JPH09133469A - 電気炉の原料の溶解判定方法および装置 - Google Patents

電気炉の原料の溶解判定方法および装置

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JPH09133469A
JPH09133469A JP7287559A JP28755995A JPH09133469A JP H09133469 A JPH09133469 A JP H09133469A JP 7287559 A JP7287559 A JP 7287559A JP 28755995 A JP28755995 A JP 28755995A JP H09133469 A JPH09133469 A JP H09133469A
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JP
Japan
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raw material
exhaust gas
concentration
electric furnace
gas
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JP7287559A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Okuno
勉 奥野
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気炉に初期装入および追加装入されている
原料の溶解状態を連続的に把握し、原料の溶解時期を正
確に判定することのできる原料の溶解判定方法および装
置を提供する。 【解決手段】 原料の溶解判定装置1は、電気炉10か
ら排出される排ガスと空気とを吸引する誘引ファン16
と、排ガスと空気とを反応させて燃焼させる燃焼塔11
と、燃焼排ガスを採取するサンプルプローブ3と、燃焼
排ガスの成分濃度を連続的に測定するガス分析計4と、
排ガスの成分濃度のしきい値を予め定める値に設定する
設定手段5と、ガス分析計4の出力に応答し、排ガスの
成分濃度と設定手段によって設定されたしきい値とを対
比し、排ガスの成分濃度がしきい値未満になったとき原
料が溶解したものと判断する判定手段6と、判定手段6
の判定結果を表示する表示手段7とを含んで構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気炉に装入され
た金属等の原料の溶解時期を判定する原料の溶解判定方
法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】種々の金属材料や金属類や鉱石などの溶
解、溶融、精錬または製錬工程、特にステンレス鋼等を
含む特殊鋼や高合金鉄などを溶製する製鉄や製鋼工程に
おいては、様々な金属溶解炉や金属溶解溶融炉や金属製
錬炉などが用いられる。このうちの電気炉では、主に、
屑鉄やフェロアロイや鉱石など種々の金属分を含有する
主原料と、主に精錬やスラグ塩基度調整用としての造滓
材や加炭材や還元材などを含む副原料などから成る原料
の溶解または溶融、さらに精錬などに用いられる。現
在、使用されている電気炉は、その多くが次第に大形化
され、大容量を有し、交流電源または直流電源を用いる
アーク加熱式電気炉である。このような電気炉内に、種
々の事情や実情に合わせて溶銑や溶鋼などの液状主原料
を固体主副原料と抱き合わせて装入することもあるけれ
ども、通常、前述のように、種々の主副原料が配合され
た固体原料を装入する。電気炉に備えられている電極に
通電するとアーク放電が始まり、このアーク放電により
発生した熱によってかかる固体原料が溶解または溶融さ
れて種々の金属や合金などの溶湯、溶銑または溶鋼な
ど、すなわち広義の金属溶湯とスラグとが溶解または溶
融されて溶製される。そして、溶解または溶融された金
属溶湯とスラグとは、適宜精錬され、電気炉本体から次
工程へ向けて出湯かつ出滓される。
【0003】このようにして用いられる電気炉は、通
常、前述のような固体の主副原料の装入から、溶製され
た金属溶湯とスラグとの出湯および出滓に至るまでの過
程を、1つのバッチとして、次々とバッチ処理を繰返し
て、連続的に操業される。このような操業形態を採る電
気炉においては、近年、特に高能率、高生産性や経済性
を重視して、大形化や大容量化が図られている。1回の
バッチ処理で極力多量の金属溶湯を出湯可能にしようと
しても、固体原料は一般にかさばるので、1回のみでは
1バッチ分の処理に必要な全ての原料を電気炉内に装入
することができない場合が多い。このような場合は、原
料の大半を通電開始前に初期装入し、これがある程度加
熱によって溶解または溶融して、そのかさが減少した時
点で、残りの必要量の原料を通常1回、あるいは2〜3
回程度に分けて追加装入して加熱し、溶解または溶融さ
せる。
【0004】このように電気炉内に原料を追加装入する
には、または必要に応じて適宜精錬され、少なくとも溶
解、溶融している金属溶湯およびスラグを出湯、出滓す
るには、電気炉内部に装入された原料がほとんどあるい
は完全に溶解または溶融している必要がある。このため
には、いずれにしても装入された電気炉内部の原料の溶
解または溶融状態を経時的に確実に把握し続けておくこ
とと、原料の溶解または溶融時期を正確に判定すること
が必要である。しかしながら、これに対する典型的な従
来技術によれば、原料の溶解または溶融状態の経時的な
把握と前記各時期の判定は、原料の装入時で天井蓋を開
放したときに炉内監視用モニタを介し、または直接炉縁
で作業員が炉内を目視して行っている。また、電気炉本
体には、その炉壁の一部に、たとえば除滓口や作業口な
どの開口部を有しているので、その開口部を開口したと
き、または開口して炉内を監視用モニタを介し、または
直接炉縁で作業員が炉内を目視して行っている。
【0005】電気炉内に原料を追加装入するために電気
炉本体から天井蓋を開放する時期は、予め定められた消
費電力量によって判定される場合もある。この予め定め
られる消費電力量は、電気炉自体の種類、形式、構造、
形状、容量などの条件や、炉への経時的な原料の装入や
通電条件などを含む操炉または操業条件や、装入される
原料配合に関係なく、単に装入される原料の総重量に一
定の電力原単位を乗算して定めるような粗いものであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、原料の
溶解または溶融状態の把握は、原料の装入時に天井蓋を
