JPH09132486A - 無機質塗装体及びその製造方法 - Google Patents

無機質塗装体及びその製造方法

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JPH09132486A
JPH09132486A JP28733695A JP28733695A JPH09132486A JP H09132486 A JPH09132486 A JP H09132486A JP 28733695 A JP28733695 A JP 28733695A JP 28733695 A JP28733695 A JP 28733695A JP H09132486 A JPH09132486 A JP H09132486A
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inorganic
composition
thermosetting
coating
coated
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JP28733695A
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Yoichi Ikemoto
陽一 池本
Makoto Kitamura
真 北村
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/24Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing alkyl, ammonium or metal silicates; containing silica sols
    • C04B28/26Silicates of the alkali metals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 傷が付きにくく、ピンホールの発生がなく、
密着性に優れた硬化体塗膜を簡便に形成することがで
き、被塗装体である無機質成形体表面に凹凸加飾が施さ
れた場合においても、凹凸加飾が塗料によって埋められ
ることなく、鮮明な加飾仕上げを施すことができる無機
質塗装体の製造方法を提供する。 【解決手段】 無機質成形体表面に、SiO2 −Al2
3 系粉体及びアルカリ金属珪酸塩水溶液からなる組成
物の硬化体塗膜を被覆してなる無機質塗装体、並びに、
熱硬化性無機質組成物を、加熱された金型に供給し、プ
レス成形により賦形する第1の工程、及び、前記賦形の
後、前記金型内に、SiO2 −Al2 3系粉体及びア
ルカリ金属珪酸塩水溶液からなる組成物を注入し、賦形
された前記熱硬化性無機質組成物の成形体を被覆し、前
記成形体及び前記成形体を被覆した前記組成物を加熱硬
化させる第2の工程からなる無機質塗装体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築材料等に好適
に使用される無機質塗装体に関する。
【0002】
【従来の技術】セメント、石膏、珪酸カルシウム、炭酸
マグネシウム等の無機質からなる成形体は、不燃建築材
料として、内装材、外装材、屋根材等に使用されてい
る。このような無機質成形体には表面の補強、保護等の
ために合成樹脂等による塗装が施され、無機質塗装体と
して実用に供されている。
【0003】このための塗装方法としては、スプレー、
ロールコーター、フローコーター、シャワーコーター等
の塗装機を用いて、成形体の賦形後、養生硬化工程の前
に、又は、養生硬化工程の後に塗装を施す方法が採用さ
れている。このような方法として、例えば、特開平5−
16116号公報には、成形体の賦形後に着色し、樹脂
エマルジョン塗装を施してから養生するセメント板の化
粧方法が開示されている。また、特開平6−34556
3号公報には、養生後の無機質板表面に溶剤系塗料及び
水性塗料を塗装する方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、合成樹
脂を使用したこのような塗装方法による場合、塗膜の表
面硬度は、不可避的に低いものとならざるを得ず、その
結果、塗装表面に傷がつきやすくなる。また、被塗物と
の密着性を上げるためには、被塗物に応じて塗料設計を
行い、かつ、高価な塗料を厳密な管理条件下で塗装する
必要があり、コスト、生産性等の面で不利であった。
【0005】また、これら塗装方法においては、無機質
成形体表面に塗料液を微粒子状に積層しているにすぎ
