JPH07166222A - 電気炉の操業方法 - Google Patents
電気炉の操業方法Info
- Publication number
- JPH07166222A JPH07166222A JP5308985A JP30898593A JPH07166222A JP H07166222 A JPH07166222 A JP H07166222A JP 5308985 A JP5308985 A JP 5308985A JP 30898593 A JP30898593 A JP 30898593A JP H07166222 A JPH07166222 A JP H07166222A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- slag
- electric furnace
- height
- furnace
- arc
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21C—PROCESSING OF PIG-IRON, e.g. REFINING, MANUFACTURE OF WROUGHT-IRON OR STEEL; TREATMENT IN MOLTEN STATE OF FERROUS ALLOYS
- C21C5/00—Manufacture of carbon-steel, e.g. plain mild steel, medium carbon steel or cast steel or stainless steel
- C21C5/52—Manufacture of steel in electric furnaces
- C21C5/527—Charging of the electric furnace
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21C—PROCESSING OF PIG-IRON, e.g. REFINING, MANUFACTURE OF WROUGHT-IRON OR STEEL; TREATMENT IN MOLTEN STATE OF FERROUS ALLOYS
- C21C5/00—Manufacture of carbon-steel, e.g. plain mild steel, medium carbon steel or cast steel or stainless steel
- C21C5/52—Manufacture of steel in electric furnaces
- C21C5/5211—Manufacture of steel in electric furnaces in an alternating current [AC] electric arc furnace
- C21C5/5217—Manufacture of steel in electric furnaces in an alternating current [AC] electric arc furnace equipped with burners or devices for injecting gas, i.e. oxygen, or pulverulent materials into the furnace
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21C—PROCESSING OF PIG-IRON, e.g. REFINING, MANUFACTURE OF WROUGHT-IRON OR STEEL; TREATMENT IN MOLTEN STATE OF FERROUS ALLOYS
- C21C5/00—Manufacture of carbon-steel, e.g. plain mild steel, medium carbon steel or cast steel or stainless steel
- C21C5/52—Manufacture of steel in electric furnaces
- C21C2005/5288—Measuring or sampling devices
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】電気炉で鋼を精錬するに際し、スラグフォーミ
ング高さをオンラインで自動的に測定及び制御し、電気
炉操業の生産性を向上し、合わせて各種原単位を低減す
る方法の提供を目的としている。 【構成】鋼浴面上でスラグをフォーミングさせつつ鋼を
精錬する電気炉の操業において、上記電気炉の上方から
スラグ表面までの距離を測定し、その測定値が目標スラ
グフォーミング高さと一致するように、酸素ガス吹込み
速度及びカーボン又はアルミニユウム粉末吹込み速度を
自動的に調整する。
ング高さをオンラインで自動的に測定及び制御し、電気
炉操業の生産性を向上し、合わせて各種原単位を低減す
