JPH09137431A - ギャラリー周辺コンクリートのひび割れ防止方法及び袋式仮設扉 - Google Patents

ギャラリー周辺コンクリートのひび割れ防止方法及び袋式仮設扉

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Publication number
JPH09137431A
JPH09137431A JP29126495A JP29126495A JPH09137431A JP H09137431 A JPH09137431 A JP H09137431A JP 29126495 A JP29126495 A JP 29126495A JP 29126495 A JP29126495 A JP 29126495A JP H09137431 A JPH09137431 A JP H09137431A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gallery
concrete
temperature
dam
type temporary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29126495A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Murakami
祐治 村上
Yasutaka Furukawa
康孝 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hazama Corp
Original Assignee
Hazama Gumi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hazama Gumi Ltd filed Critical Hazama Gumi Ltd
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Pending legal-status Critical Current

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  • On-Site Construction Work That Accompanies The Preparation And Application Of Concrete (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】コンクリートダムのギャラリー周辺コンクリー
トのひび割れを防止する方法を提供する。 【解決手段】コンクリートダム1内におけるギャラリー
10周辺のコンクリート2に生じる温度応力が当該コン
クリート2の強度を上回る場合、前記ギャラリー10の
雰囲気温度をヒーター21で上昇させることによって前
記温度応力を緩和すると共に、前記ギャラリー10内に
スプリンクラー22によって温水を散布して前記コンク
リート2における当該ギャラリー10への露出部2’の
乾燥を防ぐようにすることを特徴とする。また、コンク
リートダム1が造成途中に場合、袋式仮設扉によって出
入口を塞ぐようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はギャラリー周辺コン
クリートのひび割れ防止方法及び袋式仮設扉に関し、更
に詳細には、コンクリートダム内に設けられるギャラリ
ー(通廊あるいは監査廊)がその周辺のコンクリートに
与える温度応力によって発生するひび割れを防ぐための
方法とかような方法を造成途中のコンクリートダムに実
施する際に用いる袋式仮設扉に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリートダムではセメントによる水
和熱の発生によってダム内部側のコンクリートの温度が
外側に比べ高くなっており、最終的にダム全体のコンク
リートの温度が安定するまでには10〜20年もかか
る。
【0003】また、コンクリートダムに設けられるギャ
ラリーは温度が高いダム内部側に空洞を開けるものであ
るため、ギャラリー周辺のコンクリートは、ギャラリー
に近い方と遠い方との間で温度差が大きくなり、前者に
は引張応力が後者には圧縮応力が働いてひび割れが多発
しているのが現況である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の問題点
に鑑みてなされたものであり、その目的は、ギャラリー
周辺のコンクリートの温度応力によるひび割れを効果的
に防止することができる方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るギャラリー
周辺コンクリートのひび割れ防止方法は、コンクリート
ダム内におけるギャラリー周辺のコンクリートに生じる
温度応力が当該コンクリートの強度を上回る場合、前記
ギャラリーの雰囲気温度をヒーターで上昇させることに
よって前記温度応力を緩和すると共に、前記ギャラリー
内に温水を散布して前記コンクリートにおける当該ギャ