ず、形成された塗膜には、ピンホールの発生や塗膜内へ
の気泡(ボイド)の巻き込み等が不可避である。また、
塗料が無機質成形体内に浸透しにくいので、塗膜の密着
性に劣るという問題があり、特に、無機質成形体が緻密
材料の時には顕著である。更に、表面の意匠性を向上さ
せるために、無機質成形体表面に凹凸加飾が施されるこ
とが多いが、この凹凸加飾が塗料によって埋められ、結
果的に期待した意匠を付与できないという問題がある。
【0006】本発明は、上記に鑑み、傷が付きにくく、
ピンホールの発生がなく、密着性に優れた硬化体塗膜を
簡便に形成することができ、被塗装体である無機質成形
体表面に凹凸加飾が施された場合においても、凹凸加飾
が塗料によって埋められることなく、鮮明な加飾仕上げ
を施すことができる無機質塗装体の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、無機質
成形体表面に、SiO2 −Al2 3 系粉体及びアルカ
リ金属珪酸塩水溶液からなる組成物の硬化体塗膜を被覆
してなる無機質塗装体そのものにある。本発明の要旨
は、また、無機質塗装体の製造方法において、熱硬化性
無機質組成物を、加熱された金型に供給し、プレス成形
により賦形する第1の工程、及び、前記賦形の後、前記
金型内に、SiO2 −Al2 3 系粉体及びアルカリ金
属珪酸塩水溶液からなる組成物を注入し、賦形された前
記熱硬化性無機質組成物の成形体を被覆し、前記成形体
及び前記成形体を被覆した前記SiO2 −Al2 3
粉体及びアルカリ金属珪酸塩水溶液からなる組成物を加
熱硬化させる第2の工程を有するところにも存する。
【0008】第1の本発明の無機質塗装体は、無機質成
形体表面にSiO2 −Al2 3 系粉体及びアルカリ金
属珪酸塩水溶液からなる組成物の硬化体塗膜が被覆され
てなる。上記無機質成形体としては特に限定されない
が、製造工程の所要時間の短縮等の観点から、熱硬化性
無機質組成物を使用した無機質成形体を好適に使用する
ことができる。上記熱硬化性無機質組成物は、熱硬化性
無機材料及び水からなる。上記熱硬化性無機材料として
は特に限定されず、熱硬化性を示す無機物質であればよ
く、例えば、超速硬セメント、アルミナセメント、早強
ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント等
が挙げられる。更に、急結剤混合セメントや、上に例示
した熱硬化性のセメントと普通ポルトランドセメントと
の混合セメントであってもよい。
【0009】上記熱硬化性無機質組成物中には、必要に
応じて、無機質充填材、補強繊維、水溶性高分子物質、
顔料等が用いられてもよい。上記無機質充填材としては
特に限定されず、例えば、珪砂、川砂等のセメントモル
タル用骨材、フライアッシュ、シリカフラワー、シリカ
フューム、ベントナイト、高炉スラグ等の混合セメント
用混合材、セピオライト、ウォラストナイト、マイカ等
の天然鉱物、炭酸カルシウム、珪藻土等が挙げられる。
更に、軽量化のためにシリカバルーン、パーライト、フ
ライアッシュバルーン、シラスバルーン、ガラスバルー
ン、発泡焼成粘土等の無機質天然発泡体等を使用するこ
ともできる。これらは単独で使用することもでき、2種
以上を併用することもできる。
【0010】上記補強繊維としては特に限定されず、例
えば、ビニロン、ポリアミド、ポリエステル、ポリプロ
ピレン、アラミド、アクリル、レーヨン、カーボン繊維
等の合成繊維、ガラス繊維、チタン酸カリウム、鋼等の
無機繊維等が挙げられる。上記水溶性高分子物質として
は特に限定されず、例えば、メチルセルロース、ヒドロ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース等のセルロースエーテル、ポリビニルアル
コール、ポリアクリル酸塩等が挙げられる。
【0011】上記熱硬化性無機質組成物において、添加
される水の量は、上述の熱硬化性のセメントを用いる場
合は、少なすぎると、セメントの硬化が充分ではなく、
又、熱硬化性無機質組成物の分散性及び流動性が低下
し、多すぎると、最終的に得られる無機質成形体の強度
が低下するので、上記熱硬化性無機質組成物100重量
部に対して15〜100重量部が好ましい。上記熱硬化
性無機質組成物において、水以外の他の成分の配合量は
特に限定されず、適宜、所要の配合とすることができ
る。
【0012】上記熱硬化性無機質組成物を調製する方法
としては特に限定されず、熱硬化性無機材料及び水、更
に、必要に応じて補強繊維、無機質充填材、水溶性高分
子物質等を所要の配合で混合、混練することにより行う
