JPH09134684A - 陰極線管およびその製造方法 - Google Patents

陰極線管およびその製造方法

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JPH09134684A
JPH09134684A JP8212508A JP21250896A JPH09134684A JP H09134684 A JPH09134684 A JP H09134684A JP 8212508 A JP8212508 A JP 8212508A JP 21250896 A JP21250896 A JP 21250896A JP H09134684 A JPH09134684 A JP H09134684A
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face plate
rear plate
plate
ray tube
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JP8212508A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Kiyono
和之 清野
Koji Nishimura
孝司 西村
Masakatsu Arai
正勝 荒井
Hitoshi Nagai
仁志 永井
Eiji Kanbara
英治 蒲原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】フェースプレ一卜やリアプレートに加わる大気
圧荷重を支える支持部材の高さをおよび配設位置を高精
度に維持し、画像品位の高い陰極線管およびその製造方
法を提供することにある。 【解決手段】平坦なフェースプレート1と平坦なリアプ
レート3との間には、フェースプレートおよびリアプレ
ートに加わる大気圧を支える複数の支持部材22が配設
されている。各支持部材は、リアプレート側に設けられ
た第1支持部28とフェースプレート側に設けられた第
2支持部32とに分割されている。第1支持部は、リア
プレートの内面に密接した基端面28aおよびリアプレ
ートとほぼ平行な支持面34を有し、リアプレートに立
設状態で固定されている。第2支持部は、フェースプレ
ート内面に形成された蛍光体スクリーン7の所定位置に
当接した先端32aと、第1支持部の支持面に密接した
基端部とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、平坦なフェース
プレートの内面に形成された蛍光体スクリーンを複数の
電子銃から放出される電子ビームにより複数の領域に分
割して走査する陰極線管、およびその製造方法に係り、
特に平坦なフェースプレートおよび平坦なリアプレート
に加わる大気圧荷重を支える支持部材の取付け構造を改
良した陰極線管およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年高品位放送あるいはこれにともなう
大画面をもつ高解像度陰極線管に対して種々の検討がな
されている。一般に、陰極線管の高解像度化を達成する
ためには、蛍光体スクリーン上の電子ビームのスポット
径を小さくしなければならない。
【0003】これに対して、従来より電子銃の電極構造
の改良あるいは電子銃自体の大口径化、伸長化などが図
られてきたが、未だ十分な成果が得られていない。これ
は、大形管になるにしたがって、電子銃から蛍光体スク
リーンまでの距離が長くなり、電子レンズの倍率が大き
くなりすぎることが原因である。したがって高解像度化
を実現するためには、電子銃から蛍光体スクリーンまで
の距離(奥行き)を短縮することが重要である。またこ
の場合、広角偏向にすることは、高解像度化にとって得
策ではない。
【0004】その一解決法として、発明者らは、特開平
5ー36363号公報に示されているように、真空外囲
器を構成するフェースプレートおよびリアプレートを平
坦にし、そのフェースプレートの内面に、所定間隔で並
列するストライプ状光吸収層と3色ストライプ状蛍光体
層とからなる蛍光体スクリーンを設け、この蛍光体スク
リーンを複数の電子銃から放出される電子ビームにより
シャドウマスクを介して複数の領域に分割して走査し、
この分割走査により各領域に描かれる分割画像を切れ目
や重なり合いなく繋いで合成画像を表示する大画面高解
像度カラー陰極線管を開発した。このカラー陰極線管で
は、平坦なフェースプレートおよびリアプレートに加わ
る大気圧荷重を支えるため、フェースプレートとリアプ
レートとの間に複数の支持部材が配置されている。
【0005】このカラー陰極線管は、概略、つぎの工程
により製造される。 (a)リアプレートにシャドウマスクを支持するための
マスク架設部材および複数の支持部材を配設する工程 (b)フェースプレートとリアプレートとの間の側壁を
構成する側壁部材をリアプレートに接合する工程 (c)リアプレートに取付けられた側壁にフェースプレ
ートを接合する工程 (d)リアプレートに形成されている複数の開孔に、電
子銃が封止された複数のフアンネルを接合する工程 (e)フェースプレート、側壁、リアプレート、ファン
ネルが一体に接合されてなる外囲器を排気する工程 このようなカラー陰極線管の製造方法は、分割領域ごと
にみれば、支持部材の配設を除いて、通常のカラー陰極
線管の製造方法と大差はない。また、支持部材として
は、フェースプレートの内面に当接する先端部が針状、
楔状、あるいは全体が板状の支持部材などが用いられ
る。そして、各支持部材は、蛍光体スクリーンを複数の
領域に分割走査する電子ビームを遮らないように、先端
が各隣接領域の境界に位置するストライプ状光吸収層上
に位置するように配置する必要がある。そのため、支持
部材の先端は、できる限り水平方向には細く、垂直方向
には長いことが望まれる。
【0006】しかし、支持部材の先端を細くすると、フ
ェースプレートおよびリアプレートに加わる大気圧荷重
により、支持部材先端が変形したり、つぶれたりするお
それがある。また、先端を長くすると、ストライプ状光
吸収層から外れないように配置することが困難となる。
【0007】また、支持部材は、その高さを高精度に形
成する必要がある。すなわち、複数の支持部材の高さが
互いに異なると、大気圧荷重によるフェースプレートの
変形量が増大し、耐気圧に対する信頼性が損なわれる。
【0008】従来、このような支持部材は、リアプレー
ト側の基端部からフエースプレート側の先端まで一体の
