JPH09135908A - 超音波診断治療システム - Google Patents

超音波診断治療システム

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Publication number
JPH09135908A
JPH09135908A JP7299407A JP29940795A JPH09135908A JP H09135908 A JPH09135908 A JP H09135908A JP 7299407 A JP7299407 A JP 7299407A JP 29940795 A JP29940795 A JP 29940795A JP H09135908 A JPH09135908 A JP H09135908A
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JP
Japan
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diagnostic
ultrasonic
therapeutic
oscillator
ultrasonic probe
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JP7299407A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Matsunaka
敏行 松中
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Hitachi Ltd
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Aloka Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 血栓溶解剤によって血栓を溶解する際に超音
波を放射でき、かつその血栓治療後において超音波診断
を行えるシステムを構成する。 【解決手段】 超音波探触子10は、トルクワイヤ32
の先端部に診断用振動子14を有し、またその先端面に
治療用振動子12を有する。血栓40近傍に溶解剤が導
入され、これと共に治療用振動子12から超音波が血栓
40に放射される。治療後においてトルクワイヤ32が
回転されて診断用振動子14にて形成される超音波ビー
ムがラジアル走査され、これにより超音波診断が行われ
る。超音波探触子内に、診断治療用振動子を備えてそれ
自身が屈曲するアクチュエータを設けることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超音波診断治療シス
テム、特に超音波を利用して血栓の治療を行うシステム
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、血管内の血栓を診断する方法とし
て超音波診断が利用されている。すなわち、血管内にき
わめて細いカテーテル状の超音波探触子を挿入した状態
で超音波の送受波を行わせ、これによって超音波断層画
像などを形成するものである。かかる体腔内挿入用の超
音波探触子は、カテーテル状のシースチューブと、その
内部に回転自在に挿入されたトルクワイヤと、そのトル
クワイヤの先端部側面に設けられた振動子と、で構成さ
れ、トルクワイヤを回転駆動することによって超音波ビ
ームを回転させ、いわゆるラジアル走査により超音波断
層画像データを取り込むものである。
【0003】その一方、近年、溶解剤を利用して血管内
の血栓を溶解させる場合に、血栓に対して超音波を照射
して溶解作用を高める研究がなされている。そのメカニ
ズムは完全に解明されたわけではないが、溶解剤を供給
した状態で血栓に超音波を照射すると、血栓溶解度合い
が高まるという研究結果が出されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのよ
うな溶解剤と超音波を併用した実際の治療システムはま
だ実現されておらず、血栓をはじめとする患部の超音波
治療を行えるシステムが要望されている。また、そのよ
うなシステムにおいて、超音波診断を同時に行うことが
できれば、血管内に新たに超音波探触子などを挿入する
手間と患者の負担を軽減できるので、超音波治療と超音
波診断が共に行えるシステムが要望されていた。
【0005】その一方、血管の種類にもよるがその直径
は一般にきわめて小さく、超音波探触子内部に多数の振
動素子からなるアレイ振動子や、モータ及びギヤなどを
利用した振動子駆動機構を設けるのは困難であるという
問題がある。
【0006】本発明の目的は、上記従来の課題に鑑みな
されたものであり、その目的は、体腔内での超音波診断