ことができる。上記混合、混練方法は特に限定されず、
公知の任意の混合機、混練機を使用して行うことができ
る。また、必要に応じて、更に、押出成形により連続成
形体を成形し、所望の長さに切断したものとすることも
できる。
【0013】上記熱硬化性無機材料として、上述の熱硬
化性のセメントを用いる場合は、水により混練し、水和
反応により硬化させるが、この際に使用される水の量
は、少なすぎると、セメントの硬化が充分でなく、ま
た、熱硬化性無機質組成物の分散性及び流動性が低下
し、多すぎると、最終的に得られる無機質成形体の強度
が低下するので、上述の熱硬化性のセメント100重量
部に対して15〜100重量部が好ましい。
【0014】上記SiO2 −Al2 3 系粉体及びアル
カリ金属珪酸塩水溶液からなる組成物において、SiO
2 −Al2 3 系粉体としては、アルカリの存在下で熱
により硬化する無機質粉体であれば特に限定されない
が、SiO2 10〜90重量%、Al2 3 90〜10
重量%の組成のものを好適に使用することができる。こ
のようなものとしては、例えば、フライアッシュ、アル
ミナ系研磨材を製造する際に生成するダスト、メタカオ
リン、粉砕焼成ボーキサイト等が挙げられるが、組成と
粒度が適当であればこれらに限定されるものではない。
【0015】上記SiO2 −Al2 3 系粉体及びアル
カリ金属珪酸塩水溶液からなる組成物において使用され
るアルカリ金属珪酸塩は、一般式 M2 O・nSi02 (式中、Mは、Li、K及びNaからなる群から選択さ
れた少なくとも1種を表す。nは、正の有理数を表す)
で表される。このうち、nが0.05〜8のものが好ま
しい。nが0.05未満であると、結合剤成分に対する
アルカリ金属塩の含有量が多くなり、得られる硬化体塗
膜の耐水性が低下し、nが8を超えると、アルカリ金属
珪酸塩水溶液がゲル化をおこしやすく、粘度が急激に上
昇するので、上記SiO2 −Al2 3 系粉体との混合
が困難になる。nが0.1〜3のものがより好ましく、
0.5〜2.5のものが更に好ましい。
【0016】上記アルカリ金属珪酸塩は、水溶液状態で
添加されることが好ましい。上記水溶液の濃度としては
特に限定されないが、低すぎると、上記SiO2 −Al
2 3 系粉体との反応性が低下し、高すぎると、固形分
が生じやすくなるので、1〜70%が好ましい。
【0017】第1の本発明の無機質塗装体は、上述の方
法等により調製された上記熱硬化性無機質組成物を成形
して無機質成形体とし、更に、上記SiO2 −Al2
3 系粉体及びアルカリ金属珪酸塩水溶液からなる組成物
の硬化体塗膜を被覆して製造することができる。上記製
造の方法としては特に限定されないが、第二の本発明の
製造方法を好適に適用することができる。
【0018】第2の本発明の第1の工程においては、上
述の方法等により調製された上記熱硬化性無機質組成物
を金型内に供給し、加熱された金型でプレス成形するこ
とにより、所望の形状に賦形するとともに、熱による硬
化反応が開始される。この場合において、必要に応じ
て、上記熱硬化性無機質組成物を押出成形により連続成
形体に成形し、所望の長さに切断したものをプレス機に
チャージすることもできる。加熱された上記金型の温度
は、40〜150℃であることが好ましい。40℃未満
であると、賦形が可能な程度に必要な硬化反応が促進さ
れず第2の工程に進むことができず、150℃を超える
と、加圧が始まるとともに上記熱硬化性無機質組成物中
の水の蒸発が始まり、賦形するのに充分な硬化反応が進
行せず強度低下を引き起こすので、上記範囲に限定され
る。より好ましくは50〜100℃であり、更に好まし
くは60〜100℃である。上記金型の加熱方法として
は特に限定されず、例えば、電熱ヒーター、オイル配管
等の従来公知の任意のヒーターを用いて行うことができ
る。
【0019】上記プレス成形の圧力は特に限定されず、
所望する形状、上記熱硬化性無機質組成物の流動性等に
応じて適宜の圧力とすることができるが、低圧すぎる
と、上記熱硬化性無機質組成物が圧密されず、延伸性、
賦形性にも劣り、高圧すぎると、水分の分離、クラック
の発生等が生じるので、一般的には、5〜500kg/
cm2 が好ましい。上記第1の工程においては、供給さ
れた上記熱硬化性無機質組成物は、プレスにより所望形
状の無機質成形体に賦形されるとともに、次の第2の工
程において、金型内に上記SiO2 −Al2 3 系粉体
及びアルカリ金属珪酸塩水溶液からなる組成物を注入し
た際に、無機質成形体が変形されない程度に硬化させ
る。
【0020】本発明の第2の工程においては、上記第1
