JPH09136728A - 給紙装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 用紙の斜め給紙を防止するための紙幅規制用
のカーソルをスムースに接近離間移動させ得るようにし
た給紙装置を提供する。 【解決手段】 それぞれラックギア６の外側端に紙幅規
制用のカーソル７を備えたラック板５，５を、用紙載せ
台１のガイド面部２，３に沿わせて紙幅方向にスライド
可能に且つラックギア６をピニオンギア４に対して給紙
方向の両側に噛合させて配置し、前記ラックギア６をピ
ニオンギア４に噛合させる方向に付勢する付勢手段１１
をラック板５，５に設け、前記ラック板５，５のそれぞ
れに、位置規制用のガイド面部１５，１５を形成し、用
紙載せ台１には、前記位置規制用ガイド面部１５に当接
してピニオンギア４に対するラックギア６の噛合量を規
制する噛合規制部材１６，１６を設けてある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、静電写真複写機や
ファクシミリなどの画像形成装置に装備される給紙装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】上記の静電写真複写機には、原稿の自動
送り装置や複写用紙の手指し装置が設けられ、ファクシ
ミリには、原稿の自動送り装置や受信用紙の繰り出し装
置が設けられている。そしてこれらの装置には、用紙の
サイズに合わせて用紙の斜め送りを防止するために、紙
幅規制用の給紙装置が備えられている。

【０００３】その給紙装置として、図７に示すように、
用紙載せ台５１に、紙幅方向に沿う一対のガイド面部５
２，５３を給紙方向に相対峙させて形成し、このガイド
面部５２，５３間の用紙載せ台５１の下部側に、用紙載
せ面に直交する方向の軸線まわりで回転可能にピニオン
ギア５４を設けると共に、それぞれラックギア５６の外
側端に紙幅規制用のカーソル５７を備えたラック板５５
を、前記ガイド面部５２，５３に沿わせて紙幅方向にス
ライド可能に且つ前記ラックギア５６を前記ピニオンギ
ア５４に対して給紙方向の両側に噛合させて、前記カー
ソル５７，５７を紙幅方向に相互に接近離間させるよう
にし、更に、前記ラックギア５６をピニオンギア５４に
噛合させる方向に付勢する付勢手段５８をラック板５５
に設けて成るものがある。

【０００４】上記の付勢手段５８は、例えば先端に突起
ａを備えた棒状の弾性部材５９をラックギア５６の遊端
側に連設して成り、この弾性部材５９を撓み変形させつ
つ、前記一対のガイド面部５２，５３間にラック板５５
を嵌め込んで、一方のガイド面部を反力面にしてラック
ギア５６をピニオンギア５４に付勢噛合させることで、
ピニオンギア５４に対するラックギア５６の歯飛び防止
と、ラック板５５，５５ひいてはカーソル５７，５７の
不用意なスベリ防止とが達成されるようにしている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところが、ラックギア
５６をピニオンギア５４に付勢噛合させることで、一方
のギア先端が他方のギア底に当接する所謂ギア５４，５
６の歯底当たりが生じ、ピニオンギア５４の回転ならび
にラックギア５６のスライドが阻害されて、ラック板５
５，５５をスムースに接近離間移動させ得なくなる問題
があった。

【０００６】また、付勢手段５８をラックギア５６の遊
端側に設けているために、例えば小サイズの用紙を給紙
対象にした場合、即ち、一対のカーソル５７，５７を互
いに接近させた場合に、付勢手段５８による負荷の作用
点がピニオンギア５４を大きく越えることで、図示した
ようにカーソル５７，５７が互いに傾いて、用紙が斜め
給紙されてしまう問題もあった。

