JPH09133008A - 破損感知手段を持つバルブの構造 - Google Patents

破損感知手段を持つバルブの構造

Info

Publication number
JPH09133008A
JPH09133008A JP31376895A JP31376895A JPH09133008A JP H09133008 A JPH09133008 A JP H09133008A JP 31376895 A JP31376895 A JP 31376895A JP 31376895 A JP31376895 A JP 31376895A JP H09133008 A JPH09133008 A JP H09133008A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
conductive line
conductive
valve stem
combustion chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31376895A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Kawamura
英男 河村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
Original Assignee
Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd filed Critical Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
Priority to JP31376895A priority Critical patent/JPH09133008A/ja
Priority to EP96307759A priority patent/EP0773359A1/en
Priority to US08/740,187 priority patent/US5771855A/en
Publication of JPH09133008A publication Critical patent/JPH09133008A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • Y02T10/125

Landscapes

  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、セラミックスから成るバルブの破
損を検出し、破損を最小限に止める破損感知手段を持つ
バルブの構造を提供する。 【解決手段】 この破損感知手段を持つバルブの構造
は、シリンダヘッド9に形成したポート22に配置した
バルブ50をセラミックスから構成し、バルブ50にお
けるバルブステム51の長手方向全長に延びて導電ライ
ン2を設ける。導電ライン2に接続するライン16に電
流検出器8を設け、導電ライン2に常時又は間欠的に微
小電流を流す。コントローラ10は、電流検出器8から
の断線検出信号を受けて警告灯13をオンすると共に、
燃料ポンプ14の作動を停止して燃焼室20への燃料供
給を停止する制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、燃焼室の開閉に使用
されるセラミック製バルブのクラック、折損等の破損を
検出できる破損感知手段を持つバルブの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、窒化ケイ素等のセラミックスから
作製されているエンジン部品では、常にその信頼性、耐
久性が懸念される。遮熱形エンジンでは、例えば、シリ
ンダヘッドに形成された吸気ポートや排気ポートにはバ
ルブが配置されているが、バルブをセラミック材料で作
製した場合には、バルブにクラック、割れ、場合によっ
ては、折損する場合が発生すると考えられる。バルブが
折損してその破片が燃焼室に落下すると、エンジンの大
破に到ることとなり、セラミックバルブの耐久性が十分
に保証されているものではない。
【0003】また、天然ガスを燃料とするコージェネレ
ーションエンジンのように、高価格で、寿命が10年以
上も要求されるエンジンでは、エンジン部品の信頼性が
最も要求される。例えば、バルブのクラック、ひび等の
軽微な損傷を知らないで運転を継続すると、エンジンの
バルブのみならず、エンジンの大破に至り、部品交換で
は済まなくなる。