の工程における賦形の後、続いて上記SiO2 −Al2
3 系粉体及びアルカリ金属珪酸塩水溶液からなる組成
物を上記第1の工程における金型内に注入して、上記熱
硬化性無機質組成物を賦形してなる無機質成形体を被覆
する。上記注入は、上記第1の工程によって上記熱硬化
性無機質組成物の硬化が進行して、上記SiO2 −Al
2 3 系粉体及びアルカリ金属珪酸塩水溶液からなる組
成物の注入によって、上記第1の工程で賦形された無機
質成形体の変形が生じることなく、上記SiO2 −Al
2 3 系粉体及びアルカリ金属珪酸塩水溶液からなる組
成物が無機質成形体表面を流動延伸し、被覆できるに充
分な状態にまで硬化した段階で行うことが好ましい。こ
の間の所要時間は、上記熱硬化性無機組成物やプレス条
件等により異なるが、一般には1〜300秒である。
【0021】上記注入に際しては、上記第1の工程にお
けるプレス圧をかけたまま注入することができる。この
場合において、注入の圧力は、プレス圧力より高い圧力
とする。上記注入に際しては、第2の工程に移る際に、
いったんプレス圧力を解放し、上記SiO2 −Al2
3 系粉体及びアルカリ金属珪酸塩水溶液からなる組成物
を注入した後、再びプレス圧力をかけてもよい。この場
合において、第1の工程におけるプレス圧と同一圧力を
かけてもよく、異なる圧力をかけてもよい。この場合に
おいて、注入の圧力は特に限定されず、所望する形状、
上記SiO2 −Al2 3 系粉体及びアルカリ金属珪酸
塩水溶液からなる組成物粘度等に応じて適宜の圧力とす
ることができる。
【0022】第2の本発明においては、上記第2の工程
によって無機質成形体、並びに、上記無機質成形体を被
覆した上記SiO2 −Al2 3 系粉体及びアルカリ金
属珪酸塩水溶液からなる組成物を、加圧下に加熱硬化さ
せ、上記無機質成形体表面に、上記SiO2 −Al2
3 系粉体及びアルカリ金属珪酸塩水溶液からなる組成物
の硬化体塗膜を被覆した後、金型を開け、目的物を取り
出すことにより第1の本発明の無機質塗装体を得ること
ができる。上記第2の工程の所要時間は、無機質成形体
及び上記SiO2 −Al2 3 系粉体及びアルカリ金属
珪酸塩水溶液からなる組成物の硬化に充分な時間であれ
ばよく、一般には、1〜200秒程度である。
【0023】上記SiO2 −Al2 3 系粉体及びアル
カリ金属珪酸塩水溶液からなる組成物の硬化体塗膜の厚
みは特に限定されず、用途に応じて適宜に設定すること
ができるが、一般には1〜1000μmである。
【0024】第2の本発明においては、上記第1の工程
及び第2の工程におけるプレス時間の合計は、通常行わ
れているプレス成形に要する時間と同程度であり、この
間に成形及び硬化体塗膜の被覆をともに行うことが可能
となる。また、第2の本発明においては、所望により、
更に、蒸気養生やオートクレーブ、乾燥等の従来公知の
方法による養生、硬化体塗膜硬化を行うこともできる。
【0025】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるもの
ではない。
【0026】実施例1〜5、比較例2〜4 表1に示した熱硬化性無機材料100重量部、無機質充
填材としてフライアッシュ(JIS A 6201相当
品、真比重2.3、嵩比重0.6、関電化工社製)50
重量部、補強繊維としてビニロン繊維(繊維経15μ
m、繊維長3mm)1重量部、及び、水溶性高分子物質
としてヒドロキシプロピルメチルセルロース(2%水溶
液で20℃における粘度が30000cpsのもの)1
重量部をドライブレンドし、これに更に、凝結遅延剤と
してジェットセッター(秩父小野田セメント社製)1重
量部をあらかじめ水35重量部に溶かしたものを混合
し、混練した。
【0027】得られた混練物を、表1に示した条件でプ
レス成形を行い、表1に示した所定注入タイミング
(秒)経過後、表1に示したSiO2 −Al2 3 系粉
体100重量部、充填材として珪石粉(ファインシリ
カ、ブレーン値10000cm2 /g、住友セメント社
製)200重量部及び珪酸カリ水溶液(SiO2 :K2
Oモル比=1.4:1、42%水溶液、日本化学工業社
製)250重量部からなる組成物1ccを0.5秒間で
注入し、表1に示した所定プレス時間(秒)経過後金型
を開け、実施例1〜5、比較例2〜4の各無機質塗装体
を得た。硬化体塗膜の厚みは50μmであった。なお、
用いた金型の表面はクロムメッキを施し、表面粗さRa
=1200オングストロームに仕上げた。また、組成物
注入装置は、MORRELL社製インモールドコーティ
ングユニット注入機を使用した。