る方法の提供を目的としている。 【構成】鋼浴面上でスラグをフォーミングさせつつ鋼を
精錬する電気炉の操業において、上記電気炉の上方から
スラグ表面までの距離を測定し、その測定値が目標スラ
グフォーミング高さと一致するように、酸素ガス吹込み
速度及びカーボン又はアルミニユウム粉末吹込み速度を
自動的に調整する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気炉の操業方法に関
し、特にその精錬期、昇温期においてスラグをフォーミ
ング(foaming)させた後の高さ(以下、スラグ
フォーミング高さという)を常時制御して精錬反応の迅
速進行を図り、生産性の向上、各種原単位の低減を実現
させる技術に関する。
し、特にその精錬期、昇温期においてスラグをフォーミ
ング(foaming)させた後の高さ(以下、スラグ
フォーミング高さという)を常時制御して精錬反応の迅
速進行を図り、生産性の向上、各種原単位の低減を実現
させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】電気炉を用いる鋼の精錬は、一般に、装
入原料の溶解期、精錬期(酸化期及び還元期)、昇温期
等の各段階を経て行われ、そこで起きる反応の主体は、
脱炭、脱燐、脱硫等を目的とするものである。ところ
で、脱燐は、精錬期においてCaOを主成分とした造滓
剤を鋼浴に投入し、酸素ガスを吹込み、 2P + 5O → P2 O5 の反応によって燐を酸化して、生成した五酸化燐を前記
造滓剤に吸収するものである。このスラグは、放置して
おくと逆方向の反応が進んで復燐が起きるので、速やか
に除去する方が良い。この問題に関しては、特開昭58
−73714号公報に、炭素粉末を不活性ガスをキャリ
ア・ガスとして溶鋼に吹込み、スラグ中に微細な気泡を
大量に生成させ、所謂スラグをフォーミングすることに
よって、速やかな排滓を実現することが開示されてい
る。その際、溶鋼上で盛り上がったスラグは、電気炉を
わずかに傾けるだけで排出容易になるだけでなく、電極
下方のアーク発生部分を包み、アークにより発生する熱
がほとんど外部に放射せず、電力原単位の低減が図れる
ことにも役立つ。
入原料の溶解期、精錬期(酸化期及び還元期)、昇温期
等の各段階を経て行われ、そこで起きる反応の主体は、
脱炭、脱燐、脱硫等を目的とするものである。ところ
で、脱燐は、精錬期においてCaOを主成分とした造滓
剤を鋼浴に投入し、酸素ガスを吹込み、 2P + 5O → P2 O5 の反応によって燐を酸化して、生成した五酸化燐を前記
造滓剤に吸収するものである。このスラグは、放置して
おくと逆方向の反応が進んで復燐が起きるので、速やか
に除去する方が良い。この問題に関しては、特開昭58
−73714号公報に、炭素粉末を不活性ガスをキャリ
ア・ガスとして溶鋼に吹込み、スラグ中に微細な気泡を
大量に生成させ、所謂スラグをフォーミングすることに
よって、速やかな排滓を実現することが開示されてい
る。その際、溶鋼上で盛り上がったスラグは、電気炉を
わずかに傾けるだけで排出容易になるだけでなく、電極
下方のアーク発生部分を包み、アークにより発生する熱
がほとんど外部に放射せず、電力原単位の低減が図れる
ことにも役立つ。
【0003】また、脱硫に関しても、特開平1−205
022号公報に、スラグ中にCaCO3 粉体を不活性ガ
ス又は空気等を用いて吹込み、上記脱燐の場合と同様に
スラグフォーミングさせることの有効性が開示されてい
る。さらに、特開平2−107712号公報でも、アー
ク炉の電極近傍に、鉄粉と加炭剤を吹込み、スラグのフ
ォーミングを促進してアーク部分を覆い、電気炉の電力
原単位を低減させる方法が記載されている。
022号公報に、スラグ中にCaCO3 粉体を不活性ガ
ス又は空気等を用いて吹込み、上記脱燐の場合と同様に
スラグフォーミングさせることの有効性が開示されてい
る。さらに、特開平2−107712号公報でも、アー
ク炉の電極近傍に、鉄粉と加炭剤を吹込み、スラグのフ
ォーミングを促進してアーク部分を覆い、電気炉の電力
原単位を低減させる方法が記載されている。
【0004】しかしながら、現在の電気炉操業では、こ
のスラグフォーミング高さを操業中に管理する方法はオ
ペレータの目視によって行われており、その高さの判定
が曖昧で情報の瞬時性に欠けている。また、目視は、オ
ペレータが高温の炉内を観察する作業であり、安全上の
問題となっているばかりか、操業要員の省力、操業の自
動化の妨げになっている。さらには、上記スラグフォー
ミング高さの判定が曖昧なことに起因して、スラグフォ
ーミングを起こさせるためのカーボン粉末や酸素を、必
要以上に吹込んでそれらの原単位を上昇させ、操業コス
トが高くなるという問題を抱えている。
のスラグフォーミング高さを操業中に管理する方法はオ
ペレータの目視によって行われており、その高さの判定
が曖昧で情報の瞬時性に欠けている。また、目視は、オ
ペレータが高温の炉内を観察する作業であり、安全上の
問題となっているばかりか、操業要員の省力、操業の自
動化の妨げになっている。さらには、上記スラグフォー