ラリーへの露出面の乾燥を防ぐようにすることを特徴と
する。
【0006】ここで、ギャラリー周辺のコンクリートに
生じる温度応力とは、ギャラリー断面(鉛直方向に沿
う。)周辺におけるギャラリーに近いコンクリート部分
とギャラリーから遠い方のコンクリート部分との間に生
じる温度差による引張・圧縮応力であり、ギャラリーに
近いコンクリート部分の方が低温で引っ張りを受ける。
【0007】また、温度応力が当該コンクリートの強度
を上回る場合とは、上記引張・圧縮応力によって生じる
コンクリートのひずみがコンクリートの弾性限界を上回
ってひび割れが発生する可能性が高い場合である。
【0008】従って、本発明では、まず、ギャラリー周
辺コンクリートの温度分布を把握する必要があり、この
際、ギャラリー長手方向(ギャラリーの通行方向をい
う。)における測点と、各測点におけるギャラリー周方
向(ギャラリー鉛直断面においてギャラリーを中心と見
立てた円周方向をいう。)に沿う一又は二以上の測線を
選定し、各測線に沿う複数のポイントで温度を計測する
ことにより、温度分布を把握することができる。
【0009】なお、コンクリートダムには最終安定温度
に達するまで(10〜20年程)のコンクリートの温度
降下率を監視する目的で、ギャラリー長手方向のジョイ
ント(10〜15m程)ごとにギャラリー周方向の鉛直
線に沿って温度計が比較的密に埋設されているため、上
記温度計を本発明に利用することができる。
【0010】この場合、上記測点はギャラリーのジョイ
ントごと、上記測線はギャラリーの上下に二本となる。
【0011】また、本発明の実施に専ら利用するための
温度計をコンクリートダムに設ければ、上記測点及び測
線は所望に選定可能となり、この場合、温度計として連
続的に温度を測定することができる光ファイバーケーブ
ル式のものを用いることができる。
【0012】なお、必要な測点の数や位置は、ダムの形
状やギャラリーの位置や大きさ等を勘案して決定され
る。
【0013】上記温度計から得られた温度分布とコンク
リートの力学的特性(弾性係数等)から温度応力分布や
ひずみ分布を計算することができる。
【0014】この計算結果から、コンクリートにひび割
れが発生する可能性を想定することができ、可能性が高
い場合、ヒーターによってギャラリーの雰囲気温度を上
昇させて上記温度差、引張・圧縮応力及びひずみを緩和
させる。
【0015】なお、コンクリートダムが造成途中にある
場合は、コンクリートの力学的特性として温度降下率を
も考慮に入れてひび割れ発生の有無を判断する必要があ
る。
【0016】また、ヒーターの稼働による弊害、即ち、
乾燥によるギャラリーに露出するコンクリート部分のひ
び割れを温水を散布することによって防止する。これに
はスプリンクラーや穴あきホースを利用することができ
る。
【0017】更に、本発明では、造成途中にあってコン
クリート打設ごとに移動するギャラリー出入口を塞ぐい
でヒーター効果を高めるため、空気を充填・密封させた
エアーバック状の仮設扉を用いることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0019】図1は、コンクリートダム1の水平断面に
よってギャラリー10を概略的に示す説明図である。
【0020】ギャラリー10は、上下流方向に沿う部分
と、左右岸方向に沿う部分とがT字状に接続されてな
り、前者の下流側端部と、後者の左右両端から下流側へ
曲がった各端部とにそれぞれギャラリー10への出入口
11が設けられている。
【0021】また、符号A、B、C、D、E、F、G、
H及びIはギャラリー長手方向に沿って選定した、ギャ
ラリー周辺のコンクリート2の温度分布を把握するため
の測点を示しており、各測点A〜Iには、図2で測点H
を代表させて示すように、ギャラリー周方向の鉛直線に
沿って温度計20が比較的密に埋設されている。よっ
て、各測点A〜Iにおける測線はK方向とJ方向の上下
二本となる。
【0022】更に、各測点A〜Iにはヒーター21とス
プリンクラー22がそれぞれ設置され、各温度計20、
ヒーター21及びスプリンクラー22は図1に便宜的に
表している中央制御システム30に連絡される。
【0023】中央制御システム30は、各温度計20の
設置ポイントにおけるコンクリート2の温度測定値を集
め、この計測結果から各測点A〜Iの各測線における温
度分布を把握し、温度応力分布及びひずみ分布を計算す
る。これらの計算結果からシステム30は各測点A〜I
の各ヒーター21に対し稼働の有無及び稼働させる場合
の温度を、各スプリンクラー22に対し稼働の有無をそ
れぞれ指示する。
【0024】なお、例えばコンクリート2にひび割れが
発生する可能性が一の測点のみに見られても、各ヒータ
ー21は稼働しないものを含み異なる温度で共同しなが
ら温度応力を緩和させる。
【0025】一方、スプリンクラー22は温水を散布
し、ギャラリー10内の乾燥によるコンクリート2のギ
ャラリー露出部2’のひび割れを防ぐ。
【0026】図3は、システム30がギャラリー周辺の
コンクリート2にひび割れが発生すると判断する温度分
布(a)、温度応力分布(b)及びひずみ分布(c)の