【0004】従来、コージェネレーションエンジンとし
て利用されるガスエンジンとして、特開平7−1584
48号公報に開示されたものがある。該ガスエンジン
は、シリンダヘッドに形成したキャビティに遮熱空気層
を形成するように、副室を構成する副室壁体を配置する
と共に、ヘッド下面部とライナ上部とを一体化した主燃
焼室を構成するヘッドライナを配置し、副室のヘッド部
に絞り部を通じて連通するガス室をシリンダヘッドに形
成し、天然ガスをガス通路を通じて副室に供給するため
ガス室にガス導入口を形成し、圧縮行程終端近傍で連絡
孔を開放する制御弁を設け、連絡孔の閉鎖状態で開放す
るガス導入弁をガス室に形成されたガス導入口に設けた
ものである。該ガスエンジンでは、ガス室に配置したガ
ス導入弁を開放することによって天然ガスがガス室に供
給され、天然ガスがガス室及び絞り部近傍に滞留でき
る。従って、該ガスエンジンについては、ガス室及び絞
り部近傍の領域では濃混合気が形成され、この状態にお
いて加圧された高温空気が主燃焼室から連絡孔を通じて
副室に導入されると、ガス室及び絞り部近傍の領域で確
実に着火燃焼が発生し、火炎伝播が良好に行われ、着火
ミスは発生しない。この現象は、特に、部分負荷時に
は、天然ガスのガス室出口近傍での滞留効果が発揮さ
れ、着火燃焼がスムースに進行する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなガスエンジンをエンジン部品としてセラミックス
を用いて遮熱形エンジンに構成すると、セラミック部品
には、高温ガス、遮熱構造等によるセラミック部品の温
度が上昇し、熱負荷がかかり、或いは熱的衝撃や機械的
衝撃等を受けるが、それらが原因になってセラミック部
品にクラック、割れ、破損等の損傷が発生することがあ
る。例えば、バルブにクラック、ひび等が発生した状態
で運転を継続すると、エンジン性能が低下することは勿
論のこと、セラミック破片等によって他の部品の損傷を
発生させ、エンジンの大破に至ることとなり、高コスト
のものとなり、十分な信頼性を確保することができな
い。そのため、部品交換だけで済まなくなり、エンジン
の寿命が短くなり、コージェネレーションエンジンの場
合には高コストとなる。
【0006】そこで、セラミック部品でバルブを作製し
た場合に、バルブの軽微なクラック等の発生時に、その
損傷を早期に検出して発見し、損傷した部品を直ちに交
換し或いは修復を行うことによって、エンジンの大破を
避け、信頼性を確保できることが望まれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、シリンダヘ
ッドに形成したポートを開閉するため、前記シリンダヘ
ッドに設けたバルブガイドを往復動するように配置され
たバルブステムと該バルブステムと一体構造のバルブヘ
ッドから成るセラミック製バルブを備えたエンジンにお
いて、前記バルブステムはその長手方向に延びる導電ラ
イン、前記バルブステムの端部に設けられ且つ前記導電
ラインと接続する接続端子、前記バルブヘッドに設けら
れた前記導電ラインとバルブシートを介して接続するよ
うにして接続部先端に設けられた電流検出器、前記ライ
ンを通じて前記導電ラインに常時又は間欠的に微小電流
を流す電流供給手段、及び前記電流検出器からの断線検
出信号を受けて警告灯をオンすると共に燃焼室への燃料
供給を停止する制御を行うコントローラ、から構成した
破損感知手段を持つバルブの構造に関する。
【0008】また、前記導電ラインは、前記バルブステ
ムの長手方向に埋め込まれる導電性を有するSiC系繊
維材と前記バルブステム又は前記バルブシートにてTi
C,ZrC,WC,ZrB2 ,TiB2 ,HfB2 ,N
bB2 ,TaB2 ,TiNの導電性材と接触するように
含浸又はコーティングすることによって形成される。ま
た、前記導電ラインの感度は、SiCに混合するZrB
2 の配合によってコントロールすることができる。例え
ば、SiCへのZrB2 の添加量を変更することによっ
て、抵抗温度係数がプラスからマイナスに変化する。即
ち、ZrB2 のSiCへの添加量を、30%程度にすれ
ば前記導電ラインは高温時には電流が流れ難くなり、1
0%程度にすれば前記導電ラインは高温時に電流が流れ
易くなり、検出感度をアップできる。
【0009】又は、前記導電ラインは、前記バルブステ
ムの表面の長手方向外面にTiC,ZrC,WC,Zr
2 ,TiB2 ,HfB2 ,NbB2 ,TaB2 ,Ti
Nの導電性材を含浸又はコーティングすることによって