【０００７】本発明は、かゝる実情に鑑みて成されたも
のであって、第１発明の目的は、ラック板のスムースな
接近離間移動が達成される給紙装置を提供する点にあ
り、これに加えて第２発明の目的は、用紙の斜め給紙を
効果的に防止できるようにする点にある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明が講じた技術的手段は次の通りである。即
ち、請求項１記載の発明では、用紙載せ台に、紙幅方向
に沿う一対のガイド面部を給紙方向に相対峙させて形成
し、このガイド面部間の用紙載せ台の下部側に、用紙載
せ面に直交する方向の軸線まわりで回転可能にピニオン
ギアを設けると共に、それぞれラックギアの外側端に紙
幅規制用のカーソルを備えたラック板を、前記ガイド面
部に沿わせて紙幅方向にスライド可能に且つ前記ラック
ギアを前記ピニオンギアに対して給紙方向の両側に噛合
させて配置し、更に、前記ラックギアをピニオンギアに
噛合させる方向に付勢する付勢手段をラック板に設けて
成る給紙装置において、前記ラック板のそれぞれに、前
記ピニオンギアを挟んで前記ガイド面部に相対峙する位
置規制用のガイド面部を形成する一方、前記用紙載せ台
には、前記ピニオンギアを挟んで給紙方向の両側に、前
記位置規制用ガイド面部に当接してピニオンギアに対す
るラックギアの噛合量を規制する噛合規制部材を設けて
成る点に特徴がある。

【０００９】請求項２記載の発明では、前記付勢手段
を、前記ラック板に対してそれのラックギアの連設基部
側に設けた点に特徴がある。

【００１０】請求項１記載の発明によれば、前記ピニオ
ンギアに対するラックギアの噛合量を噛合規制部材によ
って規制して、例えばピニオンギアとラックギアの互い
のピッチ円を一致させることで、所謂ギア間での歯底当
たりが確実に解消され、一対のラック板をスムースに接
近離間移動させることができる。

【００１１】請求項２記載の発明によれば、付勢手段を
ラックギアの連設基部側に設けたことで、小サイズの用
紙を給紙対象にすべく、一対のカーソルを互いに接近さ
せたとしても、付勢手段による負荷の作用点がピニオン
ギアを大きく越えることがないので、カーソルの傾きは
殆ど生じることがなく、用紙の斜め給紙が効果的に防止
される。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明にかゝる給紙装置の
実施の形態を図面に基づいて説明する。図１は用紙載せ
台を仮想図示した給紙装置の斜視図、図２は給紙装置の
縦断面図、図３は給紙装置の平面図、図４は給紙装置の
底面図で、これらの図において、図中の１は原稿用紙の
載せ台で、この用紙載せ台１の上面側には、紙幅方向に
沿う一対の段部によるガイド面部２，３が、給紙方向に
相対峙して形成されている。

【００１３】４はピニオンギアで、用紙載せ台１の下部
側に、ガイド面部２，３間の用紙載せ面に直交する方向
の軸線まわりで回転可能に設けられている。５，５は、
それぞれラックギア６の外側端に紙幅規制用のカーソル
７を備えた一対のラック板で、そのラックギア６を前記
ピニオンギア４に対して給紙方向の両側に噛合させて、
前記ガイド面部２，３に沿わせて一対のカーソル７，７
を紙幅方向に相互に接近離間させるようにしている。

【００１４】８，８は用紙載せ台１の下面部に突出させ
た給紙方向に沿う２個一対のリブ状部材で、その二組を
ピニオンギア４に対して給紙方向の両側に設け、かつ、
カーソル７，７を互いに最接近させた状態で、前記ラッ
ク板５，５の給紙方向に沿う面部５ａを、このリブ状部
材８，８の端縁に当接させるようにしている。９，９は
用紙載せ台１の紙幅方向両側に形成したガイド溝で、ラ
ック板５の下面部に突設させた係止部材１０を抜け出し
不能に係入させている。

【００１５】１１は前記ラックギア６をピニオンギア４
に噛合させる方向に付勢する付勢手段で、先端に突起ａ
を備えた棒状の弾性部材１２から成り、具体的には、前
記ラック板５，５に対してそれのラックギア６の連設基
部側に、その基部側で開口する給紙方向のスリットｂを
形成して成るもので、この弾性部材１２を撓み変形させ
つつ、前記一対のガイド面部２，３間にラック板５，５
を嵌め込むことで、一方のガイド面部を反力面にして、
ラックギア６をピニオンギア４に付勢噛合させるように
している。