ミング高さの判定が曖昧なことに起因して、スラグフォ
ーミングを起こさせるためのカーボン粉末や酸素を、必
要以上に吹込んでそれらの原単位を上昇させ、操業コス
トが高くなるという問題を抱えている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
を鑑みてなされたもので、電気炉で鋼を精錬するに際
し、スラグフォーミング高さをオンラインで自動的に測
定及び制御し、電気炉操業の生産性を向上し、合わせて
各種原単位を低減する方法の提供を目的としている。
を鑑みてなされたもので、電気炉で鋼を精錬するに際
し、スラグフォーミング高さをオンラインで自動的に測
定及び制御し、電気炉操業の生産性を向上し、合わせて
各種原単位を低減する方法の提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的を達
成するため、スラグフォーミング高さを自動的に測定及
び制御することに関し、多くの実験、研究を繰り返し
た。本発明は、その結果に基づき完成させたものであ
り、鋼浴面上でスラグをフォーミングさせつつ鋼を精錬
する電気炉の操業において、上記電気炉の上方からスラ
グ表面までの距離を測定し、その測定値が目標スラグフ
ォーミング高さと一致するように、酸素ガス吹込み速度
及びカーボン又はアルミニュウム粉末吹込み速度を自動
的に調整することを特徴とする電気炉の操業方法であ
る。また、本発明を具体的に実施するに関しては、スラ
グ表面までの距離の測定をマイクロ波距離計で行うこと
を特徴とする請求項1記載の電気炉の操業方法である。
成するため、スラグフォーミング高さを自動的に測定及
び制御することに関し、多くの実験、研究を繰り返し
た。本発明は、その結果に基づき完成させたものであ
り、鋼浴面上でスラグをフォーミングさせつつ鋼を精錬
する電気炉の操業において、上記電気炉の上方からスラ
グ表面までの距離を測定し、その測定値が目標スラグフ
ォーミング高さと一致するように、酸素ガス吹込み速度
及びカーボン又はアルミニュウム粉末吹込み速度を自動
的に調整することを特徴とする電気炉の操業方法であ
る。また、本発明を具体的に実施するに関しては、スラ
グ表面までの距離の測定をマイクロ波距離計で行うこと
を特徴とする請求項1記載の電気炉の操業方法である。
【0007】この場合、電気炉としては、直流及び交流
のいずれのアーク炉を使用しても良い。
のいずれのアーク炉を使用しても良い。
【0008】
【作用】本発明では、電気炉内の鋼浴面上でスラグをフ
ォーミングさせつつ鋼を精錬する電気炉の操業におい
て、上記電気炉の上方からスラグ表面までの距離を測定
し、その測定値が目標スラグフォーミング高さと一致す
るように、酸素吹込み速度及びカーボン又はアルミニュ
ウム粉末吹込み速度を自動的に調整するようにしたの
で、スラグフォーミングは従来のオペレータの目視観察
に比して正確になり、またその高さも精度良く管理でき
るようになる。その結果、電極近傍でスラグが完全にア
ークを覆うようになり、アーク電圧の制御が良くなり、
またスラグの排出が早く、撹拌が良いことから精錬反応
時間の短縮も達成される。なお、スラグフォーミング高
さの測定器は、光や音波を利用した種々のものを適用で
きるが、トーピード・カーで溶銑を受ける際に実績のあ
るマイクロ波距離計の利用が好ましい。
ォーミングさせつつ鋼を精錬する電気炉の操業におい
て、上記電気炉の上方からスラグ表面までの距離を測定
し、その測定値が目標スラグフォーミング高さと一致す
るように、酸素吹込み速度及びカーボン又はアルミニュ
ウム粉末吹込み速度を自動的に調整するようにしたの
で、スラグフォーミングは従来のオペレータの目視観察
に比して正確になり、またその高さも精度良く管理でき
るようになる。その結果、電極近傍でスラグが完全にア
ークを覆うようになり、アーク電圧の制御が良くなり、
またスラグの排出が早く、撹拌が良いことから精錬反応
時間の短縮も達成される。なお、スラグフォーミング高
さの測定器は、光や音波を利用した種々のものを適用で
きるが、トーピード・カーで溶銑を受ける際に実績のあ
るマイクロ波距離計の利用が好ましい。
【0009】以下、図1に基づき本発明の内容を説明す
る。図1は、本発明を実施した電気炉3の縦断面図であ
る。まず、電気炉3の炉蓋2に、該炉蓋−スラグ表面間
距離l1 を測定する距離センサ1を設置する。この距離
センサ1は、スラグ14面に非接触式のもの、例えばマ
イクロ波距離計や超音波距離計が良いが、電気炉3操業
中の炉内雰囲気(温度、粉塵)の影響を受けないことを
重視すると、マイクロ波距離計が好ましい。次に、電気
炉3操業中のスラグ面高さl2 は、精錬期において上記
l1 を常時測定すれば、操業当初に測定しておいた鋼浴
18面までの距離を基準にしてデータ演算処理装置21
で処理することによって容易に算出できる。本発明は、
この操業中に常時求められているスラグフォーミング高
さl1 を利用するものであり、具体的には以下のように
行われる。