開放するときや、電気炉本体の炉壁の一部に備えられて
いる除滓口や作業口などの開口部を開口するときなどの
短時間で限られた場合にのみ行われ、またその判定方法
も炉外に配置された炉内監視用カメラからのモニタ画面
を作業員が目視観察するか、または炉縁で作業員が直接
目視したりして行っているため、原料の溶解または溶融
中にその状態を観察し続けて、経時的に連続把握しなが
ら溶解または溶融時期を判定することができない。しか
も、作業員によって行われるため、個人差やミスも多
く、観察結果に基づく把握や判定は精度および確実性に
欠け、安定した信頼性のおけるものではない。また、よ
り充分に観察しようとして何回も前記除滓口や作業口な
どの開口部を開口すると、その度毎に電気炉内の熱量が
開口部から炉外へ放散してしまい、高価な消費電力量が
増加し、電力原単位が上昇して、省エネルギ操業につな
がらないばかりでなく、天井蓋や電気炉本体内の耐火物
層に対しても、比較的に急激な温度上昇や冷却作用を及
ぼし、悪影響を及ぼすので、その開口回数も制限され、
やはり連続的に観察し続けることができず、好適な溶解
または溶融状態の把握と、溶解または溶融時期の判定と
が実現されていない。
【0007】また、原料の溶解または溶融の際には、前
述のごとき炉内の観察を行わず、また主副原料の種類や
その原料配合、またあるいは炉の種類等の違いに拘わら
ず、一定の電力量を加えて原料を溶解または溶融してい
る場合がある。したがってこのような場合には、装入さ
れた原料が比較的溶解しやすい原料およびその配合であ
る場合、設定電力量を全て消費する前に完全に原料が溶
解または溶融してしまってもさらに電力が供給され、そ
の後に金属溶湯の出湯あるいは原料の追加装入が行われ
るため、過剰な電力量が供給されることになり、溶解電
力量のロスが生じる。また、原料が完全に溶解または溶
融した後も、さらに電極への通電を続けると、電極から
発生するアークによって生じる炉壁の耐火物層への熱負
荷が大きくなり、耐火物の損耗量を増大させる。
【0008】また、電気炉で原料を溶解または溶融する
際に、原料がほとんど溶解または溶融する時期には、原
料の急速な反応による吹上げや、フォーミング現象が生
じる。従来の原料溶解または溶融方法では、原料溶解中
に炉内を観察し続けることができないので、前記溶解ま
たは溶融時期の判定が困難であり、吹上げなどの未然予
測ができない。
【0009】また、装入された原料が比較的溶解しにく
い原料およびその配合である場合、原料が未溶解の状態
で、すなわち炉内の空間容積が小さい状態で追加装入が
行われ、追加装入した原料が炉内空間内に納まらないで
炉外に突出し、天井蓋の閉鎖ができなくなるいわゆる材
料盛りの問題が発生することがある。
【0010】本発明の目的は、前記問題を解決し、電気
炉に初期装入および追加装入されている原料の溶解状態
を連続的に把握し、原料の溶解時期を正確に判定するこ
とのできる原料の溶解判定方法および装置を提供するこ
とである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、電気炉に装入
されている金属等の原料の溶解時期を判定する方法にお
いて、電気炉から排出される排ガスを採取して、その排
ガス中の所定成分の濃度を測定し、所定成分の測定濃度
が予め定めるしきい値未満になったとき、原料が溶解し
たものと判断することを特徴とする電気炉の原料の溶解
判定方法である。本発明に従えば、原料の溶解判定は、
電気炉内の原料の溶解状態に対応して変化する排ガス中
の所定成分の濃度によって原料の溶解状態を連続的に把
握し、予め定めるしきい値によって原料の溶解時期を判
定することによって行われるので、原料の溶解時期を正
確に判定することができる。このため、原料の追加装入
時期および完全溶解時期を炉内観察または消費電力量に
基づく従来法よりも正確に決定することができる。
【0012】また本発明は、電気炉から排出される排ガ
スと空気とを吸引し、排ガス中のCOガスを空気と反応
させて燃焼し、燃焼排ガスを採取して、燃焼排ガス中の
CO2濃度を測定し、CO2濃度が予め定めるしきい値未
満になったとき、原料が溶解したものと判断することを
特徴とする。本発明に従えば、電気炉内の原料の溶解状
態に対応して変化する排ガス中のCO濃度は、前記CO
2 を介して間接的に把握されるので、電気炉から排出さ
れる排ガス中のCO濃度が極めて急激に変動する場合に
おいても、急激な変動が緩和され、急激な変動に惑わさ
れることなく原料の溶解判定を正確に行うことができ
る。
【0013】また本発明は、電気炉から排出される排ガ
スを採取して、排ガス中のCO濃度を測定し、CO濃度
が予め定めるしきい値未満になったとき、原料が溶解し
たものと判断することを特徴とする。本発明に従えば、
電気炉内の原料の溶解状態に対応して変化する排ガス中
のCO濃度が直接測定されるので、CO濃度の変化が微
少であっても迅速かつ確実に把握することができる。こ
のため、電気炉から排出される排ガス中のCO濃度が非
常に緩やかに変化する場合でも、原料の溶解判定を正確
に行うことができる。
【0014】また本発明は、原料を電気炉に複数回装入
して溶解するとき、複数回目の装入原料の溶解時期を判
断するしきい値が、前回の装入原料の溶解時期を判断し
たしきい値以下の値に設定されることを特徴とする。本
発明に従えば、複数回目の装入原料の溶解時期を判断す
るCO2 濃度およびCO濃度のしきい値は、前回の装入
原料の溶解時期を判断した前記しきい値以下の値に設定
されるので、複数回目の装入が前回の装入量以下の装入
量で行われ、それによって前記CO2 濃度およびCO濃
度の水準が低下しても、新たに設定されたしきい値によ
って装入された原料の溶解判定を、装入回数に拘わらず
正確に行うことができる。
【0015】また本発明の前記排ガスの採取は、ダスト
を捕集する焼結フィルタを介して行われ、捕集されたダ
ストは焼結フィルタの外側に洗浄ガスを吹き付けて除去
されることを特徴とする。本発明に従えば、ダストを捕
集する焼結フィルタを用い、かつ焼結フィルタに付着し
たダストを外側から吹払除去することができるので、ダ
ストの捕集を行わない従来法に比べて排ガスの連続採取
可能期間を延長することができる。
【0016】また本発明は、前記焼結フィルタの外側お
よび内側に洗浄ガスを吹き付けて捕集されたダストを除
去することを特徴とする。本発明に従えば、焼結フィル
タに付着したダストを外側および内側から吹払除去する
ことができるので、ダストの捕集を行わない従来法に比
べて排ガスの連続採取可能期間を、極めて大幅に延長す
ることができる。
【0017】また本発明は、電気炉に装入されている金
属等の原料の溶解時期を判定する装置において、電気炉
から排出される排ガスと空気とを吸引する吸引手段と、
排ガスと空気とを反応させて燃焼させる燃焼手段と、燃
焼手段の下流側に設けられ、燃焼排ガスを採取するサン
プルプローブと、サンプルプローブで採取した燃焼排ガ
スの成分濃度を測定するガス分析計と、燃焼排ガスの成
分濃度のしきい値を予め定める値に設定する設定手段
と、ガス分析計の出力に応答し、燃焼排ガスの成分濃度
と設定手段によって設定されたしきい値とを対比し、燃
焼排ガスの成分濃度がしきい値未満になったとき、原料
が溶解したものと判断する判定手段と、判定手段の判定
結果を表示する表示手段とを含むことを特徴とする電気
炉の原料の溶解判定装置である。本発明に従えば、原料
の溶解判定装置は、電気炉から排出される排ガスを空気
と反応させて燃焼後、燃焼排ガスをサンプルプローブに
よって採取し、原料の溶解状態に応じて変化する燃焼排
ガスの成分濃度をガス分析計によって連続的に測定し、
燃焼排ガスの成分濃度が設定手段によって設定される予
め定めるしきい値未満になったとき、判定手段によって
原料が溶解したものと判断し、その判定結果を表示手段
に表示する。これによって、原料の溶解判定装置の溶解
判定精度は、炉内観察または消費電力量に基づいて原料
の溶解判定を行う従来法よりも高精度化することができ
るので、原料の未溶解および電力の過剰供給などの不具
合の発生を防止することができる。
【0018】また本発明は、電気炉に装入されている金
属等の原料の溶解時期を判定する装置において、電気炉
から排出される排ガスを採取するサンプルプローブと、
サンプルプローブで採取した排ガス中のCO濃度を測定
するガス分析計と、排ガス中のCO濃度のしきい値を予
め定める値に設定する設定手段と、ガス分析計の出力に
応答し、排ガス中のCO濃度と設定手段によって設定さ
れたしきい値とを対比し、排ガス中のCO濃度がしきい
値未満になったとき、原料が溶解したものと判断する判
定手段と、判定手段の判定結果を表示する表示手段とを
含むことを特徴とする電気炉の原料の溶解判定装置であ
る。本発明に従えば、原料の溶解判定装置は、電気炉か
ら排出される排ガスをサンプルプローブによって採取
し、原料の溶解状態に応じて変化する排ガス中のCO濃
度をガス分析計によって連続的に測定し、排ガス中のC
O濃度が設定手段によって設定される予め定めるしきい
値未満になったとき、判定手段によって原料が溶解した
ものと判断し、その判定結果を表示手段に表示する。こ
れによって、原料の溶解判定装置は、炉内観察または消
費電力量に基づいて原料の溶解判定を行う従来法よりも
原料の溶解判定を高精度、かつ高応答性で行うことがで
きるので、原料の未溶解および電力の過剰供給などの不
具合の発生を防止することができる。
【0019】また本発明の前記サンプルプローブは、排
ガスを採取するサンプルプローブ本体と、ガス分析計に
採取ガスを導くガス輸送管路と、サンプルプローブ本体
とガス輸送管路との接続部に設けられ、排ガス中のダス
トを捕集する焼結フィルタと、焼結フィルタの外側およ
び内側に洗浄ガスを吹き付け、焼結フィルタに付着した
ダストを吹払除去する洗浄ノズルと、洗浄ノズルに洗浄
ガスを供給する洗浄ガス供給手段とを含むことを特徴と
する。本発明に従えば、サンプルプローブは、焼結フィ
ルタに付着したダストを外側および内側から吹払除去す
る洗浄ノズルと、洗浄ガス供給手段とを含むので、焼結
フィルタの目づまりが防止され、サンプルプローブの極
めて大幅な長寿命化を図ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施の形
態である電気炉の原料溶解判定装置(以後、「溶解判定
装置」と略称することがある)の構成を簡略化して示す
系統図である。図1には、金属、たとえばステンレス鋼
を溶解する電気炉10の集塵設備の系統図も併せて示し
ている。溶解判定装置1は、電気炉10から排出される
排ガスと空気とを吸引する吸引手段16と、排ガスと空
気とを反応させて燃焼させる燃焼手段11と、燃焼手段
11の下流側に設けられ、燃焼排ガスを採取するサンプ
ルプローブ3と、サンプルプローブ3で採取した排ガス
の成分濃度を連続的に測定するガス分析計4と、排ガス
の成分濃度のしきい値を予め定める値に設定する設定手
段5と、排ガスの成分濃度としきい値とに基づいて原料
の溶解判定を行う判定手段6と、判定手段6の判定結果
を表示する表示手段7とを含んで構成される。
【0021】前記吸引手段16は誘引ファンによって実
現され、誘引ファン16は常時一定流量で排ガスを吸引
して、集塵設備全体に排ガスの流れを形成する。前記燃
焼手段11は燃焼塔によって実現され、燃焼塔11は電
気炉10から排出される排ガス中の未燃ガスであるCO
ガスを空気中の酸素と反応させて、燃焼生成物としてC
2を生成させる。
【0022】原料の溶解中、電気炉10から排出される
ダストを含む排ガスは、電気炉10の天井蓋13に設け
られている集塵エルボ12から炉外に排出され、集塵エ
ルボ12と対向して間隔をあけて設けられている第1集
塵ダクト14内に吸引される。この吸引力は、前記誘引
ファン16によってもたらされるものであり、前記排ガ
スを吸引するばかりでなく、前記集塵エルボ12と、第
1集塵ダクト14との間隙に形成される空気取り入れ口
15から空気を集塵ダクト14内に吸引する。第1集塵
ダクト14内に吸引された前記排ガスおよび空気は、前
記燃焼塔11に導かれ、第1集塵ダクト14内および燃
焼塔11内で完全燃焼する。前記燃焼熱で高温となった
燃焼排ガスは、大部分第1ダンパ18を備える第2集塵
ダクト17を経てスクラップ予熱装置19に導かれ、ス
クラップを予熱する。スクラップを予熱した排ガスは、
スクラップ予熱装置19の出側の第3ダンパ24を備え
る第4集塵ダクト23に導かれる。
【0023】燃焼塔11から排出される排ガスの一部
は、スクラップ予熱装置19を通らないで第2ダンパ2
1を備える第3集塵ダクト20を経て、前記第4集塵ダ
クト23に導かれる。なお、前記サンプルプローブ3
は、第3集塵ダクト20に設置されており、設置位置は
第2ダンパ21の上流側である。第4集塵ダクト23に
導かれたダストを含む排ガスはクーラ25で冷却され、
集塵機26においてバグフィルタによって除塵され、集
塵機26の下流側に設けられている前記誘引ファン16
によって外部に排出される。電気炉10の天井蓋13開
放時や、後記出湯口37開放時や、スクラップ予熱装置
19のフード開放時などに発生するダストを含む排ガス
は、建屋内上部に設けられているフードを介して第4ダ
ンパ28を備える第5集塵ダクト27に前記誘引ファン
16の吸引力によって導かれ、集塵機26を経て外部へ
排出される。前記誘引ファン16は、前述のように溶解
時期に応じて設定された流量で排ガスを誘引しているの
で、前記第1集塵ダクト14内に吸引される排ガスおよ
び空気の流量もほぼ定まった流量で吸引される。
【0024】図2は電気炉の構成を簡略化して示す正面
断面図であり、図3は図2に示す電気炉の天井蓋の平面
図である。電気炉10は、天井蓋13と炉本体30とを
含み、天井蓋13には自在に昇降する電極40と、同心
円状に配置されている水冷管31と、電気炉の排ガスを
炉外に導く集塵エルボ12とが設けられている。炉本体
30は、大略的に円筒状の炉壁33と炉床34とを有し
ており、炉床34には撹拌用ガスを吹き込むためのガス
吹込用ノズル38が設けられている。炉壁33および炉
床34の内表面には、耐火物層が設けられており、外表
面には鉄皮35が設けられている。炉壁33には、耐火
物層内に水冷管31が配設されており、酸素吹精用ラン
スなどを装入する作業口36および溶湯を出湯する出湯
口37が設けられている。炉壁33と炉床34とで形成
される内部空間39には、スクラップ屑など各種原料が
装入され、電極40への通電によって各種原料が溶解、
溶融して、ステンレス溶鋼41およびスラグ43が貯留
される。原料を溶解、溶融するに伴い、原料中のカーボ
ン源および加炭材であるコークスが、原料中の酸素源
(酸化物)および炉内酸素と反応してCOガスなどの排
ガスが発生する。
【0025】図4は、サンプルプローブの構成を簡略化
して示す系統図である。サンプルプローブ3は、排ガス
を採取するサンプルプローブ本体45と、排ガス中のダ
ストを捕集する焼結フィルタ47と、ガス分析計4に採
取ガスを導くガス輸送管路46と、焼結フィルタ47の
外側に洗浄ガスを吹き付ける外側洗浄ノズル48aと、
焼結フィルタ47の内側に洗浄ガスを吹き付ける内側洗
浄ノズル48bと、外側洗浄ノズル48aと内側洗浄ノ
ズル48bとに洗浄ガスを供給する洗浄ガス供給手段4
9と、タイマ53とを含んで構成される。洗浄ガス供給
手段49は、洗浄ガス供給源50と、外側洗浄用管路5
1と、内側洗浄用管路52と、外側洗浄用電磁弁51a
と、内側洗浄用電磁弁52aとを含んで構成される。焼
結フィルタ47は、金属製、たとえば耐熱性および除塵
性の優れたチタン製のフィルタであり、サンプルプロー
ブ本体45と、ガス輸送管路46との接続部に設けられ
る。
【0026】電気炉10において、原料の溶解が行われ
ているときには、サンプルプローブ3によって排ガスの
採取が行われる。排ガスは、サンプルプローブ本体45
中に吸引され、焼結フィルタ47によってダストを捕集
され、電磁弁46aを備えたガス輸送管路46を経てガ
ス分析計4に導かれる。排ガスの吸引は、ガス分析計4
の内部に設置された後記吸引ポンプ56によって行われ
る。電気炉10において原料の装入が行われているとき
には、サンプルプローブ3の焼結フィルタ47の洗浄が
行われる。洗浄は、洗浄ガスである高圧窒素ガスを焼結
フィルタ47に次のような手順で吹き付け、付着ダスト
を吹払除去することによって行われる。なお、窒素ガス
の吹き付け圧力は、たとえば2Kg/cm2である。
【0027】(1)ガス輸送管路46、電磁弁46aお
よび内側洗浄用管路52の電磁弁52aを閉じ、外側洗
浄用管路51の電磁弁51aを開いて高圧窒素ガスを外
側洗浄ノズル48aに供給し、焼結フィルタ47の外側
に60秒間窒素ガスを吹き付ける。 (2)ガス輸送管路46の電磁弁46aは閉のまま保持
し、前記電磁弁52aと電磁弁51aとの開閉を逆に切
換え、高圧窒素ガスを内側洗浄ノズル48bに供給し、
焼結フィルタ47の内側に60秒間窒素ガスを吹き付け
る。 (3)前記高圧窒素ガスによる外側および内側からの洗
浄を1サイクルとし、同様の手順で3サイクル繰返して
洗浄を完了する。なお、前記電磁弁46a,51a,5
2aの切換えは、タイマ53によって行われる。
【0028】このようにサンプルプローブ3の焼結フィ
ルタ47は、電気炉10において原料の装入が行われる
毎に、外側および内側の両方から高圧窒素ガスによる洗
浄が行われるので、サンプルプローブ3によって排ガス
を極めて長期間にわたって連続して採取することができ
る。なお、サンプルプローブ3の排ガスの連続採取可能
期間は、たとえば10カ月であり、ダストの捕集を行わ
ない従来のサンプルプローブの排ガスの連続採取可能期
間は、たとえば1〜3チャージである。なお、サンプル
プローブ3に代わって、焼結フィルタ47に外側洗浄ノ
ズル48aのみを設けたサンプルプローブ3aを用いて
もよい。サンプルプローブ3aの構成は、内側洗浄ノズ
ル48bと、内側洗浄用管路52と、内側洗浄用電磁弁
52aとが設けられていない点を除いて、前記サンプル
プローブ3の構成と同一である。サンプルプローブ3a
による排ガスの連続採取可能期間は、たとえば1週間で
あり、焼結フィルタ47の内側からの洗浄が行われない
ので、サンプルプローブ3による排ガスの連続採取可能
期間に比べて大幅に短い。しかしながら、サンプルプロ
ーブ3aの排ガスの連続採取可能期間は、ダストの捕集
を行わない従来のサンプルプローブに比べて長く、さら
に設備の稼働状況によっては、それほど長期間の排ガス
の連続採取可能期間を必要としない場合もあるので、状
況に応じて各サンプルプローブ3,3aを使い分ければ
よい。
【0029】図5は、ガス分析計の構成を簡略化して示
す系統図である。ガス分析計4は、フィルタ55と、電
磁弁57と、吸引ポンプ56と、CO/CO2 濃度計5
8と、O2 濃度計59とを含んで構成される。吸引ポン
プ56によって吸引された排ガスは、吸引ポンプ56の
上流側に設けられている2個のフィルタ55によって
0.2μm以上のダストを除去され、直列に配置されて
いるO2 濃度計59およびCO/CO2 濃度計58にこ
の順序で導入され、排ガスの成分濃度分析後、外部へ排
出される。各濃度計58,59への排ガスの導入は、電
磁弁57の開閉によって行われる。
【0030】CO/CO2 濃度計58は、赤外線吸収式
濃度計であり、排ガス中のCOガスおよびCO2 ガス濃
度を同時に測定することができる。CO/CO2 濃度計
58の仕様は、表1に示すとおりである。O2 濃度計5
9は、磁気流量比式濃度計であり、排ガス中のO2 ガス
濃度を測定することができる。O2 濃度計59の仕様
は、表2に示すとおりである。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】前記設定手段5は、パーソナルコンピュー
タなどによって実現され、排ガスの成分濃度のしきい値
を後述する予め定める値に設定する。前記しきい値は、
初期装入された原料が追加装入の可能な溶解率まで溶解
したと判断されるしきい値、追加装入された原料が次回
の追加装入の可能な溶解率まで溶解したと判断されるし
きい値、最終の追加装入された原料が完全に溶解したと
判断されるしきい値など、複数種類設定される。なお溶
解率とは、溶解した原料の重量の装入した原料の総重量
に対する割合である。
【0034】前記判定手段6は、プロセスコンピュータ
などによって実現され、ガス分析計4の出力に応答し、
排ガスの成分濃度と設定手段5によって設定されたしき
い値とを対比し、排ガスの成分濃度がしきい値未満にな
ったとき原料が溶解したものと判断する。前記表示手段
7は、陰極線管(CRT)などによって実現され、判定
手段6の溶解判定結果を表示する。
【0035】このように溶解判定装置1は、電気炉10
から排出される排ガスを空気と反応させて燃焼後、燃焼
排ガスをサンプルプローブ3によって採取し、原料の溶
解状態に応じて変化する排ガスの成分の濃度をガス分析
計4によって連続的に測定し、排ガスの成分濃度が設定
手段5によって設定される予め定めるしきい値未満にな
ったとき、判定手段6によって原料が溶解したものと判
断し、その判定結果を表示手段7に表示することができ
る。このため、溶解判定装置1の溶解判定精度は、炉内
観察または消費電力量に基づいて原料の溶解判定を行う
従来法よりも高精度であり、原料の未溶解および電力の
過剰供給などの不具合の発生を防止することができる。
【0036】図6は、電気炉の原料の溶解中における燃
焼塔から排出される燃焼排ガスの成分濃度変化を時系列
的に示す模式図である。時刻t1では、電気炉10に原
料の第1回装入、すなわち初期装入が行われ、通電が開
始される。原料の溶解が進行するに伴い、前述のように
原料中のカーボン源およびコークスが原料中の酸素源
(酸化物)および炉内酸素と反応して、COガスが発生
する。COガスの発生量は、溶解初期には反応が活発で
多く、ピークを経て原料の溶解率が高くなるにつれて減
少する。このため、燃焼塔11におけるCOガスの燃焼
によって発生する燃焼排ガス中のCO2濃度は、CO濃
度と同じ時間的推移を示し、燃焼排ガス中のO2濃度
は、CO2濃度と逆に増減する時間的推移を示す。
【0037】時刻t2では、燃焼排ガス中のCO2 濃度
が減少して、予め定めるしきい値L1に到達する。しき
い値L1は、初期装入された原料が追加装入の可能な溶
解率まで溶解したものと判断されるCO2 濃度のしきい
値であり、電気炉10における多数の実験データから予
め定められる。実操業においては、燃焼排ガス中のCO
2濃度の変動が生ずることがあるので、前記CO2濃度が
前記しきい値L1未満になる時点が不明瞭な場合があ
る。このため、初期装入された原料が追加装入の可能な
溶解率まで溶解したと判断される判断基準としては、前
記CO2 濃度が前記しきい値L1未満である時間が連続
して3分間以上継続するとき、または前記CO2 濃度を
1秒毎にサンプリングし、3分間の移動平均値が前記し
きい値L1未満となるときのいずれかを選ぶことが好ま
しい。前記追加装入の可能な溶解率としては、大略80
%が好ましい。これは、溶解率が80%を超えると、熱
損失が大きくなるとともに耐火物に対する熱負荷が大き
くなるので、耐火物の損耗量が増大するからであり、溶
解率が80%未満では炉内の空間容積が小さく、追加装
入材を収納する容積を確保することができないので、追
加装入材が炉外に突出し天井蓋13が閉じなくなる、い
わゆる材料盛りの発生する恐れがあるからである。
【0038】時刻t3では、原料の第2回装入すなわち
追加装入が行われる。原料の追加装入後の燃焼排ガス中
のCO2濃度およびO2濃度の時間的推移は、前記初期装
入の場合と同様である。一般に、原料の第2回装入量
は、第1回装入量以下であるので、前記CO2濃度の水
準およびピーク高さは、初期装入の場合よりも低い。時
刻t4では、燃焼排ガス中のCO2 濃度が減少して、予
め定めるしきい値L2に到達する。しきい値L2は、追
加装入された原料が再追加装入の可能な溶解率である8
0%まで溶解したと判断されるCO2 濃度のしきい値で
あり、前記同様電気炉10における多数の試験データか
ら予め定められる。なお、実操業における判定基準は、
前記しきい値L1の場合と同様である。前述のように、
原料の追加装入は、初期装入量以下の装入量で行われ、
追加装入後のCO2 濃度の水準は、初期装入後のそれよ
りも低いので、しきい値L2の値はしきい値L1の値以
下に設定される。このため、追加装入された原料の溶解
判定を正確に行うことができる。
【0039】時刻t5では、原料の第3回装入、すなわ
ち再追加装入が行われる。第3回装入後の燃焼排ガス中
のCO2濃度およびO2濃度の時間的推移は、前記追加装
入の場合と同様である。再追加装入は、前記追加装入量
以下の装入量で行われるので、前記CO2 濃度の水準
は、追加装入の場合よりもさらに低い。時刻t6では、
燃焼排ガス中のCO2 濃度が減少して予め定めるしきい
値L3に到達する。しきい値L3は、再追加装入された
原料が完全に溶解したと判断されるCO2 濃度のしきい
値であり、前記同様に電気炉10における多数の試験デ
ータから予め定められる。なお、実操業における判定基
準は、前記しきい値L1の場合と同様である。原料が完
全に溶解したと判断された後には、溶湯の温度調整およ
びスラグ中酸化クロムの還元精錬、さらに必要に応じて
酸素吹精などが行われ、時刻t7で出湯が行われる。
【0040】なおこのように、CO2濃度およびO2濃度
の時間的推移としきい値との対比によって原料の溶解判
定を行うことができるのは、前述のように誘引ファン1
6によって排ガスが一定流量で吸引されていることによ
るものである。
【0041】図7は、電気炉の実操業における燃焼塔か
ら排出される燃焼排ガスの成分濃度変化を時系列的に示
す推移図である。図7には、電気炉10の天井蓋13を
開放して炉内を目視観察して判断した原料の未溶解率の
時系列的推移も併せて示している。なお、原料の未溶解
率とは、未溶解原料の重量の装入した原料の総重量に対
する割合である。図7中の推移線G1は、燃焼排ガス中
のCO2 濃度の時系列的変化を示しており、推移線G2
は、燃焼排ガス中のO2 濃度の時系列的変化を示してい
る。
【0042】時刻t11では電気炉10に原料の初期装
入が行われ、時刻t12では通電が開始される。原料の
加熱、溶解が進行するに伴い、燃焼排ガス中のCO2
度は増加し、上限ピークを経て減少する。燃焼排ガス中
