプを起動させる温度センサーの設定
    温度を70℃以上、90℃以下とすることを特徴とする
    請求項1記載の太陽熱給湯設備。
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