一部品として構成されている。そして、これらの支持部
材は、高精度位置決め治具を用いて、あらかじめリアプ
レートに固定され、この支持部材の固定されたリアプレ
ートとフェースプレートとを組合わせる方法で、カラー
陰極線管が製造されていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た方法によりカラー陰極線管を製造した場合、リアプレ
ートに対する支持部材自体の傾きや、カラー陰極線管製
造工程におけるリアプレートなどの変形による支持部材
の傾きが発生する。そのため、リアプレートとフェース
プレートと組合わせた際、支持部材の先端が、電子ビー
ムにより分割走査される隣接領域の境界に位置するスト
ライプ状の光吸収層上に正確に配置することができなく
なる。この場合、支持部材の先端によって蛍光体スクリ
ーンが損傷される恐れがあるとともに、電子ビームが遮
られる恐れもある。
【0010】また、各支持部材の傾きの相違により、フ
ェースプレートを支える上に必要な各支持部材の実質的
な長さが変化する。その結果、大気圧荷重によるフェー
スプレートの変形が増大し、耐気圧に対する信頼性が損
なわれる。
【0011】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、フェースプレ一卜やリア
プレートに加わる大気圧荷重を支える支持部材の高さを
高精度に維持し、支持部材の先端を蛍光体スクリーンに
対して所定の位置に正確に配置できる陰極線管およびそ
の製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係る陰極線管は、ほぼ矩形状の平坦なフ
ェースプレート、および上記フェースプレートに対向し
て設けられたほぼ矩形状の平坦なリアプレートと、を有
する真空外囲器と、上記フェースプレートの内面に形成
された蛍光体スクリーンと、上記フェースプレートとリ
アプレートとの間に配置され、フェースプレートおよび
リアプレートに加わる大気圧を支える支持手段と、上記
蛍光体スクリーンに向けて電子ビームを出射し、上記蛍
光体スクリーンを複数の領域に分割して走査する複数の
電子銃と、を備えている。
【0013】上記支持手段は、上記フェースプレートと
リアプレートとの間を延びる支持部材を備え、上記支持
部材は、上記リアプレートの内面に密接した基端面およ
び上記リアプレートとほぼ平行な支持面を有し上記リア
プレートに立設された第1支持部と、上記フェースプレ
ートに対して所定位置に位置決めされた状態で、上記第
1支持部の支持面と上記フェースプレートの内面との間
に配置された第2支持部と、に分割され、上記第2支持
部は、上記フェースプレート内面の所定位置に当接した
先端と上記第1支持部の支持面に密接した基端部とを有
したことを特徴としている。
【0014】また、上記陰極線管を製造するこの発明に
係る製造方法は、上記各支持部材の第1支持部を、その
基端面が上記リアプレートの内面に密接した状態で、リ
アプレートに固定しリアプレート内面からほぼ垂直に立
設させ、上記リアプレートに対して位置決めされた上記
フェースプレートを基準として、上記各支持部材の第2
支持部を上記リアプレートに固定された上記第1支持部
に対して位置決めし、上記位置決めされた第2支持部を
対応する第1支持部に固定し、上記フェースプレートを
上記リアプレートに対して所定の位置に固定し、上記第
2支持部の先端を上記フェースプレートの内面に当接さ
せることを特徴としている。
【0015】また、この発明に係る他の製造方法は、上
記各支持部材の第1支持部を、その基端面が上記リアプ
レートの内面に密接した状態でリアプレートに固定し、
リアプレート内面からほぼ垂直に立設させ、上記各支持
部材の第2支持部を上記フェースプレートに対して位置
決めし、先端がフェースプレート内面に接触した状態
で、固定手段によってフェースプレートに取付け、上記
第2支持部の取り付けられた上記フェースプレートを上
記第1支持部の固定されたリアプレートに対して所定の
位置に固定し、上記各第2支持部を対応する第1支持部
と上記フェースプレート内面との間に挟持することを特
徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、この
発明の実施の形態に係るカラー陰極線管について詳細に
説明する。図1ないし図3に示すように、カラー陰極線
管は真空外囲器10を備え、この真空外囲器は、実質的
に矩形状の平坦なガラスからなるフェースプレート1
と、フェースプレート1の周辺部にフリットガラスによ
り接合され、フェースプレート1に対してほぼ垂直に延
在するガラスからなる枠状の側壁2と、フリットガラス
により側壁2に接合され、フェースプレート1と平行に
対向した実質的に矩形状の平坦なガラスからなるリアプ
レート3と、リアプレート3に形成された複数個の開孔
4をそれぞれ囲むように、フリットガラスによりリアプ
レートに接合されたガラスからなる複数個のファンネル
5と、を有している。
【0017】本実施の形態において、リアプレート3に
は、水平方向(X軸方向、第2の軸方向)に4個、垂直
方向(Y軸方向、第1の軸方向)に3個、合計12個の
開孔4がマトリックス状に並んで形成され、各開孔4の
まわりにファンネル5が接合されている。
【0018】図4(a)、4(b)に示すように、フェ
ースプレート1の内面には、全体として矩形状をなす蛍
光体スクリーン7が形成されている。この蛍光体スクリ
ーン7は、水平方向に所定間隔おいて並列配置されそれ
ぞれ垂直方向に延びた細長いストライプ状の光吸収層1
2と、これらの光吸収層12の間隙部に形成された青、
緑、赤に発光するストライプ状の3色蛍光体層G、B、
Rと、を有している。
【0019】また、蛍光体スクリーン7の水平方向に延
びる2側縁には、所定の間隔を置いて4つの基準マーク
16が形成されている。各基準マーク16は、垂直方向
に延びた線状に形成されているとともに、それぞれ光吸
収層12と整列して設けられている。これらの基準マー
ク16は、後述するするように、カラー陰極線管の組立
時、位置決めされたフェースプレート1に対して組立治
具を位置決めするために用いられる。
【0020】更に、フェースプレート1の内面におい
て、水平方向に延びる各側縁の中央部近傍には、後述す
るように、フェースプレート1に対してリアプレート3
を位置決めするためのアライニング板30が固定され、
蛍光体スクリーン7の外側に位置している。各アライニ
ング板30には、円形の孔が形成されている。