形成される。更に、前記バルブステムの全長に延びる前
記導電ラインは、厚さを10〜20μm程度で且つ幅を
数mmのサイズで設けた配線によって形成できる。
【0010】或いは、前記導電ラインは、前記バルブを
SiC系繊維材にTiC,ZrC,WC,TiN,Zr
2 ,TiB2 ,HfB2 ,NbB2 ,TaB2 から成
るか一種以上が混合した導電性材を含浸又はコーティン
グした材料で作製することによって構成されている。
【0011】また、前記導電ラインは、その一端が前記
電流検出器に延びる前記ラインに接続され、他端が金属
製の前記シリンダヘッドに接続されている。
【0012】また、この破損感知手段を持つバルブの構
造において、前記シリンダヘッドに形成されたヘッドラ
イナにバルブシートが形成され、該バルブシート及び前
記ヘッドライナに導電性コーティング層が形成され、前
記導電性コーティング層を通じて前記バルブの前記導電
ラインが別のバルブの導電ラインに接続している。
【0013】この破損感知手段を持つバルブの構造は、
上記のように構成されており、バルブ自体には電流が流
れる導電ラインが構成されているので、その導電ライン
に常時又は間欠的に微小電流を流して前記バルブのクラ
ック、割れ等の破損を常時検出でき、バルブにクラッ
ク、割れ等の破損が発生すれば、前記電流検出器からの
断線検出信号で警告灯がオンし、該バルブの破損を早期
に検出して発見でき、バルブを直ちに交換したり、修復
することができ、エンジンが大破するのを防止できる。
【0014】この破損感知手段を持つバルブの構造にお
いて、前記バルブの導電ラインは、前記バルブステムを
SiC系繊維材にTiC,ZrC,WC,TiN,Zr
2,TiB2 ,HfB2 ,NbB2 ,TaB2 から成
るか一種以上が混合した導電性セラミックスで作製して
構成してもよく、或いは、SiC系繊維材に作製した前
記バルブステムの外面にTiC,ZrC,WC,Ti
N,ZrB2 ,TiB2,HfB2 ,NbB2 ,TaB
2 の導電性材から成る導電コーティング層を形成するこ
とによって構成することができる。前記バルブステムへ
の前記コーティング層は、前記導電ラインの厚さ即ち深
さを10〜20μm程度でその幅を数mmのサイズで設
ければよく、また、前記バルブステムの外周面上に隔置
して複数条の配線を形成してもよく、その時には各配線
を直列に結線すれば、前記バルブステムに対して全長に
わたって監視することができる。
【0015】また、前記バルブステムの外周面への前記
導電ラインの配線の方法として、窒化ケイ素材等のセラ
ミックスで作製した前記バルブステムの成形体を焼結し
て加工した後に、前記バルブステムの外周面に導電性セ
ラミックスの粉体を塗布し、前記バルブステムを再度焼
結して配線を形成したり、或いは、窒化ケイ素材等のセ
ラミックスで作製した前記バルブステムの成形体に導電
性セラミックスの粉体を塗布したり含浸させて焼結する
ことによって配線を形成することができる。
【0016】この破損感知手段を持つバルブの構造は、
上記のように構成されているが、バルブヘッド(傘部)
を持つ吸排気バルブ等のバルブでは、その最弱部が傘部
とバルブステムとの接続部及びバルブガイドの端部付近
であるので、前記バルブのバルブガイドに嵌合されるバ
ルブステム部とバルブシート部を電気的に接続して置け
ば、それらの部分が破損した時に、直ちに敏感に破損信
号を検出することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
による破損感知手段を持つバルブの構造の実施例を説明
する。この破損感知手段を持つバルブの構造は、セラミ
ック部品を使用したコージェネレーションエンジンとし
て適用される遮熱形ガスエンジン、或いは、セラミック
部品を使用した一般のエンジンや遮熱形エンジンに適用
できる。図1はこの発明による破損感知手段を持つバル
ブの構造の一実施例を示す説明図、及び図2は図1の破
損感知手段を持つバルブの構造を装着するヘッドライナ
を示す斜視図である。
【0018】図1には、この発明による破損感知手段を
持つバルブの構造を遮熱形ガスエンジンや遮熱形エンジ
ンに組み込まれたバルブに適用した実施例が示されてい
る。この破損感知手段を持つバルブの構造は、主とし
て、シリンダヘッド9に形成したキャビティ3に配置さ
れたヘッドライナ1、ヘッドライナ1に形成されたポー
ト21に配置されたバルブ50、バルブ50のバルブス
テム51の長手方向全長に延びて配置された導電ライン