る。図1は、本発明を実施した電気炉3の縦断面図であ
る。まず、電気炉3の炉蓋2に、該炉蓋−スラグ表面間
距離l1 を測定する距離センサ1を設置する。この距離
センサ1は、スラグ14面に非接触式のもの、例えばマ
イクロ波距離計や超音波距離計が良いが、電気炉3操業
中の炉内雰囲気(温度、粉塵)の影響を受けないことを
重視すると、マイクロ波距離計が好ましい。次に、電気
炉3操業中のスラグ面高さl2 は、精錬期において上記
l1 を常時測定すれば、操業当初に測定しておいた鋼浴
18面までの距離を基準にしてデータ演算処理装置21
で処理することによって容易に算出できる。本発明は、
この操業中に常時求められているスラグフォーミング高
さl1 を利用するものであり、具体的には以下のように
行われる。
【0010】まず、フォーミングしたスラグ14がアー
ク19を覆っていない場合(すなわち、アーク19長さ
がスラグフォーミング高さより大きい場合)について説
明する。ここで、アーク19長さは、直流電気炉ではほ
ぼアーク電圧に対応する。例えば、アーク電圧400V
の時、アーク長さは約400mmである。操業中にこの
ような状況になった場合には、実測されたフォーミング
スラグ高さが設定したアーク長さの目標値(後述)と一
致するように、カーボン粉末の添加量を増加してスラグ
のフォーミング高さを増加する。その目標値は、予め従
来の操業データからスラグフォーミング高さとカーボン
粉等の添加量の関係を求めておき、その関係から実際の
スラグ高さより若干低めが良いことが知られている。ま
た、カーボン粉等の添加は、データ演算処理器21から
の信号で、カーボン粉等のホッパ開閉弁22を自動的に
調整することによって容易に行われる。
ク19を覆っていない場合(すなわち、アーク19長さ
がスラグフォーミング高さより大きい場合)について説
明する。ここで、アーク19長さは、直流電気炉ではほ
ぼアーク電圧に対応する。例えば、アーク電圧400V
の時、アーク長さは約400mmである。操業中にこの
ような状況になった場合には、実測されたフォーミング
スラグ高さが設定したアーク長さの目標値(後述)と一
致するように、カーボン粉末の添加量を増加してスラグ
のフォーミング高さを増加する。その目標値は、予め従
来の操業データからスラグフォーミング高さとカーボン
粉等の添加量の関係を求めておき、その関係から実際の
スラグ高さより若干低めが良いことが知られている。ま
た、カーボン粉等の添加は、データ演算処理器21から
の信号で、カーボン粉等のホッパ開閉弁22を自動的に
調整することによって容易に行われる。
【0011】一方、フォーミングしたスラグ14がアー
ク19を過剰に覆っている場合には、上記と逆にカーボ
ン粉等を減少あるいはアルミ灰添加の操作が行われ、適
量に覆われている場合には監視モニターの観察を続ける
だけで良い。なお、この場合、カーボン粉等を減少させ
る代わりに、アーク電圧を上げる操作が行われることも
ある。
ク19を過剰に覆っている場合には、上記と逆にカーボ
ン粉等を減少あるいはアルミ灰添加の操作が行われ、適
量に覆われている場合には監視モニターの観察を続ける
だけで良い。なお、この場合、カーボン粉等を減少させ
る代わりに、アーク電圧を上げる操作が行われることも
ある。
【0012】
【実施例】炉容量100トン/チャージの直流アーク炉
(上部電極5を1本、炉底電極8を3本を備え、炉内径
が6700mm,炉高さが3100mmである)を用い
て、普通鋼(SD,SS等)を精錬した。まず、比較例
であるが、炉内に装入したスクラップが溶け落ち精錬期
に入ったので、アーク電圧を400Vへ下げた。それま
では酸素ガスの吹込み(流量120Nm3 /min以
下)のみを行っていたが、スラグフォーミングを目的と
してカーボン粉(粒径5mm以下)を吹込速度、約20
0Kg/minで吹込んだ。オペレータが炉内観察を始
めたところ、すぐにスラグフォーミングが起きて電極5
先端が隠れた。その際、熱効率(溶鋼への着熱量/投入
電力)はもっとも良い状態になったが、本発明を適用し
ていないので、この状態は永く続かず、時にはアーク1
9が大幅に露出する。それを修正しようと、カーボン粉
を増量して吹込むと、スラグのフォミング高さをオペレ
ータの目視に頼っているので、逆に過剰吹込みで、スラ
グ14がフォーミングしすぎて炉外に溢れ出ることもあ
り、カーボン粉原単位や電力原単位の上昇を招き、また
昇温材であるアルミ灰の原単位も増える結果となった。
(上部電極5を1本、炉底電極8を3本を備え、炉内径
が6700mm,炉高さが3100mmである)を用い
て、普通鋼(SD,SS等)を精錬した。まず、比較例
であるが、炉内に装入したスクラップが溶け落ち精錬期
に入ったので、アーク電圧を400Vへ下げた。それま
では酸素ガスの吹込み(流量120Nm3 /min以
下)のみを行っていたが、スラグフォーミングを目的と
してカーボン粉(粒径5mm以下)を吹込速度、約20
0Kg/minで吹込んだ。オペレータが炉内観察を始
めたところ、すぐにスラグフォーミングが起きて電極5