と超音波治療を共に行うことができるシステムを提供す
ることにある。
【0007】また、本発明の目的は、特に血栓の診断・
治療を共に行えるシステムを提供することにある。
【0008】また、本発明の目的は、細径化を図ること
が可能で、かつ患部に適切に超音波を照射可能な超音波
探触子を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、先端部に診断用振動子及び治療用振動子
を有し、体腔内に挿入されるカテーテル状の超音波探触
子と、前記診断用振動子に診断用送信信号を供給し、前
記診断用振動子からの受信信号を受け入れる診断用送受
信部と、前記治療用振動子に治療用送信信号を供給する
治療用送信部と、を有することを特徴とする。
【0010】上記構成によれば、体腔内に超音波探触子
が挿入され、その状態で診断用超音波が発生されて超音
波診断が行われ、また、治療用超音波が発生されて超音
波による治療が行われる。血栓の治療を行う場合には、
例えば超音波探触子が血管内に挿入され、その状態で溶
解剤を血管内に導入すると共に、治療用超音波を当該血
栓に照射して溶解効率を高める。治療後においては、診
断用超音波が送波され超音波診断が行われる。これによ
り、治療結果を超音波画像として即座に確認することが
可能となる。すなわち、超音波治療と超音波診断は、一
連の工程として行うことができ、超音波探触子の血管へ
の抜き差しなどが不要となる。
【0011】本発明の好適な態様では、前記超音波探触
子には、溶解剤を血管内に供給するための溶解剤流路が
形成され、前記溶解剤流路に溶解剤を導入する溶解剤供
給部が設けられる。すなわち、超音波探触子自体を溶解
剤の導入路として活用するので、別途カテーテルなどを
挿入する必要がなくなる。
【0012】また、本発明の好適な態様では、前記超音
波探触子は、カテーテル状のシースチューブと、前記シ
ースチューブの先端部まで導かれる回転自在のトルクワ
イヤと、を含み、前記トルクワイヤの先端部には、超音
波の送波方向を前方に向けて前記治療用振動子が配置さ
れ、かつ、前記トルクワイヤの先端部には、超音波の送
受波方向をトルクワイヤ軸方向と交差する方向へ向けて
前記診断用振動子が配置され、前記トルクワイヤは駆動
部により回転駆動される。すなわち、トルクワイヤの回
転により、診断用振動子で形成される超音波ビームを回
転させてラジアル走査を実現し、これにより二次元断層
画像データを取り込むものである。トルクワイヤの先端
部には治療用振動子が配置され、その治療用振動子から
前方へ治療用超音波が放射される。血栓が形成されてい
る血管部位は狭窄しているので、血栓治療前は超音波探
触子を血栓部位より前方へ移動させることができないた
め、治療用振動子は前方へ超音波ビームが形成されるよ
うに前方に向けて配置される。
【0013】また、本発明の好適な態様では、前記超音
波探触子の先端部には、前記診断用振動子及び前記治療
用振動子の両者として機能する診断治療用振動子が設け
られ、前記診断治療用振動子が前記診断用振動子として
機能する場合には、前記診断治療用振動子に前記診断用
送受信部が接続され、前記診断治療用振動子が前記治療
用振動子として機能する場合には、前記診断治療用振動
子に前記治療用送信部が接続される。すなわち、1つの
超音波振動子を兼用して、複数の振動子を配置すること
による超音波探触子の直径の増大とコストアップを防止
できる。
【0014】また、本発明の好適な態様では、前記超音
波探触子の先端部には、前記診断治療用振動子の向きを
変化させるアクチュエータが配置される。すなわち、特
に二次元の超音波診断においては、超音波ビームを走査
する必要があり、そのためにアクチュエータが利用され
る。
【0015】例えば、そのアクチュエアータは、基端が
固定された状態でそれ自身が屈曲して先端が揺動する屈
曲部材を有し、屈曲部材を往復屈曲させれば超音波ビー
ムを二次元走査でき、その結果、二次元データ取り込み
領域を形成できる。ここで、前記屈曲部材は電圧の印加
により屈曲する部材で構成されるのが望ましい。つま
り、例えば屈曲部材を一対の電極板で挟み、その一対の
電極板間に電圧を印加して屈曲部材の屈曲を電気的に制
御するものである。
【0016】また、本発明の好適な態様では、前記溶解
剤供給部の動作と共に前記治療用送信部を動作させる制
御部を有する。つまり、血栓への溶解剤の供給に合わせ
て超音波の供給を自動的に行わせるものである。
【0017】本発明において、望ましくは、前記診断用
送信信号よりも前記治療用送信信号の方が周波数が低く
設定され、また、望ましくは、前記診断用送信信号は超
音波パルスを生成するための信号であり、前記治療用送
信信号は連続波の超音波を生成するため信号である。