2、導電ライン2に設けた接続端子6に接続するライン
16に設けられた電流検出器8、ライン16を通じて導
電ライン2に常時又は間欠的に微小電流を流す電流供給
手段としての電池15、及び電流検出器8からの断線検
出信号を受けて警告灯13をオンすると共に燃料ポンプ
14の作動を停止して燃焼室としての主燃焼室20への
燃料供給を停止する制御を行うコントローラ10、から
構成されている。導電ライン2への電流を流すタイミン
グは、電池15から常時流してもよく、或いは一定間隔
又は定期的に間欠的に流してもよく、その状態を電流検
出器8で検出すればよい。
【0019】この破損感知手段を持つバルブの構造にお
いて、バルブ50は、吸・排気バルブを構成し、バルブ
ステム51とバルブヘッド52とが一体構造にセラミッ
クスによって作製され、シリンダヘッド9に固定したバ
ルブガイド18を摺動可能に装着されている。また、ヘ
ッドライナ1は、ヘッド下面部12とライナ上部11と
を一体構造に窒化ケイ素、炭化ケイ素等のセラミックス
材から作製され、ヘッドライナ1によって燃焼室として
の主燃焼室20が構成されている。ヘッド下面部12に
は、シリンダヘッド9に形成された吸・排気ポート22
に連通するポート21が形成され、ポート21に形成さ
れたバルブシート43には吸・排気バルブ50が配置さ
れている。また、燃料噴射ポンプ或いは副燃焼室をシリ
ンダヘッド9に配置する場合には、ヘッド下面部12に
形成した貫通ポート23(図2)を通じて達成できる。
【0020】また、導電ライン2は、その一端が電流検
出器8に延びるライン16に接続され、他端がバルブヘ
ッド52にコーティングされた導電コーティング層7を
通じて金属製のシリンダヘッド9又はシリンダブロック
(図示せず)に接続されている。接続端子6はシリンダ
ヘッド9に対して絶縁部材42によってシリンダヘッド
9から絶縁されている。端子6は、導電ライン2とライ
ン16とを接続している。電流検出器8からの検出信号
は、ライン17を通じてコントローラ10に接続されて
いる。シリンダヘッド9の下方には、図示していない
が、シリンダブロックが取り付けられ、シリンダブロッ
クの孔部にはシリンダ26を構成するシリンダライナが
配置されている。シリンダ26は、ヘッドライナ1とシ
リンダライナによって形成される。
【0021】この破損感知手段を持つバルブの構造は、
バルブステム51に設けた導電ライン2が、SiC系繊
維材に作製したバルブステム51内に導電性材から成る
導電層を形成することによって構成される。導電ライン
2は、図1では、バルブステム51内に対して2条形成
されているが、1条或いは3条以上に間置して設けても
よいものである。導電ライン2を構成する導電層は、S
iCにTiC,ZrC,WC,TiN,ZrB2 ,Ti
2 ,HfB2 ,NbB2 ,TaB2 のいずれか一種以
上が添加された導電性材を含浸するか又はコーティング
することから構成されている。導電ライン2は、バルブ
50の作製工程において、バルブ50のバルブステム5
1の成形体内に埋め込まれるSiC系の繊維材の成形体
に導電性セラミックスを含浸させるか、又はSiC系の
繊維材にコーティングすることによって形成することが
できる。
【0022】バルブ50を作製するには、例えば、バル
ブ成形体に埋め込まれるSiC系の繊維材に上記導電性
材を含浸させ、該含浸繊維材をバルブステム51の長手
方向に平行に束ねて埋め込むと共に、バルブステム51
の上端部とバルブヘッド52及びそのバルブフェース5
3において含浸繊維材をを露出させた構成のバルブ成形
体を作製し、該バルブ成形体を焼結してバルブ焼結体を
作製する。更に、バルブ焼結体の露出した繊維材に上記
導電性材を含浸させるか、又はコーティングしてバルブ
50を導電体に構成する。一方、ヘッドライナ1につい
ては、隣接するバルブ50に接続するように、導電ライ
ン2の接続端子を構成する導電コーティング層7を形成
する。
【0023】この破損感知手段を持つバルブの構造の別
に実施例として、バルブ50への導電ライン2の形成
は、次のように構成することができる。図示していない
が、バルブ50の両端については、上記と同様に、導電
ラインを外部に露出させるが、バルブ50の成形時にバ
ルブステム51の長手方向外面に、上記導電性材をコー
ティング又は含浸させることによって、バルブステム全
長に延びる導電ライン2を形成できる。導電ライン2と
しては、厚さを10〜20μm程度で幅を数mmのサイ
ズで形成した配線によって構成することができる。