先端が隠れた。その際、熱効率(溶鋼への着熱量/投入
電力)はもっとも良い状態になったが、本発明を適用し
ていないので、この状態は永く続かず、時にはアーク1
9が大幅に露出する。それを修正しようと、カーボン粉
を増量して吹込むと、スラグのフォミング高さをオペレ
ータの目視に頼っているので、逆に過剰吹込みで、スラ
グ14がフォーミングしすぎて炉外に溢れ出ることもあ
り、カーボン粉原単位や電力原単位の上昇を招き、また
昇温材であるアルミ灰の原単位も増える結果となった。
【0013】次に、操業条件は上記と同じにして別のチ
ャージの精錬を行い、スラグフォーミングに本発明に係
る操業方法を実施した。その際、スラグフォーミング高
さが設定した目標値以上になった場合は、カ−ボン粉に
替えアルミ灰を吹込み、フォーミングを鎮静させる方向
の処置を施した。その結果を表1に示すが、比較例に比
較して、カーボン粉、アルミ灰の原単位が約15%、精
錬中の電力原単位が約10%低減でき、脱炭、脱燐、脱
硫も目標通り行われて、円滑な操業が達成できた。
ャージの精錬を行い、スラグフォーミングに本発明に係
る操業方法を実施した。その際、スラグフォーミング高
さが設定した目標値以上になった場合は、カ−ボン粉に
替えアルミ灰を吹込み、フォーミングを鎮静させる方向
の処置を施した。その結果を表1に示すが、比較例に比
較して、カーボン粉、アルミ灰の原単位が約15%、精
錬中の電力原単位が約10%低減でき、脱炭、脱燐、脱
硫も目標通り行われて、円滑な操業が達成できた。
【0014】
【表1】 (従来法の成績を1とした指数で表示) ──────────────────────────────────── 評価指数 従来法の成績 本発明の成績 カーボン粉原単位 1 0.85 Al灰原単位 1 0.85 精錬期中の電力原単位 1 0.9 ──────────────────────────────────── その後、本発明に係る操業方法を適用して数十チャージ
の操業が行われ、スラグフォーミング高さの設定値lsb
(mm)として下記式が確認された。
の操業が行われ、スラグフォーミング高さの設定値lsb
(mm)として下記式が確認された。
【0015】lsb = Ea − 50 ここで、 Ea はアーク電圧(V)で,その時のアーク
長さ(mm)に対応する。なお、本式は、300≦Ea
≦500,カーボン粉の吹込速度が約200Kg/mi
n,アルミ灰の吹込速度が約150Kg/minの時に
有効であった。
長さ(mm)に対応する。なお、本式は、300≦Ea
≦500,カーボン粉の吹込速度が約200Kg/mi
n,アルミ灰の吹込速度が約150Kg/minの時に
有効であった。
【0016】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る電気炉
の操業方法を用いると、従来オペレータの目視観察に基
づいていたスラグフォーミング高さが、自動的にコント
ロールされるようになり、精錬期での投入電圧の適正
化、生産性の向上、電力や使用原材料の原単位低減が可
能となった。また、操業要員の省力も期待できる。
の操業方法を用いると、従来オペレータの目視観察に基
づいていたスラグフォーミング高さが、自動的にコント
ロールされるようになり、精錬期での投入電圧の適正
化、生産性の向上、電力や使用原材料の原単位低減が可
能となった。また、操業要員の省力も期待できる。
【図1】本発明に係る操業方法を実施した電気炉の設備
を示す図である。
を示す図である。
1 マイクロ波距離計(センサ) 2 炉蓋 3 電気炉本体 4 スラグドア 5 上部電極 6 5の昇降装
置 7 炉床耐火物 8 炉底電極 9 給電体 10 トランス 11 サイリスタ 12 スラグ鍋 13 流出スラグ 14 フォーミン
グしたスラグ 15 カーボン粉等の吹込みパイプ 16 カーボン粉、アルミ灰ディスペンサ吹込みホッパ 17 吹込み用ホース 18 溶鋼 19 アーク 20 排滓口 21 データ演算処理装置 22 ホッパ開閉
弁
置 7 炉床耐火物 8 炉底電極 9 給電体 10 トランス 11 サイリスタ 12 スラグ鍋 13 流出スラグ 14 フォーミン
グしたスラグ 15 カーボン粉等の吹込みパイプ 16 カーボン粉、アルミ灰ディスペンサ吹込みホッパ 17 吹込み用ホース 18 溶鋼 19 アーク 20 排滓口 21 データ演算処理装置 22 ホッパ開閉
弁
Claims (2)
- 【請求項1】 鋼浴面上でスラグをフォーミングさせつ
つ鋼を精錬する電気炉の操業において、 上記電気炉の上方からスラグ表面までの距離を測定し、
その測定値が目標スラグフォーミング高さと一致するよ
うに、酸素ガス吹込み速度及びカーボン又はアルミニュ
ウム粉末吹込み速度を自動的に調整することを特徴とす
る電気炉の操業方法。 - 【請求項2】 スラグ表面までの距離の測定をマイクロ
波距離計で行うことを特徴とする請求項1記載の電気炉
