JPH09135402A - 波形等化装置 - Google Patents

波形等化装置

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JPH09135402A
JPH09135402A JP7291158A JP29115895A JPH09135402A JP H09135402 A JPH09135402 A JP H09135402A JP 7291158 A JP7291158 A JP 7291158A JP 29115895 A JP29115895 A JP 29115895A JP H09135402 A JPH09135402 A JP H09135402A
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JP
Japan
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coefficient
waveform
signal
muse
circuit
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Withdrawn
Application number
JP7291158A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Katayama
啓 片山
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Publication of JPH09135402A publication Critical patent/JPH09135402A/ja
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  • Television Systems (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 利用者が劣悪なリンギングが発生している等
の画質が悪い画像を観ることなしにある程度良好な画像
を観ることができる。 【解決手段】 例えば、電源投入等の補正フィルタ3の
タップ係数Kiがまだ算出されていないときに、初期係
数発生回路8からのタップ係数Kiを用いて、テレビジ
ョン信号の波形等化を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波形等化装置に関
し、例えばいわゆるハイビジョン放送(High Definitio
n Television)におけるMUSEデコーダに用いられる
波形等化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、ハイビジョン放送は、いわゆるM
USE(Multiple Sub-Nyquist-Sampling Encoding)方
式により、放送衛星を用いて行われている。このMUS
E方式における伝送は、その名が示すように、サンプル
値アナログ伝送であり、受信側でサンプル値間の干渉が
生じないことが条件とされ、その条件は、いわゆるナイ
キストの第1基準として知られている。
【0003】具体的には、ハイビジョン映像信号に時間
軸圧縮多重(TCI:Time Completion Integration
)、フィールドオフセット、フレームオフセット及び
ランイオフセットサンプリング等の帯域圧縮処理を施す
送信側のMUSEエンコーダと、受信側のチューナと、
送信と逆の信号処理によりハイビジョン映像信号を再生
するMUSEデコーダを含めた伝送路全体の特性がいわ
ゆる−6dBロールオフ特性(コサインロールオフ特
性)となっていることである。
【0004】そこで、従来は、標準的な周波数特性を有
するチューナ及びMUSEデコーダに対して、MUSE
エンコーダに内蔵されているディジタルフィルタを用い
て伝送路の等化を行い、伝送路全体の特性が上述したコ
サインロールオフ特性となるようにしていた。
【0005】しかし、この方式によれば、チューナ及び
MUSEデコーダからなる受信機全体の絶対特性は必ず
しも良くする必要がないが、例えば、大量生産したとき
にチューナあるいはMUSEデコーダに特性のバラツキ
があると、波形歪みが生じ、すなわち例えば、群遅延特
性が高周波になるほど大きくなり、また振幅特性(周波
数特性)が高周波になるほど低下し、その結果、再生画