のO2濃度は、前記CO2濃度とは逆に減少し、下限ピー
クを経て増加する。原料の未溶解率は、次第に減少す
る。時刻t13では、原料の未溶解率が20%、すなわ
ち前記追加装入が可能である溶解率80%に到達する。
時刻t13における前記CO2 濃度は5%未満であるの
で、前記しきい値L1は、たとえば5%に設定される。
時刻t14では、追加装入が行われ、時刻t15では、
再度通電が開始される。時刻t15以降の前記CO2
度およびO2濃度の時系列的推移は、時刻t16から時
刻t17における通電停止のトラブル期間を除いて、前
記時刻t12から時刻t13間の推移と傾向的に同一で
ある。時刻t18においては、原料の未溶解率が20%
に到達する。本操業においては、再追加装入は行われな
いけれども、必要があれば時刻t18において再追加装
入が可能となる。時刻t18における前記CO2 濃度は
3%未満であるので、前記しきい値L2は、たとえば3
%に設定される。本操業においては、時刻t18以降も
通電が継続されているので、未溶解率がさらに減少す
る。
【0043】時刻t19では、未溶解率がほぼ0%に到
達し、原料はほぼ完全に溶解する。時刻t19における
前記CO2 濃度は2%未満であるので、前記しきい値L
3は、たとえば2%に設定される。時刻t20では、溶
湯の出湯が行われ、電気炉10の1チャージの操業が完
了する。なお、時刻t11から時刻t12間および時刻
t14において、前記O2濃度が測定されていないの
は、前記サンプルプローブ3の焼結フィルタ47に対す
る窒素ガス洗浄の実施によるものである。このように、
前記CO2濃度およびO2濃度の時系列的推移は、原料の
溶解状態と対応しているので、原料の溶解状態を連続的
に把握することができる。また、前記CO2 濃度のしき
い値L1,L2,L3を前述のように設定することによ
って、原料の溶解時期を正確に判定することができる。
なおO2 濃度は、原料の溶解時期の判定には直接用いら
れないけれども、CO2 濃度をバックアップする成分濃
度として連続的に測定されている。
【0044】図8は、電気炉の原料の溶解判定方法を説
明するためのフローチャートである。ステップs1で
は、電気炉10に原料の第1回装入、すなわち初期装入
が行われる。装入原料としては、フェロニッケル、フェ
ロクロムおよびステンレス鋼屑などが主として用いられ
る。原料の初期装入中、前記サンプルプローブ3におい
ては、焼結フィルタ47の高圧窒素ガスによる洗浄が行
われ、付着ダストが吹払除去される。ステップs2で
は、通電が開始される。通電開始後、原料の加熱および
溶解に伴ってCOガスが発生する。電気炉10から排出
されたCOガスは、燃焼塔11に導かれ、空気と反応し
て完全燃焼し、燃焼生成物としてCO2 ガスが生成され
る。ステップs3では、燃焼塔11の燃焼排ガス中のC
2 濃度が測定される。CO2濃度の測定は、CO/C
2濃度計58によって行われ、通電中連続測定され
る。
【0045】ステップs4では、前記CO2 濃度がしき
い値L1未満であるか否かが判断される。しきい値L1
は、前述のように初期装入された原料が、追加装入の可
能な溶解率である80%まで溶解したと判断されるCO
2 濃度のしきい値であり、たとえば5%に設定されてい
る。ステップs4における判断が否定の場合には、判断
が肯定になるまで判断を繰返す。ステップs4における
判断が肯定の場合には、ステップs5に進む。ステップ
s5では、CO2 濃度が5%未満である継続時間が3分
間以上であるか否かが判断される。この判断が否定の場
合には、ステップs4に戻り、この判断が肯定の場合に
は、原料の追加装入が可能であると判断され、ステップ
s6に進む。ステップs6では、原料の第2回装入、す
なわち追加装入が行われる。原料の追加装入は、初期装
入量以下の装入量で行われる。原料の追加装入中、前記
サンプルプローブ3においては、焼結フィルタ47の洗
浄が原料の初期装入時と同様に行われる。ステップs7
では、ステップs3と同様に、燃焼排ガス中のCO2
度が測定される。
【0046】ステップs8では、前記CO2 濃度がしき
い値L2未満であるか否かが判断される。しきい値L2
は、前述のように追加装入された原料が、再追加装入の
可能な溶解率である80%まで溶解したと判断されるC
2 濃度のしきい値であり、たとえば3%に設定されて
いる。ステップs8における判断が否定の場合には、判
断が肯定になるまで判断を繰返す。ステップs8におけ
る判断が肯定の場合には、ステップs9に進む。ステッ
プs9では、前記CO2 濃度が3%未満である継続時間
が3分間以上であるか否かが判断される。この判断が否
定の場合には、ステップs8に戻り、この判断が肯定の
場合には、原料の再追加装入が可能であると判断され、
ステップs10に進む。ステップs10では、原料の第
3回装入、すなわち再追加装入が行われる。原料の再追
加装入は、追加装入量以下の装入量で行われる。原料の
再追加装入中、前記サンプルプローブ3においては、焼
結フィルタ47の洗浄が原料の初期装入時、および追加
装入時と同様に行われる。ステップs11では、ステッ
プs7と同様に燃焼排ガス中のCO2濃度が測定され
る。
【0047】ステップs12では、前記CO2 濃度がし
きい値L3未満であるか否かが判断される。しきい値L
3は、前述のように再追加装入された原料が完全に溶解
したと判断されるCO2 濃度のしきい値であり、たとえ
ば2%に設定されている。ステップs12における判断
が否定の場合には、判断が肯定になるまで判断を繰返
す。ステップs12における判断が肯定の場合には、ス
テップs13に進む。ステップs13では、前記CO2
濃度が2%未満である継続時間が3分間以上であるか否
かが判断される。この判断が否定の場合には、ステップ
s12に戻り、この判断が肯定の場合には、ステップs
14に進む。ステップs14では、原料が完全に溶解し
たと判断され、溶湯の温度調整およびスラグ中の酸化ク
ロムの還元精錬などが行われる。ステップs15では、
溶湯の出湯が行われ、電気炉10の1チャージの操業が
完了する。
【0048】図9は、電気炉の炉壁に設けられている水
冷管の出側における冷却水温度の推移を示す推移図であ
る。推移線W1は、本発明法で原料の溶解判定を行った
場合の冷却水温度の推移を示しており、推移線W2は消
費電力量に基づく従来法で原料の溶解判定を行った場合
の冷却水温度の推移を示している。推移線W1において
は、時刻t21から通電が開始されて冷却水温度が次第
に上昇し、時刻t22で追加装入が行われて冷却水温度
が下降し、時刻t24で再度通電が開始されて冷却水温
度が再上昇し、時刻t26で出湯が行われて冷却水温度
が再下降する。推移線W2においては、時刻t21から
通電が開始され、時刻t23で追加装入が行われ、時刻
t25で再度通電が開始され、時刻t27で出湯が行わ
れる。推移線W2の冷却水温度は、推移線W1と同様に
通電によって上昇し、装入および出湯によって下降す
る。図9から本発明法の追加装入直前および出湯直前の
冷却水温度が、従来法のそれらよりも大幅に低下してい
ることが判る。また、本発明法の追加装入時期、および
出湯時期が従来法のそれらよりも早期に行われることが
判る。これは本発明法の原料の溶解判定が従来法よりも
正確に行われるので、結果的に通電時間が短くなり、炉
壁33に対する過剰な熱負荷の付与が回避され、冷却水
温度の上昇が抑制されるからである。このため、電力原
単位が低減され、省エネルギが図られるとともに、炉壁
33の耐火物の損耗量が低減し、炉壁33の寿命が延長
される。
【0049】以上のように本実施の形態によれば、電気
炉10から排出される排ガス中のCO濃度は、電気炉1
0内の原料の溶解率に対応して変化するので、前記CO
濃度に対応する燃焼排ガス中のCO2 濃度によって、原
料の溶解状態を連続的に把握することができる。また、
前記予め定めるしきい値によって、原料の溶解時期を正
確に判定することができる。このため、原料の追加装入
時期および完全溶解時期を正確に決定することが可能と
なり、原料の未溶解および電力の過剰供給などの不具合
の発生を確実に防止することができる。また、電気炉1
0内の原料の溶解率に対応して変化する排ガス中のCO
濃度は、前記CO2 濃度を介して間接的に把握されるの
で、前記CO濃度が極めて急激に変動する場合において
も、急激な変動が緩和され、急激な変動に惑わされるこ
となく、原料の溶解判定を正確に行うことができる。さ
らに、原料の装入回数が増大するにつれて、装入量およ
び燃焼排ガス中のCO2 の濃度の水準が前回の値以下に
低下するので、装入原料が溶解したものと判断されるし
きい値が、前回のしきい値以下の値に設定される。この
ため、装入回数に拘わらず装入された原料の溶解判定
を、適正に設定されたしきい値によって正確に行うこと
ができる。さらにまた、サンプルプローブ3の焼結フィ
ルタ47に付着したダストを、高圧窒素ガスによって焼
結フィルタ47の外側および内側から除去することがで
きるので、サンプルプローブ3によって排ガスを極めて
長期間にわたって連続して採取することができる。
【0050】図10は、本発明の第2の実施の形態であ
る溶解判定装置の構成を簡略化して示す系統図である。
図1と対応する部分には、同一の参照符号を付す。溶解
判定装置61は、電気炉10から排出される排ガスを直
接採取するサンプルプローブ3と、サンプルプローブ3
で採取された排ガス中のCO濃度を連続的に測定するガ
ス分析計4と、排ガス中のCO濃度のしきい値を予め定
める値に設定する設定手段5と、排ガス中のCO濃度と
しきい値とに基づいて原料の溶解判定を行う判定手段6
と、判定手段6の判定結果を表示する表示手段7とを含
んで構成される。サンプルプローブ3は、電気炉10か
ら排出される排ガスを炉外に導く前記集塵エルボ12に
設けられる。溶解判定装置61の構成は、前記誘引ファ
ン16および燃焼塔11が含まれていない点を除いて、
図1に示す溶解判定装置1と同一である。このため、溶
解判定装置61の溶解判定精度は、前記溶解判定装置1
と同様、炉内観察または消費電力量に基づいて原料溶解
判定を行う従来法よりも高精度であり、原料の未溶解お
よび電力の過剰供給などの不具合の発生を防止すること
ができる。本実施の形態においては、電気炉の原料の溶
解判定は、電気炉10から排出される排ガスを直接採取
して排ガス中のCO濃度を連続測定し、CO濃度が予め
定めるしきい値未満になったとき、原料が溶解したもの
と判断することによって行われる。このため、本溶解判
定方法は、測定ガス成分およびしきい値の値が異なる点
を除いて、前記第1の実施の形態であるCO2 濃度に基
づく溶解判定方法と同一である。本溶解判定方法におけ
るCO濃度のしきい値の値は、前記CO2 濃度のしきい
値の値に比べてほぼ2倍の値に設定されることが好まし
い。これは、前記第1の実施の形態において、COガス
がほぼ同量の空気と反応して燃焼し、CO2 を生成する
ことによるものである。このように本溶解判定方法にお
いては、電気炉内の原料の溶解状態に対応して変化する
排ガス中のCO濃度が直接測定されるので、CO濃度の
変化が微少であっても、迅速、かつ確実に把握すること
ができる。このため、前記CO濃度が非常に緩やかに変
化する場合でも、原料の溶解判定を正確に行うことがで
きる。
【0051】(実施例)図2に示す構成を有する90ト
ン電気炉を用いて、SUS304系のステンレス鋼を溶
製した。主原料配合は表3に示すとおりであり、原料を
3回に分けて電気炉に装入し溶解した。原料の溶解判定
は、本発明の実施例については、前記CO2 濃度に基づ
いて行い、図1に示す溶解判定装置1を用いて、図8に
示すフローチャートの手順に従って行った。比較例につ
いては、原料の溶解判定は、前記消費電力量に基づいて
行った。得られた結果を、表4に示す。表4から、本発
明の実施例は、比較例に比べて電力原単位の低減、耐火
物補修費用の減少、水冷炉壁寿命の延長をいずれも実現
できることが判る。このように、本発明の原料の溶解判
定方法および装置は、省エネルギを図る上で極めて有益
なものである。
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、次に示す
ような効果が得られる。 (a)原料の溶解時期の判定を正確に行うことができる
ので、原料の追加装入時期および完全溶解時期を正確に
決定することが可能となり、溶解時間の短縮が図れる。
また電力のロスが少なくなるので、電力原単位が低減さ
れ、省エネルギを図ることができる。 (b)過剰な電力投入がなくなり、天井蓋および炉壁へ
の熱負荷が減少するので、水冷天井および炉壁の消耗が
抑制され、水冷天井蓋、炉壁の寿命が延長する。 (c)炉壁耐火物への熱負荷が減少し、耐火物補修費用
が減少する。 (d)炉内溶解状態が連続的に把握できるので、原料溶
解時期に発生する原料の急速な反応による吹上げやフォ
ーミングを未然に予測できる。 (e)炉内溶解状態が連続的に把握できるので、原料の
未溶解が防止できる。これによって、溶解歩留りの低下
が防止され、溶湯成分のばらつきが減少する。さらに、
原料が未溶解の状態で原料の追加装入を行い、天井蓋の
閉鎖ができなくなる、いわゆる材料盛りの発生が減少す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である電気炉の原料
溶解判定装置の構成を簡略化して示す系統図である。
【図2】電気炉の構成を簡略化して示す正面断面図であ
る。
【図3】図2に示す電気炉の天井蓋の平面図である。
【図4】サンプルプローブの構成を簡略化して示す系統
図である。
【図5】ガス分析計の構成を簡略化して示す系統図であ
る。
【図6】電気炉の原料の溶解中における燃焼塔から排出
される燃焼排ガスの成分濃度変化を時系列的に示す模式
図である。
【図7】電気炉の実操業における燃焼塔から排出される
燃焼排ガスの成分濃度変化を時系列的に示す推移図であ
る。
【図8】電気炉の原料の溶解判定方法を説明するための
フローチャートである。
【図9】電気炉の炉壁に設けられている水冷管の出側に
おける冷却水温度の推移を示す推移図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態である電気炉の原
料溶解判定装置の構成を簡略化して示す系統図である。
【符号の説明】
1,61 原料の溶解判定装置 3 サンプルプローブ 4 ガス分析計 5 設定手段 6 判定手段 7 表示手段 10 電気炉 11 燃焼塔 45 サンプルプローブ本体 47 焼結フィルタ 48a 外側洗浄ノズル 48b 内側洗浄ノズル 49 洗浄ガス供給手段 58 CO/CO2濃度計 59 O2濃度計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 27/16 B01D 53/34 Z

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気炉に装入されている金属等の原料の
    溶解時期を判定する方法において、 電気炉から排出される排ガスを採取して、その排ガス中
    の所定成分の濃度を測定し、所定成分の測定濃度が予め
    定めるしきい値未満になったとき、原料が溶解したもの
    と判断することを特徴とする電気炉の原料の溶解判定方
    法。
  2. 【請求項2】 電気炉から排出される排ガスと空気とを
    吸引し、 排ガス中のCOガスを空気と反応させて燃焼し、 燃焼排ガスを採取して、燃焼排ガス中のCO2濃度を測
    定し、CO2濃度が予め定めるしきい値未満になったと
    き、原料が溶解したものと判断することを特徴とする請
    求項1記載の電気炉の原料の溶解判定方法。
  3. 【請求項3】 電気炉から排出される排ガスを採取し
    て、排ガス中のCO濃度を測定し、 CO濃度が予め定めるしきい値未満になったとき、原料
    が溶解したものと判断することを特徴とする請求項1記
    載の電気炉の原料の溶解判定方法。
  4. 【請求項4】 原料を電気炉に複数回装入して溶解する
    とき、複数回目の装入原料の溶解時期を判断するしきい
    値が、前回の装入原料の溶解時期を判断したしきい値以
    下の値に設定されることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれかに記載の電気炉の原料の溶解判定方法。
  5. 【請求項5】 前記排ガスの採取は、ダストを捕集する
    焼結フィルタを介して行われ、捕集されたダストは焼結
    フィルタの外側に洗浄ガスを吹き付けて除去されること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電気炉の
    原料の溶解判定方法。
  6. 【請求項6】 前記焼結フィルタの外側および内側に洗
    浄ガスを吹き付けて捕集されたダストを除去することを
    特徴とする請求項5記載の電気炉の原料の溶解判定方
    法。
  7. 【請求項7】 電気炉に装入されている金属等の原料の
    溶解時期を判定する装置において、 電気炉から排出される排ガスと空気とを吸引する吸引手
    段と、 排ガスと空気とを反応させて燃焼させる燃焼手段と、 燃焼手段の下流側に設けられ、燃焼排ガスを採取するサ
    ンプルプローブと、 サンプルプローブで採取した燃焼排ガスの成分濃度を測
    定するガス分析計と、燃焼排ガスの成分濃度のしきい値
    を予め定める値に設定する設定手段と、 ガス分析計の出力に応答し、燃焼排ガスの成分濃度と設
    定手段によって設定されたしきい値とを対比し、燃焼排
    ガスの成分濃度がしきい値に達したとき、原料が溶解し
    たものと判断する判定手段と、 判定手段の判定結果を表示する表示手段とを含むことを
    特徴とする電気炉の原料の溶解判定装置。
  8. 【請求項8】 電気炉に装入されている金属等の原料の
    溶解時期を判定する装置において、 電気炉から排出される排ガスを採取するサンプルプロー
    ブと、 サンプルプローブで採取した排ガス中のCO濃度を測定
    するガス分析計と、 排ガス中のCO濃度のしきい値を予め定める値に設定す
    る設定手段と、 ガス分析計の出力に応答し、排ガス中のCO濃度と設定
    手段によって設定されたしきい値とを対比し、排ガス中
    のCO濃度がしきい値に達したとき、原料が溶解したも
    のと判断する判定手段と、判定手段の判定結果を表示す
    る表示手段とを含むことを特徴とする電気炉の原料の溶
    解判定装置。
  9. 【請求項9】 前記サンプルプローブは、 排ガスを採取するサンプルプローブ本体と、 ガス分析計に採取ガスを導くガス輸送管路と、 サンプルプローブ本体とガス輸送管路との接続部に設け
    られ、排ガス中のダストを捕集する焼結フィルタと、 焼結フィルタの外側および内側に洗浄ガスを吹き付け、
    焼結フィルタに付着したダストを吹払除去する洗浄ノズ
    ルと、 洗浄ノズルに洗浄ガスを供給する洗浄ガス供給手段とを
    含むことを特徴とする請求項7または8記載の電気炉の
    原料の溶解判定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009024263A (ja) * 2008-09-22 2009-02-05 Dowa Metals & Mining Co Ltd 白金族元素の回収装置
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CN114474647A (zh) * 2022-02-10 2022-05-13 芜湖市旭辉电工新材料有限责任公司 一种温控伴热电缆用高分子ptc熔炼系统

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