の操業方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30898593A JP3247781B2 (ja) | 1993-12-09 | 1993-12-09 | 電気炉の操業方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30898593A JP3247781B2 (ja) | 1993-12-09 | 1993-12-09 | 電気炉の操業方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07166222A true JPH07166222A (ja) | 1995-06-27 |
JP3247781B2 JP3247781B2 (ja) | 2002-01-21 |
Family
ID=17987567
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30898593A Expired - Fee Related JP3247781B2 (ja) | 1993-12-09 | 1993-12-09 | 電気炉の操業方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3247781B2 (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999054512A1 (en) * | 1997-02-19 | 1999-10-28 | Kawasaki Steel Corporation | Method of judging slag forming state in electric furnace steel production and method of operating electric furnace |
JP2003528217A (ja) * | 2000-03-17 | 2003-09-24 | スペシャルティ ミネラルズ (ミシガン) インク. | スラグの発泡を自動的に制御するための方法および装置 |
WO2006103115A2 (en) * | 2005-04-01 | 2006-10-05 | Techint Compagnia Tecnica Internazionale | Method and apparatus for the recovery of refractory debris materials and ladle slags as process slags in iron metallurgy production in eafs, and the related metering to the furnace for the formation of the process slag |
EP1985952A1 (en) * | 2007-04-26 | 2008-10-29 | DANIELI AUTOMATION SpA | Method to control the feed of the metal charge for electric arc furnaces |
JP2009041043A (ja) * | 2007-08-06 | 2009-02-26 | Kobe Steel Ltd | 連続溶解炉のスラグフォーミング抑制方法 |
WO2010022703A2 (de) * | 2008-08-26 | 2010-03-04 | Sms Siemag Aktiengesellschaft | Verfahren zur schaumschlackensteuerung einer rostfreischmelze in einem elektrolichtbogenofen |
US20110272866A1 (en) * | 2010-04-26 | 2011-11-10 | Ehsan Shameli | Measurement of charge bank level in a metallurgical furnace |
CN104630412A (zh) * | 2015-03-13 | 2015-05-20 | 苏州圣谱拉新材料科技有限公司 | 一种铁水吹炼直炉 |
-
1993
- 1993-12-09 JP JP30898593A patent/JP3247781B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999054512A1 (en) * | 1997-02-19 | 1999-10-28 | Kawasaki Steel Corporation | Method of judging slag forming state in electric furnace steel production and method of operating electric furnace |