【0024】次に、図3を参照して、この発明による破
損感知手段を持つバルブの構造の別の実施例を説明す
る。この実施例は、図1の実施例に比較して、バルブ自
体を導電性材で作製したものであり、それ以外について
は図1の実施例と同一であるので、同一の部品には同一
の符号を付す。この実施例では、バルブ55におけるバ
ルブステム56に設けた導電ライン2は、バルブ55を
SiC系繊維材にTiC,ZrC,WC,TiN,Zr
2 ,TiB2 ,HfB2 ,NbB2 ,TaB2から成
るか一種以上が混合した導電性材を含浸又はコーティン
グした材料で作製することによって構成できる。バルブ
55は、バルブステム56とバルブヘッド57が一体構
造に上記導電セラミックスで作製されている。この実施
例では、バルブヘッド57におけるバルブフェース58
は導電性を有するので、図1の実施例のように、バルブ
フェース58に導電コーティング層を設ける必要はな
い。
【0025】更に、図4を参照して、この破損感知手段
を持つバルブの構造の更に別の実施例を説明する。この
実施例は、上記各実施例が吸・排気バルブのバルブに適
用されたのに比較して、遮熱形ガスエンジンの連絡孔バ
ルブに適用されたものであり、バルブ自体の構成につい
ては同一の構成を有するものであり、同一の部品には同
一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0026】この実施例では、主燃焼室20を構成する
ヘッドライナ1と主燃焼室20に連絡孔35を通じて連
通する副燃焼室30を構成する副室構造体31とであ
る。主燃焼室20と副燃焼室30とは、連絡孔35を通
じて連通され、連絡孔35には連絡孔バルブ32が配置
されている。連絡孔バルブ32は、上記各実施例のバル
ブ50やバルブ55と同一の構造を有するものであり、
機能の同一の機能を有するものである。連絡孔バルブ3
2の導電ライン2は、一端が接続端子6を通じてライン
16に接続され、また、他端が接続端子即ち導電コーテ
ィング層7を通じてアースのシリンダヘッド9に接続さ
れている。従って、連絡孔バルブ32にクラック、ひ
び、割れ等の損傷が発生すると、その損傷を直ちに検出
することができる。
【0027】この遮熱形ガスエンジンは、シリンダブロ
ック24に固定されたシリンダヘッド9に吸・排気ポー
ト(図示せず)が形成され、該吸・排気ポートとをそれ
ぞれ開閉する吸・排気バルブを有している。この遮熱形
ガスエンジンは、シリンダヘッド9に形成したキャビテ
ィ29に配置した遮熱構造の副室構造体31で形成した
副燃焼室30、シリンダブロック24に形成した孔部に
嵌合したシリンダライナ25、シリンダライナ25に形
成したシリンダ26内を往復運動するピストン27、シ
リンダ26側に形成される遮熱構造の主燃焼室20、及
び主燃焼室20と副燃焼室30とを連通する副室構造体
31に形成した連絡孔35を有している。この遮熱形ガ
スエンジンは、ヘッドライナ1及び副室構造体31は、
窒化ケイ素や炭化ケイ素のセラミックスから構成されて
いる。また、シリンダヘッド9とシリンダブロック24
との間には孔部を備えた中間構造体39が介在してい
る。シリンダヘッド9は中間構造体39を介在してシリ
ンダブロック24にボルト41で固定されている。ピス
トン27は、耐熱性に優れた窒化ケイ素等のセラミック
スから成るピストンヘッド37と、ピストンヘッド37
に結合リング44でメタルフローによって固定したピス
トンスカート38から構成されている。
【0028】この遮熱形ガスエンジンにおいて、主燃焼
室20はシリンダヘッド9に取り付けた中間構造体39
の孔部45にガスケット46を介在して嵌合したヘッド
ライナ1で形成されている。ヘッドライナ1は、上記実
施例と同様の構造を有するものである。中間構造体39
の孔部45の壁面とヘッドライナ1の外面5との間には
遮熱空気層4が形成され、主燃焼室20が遮熱構造に構
成されている。また、シリンダヘッド9のキャビティ2
9の壁面と副室構造体31の外面40との間には遮熱空
気層36が形成され、副燃焼室30が遮熱構造に構成さ
れている。ヘッド下面部12には、副燃焼室30を構成
する副室構造体31が嵌合する孔部28が形成されてい
る。副室構造体31は、シリンダヘッド9のキャビティ
29にガスケット47を介在して嵌合され、ヘッドライ
ナ1の孔部28を貫通し、副室構造体31とヘッドライ
ナ1とに形成した連絡孔35が主燃焼室20に開口して
いる。副室構造体31に形成される副燃焼室30は、シ
リンダ26の中央部に配置されている。ヘッド下面部1