【0018】本発明に係る超音波探触子は、超音波ビー
ムを形成する振動子と、前記振動子を備えた屈曲可能な
アクチュエータと、前記アクチュエータに電圧を印加す
る手段と、を有し、前記アクチュエータの屈曲により超
音波ビームを機械的に走査することを特徴とする。
【0019】ここで、前記振動子は、診断用の超音波を
発生させる診断用振動子であり、あるいは、溶解剤の作
用を高めるための治療用の超音波を発生させる治療用振
動子である。勿論、診断用及び治療用の両方に兼用され
る振動子であってもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
図面に基づいて説明する。
【0021】図1には、本発明に係る超音波診断治療シ
ステムの好適な実施形態が示されており、図1は本発明
に係る超音波診断治療システムの全体構成を示すブロッ
ク図である。このシステムは血管に形成される血栓を溶
解除去し、かつ治療後に超音波診断を行うシステムであ
る。
【0022】図1において、超音波探触子10は、血管
内に挿入されるカテーテル状の細形型超音波探触子であ
り、その先端部には治療用振動子12および診断用振動
子14が配置されている。
【0023】治療用送信部16は、治療用振動子12に
対して治療用送信信号を供給するものであり、この治療
用送信信号により治療用振動子12にて治療用の超音波
が生体へ送波される。一方、診断用送受信部18は、診
断用振動子14に対して診断用の送信信号を供給し、ま
た診断用振動子14からの受信信号を入力するものであ
る。すなわち、診断用振動子14では、診断用送信信号
の入力により診断用の超音波が送波され、それによる反
射波が診断用振動子14にて受波されて受信信号が診断
用送受信部18に入力される。診断用送受信部18は、
例えば増幅器や検波器などを内蔵し、その診断用送受信
部18から出力された受信信号は画像形成部20に送ら
れ、その画像形成部20にて超音波断層画像などが形成
される。その超音波断層画像は表示器にて表示される。
勿論、いわゆる超音波ドプラ法に基づいて、画像形成部
20にて超音波ドプラ画像を形成してもよい。
【0024】超音波探触子10には後述するトルクワイ
ヤが内蔵されており、そのトルクワイヤはトルクワイヤ
駆動部24によって回転駆動される。また、超音波探触
子10には後述する溶解剤を流通させる流路が形成され
ており、その流路内には溶解剤供給部26からの溶解剤
が導入される。制御部28は、治療用送信部16、診断
用送受信部18、トルクワイヤ駆動部24および溶解剤
供給部26を制御している。
【0025】図2には、超音波探触子10の先端部の断
面が示されている。フレキシブルなシースチューブ30
内には、トルクワイヤ32が挿通されており、そのトル
クワイヤ32の先端部にはトルクワイヤの軸方向と直交
する方向に超音波ビームを形成する上記の診断用振動子
14が配置されている。また、トルクワイヤ32の先端
部の先端面には、前方に向けて治療用振動子12が配置
されている。すなわち、この治療用振動子12にて前方
方向ヘ向く超音波ビームが形成される。
【0026】トルクワイヤ32の先端部は、回転支持部
34により回転自在に保持されている。また、この回転
支持部34は、シール部材としても機能し、超音波探触
子10の先端部に気密空間36が形成され、その気密空
間内に超音波伝搬を確保するための液体が充填されてい
る。その液体としては例えば蒸留水が用いられる。
【0027】シースチューブ30の外径(直径)は例え
ば1mmであり、その内径は例えば0.7mm程度であ
る。超音波探触子10の長さはおよそ1.5メートル程
度である。勿論、各数値は用途に応じて適宜変更可能で
ある。
【0028】図2には、超音波探触子10を血管38内
に挿入した状態が示されている。血管38には血栓40
が形成されており、血栓40の治療の際には、超音波探
触子10がその血栓40の近傍まで導かれ、その状態で
血栓を溶解するための溶解剤が超音波探触子10の先端
に供給される。ここにおいて、その溶解剤の供給は、他
のカテーテルなどを利用して行ってもよいが、本実施形
態では後述するように超音波探触子10を利用して溶解
剤の供給が行われている。
【0029】溶解剤が血栓40近傍に供給された状態に
おいて、図1に示した治療用送信部16が動作し、治療
用振動子12に送信信号が供給される。これにより治療
用振動子12から超音波が前方に放射され、すなわち血
栓40に超音波が照射されることになる。
【0030】上述したように、血栓に対して超音波を照
射すると、血栓溶解剤による溶解作用が促進することが
実験により確認されており、このような治療用超音波の
局所照射により、効率よく血栓の溶解を行うことができ
る。血栓40に対する溶解処理が終了した後、すなわち
治療が行われた後に、超音波探触子10を例えば人為的
に前方へ移動させ、当該治療部位に診断用振動子14を
位置決めする。そして、トルクワイヤ駆動部24を動作
させてトルクワイヤ32を回転駆動させ、診断用振動子
14にて形成される超音波ビームをラジアル走査させ
る。これにより二次元データ取り込み領域が形成され、
これにより得られる受信信号により画像形成部20が二
次元断層画像を形成する。そのような二次元断層画像が
表示器22に表示されれば、血栓の治療結果を視覚的に
確認することができる。
【0031】勿論、超音波探触子10の位置を前後させ
ることにより、血管38の軸方向に沿った各位置におい
て治療の確認を行うことができる。なお、血栓40が比
較的小さい場合には、あらかじめ診断用振動子14を利
用して血栓部位に対して超音波診断を行いその位置を確
認した後に、超音波探触子10を若干待避させて上述同
様の血栓溶解剤と超音波の照射の両者による治療を行っ
てもよい。ここで、溶解剤としては、例えばウロキナー
ゼなどが用いられる。また診断用振動子14に供給され
る送信信号の中心周波数は例えば15〜30MHzであ
る。一方、治療用振動子12に供給される送信信号は、
診断用振動子14に供給される送信信号よりも低い周波
数のものが用いられ、例えば数KHz〜1MHz程度の
周波数が血栓に応じて適宜選択される。また、診断用振
動子14には、本実施形態では超音波パルスを形成する
ためのパルス信号が供給されており、一方、治療用振動
子12には連続波の超音波を形成するための連続波信号
が供給されている。すなわち、断層画像の形成に当たっ
ては一般には広帯域を使用するのが望ましく、また溶解
剤による血栓溶解作用を促進させるためには最も高い溶
解作用を示す周波数の超音波を用いることが望ましく、
そのような事情から各振動子への信号の波形が設定され
ている。
【0032】図3には、溶解剤を流通させる流路42が
形成された実施形態が示されている。図3(A)には超
音波探触子10の先端部の断面図が示され、(B)には
(A)に示すB−B´断面が示されている。先端部には
流路42の出口側開口42Aが形成され、その開口42
Aから前方に向けて溶解剤が流れ出ることになる。
【0033】図4には、流路の他の実施形態が示されて
いる。この実施形態では流路44がシースチューブ30
の壁内に貫通形成されている。勿論、溶解剤の流路をシ
ースチューブ30の外側に形成したり、あるいは他のチ
ューブを挿入することによって流路を形成することもで
きるが、その場合には実質的に血管内に挿入する部材の
直径を増大させることになるので、図3または図4に示
したように、超音波探触子内に溶解剤の流路を設けるの
が望ましい。
【0034】図1に示した制御部28は、上述したよう
に各構成を制御しており、血栓治療に当たっては、まず
所定の入力にしたがって溶解剤供給部26を動作させ、
その後に治療用送信部16を動作させることによって、
溶解剤の供給と超音波の放射とを同時に行わせる。勿
論、超音波探触子10の挿入度合いを自動的に調整する
機構を備えていれば、治療後においてそのような機構を
動作させて超音波探触子10を前方に移動させつつ超音
波診断を行ってもよい。なお、超音波探触子10移動さ
せながらラジアル走査を行うことにより、三次元データ
取り込み領域を形成でき、画像形成部20において三次
元超音波画像を形成することもできる。
【0035】次に、図5には、本発明に係る超音波診断
治療システムの他の実施形態が示されている。なお、図
1に示した構成と同様の構成には同一符号を付けその説
明を省略する。
【0036】この図5に示される実施形態では、超音波
探触子10において、図1に示した治療用振動子12お
よび診断用振動子14の両者の機能を有する診断治療用
振動子50が設けられている。また超音波探触子10の
先端部にはその診断治療用振動子50の向きを変えるた
めのアクチュエータ52が設けられている。
【0037】また、診断治療用振動子50と治療用送信
部16および診断用送受信部18との間には切替器54
が設けられ、制御部56の制御によって診断治療用振動
子50に接続される回路が選択されている。すなわち、
診断治療用振動子50が治療用振動子として機能する場
合には、切替器54によってその診断治療用振動子50
が治療用送信部16に接続され、一方診断治療用振動子
50が診断用振動子として機能する場合には、その診断
治療用振動子50が切替器54の作用により診断用送受
信部18に接続される。
【0038】図6には、図5に示した実施形態における
超音波探触子10の先端部の断面図が示されている。シ
ースチューブ30内には信号ケーブルなどを挿通させる
フレキシブルな軸体58が固定的に挿通されており、そ
の先端部は仕切り板60によって保持されている。仕切
り板60の前方側は上述したように気密空間62とされ
ており、その気密空間62内には蒸留水などからなる液
体が充填されている。軸体58の先端面には上述したア
クチュエータ52が設けられており、そのアクチュエー
タ52の先端面には上述した診断治療用振動子50が接
合配置されている。
【0039】図7には、アクチュエータ52の斜視図が
示されている。このアクチュエータ52は電圧の印加に
より屈曲する屈曲部材としての圧電板64と、その圧電
板64の基端側をサンドイッチ状に挟む一対の電極板6
6,68と、で構成されるものである。すなわち、一対
の電極板66,68の間に電圧を印加すると、その印加
極性に応じて圧電板64がいずれかの方向に屈曲するこ
とになり、圧電板64の先端に配置された診断治療用振
動子50の向きが変わることになる。そして、そのよう
な屈曲動作を周期的に行わせることによって、診断治療
用振動子50にて形成される超音波ビームを機械的に走
査させることが可能となり、すなわちセクタ状の二次元
データ取り込み領域を形成することができる。
【0040】超音波探触子10を血管内に挿入した状態
において、血栓に対して超音波を照射する場合には、一
対の電極66,68に電圧を印加させることなく圧電板
64を平板状に維持して前方方向に超音波の放射を行わ
せてもよい。しかしながら、血栓がかならずしも超音波
探触子10の前方方向にないような場合には必要に応じ
て圧電板64を所望の方向に屈曲させて超音波ビームの
方向を血栓に向けてもよい。
【0041】超音波による治療が行われる場合、上述し
たように制御部56の制御の下、切替器54により治療
用送信部16からの送信信号が診断治療用振動子50に
供給される。一方、治療後において超音波診断を行う場
合には、制御部56の制御のもと、切替器54により診
断用送受信部18からの送信信号が診断治療用振動子5
0に供給される。なお、受信信号の処理については図1
に示した構成と同様である。
【0042】図6および図7に示した超音波探触子は、
他の用途にも活用することができる。すなわち、アクチ
ュエータ52の先端に配置される振動子を治療用振動子
としてのみ機能させたり、あるいは診断用振動子として
のみ機能させたりすることもできる。
【0043】また、図6および図7に示したアクチュエ
ータ52は、圧電板64を屈曲させるものであったが、
同様の作用を得られる部材であればこの圧電板64に代
えてそのような部材を設けることもできる。いずれの場
合においても、電気的にその屈曲度合いを調整できるも
のを用いるのが望ましい。また、探触子10の先端部内
における超音波の多重反射を抑制するために、振動板6
4の先端面の軌道に合わせてシースチューブ30の先端
の曲率を設定することもできる。すなわち圧電板64の
先端面の軌道と同じ曲率でシースチューブ30の先端内
面を形成するものである。
【0044】なお、図7において、本実施形態では圧電
板64上に配線パターンが印刷などにより形成されてお
り、その配線パターンに診断治療用振動子50の電極が
接続されている。このように圧電板64自体に配線パタ
ーンを形成することによりリード線などを必要すること
なく確実に電気的な結線を行うことができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
体腔内での超音波診断と超音波治療を共に行うことがで
きるシステムを提供することができ、特に血栓の診断・
治療に有用なシステムを提供することができる。また本
発明によれば超音波探触子の細径化を図ることができ、
また患部に適切に超音波を照射することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る超音波診断治療システムの全体
構成を示すブロック図である。
【図2】 超音波探触子の先端部の断面を示す図であ
る。
【図3】 流路が形成された超音波探触子の断面図
(A)、(B)である。
【図4】 流路が形成された超音波探触子の他の実施形
態を示す図である。
【図5】 本発明に係る超音波診断治療システムの他の
実施形態を示す図である。
【図6】 本発明に係る超音波探触子の他の実施形態を
示す図である。
【図7】 アクチュエータを示す斜視図である。
【符号の説明】
10 超音波探触子、12 治療用振動子、14 診断
用振動子、16 治療用送信部、18 診断用送受信
部、26 溶解剤供給部、28 制御部、50診断治療
用振動子、52 アクチュエータ、54 切替器。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部に診断用振動子及び治療用振動子
    を有し、体腔内に挿入されるカテーテル状の超音波探触
    子と、 前記診断用振動子に診断用送信信号を供給し、前記診断
    用振動子からの受信信号を受け入れる診断用送受信部
    と、 前記治療用振動子に治療用送信信号を供給する治療用送
    信部と、 を有することを特徴とする超音波診断治療システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシステムにおいて、 前記超音波探触子には、溶解剤を血管内に供給するため
    の溶解剤流路が形成され、 前記溶解剤流路に溶解剤を導入する溶解剤供給部が設け
    られたことを特徴とする超音波診断治療システム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のシステムにおいて、 前記超音波探触子は、 カテーテル状のシースチューブと、 前記シースチューブの先端部まで導かれる回転自在のト
    ルクワイヤと、 を含み、 前記トルクワイヤの先端部には、超音波の送波方向を前
    方に向けて前記治療用振動子が配置され、かつ、 前記トルクワイヤの先端部には、超音波の送受波方向を
    トルクヤイヤ軸方向と交差する方向へ向けて前記診断用
    振動子が配置され、 前記トルクワイヤは駆動部により回転駆動されることを
    特徴とする超音波診断治療システム。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のシステムにおいて、 前記超音波探触子の先端部には、前記診断用振動子及び
    前記治療用振動子の両者として機能する診断治療用振動
    子が設けられ、 前記診断治療用振動子が前記診断用振動子として機能す
    る場合には、前記診断治療用振動子に前記診断用送受信
    部が接続され、 前記診断治療用振動子が前記治療用振動子として機能す
    る場合には、前記診断治療用振動子に前記治療用送信部
    が接続されることを特徴とする超音波診断治療システ
    ム。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のシステムにおいて、 前記超音波探触子の先端部には、前記診断治療用振動子
    の向きを変化させるアクチュエータが配置されたことを
    特徴とする超音波診断治療システム。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のシステムにおいて、 前記アクチュエアータは、基端が固定された状態でそれ
    自身が屈曲して先端が揺動する屈曲部材を有することを
    特徴とする超音波診断治療システム。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のシステムにおいて、 前記屈曲部材は電圧の印加により屈曲する部材で構成さ
    れたことを特徴とする超音波診断治療システム。
  8. 【請求項8】 請求項2記載のシステムにおいて、 前記溶解剤供給部の動作と共に前記治療用送信部を動作
    させる制御部を有することを特徴とする超音波診断治療
    システム。
  9. 【請求項9】 請求項1記載のシステムにおいて、 前記診断用送信信号よりも前記治療用送信信号の方が周
    波数が低いことを特徴とする超音波診断治療システム。
  10. 【請求項10】 請求項1記載のシステムにおいて、 前記診断用送信信号は超音波パルスを生成するための信
    号であり、 前記治療用送信信号は連続波の超音波を生成するため信
    号であることを特徴とする超音波診断治療システム。
  11. 【請求項11】 血管内に挿入される超音波探触子であ
    って、 超音波ビームを形成する振動子と、 前記振動子を備えた屈曲可能なアクチュエータと、 前記アクチュエータに電圧を印加する手段と、 を有し、 前記アクチュエータの屈曲により超音波ビームを機械的
    に走査することを特徴とする超音波探触子。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の超音波探触子におい
    て、 前記振動子は、診断用の超音波を発生させる診断用振動
    子であることを特徴とする超音波探触子。
  13. 【請求項13】 請求項11記載の超音波探触子におい
    て、 前記振動子は、溶解剤の作用を高めるための治療用の超
    音波を発生させる治療用振動子であることを特徴とする
    超音波探触子。
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