【0021】真空外囲器10内には、図2および図3に
示すように、蛍光体スクリーン7と対向してシャドウマ
スク8が配設され、このシャドウマスク8は、後述する
ように、平坦な4個のマスク片8a〜8dに分割されて
いる。更に、真空外囲器10内において、フェースプレ
ート1とリアプレート3との間には、これらフェースプ
レート1およびリアプレート3に加わる大気圧荷重を支
えるための複数の柱状の支持部材22が配置されてい
る。
【0022】リアプレート3に接合された12個のファ
ンネル5のネック12内には、蛍光体スクリーン7に向
かって電子ビームを放出する電子銃13がそれぞれ封止
されている。また、各ネック12の外側には、偏向ヨー
ク20が巻装されている。
【0023】上記構成のカラー陰極線管では、12個の
ファンネル5の各ネック12内に配置された電子銃13
から放出される3電子ビームを各ファンネル5の外側に
装着された偏向ヨーク20から発生する偏向磁界により
水平および垂直方向に偏向し、シャドウマスク8を介し
て、蛍光体スクリーン7を水平方向に4個、垂直方向に
3個、合計12個の領域R1−R12に分割して走査す
る。そして、各領域R1−Rl2に描力された分割画像
を切れ目や重複なく繋いで1つの合成画像を表示するも
のとなっている。
【0024】シャドウマスク8は、領域R1−Rl2の
水平方向の分割数に対応して、4個のマスク片8a〜8
dに分割されている。図5に示すように、各マスク片
は、垂直方向に細長い矩形状に形成され、それぞれ多数
の電子ビーム通過孔の形成された矩形状の有効領域24
が、蛍光体スクリーン7の領域R1〜R12の垂直方向
の分割数に対応して3個づつ形成されている。これらの
有効領域24は、電子ビーム通過孔の形成されていない
ブリッジ部25を介して接続されている。
【0025】リアプレート3内面の垂直方向両端部に
は、水平方向に延びる細長い固定板17がそれぞれフリ
ットガラスにより固定され、これらの固定板17上には
複数のマスク架設部材18が固定されている。そして、
各マスク片8aないし8dは、垂直方向に張力が付与さ
れた状態で、その両端部がマスク架設部材18に固定さ
れている。なお、各固定板17の両端部、および隣接す
るマスク片間に位置した部分には、後述する支持部材2
2の第1支持部が挿通する円形の開孔26がそれぞれ形
成されている。
【0026】フェースプレート1およびリアプレート3
に加わる大気圧荷重を支える各支持部材22は、リアプ
レート3側に配置される第1支持部28とフェースプレ
ート1側に配置される第2支持部32と、に2分割され
ている。第1支持部28はほぼ円柱形状に形成され、そ
の下端面は、リアプレート3の内面に密接する平坦な基
端面28aを形成している。
【0027】また、第1支持部28の先端部には係合溝
34が形成されている。係合溝34は、基端面28aと
平行に延びる底面34aと、底面の垂直方向Y両端から
垂直に延出しているとともに水平方向Xに沿って互いに
平行に対面した一対の側壁34bと、によって規定され
ている。底面34aは、第2支持部32を位置決め支持
する支持面として機能する。
【0028】第2支持部32は矩形箱状のコマとして形
成され、その先端部は楔状に形成されている。楔状の先
端32aの長さは第1支持部28の径とほぼ等しく形成
されている。また、第2支持部32の基端部は、第1支
持部28の係合溝34の幅、つまり、垂直方向Yの長さ
とほぼ等しい長さに形成され、また、その基端面は平坦
に形成されている。そして、第2支持部32の基端部
は、その基端面が係合溝34の支持面34aに密接した
状態で、係合溝22に係合している。また、第2支持部
32は、段部として機能する係合溝34の両側壁34b
により垂直方向Yへの移動が規制され、水平方向Xにの
み位置調整可能となっている。
【0029】図3に示すように、支持部材22は、その
先端32aが、電子ビームにより分割走査される蛍光体
スクリーン7の複数の領域間の境界に当接するように配
置される。そこで、リアプレート3の内面のうち、蛍光
体スクリーン7の水平方向に隣接する領域間の境界と対
向する位置、および蛍光体スクリーンの水平方向両端縁
の近傍には、それぞれ矩形板状の固定部材36がフリッ
トガラス38によって固定されている。
【0030】図6および図7に示すように、各固定部材
36には、第1支持部28の基端部が挿通される円形の
開孔40が形成されている。フリットガラス38は、開
孔40内に入り込まないように、それぞれ固定部材25
の両側縁部のみに設けられている。
【0031】複数の第1支持部28は、リアプレート3
の垂直方向両端部に固定された固定板17の開孔26、
および固定部材25の開孔40のいずれかに、その基端
部が挿通され、かつ、基端面28aがリアプレート3の
内面に密接している。また、各第1支持部28は、係合
溝34の両側壁34bが水平方向Xと平行となるよう
に、開孔26叉は40に挿入されている。更に、各第1
支持部28の基端部外周には環状のカラー42が嵌合さ
れ、このカラーは、固定板17あるいは固定部材36の
上面、および第1支持部28の外周面に溶接固定されて
いる。それにより、各第1支持部28は、その基端面2
8aがリアプレート3の内面に密接した状態で固定さ
れ、リアプレート内面に対して垂直に立設されている。
【0032】第2支持部32は、楔状の先端32aの長
手方向が垂直方向Yと一致した状態で、かつ、先端32
aが蛍光体スクリーン7の水平方向に隣接する2つの領
域間の境界に位置したストライプ状の光吸収層12、あ
るいは、蛍光体スクリーンの水平方向両端に位置したス
トライプ状の光吸収層12に接触するように、第1支持
部28の係合溝34に位置決めされている。そして、各
第2支持部32は、その基端面が係合溝34の支持面3
4aに密接した状態で、係合溝の両側壁34bに溶接固
定されている。
【0033】各支持部材22において、リアプレート3
の内面に垂直な方向、つまり、Z方向に沿った第1支持
部28の長さは、Z方向に沿った第2支持部の長さより
も充分に大きく形成されいる。
【0034】本実施の形態において、支持部材22は、
電子ビームにより分割走査される蛍光体スクリーン7の
領域間の境界、および蛍光体スクリーンの水平方向両端
側に、水平方向に5個、垂直方向に4個、合計20個配
置されている。
【0035】つぎに、上述した構成を有するカラー陰極
線管の組立方法について説明する。カラー陰極線管で
は、精度よく組立てるため、上述した構成部材とは別
に、図3に示すように、フェースプレート1内面および