2には、図示していないが、シリンダヘッド9に形成し
た吸・排気ポートに連通するポートがそれぞれ形成さ
れ、該ポートに吸・排気弁が配置されている。
【0029】この遮熱形ガスエンジンにおいて、図示し
ていないが、燃料としてのナチュラルガス即ちガス燃料
を収容した燃料供給源が設けられており、該燃料供給源
から天然ガスが供給する燃料供給管に連通する燃料供給
通路34がシリンダヘッド9に形成されている。燃料供
給源からの天然ガス即ちガス燃料は、ガス燃料供給通路
34を通じて副室構造体31に形成された燃料供給口か
ら副燃焼室30に供給される。また、燃料供給口には、
燃料供給口を開閉するためガスノズル即ち燃料供給弁3
3が配置されている。また、この遮熱形ガスエンジン
は、主燃焼室20と副燃焼室30とを連通する連絡孔3
5を開閉するため連絡孔35に連絡孔バルブ32が配置
されている。ガス燃料供給源からガス燃料が燃料供給管
を通じて燃料供給通路34へと供給されている。燃料供
給弁33が作動して燃料供給口を開放すると、ガス燃料
は燃料供給通路34から燃料供給口を通じて副燃焼室3
0に供給される。燃料供給弁33を作動して燃料供給口
を閉鎖すると、副燃焼室30へのガス燃料の供給が終了
する。
【0030】この遮熱形ガスエンジンは、上記の構成を
有しており、次のように作動される。この遮熱形ガスエ
ンジンは、吸入行程、圧縮行程、膨張行程及び排気行程
の4つの行程を順次繰り返すことによって作動されるも
のである。まず、吸入行程では、吸気弁が吸気ポートを
開放して主燃焼室20に吸入空気が供給され、連絡孔弁
32によって連絡孔35を閉鎖した状態で燃料供給弁3
3が作動して燃料供給口を開放して燃料供給路34を通
じてガス供給源から副燃焼室30に天然ガスのガス燃料
が供給される。圧縮行程では、連絡孔バルブ32によっ
て連絡孔35を閉鎖しておき、主燃焼室20で吸入空気
を高圧縮して圧縮比を大きくする。次いで、圧縮行程終
盤で連絡孔バルブ32が連絡孔35を開放し、連絡孔3
5を通じて高圧縮で高温化した圧縮空気を主燃焼室20
から副燃焼室30へ流入させ、該吸入空気は副燃焼室3
0内のガス燃料と混合を促進して着火燃焼し、燃焼が急
速に進展して燃焼し、次いで、副燃焼室30の火炎が主
燃焼室20へ噴出し、膨張行程へ移行し、主燃焼室20
に存在する新気と混合を促進して短期間に二次燃焼を完
結する。膨張行程では、連絡孔35の開放状態を維持し
て副燃焼室30から主燃焼室20へ火炎を噴出させて仕
事をさせ、排気行程終了付近で連絡孔35を連絡孔バル
ブ32を作動して閉鎖する。
【0031】この遮熱形ガスエンジンは、上記のよう
に、副燃焼室30に連絡孔35と燃料供給口を設け、天
然ガスを連絡孔バルブ32で連絡孔35を閉鎖した状態
で燃料供給口から副燃焼室30内に供給し、また吸気ポ
ートから主燃焼室20へ吸入した吸入空気を連絡孔弁3
2で連絡孔35を閉鎖して副燃焼室30に吸入空気が供
給されない状態で、ピストン27の上昇の圧縮行程で圧
縮されるので、吸入空気が主燃焼室20内で高圧縮され
ても、副燃焼室30内に供給されたガス燃料は主燃焼室
20とは連絡孔バルブ32で遮断されているので自己着
火することがなく、ノッキングが発生することがない。
また、連絡孔バルブ32が連絡孔35を開放すること
で、主燃焼室20から高圧縮比の吸入空気が副燃焼室3
0に流入して燃料ガスと吸入空気とが混合して着火し、
当量比の大きい燃料リッチな状態で高速燃焼して燃焼を
完結する。
【0032】
【発明の効果】この発明による破損感知手段を持つバル
ブの構造は、上記のように構成されており、次のような
効果を有する。即ち、この破損感知手段を持つバルブの
構造は、シリンダヘッドに形成した吸排気ポートや連絡
孔に配置されたセラミックスから成るバルブにおけるバ
ルブステムの長手方向に導電ラインを設け、前記導電ラ
インから延びるラインに常時又は間欠的に微小電流を流
して電流検出器で前記導電ラインの断線を検出して警告
灯をオンすると共に燃焼室への燃料供給を停止し、エン
ジンが停止するので、バルブにクラックや割れの破損が
発生したとしても、他の部品への影響を最小限に止める
ことができ、エンジン大破に至ることを防止でき、耐久
信頼性を向上し、エンジン寿命を長くしてコストを低減
できる。従って、この破損感知手段を持つバルブの構造
は、コージェネレーションエンジンに適用して極めて好
ましいものである。
【0033】また、前記バルブにおけるバルブステムの
長手方向に配置した前記導電ラインは、前記バルブステ