【0028】表1中、ジェットセメントは、超速硬性セ
メントであるJETセメント(秩父小野田セメント社
製)を、アルミナセメントは、デンカアルミナセメント
1号−D(電気化学工業社製)を、普通ポルトランドセ
メント(秩父小野田セメント社製)を、メタカオリン
は、SATINTONE SP33(エンゲルハード社
製)を、フライアッシュは、平均粒径20μm、JIS
A 6201準拠のもの(関電化工社製)を分級機
(TC−15、日清エンジニアリング社製)により分級
して調製した、粒径が10μm以下の粉体を100重量
%含有するものを、それぞれ表す。
【0029】得られた無機質塗装体を対象として、表1
に示す項目について、その性能を下記評価方法で調べ
た。結果を表1に示した。 評価方法 1.塗膜被覆状態 目視により判定した。評価基準は、ピンホール等がなく
均一な塗膜の場合を、○、良好、とし、組成物が成形体
全面を被覆できなかった場合を、×とした。 2.曲げ強度 成形後室温で7日間経過した無機質塗装体を用い、JI
S A 1408に準じて曲げ強度(kg/cm2 )を
測定した。 3.塗膜密着性 JIS K 5400碁盤目テープ法に準じて塗膜密着
性を測定した。 4.表面粗さ 触針式の膜厚計(スローン社製、Dektak303
0)を用いて表面粗さ(オングストローム)を測定し
た。 5.表面硬度 JIS K 5400鉛筆引っかき試験に準じて測定し
た。
【0030】比較例1 SiO2 −Al2 3 系粉体及びアルカリ金属珪酸塩水
溶液からなる組成物の代わりに、水系アクリルエマルジ
ョン塗料(Vセラン300、大日本塗料社製)を使用
し、製造条件において、塗装工程をプレス中に行わず、
プレス終了後、スプレー塗装により行い、予熱、焼き付
けともに900℃に乾燥加熱したこと以外は、実施例1
と同様にして塗料被覆成形体を得、表1に示した項目に
ついて評価した。結果を表1に示した。
【0031】
【表1】
【0032】表1から、実施例1の表面粗さは1352
オングストロームであり、金型の表面仕上げの表面粗さ
をよく反映しており、光沢面に仕上がっていることが判
った。一方、比較例1の場合は、表面粗さは63141
オングストロームであり、金型の表面粗さを転写しては
いないことが判明した。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、上述の構成により、表
面硬度が高く非常に傷が付きにくく、かつ、ピンホール
の発生がなく、無機質成形体との密着性に優れた硬化体
塗膜を形成することができる。また、本発明によれば、
金型面を忠実に転写するため、無機質成形体表面に凹凸
加飾が施された場合においても、凹凸加飾が塗料によっ
て埋められることもなく、鮮明な加飾仕上げを施すこと
ができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機質成形体表面に、SiO2 −Al2
    3 系粉体及びアルカリ金属珪酸塩水溶液からなる組成
    物の硬化体塗膜を被覆してなることを特徴とする無機質
    塗装体。
  2. 【請求項2】 熱硬化性無機質組成物を、加熱された金
    型に供給し、プレス成形により賦形する第1の工程、及
    び、前記賦形の後、前記金型内に、SiO2 −Al2
    3 系粉体及びアルカリ金属珪酸塩水溶液からなる組成物
    を注入し、賦形された前記熱硬化性無機質組成物の成形
    体を被覆し、前記成形体及び前記成形体を被覆した前記
    SiO2 −Al2 3系粉体とアルカリ金属珪酸塩水溶
    液からなる組成物を加熱硬化させる第2の工程からなる
    ことを特徴とする無機質塗装体の製造方法。
  3. 【請求項3】 加熱された金型の温度が、40〜150
    ℃である請求項2記載の無機質塗装体の製造方法。
  4. 【請求項4】 熱硬化性無機質組成物が、セメント組成
    物である請求項2又は3記載の無機質塗装体の製造方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004000952A1 (ja) * 2002-06-24 2003-12-31 Baham Giken Corporation 水性懸濁状組成物、水性塗料組成物、塗装物品及び塗装物品の製造方法
JP2007161507A (ja) * 2005-12-12 2007-06-28 Taiheiyo Material Kk 高耐久性断面修復材

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