面上において、群遅延特性の劣化によりいわゆるリンギ
ングが発生し、また周波数特性の劣化により質感が失わ
れることになる。また、例えば、チューナに対する特性
仕様が厳しく、それが製造コストに影響するという指摘
もある。
【0006】そこで、近年では、小規模な回路構成で、
効果的な波形等化が行える波形等化装置をMUSEデコ
ーダに設け、上述のような問題の解決を図っている。
【0007】すなわち、MUSEデコーダに内蔵されて
いる従来の波形等化装置は、図4に示すように、ローパ
スフィルタ51と、MUSE信号をディジタル信号に変
換するA/D変換器52と、いわゆるNタップからなる
トランスバーサルフィルタ等を有し、補正信号を生成す
る補正用フィルタ53と、上記A/D変換器52からの
ディジタル信号に変換されたMUSE信号から補正用フ
ィルタ53からの補正信号を減算する加算器54と、上
記加算器54からの波形等化されたMUSE信号に重畳
されている伝送路等化を行うためのいわゆるVIT信号
(Vertical Interval Test Signal )の波形を測定する
VITS測定回路55と、いわゆる理想インパルスレス
ポンス波形に対するVITS測定回路55からのVIT
信号波形の誤差を算出し、その算出誤差に基づいて上記
補正用フィルタ53に用いられるトランスバーサルフィ
ルタのタップ係数Ki (i=0〜N)を更新する係数発
生回路56とを備える。
【0008】そして、この波形等化装置は、波形等化後
のMUSE信号に重畳されているVIT信号波形の理想
インパルスレスポンス波形に対する誤差に基づいて、タ
ップ係数Ki を更新し、このタップ係数Ki を用いたト
ランスバーサルフィルタに、チューナ(図示せず)から
端子57を介して供給されるMUSE信号を通過させる
ことによって補正信号を求め、この補正信号をチューナ
からのMUSE信号から減算する。これらの信号処理
を、上述の誤差が所定値以下となるまで繰り返し、すな
わち逐次補正して十分な等化特性が得られるタップ係数
Ki を求め、MUSE信号の波形等化を行うようになっ
ている。そして、この波形等化したMUSE信号を端子
58を介してMUSEデコーダ(図示せず)に供給する
ようになっている。
【0009】具体的には、MUSE信号のフォーマット
は、図5に示すように、1フレームが、563ライン
(ライン#1〜#563)からなる第1フィールドと、
562ライン(ライン#564〜#1125)からなる
第2フィールドとから構成されている。
【0010】また、各ライン#1〜#1125は、48
0サンプル(サンプル#1〜#480)から構成され、
ライン#1〜#1125の各11サンプル(サンプル#
1〜#11)が水平同期信号に、ライン#43〜#55
8及びライン#605〜#1120の各94サンプル
(サンプル#12〜#105)が色差信号Cに、ライン
#47〜#562及びライン#609〜#1124の各
374サンプル(サンプル#107〜#480)が輝度
信号Yに割り当てられる。また、ライン#3〜#46及
びライン#565〜#608の残りラインが音声信号を
ディジタル変換した音声データに割り当てられる。ま
た、ライン#1、#2の各101サンプル(サンプル#
216〜#316)がそれぞれVIT信号#1、#2
に、各164サンプル(サンプル#317〜#480)
にフレームパルス#1、#2にそれぞれ割り当てられ
る。また、その他残りのサンプルには、コントロール信
号、クランプレベル等が割り当てられる。
【0011】上述したVIT信号は、図6に示すよう
に、垂直帰線期間であるライン#1、#2の各サンプル
#264あるいはそれから1/(32.4MHz)位相が
進んだ点を中心とした理想インパルスレスポンス波形で
あり、その極性は、ライン#1では負極性であり、ライ
ン#2では正極性である。
【0012】このようなフォーマットを有するMUSE
信号は、チューナから図4に示す端子57を介して−6
dBロールオフ特性(コサインロールオフ特性)のロー
パスフィルタ51に供給される。
【0013】A/D変換器52は、ローパスフィルタ1
より供給されるMUSE信号を16.2MHz、又は、そ
の整数倍のサンプルクロックを用いてディジタル信号に
変換する。
【0014】一方、トランスバーサルフィルタ等から構
成される補正用フィルタ53は、A/D変換器52から
供給されるディジタル信号を入力信号とし、係数発生回