ムの外面に対してSiCにTiC,ZrC,WC,Ti
N,ZrB2 ,TiB2 ,HfB2 ,NbB2 ,TaB
2 のいずれか一種以上が添加された導電性材をコーティ
ング又は含浸させた材料で容易に作製することができ
る。更に、前記導電ラインは、その一端が前記電流検出
器に延びる前記ラインに接続し、他端が金属製の前記シ
リンダヘッドやシリンダブロックに接続されているもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による破損感知手段を持つバルブの構
造の一実施例を示す説明図である。
【図2】図1の破損感知手段を持つバルブの構造におけ
るヘッドライナを示す斜視図である。
【図3】この発明による破損感知手段を持つバルブの構
造の別の実施例を示す断面図である。
【図4】この発明による破損感知手段を持つバルブの構
造の更に別の実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ヘッドライナ 2 導電ライン 6 接続端子 7 導電コーティング層(接続端子) 8 電流検出器 9 シリンダヘッド 10 コントローラ 13 警告灯 14 燃料ポンプ 15 電池(電流供給手段) 16,17 ライン 18 バルブガイド 20 主燃焼室(燃焼室) 21 ポート 32 連絡孔バルブ 35 連絡孔 43 バルブシート 50,55 バルブ 51,56 バルブステム 52,57 バルブヘッド 53,58 バルブフェース

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダヘッドに形成したポートを開閉
    するため、前記シリンダヘッドに設けたバルブガイドを
    往復動するように配置されたバルブステムと該バルブス
    テムと一体構造のバルブヘッドから成るセラミック製バ
    ルブを備えたエンジンにおいて、前記バルブステムはそ
    の長手方向に延びる導電ライン、前記バルブステムの端
    部に設けられ且つ前記導電ラインと接続する接続端子、
    前記バルブヘッドに設けられた前記導電ラインとバルブ
    シートを介して接続するようにして接続部先端に設けら
    れた電流検出器、前記ラインを通じて前記導電ラインに
    常時又は間欠的に微小電流を流す電流供給手段、及び前
    記電流検出器からの断線検出信号を受けて警告灯をオン
    すると共に燃焼室への燃料供給を停止する制御を行うコ
    ントローラ、から構成した破損感知手段を持つバルブの
    構造。
  2. 【請求項2】 前記導電ラインは、前記バルブステムの
    長手方向に埋め込まれるSiC系繊維材と前記バルブス
    テム又は前記バルブシートにてTiC,ZrC,WC,
    ZrB2 ,TiB2 ,HfB2 ,NbB2 ,TaB2
    TiNの導電性材と接触するように含浸又はコーティン
    グすることによって形成される請求項1に記載の破損感
    知手段を持つバルブの構造。
  3. 【請求項3】 前記導電ラインは、前記バルブステムの
    表面に長手方向外面にTiC,ZrC,WC,Zr
    2 ,TiB2 ,HfB2 ,NbB2 ,TaB2,Ti
    Nの導電性材を含浸又はコーティングすることによって
    形成される請求項1に記載の破損感知手段を持つバルブ
    の構造。
  4. 【請求項4】 前記バルブステムの長手方向全長に延び
    る前記導電ラインは、厚さを10〜20μm程度で且つ
    幅を数mmのサイズで設けた配線によって形成できる請
    求項3に記載の破損感知手段を持つバルブの構造。
  5. 【請求項5】 前記導電ラインは、前記バルブをSiC
    系繊維材にTiC,ZrC,WC,TiN,ZrB2
    TiB2 ,HfB2 ,NbB2 ,TaB2 から成るか一
    種以上が混合した導電性材を含浸又はコーティングした
    材料で作製して構成されている請求項1に記載の破損感
    知手段を持つバルブの構造。
  6. 【請求項6】 前記導電ラインは、その一端が前記電流
    検出器に延びる前記ラインに接続し、他端が金属製の前
    記シリンダヘッドに接続した請求項1〜5のいずれか1
    項に記載の破損感知手段を持つバルブの構造。
  7. 【請求項7】 前記シリンダヘッドに形成されたヘッド
    ライナにバルブシートが形成され、該バルブシート及び
    前記ヘッドライナに導電性コーティング層が形成され、