US6375701B1 (en) * | 1998-04-21 | 2002-04-23 | Kawasaki Steel Corporation | Method of judging slag forming state in electric furnace steel production and method of operating electric furnace |
JP2003528217A (ja) * | 2000-03-17 | 2003-09-24 | スペシャルティ ミネラルズ (ミシガン) インク. | スラグの発泡を自動的に制御するための方法および装置 |
US7942949B2 (en) | 2005-04-01 | 2011-05-17 | Techint Compagnia Tecnica Internazionale S.P.A. | Method and apparatus for the recovery of refractory debris materials and ladle slags as process slags in iron metallurgy production in EAFs, and the related metering to the furnace for the formation of the process slag |
WO2006103115A2 (en) * | 2005-04-01 | 2006-10-05 | Techint Compagnia Tecnica Internazionale | Method and apparatus for the recovery of refractory debris materials and ladle slags as process slags in iron metallurgy production in eafs, and the related metering to the furnace for the formation of the process slag |
WO2006103115A3 (en) * | 2005-04-01 | 2007-01-18 | Techint Spa | Method and apparatus for the recovery of refractory debris materials and ladle slags as process slags in iron metallurgy production in eafs, and the related metering to the furnace for the formation of the process slag |
EP1985952A1 (en) * | 2007-04-26 | 2008-10-29 | DANIELI AUTOMATION SpA | Method to control the feed of the metal charge for electric arc furnaces |
US8902949B2 (en) | 2007-04-26 | 2014-12-02 | Danieli Automation Spa | Method to control the feed of the metal charge for electric arc furnaces |
JP2009041043A (ja) * | 2007-08-06 | 2009-02-26 | Kobe Steel Ltd | 連続溶解炉のスラグフォーミング抑制方法 |
WO2010022703A3 (de) * | 2008-08-26 | 2010-07-29 | Sms Siemag Aktiengesellschaft | Verfahren zur schaumschlackensteuerung einer rostfreischmelze in einem elektrolichtbogenofen |
CN102137941A (zh) * | 2008-08-26 | 2011-07-27 | Sms西马克股份公司 | 用于在电弧炉中对一种抗锈熔体进行泡沫渣控制的方法 |
JP2012500898A (ja) * | 2008-08-26 | 2012-01-12 | エスエムエス・ジーマーク・アクチエンゲゼルシャフト | 電気アーク炉内でステンレス溶湯の発泡スラグを制御するための方法 |
US8728194B2 (en) | 2008-08-26 | 2014-05-20 | Sms Siemag Ag | Method for controlling foamed slag in a stainless melt in an electronic arc furnace |
WO2010022703A2 (de) * | 2008-08-26 | 2010-03-04 | Sms Siemag Aktiengesellschaft | Verfahren zur schaumschlackensteuerung einer rostfreischmelze in einem elektrolichtbogenofen |