路56からのタップ係数Ki を用いてフィルタリングす
ることにより補正信号を生成する。加算器54は、A/
D変換器52からのMUSE信号からこの補正信号を減
算して、MUSE信号の波形等化を行う。
【0015】VITS測定回路55は、波形等化された
MUSE信号からVIT信号を検出すると共に、雑音を
低減するために、検出されたVIT信号波形の例えば1
28回分を平均化し、得られる測定波形を係数発生回路
56に供給する。
【0016】係数発生回路56は、VITS測定回路5
5より供給されるMUSE信号のVIT信号の理想イン
パルスレスポンス波形に対する測定波形の誤差を求め、
この誤差に基づいてタップ係数Ki を更新し、新たなタ
ップ係数Ki を補正用フィルタ53に供給する。ところ
で、このタップ係数Ki は、トランスバーサルフィルタ
に直流利得が生じないように、中心タップの係数が残り
の係数の総和の−1倍となる値である。
【0017】そして、この波形等化装置は、誤差が所定
値TH以下となるように、上述の動作を繰り返す逐次形
であり、その動作は、図7に示すフローチャートのよう
になっている。ここで、上述のVIT信号波形の例えば
128回分の平均値である測定波形のサンプル列の値を
xi とし、理想インパルスレスポンス波形のサンプル列
の値をzi とする。
【0018】ステップST1において、係数発生回路5
6は、タップ係数Ki を零として、補正用フィルタ53
に供給する。
【0019】ステップST2において、VITS測定回
路55は、VIT信号を検出してその波形を測定し、ス
テップST3に進む。
【0020】ステップST3において、VITS測定回
路55は、例えば128回測定したかを判断し、該当す
るときはステップST4に進み、該当しないときはステ
ップST2に戻る。
【0021】ステップST4において、VITS測定回
路55は、ステップST2〜ステップST3のループで
求めたVIT信号波形の128回分を平均化して、サン
プル値xi を求め、ステップST5に進む。
【0022】ステップST5において、係数発生回路5
6は、理想インパルスレスポンス波形のサンプル値zi
からサンプル値xi を減算して、各サンプル点の誤差Δ
i を求める。
【0023】ステップST6において、係数発生回路5
6は、誤差Δi が所定値TH以下であるかを判断し、該
当しないときは、十分な波形等化が行われていないと判
断して、ステップST7に進み、該当するときは、十分
な波形等化が行われたと判断して、タップ係数Ki の更
新を終了する。
【0024】ステップST7において、係数発生回路5
6は、タップ係数Ki の値を更新し、ステップST2に
戻る。すなわち、ステップST2〜ステップST7のル
ープにおいて、VIT信号の等化波形の理想インパルス
レスポンス波形に対する誤差Δiが所定値TH以下とな
るまで、タップ係数Ki の更新が行われる。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うに、例えばVIT信号#1は、1フレームに1個の割
合で重畳されているので、雑音を低減するために128
回の測定を行うには、例えば、4.27(=128/3
0)秒かかる。また、十分な波形等化を行うためには、
受信状態に依存するが、最低でも数回程度のタップ係数
Ki の更新(補正)が必要である。したがって、タップ
係数Ki が確定し、十分な波形等化が行われるまでに
は、約43秒度の時間が必要となり、その間は良好な画
像信号が得られない状態が続くことになる。
【0026】すなわち、利用者が、チューナ、MUSE
デコーダ及びモニター受像機の電源を投入すると、画面
上で徐々にリンギングが減少すると共に質感が増してい
く状態が暫く継続することになる。さらに、A/D変換
器52の前段にあるローパスフィルタ51をコストダウ
ン等の目的で特性を緩慢にし、−6dBロールオフ特性
(コサインロールオフ特性)を充分に満足出来ない特性
である場合、充分な波形等化が行われるまでは、再生画
面上において、群遅延特性の劣化により大幅ないわゆる
リンギングが発生し、また周波数特性の劣化により質感
が失われることになる。
【0027】そこで、本発明は、このような実情に鑑み
てなされたものであり、従来の装置に比して、十分な等
化特性、すなわち伝達関数の係数を短時間で算出するこ
とができ、利用者がリンギングが発生している等の画質
が悪い画像を観ている時間を短くすることができ、良好
な画像を観ることができる波形等化装置の提供を目的と
する。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明に係る波形等化装
置は、上述のような課題を解決すべく、テレビジョン信
号を波形等化する伝達関数が調整可能な波形等化手段
と、波形等化されていないテレビジョン信号と、波形等
化手段からの波形等化されたテレビジョン信号とを切り
換え選択する切換手段と、切換手段で選択されたテレビ
ジョン信号に重畳されている基準波形信号の波形を測定
する波形測定手段と、波形測定手段からの測定結果に基
づいて波形等化手段の伝達関数を決定する係数を算出し
て発生する等化係数発生手段と、波形等化手段の伝達関
数を決定する所定の係数を発生させる初期係数発生手段
と、初期係数発生手段からの所定の係数と等化係数発生
手段からの係数を切り換え選択して波形等化手段に供給
する係数切換手段と、切換手段と係数切換手段とを制御
する制御手段とを有することを特徴とする。
【0029】また、本発明に係る波形等化装置は、初期
係数発生手段は、波形等化手段に理想的なテレビジョン
信号が入力されたときに、波形等化されたテレビジョン
信号に重畳されている基準波形信号の波形が理想的な波
形となるような伝達関数の係数を所定の係数として発生
することを特徴とする。
【0030】そして、この波形等化装置では、例えば電
源投入等の波形等化手段の係数がまだ算出されていない
ときに、初期係数発生手段からの所定係数を用いて、テ
レビジョン信号の波形等化を行う。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る波形等化装置
の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0032】この実施の形態の波形等化装置は、ハイビ
ジョン映像信号をMUSE方式に適合するように変換し
た伝送信号(以下、MUSE信号という)をデコードす
るMUSEデコーダに適用されたものである。
【0033】したがって、ハイビジョン映像信号に時間
軸圧縮多重、フィールドオフセットサンプリング等の帯
域圧縮処理を施すと共に、ディジタルフィルタを用いて
伝送路の等化を行ういわゆるMUSEエンコーダと、チ
ューナと、波形等化装置を含めた伝送路全体の特性がい
わゆる−6dBロールオフ特性(コサインロールオフ特
性)となるようになっている。
【0034】この波形等化装置は、例えば、図1に示す
ように、隣接するサンプル値間の干渉を防止するローパ
スフィルタ(以下、LPFという)1と、上記LPF1
からのMUSE信号をディジタル信号に変換するA/D
変換器2と、いわゆるNタップからなるトランスバーサ
ルフィルタ等を有し、補正信号を生成する補正用フィル
タ3と、上記A/D変換器2からのディジタル信号に変
換されたMUSE信号から補正用フィルタ3からの補正
信号を減算する加算器4と、上記A/D変換器2からの
MUSE信号に重畳されている伝送路等化を行うための
VIT信号と加算器4からのMUSE信号に重畳されて
いるVIT信号を切り換え選択する切換スイッチ5と、
上記切換スイッチ5で選択されたVIT信号の波形を測
定するVITS測定回路6と、上記VITS測定回路6
からの測定波形と理想インパルスレスポンス波形に基づ
いて補正用フィルタ3に用いられるトランバーサルフィ
ルタの係数を算出する係数発生回路7と、上記係数発生
回路7が使用する所定の係数を算出するまでの間、上記
補正用フィルタ3で使用する係数を発生する初期係数発
生回路8と、上記係数発生回路7と初期係数発生回路8
が発生する係数を切り換え選択して補正用フィルタ3に
供給する係数切換スイッチ9と、上記切換スイッチ5と
係数切換スイッチ9を制御する制御回路12とを備え
る。
【0035】そして、この波形等化装置では、例えばこ
の波形等化装置を内蔵しているMUSEデコーダ(図示
せず)の電源をユーザが投入すると、係数切換スイッチ
9は、制御回路12の制御の下により初期係数発生回路
8が発生する所定の係数を選択して、この係数をトラン
バーサルフィルタのタップ係数Ki(i=1〜n)とし
て補正用フィルタ3に供給し、補正用フィルタ3は、こ
のタップ係数Kiを用いて補正信号を生成し、加算器4
は、MUSE信号から補正信号を減算して、MUSE信
号の波形等化を行うようになっている。この時、切換ス
イッチ5は、A/D変換器2からの波形等化されていな
いMUSE信号を選択し、VITS測定回路6は、この
波形等化されていないMUSE信号に重畳されているV
IT信号波形を測定し、係数発生回路7は、理想インパ
ルスレスポンス波形に対する波形等化されていないVI
T信号波形の誤差に基づいて、加算器4が出力するVI
T信号波形が理想インパルスレスポンスに最も近くなる
ような補正用フィルタ3で使用するタップ係数Kiを求
めるようになっている。そして、係数切換スイッチ9
は、係数発生回路7がタップ係数Kiを算出したなら
ば、この係数発生回路7からのタップ係数Kiを補正用
フィルタ3に供給し、この補正用フィルタ3は、このタ
ップ係数Kiを用いて補正信号を生成し、加算器4は、
MUSE信号から補正信号を減算してMUSE信号の波
形等化を行っている。
【0036】具体的には、チューナから端子10を介し
てMUSE信号がLPF1に供給され、このLPF1で
帯域制限されたMUSE信号がA/D変換器2に供給さ
れる。A/D変換器2は、MUSE信号を、例えば1
6.2MHzの整数倍のサンプルクロックを用いてディジ
タル信号に変換して、補正用フィルタ3及び加算器4に
供給する。
【0037】補正用フィルタ3は、例えば図2に示すよ
うに、A/D変換器2によりデジタル信号に変換された
MUSE信号をそれぞれ所定時間遅延させる直列に接続
されたN個の遅延器3b1 〜3bN と、上記遅延器3b
1 〜3bN の各出力にタップ係数Ki をそれぞれ乗算す
るN+1個の乗算器3c0 〜3cN と、上記乗算器3c
0 〜3cN からの乗算結果を加算する加算器3dとから
構成される。
【0038】そして、この補正用フィルタ3は、A/D
変換器2から供給されるデジタル信号に変換されたMU
SE信号を、遅延器3b1 〜3bN で順次、例えば1/
(16.2MHz)遅延したMUSE信号のサンプル値
に、係数切換スイッチ9で選択され、端子16を介して
供給されるタップ係数Ki をそれぞれ乗算すると共に、
これらの乗算結果を加算し、すなわち、MUSE信号に
タップ係数Kiで決定される伝達関数を乗算して、補正
信号を生成し、この信号を端子17を介して、加算器4
に供給する。加算器4は、A/D変換器2からの補正信
号を減算して、MUSE信号の波形等化を行い、端子1
1を介して波形等化されたMUSE信号を出力する。
【0039】そして、制御回路12は、電源投入直後に
おいては、切換スイッチ5がA/D変換器2からのMU
SE信号を選択すると共に、係数切換スイッチ9が初期
係数発生回路8からのタップ係数Kiを選択するように
制御し、係数発生回路7がタップ係数Kiを算出した時
点で、切換スイッチ5が加算器4からのMUSE信号を
選択すると共に、係数切換スイッチ9が係数発生回路7
からのタップ係数Kiを選択するように制御する。した
がって、電源投入直後においては、補正用フィルタ3に
は、初期係数発生回路8から係数切換スイッチ9を介し
て、タップ係数Ki が供給される。
【0040】初期係数発生回路8は、例えば、端子10
に理想的なインパルス特性のMUSE信号が与えられた
ときに、補正用フィルタ3が端子11を介して出力され
るMUSE信号のVIT信号が理想的なインパルスレス
ポンス波形特性に最も近い値となるような特性を有する
タップ係数Kiを発生する。補正用フィルタ3は、上述
したように、A/D変換器2からのMUSE信号にこの
タップ係数Kiに応じた伝達関数を乗算して、補正信号
を生成し、加算器4は、A/D変換器2から供給される
MUSE信号から、補正用フィルタ3から供給される補
正信号を減算して、波形等化を施したMUSE信号を出
力する。なお、例えば初期係数発生回路8を不揮発性の
メモリで構成し、波形等化装置を含むMUSEデコーダ
を製造するときに、このメモリにタップ係数Kiを1度
だけ格納することで、以後は毎回この格納した値を使用
するようにしても良い。
【0041】この時VITS測定回路6は、A/D変換
器2から切換スイッチ5を介して供給されるMUSE信
号のVIT信号を検出してその波形を測定すると共に、
雑音を低減するために、測定されたVIT信号波形の例
えば128回分を平均化し、得られる測定波形を係数発
生回路7に供給する。
【0042】係数発生回路7は、VITS測定回路6か
ら供給される測定波形の理想インパルスレスポンス波形
に対する誤差に基づいて加算器4が出力するMUSE信
号のVIT信号波形が理想的な波形に最も近づくような
補正用フィルタ3で使用するタップ係数Kiを算出す
る。
【0043】制御回路12は、係数発生回路7がタップ
係数Kiを発生する準備が出来た段階で、補正用フィル
タ3に供給するタップ係数Kiを初期係数発生回路8で
発生されたタップ係数Kiから係数発生回路7が発生す
るタップ係数Kiに切り換えるように制御する。また、
制御回路12は、これと同時に、A/D変換器2からの
MUSE信号が加算器4からの補正されたMUSE信号
に切り換えられてVITS測定回路6に供給されるよう
に切換スイッチ5を制御する。
【0044】したがって、補正用フィルタ3は、係数発
生回路7でタップ係数Kiが算出されると、この係数発
生回路7が発生する係数Ki を用いて、補正信号を生成
し、この補正信号を加算器4に供給する。加算器4は、
A/D変換器2からのMUSE信号から補正信号を減算
し、波形等化されたMUSE信号を端子11を介して出
力する。
【0045】ここで、上述の一連動作を、図3に示すフ
ローチャートを用いて説明する。
【0046】ステップST1において、制御回路12
は、電源が投入されると、係数切換スイッチ9を初期係
数発生回路8からのタップ係数Kiを選択するように制
御し、ST2に進む。したがって、係数切換スイッチ9
は、初期係数発生回路8が発生するタップ係数Kiとし
て補正用フィルタ3に供給する。
【0047】ステップST2において、制御回路12
は、切換スイッチ5をA/D変換器2からのMUSE信
号を選択するように制御し、VITS測定回路6は、V
IT信号を検出してその波形を測定し、ステップST3
に進む。
【0048】ステップST3において、VITS測定回
路6は、VIT信号を128回測定したかを判断し、該
当するときはステップST4に進み、該当しないときは
ステップST2に戻る。
【0049】ステップST4において、VITS測定回
路6は、ステップST2〜ステップST3のループで求
めたVIT信号波形の128回分を平均化して、サンプ
ル値xi を求め、ステップST5に進む。
【0050】ステップST5において、係数発生回路7
は、サンプル値xi から理想インパルスレスポンス波形
のサンプル値zi を減算して、各サンプル点の誤差Δi
を求める。
【0051】ステップST6において、係数発生回路7
は、補正用フィルタ3に供給する十分な波形等化を行う
ことが出来る係数Ci を算出する。
【0052】ステップST7において、制御回路12
は、係数発生回路7から係数Ciを選択するように係数
切換スイッチ9を制御する。そして、係数切換スイッチ
9は、係数発生回路7で得られた係数Ciをタップ係数
Ki として補正用フィルタ3に供給する。また、これと
同時に、制御回路12は、加算器4からの補正されたM
USE信号を選択するように切換スイッチ5を制御し、
切換スイッチ5は、このMUSE信号をVITS測定回
路6に供給する。
【0053】以上のように、この波形等化装置は、例え
ばLPF1の特性が緩慢であっても、電源投入からタッ
プ係数Ki を決定するまでの間、補正用フィルタ3に伝
達関数の特性がフラットではない所定の初期係数を転送
することにより、ユーザがMUSEデコーダの電源を投
入した後に、リンギングが大幅に発生している等の画質
が悪い画像を観る事を避けることができる。また、波形
等化装置は、係数発生回路7でのタップ係数Kiの算出
を終了すると、初期係数発生回路8からのタップ係数K
iに代えて、係数発生回路7からのタップ係数Kiを補
正用フィルタに供給することにより、より良好な画像を
観ることができる。さらに、波形等化装置は、上述のよ
うにして得られたタップ係数Ki を用いて波形等化を開
始した後は、切換スイッチ5が加算器4からのMUSE
信号のVIT信号をVITS測定回路6に供給するよう
にすることにより、受信状態に応じたタップ係数Kiの
更新を行うことができる。
【0054】なお、本発明は、上述のような実施の形態
に限定されるものではなく、例えば上述の係数発生回路
7、初期係数発生回路8及び係数切換スイッチ9をいわ
ゆるマイクロコンピュータを用いて構成し、上述の十分
な波形等化を行うことができるタップ係数Ki を得るた
めの信号処理を、ソフトウェアによって処理するように
しても良いのは勿論である。
【0055】
【発明の効果】以上の詳細に説明したように、本発明に
係る波形等化装置によれば、例えば電源投入等の波形等
化手段の係数がまだ算出されていないときに、初期係数
発生手段からの所定係数を用いて、テレビジョン信号の
波形等化を行うことができる。したがって、本発明によ
れば、例えばLPFの特性が緩慢であっても、電源投入
からタップ係数Ki を決定するまでの間、波形等化手段
の伝達関数の特性がフラットではない所定の初期係数を
転送することにより、ユーザがMUSEデコーダの電源
を投入した後に、リンギングが大幅に発生している等の
画質が悪い画像を観る事を避けることができる。
【0056】また、波形等化装置は、係数発生でのタッ
プ係数Kiの算出を終了すると、初期係数発生手段から
の所定の係数にかえて、等化係数発生手段からの所定の
係数を波形等化手段に供給することにより、より良好な
画像を観ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る波形等化装置の回路構成を示すブ
ロック図である。
【図2】同波形等化装置を構成する補正用フィルタの具
体的な回路構成を示すブロック図である。
【図3】同波形等化装置の動作を説明するためのフロー
チャートである。
【図4】従来の波形等化装置の回路構成を示すブロック
図である。
【図5】MUSE信号のフォーマットを示す図である。
【図6】MUSE信号の要部の波形を示す波形図であ
る。
【図7】従来の波形等化装置の動作を説明するためのフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1 ローパスフィルタ 2 A/D変換器 3 補正用フィルタ 4 加算器 5 切換スイッチ 6 VITS測定回路 7 係数発生回路 8 初期係数発生回路 9 係数切換スイッチ 10 端子 11 端子 12 制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/409 H04N 1/40 101D 7/015 7/00 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テレビジョン信号を波形等化する伝達関
    数が調整可能な波形等化手段と、 波形等化されていないテレビジョン信号と、上記波形等
    化手段からの波形等化されたテレビジョン信号とを切り
    換え選択する切換手段と、 上記切換手段で選択されたテレビジョン信号に重畳され
    ている基準波形信号の波形を測定する波形測定手段と、 上記波形測定手段からの測定結果に基づいて上記波形等
    化手段の伝達関数を決定する係数を算出して発生する等
    化係数発生手段と、 上記波形等化手段の伝達関数を決定する所定の係数を発
    生させる初期係数発生手段と、 上記初期係数発生手段からの所定の係数と上記等化係数
    発生手段からの係数を切り換え選択して上記波形等化手
    段に供給する係数切換手段と、 上記切換手段と係数切換手段とを制御する制御手段と、 を有することを特徴とする波形等化装置。
  2. 【請求項2】 上記初期係数発生手段は、上記波形等化
    手段に理想的なテレビジョン信号が入力されたときに、
    波形等化されたテレビジョン信号に重畳されている基準
    波形信号の波形が理想的な波形となるような伝達関数の
    係数を上記所定の係数として発生する請求項1に記載の
    波形等化装置。
  3. 【請求項3】 上記制御手段は、上記等化係数発生手段
    が係数を算出する間、上記切換手段が波形等化されてい
    ないテレビジョン信号を選択すると共に、上記係数切換
    手段が初期係数発生手段からの所定の係数を選択するよ
    うに制御することを特徴とする請求項1に記載の波形等
    化装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100617778B1 (ko) * 1999-07-07 2006-08-28 삼성전자주식회사 수신신호 열화 보상장치 및 방법
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JP2011503967A (ja) * 2007-11-02 2011-01-27 アルカテル−ルーセント ユーエスエー インコーポレーテッド 漏話推定の効率を高めるための補間方法および装置

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