例示であり、それぞれのヒーター効果が破線にて示され
る。
【0027】また、コンクリートダム1が造成途中にあ
る場合は、ひび割れ発生の有無の判断に際し、打設ごと
のコンクリート2の温度降下率(予想値)が参釈され
る。更に、ヒーター効果を高めるため、コンクリート打
設ごとに移動する出入口(11)を、図4に示すような
袋式仮設扉40によって塞ぐようにする。
【0028】袋式仮設扉40は、送風口41から空気を
充填・密封させることによって出入口(11)に取外し
容易に嵌め込むことができる布製のものである。
【0029】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明では、ギャ
ラリーが周辺コンクリートに与える温度応力をヒーター
でギャラリー雰囲気温度を上昇させて緩和させることに
より、ギャラリー周辺コンクリートのひび割れを効果的
に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンクリートダムの水平断面によりギャラリー
を概略的に示す説明図である。
【図2】図1のh−hに沿う断面にてギャラリー周方向
を示す説明図である。
【図3】ひび割れが発生すると判断される温度分布
(a)、温度応力分布(b)及びひずみ分布(c)を例
示するグラフである。
【図4】袋式仮設扉を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 コンクリートダム 2 コンクリート 2’ ギャラリー露出部 3 後面 10 ギャラリー 11 出入口 20 温度計 21 ヒーター 22 スプリンクラー 30 中央制御システム 40 袋式仮設扉 A〜I 測点 J,K 測線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリートダム内におけるギャラリー
    周辺のコンクリートに生じる温度応力が当該コンクリー
    トの強度を上回る場合、前記ギャラリーの雰囲気温度を
    ヒーターで上昇させることによって前記温度応力を緩和
    すると共に、前記ギャラリー内に温水を散布して前記コ
    ンクリートにおける当該ギャラリーへの露出部の乾燥を
    防ぐようにすることを特徴とするギャラリー周辺コンク
    リートのひび割れ防止方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のギャラリー周辺コンク
    リートのひび割れ防止方法を造成途中にある前記コンク
    リートダムに対し実施するに際し、前記コンクリートの
    打設ごとに移動する前記ギャラリーの出入口を塞ぐため
    の仮設扉であって、送風口から空気を充填・密封するこ
    とによって前記出入口に合致的に嵌め込み可能となるこ
    とを特徴とする袋式仮設扉。
JP29126495A 1995-11-09 1995-11-09 ギャラリー周辺コンクリートのひび割れ防止方法及び袋式仮設扉 Pending JPH09137431A (ja)

Priority Applications (1)

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JP29126495A JPH09137431A (ja) 1995-11-09 1995-11-09 ギャラリー周辺コンクリートのひび割れ防止方法及び袋式仮設扉

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JP29126495A JPH09137431A (ja) 1995-11-09 1995-11-09 ギャラリー周辺コンクリートのひび割れ防止方法及び袋式仮設扉

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JPH09137431A true JPH09137431A (ja) 1997-05-27

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ID=17766625

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JP29126495A Pending JPH09137431A (ja) 1995-11-09 1995-11-09 ギャラリー周辺コンクリートのひび割れ防止方法及び袋式仮設扉

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JP (1) JPH09137431A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105200954A (zh) * 2015-09-25 2015-12-30 中国电建集团成都勘测设计研究院有限公司 混凝土坝裂缝分类方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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