リアプレート3内面には、これらフェースプレート1と
リアプレート3とを所定の位置関係に正しく位置決めす
るための一対の位置決め手段が予め設けられている。
【0036】すなわち、リアプレート3内面の垂直方向
両端部の中央には、位置決めポスト44がそれぞれ立設
されている。また、フェースプレート1内面の垂直方向
両端部の中央にはアライニング板30が固定され、これ
らアライニング板30には、位置決めポスト44の先端
部が係合する開孔が形成さている。そして、2つの位置
決めポスト44の先端部を対応するアライニング板30
の開孔にそれぞれ嵌合することにより、フェースプレー
ト1とリアプレート3とを互いに位置決めすることがで
きる。
【0037】また、図4(a)および図8に示したよう
に、フェースプレート1の内面には、組立て時、リアプ
レート3に対して正しく位置決めされたフェースプレー
ト1に対して、後述する組立治具を所定の関係に位置決
めするための基準マーク16が形成されている。この基
準マーク16は、予め、写真印刷法によりフェースプレ
ート1の内面に蛍光体スクリーン7のストライプ状光吸
収層12とともに形成される。
【0038】組立てにおいては、まず、図示しない組立
治具を用いて、側壁2、固定板17、および固定部材3
6をリアプレート3の内面に対して位置決めし、フリッ
トガラスによりリアプレート内面に固定する。続いて、
図示しない組立治具を用いて、固定板17にマスク架設
部材18を固定し、これらのマスク架設部材に各マスク
片8a〜8dを取付ける。更に、固定板17および固定
部材36にそれぞれ支持部材22の第1支持部29を取
付ける。
【0039】そして、蛍光体スクリーン7および基準マ
ーク16の形成されたフェースプレート1と、側壁2、
マスク片8a〜8d、第1支持部28などが取付けられ
たリアプレート3と、を図8に示す組立治具46を用い
て組立てる。
【0040】この組立治具46は、リアプレート3を支
持する支持台47と、リアプレート3上に配置され、こ
のリアプレート3に取付けられている垂直方向Yに並ん
だ4個の第1支持部28に対して第2支持部32を位置
決めする垂直方向に細長い板状の治具本体52と、治具
本体52と係合し、第1支持部28に対して第2支持部
32を各別に位置出しするための4個の位置出し治具5
4と、支持台47上に設けられリアプレート3の垂直方
向Y両側に位置し、治具本体50の垂直方向両端部を支
持しているとともに、リアプレート3に対して治具本体
50の水平方向位置を微調整する一対の調整機構48
と、治具本体50を一対の調整機構48に取付けるため
の固定ピン55と、を備えている。
【0041】治具本体50には、リアプレート3に取付
けられている垂直方向に並んだ4個の第1支持部28に
対応して、4個の十字形状の開孔56が形成され、治具
本体50の長手方向に沿って互いに直線上に、かつ、所
定間隔離間して位置している。各開孔56は、水平およ
び垂直方向に延びる矩形状の開孔を組み合わせて形成さ
れている。
【0042】また、治具本体50には、治具本体50を
フェースプレート1に形成されている線状の基準マーク
31と位置合せするための線状の基準マーク58が形成
され、これらの基準マーク58は、両端の十字状開孔5
6から外側に向って垂直方向Yに延びている。
【0043】更に、治具本体50の両端部には、治具本
体50を調整機構48上に位置決め固定するための位置
出し孔60、61が設けられている。一方の位置出し孔
60は円形であるが、他方の位置出し孔61は、一対の
調整機構48による治具本体50の位置出しを円滑にす
るため、垂直方向Yを長径とする長孔に形成されてい
る。治具本体50のリアプレート3と対向する面には、
リアプレート3に取付けられた側壁2と治具本体との干
渉を避ける溝62が形成されている。
【0044】各位置出し治具54は、治具本体50の十
字状開孔56の内、水平方向に延びる開孔と嵌合するブ
ロック状の本体54aを有し、この本体には、第2支持
部32の楔状の先端32aに係合するV字溝54bが形
成されている。そして、V字溝54bは、垂直方向Yに
沿って延びている。
【0045】各調整機構48は、調整基台64と、調整
基台64上に水平方向に移動可能に設けられたスライダ
ー65とを有している。スライダー65には、治具本体
50を取付けるため、治具本体50の位置出し孔60、
61に対応して円形孔66が形成されている。そして、
固定ピン36を治具本体50の位置出し孔60、61を
通してスライダー65の円形孔66に挿入することによ
り、調整機構48のスライダー65上に治具本体50を
取付けることができる。
【0046】上記組立治具46を用いてカラー陰極線管
を組み立てる場合、まず、側壁2、マスク片8a〜8d
(図4では省略)、支持部材22の第1支持部28など
が取付けられたリアプレート3を、支持台47上に位置
決め配置する。そして、このリアプレート3上に治具本
体50を配置した後、治具本体50の両端部の位置出し
孔60、61を通して、一対の調整機構48のスライダ
ー65の円形孔66に固定ピン55をそれぞれ挿入し、
治具本体50を調整機構48に取付ける。
【0047】次に、蛍光体スクリーン7および基準マー
ク16の形成されたフェースプレート1を治具本体50
上に配置する。この際、リアプレート3に設けられてい
る位置決めポスト44をフェースプレート1に設けられ
ているアライニング板30の開孔に係合させ、リアプレ
ート3に対してフェースプレート1を位置決めする。こ
の場合、フェースプレート1と対向する治具本体50の
上面がフェースプレート1内面の蛍光体スクリーン7と
接触しないように、リアプレート3に取付けられた側壁
2とフェースプレート1との間にスペーサ(図示せず)
を配置する。
【0048】続いて、一対の調整機構48の各スライダ
ー65を水平方向Xに動かして、治具本体50に形成さ
れている線状の基準マーク58が、位置決め配置された
フェースプレート1の基準マーク16と一致するように
調整する。その後、止めねじ(図示せず)により各スラ
イダー65を調整基台64に固定する。
【0049】ここで、治具本体50の位置出し孔60、
61の内、一方の位置出し孔61が垂直方向を長径とす
る長孔に形成されている。そのため、治具本体50の位
置調整を行う際、一対の調整機構48のスライダー65
を個別に動すことによる固定ピン55に対する円形孔6
6間の間隔の変化に対応でき、治具本体50の位置出し
を円滑に行うことができる。
【0050】次に、フェースプレート1を取除き、リア