US20110272866A1 (en) * | 2010-04-26 | 2011-11-10 | Ehsan Shameli | Measurement of charge bank level in a metallurgical furnace |
US20110272865A1 (en) * | 2010-04-26 | 2011-11-10 | Ehsan Shameli | Measurement of charge bank level in a metallurgical furnace |
US9417322B2 (en) * | 2010-04-26 | 2016-08-16 | Hatch Ltd. | Measurement of charge bank level in a metallurgical furnace |
US9417321B2 (en) * | 2010-04-26 | 2016-08-16 | Hatch Ltd. | Measurement of charge bank level in a metallurgical furnace |
CN104630412A (zh) * | 2015-03-13 | 2015-05-20 | 苏州圣谱拉新材料科技有限公司 | 一种铁水吹炼直炉 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3247781B2 (ja) | 2002-01-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US3472649A (en) | Electric-arc steelmaking | |
JP5541423B1 (ja) | 製鋼スラグ還元処理装置及び製鋼スラグ還元処理システム | |
AU571109B2 (en) | Method and apparatus for continuous steelmaking | |
DE59507244D1 (de) | Verfahren und Vorrichtung zum Betreiben eines Doppelgefäss-Lichtbogenofens | |
US7618582B2 (en) | Continuous steel production and apparatus | |
US2322618A (en) | Apparatus for converting high-phosphorus pig iron into high-grade low-phosphorus steel | |
JPS6294792A (ja) | 製鋼炉用装入原料の連続予熱方法および装置 | |
JP3247781B2 (ja) | 電気炉の操業方法 | |
US4726839A (en) | Process and an arrangement for the production of steel from sponge iron | |
JPH0148341B2 (ja) | ||
JP2827126B2 (ja) | 溶湯・溶滓の連続排出方法及びその装置 | |
US4533385A (en) | Method for producing metals, such as molten pig iron, steel pre-material and ferroalloys | |
US3236630A (en) | Oxygen steelmaking | |
JP2001181727A (ja) | 電気炉の炉内状況監視方法 | |
US5015287A (en) | Steel melting and secondary-refining method | |
US3719469A (en) | Control for basic oxygen steelmaking furnace | |
US3690867A (en) | Electric-arc steelmaking | |
Dutta et al. | Electric Furnace Processes | |
US3523020A (en) | Continuous phosphorus removal in electric-arc steelmaking | |
JP2912834B2 (ja) | 電気炉による製鋼方法 | |
US1527088A (en) | Method of making iron-chromium alloys | |
JPH01283314A (ja) | 取鍋精錬方法 | |
JP2789259B2 (ja) | 酸素上吹きを行う窯炉又は容器による二次精錬処理操業方法 | |
JPH11209815A (ja) | 転炉におけるステンレス溶鋼の吹錬方法 | |
JPH0159327B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20011023 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |