JP2000254137A - 超音波治療装置 - Google Patents

超音波治療装置

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JP2000254137A
JP2000254137A JP11065547A JP6554799A JP2000254137A JP 2000254137 A JP2000254137 A JP 2000254137A JP 11065547 A JP11065547 A JP 11065547A JP 6554799 A JP6554799 A JP 6554799A JP 2000254137 A JP2000254137 A JP 2000254137A
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ultrasonic
wave
transmission
treatment
waves
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JP11065547A
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Akiko Mizunuma
明子 水沼
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 治療効率を高め治療時間を短縮すると共に、
目的部位のみを確実に治療する。 【解決手段】 パワーユニット13は、制御装置からの
送信開始信号を受け所定の時間の遅延を持たした送信ト
リガパルスを発生する送信トリガパルス発生回路31
と、送信トリガパルス発生回路31からの送信トリガパ
ルスをトリガとしてチャープ波を発生させ64個の超音
波振動子30を駆動する64個のチャープ波発生回路3
2とから構成されており、所定の時間の遅延を持たした
送信トリガパルスにより64個の超音波振動子30から
照射される超音波の送信波(チャープ波)は目的部位で
あるフォーカス点を中心とした送信フォーカス波面を形
成し、各送信波が同時にフォーカス点に到達するように
電子フォーカス制御は行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は 超音波治療装置、
更に詳しくは超音波振動子の駆動部分に特徴のある 超
音波治療装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、 医療用診断装置、例えば超
音波治療装置においては、比較的高い音圧の超音波を生
体組織に照射し、この超音波により組織が加熱された
り、加熱の際の発生した気泡のつぶれにより生じる衝撃
波により目的部位の治療を行っている。このような超音
波治療装置を用いることで生体組織を切開することなく
組織深部の目的部位のみを治療することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
超音波治療装置では、例えば図17に示すように、正弦
波からなるバースト波によりアレイ状に配列された超音
波振動子を電子的に走査して目的部位に超音波をフォー
カシングして駆動することで、目的部位に超音波を収束
させて治療を行うが、超音波の波の干渉により、図18
に示すように、目的エリアTのみだけでなく、目的エリ
アTほどではないが、その周辺の干渉位置にも加熱され
たホットスポットSが発生する。
【0004】このホットスポットSについては、図19
に示す周波数の低いバースト波により生じる位置と図1
8に示す周波数の高いバースト波により生じる位置とが
異なるように、バースト波の周波数によりその発生箇所
は変化するが、従来の超音波治療装置においては、一定
の周波数のバースト波を用いているので、治療行為中に
干渉により生じたホットスポットSは固定され、そのた
め、目的部位以外のホットスポットSも加熱される恐れ
があるため、術者は超音波照射時間を制御しながら、治
療を行わなければならない。
【0005】このような超音波照射時間の制御は、患者
の体温や個人差等によっても異なり、また、目的部位の
周辺に血管や神経等が存在する場合には特に細かな制御
が要求される。
【0006】つまり、従来の超音波治療装置では、超音
波照射時間の制御が術者の経験に依存することが多いば
かりか、加熱される目的部位以外のホットスポットSが
必要以上の温度とならないために、バースト波による超
音波照射をインターバルをおきながら行わなければなら
ず、治療に時間がかかるといった問題がある。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、治療効率を高め治療時間を短縮すると共に、目
的部位のみを確実に治療することのできる 超音波治療
装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の超音波治療装置
は、生体内の目的部位に超音波を連続的に集束させるこ
とにより前記目的部位を治療する超音波治療装置におい
て、前記超音波を発生する超音波振動子と、前記超音波
振動子を駆動する異なる周波数の駆動信号を発生する駆
動信号発生手段とを備えて構成される。
【0009】本発明の超音波治療装置では、前記駆動信
号発生手段が前記超音波振動子を駆動する前記異なる周
波数の駆動信号を発生し、前記異なる周波数の駆動信号
により前記超音波振動子を駆動することで、治療効率を
高め治療時間を短縮すると共に、目的部位のみを確実に
治療することを可能とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について述べる。
【0011】図1ないし図12は本発明の第1の実施の
形態に係わり、図1は超音波治療装置の構成を示す構成
図、図2は図1の超音波プローブの構成を示す構成図、
図3は図1の治療用超音波振動子の構成を示す構成図、
図4は図1のパワーユニットの構成を示す構成図、図5
は図4のチャープ波発生回路から発生されるチャープ波
を示す図、図6は図1の表示装置に表示される表示例を
示す図、図7は図4のチャープ波発生回路から発生され
るチャープ波による生体部位での音圧分布を示す図、図
8は図3の治療用超音波振動子の第1の変形例を示す
図、図9は図3の治療用超音波振動子の第2の変形例を
示す図、図10は図3の治療用超音波振動子の第3の変
形例を示す図、図11は図3の治療用超音波振動子の第
4の変形例を示す図、図12は図4のパワーユニットの
変形例の構成を示す構成図である。
【0012】図1に示すように本発明の第1の実施の形
態の超音波治療装置1は、診断用超音波振動子6及び治
療用超音波振動子7を設けた超音波振動子部5を先端側
に内蔵し、体腔内に挿入可能な超音波プローブ2と、超
音波振動子部5に対し、観測及び治療のための信号生成
等を行う観測治療装置3と、診断用超音波振動子6によ
る超音波断層画像等を表示する表示装置4とから構成さ
れる。
【0013】超音波振動子部5はシャフト8を介してこ
の超音波振動子部5を移動等するモータ部9と機械的に
連結されている。超音波プローブ2内の診断用像或いは
被検体像を得るための診断用超音波振動子6は、観測装
置11と接続され、この観測装置11内の図示しない送
信回路からの高周波の送信信号の印加により診断用超音
波振動子6は診断用超音波を送出し、被検体側で反射さ
れた超音波を受信して再び電気信号に変換し、観測装置
11内の信号処理回路で信号処理し、映像信号を生成
し、制御装置12を経て表示装置4に出力し、表示装置
4の表示面4Aに超音波断層像を表示する。
【0014】治療用超音波振動子7はパワーユニット1
3と接続され、パワーユニット13から高出力の治療用
駆動信号が印加できるようになっている。このパワーユ
ニット13は例えば観測治療装置3に着脱自在であり、
接続した場合には制御装置12と接続される。
【0015】モータ部9は位置制御を行う位置制御装置
14と接続され、位置制御装置14からの駆動信号によ
り、駆動される。この位置制御装置14は制御装置12
と接続されている。また、制御装置12は治療用超音波
の出力条件或いは駆動条件の設定を行う入力装置15と
接続され、この入力装置15は例えばキーボード15a
とトラックボール15bとから構成されている。
【0016】キーボード15aからのキー入力等により
治療用超音波の出力条件等の設定或いは選択等を行うこ
とができ、またトラックボール15bにより治療用超音
波が集束して照射される照射位置を指示する。
【0017】観測装置11には制御装置12を介してタ
ーゲットカーソル設定部10が接続され、トラックボー
ル15bの指示に応じて表示面4A上で、治療用超音波
を集束して照射する照射予定位置に照射位置ポインタと
なるターゲットカーソル16を表示されるように設定す
ると共に、本実施の形態では制御装置12は設定された
出力条件等に応じて表示形状等が変化するターゲットカ
ーソル16を表示面4Aに表示させるようにしているこ
とが特徴となっている。
【0018】具体的には例えばキーボード15aにより
出力条件等が設定されると、制御装置12はパワーユニ
ット13の出力条件をその出力条件に設定すると共に、
ターゲットカーソル設定部10に格納されている出力条
件に対応するターゲットカーソルの形状データ等を読み
出す。
【0019】ターゲットカーソル設定部10はその内部
にターゲットカーソル16として予め登録されている複
数のキャラクタデータから出力条件に対応するキャラク
タデータを制御装置12側に出力し、制御装置12は観
測装置11から出力される超音波断層像の映像信号とキ
ャラクタデータとを重畳して表示装置4に出力し、超音
波断層像とターゲットカーソル16とを重畳して表示す
る。
【0020】本実施の形態では、例えば出力条件に対応
する蛋白質変性領域の領域形状に合わせて表示装置4に
ターゲットカーソル16を可変表示するようにしてい
る。換言すると、診断画像上に、治療用超音波振動子7
による治療用超音波を照射した場合に予想される治療領
域に対応する形状及び大きさでターゲットカーソル16
を可変表示する。
【0021】ターゲットカーソル16の形状、大きさに
関しては、製品化の前に十分な臨床試験等を行い、予め
各出力条件での治療範囲、つまり蛋白質変性領域の領域
形状を把握しておく。そのデータを基に、出力条件の設
定に応じて蛋白質変性領域の領域形状に近似したターゲ
ットカーソル16の形状及びその大きさの可変表示を行
う。
【0022】この場合、治療範囲の変化に対しては、患
者による個体差の影響もある。したがって、どの患者の
場合に対しても正確に一定の大きさの治療範囲を得ると
いう事は、事実上困難であるので、例えば標準的或いは
平均的な患者に照射した場合の各力条件に対応する蛋白
質変性領域の領域形状に合わせてターゲットカーソル1
6の形状、大きさで表示するようにする。
【0023】また、本実施の形態では制御装置12は位
置制御装置14による超音波振動子部5の位置制御に対
応して診断用超音波振動子6による画像上に治療用超音
波の集束点となる位置の軌跡17を表示装置4に表示す
る機能を備えている。
【0024】超音波プローブ2は図2に示すように細長
の挿入部18と、この挿入部18の後端に設けられたプ
ローブ本体部(単に本体部と略記)19と、この本体部
19の後端から延出されたコード部19aとからなり、
このコード部19aの図示しない端部にはコネクタが設
けられ、観測治療装置3のコネクタ受けに着脱自在で接
続することができる。
【0025】挿入部18は円筒形状のシース20でその
外套管が形成されている。このシース20は、直径が例
えば25mmで、厚さが0.4mmの硬質ポリエチレン
製である。この硬質ポリエチレンは超音波を透過する特
性を持つ。そして、このシース20は超音波を透過する
音響窓20aの機能を兼ねている。
【0026】このシース20の先端は半球形状であり、
その先端側に超音波振動子部5が配置され、この超音波
振動子部5はシース20内に挿通されたシャフト8の先
端に取り付けられ、このシャフト8の後端は本体部18
において超音波振動子部5を移動等するモータ部9と接
続されている。また、シース20内は超音波を伝達する
超音波伝達媒体としての水が充満されている。
【0027】治療用超音波振動子7は、図3に示すよう
に、アレイ状に例えば64分割されて配置された64個
の超音波振動子30からなるリニアアレイ型の超音波振
動子であって、その大きさは例えば縦が40mm、横が
8mm程度となっている。
【0028】パワーユニット13は、図4に示すよう
に、制御装置12からの送信開始信号を受け所定の時間
の遅延を持たした送信トリガパルスを発生する送信トリ
ガパルス発生回路31と、送信トリガパルス発生回路3
1からの送信トリガパルスをトリガとしてチャープ波を
発生させ64個の超音波振動子30を駆動する64個の
チャープ波発生回路32とから構成されており、所定の
時間の遅延を持たした送信トリガパルスにより64個の
超音波振動子30から照射される超音波の送信波(チャ
ープ波)は目的部位であるフォーカス点を中心とした送
信フォーカス波面を形成し、各送信波が同時にフォーカ
ス点に到達するように電子フォーカス制御は行われる。
【0029】チャープ波発生回路32は、例えば特開平
5−269126号公報に示されるようにVOC及び送