プレート3に取付けられている4個の第1支持部28の
先端部に設けられた支持面34a上に、第2支持部32
をそれぞれ配置する。この状態で、治具本体50の各十
字状開孔37の水平方向を長径とする開孔に位置出し治
具54の本体54aを嵌合し、この位置出しのV字溝5
4bに第2支持部32の先端32aを係合することによ
り、第1支持部28の支持面34a上に第2支持部32
をそれぞれ位置決めする。
【0051】そして、各十字状開孔56の垂直方向を長
径とする開孔を介して、第1支持部28の先靖部に形成
された係合溝34の側壁34bを構成する突部にレーザ
光を照射し、位置決めされた第2支持部32を第1支持
部28の先端に溶接する。その後、位置出し治具54、
治具本体50を取除く。
【0052】このような第1支持部28に対する第2支
持部32の位置決め、および溶接を、垂直方向に並んだ
4個の支持部材22を1組とする水平方向5列の支持部
材22について行う。その後、リアプレート3に設けら
れている位置決めポスト44を蛍光体スクリーン7の形
成されたフェースプレート1に設けられているアライニ
ング板30の開孔に係合し、フリットガラスを用いて、
リアプレート3に取付けられている側壁2にフェースプ
レート1を接合する。
【0053】続いて、予め電子銃13の封止された12
個のファンネル5をフリットガラスによりリアプレート
3に接合して真空外囲器10を構成し、この真空外囲器
内部を排気することによりカラー陰極線管が製造され
る。
【0054】以上のように構成されたカラー陰極線管に
よれば、各支持部材22は第1および第2支持部28、
32に2分割して構成されていることから、リアプレー
ト3に第1支持部28が傾いた状態で取付けられても、
また、カラー陰極線管の製造工程におけるリアプレート
3の変形などにより第1支持部28が傾いた場合でも、
第1支持部28に第2支持部32を取付ける際の調整に
より、第2支持部32の先端32aをフェースプート1
の内面に形成されている蛍光体スクリーン7の水平方向
に隣接する領域間の境界上に位置したストライプ状光吸
収層12上に正確に位置させることができる。また、支
持部材22の先端32aによって蛍光体スクリーン7の
蛍光体層が損傷されることもない。
【0055】従って、支持部材22の先端32aが水平
方向に隣接する領域間の境界上に配置されず、蛍光体ス
クリーン7を分割走査する電子ビームが支持部材先端に
よって遮られるために生ずる画質の劣化を防止し、高品
位画像を表示するカラー陰極線管を得ることができる。
【0056】また、第1支持部28の先端に設けられた
支持面34aは、第2支持部32を水平方向Xにのみ、
つまり、ストライプ状光吸収層12の幅方向にのみ位置
調整可能に形成されているため、第2支持部32の先端
を正確かつ容易に、水平方向に隣接する領域間の境界に
位置する光吸収層12上に配置することができる。
【0057】更に、第1支持部28のリアプレート内面
に密接する基端面28aと平行な支持面34aを第1支
持部の先端に設け、この支持面に第2支持部32を密接
して固定する構造としたので、支持部材を分割構造とし
た場合でも、その高さを高精度に保持でき、耐気圧特性
が劣化しない信頼性の高いカラー陰極線管とすることが
できる。
【0058】また、予めリアプレート3に第1支持部2
8を取付けておき、このリアプレートに対してフェース
プレート1を位置決めし、更に、この位置決めされたフ
ェースプレートに対して、位置出し治具46を位置決め
することにより、第2支持部32の先端32aを蛍光体
スクリーン7の水平方向に隣接する領域間の境界上に正
確に位置させることができる。
【0059】カラー陰極線管の製造工程におけるリアプ
レート3の変形などの影響については、第2支持部32
をできるだけ後の工程で第1支持部28に取付けること
が望まれるが、上述した実施の形態で説明したように、
予めリアプレート3に側壁2やマスク片8a〜8dなど
を取付けておき、リアプレート3にフェースプレート1
を接合する前に、リアプレート3に取付けられた第1支
持部28に第2支持部32を取付ける構成とすることに
より、リアプレート3の変形などの影響を軽減すること
ができる。
【0060】なお、この発明は上述した実施の形態に限
定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能で
ある。例えば、上記実施の形態では、支持部材の第2支
持部を楔状としたが、この第2支持部は板状など、他の
形状としてもよい。蛍光体スクリーンの分割領域の数は
必要に応じて増減可能であり、支持部材の数も分割領域
の数に応じて増減される。
【0061】上記実施の形態では、垂直方向に並んだ4
個の第1支持部に対して1個の治具本体を配置し、水平
方向の5列の第1支持部に第2支持部を各別に取付ける
場合について説明したが、リアプレートに取付けられた
全ての第1支持部に対して1個の治具本体を配置して、
第2支持部を取付けるようにしてもよい。
【0062】シャドウマスク8は、リアプレート3に取
り付ける構成としたが、これに限らず、フェースプレー
ト1の内面に固定されてもよい。また、この発明は、カ
ラー陰極線管に限らず、シャドウマスクを持たないモノ
クロの陰極線管にも同様に適用することができる。
【0063】本発明において、支持部材の第1支持部
は、配置精度が比較的緩く、高さ精度のみが要求される
ため、リアプレートに対する取付け構造は比較的簡単な
ものとすることができる。すなわち、第1支持部は、そ
の基端面がリアプレートの内面に密接した状態で取り付
けられていればよく、上述した実施の形態に記載の取付
け構造に限定されることはない。例えば、第1支持部の
基端を、固定部材に形成された開孔内に挿入した状態で
固定する場合に限らず、第1支持部の基端の両側に固定
部材を配置し、これらの固定部材に第1支持部を溶接固
定するようにしてもよい。
【0064】一方、支持部材の第2支持部は配置精度が
重量であり、その高さが短い程、位置ずれの影響を受け
難くより望ましい。上述した実施においては、各支持部
材22の第1支持部28をリアプレート3に取付け、こ
の第1支持部の先端に第2支持部32を高精度に位置決
めして固定する構造について説明したが、以下に示すよ
うに、第2支持部をフェースプレート1の内面に取付け
る構成としてもよい。
【0065】すなわち、図9に示す他の実施の形態によ
れば、各支持部材22の第1支持部28は、上述した実
施の形態と同様に、リアプレート3に固定された固定部
材36に溶接固定され、第1支持部28の基端面28a