    前記導電性コーティング層を通じて前記バルブの前記導
    電ラインが別のバルブの導電ラインに接続している請求
    項1〜6のいずれか1項に記載の破損感知手段を持つバ
    ルブの構造。
JP31376895A 1995-11-08 1995-11-08 破損感知手段を持つバルブの構造 Pending JPH09133008A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31376895A JPH09133008A (ja) 1995-11-08 1995-11-08 破損感知手段を持つバルブの構造
EP96307759A EP0773359A1 (en) 1995-11-08 1996-10-25 Damage detecting apparatus for ceramic parts
US08/740,187 US5771855A (en) 1995-11-08 1996-10-28 Damage detecting apparatus for ceramic parts

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31376895A JPH09133008A (ja) 1995-11-08 1995-11-08 破損感知手段を持つバルブの構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09133008A true JPH09133008A (ja) 1997-05-20

Family

ID=18045297

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31376895A Pending JPH09133008A (ja) 1995-11-08 1995-11-08 破損感知手段を持つバルブの構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09133008A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5950593A (en) Gas engine with pre-combustion chamber
JP5082987B2 (ja) 内燃機関
US4998517A (en) Heat insulating engine
US11008931B2 (en) Pre-chamber type internal combustion engine
KR101488053B1 (ko) 연소 기관의 프리-챔버 유닛
JP2006526737A (ja) 内燃機関の燃料噴射ノズル
EP0146549A1 (en) METHOD FOR BURNING FUEL WITH IGNITION.
US10982587B2 (en) Pre-chamber type internal combustion engine
US4651692A (en) Structure of divided combustion chamber for diesel engine
JP2000027647A (ja) 副室式ガスエンジン
JPH07116991B2 (ja) 副室式ガス機関の副室構造
JP2814346B2 (ja) ディーゼルエンジンの燃焼室構造
US5771855A (en) Damage detecting apparatus for ceramic parts
JPH09133008A (ja) 破損感知手段を持つバルブの構造
JPH09133043A (ja) 摩耗感知手段を持つシリンダライナの構造
JPH09133022A (ja) 破損感知手段を持つ燃焼室の構造
Matsuoka et al. Development of ceramic pre-combustion chamber for the automotive diesel engine
JP3653819B2 (ja) 着火装置を持つ副燃焼室式ガスエンジン
JPH10306725A (ja) 希薄燃焼ガス機関の副室構造
JP3918361B2 (ja) 副室式ガスエンジン
JP3404886B2 (ja) ガスエンジン
JPH11193720A (ja) ガスエンジンの燃焼室構造
JPH0319364B2 (ja)
JPH09158733A (ja) 副室式ガスエンジンにおけるガス燃料供給装置
JP2722374B2 (ja) 副室を備えた燃焼室