信アンプ等より構成されるが、その詳細は公知なので、
説明は省略するが、超音波振動子5の中心周波数が4M
Hzの場合には、チャープ波発生回路32から発生する
チャープ波は、図5に示すように、電圧レベルが約50
Vで周波数が例えば2MHz〜8MHzに連続して変化
する波が複数繋がった波で、約1秒間〜4秒間程度の波
形となっている。
【0030】なお、キーボード15aからのキー入力等
またはトラックボール15bを用い、チャープ波発生回
路32から発生するチャープ波の周波数は制御回路12
からの制御信号により上下限の周波数を任意に設定する
ことができるようになっており、例えば4MHz〜8M
Hzに連続して変化する波に設定することが可能で目的
部位に応じた駆動周波数に設定できる。
【0031】このように構成された本実施の形態では、
表示装置4には、図6に示すように、観測装置11から
出力されるBモード超音波断層像上に、計算により算出
した位置に目的エリアT及びホットスポットSが重畳さ
れた画像が表示され、例えば目的エリアT以外のホット
スポットSが重要な生体組織(例えば血管、神経)等に
かかる場合は、リスクをさけるために、位置及び照射方
向を変えて治療を行うことで、より安全な超音波治療を
可能としている。
【0032】そして、電子フォーカス制御がなされた状
態で、図5に示したチャープ波が目的部位に照射され
る。このとき、図7に示すように、電子フォーカス制御
によりチャープ波は目的部位である目的エリアTに収束
するので、超音波の物理的作用により治療が行われる。
【0033】一方、目的エリアTの周辺には各チャープ
波の干渉によりホットスポットSが発生するが、このホ
ットスポットの発生位置は周波数に依存しているため
に、2MHz〜8MHzに連続して変化するチャープ波
の干渉によるホットスポットSは連続的にその位置を変
えるため、集中的に加熱されるホットスポットSは存在
せず、目的エリアTのみを集中的に加熱治療することが
できる。
【0034】従来は照射時間制御により目的エリアTを
治療しているため、例えば1秒間照射の後、ホットスポ
ットSの冷却のため10秒程度のインターバル時間を必
要としたが、本実施の形態では、連続的にチャープ波の
超音波を照射できるのでその治療時間は、例えば1/1
0程度に短縮させることができる。
【0035】なお、治療用超音波振動子7をリニアアレ
イ型の超音波振動子としたが、これに限らず、図8に示
すような正方形のマトリックスアレイ型超音波振動子、
図9に示すような円形のマトリックスアレイ型超音波振
動子、図10に示すようなアニュラアレイ型超音波振動
子、図11に示すようなシングル超音波振動子あるいは
図示はしないがコンベックスアレイ型超音波振動子でも
よく、アニュラアレイ型超音波振動子あるいはシングル
超音波振動子の場合には電子フォーカス制御と共に、機
械的なラジアルあるいはセクタ走査を行うことで本実施
の形態と同様な作用・効果を得ることができる。
【0036】また、本実施の形態では、診断用超音波振
動子6と治療用超音波振動子7の2つの超音波振動子を
用いて治療及び観察を行うとしたが、これに限らず、1
つの超音波振動子で観測及び治療を行うようにしてよ
い。
【0037】さらに、上記の説明では、チャープ波の電
圧レベルを約50Vとしたが、例えば腫瘍等の治療に効
果があるハイポサーミア治療においては電圧レベルを約
10V程度とし、目的部位を約40゜C(42゜C以
下)に加熱治療を行えるようにしても良い。
【0038】また、パワーユニット13を、図12に示
すように、1つのチャープ波発生回路32と、チャープ
波発生回路32からのチャープ波を位相制御し所定の遅
延時間を与えて出力する位相制御回路33とから構成し
てもよく、この場合、位相制御回路33により超音波の
送信波(チャープ波)が目的部位であるフォーカス点を
中心とした送信フォーカス波面を形成し、各送信波が同
時にフォーカス点に到達するように電子フォーカス制御
は行われる。図12の構成によりチャープ波発生回路3
2は1つだけでよく、より安価に構成することが可能と
なる。
【0039】図13ないし図15は本発明の第2の実施
の形態に係わり、図13はパワーユニットの構成を示す
構成図、図14は表示装置に表示される表示例を示す
図、図15は図13のパワーユニットから発生される送
信波を示す図である。
【0040】第2の実施の形態は、第1の実施の形態と
ほとんど同じであるので、異なる点のみ説明し、同一の
構成には同じ符号をつけ説明は省略する。
【0041】図13に示すように、本実施の形態のパワ
ーユニット13は、第1の周波数である例えば2MHz
の正弦波を発生する第1の正弦波発生回路41と、第2
の周波数である例えば8MHzの正弦波を発生する第2
の正弦波発生回路42と、第1の正弦波発生回路41の
出力と第2の正弦波発生回路42の出力を切り換えて超
音波振動子部5に出力する切換スイッチ43と、制御装
置12からの制御信号を入力すると例えば2秒後にパル
スを発生する第1のタイマ44と、第1のタイマ44か
らのパルスを受け次のパルスを入力するまでの間例えば
2μs毎にパルスを切換スイッチ43に出力する第2の
タイマ45とから構成され、切換スイッチ43は第2の
タイマ45からのパルス入力毎に第1の正弦波発生回路
41の出力と第2の正弦波発生回路42の出力を切り換
えて超音波振動子部5に出力するようになっている。
【0042】なお、本実施の形態では超音波治療装置1
には、図示はしないがフットスイッチが設けられてお
り、このフットスイッチからの入力により制御装置12
が制御信号を第1のタイマ44に出力するようになって
いる。
【0043】このように構成された本実施の形態もおい
て、第1の実施の形態と同様に、表示装置4には、図1
4に示すように、観測装置11から出力されるBモード
超音波断層像上に、計算により算出した位置に目的エリ
アT及びホットスポットSが重畳された画像が表示さ
れ、例えば目的エリアT以外のホットスポットSが重要
な生体組織(例えば血管、神経)等にかかる場合は、リ
スクをさけるために、位置及び照射方向を変えて治療を
行うことで、より安全な超音波治療を可能としている。
【0044】そして、電子フォーカス制御がなされた状
態で、図15に示すような2MHzの正弦波と8MHz
の正弦波が連なった送信波が目的部位に照射される。こ
のとき、電子フォーカス制御により送信波は目的部位で
ある目的エリアTに収束するので、超音波の物理的作用
により治療が行われる。
【0045】一方、目的エリアTの周辺には各送信波の
干渉によりホットスポットSが発生するが、このホット
スポットの発生位置は周波数に依存しているために、2
MHzと8MHzとの送信波ではホットスポットSはそ
の位置を変えるため、目的エリアTのみを集中的に加熱
治療することができる。
【0046】従って、第1の実施の形態の効果に加え、
比較的簡単な回路構成のパワーユニットを用いることが
できるので、安価に構成することができる。
【0047】なお、本実施の形態では、パワーユニット
が2種類(2MHz、8MHz)の正弦波を切り換えて
出力するとしたが、これに限らず、複数、例えば3種類
の周波数(2MHz、4MHz、8MHzあるいは2M
Hz、3MHz、8MHz)の正弦波を切り換えて出力
するようにしても良い。
【0048】図16は本発明の第3の実施の形態に係る
超音波治療装置の構成を示す構成図である。
【0049】第3の実施の形態は、第1の実施の形態と
ほとんど同じであるので、異なる点のみ説明し、同一の
構成には同じ符号をつけ説明は省略する。
【0050】図15に示すように、本実施の形態のの超
音波治療装置51は超音波プローブ52と、この超音波
プローブ52と接続された治療制御装置53と、核磁気
共鳴像(MRIと略記)による診断を行うMRI診断装
置54と、このMRI診断装置54と接続され、画像処
理を行う画像処理装置55と、この画像処理装置55と
接続された表示装置56と、この画像処理装置55及び
治療制御装置53と接続されたプロセッサ57とから構
成される。
【0051】本実施の形態では超音波プローブ52は第
1の実施の形態における診断用超音波振動子6を設けな
いで、治療用超音波振動子7のみをシャフト8の先端に
取付けモータ部9により照射位置を可変できるようにし
た構造にしている。
【0052】また、この超音波プローブ52の少なくと
も挿入部は磁気的特性を殆ど有しない非磁性材料で形成
され、MRI診断装置54で検査される患者に超音波プ
ローブ52の挿入部を挿入しても磁力で挿入部が移動す
る等の影響がないようにしている。
【0053】また、治療制御装置53は図1の観測治療
装置3において、ターゲットカーソル設定部10及び観
測装置12を有しないで、制御装置12、パワーユニッ
ト13、位置制御装置14、入力装置15とからなる。
【0054】MRI診断装置54はMRI画像を生成す
る処理を行うMRI画像生成部58を有し、このMRI
画像は画像処理装置55に入力され、画像処理装置55
はMRI画像から超音波プローブ52を示す部分を抽出
する画像処理を行い、表示装置56に表示されるMRI
画像上で、抽出された超音波プローブ52部分の形状を
表示する。
【0055】また、プロセッサ57は超音波プローブ5
2の先端側の機械的構造と治療用超音波振動子7の構造
等から表示装置56のMRI画像上における治療用超音
波の照射位置にターゲットカーソルを表示する処理を行
うと共に、出力条件に応じてそのターゲットカーソルの
形状等を変えて表示する処理も行う。
【0056】次に本実施の形態の作用を説明する。目標
部位付近の観察は、MRI診断装置54により行う。つ
まり、MRI画像を表示装置56に表示する。MRI診
断装置54では、治療用超音波の放射中でもリアルタイ
ムで観察可能であるため、状況を観察しながら、治療を
進める事が可能である。
【0057】また、治療用超音波の照射もMRI画像の
観察下で行う。具体的には、MRI画像は画像処理装置
55を素通りして表示装置56で表示されると共に、こ
の画像処理装置55により超音波プローブ52を示す部
分が抽出され、表示装置56におけるMRI画像上で、
抽出された超音波プローブ52部分の形状が表示され
る。
【0058】また、プロセッサ57は超音波プローブ5
2の先端側の機械的構造と治療用超音波振動子7の構造
から、治療用超音波の焦点位置を計算し、表示装置56
のMRI画像上でその焦点位置の軌跡を表示すると共
に、デフォルトのターゲットカーソルを表示する。
【0059】このターゲットカーソルの位置を変更する
場合には入力装置15により変更することができ、所望
とする治療目標位置が照射位置となるように指定する
と、制御装置12を経て位置制御装置14によりモータ
部9が回転制御されることによって、その照射位置が治
療用超音波の焦点位置となるように設定され、その照射
位置にターゲットカーソルが移動して表示されるように
なる。
【0060】さらに、入力装置15により、出力値及び
照射時間等を設定すると、その出力条件に応じて、プロ
セッサ57はターゲットカーソルの形状等を変化して表
示されるようにして、術者はそのターゲットカーソルの
形状等から容易に出力条件が設定されたことを確認する
とができるようになる。
【0061】その後、照射の開始の指示を図示しないス
イッチ或いは入力装置15から行うことにより、治療用
超音波が照射位置に照射され、その照射をMRI画像の
観察下で行われる。
【0062】なお、MRI診断装置54を用いる場合に
は、治療部位の温度変化をリアルタイムでモニタする事
ができる。蛋白質変性する以上の温度(約80℃)とな
っている範囲の分布の変化をモニタしていれば、治療範
囲を知る事ができる。
【0063】本実施の形態は以下の効果を有する。MR
I診断装置54では、治療用超音波の照射中でもリアル
タイムでMRI画像で観察可能であるため、状況を観察
しながら、治療用超音波による治療を進める事が可能で
ある。
【0064】[付記] (付記項1) 生体内の画像データを検出し前記生体内
画像を生成させると共に、治療用超音波振動子により前
記生体内の目的部位に治療用超音波を連続的に集束させ
ることにより、前記目的部位を治療する超音波診断治療
装置において、前記治療用超音波による音場の高音圧部
分を前記生体内画像に重畳させることを特徴とする超音
波診断治療装置。
【0065】(付記項2) 診断用超音波を照射する診
断用超音波振動子を備え、前記生体内画像は、前記診断
用超音波のエコー信号により生成されることを特徴とす
る付記項1に記載の超音波診断治療装置。
【0066】(付記項3) 前記治療用超音波振動子と
前記診断用超音波振動子は同一の振動子により構成され
ることを特徴とする付記項2に記載の超音波診断治療装
置。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように本発明の超音波治療
装置によれば、駆動信号発生手段が超音波振動子を駆動
する異なる周波数の駆動信号を発生し、異なる周波数の
駆動信号により前記超音波振動子を駆動するので、治療
効率を高め治療時間を短縮すると共に、目的部位のみを
確実に治療することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る超音波治療装
置の構成を示す構成図
【図2】図1の超音波プローブの構成を示す構成図
【図3】図1の治療用超音波振動子の構成を示す構成図
【図4】図1のパワーユニットの構成を示す構成図
【図5】図4のチャープ波発生回路から発生されるチャ
ープ波を示す図
【図6】図1の表示装置に表示される表示例を示す図
【図7】図4のチャープ波発生回路から発生されるチャ
ープ波による生体部位での音圧分布を示す図
【図8】図3の治療用超音波振動子の第1の変形例を示
す図
【図9】図3の治療用超音波振動子の第2の変形例を示
す図
【図10】図3の治療用超音波振動子の第3の変形例を
示す図
【図11】図3の治療用超音波振動子の第4の変形例を
示す図
【図12】図12は図4のパワーユニットの変形例の構
成を示す構成図
【図13】本発明の第2の実施の形態に係るパワーユニ
ットの構成を示す構成図
【図14】表示装置に表示される表示例を示す図
【図15】図13のパワーユニットから発生される送信
波を示す図
【図16】本発明の第3の実施の形態に係る超音波治療
装置の構成を示す構成図
【図17】従来の超音波治療装置により用いられる超音
波振動子の駆動波形である正弦波からなるバースト波を
示す図
【図18】図17の第1の周波数のバースト波生体部位
での音圧分布を示す図
【図19】図17の第2の周波数のバースト波生体部位
での音圧分布を示す図
【符号の説明】
1…超音波治療装置 2…超音波プローブ 3…観測治療装置 4…表示装置 5…超音波振動子部 6…診断用超音波振動子 7…治療用超音波振動子 8…シャフト 9…モータ部 10…ターゲットカーソル設定部 11…観測装置 12…制御装置 13…パワーユニット 14…位置制御装置 15…入力装置 16…照射位置ポインタ 17…軌跡 18…挿入部 19…本体部 20…シース 31…送信トリガパルス発生回路 32…チャープ波発生回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年5月18日(1999.5.1
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】ターゲットカーソル設定部10はその内部
にターゲットカーソル16として予め登録されている複
数の形状データから出力条件に対応する形状データを制
御装置12側に出力し、制御装置12は観測装置11か
ら出力される超音波断層像の映像信号と形状データとを
重畳して表示装置4に出力し、超音波断層像とターゲッ
トカーソル16とを重畳して表示する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体内の目的部位に超音波を連続的に集
    束させることにより、前記目的部位を治療する超音波治
    療装置において、 前記超音波を発生する超音波振動子と、 前記超音波振動子を駆動する、異なる周波数の駆動信号
    を発生する駆動信号発生手段とを備えたことを特徴とす
    る 超音波治療装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動信号発生手段は、周波数が時間
    と共に連続的に変化するチャープ波を駆動信号として発
    生することを特徴とする請求項1に記載の超音波治療装
    置。
  3. 【請求項3】 前記駆動信号発生手段は、複数の異なる
    周波数の正弦波を駆動信号として発生することを特徴と
    する請求項1に記載の超音波治療装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動信号発生手段は、前記複数の異
    なる周波数の正弦波を切り換えて前記前記超音波振動子
    を駆動する切換手段を備えたことを特徴とする請求項3
    に記載の超音波治療装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002153480A (ja) * 2000-11-20 2002-05-28 Toshiba Corp 超音波凝固装置
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WO2016199236A1 (ja) * 2015-06-10 2016-12-15 オリンパス株式会社 超音波処置装置

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