はリアプレート3の内面に密接している。なお、第2の
実施例において、各第1支持部28の先端には、リアプ
レート3と平行な平坦な支持面34aが形成され、係合
溝は省略されている。
【0066】一方、各支持部材22の第2支持部32
は、固定ブロック70およびステー72を介してフェー
スプレート1側に取付けられている。フェースプレート
1内面の水平方向両端部には、それぞれ4つの固定部材
74が垂直方向Yに並んで固定されている。各固定部材
74には固定ブロック70が溶接固定されている。そし
て、水平方向Xに沿って向い合う2つの固定ブロック7
0間に、2本の帯状のステー72が架設されている。
【0067】各対のステー72には、5つの第2支持部
32が固定され、水平方向Xに沿って所定の間隔をおい
て配置されている。各第2支持部32は楔状に形成さ
れ、その先端32aが垂直方向Yに沿って延びるよう
に、かつ、蛍光体スクリーン7の水平方向に隣接する2
つの領域間の境界に位置した光吸収層12上に位置する
ように、ステー72に溶接固定されている。
【0068】第2支持部32の位置決め方法は、前述し
た実施の形態と同様に、フェースプレート1の内面に形
成された基準マーク16(図4A参照)を用いて、水平
方向Xに並んだ各列の第2支持部毎に一括して位置決め
し、それぞれステー72に固定する。あるいは、基準マ
ークを用いることなく、各第2支持部32を蛍光体スク
リーン7のストライプ状光吸収層12を観察しながら位
置決めした後、ステー72に固定するようにしてもよ
い。
【0069】上記のようにして第1支持部28および第
2支持部32をリアプレート3およびフェースプレート
1にそれぞれ固定した後、前述した実施の形態と同様
に、リアプレート3に側壁2を固定し、更に、側壁2に
フェースプレート1を固定して真空外囲器10を製造す
る。それにより、各第1支持部28の支持面34aは、
対応する第2支持部32に当接し、第2支持部32と連
結される。
【0070】この場合、リアプレート3およびフェース
プレート1に大気圧荷重が作用することにより、第1お
よび第2支持部28、32は互いに接近する方向に押圧
され、第2支持部は第1支持部とフェースプレート1と
の間に挟持される。そのため、第1支持部28と第2支
持部32とを互いに溶接固定する必要はなく、これら第
1および第2支持部は所定の位置に位置決めされ、位置
ずれを生じることはない。
【0071】なお、他の構成は前述した実施の形態と同
一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその
詳細な説明を省略する。上記のように構成された他の実
施の形態によれば、各支持部材22の第2支持部32
は、蛍光体スクリーン7の形成されたフェースプレート
1に固定されいるため、第2支持部32を蛍光体スクリ
ーン7に対して極めて高い精度で配置することができ
る。同時に、第2支持部32は、第1支持部22の配置
精度の影響、特に、製造工程中における熱処理による第
1支持部の倒れや変形等の影響、を受けにくく、所定の
位置に高い精度で配置することができる。
【0072】上記他の実施の形態において、第2支持部
32の取付け構造は、種々変形可能である。例えば、各
ステー72は帯状に限らず、断面矩形の部材で形成され
ていてもよく、あるいは、フェースプレート1に対して
ステー72をマトリックス状に配置するようにしてもよ
い。
【0073】図10は、この発明の更に他の実施の形態
を示している。本実施の形態によれば、垂直方向Yに並
んだ複数の支持部材を用いる代わりに、細長い板状の単
一の第1支持部28と、同じく、細長い板状の単一の第
2支持部32とにより支持部材を構成している。
【0074】すなわち、支持部材22の第1支持部28
はリアプレート3に固定され、垂直方向Yに沿って延び
ているとともに、リアプレート3の垂直方向Yのほぼ全
長に亘って延在している。前述した実施の形態と同様
に、第1支持部28は、リアプレート3の内面に固定さ
れた図示しない固定部材に溶接固定され、その基端面は
リアプレート内面に密接している。また、第1支持部2
8の先端には、リアプレート3と平行な支持面34aが
形成されている。
【0075】同様に、第2支持部32は、垂直方向Yに
延びる細長い板状に形成され、固定ブロック70および
ステー72を介してフェースプレート1側に取付けられ
ている。つまり、フェースプレート1内面の4隅には、
それぞれ固定部材74が固定され、各固定部材74上に
固定ブロック70が溶接固定されている。そして、水平
方向Xに沿って向い合う2つの固定ブロック70間に、
帯状のステー72が架設されている。
【0076】各第2支持部32は、その垂直方向両端部
がそれぞれステー72に溶接固定されている。各第2支
持部32の先端部は楔状に形成され、その先端32aが
垂直方向Yに沿って延びるように、かつ、蛍光体スクリ
ーン7の水平方向に隣接する2つの領域間の境界に位置
した光吸収層12上に位置するように、ステー72に固
定されている。第2支持部32の位置決め方法は、上述
した他の実施の形態と同様に行われる。
【0077】上記のように構成された実施の形態におい
ても、各支持部材22の第2支持部32は、蛍光体スク
リーン7の形成されたフェースプレート1に固定されい
るため、第2支持部32を蛍光体スクリーン7に対して
極めて高い精度で配置することができる。同時に、第2
支持部32は、第1支持部22の配置精度の影響、特
に、製造工程中における熱処理による第1支持部の倒れ
や変形等の影響、を受けにくく、所定の位置に高い精度
で配置することができる。
【0078】また、本実施の形態によれば、リアプレー
ト3の垂直方向Yほぼ全長に亘って延びる細長い第1支
持部28を用いることこにより、第1支持部の配置数を
削減できるとともに、リアプレート3に作用する大気圧
荷重を細長い第1支持部により分散して受けることがで
きる。従って、大気圧荷重が局部的に集中すること防止
し、リアプレート3の損傷を確実に防止することができ
る。
【0079】第2支持部32についても同様に、第2支
持部32を垂直方向に長く形成することにより、第2支
持部の配置数が低減するとともに、大気圧荷重を分散し
て受けることができる。
【0080】また、図11に示すように、支持部材22
は、垂直方向Yに沿って細長く形成された第1支持部2
2と、複数の駒状の第2支持部32と、を組み合わせて
構成されていてもよい。この場合、前述した他の実施の
形態と同様に、フェースプレート1内面の水平方向両端
部には、それぞれ4つの固定部材74が垂直方向Yに並
んで固定されて、各固定部材74には固定ブロック70
が溶接固定されている。そして、水平方向Xに沿って向
い合う2つの固定ブロック70間に、2本の帯状のステ
ー72が架設されている。
【0081】各対のステー72には、5つの第2支持部
32が固定され、水平方向Xに沿って所定の間隔をおい
て配置されている。各第2支持部32は楔状に形成さ
れ、その先端32aが垂直方向Yに沿って延びるよう
に、かつ、蛍光体スクリーン7の水平方向に隣接する2
つの領域間の境界に位置した光吸収層12上に位置する
ように、ステー72に溶接固定されている。そして、垂
直方向Yに並んだ4つの第2支持部32は、対応する1
つの細長い第1支持部28と連結され、それぞれ支持部
材を構成する。
【0082】このように構成された実施の形態において
も、前述した他の実施の形態と同様の作用効果を得るこ
とができる。なお、図1ないし図8に示す実施の形態に
おいて、図11に示す実施の形態と同様に、支持部材を
細長い単一の第1支持部と複数の第2支持部とで構成
し、これら複数の第2支持部を第1支持部に溶接固定す
る構成としてもよい。
【0083】
【発明の効果】以上詳述したように、実質的に平坦なフ
ェースプレートおよびリアプレートに加わる大気圧荷重
を支える支持部材を第1、第2支持部に2分割し、その
第1支持部に第2支持部取付基準面を設けて第2支持部
を取付ける構造に形成すると、第1支持部がリアプレー
トに傾いた状態で取付けられても、またカラー陰極線管
製造工程におけるリアプレート3の変形などにより傾い
た場合でも、第1支持部に第2支持部を取付けるとき、
その位置を調整することにより、第2支持部の先端をフ
エースプレートの内面に形成されている蛍光体スクリー
ンの水平方向に隣接する領域の境界上に正確に位置させ
ることができる。
【0084】その結果、蛍光体スクリーンを分割走査す
る電子ビームが支持部材の先端部によって遮られること
がなく、画質の劣化をなくし、高品位画像を表示するカ
ラー陰極線管とすることができる。
【0085】しかも、第1支持部のリアプレート内面に
密接する基端面と平行な支持面を設け、この支持面に第
2支持部を密接して固定する構造としたので、支持部材
を分割構造としても、その高さを高精度に維持でき、耐
気圧特性を劣化しない信頼性の高いカラー陰極線管を得
ることができる。
【0086】特に蛍光体スクリーンがストライプ状光吸
収層とストライプ状蛍光体層とを有するカラー陰極線管
では、第2支持部の先端を水平方向に隣接する領域の境
界に位置する光吸収層上に正確に配置することができ
る。
【0087】また、この発明の製造方法によれば、予め
リアプレートに第1支持部を取付けておき、このリアプ
レートに対してフェースプレートを位置決めし、さらに
この位置決めされたフェースプレートを基準として第2
支持部を位置決めすることにより、第1支持部の配置精
度を大きく受けることなく、第2支持部の先端を蛍光体
スクリーンの所定位置に正確に合わせるができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係るカラー陰極線管の
斜視図。
【図2】図1の線II−IIに沿った断面図。
【図3】上記カラー陰極線管の分解斜視図。
【図4】図4(a)は上記カラー陰極線管のフェースプ
レートを示す平面図、図4(b)は上記フェースプレー
トに形成された蛍光体層の一部を拡大して示す平面図。
【図5】上記カラー陰極線管のリアプレートおよびシャ
ドウマスクの一部を示す斜視図。
【図6】上記カラー陰極線管における支持部材の分解斜
視図。
【図7】上記支持部材の側面図。
【図8】上記カラー陰極線管の製造に用いられる組立治
具をカラー陰極線管の一部と共に示す分解斜視図。
【図9】この発明の他の実施の形態に係るカラー陰極線
管の要部を示す分解斜視図。
【図10】この発明の更に他の実施の形態に係るカラー
陰極線管の要部を示す分解斜視図。
【図11】この発明の他の実施の形態に係るカラー陰極
線管の要部を示す分解斜視図。
【符号の説明】
1…フェースプレート 2…側壁 3…リアプレート 5…ファンネル 7…蛍光体スクリーン 8…シャドウマスク 10…真空外囲器 12…光吸収層 13…電子銃 16…基準マーク 22…支持部材 28…第1支持部 28…基端面 32…第2支持部 34…係合溝 34a…支持面 36…固定部材 40…開孔 46…組立治具 70…固定ブロック 72…カラー 74…固定部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永井 仁志 埼玉県深谷市幡羅町1丁目9番2号 株式 会社東芝深谷電子工場内 (72)発明者 蒲原 英治 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ほぼ矩形状の平坦なフェースプレートと、
    上記フェースプレートに対向して設けられたほぼ矩形状
    の平坦なリアプレートと、を有する真空外囲器と、 上記フェースプレートの内面に形成された蛍光体スクリ
    ーンと、 上記フェースプレートとリアプレートとの間に配置さ
    れ、フェースプレートおよびリアプレートに加わる大気
    圧を支える支持手段と、 上記蛍光体スクリーンに向けて電子ビームを出射し、上
    記蛍光体スクリーンを複数の領域に分割して走査する複
    数の電子銃と、を備え、 上記支持手段は、上記フェースプレートとリアプレート
    との間を延びる支持部材を備え、 上記支持部材は、上記リアプレートの内面に密接した基
    端面および上記リアプレートとほぼ平行な支持面を有し
    上記リアプレートに立設された第1支持部と、上記フェ
    ースプレートに対して所定位置に位置決めされた状態
    で、上記第1支持部の支持面と上記フェースプレートの
    内面との間に配置された第2支持部と、に分割され、上
    記第2支持部は、上記フェースプレート内面の所定位置
    に当接した先端と上記第1支持部の支持面に密接した基
    端部とを有していることを特徴とする陰極線管。
  2. 【請求項2】上記リアプレートの内面に固定された固定
    部材を備え、 上記第1支持部は、その基端面が上記リアプレート内面
    に密接した状態で、上記固定部材に固定されていること
    を特徴とする請求項1に記載の陰極線管。
  3. 【請求項3】上記固定部材は開孔を有し、上記第1支持
    部の基端面は、上記開孔を通して上記リアプレートの内
    面に密接していることを特徴とする請求項2に記載の陰
    極線管。
  4. 【請求項4】上記第2支持部は、上記フェースプレート
    に対して所定位置に位置決めされた状態で上記第1支持
    部に固定されていることを特徴とする請求項1ないし3
    のいずれか1項に記載の陰極線管。
  5. 【請求項5】上記支持手段は、上記第2支持部を上記フ
    ェースプレートに固定した固定手段を備えていることを
    特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の陰
    極線管。
  6. 【請求項6】上記固定手段は、上記フェースプレートの
    内面に固定された固定部と、上記第2支持部を上記固定
    部に連結した連結部材と、を有していることを特徴とす
    る請求項5に記載の陰極線管。
  7. 【請求項7】上記支持部材は、並んで配設された複数の
    上記第2支持部を含み、各第2支持部は、上記フェース
    プレート内面の所定位置に当接した先端と上記第1支持
    部の支持面に密接した基端部とを有していることを特徴
    とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の陰極線
    管。
  8. 【請求項8】上記フェースプレートは、フェースプレー
    トの内面と平行で、かつ、互いに直交する第1および第
    2の軸を有し、 上記蛍光体スクリーンは、それぞれ上記第1の軸と平行
    に延びているとともに上記第2の軸方向に沿って互いに
    隙間をおいて形成された多数のストライプ状の光吸収層
    と、上記隣合う光吸層間に形成され上記第1の軸方向に
    延びたストライプ状の蛍光体層と、を有し、 上記第2支持部は先端が上記光吸収層上に位置するよう
    に位置決めされていることを特徴とする請求項1ないし
    7のいずれか1項に記載の陰極線管。
  9. 【請求項9】上記フェースプレートは、フェースプレー
    トの内面と平行で、かつ、互いに直交する第1および第
    2の軸を有し、 上記蛍光体スクリーンは、それぞれ上記第1の軸と平行
    に延びているとともに上記第2の軸方向に沿って互いに
    隙間をおいて形成された多数のストライプ状の光吸収層
    と、上記隣合う光吸層間に形成され上記第1の軸方向に
    延びたストライプ状の蛍光体層と、を有し、 上記第1支持部の支持面は、上記第2支持部の上記第1
    の軸方向へ移動を許容し、上記第2の軸方向への移動を
    規制する段部を有していることを特徴とする請求項1な
    いし4のいずれか1項に記載の陰極線管。
  10. 【請求項10】上記蛍光体スクリーンと対向して上記真
    空外囲器内に配設されたシャドウマスクを備えているこ
    とを特徴とする請求項8叉は9に記載の陰極線管。
  11. 【請求項11】上記リアプレートの内面に対して垂直な
    方向に沿った上記第1支持部の長さは、上記第2支持部
    の長さよりも長いことを特徴とする請求項1ないし10
    のいずれか1項に記載の陰極線管。
  12. 【請求項12】上記支持手段は、上記支持部材を複数備
    え、これらの支持部材は、第2支持部の先端が、上記蛍
    光体スクリーンの隣接する2つの領域間の境界に当接す
    るように配置されていることを特徴とする請求項1ない
    し11のいずれか1項に記載の陰極線管。
  13. 【請求項13】ほぼ矩形状の平坦なフェースプレート、
    および上記フェースプレートに対向して設けられたほぼ
    矩形状の平坦なリアプレートを有する真空外囲器と、上
    記フェースプレートの内面に形成された蛍光体スクリー
    ンと、上記フェースプレートとリアプレートとの間に配
    置され、フェースプレートおよびリアプレートに加わる
    大気圧を支える複数の支持部材と、上記蛍光体スクリー
    ンに向けて電子ビームを出射し、上記蛍光体スクリーン
    を複数の領域に分割して走査する複数の電子銃と、を備
    えた陰極線管の製造方法において、 上記各支持部材の第1支持部を、その基端面が上記リア
    プレートの内面に密接した状態で、リアプレートに固定
    しリアプレート内面からほぼ垂直に立設させ、 上記リアプレートに対して位置決めされた上記フェース
    プレートを基準として、上記各支持部材の第2支持部を
    上記リアプレートに固定された上記第1支持部に対して
    位置決めし、 上記位置決めされた第2支持部を対応する第1支持部に
    固定し、 上記フェースプレートを上記リアプレートに対して所定
    の位置に固定し、上記第2支持部の先端を上記フェース
    プレートの内面に当接させることを特徴とする陰極線管
    の製造方法。
  14. 【請求項14】ほぼ矩形状の平坦なフェースプレート、
    および上記フェースプレートに対向して設けられたほぼ
    矩形状の平坦なリアプレートと、を有する真空外囲器
    と、上記フェースプレートの内面に形成された蛍光体ス
    クリーンと、上記フェースプレートとリアプレートとの
    間に配置され、フェースプレートおよびリアプレートに
    加わる大気圧を支える複数の支持部材と、上記蛍光体ス
    クリーンに向けて電子ビームを出射し、上記蛍光体スク
    リーンを複数の領域に分割して走査する複数の電子銃
    と、を備えた陰極線管の製造方法において、 上記各支持部材の第1支持部を、その基端面が上記リア
    プレートの内面に密接した状態でリアプレートに固定
    し、リアプレート内面からほぼ垂直に立設させ、 上記各支持部材の第2支持部を上記フェースプレートに
    対して位置決めし、先端がフェースプレート内面に接触
    した状態で、固定手段によってフェースプレートに取付
    け、 上記第2支持部の取り付けられた上記フェースプレート
    を上記第1支持部の固定されたリアプレートに対して所
    定の位置に固定し、上記各第2支持部を対応する第1支
    持部と上記フェースプレート内面との間に挟持すること
    を特徴とする陰極線管の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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