【００１６】このように付勢手段１１を設けることで、
ピニオンギア４に対するラックギア６の歯飛び防止と、
ラック板５，５ひいてはカーソル７，７の不用意なスベ
リ防止とが達成される。また、この付勢手段１１を、ラ
ック板５，５に対してそれのラックギア６の連設基部側
に設けているので、図５に示すように、小サイズの原稿
用紙を給紙対象にして、一対のカーソル７，７を互いに
接近させたとしても、付勢手段１１による負荷の作用点
がピニオンギア４を大きく越えることがないことから、
加えて、カーソル７，７を互いに最接近させた状態で、
前記ラック板５，５の面部５ａをリブ状部材８，８の端
縁に当接させるようにしているので、前記カーソル７，
７の傾きが殆ど生じなくなり、従って、用紙サイズの如
何に拘わらず、原稿用紙の斜め給紙が効果的に防止され
る。

【００１７】１３，１３はピニオンギア４に対するラッ
クギア６の噛合量を規制する噛合規制手段で、前記ラッ
ク板５，５のそれぞれに紙幅方向の長孔１４を開設し
て、ピニオンギア４を挟んで前記ガイド面部２，３に相
対峙する位置規制用のガイド面部１５，１５を形成する
一方、前記用紙載せ台１には、前記ピニオンギア４を挟
んで給紙方向の両側に、前記位置規制用のガイド面部１
５，１５に当接する半円形状のギア噛合規制部材１６，
１６を設けて成るもので、例えばピニオンギア４とラッ
クギア６の互いのピッチ円を一致させるように、ピニオ
ンギア４に対するラックギア６の噛合量を噛合規制部材
１６，１６によって規制させることで、所謂ギア６，７
間での歯底当たりが確実に解消（図５を参照）されるも
ので、一対のラック板５，５をスムースに接近離間移動
させることができる。

【００１８】尚、用紙載せ台１のガイド面部２，３を段
部の立ち上げ面によって形成し、かつ、そのガイド面部
２，３の前記噛合規制部材１６，１６に相対峙する部位
に突起ｃを設けて、ガイド面部２，３に対するラック板
５，５の摺動抵抗を小さくするようにしているが、突起
ｃを省略して、ラック板５，５をガイド面部２，３その
ものに摺接させるようにしてもよい。

【００１９】また、ギア噛合規制手段１３の位置規制用
ガイド面部１５を長孔１４の一側面によって形成してい
るが、例えばラック板５に対してそれの用紙載せ台１側
の面部にリブ状部材を設け、或いは段部を形成して、そ
れらの紙幅方向に沿う面部をガイド面部１５にしてもよ
く、更に、ギア噛合規制部材１６として、これを半円形
状にして摺接抵抗を小さくするようにしているが、これ
に代えてギア噛合規制部材１６をピン形状にしてもよ
く、或いは矩形状などに変更可能である。

【００２０】上記の給紙装置は、図６に示すファクシミ
リ（画像形成装置の一例）の例えば原稿用紙の自動送り
装置１７に備えられる。これらの図において、図中の１
８は装置本体１９に対する用紙載せ台１の取付けヒン
ジ、２０は前送りローラ、２１は給紙ローラ、２２は捌
きパッド、２３はプラテンローラ、２４は原稿用紙の画
像読み取り装置（ＣＩＳ）、２５は排出ローラ対、２６
は排出トレイ、２７は操作盤である。

【００２１】２８は用紙の繰り出し装置で、用紙載せ台
２９と給紙ローラ３０とを備えている。３１は搬送ロー
ラ、３２はレジストローラ対、３３は感光体ドラム、３
４は現像装置、３５は転写ローラ、３６は定着ローラ装
置、３７は用紙搬出路、３８は光学系ユニット、３９は
排紙トレイである。

【００２２】上記の操作盤２７には、送受信動作を指令
するための押ボタンと複写動作を指令するための押ボタ
ンとが備えられており、以下のように動作する。送信動
作については、用紙載せ台１上に積載された原稿用紙
が、前送りローラ２０と給紙ローラ２１およびプラテン
ローラ２２を経て、画像読み取り装置２４上を通過する
際に、その原稿用紙の画像が読み取られ、その画像デー
タが送信先に送信され、画像読み取り後の原稿用紙は排
出トレイ２６に排出される。

【００２３】受信動作については、外部から受信した画
像データが光学系ユニット３８によって光信号に変換さ
れて、その信号に基づく画像が感光体ドラム３３の表面
に露光され、その露光画像が現像装置３４で現像されて
トナー画像が形成され、用紙載せ台２９から繰り出され
た用紙が転写ローラ３５を通過する間に、その用紙に上
記のトナー画像が転写される。トナー画像が転写された
用紙は感光体ドラム３３から分離され、定着ローラ装置
３６を通過する間にトナー画像が定着され、用紙搬出路
３７から排紙トレイ３９上に排出される。

【００２４】複写動作時には、用紙載せ台１上から給紙
された原稿用紙が、前送りローラ２０と給紙ローラ２１
およびプラテンローラ２３を経て、画像読み取り装置２
４上を通過する際に、その原稿用紙の画像が読み取ら
れ、画像読み取り後の原稿用紙が排出トレイ２６に排出
される一方、画像の読み取りデータが感光体ドラム３３
の表面に露光されて、その露光画像が現像された後、上
記の受信動作の場合と同様に、用紙載せ台２９から繰り
出された用紙にトナー画像が転写され且つ定着されて、
その用紙が用紙搬出路３７から排紙トレイ３９上に排出
される。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１に記載の
発明によれば、ピニオンギアに対するラックギアの噛合
量を噛合規制部材によって規制して、例えばピニオンギ
アとラックギアの互いのピッチ円を一致させることで、
所謂ギア間での歯底当たりが確実に解消されるもので、
一対のラック板をスムースに接近離間移動させ得る給紙
装置が提供される。

【００２６】加えて、請求項２記載の発明によれば、付
勢手段をラックギアの連設基部側に設けたことで、小サ
イズの用紙を給紙対象にする際に、一対のカーソルを互
いに接近させたとしても、付勢手段による負荷の作用点
がピニオンギアを大きく越えることがないので、カーソ
ルの傾きが殆ど生じなくなり、用紙の斜め給紙が効果的
に防止される。

【図面の簡単な説明】

【図１】用紙載せ台を仮想図示した給紙装置の斜視図で
ある。

【図２】給紙装置の縦断側面図である。

【図３】用紙載せ台を仮想図示した給紙装置の平面図で
ある。

【図４】給紙装置の底面図である。

【図５】給紙装置の所要部の拡大図である。

【図６】給紙装置を備えた画像形成装置の全体構成図で
ある。

【図７】従来の給紙装置のカーソルの動作説明図であ
る。

【符号の説明】

１…用紙載せ台、２，３…ガイド面部、４…ピニオンギ
ア、５…ラック板、６…ラックギア、７…カーソル、１
１…付勢手段、１５…位置規制用のガイド面部、１６…
噛合規制部材。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 用紙載せ台に、紙幅方向に沿う一対のガ
   イド面部を給紙方向に相対峙させて形成し、このガイド
   面部間の用紙載せ台の下部側に、用紙載せ面に直交する
   方向の軸線まわりで回転可能にピニオンギアを設けると
   共に、それぞれラックギアの外側端に紙幅規制用のカー
   ソルを備えたラック板を、前記ガイド面部に沿わせて紙
   幅方向にスライド可能に且つ前記ラックギアを前記ピニ
   オンギアに対して給紙方向の両側に噛合させて配置し、
   更に、前記ラックギアをピニオンギアに噛合させる方向
   に付勢する付勢手段をラック板に設けて成る給紙装置に
   おいて、前記ラック板のそれぞれに、前記ピニオンギア
   を挟んで前記ガイド面部に相対峙する位置規制用のガイ
   ド面部を形成する一方、前記用紙載せ台には、前記ピニ
   オンギアを挟んで給紙方向の両側に、前記位置規制用ガ
   イド面部に当接してピニオンギアに対するラックギアの
   噛合量を規制する噛合規制部材を設けて成ることを特徴
   とする給紙装置。
2. 【請求項２】 前記付勢手段を、前記ラック板に対して
   それのラックギアの連設基部側に設けてある請求項１記
   載の給紙装置。